JPH0547115Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、表皮の厚い柑橘類の収納ネツトに関
するものである。

従来、例えば夏ミカン・はつさく・ザボン等の
表皮の厚い柑橘類は、該厚い表皮を剥くことが難
易であることから、消費者に敬遠され、需要が伸
悩む傾向があつた。

本考案は、それら柑橘類の収納具として多用さ
れている、公知の熱可塑性プラスチツク製の収納
ネツトに改良を施して、表皮切断機能を具備する
ことにより、厚い表皮を剥き易くして、消費者の
便宜を図り、以つてそれら柑橘類の需要の拡大を
喚起せんとするものである。

即ち、公知の熱可塑性プラスチツク製の収納ネ
ツトは、任意粗さの網目を有する筒状に成形した
ネツトを所望長さに切り、いずれか一方の端部
を、適当な結束手段、即ち、ネツト自体を一旦融
解して再凝固させる手段、或は締結金具を用いて
締結する手段、更には接着剤を用いて接着する手
段等々の、適当な結束手段によつて結束して成る
極めて簡単な構成で、前記結束端部の反対側を、
柑橘類の収納量等に応じて、別途に適切な手段に
より閉塞すれば足り、伸縮性に富むので、収納機
能が著しく良好であるが、本考案に係る収納ネツ
トは、更に前記結束端部に、収納ネツトの一端を
変造して成る表皮切断用の切刃を一体状に付設し
たものである。

斯かる構造の収納ネツトによれば、前記切刃を
用いて予め柑橘類の表皮の適当な位置に切れ目を
入れることによつて、厚い表皮を難なく剥くこと
ができるので、消費者にとつて至便であり、需要
の拡大に結び付く可能性が大きい。

以下本考案を図面に例示した実施の一例と共に
更に詳述する。

本考案に係る収納ネツトは、例えば第１図に例
示する如く、熱可塑性プラスチツク製の収納ネツ
ト１の結束端部１ａに、該収納ネツト１の一部を
変造して成る表皮切断用の切刃２を一体状に付設
したものであり、常法通り、表皮の厚い柑橘類３
を収納した後に、前記結束端部１ａの反対側を、
別途に適切な手段（図示省略）により閉塞して用
いる。

斯様な構成で成る収納ネツト１は、伸縮性に富
み、収納機能が著しく良好であるのは勿論のこ
と、柑橘類３を取出して食するに際しては、第２
図に例示する如く、前記切刃２を用いて予め柑橘
類３の表皮の適当な位置に切れ目４を入れること
によつて、厚い表皮を難なく剥くことができるの
で、消費者にとつて至便であり、需要の拡大に結
び付く可能性が大きい。

また前記切刃は、収納ネツトの一部を変造し
て、具体的には、適温にて一旦融解（必ずしも流
動するほどの融解である必要はない）すると共
に、例えば所望形状の窪みを有する金形にて圧締
して凝固させる手段、或は簡便にはペンチ等を用
いた手加工等により、所望の形状に容易に成形で
きるが、いずれにしても、熱可塑性プラスチツク
の特性を活用して、収納ネツト本体の一部を変造
するものであるから、それに要するコストは極め
て僅かで済み、需要の拡大を図る上で、採算性が
支障となる虞は殆どない。

尚、前記切刃の形成に伴つて、結果的に収納ネ
ツトの一方の端部が結束されることになるので、
原則的に従来の結束手段は不要となるが、必要に
応じては、締結金具等による結束手段を併用して
も差支えない。

また前記切刃の形状としては、前記実施例に例
示する如き、鎌刃状の外に、図示は省略したが、
両刃状・片刃状・半円状等の種々の形状が挙げら
れ、また前記実施例に例示する如く、基端側に鍔
部２ａを有し、該鍔部２ａからの刃先先端までの
高さが、柑橘類３の表皮の厚さとほぼ同等である
のが好ましいが、必ずしもそれらの形状に限定す
るものではなく、要は柑橘類３の表皮に、剥く為
の切掛けとなる切り目を入れ得る形状であれば足
り、また安全性からして、切刃の刃先は然程鋭利
にする必要はない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案を説明する為のものであつて、第
１図は本考案に係る収納ネツトの説明図、第２図
は本考案に係る収納ネツトの使用状態の説明図で
ある。 １……本考案に係る収納ネツト、１ａ……収納
ネツトの結束端部、２……切刃、２ａ……鍔部、
３……表皮の厚い柑橘類。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 熱可塑性プラスチツク製の収納ネツトの結束端
   部に、該収納ネツトの一部を変造して成る表皮切
   断用の切刃を一体状に付設したことを特徴とする
   表皮の厚い柑橘類の収納ネツト。