JPH054756Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は自動車用シートのアームレストに関す
る。

（従来技術とその問題点） 従来、シートバツクの側部に、使用位置と格納
位置とに揺動自在に取付けられたアームレストが
種々実用化されている。

ところで、上記のようなアームレストをシート
バツクの側部に取付ける場合、シートバツク側の
支持シヤフトにアームレスト側の軸受スリーブを
嵌合して、アームレストの外側からボルト等で支
持シヤフトに対して軸受スリーブが抜けないよう
に係止するようにしている。

ところが、ボルト等がアームレストの外側から
見えるので、フアスナーやキヤツプ等でカバーす
る必要があるうえ、ボルトアツプ等の作業が煩わ
しいという問題があつた。

（考案の目的） 本考案は上記従来の問題を解消するためになさ
れたもので、アームレストの外側をフアスナーや
キヤツプ等でカバーする必要がなく、しかも、ワ
ンタツチで組付けられるようにすることを目的と
するものである。

（考案の構成） このため、本考案は、シートバツクの側部に、
使用位置と格納位置とに揺動自在に取付けられる
アームレストであつて、上記シートバツクのフレ
ームに固定され、先端部に先端テーパ部を有する
とともに、該先端テーパ部に隣接してリング溝が
形成されてなる支持シヤフトと、上記アームレス
トのフレームに固定され、上記支持シヤフトが上
記アームレストのフレームの内端部側から嵌合
し、上記アームレストのフレームの外端部の端面
に沿つて走るとともに上記軸受スリーブの中心孔
に連通するスリツト溝が形成されてなる軸受スリ
ーブと、該スリツト溝に係合して上記スリツト溝
から上記支持シヤフトのリング溝に外周方向から
係合する係止リングとを備えていることを特徴と
している。

（考案の作用・効果） 本考案は、シートバツクのフレームに固定され
るとともに、先端部に先端テーパ部とリング溝を
形成してなる支持シヤフトを、上記アームレスト
のフレームに設けられた軸受スリーブに、内端部
側から嵌合させ、軸受スリーブの外端部に形成し
たスリツト溝に係合させた係止リングを、軸受ス
リーブのスリツト溝から支持シヤフトのリング溝
に外周方向から係合させて、支持シヤフトを軸受
スリーブから抜止めするようにしたものである。

したがつて、アームレストの軸受スリーブの内
端部側に支持シヤフトの嵌合用開口があるのみ
で、外端部側、つまり、アームレストの外側には
ボルトアツプ用開口などが必要ないから、外観性
が向上するようになる。

また、アームレストの軸受スリーブをシートバ
ツクフレームの支持シヤフトに嵌合させるだけ
で、支持シヤフトに対して軸受スリーブが抜けな
いように係止されるので、ワンタツチで組付ける
ことができる。

（実施例） 以下、本考案の実施例を添付図面について詳細
に説明する。

第４図に示すように、自動車用シート１は、シ
ートクツシヨン２とシートバツク３とで構成され
ていて、シートバツク３の側部には、略水平に前
方へ突出する使用位置Ａと、略垂直に上方へ立上
る格納位置Ｂとに揺動自在なアームレスト４が取
付けられている。

第１図及び第２図に詳細に示すように、上記ア
ームレスト４は、断面が略逆Ｕ字状のフレーム５
の周囲を、クツシヨンパツド６を介して表皮７で
被覆した構成でなる。

上記フレーム５の立下り部５ａ，５ｂの基部に
は、軸受スリーブ８が貫通されて溶接固定され、
該軸受スリーブ８の外端部８ａは外側の立下り部
５ａより突出され、該外端部８ａには、中心孔８
ｃに至るスリツト溝８ｄ，８ｄが形成され、該ス
リツト溝８ｄ，８ｄには中心孔８ｃ内に突出する
オームリング９が嵌着されている。

上記軸受スリーブ８の内端部８ｂは、内側の立
下り部５ｂとほぼ面一に設定され、該立下り部５
ｂには中心孔１０ａに突起部１０ｂを有するスト
ツパリング１０（第３図参照）が軸受スリーブ８
と同軸に溶接固定されている。

一方、シートバツク３のフレーム１２にはブラ
ケツト１３が溶接固定され、該ブラケツト１３に
は、支持シヤフト１４の基軸部１４ａが貫通され
て溶接固定されている。

該支持シヤフト１４の基部には、扇形状のスト
ツパカム部１４ｂ（第３図参照）が形成されると
ともに、支持軸部１４ｃの先端部にはリング溝１
４ｄが形成されている。

上記支持シヤフト１４のストツパカム部１４ｂ
の長さI₁は、ウエーブワツシヤ１５を間にして２
枚の合成樹脂ワツシヤ１６，１６が嵌合され、上
記ストツパリング１０が嵌合されて、ストツパカ
ム部１４ｂの外端面が軸受スリーブ８の内端面に
当接した状態で、ウエーブワツシヤ１５により両
フレーム５，１２間に回転摩擦抵抗が作用する程
度に設定されている。

また、支持シヤフト１４の支持軸部１４ｃのリ
ング溝１４ｄまでの長さI₂は、ストツパカム部１
４ｂの外端面が軸受スリーブ８の内端面に当接し
た状態で、オームリング９とフレーム５の外側の
立下り部５ａとの間に必要以上のガタつきが生じ
ない程度に設定されている。

さらに、第３図に示すように、支持シヤフト１
４のストツパカム部１４ｂの角度θは、ストツパ
リング１０の突起部１０ｂがアームレスト４の使
用位置Ａと格納位置Ｂの双方で当て止められるよ
うに設定されている。

なお、アームレスト４の軸受スリーブ８の内端
部側の表皮７には支持シヤフト１４の嵌合用開口
７ａが明けられている。

上記のような構成であれば、組付けに際して
は、支持シヤフト１４のストツパカム部１４ｂに
ワツシヤ１５，１６，１６を嵌合して、嵌合用開
口７ａ側から、支持シヤフト１４の支持軸部１４
ｃにアームレスト４の軸受スリーブ８を嵌合して
ゆくと、軸受スリーブ８のオームリング９が支持
シヤフト１４の先端テーパ部１４ｅで押し拡げら
れながら、リング溝１４ｄに係合するようにな
る。

これにより、支持シヤフト１４に対して軸受ス
リーブ８が抜けないように係止されるので、アー
ムレスト４をワンタツチで組付けることができ
る。

また、アームレスト４の軸受スリーブ８の外端
部側の表皮７には、従来のようにボルトアツプ用
開口などがないので、外観性が良好である。

そして、アームレスト４は、ストツパリング１
０の突起部１０ｂが支持シヤフト１４のストツパ
カム部１４ｂに当接する範囲で使用位置Ａと格納
位置Ｂとに揺動させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はアームレストの組付構造を示す斜視
図、第２図はアームレストの要部断面図、第３図
は第２図の−線拡大断面図、第４図は自動車
用シートの斜視図である。 １……自動車用シート、３……シートバツク、
４……アームレスト、５……フレーム、７……表
皮、７ａ……嵌合用開口、８……軸受スリーブ、
８ｄ……スリツト溝、９……オームリング、１２
……フレーム、１４……支持シヤフト、１４ｄ…
…リング溝、Ａ……使用位置、Ｂ……格納位置。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 シートバツクの側部に、使用位置と格納位置と
   に揺動自在に取付けられるアームレストであつ
   て、 上記シートバツクのフレームに固定され、先端
   部に先端テーパ部を有するとともに、該先端テー
   パ部に隣接してリング溝が形成されてなる支持シ
   ヤフトと、上記アームレストのフレームに固定さ
   れ、上記支持シヤフトが上記アームレストのフレ
   ームの内端部側から嵌合し、上記アームレストの
   フレームの外端部の端面に沿つて走るとともに上
   記軸受スリーブの中心孔に連通するスリツト溝が
   形成されてなる軸受スリーブと、該スリツト溝に
   係合して上記スリツト溝から上記支持シヤフトの
   リング溝に外周方向から係合する係止リングとを
   備えていることを特徴とする自動車用シートのア
   ームレスト。