JPH0546767B2 - - Google Patents

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JPH0546767B2
JPH0546767B2 JP59082847A JP8284784A JPH0546767B2 JP H0546767 B2 JPH0546767 B2 JP H0546767B2 JP 59082847 A JP59082847 A JP 59082847A JP 8284784 A JP8284784 A JP 8284784A JP H0546767 B2 JPH0546767 B2 JP H0546767B2
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Junichi Inagaki
Fumio Ando
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Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は電気系統などの保護をマイクロコンピ
ユータなどのデイジタル演算装置を用いて行なう
デイジタル保護継電器のリレー入力部の監視方式
に関する。
〔発明の技術的背景〕
従来の電力系統の保護継電装置、得に静止形装
置においては、その信頼性の向上を図るため、リ
レー出力の常時状態を監視する常時監視と、一定
時間の間隔でリレー入力部から点検のための入力
を印加する自動点検とを一般に行なつている。
ところで、近年実用化が進みつつあるデイジタ
ル演算装置を用いた保護リレー、いわゆるデイジ
タルリレーにおいては、マイクロコンピユータの
自己診断機能により、データ入力部(入力変換器
フイルター、サンプルホールド、マルチプレク
サ)以外は監視が完全に可能である。この監視が
不可能なデータ入力部に関しては従来、以下に述
べる方法を用ていた。
常時の状態で入力レベルが高い電圧入力のデー
タ入力部に関しては、3相入力の大きさの相対比
チエツクや、 V〓R+V〓S+V〓T−3V〓O<ε (但し、ε;許容誤差)でのバランスチエツク等
を用いていた。
一方、常時の状態で入力レベルが低い電流入力
のデータ入力部に関しては、点検用の交流入力を
印加し、この点検入力が正しく入力されるか否か
で良否判定を行なつていた。
〔背景技術の問題点〕
しかし、この点検用交流入力を得るための電源
が付加的に必要であり、更に、交流入力を印加す
るための切換回路や、点検を制御するための回路
が付随するため、点検を行なうための装置が大形
化する欠点があつた。
この欠点を解決することを目的とした技術は、
例えば特開昭56−132109に開示されている。
第1図に、特開昭56−132109記載の従来技術の
回路を示す。
第1図において、1A〜1Nは加算器併用の入
力フイルタ、2A〜2Nは、1A〜1Nのフイル
タ効果を補足する入力フイルタ、3A〜3Nはサ
ンプルホルダ、4はマルチプレクサ、5はA/D
変換器、6はバツフアーメモリ、7はデイジタル
演算処理部(以下マイクロプロセツサユニツト
MPUと称す。)である。
第1図における作用は以下のようになる。
MPU7は点検指令Aが与えられないとき、通常
のリレー判定を行ない、点検指令Aが与えられる
と点検処理を行なう。この点検処理において、信
号○イ、○ロ、○ハを出力し、入力フイルタ1A〜1N
かA/D変換器5までのデータ入力部の点検を行
なう。
信号○イ、○ロを出力し、接点○イ,○ロをONするこ
とにより、Va用及びIa用入力フイルタには共に
Ia情報が入力される。そして、このときのVa用
及びIa用のA/D変換器出力をMPU7が読み込
む。従つて、データ入力部が健全ならいずれの値
もIa情報となり、Ia情報が等しくないことにより
データ入力部の不良を検出することができる。
同様に、信号○ロ、○ハを出力して、Va情報での
点検ができ、更に○イ、○ロ、○ハの全てを出力すれ
ば、入力が零での点検ができる。
以上述べたように、従来技術の第1図の構成に
よれば、点検用交流入力を発生する電源が不要と
なり、問題の一部は解決できると言える。
しかしながら、第1図の構成においては下記の
問題点がある。
(1) 自動点検により不良検出を行なうため、自動
点検を行なうまで不良の検出ができない。
(2) 接点○イ○ロ○ハの開閉に時間を要する。この時

も含め、自動点検期間中は保護機能を停止させ
る必要がある。
〔発明の目的〕
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、 (1) 系統電気量を組み合わせて用いてデータ入力
部の良否判定を可能とすることで、他の入力は
不要となる。
(2) 保護機能を停止することなくデータ入力部の
不要監視ができる。
(3) 自動点検の制御回路が不要のため、制御回路
不良による装置不良はなくなり、保護装置の故
障率を低下することができる。
(4) 常時監視を高精度に行なうことで、装置不良
を即座に検出することができる。
ことを実現するデイジタル保護継電器の監視方式
を提供しようとするものである。
〔発明の概要〕
本発明は常時の状態ではリレー入力レベルが低
い電気量(例えば第2電気量)のデータ入力部に
リレー入力レベルの高い系統電気量(例えば第1
電気量)を重畳してMPU部に取り込むとともに、
リレー入力レベルの高い電気量は独立したデータ
入力部を介してMPU部に取り込む。そして、前
者の値から後者の値を差し引いた値を求め、この
値のチエツクによりリレー入力レベルが低い電気
量のデータ入力部を監視する。第10図は本発明
の構成を示す機能ブロツク図であり、100は第
1電気量と第2電気量とを入力して第1電気量相
当の電気量や第1、第2電気量の合成電気量を出
力する入力変換手段、200は入力変換手段の出
力をA/D変換する手段、300は第2電気量又
は対称分電気量を算出する手段、400は第1電
気量、第2電気量の入力部の不良判定手段であ
る。
本発明を使用することにより、自動点検を用い
ずにデータ入力部の高精度な監視を行なうことが
できる。
常時の保護演算には、前述の差分値が入力レベ
ルの低い電気量の大きさとなるので、この差分値
と、リレー入力レベルの高い電気量とを用いて行
なうことができ、保護演算の停止は実施する必要
がない。
〔発明の実施例〕
(実施例の構成) 第2図は、本発明によるデイジタル保護継電器
の監視方式の一実施例を示す図であり、a相、b
相およびc相の電圧、電流を入力する場合を示
す。第2図において、第1図と同一記号のもの
は、同一構成要素を示すものとする。
第2図において、電圧入力Vaは補助変成器81
に入力するとともに、抵抗91により電流ivaに変
換され、補助変流器101の巻線1111に印加さ
れる。電流入力Iaは補助変流器101の巻線11
12に印加される。
補助変成器81の出力はフイルタ回路121に入
力し、フイルタ回路121の出力はサンプルホル
ダ31に入力する。
補助変流器101は入力用の2つの巻線1111
及び1112を有し、それぞれの巻線はT11,T12
ある。故に、補助変流器101は、入力Iaと入力
ivaとの和を出力するが、その出力値は(Ia+
T11/T12×iva)となる。この出力はフイルタ回路1 22を介してサンプルホルダ32に入力する。
他の電圧入力Vb、Vcも全く同様であり、電圧
入力Vb、Vcは補助変成器82,83に入力すると
ともに、抵抗92,93により電流ivb、ivcに変換さ
れ、補助変流器102,103に印加される。他の
電流入力についても同じであり補助変流器102
103は電流入力Ib、Icと電流ivb、ivcの和を出力
する。補助変成器82,83の出力はフイルタ12
,125を通してそれぞれサンプルホルダ33
5に入力され、一方補助変流器102,103
出力はフイルタ124,126を通してそれぞれサ
ンプルホルダ34,36に入力される。これらサン
プルホルダ31,32,…36は同一時刻にそれぞ
れの入力電気量をサンプルホールドする。マルチ
プレクサ(MPX)4はこれらサンプルホルダ3
,32,33,34,35および36の各出力Va、
(Ia+T11/T12×iva)、Vb(Ib+T11/T12×ivb)、Vc
および (Ic+T11/T12×ivc)を予定の順序に従つて時系列的 に出力する。このマルチプレクサの出力は次段の
アナログ−デイジタル変換器(A/D)5によつ
て後述するデイジタルデータに変換され、バツフ
アメモリを介してデイジタル演算処理部(MPU)
7Aに取り込まれる。MPU7Aは電気量Va、
Vb、Vc(Ia+T11/T12×iva)、(Ib+T11/T12×ivb
およ び(Ic+T11/T12×ivc)のそれぞれのデイジタル変換 値の瞬時値in1、in2、in3、in4、in5およびin6を所
定のプログラムの内容に従つてリレーの動作判定
及びデータ入力部の監視を行なう。この処理内容
は後述の第3図で説明する。
第2図におけるフイルタ回路121〜126は、
第1図でのフイルタ回路とは異なり、通常のデイ
ジタルリレーで使用されているものと同じであり
説明は省略する。
(発明の作用) 第3図はMPU7Aにおける処理内容を示すフ
ローチーヤートであり、a相に関する電圧入力
Vaと電流入力Iaに関する処理のみを示す。他の
b相およびc相についても全く同じであるので説
明は省略する。
第3図において、処理F1では、Va及び(Ia+
T11/T12×iva)に対応するデイジタル変換値in1及び in4の読み込みを行なう。処理F2では、電流入力
((Ia+T11/T12×iva)から真の電流入力であるIaを 抽出するための処理を行なう。そのため、電流入
力Iaのデイジタル変換値の瞬時値をiMとすると
き、in4−K1in1=iMより求める。ここでK1は次の
比である。
K1=(電圧Vaが電流ivaに変換された後、補助変流器1
1より入力される値のデイジタル変換値/電圧Vaが補
助変成器81より入力される値のデイジタル変換値) 処理F3は瞬時値データiMにより電流入力Iaの振
幅値の大きさIMを算出する処理である。この処理
方法は種々の公知の方法があり、説明は省略す
る。
処理F4はデータ入力部が正常か否かを監視す
る処理であり、Iaの振幅値の絶対値が定数K2
り小さいか否かを判定することで監視を行なう。
ここで、定数K2は、系統健全時のIaの大きさ、
即ち潮流の大きさ、電流用と電圧用データ入力部
の変換誤差及びデイジタル変換の際の電子化誤差
等を加味して決定する。処理F4において、デー
タ入力部が正常なときは、IM<K2が成立し、次
の処理は処理F9となる。一方、データ入力部が
不良もしくは系統に故障があるときはIM≧K2
成立し、次の処理F5に移る。処理F5及びF6は、
IM≧K2の原因がデータ入力部の不良によるもの
か、系統故障によるものかを判定する処理であ
り、その区別はIMの成立している継続時間で行な
う。即ち、系統故障時にIM=K2が成立している
時間は少なくとも設定時間TFより短かいとして
判定する。そのため、処理F5において、IM≧K2
の継続時間Tのカウントアツプをし、処理F6
おいて、継続時間Tが設定時間TFより長いか否
かを判定する。この判定F6において不良継続時
間Tが設定時間TFより長い場合はデータ入力部
の不良と判定し、次の処理F7において不良の表
示・出力を行なう。一方、処理F6にて不良継続
時間Tが設定時間TFより短い場合は、次の処理
F8を行なう。
処理F9はデータ入力部が不良でないため、継
続時間をクリヤする処理であり、次に処理F8
行なう。
処理F8はデイジタル変換値in1、in4、iM又は振
幅値の大きさIMを用いてリレー判定を行ない、保
護区間内故障と判定したとき、トリツプ出力を出
力する処理である。
以上の処理F1〜F9が繰り返し実行される。
以上、第3図により第2図におけるMPU7A
の処理を説明したが、以下にデータ入力部の不良
検出(第3図の処理F2〜処理F4)について説明
する。第2図における電流入力Iaのデータ入力部
(補助変流器101、フイルタ回路122、サンプ
ルホルダ32)においてゲイン小となる不良モー
ドになつたとき、K1|in1|<|in4|となり、ゲ
イン大となる不良モードになつたときK1|in1
>|in4|となる。故に、いずれの場合も|K1in1
−in4|の差分が生じ、この瞬時値より算出され
る振幅値IMが定数K2以上となる不良が検出可能
である。
又、データ入力部の位相に関するずれが生じた
場合にもK1in1とin4の大きさに差が生ずるので、
ゲイン不良と全く同じく検出できる。
上記瞬時値iM及び振幅値IMは、それぞれ前述し
たように変換誤差を無視すればリレー入力Iaの瞬
時値及び振幅値と等しくなる。従つて、系統の健
全時にはリレー入力Iaが潮流そのものとなるた
め、定数K2としては最大潮流を考えて設定する
ことができ、データ入力部の不良検出感度は最大
潮流程度となる。
次に、第2図における保護演算について説明す
る。
上述したように、第3図における瞬時値iM及び
振幅値IMはリレー入力Iaに関するデータとなるの
で、このiM及びIMを用いれば系統故障時の保護演
算を行なうことができる。例えば、リレー入力Ia
についての過電流リレーは、下記演算式で実現で
きる。
KI>IM (但し、KIは整定値) 又、ab相の短絡故障を検出するリアクタンス
リレーは、下記の公知の演算式で実現できる。
KZ(Jn 2+Jn-3 2−(Jn・Wn-3 −Jn-3・Wn)−Ko>0 但し KZは距離整定値、Koは固定項 Jm=iM−iMB、Jn-3=iM-3−iMB-3 Wm=in1−in2、Wn-3=in1-3−in2-3 iMBはリレー入力Ibに関する第3図での処理F2
の結果 iM-3、iMB-3、in1-3、in2-3はそれぞれiM、iMB
in1、in2の90°前のサンプリングデータ 以上説明したように、第2図の構成によれば、
データ入力部を監視したままで保護演算を行なう
ことができる。
なお、電圧入力用のデータ入力部に関する不良
も同様に第3図の処理F2及びF3で検出できるこ
とは明らかである。
(実施例の効果) 以上第2図で説明した本発明の構成によれば、
系統情報を組み合わせてデータ入力部の監視が可
能であり、他の入力が不要となる。又、この監視
に際して保護機能を停止する必要はない。更に、
入力変換器の一次側から監視入力を印加している
ので、第1図の従来装置では不可能な入力変換器
の監視が可能である。又、自動点検は、一般に1
日に1回程度実現するのみに対し、本発明では常
時、監視することができ、装置不良の発見を即座
に行なうことができる。
(他の実施例) 第3図の実施例においては、処理F3にて振幅
値(波高値)を求め、処理F4で良否判定を行な
つているが、必ずしも処理F3は必要ではなく、
処理F2で求めた瞬時値データiMの大きさから良否
判定を行なつてもよい。この瞬時値を用いる方法
では、ピーク値の近傍データのデイジタル値によ
り不良を検出することができる。又、実効値を求
めてもよい。
第2図の本発明の実施例では、相電流Ia、Ib、
Icのデータ入力部の監視にて説明したが、これに
限るものでなく、零相電流を入力するデイジタル
リレーの場合、そのデータ入力部に関しても全く
同様に監視できることは明らかである。
ところで、系統の健全時、零相電流は負荷の不
平衡性や、抵抗接地系での地系からの誘導等によ
り流れる場合があるが、この大きさは相電流にお
ける潮流分よりはるかに小さく、この地に比し無
視できる。従つて、第2図の監視方法を零相電流
のデータ入力部に適用した場合、第3図の処理に
おける処理F4において、K2は著しく小さな値を
用いることができ、相電流の場合に較べはるかに
高精度な監視ができる。
第4図は本発明による他の実施例の回路図であ
る。第2図と同一記号のものは同一構成要素を示
すので説明は省略する。第4図において、電圧入
力Vaは補助変成器81を介してフイルタ回路12
に入力されるとともに加算回路131に入力され
る。電流入力Iaは補助変流器104を介して加算
回路131に入力される。加算回路131は補助変
成器81及び補助変成器104を介して入力する
Va及びIaの加算を行なう。この加算回路131
おけるVaとIaの加算方法は、第2図の構成にお
ける補助変流器101での加算と全く同じに考え
ることができる。この加算回路131の出力はフ
イルタ回路122に入力される。他相も全く同じ
である。
第4図における他の構成は第2図に同じであ
る。
以上述べた第4図の構成におけるMPU7Aの
処理は第3図で示した処理と全く同じとなる。
第4図の構成によれば、負荷潮流が大きいとき
は各相電流Ia、Ib、Icが大となるので補助変流器
を含めた監視が可能であるとともにフイルター回
路122以後の監視が第2図の構成と同一構成で
可能である。
第5図は本発明による他の実施例の構成図であ
る。第5図は零相電Ioのデータ入力部の監視を各
相電流Iaを組み合わせて行なう構成を示すもので
他のデータ入力部は省略したものである。第2図
と同一記号のものは同一構成要素を示すので説明
は省略する。
零相電流Ioを入力する補助変流器107は、零
相電流Ioを入力する第1の巻線1142と電流入力
Iaを入力する第2の巻線1141とを入力用に有
し、巻数はともにT5である。従つて、補助変流
器104は入力Ioと入力Iaの和を出力するが、そ
の出力値はIo+IRとなる。この出力はフイルタ1
8に入力される。
フイルタ122及びフイルタ128以後の回路構
成は第2図に同じであり、省略する。
第5図の構成における作用を以下説明する。
直接接地系統にR相を含む地絡故障(1相又は
2相地絡)が発生したとき、故障相電流と零相電
流の大きさは系統構成により多少の違いはある
が、ほぼ同じ大きさもしくはそれ以下と見ること
ができる。従つて、第4図の構成の補助変流器1
4の入力巻線1141及び1142を例えば同一巻数
値とすることによりIoのダイナミツクレンジは1/
2に抑えられることにはなるが、地絡故障発生時
にもIo値を高精度に抽出することができる。故
に、第5図の構成であつても、Ioのダイナミツク
レンジの減少によるリレー性能の多少の悪化はあ
るものの、データ入力部の監視については、第2
図で述べた方法と同様な方法で、高精度に監視が
可能となる。
なお、抵抗接地系の保護に使用する保護継電器
では、零相電流の大きさは相電流の大きさに比
し、はるかに小さい値となるので、巻線1141
巻数を巻線1142の巻数の数十倍とすればよい。
第6図は本発明による他の発明の実施例の構成
図である。第6図は、例えば高抵抗系平行2回線
送電線の地絡を検出する平衡リレー要素を内蔵す
るデイジタルリレーにおいて、1号線と2号線の
零相電流入力Io1とIo2のデータ入力部を高感度に
監視することを目的とするものである。第6図で
は他のデータ入力部は省略している。又、第2図
と同一記号のものは同一構成要素を示すので説明
は省略する。
第6図において、1号線の電圧入力Va1は補助
変成器84に入力するとともに抵抗94により電流
iva1に変換され、補助変流器108の巻線1161
印加される。電流入力Io1は補助変流器108の巻
線1162に印加される。補助変成器84の出力は
フイルタ回路129に入力する。
補助変流器108は、巻数T61、T62の巻線11
61,1162を有し、入力iva1と入力Io1の和を出力
するが、その出力地は(Io1+T61/T62×iva1)とな る。この出力はフイルタ回路1210に入力する。
2号線の電圧入力Va2及び電流入力Io2のデー
タ入力部に関しても、1号線側と全く同じであ
り、説明は詳細する。
フイルタ129,1210以後の回路構成は第2
図に同じであるので説明は省略する。
第6図で示した電圧入力Va1、Va2及び電流入
力Io1、Io2のデータ入力部を有するMPU7aの
処理を第7図で説明する。
第7図において、処理F1AはVa1、Va2、Io1
T61/T62×iva1、Io2+T71/T72×iva2のデイジタル変
換値 入力in7、in8、in9、in10を読み込む。処理F2Aでは
電流入力(Io1+T61/T62×iva1)と(Io2+T71/T72× iva2)の和から、真の電流入力であるIo1とIo2
和を抽出する処理を行なう。そのため、電流入力
Io1とIo2との和のデイジタル変換値の瞬時値をiMA
とするとき、(in7+in9)−K3(in8+in10)−iMaより
求める。ここでK3は次の比である。
K3=(電圧Va1、Va2がそれぞれ電流iva1、iva2に変換さ
れた後、/電圧Va1、Va2が補助変成器84より入力され
る※ ※補助変流器105より入力される値のデイジタル変
換値)/値のデイジタル変換値) 処理F3Aの瞬時値データiMAより電流入力Io1
Io2の和の振幅差の大きさIMAを算出する処理であ
る。
処理F4Aはデータ入力部が正常か否かを監視す
る処理であり、(Io1+Io2)の振幅値が定数K4
り小さいか否かを判定することで監視を行なう。
ここで定数K4は、電流用と電圧用データ変換部
の変換誤差、量子化誤差相を加味して決定する。
処理F8Aは、in7、in8、in9、in10、in7−K3in8
in9−K3in10、iMA、IMAの全ては一部を用いてリレ
ー判定を行ない、保護区間内故障と判定したとき
トリツプ出力を出力する処理である。
他の処理は第3図に同じである。
以上説明した第6図の構成によれば、零相循環
電流が大きな系統に適用した場合でも、零相循環
電流に影響されない零相入力部の監視が可能であ
る。即ち、今、系統健全状態で零相循環電流Ioth
が循環し、Io1=Ioth、Io2=−Iothであるとすれ
ば、Io1+Io2=0となる。従つて、このときのIo1
及びIo2の入力に関するデイジタル変換値in7、in9
の和(in7+in9)を算出すれば、この値は零相循
環電流Iothには無関係な値となる。故に、第7図
における処理F2Aの計算値iMAは系統に流れるIoth
の大きさに無関係となり、更に、常時の系統の零
相電流は無視できる値であるため、入力部の監視
が高精度にできる。
以上、説明した第6図の構成においては、Io1
及びIo2の監視用に異なる電圧Va1、Va2を用いた
が、同じ電圧であつてもよいことは明らかであ
る。更に、電圧Va1とVa2を同じ電圧としたと
き、第6図の構成において、補助変流器108
109への印加を逆極性とすれば、第7図の処理
F2Aは(in7+in9)+K(in8+in10)=iMAを実行する
ことになる。
第8図は本発明による更に他の実施例の構成図
である。第8図は零相電圧入力Voのデータ入力
部を相電圧Vaの重畳により監視する方法を示す。
第8図において、相電圧Vaは補助変成器86
び87に入力する。補助変成器86の出力はフイル
タ回路1213に入力する。補助変成器87の出力
は抵抗96により電流iaに変換される。零相電圧
Voは補助変成器88を介して入力され、抵抗97
により電流ipに変換される。補助変成器87及び
8の2次回路は、それぞれ抵抗96,97を介し
て、同極性で並列接続されている。そして、電流
iaとipの合成電流i2がフイルタ回路1214に入力さ
れる。
フイルタ回路1213及び1214以後の回路構成
は第5図に同じであり、説明は省略する。なお、
第8図において、フイルタ回路1213と1214
の相違は前者が電圧の大きさに応動し、後者が電
流の大きさに応動することのみである。
第8図の構成での監視は第3図に示した処理と
全く同様にできることは明らかである。
以上説明したように、第8図の構成によれば、
第2図の構成と同じく零相電圧入力Voのデータ
入力部の監視が相電圧を用いて高精度にできる。
第8図の構成では、零相電圧のデータ入力部へ
の相電圧の重畳を補助変成器の2次側回路で行な
う方法を示したが、第4図に示した加算回路を用
いても同様に構成できることは明らかである。こ
の場合、補助変成器87及び抵抗96,97は不要
となる。更に、第2図のVa入力の補助変流器1
1への印加のように、両電圧を抵抗を介して補
助電流器の1次側巻線に印加して合成することも
できる。
又、第8図に示した重畳方式は、零相電流のデ
ータ入力部の監視をする場合にも適用できる。そ
の場合には、補助変成器88のかわりに補助変流
器を使用し抵抗97を削除することで構成できる。
以上の本発明の説明では、監視対象となる電気
量のデータ入力部からの入力から常時高入力レベ
ルの電気量に関する入力を差し引いて監視する方
法を説明した。しかし、本発明は以下に述べる方
法も適用できる。
第9図は、第2図の構成でのMPU7の別の発
明処理を示すフローチヤートである。第9図にお
いて、処理F1BはVa、Vb、Vc(Ia+T11/T12×iva)、 (Ib+T11/T12×ivb)、(Ic+T11/T12×ivc)に関す
るデイ ジタル変換値in1、in2、in3、in4、in5、in6の読み
込み処理である。処理F2Bはin4、in5、in6の加算
処理により、その結果iMTを算出する処理であり、
処理F3Bは瞬時値iMTから波高値IMTを算出する処理
である。処理4BはVa、Vb、Vc、Ia、Ib、Icの
全てのデータ入力部の不良を検出するための処理
であり、波高値IMTと定数K5との比較を行ない、
IMT≦K5のとき不良と判定する。処理F10は第3図
の処理F2を全入力について行なう処理である。
他の処理は第3図に全く同じであり、説明は省略
する。
以上説明した第9図の処理において、処理F2B
の加算処理について詳細に説明する。加算処理
in4+in5+in6を入力で表現すると下記となる。
(Ia+T11/T12×iva)+(Ib+T11/T12×ivb) +(Ic+T11/T12×ivc)=(Ia+Ib+Ic) +T11/T12×(iva+ivb+ivc) 上式において、前項及び後項はそれぞれ電流及
び電圧の3相の和となる。従つて、系統が健全で
あれば、前項及び後項のそれぞれの値は零相電
流、零相電圧の値となるから著るしく小さな値と
なる。従つて、定数K5は著しく小さな値に設定
できる。しかし、いずれか1つのデータ入力部が
不良となれば定数K5より大となり、不良が検出
できる。
以上説明したように、第2図の構成で第9図に
示す発明の処理を行なえば、1回の監視処理で全
てのデータ入力部が監視できるとともに、潮流の
大きさに無関係となつて高精度に判定できる。
なお、第9図の処理は、第6図の構成にも適用
できることは明らかである。
第9図の発明の実施例では、加算処理により零
相電気量を算出する方法で説明したが、加算処理
により逆相電気量を算出する方法でもよい。この
場合、第9図の処理F2Bにおいて、例えば、a相
基準として、逆相分の計算をすると (Ia+T11/T12×iva)+a2(Ib+T11/T12×ivb) +a(Ic+T11/T12×ivc)=(Ia+a2Ib+aIc) +T11/T12(iva+a2ivb+aivc) (但し、aは120°位相シフトパラメータ) となる。前項及び後項はそれぞれ、逆相電流、逆
相電圧の値となり、系統健全時、これらの値は著
るしく小さい。従つて、零相分と同様に検出でき
る。
以上述べた説明では、3相のデータ入力部の監
視のため、3相のデータ入力部から入力した値を
デイジタル変換した値から零相分は逆相分を算出
する方法を述べたが、これに限らず、3相全てに
第3図の処理F2を実施した差分を用いて3相の
加算により零相分又は逆相分を算出しても全く同
じである。
更に、第2図の構成において、補助変流器10
〜103に入力する電圧入力を同一とするとき、
次のように変形した処理を行なうことができる。
即ち、今入力する電圧をVaとすると、前述の零
相算出方式では前項は零相電流Io、後項は3×
T11/T12ivaとなる。このT11/T12×ivaは第3図の説明
の ように算出できる。従つて、潮流に無関係な監視
ができる。又、逆算出方式では、前項は逆相電流
となり、後者は原理上“0“となる。従つて、同
様な監視ができる。
以上の本発明の構成では、重畳する電気量を相
電圧又は相電流で示したが、線間電圧又は線間電
流を用いてもよいことは明らかである。
又、以上の本発明の構成では、補助変流器又は
補助変成器、フイルタ回路、サンプルホルダ回
路、マルチプレクサかデータ入力部を示したが、
本発明はこの構成に限るものではなく、例えば、
フイルタ回路がない構成の場合でもよく、又、高
速サンプリングが行なわれるならば、マルチプレ
クサの後段にサンプルホールド回路が接続された
ものでもよく、種々の構成のデータ入力部に適用
できる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、常時系統
電気量を組み合わせてデータ入力部を高精度に監
視することができるので、装置不良を即座に検出
でき、他の入力が不要のため保護装置の故障率を
低下させることができる。更に、重畳して入力し
た電気量を分離する演算処理をすることにより、
重畳以前の電気量が抽出できるので、保護機能は
停止することなくデータ入力部の監視ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来技術の構成図、第2図は第1発明
あるいは第3発明によるデイジタル保護継電器の
監視方式の構成の一例を示す図、第3図は第2図
のMPU7Aにおける処理説明のためのフローチ
ヤート、第4図および第5図は本発明による他の
実施例の構成図、第6図は第2発明の一実施例を
示す構成図、第7図は第6図の構成でのMPU7
Aでの処理説明のためのフローチヤート、第8図
は第1発明による更に他の実施例の構成図、第9
図は第3発明の処理を説明するためのフローチヤ
ート、第10図は本発明の構成を示す機能ブロツ
ク図である。 31〜38……サンプルホルダ、4……マルチプ
レクサ、5……アナログデイジタル変換器、6…
…バツフアメモリ、7A……デイジタル演算処理
部(MPU)、81〜88……補助変成器、101
109……補助変流器。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 保護対象から得られた第1および第2電気量
    を入力し、この第1電気量をこれと対応する電気
    量に変換して出力すると共に、前記第1電気量お
    よび第2入力電気量を予定の比率で合成して出力
    する入力変換手段と、 この入力変換手段から出力される複数の電気量
    を入力し、この入力した電気量をデイジタル量に
    変換して出力する手段と、 この変換手段から出力された前記第1電気量に
    対応するデイジタル量あるいは前記変換手段から
    出力された合成電気量に対応するデイジタル量の
    少なくともいずれか一方に所定の係数を乗じ、両
    デイジタル量の差を求めることと結果的に等価な
    演算を行い、前記第2の電気量の真値又はこの真
    値に近い値を求める手段と、 この手段の出力電気量を入力して、この入力電
    気量もしくはこの入力電気量をもとにして算出し
    た電気量が、所定の比較値よりも大きい状態が所
    定時間以上継続することで入力の不良と判定する
    判定手段とから成るデイジタル保護継電器。 2 保護対象から得られた複数の第1および第2
    電気量を入力し、この複数の第1電気量をこれと
    対応する電気量に変換して出力すると共に、前記
    第1電気量および第2入力電気量を予定の比率で
    合成して複数の合成電気量を出力する入力変換手
    段と、 この入力変換手段から出力される複数の電気量
    を入力し、この入力した電気量をデイジタル量に
    変換して出力する手段と、 この変換手段から出力された電気量を入力し、
    複数の第1電気量に対応する電気量の和および複
    数の合成電気量の和を求め、これら和の電気量の
    少なくともいずれか一方に所定の係数を乗じた後
    両者の差を求めることと結果的に等価な演算を行
    い、前記第2電気量の和の真値を求める手段と、 この手段の出力電気量を入力して、この入力電
    気量もしくはこの入力電気量をもとにして算出し
    た電気量が、所定の比較値よりも大きい状態が所
    定時間以上継続することで入力の不良と判定する
    判定手段とから成るデイジタル保護継電器。 3 多相の保護対象から得られた各相の第1およ
    び第2電気量を入力し、この第1電気量および第
    2電気量を予定の比率で合成して複数の合成電気
    量を出力する入力変換手段と、 この入力変換手段から出力される複数の電気量
    を入力し、この入力した電気量をデイジタル量に
    変換して出力する手段と、 この変換手段から出力された前記複数の合成電
    気量を入力し、これら複数の合成電気量から対称
    分電気量を算出する手段と、 この手段の出力電気量を入力して、この入力電
    気量もしくはこの入力電気量をもとにして算出し
    た電気量が、所定の比較値よりも大きい状態が所
    定時間以上継続することで入力の不良と判定する
    判定手段とから成るデイジタル保護継続器。
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