JPH0549160A - スイツチング電源装置の保護回路 - Google Patents

スイツチング電源装置の保護回路

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JPH0549160A
JPH0549160A JP22878691A JP22878691A JPH0549160A JP H0549160 A JPH0549160 A JP H0549160A JP 22878691 A JP22878691 A JP 22878691A JP 22878691 A JP22878691 A JP 22878691A JP H0549160 A JPH0549160 A JP H0549160A
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transformer
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JP22878691A
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Hideyuki Nakai
英之 中井
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リンギング・チョーク・コンバータ方式のス
イッチング電源装置のトランスの2次側の各出力巻線の
負荷を、ヒューズ交換等が不要な1個の保護回路により
負荷給電の過電圧から保護する。 【構成】 リンギング・チョーク・コンバータ方式のス
イッチング電源装置の保護回路16Aに、電源装置のト
ランス4の各出力巻線4c〜4eの出力に基づく各出力
側の直流電源のいずれかの電圧監視により負荷給電の過
電圧異常を検出する異常検出回路14と、この検出回路
14の異常検出によりトランス4の帰還巻線4bより入
力巻線4aとの結合がよい出力巻線4c又はトランス4
に付加した専用巻線の両端間を整流器の後段で短絡する
保護用短絡回路15とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リンギング・チョーク
・コンバータ(以下RCCという)方式のスイッチング
電源装置に設けられ少なくとも過電圧から負荷を保護す
るスイッチング電源装置の保護回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、テレビジョン受像機の電源回路部
として用いられるRCC方式のスイッチング電源装置
は、ほぼ図7に示すように構成される。なお、図中の各
巻線の・印は巻始めの端部を示す。
【0003】そして、電源投入によりスイッチ1がオン
すると、電源プラグ2の商用交流電源等の交流の入力電
源がスイッチ1,突入電流防止用の抵抗R1を介してダ
イオードブリッジ構成の整流回路3に給電され、この整
流回路3の整流出力がコンデンサC1により平滑されて
入力側の直流電源が形成される。この入力側の直流電源
の両端を形成するコンデンサC1の正,負端子の間に
は、トランス4の1次側の入力巻線4a,スイッチング
素子としてのNPN型パワートランジスタ構成のトラン
ジスタQ1のコレクタ,エミッタが直列に接続されてい
る。
【0004】また、コンデンサC1の正端子に、起動用
の抵抗R2,ベース入力抵抗R3を介して制御端子とし
てのトランジスタQ1のベースが接続されている。そし
て、最初は前記入力側の直流電源により、抵抗R2,R
3を介してトランジスタQ1のベースに小容量の起動電
流が流れ、トランジスタQ1がオンする。
【0005】このトランジスタQ1のオンによりトラン
ス4の入力巻線4a,トランジスタQ1のコレクタ,エ
ミッタに電流(コレクタ電流)が流れ始め、このとき、
トランス4の1次側の帰還巻線4bに巻終りの端部を正
とする電圧極性の正帰還出力が発生する。そして、この
正帰還出力がダイオードD1,コンデンサC2の並列回
路及び抵抗R3を介してトランジスタQ1のベースに注
入され、トランジスタQ1のコレクタ電流が増大する。
【0006】さらに、このコレクタ電流が飽和値まで増
大すると、トランジスタQ1はベース電流の不足状態に
なってコレクタ電流が減少変化し、コレクタ,エミッタ
間の電圧が上昇してオフに反転する。
【0007】そして、トランジスタQ1がオフすると、
入力巻線4aの蓄積エネルギの放出に基づき、トランス
4の2次側の出力巻線4c,4d,4eに出力が生じ、
これらの出力がダイオードD2,D3,D4,コンデン
サC3,C4,C5によりそれぞれ整流,平滑されて出
力側の直流電源に変換される。また、帰還巻線4bのエ
ネルギは後述の制御回路を介して放出される。
【0008】そして、入力巻線4aの蓄積エネルギが零
になると、2次側のサージ電圧に基づき、帰還巻線4b
に再び巻終りの端部を正とする電圧極性の正帰還出力が
生じ、この正帰還出力のベース注入によりトランジスタ
Q1が再びオンする。以降、帰還巻線4bの正帰還出力
のベース注入とオフ反転とに基づくトランジスタQ1の
スイッチングにより、ブロッキング発振が持続され、各
出力巻線4c〜4eの各出力側の直流電源が負荷5,
6,7それぞれに給電される。
【0009】なお、負荷5〜7は例えば水平偏向部,一
般回路部,音声出力部からなり、それぞれ要求する電源
電圧が異なる。そして、各出力巻線4c〜4eは負荷5
〜7が要求する電源電圧に応じて巻数等が設定されてい
る。
【0010】また、各出力巻線4c〜4e,コンデンサ
C3〜C5,負荷5〜7等のアース側の端部は、トラン
ス4の1次側と2次側とを絶縁分離するため、2次側の
回路基板でアースされて1次側のアースラインからは分
離される。さらに、この図7においては、負荷5に給電
する出力巻線4cの直流電源の電圧を基準にして出力を
定電圧化するため、トランジスタQ1のベースに安定化
用の制御回路8が設けられるとともに、出力巻線4cの
負荷5に並列に電圧検出回路9が設けられる。
【0011】そして、検出回路9の検出出力は光信号等
で制御回路8に伝送され、この伝送に基づき制御回路8
は出力巻線4cの直流電源の電圧に応じてトランジスタ
Q1のベースバイアスを可変制御し、トランジスタQ1
のスイッチングをフィードバック制御する。ところで、
この種スイッチング電源装置は、トランス4の1次側と
2次側とを絶縁した状態で制御回路8,検出回路9の故
障等の制御系の異常に基づく過電圧から負荷を保護する
ため、従来、トランス4の2次側にヒューズ構成の保護
回路を備える。
【0012】そして、この図7の場合、コストアップを
極力抑えるため、多くのテレビジョン受像機のこの種ス
イッチング電源装置と同様、過電圧によって重大な故障
が生じ易い水平偏向部を保護するように、出力巻線4c
にのみ保護回路10が設けられる。この保護回路10は
検出回路9と負荷5との間に、ヒューズ11,異常検出
回路12,常開スイッチ構成の短絡回路13を設けて形
成されている。
【0013】そして、制御系の異常が発生して負荷給電
の過電圧状態になると、負荷5の給電の過電圧異常が検
出回路12により検出され、この検出に基づき短絡回路
13が動作して閉成する。この閉成により出力巻線4c
の両端間が短絡状態になり、ヒューズ11が過大な電流
で溶断されて負荷5の給電路がオープンされる。なお、
図7のR4,C6は入力巻線4aの両端間に直列に設け
られた抵抗,コンデンサであり、スナバ回路を形成す
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のスイッチン
グ電源装置の保護回路の場合、負荷給電の過電圧時、保
護回路が設けられた出力巻線の負荷のみをヒューズ溶断
で保護する。そのため、図7のように出力巻線4cに保
護回路10を設けた場合、負荷給電の過電圧状態になる
と、トランス4の全ての出力巻線4c〜4eの出力が異
常になり、各負荷5〜7の給電が全て過電圧になるが、
ヒューズ11の溶断により負荷5のみが保護され、残り
の負荷6,7は保護されず、これらの負荷6,7が故障
する恐れがあり、信頼性,安全性が低い問題点がある。
【0015】そして、全ての負荷5〜7を過電圧から保
護するため、保護回路10と同様の保護回路を出力巻線
4d,4eそれぞれにも設けることが考えられるが、こ
の場合、コストが大幅に上昇する問題点がある。また、
保護回路10等の従来のヒューズ構成の保護回路は、煩
雑なヒューズ交換の作業を要する問題点もある。
【0016】そして、テレビジョン受像機の電源回路部
以外のこの種スイッチング電源装置の保護回路において
も、前記と同様の種々の問題点が生じる。本発明は、ト
ランスの2次側にヒューズ交換等の不要な保護回路を1
個だけ設ける安価な構成により、全ての出力巻線の負荷
を過電圧から保護し、信頼性,安全性を向上することを
目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明のスイッチング電源装置の保護回路におい
ては、トランスの各出力巻線の出力のいずれかの整流電
圧の監視により負荷給電の過電圧異常を検出する異常検
出回路と、この検出回路の異常検出により前記トランス
の帰還巻線より入力巻線との結合がよい出力巻線又は前
記トランスに付加した専用巻線の両端間を整流器の後段
で短絡する保護用短絡回路とを備える。
【0018】
【作用】前記のように構成された本発明の保護回路の場
合、トランスの各出力巻線のいずれかの出力の整流電圧
の監視に基づき、異常検出回路が負荷給電の過電圧異常
を検出すると、この検出回路の異常検出により、トラン
スの帰還巻線より入力巻線との結合がよい出力巻線又は
専用巻線の両端間が保護用短絡回路により整流器の後段
で短絡される。このとき、帰還巻線の正帰還出力が減少
してブロッキング発振機能が大幅に低下し、全ての出力
巻線の出力が同時に減少する。
【0019】この減少により各出力巻線の負荷に給電さ
れる出力側の直流電源が極めて小さくなり、全ての負荷
がトランスの2次側に設けた1個の保護回路により安価
に保護される。しかも、保護回路に従来のヒューズを設
けないため、ヒューズ交換の煩雑な作業が省ける。
【0020】
【実施例】実施例について、図1ないし図6を参照して
説明する。 (第1の実施例)まず、第1の実施例について、図1を
参照して説明する。図1において、図7と同一符号は同
一もしくは相当するものを示し、図7の従来構成と異な
る点は、図7の保護回路10の代わりに整流器としての
ダイオードD5,異常検出回路14,常開スイッチ構成
の保護用短絡回路15からなる1個の保護回路16Aを
出力巻線4cに設けた点である。
【0021】すなわち、この実施例の場合、入力巻線4
aと出力巻線4cの結合が入力巻線4aと帰還巻線4b
の結合よりよいため、出力巻線4cの両端間にダイオー
ドD5を介して短絡回路15が接続される。なお、入力
巻線4aと他の巻線4b〜4eそれぞれとの結合の度合
は、実動実験,結合係数の測定等により予め求められ
る。
【0022】また、出力巻線4c〜4eのいずれの出力
の整流電圧の監視によっても負荷給電の過電圧状態を検
出でき、この実施例においては、ダイオードD5の出力
を利用して出力巻線4cの出力の整流電圧から負荷給電
の過電圧状態を検出するため、検出回路14が短絡回路
15に並列に設けられる。
【0023】そして、制御系の異常により負荷給電の過
電圧状態になり、出力巻線4c〜4eの出力電圧がいず
れも過大になると、ダイオードD5の整流電圧の監視に
基づき、検出回路14が負荷給電の過電圧異常を検出す
る。
【0024】さらに、検出回路14の異常検出の出力に
より短絡回路15のサイリスタ等の常開スイッチが閉成
され、出力巻線4cの両端間がダイオードD5の後段で
強制的に短絡される。
【0025】この出力巻線4cの両端間の短絡により、
帰還巻線4bの正帰還出力が急減し、トランジスタQ1
が動作停止に近い状態になり、ブロッキング発振機能が
大幅に低下して全ての出力巻線4c〜4eの出力が同時
に消失した状態になる。したがって、1個の保護回路1
6Aを備える安価な構成により、全ての出力巻線4c〜
4eの負荷5〜7が同時に過電圧から保護される。
【0026】また、短絡回路15がスイッチ1のオンに
基づく給電開始毎に元の開放状態に戻るため、修理等で
過電圧異常が解消した後、従来のヒューズ交換を行うこ
となく負荷給電が再開され、保守作業等の作業性が向上
する。
【0027】さらに、出力巻線4cの交流の出力電圧で
なくダイオードD5の整流電圧を監視して過電圧異常を
検出するため、検出回路14が簡単な直流の電圧検出回
路により形成される。
【0028】しかも、ダイオードD5の後段に短絡回路
15を設けて出力巻線4cの両端間を短絡したため、短
絡回路15を安価なサイリスタ等で形成できる。
【0029】なお、短絡回路15により出力巻線4cの
両端間を直接短絡して過電圧異常を防止することが考え
られるが、この場合は、短絡回路15の印加電圧が変化
幅の大きな交流電圧になるため、短絡回路15を安価な
サイリスタ等で形成すると誤動作が生じ易く、高価な機
械式リレーを用いる必要がある。
【0030】ところで、帰還巻線4bより入力巻線4a
との結合のよい出力巻線が複数あるときは、それらのど
の出力巻線に保護回路16Aを設けてもよく、例えば配
線等が容易に行える出力巻線に保護回路16Aを設けれ
ばよい。また、前記実施例ではトランス4に3個の出力
巻線4c〜4eを設けた場合について説明したがトラン
スに2個以上の複数個の出力巻線を設けた場合に適用で
きるのは勿論である。そして、テレビジョン受像機の電
源回路部としてのスイッチング電源装置だけでなく、種
々の機器のRCC方式のスイッチング電源装置に適用で
きる。
【0031】(第2の実施例)つぎに、第2の実施例に
ついて、図2を参照して説明する。図2において、図1
と同一符号は同一もしくは相当するものを示し、図1の
構成と異なる点は、図1の負荷5に並列な保護回路16
Aの代わりに、ダイオードD2とコンデンサC3との間
に挿入した保護回路16Bを設けた点である。
【0032】この保護回路16BはダイオードD2を図
1のダイオードD5に利用して動作し、負荷給電の過電
圧状態になると、短絡回路15を閉成して出力巻線4c
の両端間をダイオードD2の後段で短絡し、図1の場合
と同様、全ての出力巻線4c〜4eの負荷5〜7を同時
に過電圧から保護する。
【0033】また、検出回路14とコンデンサC3との
間に逆流防止用のダイオードD6が設けられ、短絡回路
15が閉成したときにコンデンサC3の多量の放電電流
が検出回路14,短絡回路15を流れず、保護回路16
Bの保護が図られる。なお、コンデンサC3の容量が小
さく、前記放電電流が保護回路16Bの各素子の定格量
以下になるときは、ダイオードD6を省いてもよい。
【0034】(第3の実施例)つぎに、第3の実施例に
ついて、図3を参照して説明する。図3において、図1
と同一符号は同一もしくは相当するものを示し、図1の
構成と異なる点は、トランス4に専用巻線4xを付加
し、この巻線4x及び整流器としてのダイオードD7,
検出回路14,短絡回路15により保護回路16Cを形
成し、この保護回路16Cを図1の保護回路16Aの代
わりに設けた点である。
【0035】なお、専用巻線4xは例えばトランス4の
各出力巻線4c〜4eのいずれも入力巻線4aとの結合
があまりよくないときに、帰還巻線4bより入力巻線4
aとの結合が十分によくなるようにトランス4に巻足し
て設けられる。そして、専用巻線4xの出力を整流した
ダイオードD7の整流電圧の監視により、検出回路14
が負荷給電の過電圧異常を検出すると、検出回路14の
異常検出により短絡回路15が閉成され、専用巻線4x
の両端間がダイオードD7の後段で短絡される。
【0036】この短絡により図1,図2の出力巻線4c
の両端間がダイオードD5,D2それぞれの後段で短絡
された場合と同様、ブロッキング発振機能が低下して各
出力巻線4c〜4eの負荷が過電圧から保護される。
【0037】(第4の実施例)つぎに、テレビジョン受
像機の電源回路部に適用した具体的回路構成の第4の実
施例について、図4〜図6を参照して説明する。図4に
おいて、電源投入により図1のスイッチ1に相当するス
イッチ17がオンすると、電源プラグ18の商用交流電
源がヒューズ19,スイッチ17,突入電流防止用の抵
抗R5を介して図1の整流回路3に相当する整流回路2
0に給電される。
【0038】この整流回路20はブリッジ接続されたダ
イオードD8〜D11及びノイズ除去用のコンデンサC
6〜C9からなり、前記商用交流電源を全波整流する。
【0039】さらに、整流回路20の出力がコンデンサ
C10により平滑されて入力側の直流電源が形成され
る。
【0040】そして、この直流電源の両端としてのコン
デンサC10の正,負端子の間に図1のトランス4に相
当するトランス21の1次側の入力巻線21a,図1の
トランジスタQ1に相当するトランジスタQ2のコレク
タ,エミッタが直列に接続されるとともに、コンデンサ
C10の正端子に起動用の抵抗R6及び抵抗R7,ダイ
オードD12の並列回路,ベース抵抗R8を介してトラ
ンジスタQ2のベースが接続されている。
【0041】なお、入力巻線21aの両端間にはスナバ
回路を形成する抵抗R9,コンデンサC11の直列回路
が設けられ、トランジスタQ2のエミッタはフィルタ用
の抵抗R10,コンデンサC12の並列回路を介してト
ランス21の1次側の回路基板でアースされている。そ
して、抵抗R6,R7,R8を介した起動電流でトラン
ジスタQ2がオンすると、入力巻線21a,トランジス
タQ2のコレクタ,エミッタにコレクタ電流I1が流れ
始める。
【0042】このとき、トランス21の1次側の帰還巻
線21bに、巻終りの端部を正とする電圧特性の正帰還
出力が発生し、この出力が抵抗R11,コンデンサC1
3の直列回路とダイオードD13との並列回路及び抵抗
R8を介してトランジスタQ2のベースに注入され、コ
レクタ電流I1が増大する。
【0043】そして、コレクタ電流I1が飽和値まで増
大すると、トランジスタQ2はベース電流の不足状態に
なり、コレクタ,エミッタ間の電圧V1が増加し始め、
この増加によりコレクタ電流I1が減少して帰還巻線2
1bの電圧V2も減少し、トランジスタQ2のベース電
流が急速に減少し、トランジスタQ2がオフに反転す
る。
【0044】このとき、1次巻線21aの蓄積エネルギ
の放出に基づき、トランス21の2次側の各出力巻線2
1c〜21fに出力が生じ、これらの出力がダイオード
D14〜D17,コンデンサC14〜C17によりそれ
ぞれ整流,平滑されて出力側の直流電源に変換され、そ
れぞれの負荷(図示せず)に給電される。なお、ダイオ
ードD14にはスナバ回路用のコンデンサC18が並列
に接続されている。
【0045】また、帰還巻線21bの蓄積エネルギは、
図1の制御回路8に相当するトランジスタQ2のベース
の安定化用の制御回路22の放電路用の抵抗R12,コ
ンデンサC19の並列回路及び抵抗R13,ダイオード
D18の直列回路を介して放出される。そして、入力巻
線21aの蓄積エネルギが零に達すると、2次側のサー
ジ電圧により帰還巻線21bに再び巻終りの端部を正と
する正帰還出力が生じ、この出力によりトランジスタQ
2がオンする。
【0046】以降、帰還巻線21bの正帰還出力のベー
ス注入とオフ反転とに基づくトランジスタQ2のスイッ
チングにより、トランジスタQ2,入力巻線21a,帰
還巻線21b及びダイオードD13,抵抗R11,コン
デンサC13等のブロッキング発振が持続する。また、
図1の出力巻線4cに相当する出力巻線21cの直流電
源の電圧に基づいて出力を定電圧化するため、出力巻線
21cにIC構成の電圧検出器23,抵抗R14及びホ
トカプラ24の発光ダイオードD19からなる電圧検出
回路25が設けられる。
【0047】そして、出力巻線21cの出力電圧V3を
整流,平滑した電圧が電圧検出器23により検出され、
検出器23の検出電圧に比例した信号がダイオードD1
9により光信号に変換される。この光信号が制御回路2
2に設けたホトカプラ24の受光用のNPN型のトラン
ジスタQ3に伝送され、このトランジスタQ3にダーリ
ントン接続されたPNP型のトランジスタQ4のエミッ
タ電圧が前記検出電圧に応じて変化する。
【0048】そして、トランジスタQ4のエミッタ電圧
の変化により、このトランジスタQ4のコレクタからバ
イアス量制御用のNPN型のトランジスタQ5に供給さ
れるベース電流が変化し、トランジスタQ2のベースか
らトランジスタQ5のコレクタ,エミッタに分流するコ
レクタ電流I2が変化する。このコレクタ電流I2の変
化により、出力巻線21cの出力が定電圧化されるよう
にトランジスタQ2のベースバイアスが可変調整され、
トランス21の1次側と2次側とを絶縁したフィードバ
ック制御により、出力電圧の定電圧化が図られる。
【0049】なお、R15はトランジスタQ4のバイア
ス抵抗、R16はトランジスタQ5のベースバイアス抵
抗、D20,R17はトランジスタQ5のベース電圧制
限用のツェナダイオード,抵抗である。さらに、入力巻
線21a,帰還巻線21bの結合係数及び入力巻線21
a,出力巻線21cの結合係数が、測定周波数40KHz
で90.2%,99.5%それぞれになり、出力巻線2
1cが帰還巻線21bより入力巻線21aとの結合がよ
いため、出力巻線21cは図1の保護回路16Aに相当
する保護回路26が設けられる。
【0050】この保護回路26は、整流器としてのダイ
オードD21及び異常検出回路27,保護用短絡回路と
してのサイリスタ28からなる。なお、異常検出回路2
7はツェナダイオードD22及びコンデンサC20,抵
抗R18,R19からなる。
【0051】そして、制御回路22,ホトカプラ24,
検出回路25等の制御系の異常によって負荷給電の過電
圧状態になり、出力巻線21cの出力電圧が過大になっ
て検出回路27のツェナダイオードD22のツェナ電圧
以上になると、このダイオードD22がオンしてサイリ
スタ28がオンする。
【0052】このとき、サイリスタ28により出力巻線
21cの両端間がダイオードD21の後段で短絡され、
図1の場合と同様、ブロッキング発振機能が大幅に低下
して各出力巻線21c〜21fの出力が同時に消失し、
各負荷が過電圧から保護される。ところで、負荷給電の
正常電圧時,過電圧時の図4の各部の波形の1例を図
5,図6に示す。
【0053】両図において、V1はトランジスタQ2の
コレクタ,エミッタ間の電圧,I1はトランジスタQ2
のコレクタ電流,V2は帰還巻線21bの電圧、V4は
トランジスタQ5のベース,エミッタ間の電圧、I2は
トランジスタQ5のコレクタ電流、V3は出力巻線21
cの両端間の電圧、I3は保護回路26に流れる電流で
ある。そして、正常電圧時は図5からも明らかなよう
に、帰還巻線21bの電圧V2が幅広のパルス波形にな
り、ブロッキング発振が安定に行われる。
【0054】一方、過電圧状態になると、サイリスタ2
8により出力巻線21cの両端間が短絡されるため、図
6からも明らかなように、帰還巻線21bの電圧V2が
微小パルス波形になってブロッキング発振機能が大幅に
低下する。このとき、電流I3が増大し、負荷に供給さ
れていた出力巻線21cの電力がほとんど保護回路26
で消費される。
【0055】また、出力巻線21cの電圧V3はダイオ
ードD21の順方向電圧とサイリスタ28のオン電圧と
に基づく約2.5V程度に低下し、実質的にはほぼ0V
になる。さらに、トランジスタQ2のコレクタ,エミッ
タ間の電圧V1は正常電圧時より低い状態に保持され、
ブロッキング発振機能が低下してもトランジスタQ2の
損失は増大しない。
【0056】そのため、保護回路26によってブロッキ
ング発振機能が低下しても、電源装置内の部品にはほと
んど悪影響を与えない。そして、図4の構成の場合、保
護回路26が動作してサイリスタ28がオンすると、ス
イッチ17のオフ等で電源装置への給電が停止するまで
サイリスタ28がオンに保持されて保護が継続される。
【0057】また、スイッチ17のオン等で電源装置へ
の給電を再開すると、サイリスタ28がオフ状態に戻っ
て保護が自動的に停止される。そして、前記各実施例で
は保護回路16A〜16C,26により、負荷給電の過
電圧状態になったときのみ各負荷を保護するようにした
が、例えば各出力巻線4c〜4e,21c〜21fの一
部又は全部に、それぞれの負荷電流の監視により過負荷
状態を検出する過負荷検出回路を設け、これらの検出回
路の過負荷検出によっても短絡回路15,サイリスタ2
8を作動し、過電圧及び過負荷の異常発生時に各負荷及
び電源装置を保護するようにしてもよい。
【0058】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているため、以下に記載する効果を奏する。異常検出回
路14,27により負荷給電の過電圧異常を検出したと
きに、検出回路14,27の異常検出に基づき保護用短
絡回路15(サイリスタ28)を作動し、トランス4,
21の帰還巻線4b,21bより入力巻線4a,21a
との結合がよい出力巻線4c,21c又は専用巻線4x
の両端間を整流器(ダイオードD2,D5,D7,D2
1)の後段で短絡してブロッキング発振機能を低下させ
たため、トランス4,21の2次側に設けた1個の保護
回路16A〜16C,26により、過電圧異常時に各出
力巻線4c〜4e,21c〜21fの出力を同時に低下
して各負荷を保護することができ、安価に信頼性,安全
性を向上することができる。
【0059】しかも、従来のようにヒューズ溶断で保護
するのでなく、短絡回路15(サイリスタ28)により
出力巻線4c,21c又は専用巻線4xの両端間を短絡
して保護するため、従来のヒューズ交換作業等の煩雑な
作業が不要になり、保守作業等が簡素化する利点もあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスイッチング電源装置の保護回路の第
1の実施例の結線図である。
【図2】本発明の第2の実施例の一部の結線図である。
【図3】本発明の第3の実施例の一部の結線図である。
【図4】本発明の第4の実施例の結線図である。
【図5】図4の各部の正常電圧時の波形図である。
【図6】図4の各部の過電圧時の波形図である。
【図7】従来例の結線図である。
【符号の説明】
4,21 トランス 4a,21a 入力巻線 4b,21b 帰還巻線 4c〜4e,21c〜21f 出力巻線 4x 専用巻線 14,27 異常検出回路 15 保護用短絡回路 Q1,Q2 トランジスタ D2,D5,D7,D21 ダイオード

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力側の直流電源の両端間にトランスの
    入力巻線とスイッチング素子とを直列に接続し、前記ト
    ランスの帰還巻線の正帰還出力を前記スイッチング素子
    の制御端子に注入してブロッキング発振を持続し、該発
    振に基づく前記トランスの各出力巻線の出力を整流,平
    滑してそれぞれ負荷給電用の出力側の直流電源に変換す
    るリンギング・チョーク・コンバータ方式のスイッチン
    グ電源装置の保護回路において、 前記各出力側の直流電源のいずれかの電圧監視により負
    荷給電の過電圧異常を検出する異常検出回路と、 前記異常検出回路の異常検出により前記帰還巻線より前
    記入力巻線との結合がよい出力巻線又は前記トランスに
    付加した専用巻線の両端間を整流器の後段で短絡する保
    護用短絡回路とを備えたことを特徴とするスイッチング
    電源装置の保護回路。
JP22878691A 1991-08-13 1991-08-13 スイツチング電源装置の保護回路 Pending JPH0549160A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003018848A (ja) * 2001-06-29 2003-01-17 Sanken Electric Co Ltd 3相交流−直流電力変換装置
JP2014103713A (ja) * 2012-11-16 2014-06-05 Fujitsu Telecom Networks Ltd 同期整流回路

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JP2003018848A (ja) * 2001-06-29 2003-01-17 Sanken Electric Co Ltd 3相交流−直流電力変換装置
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