JPH0549981B2 - - Google Patents

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JPH0549981B2
JPH0549981B2 JP58200563A JP20056383A JPH0549981B2 JP H0549981 B2 JPH0549981 B2 JP H0549981B2 JP 58200563 A JP58200563 A JP 58200563A JP 20056383 A JP20056383 A JP 20056383A JP H0549981 B2 JPH0549981 B2 JP H0549981B2
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layer
layer region
atoms
concentration
region
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Keishi Saito
Yukihiko Oonuki
Shigeru Oono
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Canon Inc
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Publication date
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Priority to US06/663,965 priority patent/US4642277A/en
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Publication of JPH0549981B2 publication Critical patent/JPH0549981B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/02Charge-receiving layers
    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
    • G03G5/08Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being inorganic
    • G03G5/082Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being inorganic and not being incorporated in a bonding material, e.g. vacuum deposited
    • G03G5/08214Silicon-based
    • G03G5/08221Silicon-based comprising one or two silicon based layers
    • G03G5/08228Silicon-based comprising one or two silicon based layers at least one with varying composition

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Light Receiving Elements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、光(ここでは広義の光で、紫外光
線、可視光線、赤外光線、X線、γ線等を示す)
の様な電磁波に感受性のある光導電部材に関す
る。 固体撮像装置、或いは像形成分野における電子
写真用像形成部材や原稿読取装置における光導電
層を形成する光導電材料としては、高感度で、
SN比〔光電流(Ip)/暗電流(Id)〕が高く、照
射する電磁波のスペクトル特性にマツチングした
吸収スペクトル特性を有すること、光応答性が速
く、所望の暗抵抗値を有すること、使用時におい
て人体に対して無公害であること、更には固体撮
像装置においては、残像を所定時間内に容易に処
理することができること等の特性が要求される。
殊に、事務機としてオフイスで使用される電子写
真装置内に組込まれる電子写真用像形成部材の場
合には、上記の使用時における無公害性は重要な
点である。 この様な点に立脚して最近注目されている光導
電材料にアモルフアスシリコン(以後a−Siと表
記す)があり、例えば、独国公開第2746967号公
報、同第2855718号公報には電子写真用像形成部
材として、独国公開第2933411号公報には光電変
換読取装置への応用が記載されている。 而乍ら、従来のa−Siで構成された光導電層を
有する光導電部材は、暗抵抗値、光感度、光応答
性等の電気的、光学的、光導電的特性、及び耐湿
性等の使用環境特性の点、更には経時的安定性の
点において、総合的な特性向上を図る必要がある
という更に改良される可き点が存するのが実情で
ある。 例えば、電子写真用像形成部材に適用した場合
に、高光感度化、高暗抵抗化を同時に図ろうとす
ると、従来においては、その使用時において残留
電位が残る場合が度々観測され、この種の光導電
部材は長時間繰返し使用し続けると、繰返し使用
による疲労の蓄積が起つて、残像が生ずる所謂ゴ
ースト現像を発する様になる或いは、高速で繰返
し使用すると応答性が次第に低下する等の不都合
な点が生ずる場合が少なくなかつた。 更には、a−Siは可視光領域の短波長側に較べ
て、長波長側の波長領域よりも長い波長領域の吸
収係数が比較的小さく、現在実用化されている半
導体レーザとのマツチングに於いて、通常使用さ
れているハロゲンランプや螢光灯を光源とする場
合、長波長側の光を有効に使用し得ていないとい
う点に於いて、夫々改良される余地が残つてい
る。 又、別には、照射される光が光導電層中に於い
て、充分吸収されずに、支持体に到達する光の量
が多くなると、支持体自体が光導電層を透過して
来る光に対する反射率が高い場合には、光導電層
内に於いて多重反射による干渉が起つて、画像の
「ボケ」が生ずる一要因となる。 この影響は、解像度を上げる為に、照射スポツ
トを小さくする程大きくなり、殊に半導体レーザ
を光源とする場合には大きな問題となつている。 更に、a−Si材料で光導電層を構成する場合に
は、その電気的、光導電的特性の改良を図るため
に、水素原子或いは弗素原子や塩素原子等のハロ
ゲン原子、及び電気伝導型の制御のために硼素原
子や燐原子等が或いはその他の特性改良のために
他の原子が、各々構成原子として光導電層中に含
有されるが、これ等の構成原子の含有の仕方如何
によつては、形成した層の電気的或いは光導電的
特性に問題が生ずる場合がある。 即ち、例えば、形成した光導電層中に光照射に
よつて発生したフオトキヤリアの該層中での寿命
が充分でないこと、或いは暗部において、支持体
側よりの電荷の注入の阻止が充分でないこと等が
生ずる場合が少なくない。 従つてa−Si材料そのものの特性改良が図られ
る一方で光導電部材を設計する際に、上記した様
な問題の総てが解決される様に工夫される必要が
ある。 本発明は上記の諸点に鑑み成されたもので、a
−Siに就て電子写真用像形成部材や固体撮像装
置、読取装置等に使用される光導電部材としての
適用性とその応用性という観点から総括的に鋭意
研究検討を続けた結果、シリコン原子を母体と
し、水素原子(H)又はハロゲン原子(X)のいずれか一
方を少なくとも含有するアモルフアス材料、所謂
水素化アモルフアスシリコン、ハロゲン化アモル
フアスシリコン、或いはハロゲン含有水素化アモ
ルフアスシリコン〔以後これ等の総称的表記とし
て「a−Si(H、X)」を使用する〕から構成さ
れ、光導電性を示す光受容層を有する光導電部材
の層構成を以後に説明される様な特定化の下に設
計されて作成された光導電部材は実用上著しく優
れた特性を示すばかりでなく、従来の光導電部材
と較べてみてもあらゆる点において凌駕している
こと、殊に電子写真用の光導電部材として著しく
優れた特性を有していること及び長波長側に於け
る吸収スペクトリ特性に優れていることを見出し
た点に基いている。 本発明は電気的、光学的、光導電的特性が常時
安定していて、殆んど使用環境に制限を受けない
全環境型であり、長波長側の光感度特性に優れる
と共に耐光疲労に著しく長け、繰返し使用に際し
ても劣化現象を起さず、残留電位が全く又は殆ん
ど観測されない光導電部材を提供することを主た
る目的とする。 本発明の別の目的は、全可視光域に於いて光感
度が高く、殊に半導体レーザとのマツチングに優
れ、且つ光応答の速い光導電部材を提供すること
である。 本発明の他の目的は、電子写真用の像形成部材
として適用させた場合、通常の電子写真法が極め
て有効に適用され得る程度に、静電像形成の為の
帯電処理の際の電荷保持能が充分ある光導電部材
を提供することである。 本発明の更に他の目的は、濃度が高く、ハーフ
トーンが鮮明に出て且つ解像度の高い、画像のボ
ケのない、高品質画像を得る事が容易に出来る電
子写真用の光導電部材を提供することである。 本発明の更にもう1つの目的は、高光感度性、
高SN比特性を有する光導電部材を提供すること
でもある。 本発明の光導電部材は、光導電部材用の支持体
と、該支持体上に、ゲルマニウム原子を含む非晶
質材料で構成された第1の層領域(G)と、シリコン
原子を含む非晶質材料で構成され、光導電性を示
す第2の層領域(S)とが前記支持体側より順に設け
られた層構成の光受容層とを有し、該光受容層は
炭素原子を含有すると共に、伝導性を制御する物
質である周期律表第族または第族のいずれか
に属する原子(C)を、該光受容層に於いては、層厚
方向の分布濃度の最大値が前記第2の層領域(S)中
にあり且つ前記第2の層領域(S)においては、前記
支持体側の方に多く分布する状態で含有している
ことを特徴とする。 上記した様な層構成を取る様にして設計された
本発明の光導電部材は、前記した諸問題の総てを
解決し得、極めて優れた電気的、光学的、光導電
的特性、電気的耐圧性及び使用環境特性を示す。 殊に、電子写真用像形成部材として適用させた
場合には、可干渉光の使用に於いても干渉を充分
防止することが出来るとともに、画像形成への残
留電位の影響が全くなく、その電気的特性が安定
しており高感度で、高SN比を有するものであつ
て、耐光疲労、繰返し使用特性に長け、濃度が高
く、ハーフトーンが鮮明に出て、且つ解像度の高
い、高品質の画像を安定して繰返し得ることがで
きる。 更に、本発明の光導電部材は、全可視光域に於
いて光感度が高く、殊に半導体レーザとのマツチ
ングに優れ、且つ光応答が速い。 以下、図面に従つて、本発明の光導電部材に就
て詳細に説明する。 第1図は、本発明の光導電部材の層構成を説明
するために模式的に示した模式的構成図である。 第1図に示す光導電部材100は、光導電部材
用としての支持体101の上に、光受容層102
を有し、該光受容層102は自由表面105を一
方の端面に有している。 光受容層102は、支持体101側よりゲルマ
ニウム原子と、必要に応じてシリコン原子(Si)、
水素原子(H)、ハロゲン原子(X)の少なくとも1つを
含む非晶質材料(以後「a−Ge(Si、H、X)」
と略記する)で構成された第1の層領域(G)103
とa−Si(H、X)で構成され、光導電性を有す
る第2の層領域(S)104とが順に積層された層構
造を有する。 光受容層102は炭素原子を含有すると共に、
伝導特性を制御する物質(C)を含有し、該物質(C)
は、光受容層102に於いては、その層厚方向の
分布濃度の最大値が第2の層領域(S)中にあり且つ
第2の層領域(S)に於いては支持体101側の方に
多く分布する状態で含有される。 第1の層領域(G)中に於けるゲルマニウム原子
は、支持体の表面と平行な面内方向に於いては、
均一な状態で含有されるが、層厚方向には、均一
であつても不均一であつても差支えない。 又、第1の層領域(G)に於けるゲルマニウム原子
の分布状態が層厚方向に不均一な場合には、その
層厚方向に於ける分布濃度Cを、支持体側或いは
第2の層領域(S)側に向つて、次第に、或いはステ
ツプ状に、又は、線型的に変化させることが望ま
しい。 殊に、第1の層領域(G)中に於けるゲルマニウム
原子の分布状態が、全層領域にゲルマニウム原子
が連続的に分布し、ゲルマニウム原子の層厚方向
の分布濃度C(G)が支持体側より第2の層領域(S)に
向つて減少する変化が与えられている場合には、
第1の層領域(G)と第2の層領域(S)との間に於ける
親和性に優れ、且つ後述する様に支持体側端部に
於いてゲルマニウム原子の分布濃度Cを極端に大
きくすることにより、半導体レーザ等を使用した
場合の、第2の層領域(S)では殆んど吸収し切れな
い長波長側の光を第1の層領域(G)に於いて、実質
的に完全に吸収することが出来、支持体面からの
反射による干渉を防止することが出来と共に、層
領域(G)と層領域(S)との界面での反射を充分押える
ことが出来る。 又、本発明の光導電部材に於いては、第1の層
領域(G)と第2の層領域(S)とを構成する非晶質材料
の夫々がシリコン原子という共通の構成要素を有
しているので、積層界面に於いて化学的な安定性
の確保が充分成されている。 第2図乃至第10図には、本発明における光導
電部材の第1の層領域(G)中に含有されるゲルマニ
ウム原子の層厚方向の分布状態の典型的例が示さ
れる。 第2図乃至第10図において、横軸はゲルマニ
ウム原子の分布濃度Cを、縦軸は、第1の層領域
(G)の層厚を示し、tBは支持体側の第1の層領域(G)
の端面の位置を、tTは支持体側とは反対側の第1
の層領域(G)の端面の位置を示す。即ち、ゲルマニ
ウム原子の含有される第1の層領域(G)はtB側より
tT側に向つて層形成がなされる。 第2図には、第1の層領域(G)中に含有されるゲ
ルマニウム原子の層厚方向の分布状態の第1の典
型例が示される。 第2図に示される例では、ゲルマニウム原子の
含有される第1の層領域(G)が形成される表面と該
第1の層領域(G)の表面とが接する界面位置tBより
t1の位置までは、ゲルマニウム原子の分布濃度C
(G)がC1なる一定の値を取り乍らゲルマニウム原
子が形成される第1の層領域(G)に含有され、位置
t1よりは濃度C2より界面位置tTに至るまで徐々に
連続的に減少されている。界面位置tTにおいては
ゲルマニウム原子の分布濃度CはC3とされる。 第3図に示される例においては、含有されるゲ
ルマニウム原子の分布濃度Cは位置tBより位置tT
に至るまで濃度C4から徐々に連続的に減少して
位置tTにおいて濃度C5となる様な分布状態を形成
している。 第4図の場合には、位置tBより位置t2まではゲ
ルマニウム原子の分布濃度Cは濃度C6と一定値
とされ、位置t2と位置tTとの間において、徐々に
連続的に減少され、位置tTにおいて、分布濃度C
は実質的に零とされている(ここで実質的に零と
は検出限界量未満の場合である)。 第5図の場合には、ゲルマニウム原子の分布濃
度Cは位置tBより位置tTに至るまで、濃度C8より
連続的に徐々に減少され、位置tTにおいて実質的
に零とされている。 第6図に示す例においては、ゲルマニウム原子
の分布濃度Cは、位置tBと位置t3間においては、
濃度C9と一定値であり、位置tTにおいては濃度
C10される。位置t3と位置tTとの間では、分布濃度
Cは一次関数的に位置t3より位置tTに至るまで減
少されている。 第7図に示される例においては、分布濃度Cは
位置tBより位置t4までは濃度C11の一定値を取り、
位置t4より位置tTまでは濃度C12より濃度C13まで
一次関数的に減少する分布状態とされている。 第8図に示す例においては、位置tBより位置tT
に至るまで、ゲルマニウム原子の分布濃度Cは濃
度C14より実質的に零に至る様に一次関数的に減
少している。 第9図においては、位置tBより位置t5に至るま
ではゲルマニウム原子の分布濃度Cは、濃度C15
より濃度C16まで一次関数的に減少され、位置t5
と位置tTとの間においては、濃度C16の一定値と
された例が示されている。 第10図に示される例においては、ゲルマニウ
ム原子の分布濃度Cは位置tBにおいて濃度C17
あり、位置t6に至るまではこの濃度C17より初め
はゆつくりと減少され、t6の位置付近において
は、急激に減少されて位置t6では濃度C18とされ
る。 位置t6と位置t7との間においては、初め急激に
減少されて、その後は、緩かに徐々に減少されて
位置t7で濃度C19となり、位置t7と位置t8との間で
は、極めてゆつくりと徐々に減少されて位置t8
おいて、濃度C20に至る。位置t8と位置tTの間にお
いては、濃度C20より実質的に零になる様に図に
示す如き形状の曲線に従つて減少されている。 以上、第2図乃至第10図により、第1の層領
域(G)中に含有されるゲルマニウム原子の層厚方向
の分布状態の典型例の幾つかを説明した様に、本
発明においては、支持体側において、ゲルマニウ
ム原子の分布濃度Cの高い部分を有し、界面tT
においては、前記分布濃度Cは支持体側に較べて
可成り低くされた部分を有するゲルマニウム原子
の分布状態が第1の層領域(G)に設けられている。 本発明に於ける光導電部材を構成する光受容層
を構成する第1の層領域(G)は好ましくは上記した
様に支持体側の方にゲルマニウム原子が比較的高
濃度で含有されている局在領域(A)を有するのが望
ましい。 本発明に於いては局在領域(A)は、第2図乃至第
10図に示す記号を用いて説明すれば、界面位置
tBより5μ以内に設けられるのが望ましいものであ
る。 本発明においては、上記局在領域(A)は、界面位
置tBより5μ厚までの全層領域(LT)とされる場合
もあるし、又、層領域(LT)の一部とされる場
合もある。 局在領域(A)を層領域(LT)の一部とするか又
は全部とするかは、形成される光受容層に要求さ
れる特性に従つて適宜決められる。 局在領域(A)はその中に含有されるゲルマニウム
原子の層厚方向の分布状態としてゲルマニウム原
子の分布濃度の最大値Cmaxがシリコン原子との
和に対して、好ましくは1000atomic ppm以上、
より好適には5000atomic ppm以上、最適には1
×104atomic ppm以上とされる様な分布状態と
なり得る様に層形成されるのが望ましい。 即ち、本発明においては、ゲルマニウム原子の
含有される層領域(G)は、支持体側からの層厚で
5μ以内(tBから5μ厚の層領域)に分布濃度の最大
値Cmaxが存在する様に形成されるのが好ましい
ものである。 本発明において、第1の層領域(G)中に含有され
るゲルマニウム原子の含有量としては、本発明の
目的が効果的に達成される様に所望に従つて適宜
決められるが、好ましくは1〜10×105atomic
ppm、より好ましくは100〜9.5×105atomic
ppm、最適には500〜8×105atomic ppmとされ
るのが望ましい。 本発明に於いて第1の層領域(G)と第2の層領域
(S)との層厚は、本発明の目的を効果的に達成させ
る為の重要な因子の1つであるので形成される光
導電部材に所望の特性が充分与えられる様に、光
導電部材の設計の際に充分なる注意が払われる必
要がある。 本発明に於いて、第1の層領域(G)の層厚TBは、
好ましくは、30Å〜50μ、より好ましくは、40Å
〜40μ、最適には、50Å〜30μとされるのが望ま
しい。 又、第2の層領域(S)の層厚Tは、好ましくは
0.5〜90μ、より好ましくは、1〜80μ、最適には
2〜50μとされるのが望ましい。 第1の層領域(G)の層厚TBと第2の層領域(S)の
層厚Tの和(TB+T)としては、両層領域に要
求される特性と光受容層全体に要求される特性と
の相互間の有機的関連性に基いて、光導電部材の
層設計の際に所望に従つて、適宜決定される。 本発明の光導電部材に於いては、上記の(TB
+T)の数値範囲としては、好ましくは1〜
100μ、より好適には1〜80μ、2〜50μとされる
のが望ましい。 本発明のより好ましい実施態様例に於いては、
上記の層厚TB及び層厚Tとしては、好ましくは、
TB/T≦1なる関係を満足する際に、夫々に対
して適宜適切な数値が選択されるのが望ましい。 上記の場合に於ける層厚TB及び層厚Tの数値
の選択に於いて、より好ましくはTB/T≦0.9、
最適にはTB/T≦0.8なる関係が満足される様に
層厚TB及び層厚Tの値が決定されるのが望まし
い。 本発明に於いて、第1の層領域(G)中に含有され
るゲルマニウム原子の含有量が1×105atomic
ppm以上の場合には、第1の層領域(G)の層厚TB
としては、成可く薄くされるのが望ましく、好ま
しくは30μ以下、より好ましくは25μ以下、最適
には20μ以下とされるのが望ましいものである。 本発明において、光受容層を構成する第1の層
領域(G)又は/及び第2の層領域(S)中に必要に応じ
て含有されるハロゲン原子(X)としては、具体的に
はフツ素、塩素、ヨウ素が挙げられ、殊にフツ
素、塩素を好適なものとして挙げることが出来
る。 本発明において、a−Ge(Si、H、X)で構成
される第1の層領域(G)を形成するには、例えばグ
ロー放電法、スパツタリング法、或いはイオンプ
レーテイング法等の放電現象を利用する真空堆積
法によつて成される。例えば、グロー放電法によ
つて、a−Ge(Si、H、X)で構成される第1の
層領域(G)を形成するには、基本的にはゲルマニウ
ム原子(Ge)を供給し得るGe供給用の原料ガス
と、必要に応じて、シリコン原子(Si)を供給し
得るSi供給用の原料ガス水素原子(H)導入用の原料
ガス又は/及びハロゲン原子(X)導入用の原料ガス
を、内部が減圧にし得る堆積室内に所望のガス圧
状態で導入して、該堆積室内にグロー放電を生起
させ、予め所定位置に設置されてある所定の支持
体表面上に層形成すれば良い。ゲルマニウム原子
を不均一に分布させるには含有されるゲルマニウ
ム原子の分布濃度Cを所望の変化率曲線に従つて
制御し乍らa−Ge(Si、H、X)からなる層を形
成させれば良い。又、スパツタリング法で形成す
る場合には、例えばAr、He等の不活性ガス又は
これ等のガスをベースとした混合ガスの雰囲気中
でSiで構成されたターゲツト、或いは該ターゲツ
トとGeで構成されたターゲツトの二枚を使用し
て、又は、SiとGeの混合されたターゲツトを使
用して、必要に応じて、He、Ar等の稀釈ガスで
稀釈されたGe供給用の原料ガス又はSi供給用の
原料ガスを、必要に応じて、水素原子(H)又は/及
びハロゲン原子(X)導入用のガスをスパツタリング
用の堆積室に導入し、所望のガスのプラズマ雰囲
気を形成すると共に、前記Ge供給用の原料ガス
又は/及びSi供給用の原料ガスのガス流量を所望
の変化率曲線に従つて制御し乍ら、前記のターゲ
ツトをスパツタリングしてやれば良い。 イオンプレーテイング法の場合には、例えば多
結晶シリコン又は単結晶シリコンと多結晶ゲルマ
ニウム又は単結晶ゲルマニウムとを、夫々蒸発源
として蒸着ボートに収容し、この蒸発源を抵抗加
熱法、或いは、エレクトロンビーム法(EB法)
等によつて加熱蒸発させ、飛翔蒸発物を所望のガ
スプラズマ雰囲気中を通過させる以外は、スパツ
タリング法の場合と同様にする事で行うことが出
来る。 本発明において使用されるSi供給用の原料ガス
と成り得る物質としては、SiH4、Si2H6、Si3H8
Si4H10等のガス状態の又はガス化し得る水素化硅
素(シラン類)が有効に使用されるものとして挙
げられ、殊に、層作成作業時の取扱い易さ、Si供
給効率の良さ等の点でSiH4、Si2H6が好ましいも
のとして挙げられる。 Ge供給用の原料ガスと成り得る物質としては、
GeH4、Ge2H6、Ge3H8、Ge4H10、Ge5H12
Ge6H14、Ge7H16、Ge8H18、Ge9H20等のガス状
態の又はガス化し得る水素化ゲルマニウムが有効
に使用されるものとして挙げられ、殊に、層作成
作業時の取扱い易さ、Ge供給効率の良さ等の点
で、GeH4、Ge2H6、Ge3H8が好ましいものとし
て挙げられる。 本発明において使用されるハロゲン原子導入用
の原料ガスとして有効なのは、多くのハロゲン化
合物が挙げられ、例えばハロゲンガス、ハロゲン
化物、ハロゲン間化合物、ハロゲンで置換された
シラン誘導体等のガス状態の又はガス化し得るハ
ロゲン化合物が好ましく挙げられる。 又、更には、シリコン原子とハロゲン原子とを
構成要素とするガス状態の又はガス化し得る、ハ
ロゲン原子を含む水素化硅素化合物も有効なもの
として本発明においては挙げることが出来る。 本発明において好適に使用し得るハロゲン化合
物としては、具体的には、フツ素、塩素、臭素、
ヨウ素のハロゲンガス、BrF、ClF、ClF3
BrF5、BrF3、IF3、IF7、ICl、IBr等のハロゲン
間化分物を挙げることが出来る。 ハロゲン原子を含む硅素化合物、所謂、ハロゲ
ン原子で置換されたシラン誘導体としては、具体
的には例えばSiF4、Si2F6、SiCl4、SiBr4等のハ
ロゲン化硅素が好ましいものとして挙げることが
出来る。 この様なハロゲン原子を含む硅素化合物を採用
してグロー放電法によつて本発明の特徴的な光導
電部材を形成する場合には、Ge供給用の原料ガ
スと共にSiを供給し得る原料ガスとしての水素化
硅素ガスを使用しなくとも、所望の支持体上にハ
ロゲン原子を含むa−SiGeから成る第1の層領
域(G)を形成する事が出来る。 グロー放電法に従つて、ハロゲン原子を含む第
1の層領域(G)を作成する場合、基本的には、例え
ばSi供給用の原料ガスとなるハロゲン化硅素と
Ge供給用の原料ガスとなる水素化ゲルマニウム
とAr、H2、He等のガス等を所定の混合比とガス
流量になる様にして第1の層領域(G)を形成する堆
積室に導入し、グロー放電を生起してこれ等のガ
スのプラズマ雰囲気を形成することによつて、所
望の支持体上に第1の層領域(G)を形成し得るもの
であるが、水素原子の導入割合の制御を一層容易
になる様に計る為にこれ等のガスに更に水素ガス
又は水素原子を含む硅素化合物のガスも所望量混
合して層形成しても良い。 又、各ガスは単独種のみでなく所定の混合比で
複数種混合して使用しても差支えないものであ
る。 スパツタリング法、イオンプレーテイング法の
何れの場合にも形成される層中にハロゲン原子を
導入するには、前記のハロゲン化合物又は前記の
ハロゲン原子を含む硅素化合物のガスを堆積室中
に導入して該ガスのプラズマ雰囲気を形成してや
れば良いものである。 又、水素原子を導入する場合には、水素原子導
入用の原料ガス、例えば、H2、或いは前記した
シラン類又は/及び水素化ゲルマニウム等のガス
類をスパツタリング用の堆積室中に導入して該ガ
ス類のプラズマ雰囲気を形成してやれば良い。 本発明においては、ハロゲン原子導入用の原料
ガスとして上記されたハロゲン化合物或いはハロ
ゲンを含む硅素化合物が有効なものとして使用さ
れるものであるが、その他に、HF、HCl、
HBr、HI等のハロゲン化水素、SiH2F2
SiH2I2、SiH2Cl2、SiHCl3、SiH2Br2、SiHBr3
のハロゲン置換水素化硅素、及びGeHF3
GeH2F2、GeH3F1、GeHCl3、GeH2Cl2
GeH3Cl、GeHBr3、GeH2Br2、GeH3Br、
GeHI3、GeH2I2、GeH3I等の水素化ハロゲン化
ゲルマニウム、等の水素原子を構成要素の1つと
するハロゲン化物、GeF4、GeCl3、GeBr4
GeI4、GeF2、GeCl2、GeBr2、GeI2等のハロゲン
化ゲルマニウム、等々のガス状態の或いはガス化
し得る物質も有効な第1の層領域(G)形成用の出発
物質として挙げる事が出来る。 これ等の物質の中水素原子を含むハロゲン化物
は、第1の層領域(G)形成の際に層中にハロゲン原
子の導入と同時に電気的或いは光電的特性の制御
に極めて有効な水素原子も導入されるので、本発
明においては好適なハロゲン導入用の原料として
使用される。 水素原子を第1の層領域(G)中に構造的に導入す
るには、上記の他にH2、或いはSiH4、Si2H6
Si3H8、Si4H10等の水素化硅素をGeを供給する為
のゲルマニウム又はゲルマニウム化合物と、或い
は、GeH4、Ge2H6、Ge3H8、Ge4H10、Ge5H12
Ge6H14、Ge7H16、Ge8H18、Ge2H20等の水素化
ゲルマニウムとSiを供給する為のシリコン又はシ
リコン化合物と、を堆積室中に共存させて放電を
生起させる事でも行う事が出来る。 本発明の好ましい例において、形成される光導
電部材の第1の層領域(G)中に含有される水素原子
(H)の量又はハロゲン原子(X)の量又は水素原子とハ
ロゲン原子の量の和(H+X)は好ましくは0.01
〜40atomic%、より好適には0.05〜30atomic%、
最適には0.1〜25atomic%とされるのが望ましい。 第1の層領域(G)中に含有される水素原子(H)又
は/及びハロゲン原子(X)の量を制御するには、例
えば支持体温度又は/及び水素原子(H)、或いはハ
ロゲン原子(X)を含有させる為に使用される出発物
質の堆積装置系内へ導入する量、放電々力等を制
御してやれば良い。 本発明の光導電部材に於いては、ゲルマニウム
原子の浮遊されない第2の層領域(S)、必要に応じ
てゲルマニウム原子の含有される第1の層領域(G)
には、伝導特性を制御せる物質(C)を含有させるこ
とにより、該層領域(S)及び該層領域(G)の伝導特性
を所望に従つて任意に制御することが出来る。 この際、第2の層領域(S)に含有される前記物質
(C)は、層領域(G)の全領域又は一部の層領域に含有
されて良いが、いずれの場合も支持体側の法に多
くの分布する状態として含有される必要がある。 即ち、第2の層領域(S)に設けられる物質(C)の含
有される層領域(SPN)は、第2の層領域(S)の
全層領域として設けられるか又は、第2の層領域
(S)の一部として支持体側端部層領域(SE)とし
て設けられる。前者の全層領域として設けられる
場合には、その分布濃度C(s)が支持体側の方向に
向つて、線型的には又はステツプ状に、或いは曲
線的に増大する様に設けられる。 分布濃度C(s)が曲線的に増大する場合には、支
持体側に向つて、単調的に増大する様に伝導性を
制御する物質(C)を層領域(S)中に設けるのが望まし
い。 層領域(SPN)を第2の層領域(S)中に、その
一部として設ける場合には、層領域(SPN)中
に於ける物質(C)の分布状態は支持体の表面と平行
な面内方向に於いては均一とされるが、層厚方向
に於いては均一でも不均一でも差支えない。この
場合、層領域(SPN)に於いて、物質(C)が層厚
方向に不均一に分布する様に設けるには、前記の
第1の層領域(S)の全層領域に設ける場合と同様の
分布濃度線となる様に設けるのが望ましい。 第1の層領域(G)に伝導性を制御する物質(C)を含
有させて該物質(C)の含有される層領域(GPN)
を設ける場合も第2の層領域(S)に層領域(SPN)
を設ける場合と同様に行うことが出来る。 本発明に於いては、第1の層領域(G)及び第2の
層領域(S)のいずれにも伝導特性を制御する物質(C)
を含有させる場合、両層領域に含有される物質(C)
は同種でも互いに異種であつても良い。 而乍ら、両層領域に同種の伝導性を制御する物
質(C)を含有させる場合には、該物質(C)の層厚方向
に於ける最大分布濃度が第2の層領域(S)にある、
即ち、第2の層領域(S)の内部又は、第1の層領域
(G)との界面にある様に設けるのが好ましい。 殊に、前記の最大分布濃度が第1の層領域(G)と
の接触界面又は、該界面近傍に設けるのが望まし
い。 本発明に於いては、上記の様に光受容層中に伝
導特性を制御する物質(C)を含有させて該物質(C)を
含有する層領域(PN)を、第2の層領域(S)の少
なくとも一部の層領域を占める様に、好ましく
は、第2の層領域(S)の支持体側端部層領域(SE)
として設ける。 層領域(PN)が第1の層領域(S)及び第2の層
領域(G)の両者に跨る様に設けられる場合には、伝
導特性を制御する物質(C)の層領域(GPN)に於
ける最大分布濃度C(G)naxと、層領域(SPN)に於
ける最大分布濃度C(S)naxとの間にはC(G)nax
C(S)naxなる関係式が設立する様に物質(C)が光受容
層中に含有される。 層領域(PN)に含有される伝導性を制御する
物質(C)としては、所謂、半導体分野で云われる不
純物を挙げることが出来、本発明に於いては、Si
又はGeに対して、P型伝導特性を与えるP型不
純物、及びn型伝動特性を与えるn型不純物を挙
げることが出来る。 具体的には、P型不純物としては周期律表第
族に属する原子(第族原子)、例えば、B(硼
素)、Al(アルミニウム)、Ga(ガリウム)、In(イ
ンジウム)、Tl(タリウム)等があり、殊に好適
に用いられるのは、B、Gaである。 n型不純物としては、周期律表第族に属する
原子(第族原子)、例えば、P(燐)、As(砒
素)、Sb(アンチモン)、Bi(ビスマス)等であり、
殊に、好適に用いられるのは、P、Asである。 本発明において、光受容層中に設けられる層領
域(PN)に含有される伝導特性を制御する物質
(C)の含有量は、該層領域(PN)に要求される伝
導特性、或いは該層領域(PN)が直に接触して
設けられる支持体或いは他の層領域との接触界面
における特性との関係等、有機的関連性におい
て、適宜選択することが出来る。又、前記層領域
に直に接触して設けられる他の層領域の特性や、
該他の層領域との接触界面における特性との関係
も考慮されて、伝導特性を制御する物質(C)の含有
量が適宜選択される。 本発明において、層領域(PN)中に含有され
る伝導特性を制御する物質(C)の含有量としては、
好ましくは0.01〜5×104atomic ppm、より好適
には0.5〜1×104atomic ppm、最適には1〜5
×103atomic ppmとされるのが望ましい。 本発明において、伝導特性を支配する物質(C)が
含有される層領域(PN)を第1の層領域(S)と第
2の層領域(G)の接触界面に接して、或いは層領域
(PN)の一部が第1の層領域(G)の少なくとも一
部を占める様にし、且つ層領域(PN)における
該物質(C)の含有量を、好ましくは30atomic ppm
以上、より好適には50atomic ppm以上、最適に
は100atomic ppm以上することによつて、例え
ば該含有させる物質が前記のP型不純物の場合に
は、光受容層の自由表面が極性に帯電処理を受
けた際に支持体側から第2の層領域(G)中へ注入さ
れる電子の移動を効果的に阻止することが出来、
又、前記含有させる物質が前記のn型不純物の場
合には、光受容層の自由表面が極性に帯電処理
を受けた際に、支持体側から第2の層領域(G)中へ
注入される正孔の移動を効果的に阻止することが
出来る。 上記の様な場合には、本発明の前述した基本構
成の下に前記層領域(PN)を除いた部分の層領
域(Z)には、層領域(PN)に含有される伝導特性
を支配する物質の極性とは別の極性の伝導特性を
支配する物質を含有させても良いし、或いは、同
極性の伝導特性を支配する物質を、層領域
(PN)に含有される実際の量よりも一段と少な
い量にして含有させても良いものである。 この様な場合、前記層領域(Z)中に含有される前
記伝導特性を支配する物質の含有量としては、層
領域(PN)に含有される前記物質の極性や含有
量に応じて所望に従つて適宜決定されるものであ
るが、好ましくは、0.001〜1000atomic ppm、よ
り好適には0.05〜500atomic ppm、最適には0.1
〜200atomic ppmとされるのが望ましい。 本発明において、層領域(PN)及び層領域(Z)
に同種の伝導性を支配する物質を含有させる場合
には、層領域(Z)における含有量としては、好まし
くは、30atomic ppm以下とするのが望ましい。 上記した場合の他に、本発明においては、光受
容層中に、一方の極性を有する伝導性を支配する
物質を含有させた層領域と、他方の極性を有する
伝導性を支配する物質を含有させた層領域とを直
に接触する様に設けて、該接触領域に所謂空乏層
を設けることも出来る。つまり、例えば光受容層
中に、前記のP型不純物を含有する層領域と前記
のn型不純物を含有する層領域とを直に接触する
様に設けて所謂P−n接合を形成して、空乏層を
設けることが出来る。 第11図乃至第24図には、光受容層中に含有
される伝導特性を制御する物質(C)の層厚方向の分
布状態の典型的例が示される。 これ等の図に於いて、横軸は物質(C)の層厚方向
の分布濃度C(PN)を、縦軸は光受容層の支持体側か
らの層厚tを示してある。t0は、層領域(G)と層領
域(S)の接触界面の位置を示す。 又、横軸、縦軸に於いて使用する記号は、殊に
断らない限り第2図乃至第10図に於いて使用し
た記号と同様の意味を持つ。 第11図には、光受容層中に含有される伝導特
性を制御する物質(C)の層厚方向の分布状態の第1
の典型例が示される。 第11図に示される例では、物質(C)は、層領域
(G)には含有されておらず、層領域(S)にのみ濃度
C1の一定分布濃度で含有されている。詰り、層
領域(S)はt0とt1間の端部層領域に物質(C)が濃度C1
の一定の分布濃度で含有されている。 第12図の例では、層領域(S)には、物質(C)は万
偏無く含有されてはいるが、層領域(G)には物質(C)
は含有されてない。 そして、物質(C)はt0とt2の間の層領域には、分
布濃度がC2と一定濃度で含有され、t2とtTの間の
層領域にはC2よりは遥かに低い濃度C3の一定濃
度で含有されている。 この様な分布濃度C(PN)で物質(C)を光受容層を構
成する層領域(S)に含有させることで、層領域(G)に
より層領域(S)に注入される電荷の表面方向への移
動を効果的に阻止することが出来ると同時に、光
感度及び暗抵抗の向上を計ることが出来る。 第13図の例では、層領域(S)に物質(C)が万偏無
く含有されてはいるが、t0に於ける濃度C4より上
表面方向に単調的に減少してtTに於いて濃度0と
なる様に分布濃度C(PN)が変化している状態で物質
(C)が含有されている。層領域(G)には物質(C)は含有
されてない。 第14図及び第15図の例の場合は、物質(C)が
層領域(S)の下部端部層領域に偏在的に含有されて
いる例である。即ち、第14図及び第15図の例
の場合は、層領域(S)は、物質(C)の含有されている
層領域と、物質(C)の含有されていない層領域と
が、この順で支持体側より積層された層構造を有
する。 第14図と第15図の例の場合に於いて異なる
点は、第14図の場合が分布濃度C(PN)がt0とt3
に於いてt0の位置での濃度C5よりt3の位置での濃
度0まで単調的に減少しているのに対して、第1
5図の場合は、t0とt4間に於いて、t0の位置での
濃度C6よりt4の位置での濃度0までの線形的に連
続して減少していることである。第14図及び第
15図の例の場合も、層領域(G)には物質(C)は含有
されていない。 第16図乃至第24図の例に於いては、層領域
(G)及び層領域(S)の両者に伝導性を制御する物質(C)
が含有されている場合が示される。 第16図乃至第22図の例の場合は、層領域(S)
は、物質(C)が含有されている層領域と、物質(C)が
含有されてない層領域が支持体側よりこの順で積
層された2層構造を有しているのが共通してい
る。その中で第16図乃至第21図の例に於いて
は、いずれも層領域(G)に於ける物質(C)の分布状態
は、第2の層領域(S)との界面位置t0より支持体側
に向つて減少している分布濃度C(PN)の変化状態を
有していることである。 第23図及び第24図の例の場合は、光受容層
の全層領域に亘つて層厚方向に物質(C)が万偏無く
含有されている。 加えて第23図の場合は、層領域(G)に於いて
は、tBに於ける濃度C23よりt0に於ける濃度C22
でtBよりt0に向つて線形的に増加し、層領域(S)に
於いては、t0に於ける濃度C22よりtTに於ける濃度
0までt0よりtTに向つて単調的に連続して減少し
ている。 第24図の場合は、tBとt13の間の層領域に於い
ては、濃度C24の一定分布濃度で物質(C)が含有さ
れ、t13とtTの間の層領域に於いては、濃度C25
り線形的に減少して、tTに於いて0に至つてい
る。 以上第11図乃至第24図に於いて、光受容層
中に於ける伝導性を制御する物質(C)の分布濃度
C(PN)の変化例の代表的な場合を説明した様に、い
ずれの例に於いても、物質(C)の最大分布濃度が第
2の層領域(S)に存する様に物質(C)が光学受容層中
に含有される。 本発明に於いて、a−Si(H、X)で構成され
る第2の層領域(S)を形成するには前記した第1の
層領域(G)形成用の出発物質(I)の中より、G供給用
の原料ガスとなる出発物質を除いた出発物質〔第
2の層領域(S)形成用の出発物質()〕を使用し
て、第1の層領域(G)を形成する場合と同様の方法
と条件に従つて行うことが出来る。 即ち、本発明に於いて、a−Si(H、X)で構
成される第2の層領域(S)を形成するには例えばグ
ロー放電法、スパツタリング法、或いはイオンプ
レーテイング法等の放電現象を利用する真空堆積
法によつて成される。例えば、グロー放電法によ
つて、a−Si(H、X)で構成される第2の層領
域(S)を形成するには、基本的には前記したシリコ
ン原子(Si)を供給し得るSi供給用の原料ガスと
共に、必要に応じて水素原子(H)導入用の又は/及
びハロゲン原子(X)導入用の原料ガスを、内部が減
圧にし得る堆積室内に導入して、該堆積室内にグ
ロー放電を生起させ、予め所定位置に設置されて
ある所定の支持表面上にa−Si(H、X)からな
る層を形成させれば良い。又、スパツタリング法
で形成する場合には、例えばAr、He等の不活性
ガス又はこれ等のガスをベースとした混合ガスの
雰囲気中でSiで構成されたターゲツトをスパツタ
リングする際、水素原子(H)又は/及びハロゲン原
子(X)導入用のガスをスパツタリング用の堆積室に
導入しておけば良い。 本発明に於いて、形成される非晶質層を構成す
る第2の層領域(S)中に含有される水素原子(H)の量
又はハロゲン原子(X)の量又は水素原子とハロゲン
原子の量の和(H+X)は、好ましくは、1〜
40atomic%、より好適には5〜30atomic%、最
適には5〜25atomic%とされるのが望ましい。 光受容層を構成する層領域中に、伝導特性を制
御する物質(C)、例えば、第族原子或いは第族
原子を構造的に導入して前記物質(C)の含有された
層領域(PN)を形成するには、層形成の際に、
第族原子導入用の出発物質或いは第族原子導
入用の出発物質をガス状態で堆積室中に、光学容
層を形成する為の他の出発物質と共に導入してや
れば良い。この様な第族原子導入用の出発物質
の成り得るものとしては、常温常圧でガス状の又
は、少なくとも層形成条件下で容易にガス化し得
るものが採用されるのが望ましい。その様な第
族原子導入用の出発物質として具体的には硼素原
子導入用としては、B2H6、B4H10、B5H0
B5H11、B6H10、B6H12、B6H14等の水素化硼素、
BF3、BCl3、BBr3等のハロゲン化硼素等が挙げ
られる。この他、AlCl3、CaCl3、Ga(CH33
InCl3、TlCl3等も挙げることが出来る。 第族原子導入用の出発物質として、本発明に
おいて有効に使用されるのは、燐原子導入用とし
ては、PH3、P2H4等の水素化燐、PH4I、PF3
PF5、PCl3、PCl5、PBr3、PIr5、PI3等のハロゲ
ン化燐が挙げられる。この他、AsH3、AsF3
AsCl3、AsBr3、AsF5、SbH3、SbF3、SbF5
SbCl3、SbCl5、BiH3、BiCl3、BiBr3等も第族
原子導入用の出発物質の有効なものとして挙げる
ことが出来る。 本発明の光導電部材に於いては、高光度感化と
高暗抵抗化、更には、支持体と光受容層との間の
密着性の改良を計る目的の為に、光受容層中に
は、炭素原子が含有される。光受容層中に含有さ
れる炭素原子は、光受容層の全層領域に万偏なく
含有されても良いし、或いは、光受容層の一部の
層領域のみに含有させて偏在させても良い。 又、炭素原子の分布状態は分布濃度C(C)が光受
容層の層厚方向に於いては、均一であつても、分
布濃度C(C)が層厚方向には不均一であつても良
い。 本発明に於いて、光受容層に設けられる炭素原
子の含有されている層領域(C)は、光感度と暗抵抗
の向上を主たる目的とする場合には、光受容層の
全層領域を占める様に設けられ、支持体と光受容
層又は第1の層領域(G)と第2の層領域(S)との間の
密着性の強化を計るのを主たる目的とする場合に
は、光受容層の支持体側端部層領域または、第1
と第2の層領域界面近傍の領域を占める様に設け
られる。 前者の場合、層領域(C)中に含有される炭素原子
の含有量は、高光感度を維持する為に比較的少な
くされ、後者の場合には、層間の密着性の強化を
確実に計る為に比較的多くされるのが望ましい。 又、前者と後者の両方を同時に達成する目的の
為には、支持体側に於いて比較的高濃度に分布さ
せ、光受容層の自由表面側に於いて比較的低濃度
に分布させるか、或いは、光受容層の自由表面側
の表層領域には、炭素原子を積極的には含有させ
ない様な炭素原子の分布状態を層領域(C)中に形成
すれば良い。 又、さらに支持体または第1の層領域(G)から第
2の層領域(S)への電荷の注入を防止して見掛け上
暗抵抗を上げることを目的とする場合は、第1の
層領域(G)の支持体側端部に高濃度に炭素原子を分
布させるか第1の層領域と第2の層領域の界面近
傍を高濃度に炭素原子を分布させる。 第25図乃至第40図には、光受容層全体とし
ての炭素原子の分布状態の典型的例が示される。
尚、これ等の図の説明に当つて断わることなく使
用される記号は、第2図乃至第10図に於いて使
用したのと同様な意味を持つ。 第25図に示される例では、位置tBより位置t1
までは炭素原子分布濃度C1と一定値とされ、位
置t1から位置tTまで炭素原子分布濃度C2と一定と
されている。 第26図で示される例では、位置tBより位置t2
までは炭素原子分布濃度C3と一定値とされ、位
置t2より位置t3までは炭素原子分布濃度C4とさ
れ、位置t3から位置tTまでは炭素原子分布濃度C5
とされて3段階で炭素原子分布濃度を減少させて
いる。 第27図の例では、位置tBより位置t4まで炭素
原子分布濃度C6とし、位置t4から位置tTまで炭素
原子分布濃度C7とされている。 第28図の例では、位置tBより位置t5まで炭素
原子分布濃度C8とし、位置t5から位置t6まで炭素
原子分布濃度C9とし、位置t6から位置tTまで炭素
原子分布濃度C10としている。このように3段階
で炭素原子分布濃度を増加している。 第29図の例では、位置tBより位置t7まで炭素
原子分布濃度C11とし、位置t7から位置t8まで炭素
原子分布濃度C12とし、位置t8から位置tTまで炭素
原子分布濃度C13としている。支持体側および自
由表面側で炭素原子分布濃度が高くなるようにし
てある。 第30図に示される例では、位置tBより位置t0
までは炭素原子分布濃度C14とされ、位置t9から
位置t10まで炭素原子分布濃度C15とし、位置t10
ら位置tTまで炭素原子分布濃度C14としている。 第31図に示される例では、位置tBから位置t11
まで炭素原子分布濃度C16とし位置t11から位置t12
まで炭素原子分布濃度をC17と階段状に増加させ、
位置t12から位置tTまで炭素原子分布濃度C17と減
少させている。 第32図の例では、位置tBから位置t13まで炭素
原子分布濃度C19とし、位置t13から位置t14まで炭
素原子分布濃度をC20と段階状に増加させ、位置
t14から位置tTまで炭素原子分布濃度を初期の濃度
よりも少ない濃度C21としている。 第33図に示される例では、位置tBから位置t15
まで炭素原子分布濃度はC22とし、位置t15から位
置t16まで炭素原子分布濃度をC23に減少させ、位
置t16から位置t17まで炭素原子分布濃度C24と階段
状に増加させ、位置t18から位置tTまで炭素原子分
布濃度をC23まで減少させている。 第34図に示される例では、炭素原子の分布濃
度C(C)は、位置tBより位置tTに至つて分布濃度O
からC25まで連続的に単調増加している。 第35図に示される例では、炭素原子の分布濃
度C(C)は、位置tBに於いて、分布濃度C26で、該
分布濃度C26より、位置t18に至るまで単調的に連
続して減少し、位置t18で分布濃度C27となつてい
る。位置t18より位置tTの間に於いては、炭素原子
の分布濃度C(C)は、位置t18より連続して単調的
に増加し、位置tTに於いて分布濃度C28となつて
いる。 第36図の例に於いては、第35図の例と比較
的類似しているが、異なるのは、位置t19と位置
t20に於いて、炭素原子が含有されてないことで
ある。 位置tBと位置t19の間では、位置tBに於ける分布
濃度C29より位置t19に於ける分布濃度Oまで連続
的に単調減少し、位置t20と位置tTの間では、位置
t20に於ける分布濃度Oより位置tBに於ける分布濃
度C30まで連続的に単調増加している。 本発明の光導電部材に於いては、第34図乃至
第36図にその典型例が示される様に、光受容層
の下部表面又は/及び上部表面側により多く炭素
原子を含有させ且つ光受容層の内部に向つてはよ
り少なく炭素原子を含有させると共に、炭素原子
の層厚方向への分布濃度C(C)を連続的に変化させ
ることで、例えば光受容層の高光感度化、高暗抵
抗化を図つている。 その他、第34図乃至第36図に於いては、炭
素原子の分布濃度C(C)を、連続的に変化させるこ
とで炭素原子の含有による層厚方向に於ける屈折
率の変化を緩やかにしてレーザ光等の可干渉光に
よつて生ずる干渉を効果的に防止している。 第37図に示される例では、位置tBより位置t21
までは炭素原子濃度C31とされ、位置t21から位置
t22まで増加し位置t21で炭素原子濃度はピーク値
C32になる。位置t22から位置t23まで炭素原子濃度
は減少し位置tTで炭素原子濃度C31となる。 第38図に示される例では、位置tBから位置t24
までは炭素原子濃度C33とされ位置t24から位置t25
まで急激に増加し位置t25で炭素原子濃度はピー
ク値C34をとり位置t25から位置tTまで炭素原子濃
度がほとんど零になるまで減少する。 第39図に示される例では、位置tBから位置t26
まで炭素原子濃度がC35からC36までゆるやかに増
加し、位置t26で炭素原子濃度はピーク値C36とな
る。位置t26から位置tTまで炭素原子濃度は急激に
減少して位置tTで炭素原子濃度C35となる。 第40図に示される例では、位置tBで炭素原子
濃度C37で位置t29まで炭素原子濃度は減少し炭素
原子濃度C38となる位置t27から位置t25まで炭素原
子濃度C38で一定である。位置t28から位置t29まま
で炭素原子濃度は増加し、位置t29で炭素原子濃
度はピーク値C39をとる。位置t29から位置tTまで
炭素原子は減少し位置tTで炭素原子濃度C38とな
る。 本発明に於いて、層領域(C)が光受容層の全域を
占めるか、或いは、光受容層の全域を占めなくと
も、層領域(C)の層厚T0の光受容層の層厚Tに占
める割合が充分多い場合には、層領域(C)に含有さ
れる炭素原子の含有量の上限は、前記の値より充
分少なくされるのが望ましい。 本発明の場合には、層領域(C)の層厚T0が光受
容層の厚層Tに対して占める割合が5分の2以上
となる様な場合には、層領域(C)中に含有される炭
素原子の量の上限としては、シリコン原子、ゲル
マニウム原子、炭素原子の3者と和(以後「T
(SiGeC)」と記す)に対して、好ましくは、
30atomic%以下、より好ましくは、20atomic%
以下、最適には10atomic%以下とされるのが望
ましい。 本発明において、光受容層を構成する炭素原子
の含有される層領域(C)は、上記した様に支持体側
及び自由表面近傍の方に炭素原子が比較的高濃度
で含有されている局在領域(B)を有するものとして
設けられるのが望ましく、前者の場合には、支持
体と光受容層との間の密着性をとり一層向上させ
ること及び受容電位の向上を計ることが出来る。 上記局在領域(B)は、第25図乃至第40図に示
す記号を用いて説明すれば、界面位置tBまたは自
由表面tTより5μ以内の設けられるのが望ましい。 本発明においては、上記局在領域(B)は、界面位
置tBまたは自由表面tTより5μ厚までの全層領域
(LT)とされる場合もあるし、又、層領域(LT
の一部とされる場合もある。 局在領域(B)を層領域(LT)の一部とするか又
は全部とするかは、形成される光受容層に要求さ
れる特性に従つて適宜決められる。 局在領域(B)はその中に含有される炭素原子の層
厚方向の分布状態として炭素原子の分布濃度の最
大値Cnaxが、好ましくは500atomic ppm以上、
より好適には800atomic ppm以上、最適には
1000atomic ppm以上、とされる様な分布状態と
なり得る様に層形成されるのが望ましい。 即ち、本発明においては、炭素原子の含有され
る層領域(C)は、支持体側または自由表面から層厚
で5μ以内(tBまたはtTから5μ厚の層領域)に分布
濃度の最大値Cnaxが存在する様に形成されるのが
望ましい。 本発明に於いて、層領域(C)が光受容層の全域を
占めるか、或いは、光受容層の全域を占めなくと
も、層領域(C)の層厚TOの光受容層の層厚Tに占
める割合が充分多い場合には、層領域(C)に含有さ
れる炭素原子の含有量の上限は、前記の値より充
分少なくされるのが望ましい。 本発明の場合には、層領域(C)の層厚TOが光受
容層の層厚Tに対して占める割合が5分の2以上
となる様な場合には、層領域(C)中に含有される炭
素原子の量の上限としてはT(SiGeC)に対して
好ましくは、30atomic%以下、より好ましくは、
20atomic%以下、最適には10atomic%以下とさ
れるのが望ましい。 本発明に於いては、本発明の目的をより効果的
に達成する為に層領域(C)に於ける炭素原子の層厚
方向に於ける分布濃度線は、全領域に於いて滑ら
かであつて且つ連続している様に層領域(C)中に炭
素原子が含有されるのが望ましい。又、前記分布
濃度線が、その最大分布濃度Cnaxを光受容層の内
部に存在する様に設計されることにより、後述さ
れる効果が顕著に発揮される。 本発明に於いては、前記の最大分布濃度Cnax
は、好ましくは、光受容層の支持体とは反対の表
面(第1図では自由表面側)の近傍に設けられる
のが望ましい。この場合、最大分布濃度Cnaxを適
当に選ぶことで光受容層の自由表面側より帯電処
理を受けた際に該表面から光受容層内部に電荷が
注入されるのを効果的に阻止することが出来る。 又、前記自由表面近傍に於いては、炭素原子の
分布濃度が自由表面に向つて最大分布濃度Cnax
り急峻に減少する様に炭素原子を光受容層に含有
されることにより、多湿雰囲気中での耐久性を一
層向上させることが出来る。 炭素原子の分布濃度曲線を最大分布濃度Cnax
光受容層の内部に有する場合には、更に分布濃度
を極大値が支持体側の方に存する様に分布濃度曲
線を設計して、炭素原子を含有させることにより
支持体と光受容層との間の密着性と電荷注入阻止
を向上させることが出来る。 本発明に於いて、炭素原子は、光受容層の中央
部層領域に於いては、暗抵抗の増大を努めるも光
感度を低下させない程度の量範囲で含有させるこ
とが望ましい。 本発明に於いて、炭素原子の最大分布濃度Cnax
としては、T(SiGeC)に対して、好ましくは
67atomic%以下、より好ましくは50atomic%以
下、最適には40atomic%以下とされるのが望ま
しい。 本発明に於いて、光受容層に設けられる層領域
(C)に含有される炭素原子の含有量は、層領域(C)自
体に要求される特性、或いは該層領域(C)が支持体
に直に接触して設けられる場合には、該支持体と
の接触界面に於ける特性との関係等、有機的関連
性に於いて、適宜選択することが出来る。 又、前記層領域(C)に直に接触して他の層領域が
設けられる場合には、該地の層領域の特性や、該
地の層領域との接触界面に於ける特性との関係も
考慮されて、炭素原子の含有量が適宜選択され
る。 層領域(C)中に含有される炭素原子の量は、形成
される光導電部材に要求される特定に応じて所望
に従つて適宜決められるが、T(SiGeC)に対し
て好ましくは0.001〜50atomic%、より好ましく
は0.002〜40atomic%、最適には0.003〜30atomic
%とされるのが望ましい。 本発明に於いて、光受容層に炭素原子の含有さ
れた層領域(C)を設けるには、光受容層の形成の際
に炭素原子導入用の出発物質を光受容層形成用の
出発物質と共に使用して、形成される層中にその
量を制御し乍ら含有してやれば良い。 層領域(C)を形成するのにグロー放電法を用いる
場合には、光受容層形成用の出発物質の中から所
望に従つて選択されたものに炭素原子導入用の出
発物質が加えられる。その様な炭素原子導入用の
出発物質としては、少なくとも炭素原子を構成原
子とするガス状の物質又はガス化し得る物質をガ
ス化したものの中の大概のものが使用され得る。 例えばシリコン原子(Si)を構成原子とする原
料ガスと、炭素原子(C)を構成原子とする原料ガス
と、必要に応じて水素原子(H)又は及びハロゲン原
子(X)を構成原子とする原料ガスとを所望の混合比
で混合して使用するか、又は、シリコン原子
(Si)を構成原子とする原料ガスと、炭素原子(C)
及び水素原子(H)を構成原子とする原料ガスとを、
これも又所望の混合比で混合するが、或いは、シ
リコン原子(Si)を構成原子とする原料ガスと、
シリコン原子(Si)、炭素原子(C)及び水素原子(H)
の3つを構成原子とする原料ガスとを混合して使
用することが出来る。 又、別には、シリコン原子(Si)と水素原子(H)
とを構成原子とする原料ガスに炭素原子(C)を構成
原子とする原料ガスを混合して使用しても良い。 CとHとを構成原子とするものとしては、例え
ば炭素数1〜5の飽和炭化水素、炭素数2〜5の
エチレン系炭化水素、炭素数2〜4のアセチレン
系炭化水素等が挙げられる。 具体的には、飽和炭化水素としては、メタン
(CH4)、エタン(C2H6)、プロパン(C3H8)、n
−ブタン(n−C4H10)、ペンタン(C5H12)、エ
チレン系炭化水素としては、エチレン(C2H4)、
プロピレン(C3H6)、ブテン−1(C4H8)、ブテ
ン−2(C4H8)イソブチレン(C4H8)、ペンテン
(C5H10)、アセチレン系炭化水素としては、アセ
チレン(C2H2)、メチルアセチレン(C3H4)、ブ
チン(C4H6)等が挙げられる。 これ等の他にSiとCとHとを構成原子とする原
料ガスとして、Si(CH34、Si(C2H54等のケイ化
アルキルを挙げることが出来る。 本発明に於いては、層領域(C)中には炭素原子で
得られる効果を更に助長させる為に、炭素原子に
加えて、更に酸素原子又は/及び窒素原子を含有
することが出来る。 酸素原子を層領域(C)に導入する為の酸素原子導
入用の原料ガスとしては、例えば酸素(O2)、オ
ゾン(O3)、一酸化窒素(NO)、二酸化窒素
(NO2)、一二酸化窒素(N2O)、三二酸化窒素
(N2O3)、四三酸化窒素(N2O4)、五二酸化窒素
(N2O5)、三酸化窒素(NO3)、シリコン原子
(Si)と酸素原子(O)と水素原子(H)とを構成原子と
する、例えば、ジシロキサン(H3SiOSiH3)、ト
リシロキサン(H3SiOSiH2OSiH3)等の低級シ
ロキサン等を挙げることが出来る。 層領域(C)を形成する際に使用される窒素原子(N)
導入用の原料ガスに成り得るものとして有効に使
用される出発物質は、Nを構成原子とする或いは
NとHとを構成原子とする例えば窒素(N2)、ア
ンモニア(NH3)、ヒドラジン(H2NNH2)、ア
ジ化水素(HN3)、アジ化アンモニウム
(NH4N3)等のガス状の又はガス化し得る窒素、
窒化物及びアジ化物等の窒素化合物を挙げること
が出来る。この他に、窒素原子(N)の導入に加え
て、ハロゲン原子(X)の導入も行えるという点か
ら、三弗化窒素(F3N)、四弗化窒素(F4N2)等
のハロゲン化窒素化合物を挙げることが出来る。 スパツタリング法によつて、炭素原子を含有す
る層領域(C)を形成するには単結晶又は多結晶のSi
ウエーハーとCウエーハー、又はSiとCが混合さ
れて含有されているウエーハーをターゲツトとし
て、この等を種々のガス雰囲気中でスパツタリン
グすることによつて行えば良い。 例えば、Siウエーハーをターゲツトとして使用
すれば、炭素原子と必要に応じて水素原子又は/
及びハロゲン原子を導入する為の原料ガスを、必
要に応じて稀釈ガスで稀釈して、スパツタ用の堆
積室中に導入し、これ等のガスとガスプラズマを
形成して前記Siウエーハーをスパツタリングすれ
ば良い。 又、別には、SiとCとは別々のターゲツトとし
て、又はSiとCの混合した一枚のターゲツトを使
用することによつて、スパツタ用のガスとしての
稀釈ガスの雰囲気中で又は少なくとも水素原子(H)
又は/及びハロゲン原子(X)を構成原子として含有
するガス雰囲気中でスパツタリングすることによ
つて成される。炭素原子導入用の原料ガスとして
は、先述したグロー放電の例で示した原料ガスの
中の炭素原子導入用の原料ガスが、スパツタリン
グの場合にも有効なガスとして使用され得る。 本発明に於いて、光受容層の形成の際に、炭素
原子の含有される層領域(C)を設ける場合、該層領
域(C)に含有される炭素原子の分布濃度C(C)を層厚
方向に変化させて所望の層厚方向の分布状態
(depth profile)を有する層領域(C)を形成するに
は、グロー放電の場合には、分布濃度C(C)を変化
させるべき炭素原子導入用の出発物質のガスを、
そのガス流量を所望の変化率曲線に従つて適宜変
化させ乍ら、堆積室内に導入することによつて成
される。例えば手動あるいは外部駆動モータ等の
通常用いられている何らかの方法により、ガス流
路系と途中に設けられた所定のニードルバルブの
開口を漸次変化させる操作を行えば良い。このと
き、流量の変化率は線型である必要はなく、例え
ばマイコン等を用いて、あらかじめ設計された変
化率曲線に従つて流量を制御し、所望の含有率曲
線を得ることもできる。 層領域(C)をスパツタリング法によつて形成する
場合、炭素原子の層厚方向の分布濃度C(C)を層厚
方向で変化させて炭素原子の層厚方向の所望の分
布状態(depth profile)を形成するには、第一
には、グロー放電法による場合と同様に、炭素原
子導入用の出発物質をガス状態で使用し、該ガス
を堆積室中へ導入する際のガス流量を所望に従つ
て適宜変化させることによつて成される。 第二には、スパツタリング用のターゲツトを、
例えばSiとCとの混合されたターゲツトを使用す
るのであれば、SiとCとの混合比を、ターゲツト
の層厚方向に於いて、予め変化させておくことに
よつて成される。 本発明において使用される支持体としては、導
電性でも電気絶縁性であつても良い。導電性支持
体としては、例えば、NiCr、ステンレス、Al、
Cr、Mo、Au、Nb、Ta、V、Ti、Pt、Pd、等
の金属又はこれ等の合金が挙げられる。 電気絶縁性支持体としては、ポリエステル、ポ
リエチレン、ポリカーボネート、セルローズアセ
テート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド等の
合金樹脂のフイルム又はシート、ガラス、セラミ
ツク、紙等が通常使用される。これ等の電気絶縁
性支持体は、好適には少なくともその一方の表面
を導電処理され、該導電処理された表面側に他の
層が設けられるのが望ましい。 例えば、ガラスであれば、その表面に、NiCr、
Al、Cr、Mo、Au、Ir、Nb、Ta、V、Ti、Pt、
Pd、In2O3、SnO2、ITO(In2O3+SnO2)等から
成る薄膜を設けることによつて導電性が付与さ
れ、或いはポリエステルフイルム等の合成樹脂フ
イルムであれば、NiCr、Al、Ag、Pb、Zn、Ni、
Au、Cr、Mo、Ir、Nb、Ta、V、Ti、Pt等の金
属の薄膜を真空蒸着、電子ビーム蒸着、スパツタ
リング等でその表面を設け、又は前記金属でその
表面をラミネート処理して、その表面に導電性が
付与される。支持体の形状としては、円筒状、ベ
ルト状、板状等任意の形状として得、所望によつ
て、その形状は決定されるが、例べば、第1図の
光導電部材100を電子写真用像形成部材として
使用するのであれば連続高速複写の場合には、無
端ベルト状又は円筒状とするのが望ましい。支持
体の厚さは、所望通りの光導電部材が形成される
様に適宜決定されるが、光導電部材として可撓性
が要求される場合には、支持体としての機能が充
分発揮される範囲内であれば可能な限り薄くされ
る。而乍ら、この様な場合支持体の製造上及び取
扱い上、機械的強度等の点から、好ましくは、
10μ以上とされる。 次に本発明の光導電部材の製造方法の一例の概
略について説明する。 第41図に光導電部材の製造装置の一例を示
す。 図中の202〜206のガスボンベには、本発
明の光導電部材を形成するための原料ガスが密封
されており、その1例としてたとえば202は、
Heで稀釈されたSiF4ガス(純度99.999%、以下
SiF4/Heと略す。)ボンベ、203はHeで希釈
されたGeF4ガス(純度99.999%、以下GeF4/He
と略す。)ボンベ、204はC2H4ガス(純度
99.99%、以下C2H4と略す。)ボンベ、205は
Heで稀釈されたB2H6ガス(純度99.999%、以
下、B2H6/Heと略す。)ポンベ、206はH2
ス(純度99.999%)ボンベである。 これらのガスを反応室201に流入させるには
ガスボンベ202〜206のバルブ222〜22
6、リークバルブ235が閉じられていることを
確認し、又、流入バルブ212〜216、流出バ
ルブ217〜221、補助バルブ232,233
が開かれていることを確認して、先ずメインバル
ブ234を開いて反応室201、及び各ガス配管
内を排気する。次に真空計236の読みが約5×
10-6torrになつた時点で補助バルブ232,23
3、流出バルブ217〜221を閉じる。 次にシリンダー状基体237上に光受容層を形
成する場合の1例をあげると、ガスボンベ202
よりSiF4/Heガス、ガスボンベ203より
GeF4/Heガス、ガスボンベ204よりC2H4
ス、ガスボンべ206よりH2ガスを、バルブ2
22,223,224,226を夫々開いて出口
圧ゲージ227,228,229,231の圧を
1Kg/cm2に調整し、流入バルブ212,213,
214,216を徐々に開けて、マスフロコント
ローラ207,208,209,211内に夫々
を流入させる。引き続いて流出バルブ217,2
18,219,221、補助バルブ232を徐々
に開いて夫々のガスを反応室201に流入させ
る。このときのSiF4/Heガス流量とGeF4/He
ガス流量とC2H4ガス流量とH2ガス流量との比が
所値の値になるように流出バルブ217,21
8,219,221を調整し、又、反応室201
内の圧力が所望の値になるように真空計236の
読みを見ながらメインバルブ234の開口を調整
する。そして基体237の温度が加熱ヒーター2
38により50〜400℃の範囲の温度に設定されて
いることを確認された後、電源240を所望の電
力に設定して反応室201内にグロー放電を生起
させて基体237上に第1の層領域(G)を形成す
る。所望と層厚に第1の層領域(G)が形成された時
点に於いてすべてのバルブを完全に閉じる。
SiF4/HeガスボンベをSiH4/He(SiH4純度
99.999%)ボンベにかえて、SiH4/Heガスボン
ベライン、B2H6/Heガスボンベライン、C2H4
ガスボンベラインを使用して第1の層領域(G)の形
成と同様なバルブ操作を行つて、所望のグロー放
電条件に設定して、所望時間グロー放電を維持す
ることで、前記の第1の層領域(G)上にゲルマニウ
ム原子が実質的に含有されてない第2の層領域(S)
を形成することが出来る。 この様にして、第1の層領域(G)と第2の層領域
(S)とで構成された光受容層が基体237上に形成
される。 層形成を行つている間は層形成の均一化を図る
ため基体237はモータ239により一定速度で
回転させてやるのが望ましい。 以下実施例について説明する。 実施例 1 第41図に示した製造装置により、シリンダー
状のAl基体上に第1表に示す条件で電子写真用
像形成部材としての各試料を形成した(第2表参
照)。 各試料に於ける不純物原子(B or P)の含
有分布濃度は、第42図に、又炭素原子の含有分
布濃度は第43A図及び第43B図に示される。
各原子の分布濃度は各対応するガスの流量比を予
め設計された変化率線に従つて変化させることに
よつて制御した。 こうして得られた各試料を、帯電露光実験装置
に設置し5.0KVで0.3sec間コロナ帯電を行い、
直ちに光像を照射した。光像はタングステンラン
プ光源を用い、2lux・secの光量を透過型のテス
トチヤートを通して照射させた。 その後直ちに、荷電性の現像剤(トナーとキ
ヤリアーを含む)を各試料の光受容層表面をカス
ケードすることによつて、光受容層表面上に良好
なトナー画像を得た。光受容層上のトナー画像
を、5.0KVのコロナ帯電で転写紙上に転写した
所、各試料ともに解像力に優れ、階調再現性のよ
い鮮明な高濃度の画像が得られた。 上記に於いて、光源をタングステンランプの代
りに810nmのGaAs系半導体レーザ(10mW)を
用いて、静電素の形成を行つた以外は、上記と同
様にして、各試料に就いて、トナー転写画像の画
質評価を行つたところ、各試料とも解像力に優
れ、諧調再現性の良い鮮明な高品質の画像が得ら
れた。 実施例 2 第41図に示した製造装置により、シリンダー
状のAl基体上に第3表に示す条件で電子写真用
像形成部材としての各試料を形成した(第4表参
照)。各試料における不純物原子の含有分布濃度
は第42図に、又、炭素原子の含有分布濃度は第
44図に示される。 これ等の試料の夫々に就て、実施例1と同様の
画像評価テストを行つたところ、いずれの試料も
高品質のトナー転写画像を与えた。又、各試料に
就て38℃、80%RHの環境に於いて20万回の繰返
し使用テストを行つたところ、いずれの試料も画
像品質の低下は見られなかつた。 実施例 3 第41図に示した製造装置により、シリンダー
状のAl基体上に第5表に示す条件で電子写真用
像形成部材としての試料を(試料No.31−1〜37−
12)を夫々作成した(第6表)。 各試料に於ける不純物原子の含有分布濃度は第
42図に、又、炭素原子の含有分布濃度は第43
A及び第43B図及び44図に示される。 これ等の試料の夫々に就て、実施例1と同様の
画像評価テストを行つたところ、いずれの試料も
高品質のトナー転写画像を与えた。又、各試料に
就て38℃、80RHの環境に於いて20万回の繰返し
使用テストを行つたところ、いずれの試料も画像
品質の低下は見られなかつた。 実施例 4 第41図に示した製造装置により、シリンダー
状のAl基体上に第7表に示す条件で電子写真用
像形成部材としての試料(試料No.41−1〜46−
16)を夫々作成した(第8表)。 第1の層領域(G)の形成時のGeH4ガスの流量比
を予め設計された変化率線に従つて変化させて第
45図に示すGe分布濃度となる様に層領域(G)を
形成し、また第2の層領域(S)の形成時のB2H6
ス及びPH3ガスの流量比を予め設計された変化率
線に従つて変化させて第42図に示す不純物分布
濃度となる様に層領域(S)を形成した。 又、第1の層領域(G)の形成時のC2H4ガスの流
量比を予め設計された変化線に従つて変化させて
第43A図及び第43B図に示すC分布濃度とな
る様に層領域(G)を形成した。 これ等の試料の夫々に就て実施例1と同様の画
像評価を行つたところ、いずれの試料も高品質の
画像を得ることが出来る。 実施例 5 第41図に示した製造装置により、シリンダー
状のAl基体上に第9表に示す条件で実施例1と
同様に各ガス流量比に制御して電子写真用像形成
部材としての試料(試料No.51−1〜56−12)を
夫々作成した(第10表)。 各試料に於ける不純物原子の含有分布濃度は第
42図に、又、炭素原子の含有分布濃度は第44
図に、ゲルマニウム原子の含有分布濃度は第45
図に示される。 これ等の試料の夫々に就て、実施例1と同様の
画像評価テストを行つたところ、いずれの試料も
高品質とトナー転写画像を与えた。又、各試料に
就て、38℃、80%RHの環境に於いて20万回の繰
返し使用テストを行つたところ、いずれの試料も
画像品質の低下は見られなかつた。 実施例 6 第41図に示した製造装置により、シリンダー
状のAl基体状に第11表に示す条件で実施例1と
同様に各ガスの流量比を制御して電子写真用像形
成部材としての試料(試料No.61−1〜610−13)
を夫々作成した(第12表)。 各試料に於ける不純物原子の含有分布濃度は第
42図に、又、炭素原子の含有分布濃度は第43
A図、第43B図及び第44図に示され、ゲルマ
ニウム原子の含有分布濃度が第45図に示され
る。 これ等の試料の夫々に就て、実施例1と同様の
画像評価テストを行つたところ、いずれの試料も
高品質のトナー転写画像を与えた。又、各試料に
就て38℃、80%RHの環境に於いて20万回の繰返
し使用テストを行つたところ、いずれの試料も画
像品質の低下は見られなかつた。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 以上の本発明の実施例における共通の層作成条
件を以下に示す。 基体温度:ゲルマニウム原子(Ge)含有層
……約200℃ ゲルマニウム原子(Ge)非含有層
……約250℃ 放電周波数:13.56MHz 反応時反応室内圧:0.3Torr
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の光導電部材の層構成を説明
する為の模式的層構成図、第2図乃至第10図は
夫々層領域(G)中のゲルマニウム原子の分布状態を
説明する為の説明図、第11図乃至第24図は、
夫々、不純物原子の、第25図乃至第40図は
夫々炭素原子の分布状態を説明する為の説明図、
第41図は本発明で使用された装置の模式的説明
図で、第42図乃至第45図は夫々本発明の実施
例に於ける各原子の分布状態を示す説明図であ
る。 100……光導電部材、101……支持体、1
02……光受容層、103……層領域(G)、104
……層領域(S)。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 光導電部材用の支持体と、該支持体上に、ゲ
    ルマニウム原子を含む非晶質材料で構成された第
    1の層領域(G)と、シリコン原子を含む非晶質材料
    で構成され、光導電性を示す第2の層領域(S)とが
    前記支持体側より順に設けられた層構成の光受容
    層とを有し、該光受容層は炭素原子を含有すると
    共に、周期律表第族または第族に属する原子
    の少なくともいずれかに属する原子(C)を、該光受
    容層に於いては、層厚方向の分布濃度の最大値が
    前記第2の層領域(S)中にあり且つ前記第2の層領
    域(S)においては、前記支持体側の方に多く分布す
    る状態で含有していることを特徴とする光導電部
    材。 2 第1の層領域(G)中にシリコン原子が含有され
    ている特許請求の範囲第1項に記載の光導電部
    材。 3 第1の層領域(G)中に於けるゲルマニウム原子
    の分布状態が層厚方向に不均一である特許請求の
    範囲第1項に記載の光導電部材。 4 第1の層領域(G)中に於けるゲルマニウム原子
    の分布状態が層厚方向に均一である特許請求の範
    囲第1項に記載の光導電部材。 5 第1の層領域(G)及び第2の層領域(S)の少なく
    ともいずれか一方に水素原子が含有されている特
    許請求の範囲第1項に記載の光導電部材。 6 第1の層領域(G)及び第2の層領域(S)の少なく
    ともいずれか一方にハロゲン原子が含有されてい
    る特許請求の範囲第1項または第5項に記載の光
    導電部材。 7 第1の層領域(G)中に於けるゲルマニウム原子
    の分布状態が前記支持体側の方に多く分布する分
    布状態である特許請求の範囲第2項に記載の光導
    電部材。
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