JPH0547655B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0547655B2
JPH0547655B2 JP8584988A JP8584988A JPH0547655B2 JP H0547655 B2 JPH0547655 B2 JP H0547655B2 JP 8584988 A JP8584988 A JP 8584988A JP 8584988 A JP8584988 A JP 8584988A JP H0547655 B2 JPH0547655 B2 JP H0547655B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weaving
woven
carrier
fibers
fiber structure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP8584988A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01260045A (ja
Inventor
Shunei Sekido
Masashi Ogasawara
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP8584988A priority Critical patent/JPH01260045A/ja
Publication of JPH01260045A publication Critical patent/JPH01260045A/ja
Publication of JPH0547655B2 publication Critical patent/JPH0547655B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Braiding, Manufacturing Of Bobbin-Net Or Lace, And Manufacturing Of Nets By Knotting (AREA)
  • Looms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、従来のトーシヨンレース方式による
三次元製織体の製織方法と製織装置の改良に関
し、詳しくは製織効率の高い連続的製織方法と、
小型化及び低コスト化を図つた製織装置に関す
る。
[従来技術] 従来、プラスチツクあるいは金属などの補強手
段として、主に炭素繊維、ガラス繊維、あるいは
金属繊維等の補強繊維を平板状に積層したいわゆ
るプリプレグを多層に積層して、補強される材
料、例えばプラスチツク材料中に埋め込む方法が
採られていた。
しかし、このような方法による補強繊維の構造
では三次元方向に繊維が配列されていないために
大量の補強繊維を使用することが比較的困難なこ
とや、平板状に配置された繊維の層間の剪断強度
が低く、繊維補強された成形体の強度の向上が充
分でないという問題があつた。
この問題を解決するため、編組紐あるいはこれ
を拡張した編組構造体、すなわち「三次元繊維構
造体」を使用してプラスチツクや金属などを補強
することが提案されている。
この三次元繊維構造体を成形する製織手法は、
既に米国特許第4312261号明細書に開示されてお
り、この製織方法はトーシヨンレース方式と称さ
れている方法のうちの一つの方法である。
この製織方法は限られた平面内にボビンを搭載
した多数のキヤリアを決められた配列に配置し、
該キヤリアを前記平面の外周部に設けられた電磁
ソレノイドの駆動力とキヤリアの各辺に装着した
磁石によつて縦あるいは横に一列に配置されてい
るキヤリアを一群として移動させながらボビン相
互の位置を変えることにより糸条同志の絡み合い
による繊維成形体の三次元化がなされるものであ
る。
また、本発明者らはこの三次元製織方法に対し
て、製織装置の小型化と製織速度の向上を図るべ
く技術開発を重ね、得られた発明を特願昭62−
230635号として出願した。
なお、この発明の概要は次の通りである。
複数の被製織繊維を、複数のキヤリアを備えた
製織駆動装置で三次元構造体に製織する三次元繊
維構造体の製織方法において、前記製織駆動装置
の両側に張力付与装置を設け、前記被製織繊維を
一方の張力付与装置から前記駆動装置のキヤリア
を介して他方の張力付与装置へ張り渡し、前記キ
ヤリアを移動させることにより2本の三次元構造
体を同時に製織することを特徴とする三次元繊維
構造体の製織方法。更に、複数のキヤリアと該キ
ヤリアを二軸方向に移動させる駆動手段を備えた
製織駆動装置で複数の被製織繊維を三次元構造体
に製織する三次元繊維構造体の製織装置におい
て、前記製織駆動装置の両側に該製織駆動装置の
キヤリアを介して張り渡される被製織繊維に張力
を付与するための張力付与装置を設けたことを特
徴とする三次元繊維構造体の製織装置である。
[発明が解決しようとする問題点] しかし、上記米国特許に開示された三次元繊維
構造体の製織方法は、被製織繊維の巻かれたボビ
ンを移動させるため装置が大型になり、また大型
になるので製織速度を速くすることができないと
いう問題がある。
一方、前述の本発明者らが提案した三次元繊維
構造体の製織方法は、従来のように直接ボビンを
移動させるのではなく、二点間に張り渡された繊
維の中間位置に設けた小さなキヤリアを移動させ
ることによつて製織するため、装置の小型化と製
織速度の向上は果せるが、キヤリアの両側に所要
の長さの製織品が得られるたびに両製品端を切断
するため、再製織時には再びキヤリアへの糸掛け
操作が必要となり非能率であるという問題があ
る。
本発明の目的は、上記の問題点を解消せんとす
るもので、ボビンを所定の位置に固定したままで
連続的に三次元繊維構造体を得ることができる製
織方法および製織装置を提供せんとするものであ
る。
[問題点を解決するための手段] 上記問題点を解決するための本発明の三次元繊
維構造体の製織方法は、次のとおりである。
すなわち、 (イ) 複数の被製織繊維を、該繊維の集束ガイド
と、複数のキヤリアの各貫通孔とを通過させた
後、把持移送手段で前記複数の被製織繊維の端
部を把持し、 (ロ) 前記複数のキヤリアを、前記被製織繊維軸に
対して略直角方向に面内で二軸方向に交互に移
動させることにより、前記複数のキヤリアを境
として両側に交織方向が互いに逆方向の三次元
繊維構造体を製織し、 (ハ) 次いで、前記把持移送手段側の三次元繊維構
造体を一定長搬送し、 (ニ) しかる後に、前記複数のキヤリアを前記キヤ
リアの製織駆動方向に対して逆方向に駆動させ
ることにより、前記把持移送手段側に既に製織
された前記三次元繊維構造体の交織方向とは逆
方向の三次元繊維構造体を交織すると同時に、
前記ボビン側の三次元繊維構造体を解舒して、
前記ボビンから前記複数のキヤリアへの通糸を
可能ならしめ、 (ホ) 更に、次いで前記把持移送手段側の三次元構
造体を一定長搬送し、 (ヘ) 上記(ロ)ないし(ホ)の操作を繰返すことにより、
前記把持移送手段側に、一定長の交織組織を正
逆方向に交互に製織せしめる三次元繊維構造体
の製織方法である。
また、本発明の三次元繊維構造体の製織装置は
次のとおりである。
すなわち (イ) 被製織繊維が捲回された複数のボビンと、 (ロ) 該被製織繊維を集束する集束ガイドと、 (ハ) 前記被製織繊維を各々支持するための貫通孔
を有する複数のキヤリアと、該キヤリアを前記
被製織繊維軸に対して略直角方向の面内に近接
配置して前記面内の二軸方向に交互に移動させ
る移動手段とにより三次元繊維構造体を交織す
る製織駆動装置と、 (ニ) 前記交織された三次元繊維構造体を把持し搬
送する把持移送手段と、をこの順に備えてなる
三次元繊維構造体の製織装置である。
[作用] ボビンから供給された被製織繊維は、製織駆動
装置において、複数のキヤリアがガイドで案内さ
れながら押し出され、縦横方向に移動することに
より交織される。このとき、ボビン側と把持移送
手段側とには、製織駆動装置を境にして互いに逆
方向に交織された繊維構造体が作られる。
次いで、把持移送手段が一定長の繊維構造体を
引き取り、把持移送手段が交織部の終端を解舒防
止のために固定する。ここで再度、キヤリアが上
記とは逆方向に駆動されると、ボビン側の繊維構
造体は解舒されて各被製織繊維は平行状態とな
り、同時に把持移送手段側には前回とは逆方向に
交織された繊維構造体が形成される。
上記、作用を順次繰り返すことにより、把持移
送手段側には、交織方向が交互に逆になつた繊維
構造体が連続して製織される。
[実施例] 図面に基づいて本発明の一実施態様を説明す
る。
第1図は、本発明の三次元製織装置の側面図、
第5図は、第1図の製織駆動装置の正面図、第6
図は、第5図のキヤリアの断面図、第7図は、第
6図のキヤリアと案内ガイドの関係を示す斜視
図、第8図は、第7図のダミーキヤリアの斜視図
である。
第1図において、三次元製織装置は、中央部に
製織駆動装置2が、また、その装置2の前方には
被製織繊維1が巻かれたボビン7がボビン棚71
に並べられており、各々のボビン7には図示して
いないテンサー装置が設けられ、それによつて常
に被製織繊維1に張力が作用している。また、ボ
ビン7から取り出された各被製織繊維1を一旦集
束するための集束ガイド8がボビン7と製織駆動
装置2との間に設けられている。
製織駆動装置2は、同装置を繊維1の長手方向
に見た第5図に示すように、ハウジング21の内
側にキヤリア3が縦横に規則的に配設され、その
外周の4辺には、前記キヤリア3を縦横方向に移
動させるためのロツド46、及び該ロツド46を
摺動させるシリンダやソレノイド等のような駆動
機器45が複数個装着された駆動装置41〜44
を配設した装置である。
また、製織駆動装置2には、キヤリア3の移動
時にこのキヤリアの案内の役目をなすガイド4
7,48が設けられており、平行に配列された櫛
状の複数のガイド棒49で構成されている。そし
て、このガイド47,48は、それぞれガイド4
8に示すように二点鎖線の位置から破線の位置ま
で図の上下方向に図示していない駆動装置で進退
自在に摺動が可能である。ガイド棒49の長さは
少なくとも一群をなす同一列のキヤリア列の全長
よりも長い。またガイド棒49の数も、全てのキ
ヤリア列間に配設される数量とされている。
また、ガイド棒49は、第7図に示すように断
面形状が矩形であり、キヤリア3の凹部Sに挿入
される。このため、キヤリア列は各列間に挿入さ
れたガイド棒49に案内されることになる。
さらに、ガイド棒49の厚み(ガイド棒49が
配列している方向の寸法)は、該ガイド棒の通路
となる隣接するキヤリア3の凹部Sによつて作ら
れる空間の高さと同じ寸法か、僅かに高い値の寸
法となつている。従つて、移動するキヤリア列は
隣接するキヤリア列の接触面T上ではなく、ガイ
ド棒上を移動することになる。
また、該キヤリア列を駆動させるロツド46の
先には第8図のように、キヤリア3を直接押圧す
るダミーキヤリア6が設けられており、キヤリア
3の全長を押圧するように該キヤリア3と同じ長
さである。該ダミーキヤリア6の凹部Rには前述
のガイド棒49が挿入される。
なお、前記製織駆動装置2のキヤリア3は、第
6図に示すように貫通孔3aが設けられ被製織繊
維1が貫通し把持されている。
前記製織駆動装置2の後方には、第1図に示し
たように製織された三次元繊維構造体4の解舒を
防止するための把持移送手段である1対の押えロ
ーラ10が配置され、さらにその後方には、該三
次元繊維構造体4を搬送するためのフイード装置
11が配設されている。該フイード装置11はフ
イードローラ群12とそれを駆動する図示してい
ない駆動モータとから構成されている。なお、把
持移送手段は、本実施例の如く主として把持専用
の押えローラ10と、主として移送専用のフイー
ト装置とに分けても良いし、押えローラ10を両
者を兼ねた把持移送手段としても良い。
また、前記押えローラ10と製織駆動装置2と
の間には被製織繊維1の交織部Mで織組織を締め
るための筬装置9が設けられている。この筬装置
は、筬体91が矢印のような回転動作をなすと同
時に、該押えローラ10と製織駆動装置2との間
を移動可能なように構成されている。この筬体9
1は、例えばクシ状やパイプ状のものでよい。そ
して、その表面には四弗化エチレン樹脂等の低摩
擦係数の材料がコーテイングまたは被覆されてい
るのが好ましい。
上記のような筬装置9を配設すると、被製織繊
維1に交織点Mにおいて交織力が付加され、交織
部の締まり力が向上するため、複合材料としては
繊維体積含有率が上がり、強度が向上するので好
ましい。ただし、筬装置9は、交織部Mの締まり
力が弱くてもよい場合や交織部の組織に均一さを
要しない場合には配設しなくてもよい。
次に、本発明における三次元製織方法を、第1
図ないし第4図、第9図および第10図に基づい
て説明する。
(1) 先ず第1図に示すように、ボビン7より引き
出された被製織繊維1は、製織駆動装置2に配
設されたキヤリア3を貫通して集束ガイド8と
解舒防止用の押えローラ10との間に張り渡さ
れる。なお、三次元繊維構造体4,4′、は、
既に製織されたものを示している。
(2) 第1図の状態において、製織駆動装置2が作
動し、キヤリア3がトーシヨンレース方式に従
つて二軸方向に移動し、製織動作をするので、
製織駆動装置2の両側には三次元繊維構造体
4,5が形成され第2図の状態となる。なお、
製織動作時に、押えローラ10と製織駆動装置
2との間に設けられた筬装置9の筬体91で交
織部Mを筬打ちすることによつて織組織の締め
操作を行なう。
一方、集束ガイド8と製織駆動装置2との間
では、その筬打ちを省略すると、押えローラ1
0と製織駆動装置2との間では組織が締まつた
三次元繊維構造体4が製織されるが、一方の集
束ガイド8と製織駆動装置2との間では緩やか
な組織の三次元繊維構造体(この繊維構造体は
以後「仮製織体5」と呼ぶ)が製織される。
また、上記製織におけるキヤリア3の移動軌
跡は、例えば、第9図のあるキヤリア30が矢
印の方向(これを正方向とする)へ移動してい
き、第2図に示すように所要の長さLの三次元
繊維構造体4が製織されたとき、キヤリア3
1′に達したとする。しかる後、製織された長
さLだけフイード装置11によつて第2図の矢
印(左側)の方向へ搬送し、ボビン7からも新
しい被製織繊維が引き出されて第3図の状態と
なる。
(3) 第3図において、製織終端部(図中の交織部
Mの位置)を押えローラ10で押圧し固定す
る。この状態で製織駆動装置2のキヤリア3を
トーシヨンレース方式に従いながら第10図の
ように前回とはまつたく逆方向に移動させて製
織する。即ち、図中、キヤリア31は矢印の方
向へ移動していき、キヤリア30の位置に達す
る。このキヤリア3の逆方向への移動によつ
て、集束ガイド8と製織駆動装置2との間で製
織されていた仮製織体5は完全に解舒されてし
まう。しかし、製織装置2と押えローラ10と
の間の三次元繊維構造体4は、常時押えローラ
10によつて製織終端部が押圧されているため
解舒されず、新たに三次元繊維構造体4′が筬
装置9が組織締めが行われながら製織され、第
4図の状態となる。但し、既に製織されていた
三次元繊維構造体4と新たに製織された三次元
繊維構造体4′はキヤリア3の移動軌跡が全く
逆方向であるため、全く対称型の織組織をなし
ている。なお、これら三次元繊維構造体4およ
び4′の境界は、被製織繊維の材質や形態によ
つては若干の組織の緩みや解舒が生じるため、
例えば、熱融着、粘着テープによる巻き付け、
紐により結束などの手段でその都度、解舒防止
を行なう方が好ましい。
(4) 第4図のように製織された三次元繊維構造体
4′をフイード装置11によつて左の方向へ長
さLだけ搬送すると第1図の状態になる。この
とき三次元繊維構造体4′の製織終端部を同様
に押えローラ10で押圧し、解舒防止状態にし
ておく。
(5) 以後、以上(1)〜(4)の動作を繰り返し行なうこ
とによつて、所要の長さL単位で織組織が対称
型に反転はするが、連続的に三次元繊維構造体
を製織することができる。
なお、該キヤリア3の移動方法は、第5図の製
織駆動装置正面図に示すように縦(上下)方向へ
の移動は駆動装置41,43によつて摺動された
ロツド46がダミーキヤリア6を介してキヤリア
3を押圧して移動する。横(左右)方向へは駆動
装置42,44が作用する。
次に、このときの案内ガイド47,48の動作
について説明する。
上記のようにキヤリア3は上下又は左右方向の
同一列を一群として移動させるが、左右方向に移
動させる場合、案内ガイド47をキヤリア3の群
内に挿入させ、その先端をガイド47の対面のダ
ミーキヤリア6まで到達させ、他方の上下方向ガ
イド48は、図の下方向へ引戻してキヤリア群外
に取出してしまう。そして、キヤリア3を左右方
向にダミーキヤリア6で押圧する。次に、キヤリ
ア3を図の上下方向に移動させる場合、上下方向
ガイド48をキヤリア3の群内に挿入し、先端を
ガイド48の対面のダミーキヤリア6まで到達さ
せ、他方の案内ガイド47は、右方向へ引戻して
キヤリア群外に取出してしまう。そしてキヤリア
3を上下方向にダミーキヤリア6で押圧して移動
させる。
また、本発明におけるトーシヨンレース方式と
は、このようにキヤリア3を二軸方向へ交互に動
かすことにより三次元繊維構造体を形成するもの
である。すなわち、同一平面内に縦横に設置され
た駆動装置41〜44によつて移動されるキヤリ
ア3の軌跡は、第9図中の矢印のようになる。つ
まり、キヤリア3の駆動は以下の4工程からなる
もので、例えばキヤリア3の中の1個のキヤリア
30は下記4工程を繰り返すことによつて図中の
矢印で示す軌跡をたどる。
第9図は、第5図のキヤリア3と、ダミーキヤ
リア6のみを示したもので、A〜Iは、縦方向の
キヤリアの列を示し、a〜iは、横方向のキヤリ
アの行を示す。
第1工程;B,D,F,H列が下方向へ、C,
E,G列が上方向へ1ステツプずつ移動する。
第2工程;c,e,g行が左方向へ、b,d,
f,h行が右方向へ1ステツプずつ移動する。
第3工程;B,D,F,H列が上方向へ、C,
E,G列が下方向へ1ステツプずつ移動する。
第4工程;c,e,g行が右方向へ、b,d,
f,h行が左方向へ1ステツプずつ移動する。
ここで、1ステツプとは、キヤリアの整数個分
の長さを示す。また、1工程でキヤリアを2ステ
ツプ以上移動させてもよい。
以上のキヤリアの移動手段は第1図から第2図
に至るときに行われたキヤリアの正方向移動の場
合である。
一方、第3図から第4図に至るときに行われた
キヤリアの逆方向移動の手順は、同様に下記の4
工程を繰り返し行なうことによる。それによつ
て、第10図に示すように、キヤリア31は矢印
のような移動軌跡をたどり、キヤリア30の位置
に戻る。
第1工程;c,e,g行が左方向へ、b,d,
f,h行が右方向へ1ステツプずつ移動する。
第2工程;B,D,F,H列が上方向へ、C,
E,G列が下方向へ1ステツプずつ移動する。
第3工程;c,e,g行が右方向へ、b,d,
f,h行が左方向へ1ステツプずつ移動する。
第4工程;B,D,F,H列が下方向へ、C,
E,G列が上方向へ1ステツプずつ移動する。
以上のようにキヤリアの逆方向移動の工程は前
述の正方向移動の工程と全く正反対の移動工程を
たどる操作を行なう。
前記ダミーキヤリア6は直接キヤリア3を押圧
し移動させるためばかりでなく、第9図や第10
図に示すA列やI列、a行やi行のように1つ毎
に配列されたキヤリア3の間に介在して列をな
し、隣接のキヤリア3の列の円滑な移動を可能に
するためや、A列やI列、およびi行のように隣
接上部のキヤリア3を保持する役割も果してい
る。
前述の各4工程を繰り返すに従つて被製織繊維
1は互いに交叉し合い、交織部Mを境に織り上げ
られる。各被製織繊維1にはボビン7のテンサー
装置によつて張力が作用しているため、ある程度
の交織力はあるが、実用上該張力だけによる交織
力では交織部の締まりが低い場合は、製織駆動装
置2と押えローラ10の間を移動する筬装置9に
よつて交織力が付加される。即ち、交織部Mを筬
体91によつて積極的に押圧され交織部の締まり
が向上される。具体的には、交織後の被製織繊維
1の水平軸に対する傾斜角が、筬装置による交織
力の付加によつて付加以前の2倍以上になる。該
筬体の交織部Mへの作用は、前記各4工程中最低
1回以上行われることが望ましい。
なお、被製織繊維の種類としては、金属繊維、
炭素繊維、アルミナ繊維等の無機繊維や各種の有
機繊維、及び無機繊維と有機繊維とのハイブリツ
ド繊維等が挙げられるがこれらは用途に応じて選
定される。
また、繊維形態もモノフイラメントばりでな
く、マルチフイラメントの撚糸や組紐状のもの、
また断面も中空や異型のものも用途によつて適用
することが可能である。
本発明によつて製織された被製織繊維1による
三次元繊維構造体4,4′は、FRP、FRM及び
C/Cコンポジツト等の複合材料用補強繊維構造
体として、また、フイルターや断熱材、吸音材、
急振材、グランドパツキング等の機能材としての
用途及びベルトや衣料用等しても応用可能であ
る。
[発明の効果] 本発明は、複数の被製織繊維を、複数のキヤリ
アを備えた製織駆動装置で三次元構造体に製織す
る三次元繊維構造体の製織方法において、前記製
織駆動装置の前後に被製織繊維が巻かれた複数の
ボビンと、製織された三次元繊維構造体やボビン
に巻かれた被製織繊維を引き出し搬送する把持移
送手段を配設し、被製織繊維が貫通されたキヤリ
アを移動させることによつて三次元繊維構造体を
製織する方法及び装置としたので、以下のような
優れた効果を奏する。
(1) 従来のボビン移送型の装置に比べて本発明の
装置は小型となり、設備費が安い。また、大型
の繊維構造体の三次元製織装置にも適用が容易
となる。すなわち装置の拡張性が極めて大き
い。
(2) キヤリアが小型で軽量であるため、キヤリア
の駆動エネルギーが極めて低減し、キヤリアの
移動速度、即ち製織速度の増加と、生産性が大
幅に向上する。
(3) 上記(1)、(2)の効果を奏しつつ、三次元繊維構
造体を連続的に製織することができるため、三
次元繊維構造体の製造コストが大幅に低減す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第4図は、本発明の三次元製織装
置の製造工程を説明するための側面図、第5図
は、第1図ないし第4図の製織駆動装置の正面
図、第6図は、第5図のキヤリアの断面図、第7
図は、キヤリアと案内ガイドの関係を示す斜視
図、第8図は、第7図のダミーキヤリアの斜視
図、第9図ないし第10図は、第5図のキヤリア
の移動状態を示す説明図である。 図面の符号の説明、1:被製織繊維、2:製織
駆動装置、3:キヤリア、4:三次元繊維構造
体、5:仮製織体、6:ダミーキヤリア、7:ボ
ビン、8:集束ガイド、9:筬装置、10:押え
ローラ、11:フイード装置、12:フイードロ
ーラ、21:ハウジング、30,31:キヤリ
ア、32:ガイド、41〜44:駆動装置、4
5:駆動機器、46:ロツド、47:案内ガイド
(左右方向)、48:案内ガイド(上下方向)、4
9:ガイド棒、91:筬体。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (イ) 複数の被製織繊維を、該繊維の集束ガイ
    ドと、複数のキヤリアの各貫通孔とを通過させ
    た後、把持移送手段で前記複数の被製織繊維の
    端部を把持し、 (ロ) 前記複数のキヤリアを、前記被製織繊維軸に
    対して略直角方向の面内で二軸方向に交互に移
    動させることにより、前記複数のキヤリアを境
    として両側に交織方向が互いに逆方向の三次元
    繊維構造体を製織し、 (ハ) 次いで、前記把持移送手段側の三次元繊維構
    造体を一定長搬送し、 (ニ) しかる後に、前記複数のキヤリアを前記キヤ
    リアの製織駆動方向に対して逆方向に駆動させ
    ることにより、前記把持移送手段側に既に製織
    された前記三次元繊維構造体の交織方向とは逆
    方向の三次元繊維構造体を交織すると同時に、
    前記ボビン側の三次元繊維構造体を解舒して、
    前記ボビンから前記複数のキヤリアへの通糸を
    可能ならしめ、 (ホ) 更に、次いで前記把持移送手段側の三次元構
    造体を一定長搬送し、 (ヘ) 上記(ロ)ないし(ホ)の操作を繰返すことにより、
    前記把持移送手段側に、一定長の交織組織を正
    逆方向に交互に製織せしめる三次元繊維構造体
    の製織方法。 2 (イ) 被製織繊維が捲回された複数のボビン
    と、 (ロ) 該被製織繊維を集束する集束ガイドと、 (ハ) 前記被製織繊維を各々支持するための貫通孔
    を有する複数のキヤリアと、該キヤリアを前記
    被製織繊維軸に対して略直角方向の面内に近接
    配置して前記面内の二軸方向に交互に移動させ
    る移動手段とにより三次元繊維構造体を交織す
    る製織駆動装置と、 (ニ) 前記交織された三次元繊維構造体を把持し搬
    送する把持移送手段と、をこの順に備えてなる
    三次元繊維構造体の製織装置。 3 製織駆動装置と把持移送手段との間に筬装置
    を設けた請求項2の三次元繊維構造体の製織装
    置。
JP8584988A 1988-04-06 1988-04-06 三次元繊維構造体の製織方法および製織装置 Granted JPH01260045A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8584988A JPH01260045A (ja) 1988-04-06 1988-04-06 三次元繊維構造体の製織方法および製織装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8584988A JPH01260045A (ja) 1988-04-06 1988-04-06 三次元繊維構造体の製織方法および製織装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01260045A JPH01260045A (ja) 1989-10-17
JPH0547655B2 true JPH0547655B2 (ja) 1993-07-19

Family

ID=13870321

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8584988A Granted JPH01260045A (ja) 1988-04-06 1988-04-06 三次元繊維構造体の製織方法および製織装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH01260045A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0733625B2 (ja) * 1990-06-01 1995-04-12 株式会社スリーデイコンポリサーチ 三次元織物織機用糸条配向角設定方法及び装置
RU181927U1 (ru) * 2017-08-03 2018-07-26 Общество с ограниченной ответственностью "Фирма Раноком" Шпулярник для трехосного ткачества
CN109576898B (zh) * 2019-02-13 2020-09-08 成都成维精密机械制造有限公司 一种柱状轴承携纱器及用该携纱器的三维编织机

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01260045A (ja) 1989-10-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4936186A (en) Method of and apparatus for weaving a three-dimensional article
US5394906A (en) Method and apparatus for weaving curved material preforms
JP6205092B2 (ja) 2つの斜め配向のテープを備えた織物材料並びにその製造方法および製造手段
US5465760A (en) Multi-layer three-dimensional fabric and method for producing
US5137058A (en) Three dimensional fabric and method for producing the same
KR102130666B1 (ko) 3d 직물을 제직하기 위한 방법 및 수단, 이에 의해 제직된 3d 직물 제품들 및 이들의 사용 방법
US5173358A (en) Three-dimensional fabric
US6494235B1 (en) Bias-bound fabric, method for making same and weaving machine for continuously making such a fabric
JP6205093B2 (ja) 2つの斜め配向のテープを備えた織物材料を製造するための方法および手段
JPH0547655B2 (ja)
JPH04299135A (ja) 内側に骨組みを有する任意の形状の気密性複合シートの製造方法、製造機械及び、その製品としてのシート
US4173990A (en) Temporary fabric and method and apparatus for weaving same
JP2001164441A (ja) 開繊糸織物
US7779870B2 (en) Method and equipment for manufacturing reinforced fiber textile
JP2000110048A (ja) 開繊糸織物
US4600468A (en) Machine for efficient assembly of biased yarn arrays
EP0845552A2 (en) Carrier tape and fabric for rapier loom
JPH0791743B2 (ja) 三次元繊維構造体の製織方法および製織装置
KR20150019869A (ko) 꼬인 형태의 복합재 로드 제조 장치 및 방법, 및 상기 장치에 의하여 제작된 꼬인 형태의 복합재 로드
JPH10130994A (ja) レピア織機用キャリアテープ及び繊維構造体
JPH02210054A (ja) 糸条を緯とする広巾経緯積層布体の製法。
JP2004360125A (ja) シングルコードの製造方法
JPH04370243A (ja) 結合部材用三次元織物の製造方法