JPH0548197Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本考案は静電記録装置に係わり、特に電子写真
感光体の温度を検知する感光体温度検知センサを
設けるようにした静電記録装置に関するものであ
る。

【考案の背景】

静電記録装置のほゞ中央位置には外周を像担持
面とする感光体ドラムが配置されていて、その周
囲に配置された各プロセス機材によつて前記像担
持面にトナー画像を形成し、これを搬送部から送
られてくる記録紙に転写して原稿画像の複写を行
うようになつているが、前述した各プロセス機材
としては、先ず画像形成用として感光体面に一様
の帯電を行う帯電極、感光体上で記録紙の外側や
画像の外側の電荷を除去する変倍消去用両端・先
後端消去用ランプそれに露光によつて形成された
潜像をトナー画像化するための現像装置、また転
写を終えたトナー画像の消去用としてクリーニン
グ装置、感光体上に残つた電荷を除去する電荷消
去用ランプ（例えばPCL）等が前記感光体ドラ
ムに接触するかあるいは極めて近接した位置に配
置されていわゆる画像形成部を構成しているのが
一般となつている。 この画像形成部は複写中に常に作動する機能で
あつて複写装置の中でも最も消耗の激しい部分で
ありまたトナー等による汚れとそれに伴う性能の
低下が生じ易いため、設置後にもしばしば点検、
部品交換或いは清掃等のためのメンテナンスを必
要とする機材とされている。 しかるに前述した如く画像形成部は多くのプロ
セス機材が互に接触あるいは近接した位置関係で
入り込んだ状態に組込まれているため、それ等の
各プロセス機材を複写装置本体から直接取外した
り、取付けたりする作業にとつては極めて作業し
難い構造になつている。 また前述したプロセス機材の一部は、記録紙の
搬送路に面してもいるため、搬送不良によつてジ
ヤム状態となつた記録紙を取出し除去するに当つ
ても障害物となつてその作業を著しく阻害してい
るのが実状であつた。 このような保守管理面での問題点を解消するた
め前述した画像形成部を一体のケースに取付け収
容した状態で複写装置に装着し、メンテナンスや
ジヤム処理に際して前述した一体のケースを引出
して、複写装置と切り離すことによつて各プロセ
ス部材の着脱を容易とすると共に、記録紙の搬送
路を開放してジヤム処理を簡易化するようにした
カートリツジ方式の複写装置が特に使用頻度の高
い事務用の小型複写装置を対象として多く提案さ
れている。 また、像担持体としてはSe，SeTe，OPC等の
感光体が用いられるが、之等感光体は温度特性を
有していて、その温度によつて特性が変動し、記
録紙上に転写された画像濃度等が変動する。静電
記録装置としては常に同じような安定した画質の
コピーが得られることが望ましいので、感光体の
温度制御を行うようにした静電記録装置が出現す
るようになつた。感光体の温度制御をを行うには
感光体の温度検知を行うことが必要で、感光体温
度検知センサの設置位置としては、感光体ドラム
の内面に接触させる方式は、ドラムに近接して非
接触に配設する方式、感光体表面に直接接触させ
る方式等がある。センサを感光体表面に直接接触
させる方式は、感光体の温度変動に対する温度検
知のレスポンスが最も良いが、センサと感光体と
の間には長期の使用中にトナーが蓄積される傾向
があり、時に取外し清掃する必要がある。更にま
たセンサは適当な押圧力をもつて感光体に当接し
ている必要がある。

【考案が解決しようとする問題点】

本考案は装置内の清掃やプロセス部材の交換、
ジヤム処理を容易とすると共に、レスポンスが早
く感光体の温度検知がなされるようにした静電記
録装置を提供することを目的とする。

【問題点を解決するための手段】

上記目的は、感光体ドラムを装着したドラム架
台を取出し可能とし、前記感光体ドラム周面に摺
接して温度検知を行う感光体温度検知センサを帯
電消去用ランプと一体的に設けると共に前記帯電
消去ランプは前記ドラム架台に対し装脱を可能と
したことを特徴とする静電記録装置により達成さ
れる。

【実施例】

本考案の一実施例を第１図ないし第４図に示
す。 第１図は本考案の記録装置における各機材の配
置を示したもので、該装置の画像形成部は、感光
体ドラム１０とその周面に面して配設されたクリ
ーニング装置２１、電荷消去用ランプ２２、帯電
極２３、帯電消去用ランプ２４、それに現像装置
３０の各プロセス機材から構成されている。 前記感光体ドラム１０は、その外周を感光面と
する回転体であつて記録装置の動力源により時計
方向に駆動回転される機材であり、クリーニング
装置２１は前記感光体ドラム１０の周面に摺接す
るブレード部材２１ａとトナー案内ローラ２１ｂ
それに除去したトナーを回収するトナー搬送装置
２１ｃの各機材から講成される感光体ドラム１０
の周面に残留したトナーをクリーニングする装置
である。 また電荷消去用ランプ２２は、クリーニング後
における感光体の残留電荷を消去するため点灯さ
れる棒状のランプ、帯電極２３は、新たな静電潜
像を形成するべく感光体に一様な電荷を印加する
ための電極、さらに帯電消去用ランプ２４は、変
倍複写と記録紙サイズに伴う感光体の非画像領域
及び非転写領域の電荷を消去するための発光体を
内蔵する機材となつている。 一方、前記現像装置３０は、現像を行うために
その磁性によつて前記感光体にトナーを搬送する
現像スリーブ３１と、該現像スリーブ３１に補給
するトナーを収容したトナーカートリツジ３２、
補給されるトナーをキヤリアに混合する撹拌ロー
タ３３等の各現像部材を内蔵する装置となつてい
る。 これ等各プロセス機材によつて画像形成の作用
は次の如くして行われる。すなわち、感光体ドラ
ム１０が時計方向に回転しつつ、前記クリーニン
グ装置２１のブレード部材２ａによる摺接作用に
より、転写を終えた周面上の残留トナー画像を剥
離して清掃すると、前記電荷消去用ランプ２２が
点灯して周面上の局所的に残留した電荷を除去す
る。 次いで感光体ドラム１０は前記帯電極２３にお
いてその周面に一様な電荷を印加されたあと、変
倍複写モードが選択されている場合には、帯電消
去ランプ２４が点灯して変倍に伴つて生じる非画
像領域の電荷を消去するようになつている。 続く回転周期において前記感光体ドラム１０周
面の電荷を与えられた画像領域には、光学系の第
１、第２ミラーユニツト１及び２の移動走査によ
りレンズ３が投影する原稿Ｄのスリツト状の画像
を第３ミラーユニツト４を介して露光、結像して
回転に伴いつつ原稿Ｄの全画像面の静電潜像を形
成して行く。 かくして形成された静電潜像は続いて前記現像
装置３０の現像スリーブ３１によつてトナーの供
給を受けてトナー画像化し、これを転写電極６の
位置において給紙カセツトから搬出され給紙ロー
ラ５を経て同期して、搬送される記録紙Ｐと重複
して前述のトナー画像を転写し、画像形成の１サ
イクルを終了するようになつている。 かくしてトナー画像を転写された記録紙Ｐは、
続く分離電極７において感光体ドラム１０の周面
から離脱して定着装置８に搬送され、トナーを溶
融固着したあと装置外に設けた排紙皿９に排出さ
れて複写の１サイクルを終えることとなる。 かかる画像形成の各プロセス機材を記録装置本
体に装着する手段として、第２図に示す如く前記
現像装置３０を除く、各プロセス機材の一体のド
ラム架台２０に取付・収容した上で、該ドラム架
台２０および前記現像装置３０をそれぞれ複写装
置本体に対してカートリツジ式に装填することに
よつて、前述した各プロセス機材の複写装置本体
に対する設定が自動的に行われるようになつてい
る。 かかる構成によれば感光体ドラム１０もしくは
帯電消去用ランプ２４の何れか一方を記録装置に
対し装脱しようとする場合その両者は前記ドラム
架台２０により相対的な間隔や位置が常に一定に
保たれた状態で取扱われることになるので本考案
の記録装置においては、前記感光体ドラム１０の
周面に摺接するよう配設される感光体温度検知セ
ンサ（以下単にセンサと称す）１１を、帯電消去
用ランプ２４のケース２４ａに取付け支持させる
構造としている。 第３図は前記センサ１１の取付支持の一例を示
したもので該センサ１１は第４図に示す如くその
温度検出面すなわち感光体ドラム１０との摺接面
にポリイミド等の薄い樹脂製テープ１２を貼着し
た状態で支持部材１３に対し接着剤等を介して予
め取付け固定されている。 前記支持部材１３は例えば薄いリン青銅板等か
ら形成された弾性体の部材であつて一対の取付穴
１３ａを介し前記帯電消去用ランプ２４のケース
２４ａのドラム回転方向（矢印）の下流側の側壁
面に対して一対の小ネガ１４の螺着によつて取付
け固定されている。 前記センサ１１の感光体ドラム１０の軸方向に
おける取付の位置は、ドラム周面の非画像領域に
位置するよう感光体ドラム１０の前縁もしくは後
縁に近い部分に局限して取付けられるものである
が、取付に当つては前記センサ１１の摺接面がド
ラム周面に対し正確な温度の検出が出来るよう適
切な圧接力で大きな接触面積をもつよう調整の上
取付されている。 前記センサ１１によつて検出された感光体ドラ
ム１０の周面温度は該センサ１１に接続する一対
のリード線１１ａを介して記録装置の制御部に伝
達され、予め設定された設定温度と対比され、設
定温度より低いときは記録装置内に設けた熱源
（ヒーター）をONとし、設定温度に到達すると
熱源をOFFとするよう制御が成される。 本実施例ではセンサ１１には薄い樹脂製テープ
１２を貼付し之を介して感光体表面と摺接するよ
うにした。之によつてセンサ１１は感光体面に対
して滑らかな摺接がなされて、遅滞なく感光体ド
ラム１０の温度が検知されることとなつた。しか
しセンサ１１の表面状態によつてはこのような樹
脂製テープを貼着する必要はなく、直接感光体に
当接させて差支えない。

【考案の効果】

本考案による感光体温度検知センサが感光体ド
ラムの周面に対し摺接するよう設置した記録装置
においても、特に検知センサを取除くことなくし
て感光体ドラム、帯電消去用ランプその他のプロ
セス機材を自由に装脱することが可能となり、そ
の反面温度検知センサについても装脱可能とした
帯電消去用ランプを取外すことにより之に伴い取
外されることとなつて、その結果として機剤の各
メンテナンス、ジヤム処理さらに清掃等保守管理
が頗る簡易となる有用な静電記録装置が提供され
ることとなつた。更にまた本考案においては検知
センサはクリーニング装置によつて清掃された感
光体面に摺接することとなるので、検知センサの
摺接面はトナー等によつて汚染することがなく、
清掃等も殆ど必要としないこととなつた。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は本考案の記録装置の構成図お
よび外観図。第３図、第４図は前記装置に使用さ
れる感光体温度検知センサの取付図および斜視
図。 １０……感光体ドラム、１１……感光体温度検
知センサ、１２……樹脂製テープ、１３……支持
部材、２０……ドラム架台、２４……帯電消去用
ランプ、２４ａ……ケース。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 感光体ドラムを装着したドラム架台を取出し可
   能とし、前記感光体ドラム周面に摺接して温度検
   知を行う感光体温度検知センサを帯電消去用ラン
   プと一体的に設けると共に前記帯電消去用ランプ
   は前記ドラム架台に対し装脱可能としたことを特
   徴とする静電記録装置。