JPH0546608A - 文書処理装置 - Google Patents

文書処理装置

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JPH0546608A
JPH0546608A JP3200990A JP20099091A JPH0546608A JP H0546608 A JPH0546608 A JP H0546608A JP 3200990 A JP3200990 A JP 3200990A JP 20099091 A JP20099091 A JP 20099091A JP H0546608 A JPH0546608 A JP H0546608A
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JP
Japan
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document
template
prototype
style
attribute
Prior art date
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JP3200990A
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English (en)
Inventor
Hisashi Nakatsuyama
恒 中津山
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】雛型を有する構造化文書の雛型の機能を向上さ
せることにより、その構造化文書の処理を迅速に行える
文書処理装置を提供すること。 【構成】導出処理手段102は、所定の雛型から、雛
型、又は文書の論理構造又は割付け構造の構成要素であ
るオブジェクト、或いは文書の割付けあるいは表示の指
示情報を格納するスタイルを生成するととともに、該生
成された生成結果に、元の雛型を特定する情報を設定す
る。その生成結果は構成子保持部101に格納される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、構造化文書を処理す
る文書処理装置に関し、特に、文書の論理構造から文書
の割付け構造を生成する文書処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】構造化文書と呼ばれる文書構造は、文書
内容の論理的構成を現す論理構造と、文書内容を表示す
るための割付け構造とを有する。
【0003】文書の論理構造や割付け構造を構成する各
部品はオブジェクトと呼ばれ、論理構造は、複数の論理
オブジェクトからなるネットワーク構造や木構造などで
表現され、一方、割付け構造は、複数の割付けオブジェ
クトからなる木構造等で表現され、表示領域の入れ子な
どを表現する。
【0004】論理オブジェクトから表示に適した割付け
構造を得る処理は割付け処理と呼ばれ、割付けオブジェ
クトを実際に表示する処理は可視化処理と呼ばれる。多
くの構造化文書は、ユーザが見栄えの編集に注力し過ぎ
て内容の編集・校正が疎かにならないよう、バッチ指向
の割付け処理を前提に設計されている。
【0005】典型的な構造化文書は雛型を備えている。
雛型の役割は、生成され得る構造に対する制約と、生成
されたオブジェクトに対するデフォルト値の付与とであ
る。デフォルトの値付与は、オブジェクトの生成時に雛
型からオブジェクトへ値をコピーする方法と、値が参照
された時に動的に雛型を参照する方法の2通りが考えら
れる。
【0006】雛型を持つ構造化文書の多くは、雛型の記
述に形式文法を採用している。この場合、雛型は、そこ
から生成される構造を記述する構文規則として働く。形
式文法による記述は、厳密に定義でき、曖昧さを排除し
得るという特徴を有する。
【0007】雛型によって生成された構造は、次に示す
特徴を有している。 (1)割付けられることが保障される。 (2)合成や検索等の自動処理の入力として適する。 (3)雛型がそこから生成されたオブジェクトに省略時
解釈値を与えることにより文書の作成を容易にする。 (4)雛型が論理的意味を有する。 特に、上記(1)の割付けの保障は、バッチ指向割付け
処理が前提になっている場合には非常に重要である。
【0008】このような構造化文書の割付け処理方式と
しては、ODA(ISO 8613=Infomation Processing-Te
xt and Office Systems-Office DocumentArchitecture
(ODA) and Interchange Format、1989 )に基づく割付け
処理がある。
【0009】上記ODAでは、特定構造の要素であるオ
ブジェクトは、その雛型として共通構造の要素であるオ
ブジェクトクラスを参照する。オブジェクトは取り得る
下部構造は、オブジェクトクラスに指定された属性“ge
nerator for subordinates”(従属子生成子)に制約さ
れる。従って、従属子生成子として取り得る式は、ISO
8613で規定されている。
【0010】一般的に、上記ODAでは編集/交換を容
易足らしめるために、各国の委員会等でISO 8613のサブ
セッティングを行ったものを応用文書概要として規格化
している。従って、文書応用概要はオブジェクトクラス
の構文規則を暗黙的に含んでおり、その規則は雛型の雛
型と考えることができる。
【0011】以上のように、ODAでは、図14に示す
ように、オブジェクトはオブジェクトクラス(つまりオ
ブジェクトの雛型)の従属子生成子で指定された構文規
則に従い、オブジェクトクラスは文書応用概要(つまり
オブジェクトクラスの雛型であり、かつオブジェクトの
雛型の雛型)の定めるところの構文規則に従う。なおオ
ブジェクトの雛型の雛型(文書応用概要)は構成子とし
ては存在せず、単に規則として制約を与えるものであ
る。すなわちオブジェクトとオブジェクトクラスはデー
タ構造で表現されているが、文書応用概要は規則のみで
ある。
【0012】ODAの文書構造は、論理構造と割付け構
造の他に、論理構造の雛形となる共通論理構造と、割付
け構造の雛型となる共通割付け構造とを有する。
【0013】論理オブジェクトは、割付け処理を制御す
るため、割付け指示の属性を保持する割付けスタイルを
参照したり、内容を表示する際の体裁を整えるために、
表示情報を保持する表示スタイルを参照することがあ
る。
【0014】オブジェクトは、必ずしも全属性の値を保
持する必要はない。問い合わせが行われたときに、雛型
であるオブジェクトクラスなどに指定された値ならびに
規格で定義された値から省略時解釈値を決定する機構が
ISO 8613のPart2 ,5.1.2.4Determining values for de
faultable attributes of objectsで定められている。
【0015】オブジェクトの属性のうち、省略可能な属
性の値は、 (a)オブジェクト記述。 (b)オブジェクトクラス記述。 (c)スタイル。 (d)階層構造上、上位のオブジェクトの属性“defaul
t values lists”(下部構造に含まれるオブジェクトの
属性の省略時解釈値を与えるための属性)。 (e)参照されている資源文書のオブジェクトクラス。 (f)応用文書プロファイルによって規定された省略値
を表す、文書概要の省略値のリスト。 の上記(a)〜(f)で与えることができる。
【0016】次に、オブジェクトの省略時解釈値を決定
手順を、図15を用いて説明する。なお、図15におい
てオブジェクト、スタイル、オブジェクトクラスなどに
付されている番号は決定機構が参照する順を示してい
る。またその番号と次に説明するステップの番号とが対
応している。
【0017】(1)オブジェクト自身に属性が指定され
ていれば、その属性値を用いる。この(1)の処理で属
性が指定されていなければ、(2)オブジェクトがスタ
イルを参照し、かつ、そのスタイルに属性が指定されて
いれば、その属性値を用いる。この(2)の処理で属性
が指定されていなければ、(3)オブジェクトがオブジ
ェクトクラスを参照し、かつ、そのオブジェクトクラス
に属性が指定されていれば、その属性値を用いる。この
(3)の処理で属性が指定されていなければ、(4)オ
ブジェクトクラスがスタイルを参照し、かつ、そのスタ
イルに属性が指定されていれば、その属性値を用いる。
この(4)の処理で属性が指定されていなければ、
(5)オブジェクトクラスが資源文書中のオブジェクト
クラスを参照し、かつ、そのオブジェクトクラスに属性
が指定されていれば、その属性値を用いる。この(5)
の処理で属性が指定されていなければ、(6)資源文書
中のオブジェクトクラスがスタイルを参照し、かつ、そ
のスタイルに属性がしていされていれば、その属性値を
用いる。この(6)の処理で属性が指定されていなけれ
ば、(7-1、7-2)階層構造中で上位オブジェクトに属
性“default value lists ”が指定され、かつ、そのオ
ブジェクトのタイプに適用可能な省略値リストが存在
し、かつ、その省略値リストが属性の値を服務ならば、
その属性値を用いる。この(7-1、7-2)の処理で属性
が指定されていなければ、(8)文書概要の属性“docu
ment application profile defaults ”で定義されてい
る省略値を用いる。この(8)の処理で属性が定義され
ていなければ、(9)ISO 8613における省略時解釈値を
用いる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
構造化文書の割付け処理方式では、次に説明するように
種々の問題があった。次にその問題点について説明す
る。
【0019】(1)雛型に対する制限 ODAの構文規則には、(a)オブジェクトクラスと文
書応用概要とでは保持の仕方が異なる。(b)オブジェ
クトクラスと文書応用概要の2レベルの雛型しか持ち得
ない、という制限がある。
【0020】たとえば、雛型(オブジェクトクラス)と
雛型(オブジェクトクラス)の雛型(文書応用概要)と
は別の構文規則であるために、雛型の雛型から直接実際
の文書を作ることはできない。雛型と雛型の雛型としか
存在しないため、雛型の決定と運用が難しくなってしま
う。また構文規則の設計/変更には多大な労力を必要と
するため、その作業を頻繁に行うことは非常に難しい。
一旦設計された構文規則を長期間運用することができれ
ばその事実はあまり問題ではないが、実際には頻繁に変
更が必要になるので、雛型を柔軟に運用できる機能が必
要である。しかし現在まだ実現されていないのが実情で
ある。
【0021】(2)省略値決定の機構上の問題 上記ODAではデフォルト値の決定は、オブジェクトの
生成時ではなく、属性が参照された時に動的に決定され
る。しかし、属性の省略時解釈値を与える箇所は文書構
造のさまざまなところに散在しているため、次のような
問題が生じていた。
【0022】(a)ある箇所の属性値を変更した時に、
それが及ぼす範囲を把握するのが非常に難しい。 (b)省略時解釈値をどの箇所に与えれば良いのかを決
定するのが非常に難しい。
【0023】ここに上記(a)及び(b)の問題点は、
雛型がオブジェクトに対して省略時解釈値を与える機構
と、構造上で上位にあるオブジェクトが下部構造に含ま
れるオブジェクトに省略時解釈値を与える機構と、他の
文書に含まれる構成子の値を省略時解釈値として使用す
る機構と、規格・規約で定義された省略時解釈値を与え
る機構とが省略時解釈値の決定機構として採用されたこ
とに由来する。
【0024】このように属性の省略時解釈値を与える箇
所が文書構造に散在している理由は、本来、オブジェク
トに対して省略時解釈値を与えるべきである雛型の機能
が不十分なためである。
【0025】(3)自動文書処理 形式文法によって文書の雛型を提供する構造化文書の大
きな特長として、雛型をキーとして、オブジェクトに操
作を行えることがあげられる。これは、データベースの
問合わせや帳票などの文書の自動処理において特に有用
な特長である。しかし、雛型の実現方法が不適切である
ために、雛型はその目的には全く役立っていないのが実
情である。
【0026】例えば、上記ODAでは、オブジェクトク
ラスとオブジェクトクラスが参照するスタイルとが、オ
ブジェクトと、オブジェクトが参照するスタイルの属性
の省略時解釈値とに影響する。オブジェクトクラスはそ
の雛型を持つことができないので、似通った性質を持つ
複数のオブジェクトクラスが存在するとしても、単に独
立した複数のオブジェクトクラスとして取り扱われ、構
造からは、それらオブジェクトクラスが「似通ってい
る」という情報を引き出すことはできない。
【0027】今、オブジェクトa1、a2、、…、a
(n)が、オブジェクトクラスAから作られたとする。
a1、a2、…、a(n)について、ある属性の値に着
目して2つのグループに別れたとする。グループの要素
数が大きい場合には、個々のオブジェクトに属性を全て
指定するのではなく、a(i)(1≦i≦n)を2つの
オブジェクトクラスA、A´から作られたオブジェクト
群に分類し、オブジェクトクラスA、A´に異なった属
性値を与えることによって、それぞれ省略時解釈値を与
えるようにするのが自然である。しかしながら、オブジ
ェクトクラスを分けると、それらのオブジェクトクラス
間にある関係は構造上の情報としては現れない。したが
って、それぞれのオブジェクトクラスから生成されたオ
ブジェクト群の関係も構造から得ることができない。例
えば、図16に示すように、意味的に同義であるが、オ
ブジェクトクラスAの属性の省略時解釈値を変更するた
めに別のオブジェクトクラスA´が生成された場合に
は、オブジェクトクラスAから生成されたオブジェクト
aと、オブジェクトクラスA´から生成されたオブジェ
クトa´とは本質的には同じ意味を持つにも関わらず、
その情報を構造から得ることは不可能である。
【0028】このように、雛型の実現方法が不適切であ
るために、雛型は文書自動処理には役立っていないのが
実情である。
【0029】(4)バージョン管理 文書は生成された後さまざまな改訂を受ける。プログラ
ムのソースコードと同様に、文書のバージョン管理は非
常に重要である。
【0030】しかし上記ODAでは、バージョン管理に
ついては何等規定していない。従って、文書自体にバー
ジョン管理の情報を持たせるには、その情報をアプリケ
ーションプログラムが自由に使用して良いことになって
いる属性“application comments”に埋め込むしかな
い。
【0031】なお構成子のバージョンは、本来その元に
なった雛型を用いて管理できることが期待されるが、上
記ODAでは雛型にバージョン管理機能を持たせること
はできない。構造上に履歴を表せないということは、文
書編集装置における取り消し(undo)操作や文書デ
ータベースにおけるバージョン管理の実現を難しくして
いる。
【0032】そこで、この発明は、ひな型を有する構造
化文書のひな型の機能を向上させることにより、その構
造化文書の処理を迅速に行える文書処理装置を提供する
ことを目的とする。
【0033】またこの発明は、構造化文書におけるオブ
ジェクトあるいはスタイルに対する省略時解釈値を簡単
に与えることのできる文書処理装置を提供することを目
的とする。
【0034】またこの発明は、雛型を使用した文書の自
動処理を行うことのできる文書処理装置を提供すること
を目的とする。
【0035】更にこの発明は、構造化文書のバージョン
管理を行うことのできる文書処理装置を提供することを
目的とする。
【0036】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、第1の発明では、構造化文書を文書処理する文書
処理装置において、所定の雛型から、雛型、又は、文書
の論理構造又は割付け構造の構成要素であるオブジェク
ト、或いは文書の割付けあるいは表示の指示情報を格納
するスタイルを生成するとともに、該生成された生成結
果に、元の雛型を特定する情報を設定する導出処理手段
を具えている。
【0037】また第2の発明では、構造化文書を文書処
理する文書処理装置において、所定の雛型から、雛型、
又は、文書の論理構造又は割付け構造の構成要素である
オブジェクト、或いは文書の割付けあるいは表示の指示
情報を格納するスタイルを生成するとともに、該生成さ
れた生成結果に、元の雛型を特定する情報を設定する導
出処理手段と、該導出処理手段によって生成されたオブ
ジェクト或いはスタイルの属性の省略時解釈値を、当該
オブジェクトあるいはスタイルの雛型を辿ることにより
決定する省略時解釈値決定手段とを具えている。
【0038】また第3の発明では、構造化文書を文書処
理する文書処理装置において、所定の雛型から、雛型、
又は文書の論理構造又は割付け構造の構成要素であるオ
ブジェクトを生成するとともに、該生成されたオブジェ
クトに、元の雛型を特定する情報を設定する導出処理手
段と、該導出処理手段によって生成され指定された複数
のオブジェクトについて、前記導出処理手段によって生
成された雛型の導出の方向を逆向きに辿ることにより、
論理的に同一の意味を有するか否かを判定する判定手段
とを具えている。
【0039】更に第4の発明では、構造化文書を文書処
理する文書処理装置において、所定の雛型から、雛型、
又は文書の論理構造又は割付け構造の構成要素であるオ
ブジェクト、或いは文書の割付けあるいは表示の指示情
報を格納するスタイルを生成するとともに、該生成され
た生成結果に、元の雛型を特定する情報を設定する導出
処理手段と、該導出処理手段によって生成されたオブジ
ェクトを雛型化し、その雛型にバージョンの情報を格納
する雛型化処理手段と、該雛型化処理手段によって生成
された雛型を辿ることにより、指定されたバージョンの
雛型を検索する検索手段とを具えている。
【0040】
【作用】第1の発明によれば、雛型から雛型、雛型から
オブジェクト、雛型からスタイルが生成されるので、雛
型を柔軟に運用することができる。
【0041】また第2の発明によれば、オブジェクトあ
るいはスタイルの省略時解釈値は、そのオブジェクトあ
るいはスタイルの雛型を順次辿ることにより得られるの
で、オブジェクトあるいはスタイルに対する省略時解釈
値を簡単に与えることができる。
【0042】また第3の発明によれば、複数のオブジェ
クトについて、それらのオブジェクトに対する雛型の導
出の方向を逆向きに辿ることにより、論理的に同一の意
味を有するか否かを判定すようにしたので、複数のオブ
ジェクトが論理的に同一の意味を有しているかを簡単に
判定することができる。
【0043】更に第4の発明によれば、バージョンアッ
プ対象のオブジェクトを雛型化し、その雛型にバージョ
ンの情報を格納すると共に、指定されたバージョンの雛
型を検索するようにしたので、雛型によるバージョン管
理ができる。
【0044】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照して
説明する。
【0045】第1の発明の実施例を図1乃至図3を参照
して説明する。
【0046】図1は第1の本発明に係る文書処理装置の
一実施例を機能ブロック図で示したものである。
【0047】同図において、文書処理装置は、構成子保
持部101と上述した導出処理手段の機能を果たす導出
処理部102とを有して構成されている。
【0048】構成子保持部101は、文書部品である構
成子(オブジェクト、雛型、あるいはスタイル)を格納
する機能を有している。構成子は、最低限、一意な識別
子によって他の構成子と区別され、構成子保持部101
から検索される。更に、構成子保持部101は、識別子
で指定された属性の値を問合わせる機能と、指定された
構成子の指定された属性を設定する機能とを有してい
る。
【0049】導出処理部102は、雛型から雛型を導出
する機能と、雛型からオブジェクトを導出する機能と、
雛型からスタイルを導出する機能とを有している。導出
においては、導出元の雛型を構成子保持部101から検
索し、その雛型の種類と操作に応じて、雛型、オブジェ
クト、あるいはスタイル、の構成子を生成し、該生成さ
れた構成子に導出元の雛型の識別子を設定した上で、生
成された構成子を構成子保持部101に格納する。
【0050】なおこの実施例では、構成子保持部101
はハードディスクやメインメモリなど記憶装置として実
現される。また導出処理部102は、その機能を遂行さ
せるためのソフトウェア(プログラム)をプロセッサや
中央処理装置などの制御手段が実行することにより実現
される。
【0051】この実施例では上述したISO 8613(ODA
=Office Document Architecture)で定める文書構造を
基本としている。
【0052】なおISO 8613との差異は、 (A)オブジェクトクラスはプロトタイプと呼ぶ。 (B)オブジェクト、プロトタイプ、およびスタイルは
属性“prototype ”を持ち、その属性“prototype ”に
は導出元のプロトタイプの識別子がただ一つ格納され
る。
【0053】ここで、第1の発明に係る雛型について図
2を参照して説明する。
【0054】この発明によれば、図2に示すように、プ
ロトタイプP200-nから図示しないプロトタイプP2
00-(n −1) が、また図示しないプロトタイプP20
0-3からプロトタイプP200-2が生成され、またプロ
トタイプP200-2からプロトタイプP200-1が、更
にプロトタイプP200-1からオブジェクトObj20
0がそれぞれ生成される。
【0055】次に、雛型について図3を参照して具体的
に説明すると、図3に示す例では、「見出し」のプロト
タイプから「章見出し」のプロトタイプが生成され、
「章見出し」のプロトタイプから「1章」、「2章」、
「n章」の各オブジェクトが生成される。同様に、「見
出し」のプロトタイプから「節見出し」のプロトタイプ
が生成され、「節見出し」のプロトタイプから「1
節」、「2節」、「m節」の各オブジェクトが生成され
る。
【0056】ここで、例えば「1章」のオブジェクト
は、「1章」のオブジェクトの雛型である「章見出し」
のプロトタイプから生成するようにすることも可能であ
るし、また、「章見出し」のプロトタイプの雛型(つま
り「1章」のオブジェクトの雛型の雛型)である「見出
し」のプロトタイプから生成するようにすることも可能
である。他のオブジェクトについても同様のことが言え
る。
【0057】上述した構成において、導出処理部102
による、プロトタイプから構成子を導出する手順を説明
する。
【0058】(1)あるプロトタイプのタイプと指定さ
れた操作情報(プロトタイプを生成するのか、あるいは
オブジェクトを生成するのかを示す情報)とに応じて、
構成子を生成する。
【0059】この(1)の処理では、論理プロトタイプ
からは論理プロトタイプあるいは論理オブジェクトのみ
を、割付けプロトタイプからは割付けプロトタイプある
いは割付けオブジェクトのみを、表示スタイルからは表
示スタイルのみを、割付けスタイルからは割付けスタイ
ルのみを、それぞれ生成できる。
【0060】(2)上記(1)の処理で生成された構成
子の属性“prototype ”に導出元のプロトタイプの識別
子を設定する。
【0061】この実施例の文書処理装置は、プロトタイ
プから構成子を導出する際に、必ず上記(1)、(2)
の処理手順を踏むことを保証する。すなわち、「根」で
あるプロトタイプと「内容部」以外の全ての構成子は、
属性“prototype ”にその導出元の識別子をただ一つだ
け持つ。
【0062】なおこの実施例では、属性“prototype ”
には導出元のプロトタイプの識別子がただ一つのみ格納
されるものとしたが、プロトタイプを参照する規則を設
けておけば、複数のプロトタイプの識別子を格納しても
構わない。この場合は、複数のプロトタイプから一つの
プロトタイプまたは一つのオブジェクトまたは一つのス
タイルを導出することになる。
【0063】次に、第2の発明の実施例を図4乃至図8
を参照して説明する。
【0064】図4は第2の発明に係る文書処理装置の一
実施例を機能ブロック図で示したものである。この機能
ブロック図は、図1に示した第1の発明の実施例の機能
ブロック図の構成に、上述した省略時解釈決定手段の機
能を果たす省略時解釈値決定部401を追加した構成に
なっている。なお同図において図1に示した構成要素と
同様の機能を果たす部分に同一の符号を付している。
【0065】省略時解釈値決定部401は、指定された
構成子に、指定された属性が設定されていない場合に、
その構成子の雛型を、その属性が指定された雛型が見付
かるか、あるいは、根(ルート)である雛型に辿りつく
まで順次辿る。ただし、根にあたる雛型には省略可能な
属性が全て指定されているものとする。雛型を辿る際に
は構成子保持部101内の情報を随時検索する。
【0066】なおこの実施例では、省略時解釈値決定部
401は、その機能を遂行されるためのソフトウェア
(プログラム)をプロセッサや中央処理装置などの制御
手段が実行することにより実現される。
【0067】この実施例においては、第1の発明の実施
例に示した文書構造から、下部構造に含まれるオブジェ
クトの省略時解釈値を与える属性“default vaiue list
s ”と、他の文書の構成子を参照する属性“resource”
とを除外した文書構造を取り扱うものとする。
【0068】ルート(根)以外のプロトタイプはその雛
形をただ一つ持つ。従って、論理プロトタイプと論理オ
ブジェクト、割付けプロトタイプと割付けオブジェク
ト、表示スタイル、割付けスタイル、それぞれについて
導出元の構成子と導出された構成子との関係を親子と考
えると、図5に示すように、親子関係により木構造が得
られる。この木構造を辿ることによって省略値を決定す
ることができる。ルートのプロトタイプは他のプロトタ
イプとは異なった特徴を有している。すなわち、属性
“prototype ”に識別子を持たないのはルートのプロト
タイプのみである。また、ルートのプロトタイプは省略
可能な属性全てについて値を持つ。
【0069】次に、省略時解釈値決定部401による省
略時解釈値の決定処理を説明する。あるオブジェクトあ
るいはスタイルに属性の問合わせを行ったときには、次
の処理手順で値を決定する。
【0070】(1)問い合わされたオブジェクト/スタ
イル自身に省略可能な属性が指定されているときには、
そのオブジェクト/スタイルに指定されている値を用い
る。
【0071】(2)問い合わされたオブジェクト/スタ
イルが参照するプロトタイプに省略可能な属性が指定さ
れているときには、そのプロトタイプに指定されている
値を用いる。
【0072】(3)プロトタイプが参照するプロトタイ
プに省略可能な属性が指定されているときには、参照先
のプロトタイプに指定されている値を用いる。
【0073】なお、参照先のプロトタイプに省略可能な
属性が指定されていないときには、その参照先のプロト
タイプについて上記(3)の処理を行う。この(3)の
処理を繰り返すことにより、最終の参照先のプロトタイ
プはルートのプロトタイプになる。
【0074】従って、ルートのプロトタイプには省略可
能な属性全てについて値が指定されているので、上記
(1)、(2)、(3)の処理で必ず省略値を得ること
ができる。なお、属性“prototype ”に導出元のプロト
タイプの識別子が複数格納される場合は、予め定義され
た参照手順に従ってプロトタイプを辿ることにより、省
略時解釈値が決定される。
【0075】図5に示す例では、オブジェクト501の
属性の値は、プロトタイプ502、プロトタイプ50
3、プロトタイプ504の順に構成子を走査して決定さ
れる。オブジェクトの論理的な意味は、プロトタイプを
順に辿りキー(概念スキーマ)として用いられるプロト
タイプと照合される。この例では、プロトタイプ50
2、プロトタイプ503、プロトタイプ504の順に照
合される。
【0076】次に、プロトタイプからオブジェクトが生
成される様子、図6を用いて説明する。
【0077】図6に示す例では、プロトタイプp1から
はプロトタイプp2、p3がそれぞれ生成され、またプ
ロトタイプp3からはプロトタイプp4、p5がそれぞ
れ生成され、その状態から、更に、プロトタイプp5か
ら基本論理オブジェクトbが生成されている。
【0078】なおプロトタイプp2、p3、p4、p
5、基本論理オブジェクトbの各構成子の属性“protot
ype ”には導出元のプロトタイプの識別子が格納されて
いる。すなわち、基本論理オブジェクトbの属性“prot
otype ”にはプロトタイプp5の識別子が、プロトタイ
プp4、p5の各属性“prototype ”にはそれぞれプロ
トタイプp3の識別子が、プロトタイプp2、p3の各
属性“prototype ”にはそれぞれプロトタイプp1の識
別子が、それぞれ格納されている。図6においては、各
プロトタイプあるいは基本論理オブジェクトから導出元
のプロトタイプを指していることを示すために、実線の
矢印で図示している。
【0079】また、割付けスタイルls1からは割付け
スタイルls2、ls3がそれぞれ生成されており、ま
た割付けスタイルls3からは割付けスタイルls5、
ls6がそれぞれ生成されている。
【0080】更に、表示スタイルps1からは表示スタ
イルps2、ps3がそれぞれ生成され、表示スタイル
ps3からは表示スタイルps4、ps5がそれぞれ生
成されており、表示スタイルps4からは表示スタイル
ps6が生成されている。
【0081】なお、生成された各割付けスタイル及び各
表示スタイルにも、属性“prototype ”に導出元のスタ
イル(プロトタイプ)の識別子が格納されている。
【0082】ここで、プロトタイプp5には属性“prot
otype ”の他に、属性“layout style”および属性“pr
esentation style”が指定されているものとし、プロト
タイプp5は属性属性“layout style”で割付けスタイ
ルls2(図6中矢印Aで示す一点鎖線の矢印で指され
ているスタイル)を参照し、属性“presentation styl
e”で表示スタイルps2(図6中矢印Bで示す点線の
矢印で指されているスタイル)を参照している。この時
点では、基本論理オブジェクトbには、属性“prototyp
e ”以外の属性は指定されていない。つまり属性“layo
ut style”及び属性“presentation style”は指定され
ていない。
【0083】ここで、基本論理オブジェクトbに対し
て、属性“layoutstyle”を問合わせると、基本論理オ
ブジェクトbには属性“layout style”が指定されてい
ないので、基本論理オブジェクトbの導出元のプロトタ
イプp5が指している割付けスタイルls2が省略時解
釈値として使用される。
【0084】また基本論理オブジェクトbに対して、属
性“presentation style”を問合わせると、基本論理オ
ブジェクトbには属性“presentation style”が指定さ
れていないので、基本論理オブジェクトbの導出元のプ
ロトタイプp5が指している表示スタイルps2が省略
時解釈値として使用される。
【0085】このように基本論理オブジェクトbでは、
プロトタイプp5を介して参照される割付けスタイルl
s2および表示スタイルps2に指定された属性が用い
られる。
【0086】次に、割付けスタイルのカスタマイズにつ
いて、図7を参照して説明する。
【0087】図7に示す例は、図6に示した例の状態か
ら、割付けスタイルls2から割付けスタイルls4が
生成された状態を示している。
【0088】基本論理オブジェクトbにおいて、一部の
属性については割付けスタイルls2に指定されたもの
と異なる値を使用したい場合には、割付けスタイルls
2から割付けスタイルls4を導出すると共に、その割
付けスタイルls4に、該当する属性に新たな値を指定
しておく。更に、基本論理オブジェクトbに属性“layo
ut style”を指定して、割付けスタイルls4(図7中
矢印Cで示す一点鎖線の矢印で指されているスタイル)
を参照するようにする。これによって、ほとんどの属性
については割付けスタイルls2に指定された属性を使
用しつつ、カスタマイズされた属性値つまり割付けスタ
イルls4に指定された属性値を使用することができ
る。
【0089】続いて、表示スタイルの付け替えについ
て、図8を参照して説明する。
【0090】図8に示す例は、図7に示した例の状態か
ら、基本論理オブジェクトbに属性“presentation sty
le”を指定し、基本論理オブジェクトbが表示スタイル
ps6(図8中矢印Dで示す点線の矢印で指されている
スタイル)を参照するようにした状態を示している。こ
こで、基本論理オブジェクトbに対して、属性“presen
tation style”を問合わせると、基本論理オブジェクト
bは、表示スタイルps6を参照して、そこに指定され
ている属性を使用する。
【0091】なお、基本論理オブジェクトbに属性“pr
esentation style”が指定されていない場合は、図6の
例で説明したように、基本論理オブジェクトbの導出元
のプロトタイプp5が指している表示スタイルps2を
省略時解釈値として使用することとなる。
【0092】このように基本論理オブジェクトbに属性
“presentation style”を指定することにより、基本論
理オブジェクトbの雛型であるプロトタイプp5が参照
している表示属性とは全く異なる表示属性を使用するこ
とができる。
【0093】次に、第3の発明の実施例を図9及び図1
0を参照して説明する。
【0094】図9は第3の発明に係る文書処理装置の一
実施例を機能ブロック図で示したものである。この機能
ブロック図は、図4に示した第2の発明の実施例の機能
ブロックの構成に、上述した判定手段の機能を果たす文
書部品同定部901を追加した構成になっている。
【0095】文書部品同定部901は、キーとして使用
される雛型の識別子と、同定の対象となる構成子の識別
子とを受け取って、対象となる構成子が、キーとして使
用される雛型と論理的に同一の意味を有するか否かを判
定する機能を有している。また文書部品同定部901
は、指定された識別子により構成子保持部101へ問合
わせを行う。ここで同定とは論理的な意味が共通である
か否かを判定することをいう。
【0096】この判定においては、同定の対象となる構
成子の雛型を順次辿って行き、根の雛型に到達するまで
キーとして使用される雛型と同一の雛型が現れるかどう
かが試される。キーとして使用される雛型と同一の雛型
が現れれば、同定の対象となる構成子はキーとして使用
される雛型と同一の論理的な意味を有すると判断され、
そうでなければ論理的な意味が異なると判断される。
【0097】なおこの実施例では文書部品同定部901
は、その機能を遂行させるためのソフトウェア(プログ
ラム)をプロセッサや中央処理装置などの制御手段が実
行することにより実現される。
【0098】次に、文書部品同定部901による同定処
理を説明する。
【0099】文書部品同定部901は、例えば、オブジ
ェクトo1が別のオブジェクトo2と同一の「ある意
味」を持つか否かの判定を、次の処理手順で行う。
【0100】(1)オブジェクトo1のプロトタイプか
らルート以外のプロトタイプpを選び、それをキーとす
る。
【0101】(2)オブジェクトo2のプロトタイプを
順次辿り、上記(1)の処理で選ばれたプロトタイプp
と一致するか否かを判定する。オブジェクトo2がプロ
トタイプpと一致するか、又はルートのプロトタイプに
辿り着いたときに、この(2)の処理を終了する。この
(2)の処理で、一致した場合は“真”、ルートに辿り
着いたときは“偽”である。なお、属性“prototype ”
に導出元のプロトタイプの識別子が複数格納されている
場合には、予め定義された参照順序に従ってプロトタイ
プを辿ることにより、論理的な意味が同一であるか否か
が判断される。
【0102】ところで、上記(1)及び(2)の処理を
文書の自動処理に適用することにより、文書の自動処理
においてもプロトタイプをキーとして用いることができ
る。たとえば、帳票の自動処理を行うときには、プロト
タイプを用いて論理的な意味を判定することにより、自
動的に伝票の生成・合成・承認などを行うことができ
る。
【0103】次に、同定の判定処理を、図10を参照し
て具体的に説明する。
【0104】図10に示す例は、図3に示した例におい
て、「見出し」のプロトタイプの導出元として「論理オ
ブジェクト」のプロトタイプが存在している構成に成っ
ている。
【0105】ここで、例えば、「見出し」のプロトタイ
プをキーとして、例えば「1章」のオブジェクトと「1
節」のオブジェクトとが、論理的な意味が共通であるか
否かの判定をした場合は、いずれのオブジェクトの場合
も、雛型の導出の方向を逆方向に辿ることにより、キー
である「見出し」のプロトタイプに辿りつくことになる
ので、論理的な意味が同一であると判定されることとな
る。
【0106】一方、「章見出し」のプロトタイプをキー
として、例えば「1章」のオブジェクトと「1節」のオ
ブジェクトとが、論理的な意味が共通であるか否かの判
定をした場合は、「1章」のオブジェクトからは、キー
としての「章見出し」のプロトタイプに辿りつくことが
できるが、「1節」のオブジェクトからはキーとしての
「章見出し」のプロトタイプに辿りつくことはできない
ので、両者のオブジェクトは、論理的な意味は同一でな
いと判定されることとなる。
【0107】次に、第4の発明の実施例を図11及び図
12を参照して説明する。
【0108】図11は第4の発明に係る文書処理装置の
一実施例を機能ブロック図で示したものである。この機
能ブロック図は、図4に示した第2の発明の実施例の機
能ブロック図の構成に、上述した雛型化処理手段の機能
を果たす雛型化処理部1101と、上述した検索手段の
機能を果たす文書部品アクセス部1102とを追加した
構成になっている。
【0109】雛型化処理部1101は、オブジェクトを
雛型化する機能を有する。指定されたオブジェクトを構
成子保持部101内から検索し、その検索されたオブジ
ェクトの型をプロトタイプに変更した後、再び構成子保
持部101に格納する。
【0110】文書部品アクセス部1102は、構成子と
バージョンとを入力として受取り、指定されたバージョ
ンの構成子を出力する。このとき、指定された構成子の
雛型を指定されたバージョンのものがみつかるまで順次
辿る。
【0111】なおこの実施例では、雛型化処理部110
1及び文書部品アクセス部1102は、それぞれの機能
を遂行させるためのソフトウェア(プログラム)をプロ
セッサや中央処理装置などの制御手段が実行することに
より実現される。
【0112】この実施例では、第2の発明の実施例に示
した文書構造において、バージョンを表す属性“versio
n ”を導入する。更に、プロトタイプにも直下のオブジ
ェクトを指定する属性“subordinates”を許し、その属
性を省略可能とするここで、論理オブジェクトを論理プ
ロトタイプ化するには、構成子の種別を表す属性“obje
ct type ”の値を変更するだけで良い。例えば、基本論
理オブジェクトは、属性“object type ”の値として
“basic logical object”を有しているが、これを“ba
sic logical Prototype ”に変更することによりプロト
タイプ化することができる。下部構造を制約する属性
“generator for subordinates”は、省略時解釈値の決
定機構によりプロトタイプから得られるので、プロトタ
イプ化に当たっては必ずしも必要ではない。
【0113】新しいバージョンのオブジェクトを生成す
る処理手順は次の通りである。
【0114】(1)元のオブジェクトをプロトタイプ化
し、属性“version ”に値としてバージョンを表す属性
を設定する。
【0115】(2)プロトタイプ化された構成子からオ
ブジェクトを導出する。
【0116】(3)元のオブジェクトと値が異なる属性
は、新たに値を指定する。
【0117】新しいバージョンのスタイルを生成するの
は、第1の発明の実施例における構成子の導出と等価で
ある。
【0118】オブジェクトの任意のバージョンの値を取
り出すには、プロトタイプを指定されただけ辿り、そこ
に指定された属性値(つまり属性“version ”の値)を
調べることで実現できる。
【0119】次に、プロトタイプを用いたバージョン管
理について、図12を参照して説明する。
【0120】図12(a)に示すように、プロトタイプ
P1からプロトタイプP2が生成され、プロトタイプP
2からオブジェクトObj1が生成されたとする。ここ
で、オブジェクトObj1をバージョンアップする場合
には、図12(b)に示されるように、オブジェクトO
bj1をプロトタイプ化したプロトタイプP100に、
属性“version ”の値としてバージョンを表す属性を設
定する。その後、プロトタイプP100からオブジェク
トObj100を導出する。更に元のオブジェクトOb
j1と値が異なる属性は、プロトタイプP100の属性
“version ”に、新たに値を指定する。
【0121】これによりプロトタイプP100はオブジ
ェクトObj1の旧バージョンであり、かつプロトタイ
プでもあるので、オブジェクトObj1に対して、バー
ジョンを問合わせることにより、プロトタイプP100
を参照して旧バージョンを得ることができる。
【0122】ところで、上述した各実施例を組合わせる
ことにより図13に示すような構成の文書自動合成装置
を実現することができる。
【0123】図13は文書自動合成装置の構成を示す機
能ブロック図であり、この機能ブロック図は、図11に
示した第4の発明の実施例の機能ブロック図の構成に、
文書部品同定部1301と文書合成部1302とを追加
した構成になっている。
【0124】文書部品同定部1301は、図3に示した
文書部品同定部901の機能と同様の機能を果たすもの
である。文書合成部1302は、文書部品群を別な論理
構造として再構成する機能を有している。文書の自動処
理は、文書合成部1302が構成子保持部101内の検
索を行い、その検索結果として得られた文書部品郡から
論理構造の再構成を行うことによって実現される。この
とき、構成子保持部101内では、全てのオブジェクト
について指定されたプロトタイプとの同定を行い、論理
的に同じ意味を持つと判断された全てのオブジェクトを
文書合成部1302に渡す。
【0125】
【発明の効果】以上説明したように第1の発明によれ
ば、雛型から雛型、雛型からオブジェクト、雛型からス
タイルを生成するようにしたので、雛型を有する構造化
文書の雛型の機能を向上させることができ、その構造化
文書の処理を迅速に行うことができる。
【0126】また第2の発明によれば、オブジェクトあ
るいはスタイルの省略時解釈値は、そのオブジェクトあ
るいはスタイルの雛型を順次辿ることにより得られるよ
うにしたので、雛型によって省略時解釈値を与えること
が可能となる。
【0127】また第3の発明によれば、複数のオブジェ
クトについて、それらのオブジェクトに対する雛型の導
出の方向を逆向きに辿ることにより、論理的に同一の意
味を有するか否かを判定すようにしたので、雛型を用い
た文書の自動処理を行うことができる。
【0128】更に第4の発明によれば、バージョンアッ
プ対象のオブジェクトを雛型化し、その雛型にバージョ
ンの情報を格納すると共に、指定されたバージョンの雛
型を検索するようにしたので、雛型によるバージョン管
理ができ、構造化文書のバージョン管理を行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明に係る文書処理装置の一実施例を示
す機能ブロック図。
【図2】第1の発明に係る雛型を説明するための図。
【図3】第1の発明の実施例で用いた雛型を説明するた
めの図。
【図4】第2の発明に係る文書処理装置の一実施例を示
す機能ブロック図。
【図5】第2の発明の実施例における、プロトタイプ間
の関係を示す図。
【図6】第2の発明の実施例における、プロトタイプか
らオブジェクトが生成される様子を示す図。
【図7】第2の発明の実施例における、割り付けスタイ
ルのカスタマイズを説明するための図。
【図8】第2の発明の実施例における、表示スタイルの
付け替えを説明するための図。
【図9】第3の発明に係る文書処理装置の一実施例を示
す機能ブロック図。
【図10】第3の発明の実施例における、具体的な同定
処理を説明するための図。
【図11】第4の発明に係る文書処理装置の一実施例を
示す機能ブロック図。
【図12】第4の発明の実施例における、雛型によるバ
ージョン管理を説明するための図。
【図13】第1〜第4の発明の実施例を組合わせること
により実現される、文書自動合成装置の一実施例を示す
機能ブロック図。
【図14】従来の雛型を説明するための図。
【図15】従来の省略時解釈値の決定を説明するための
図。
【図16】従来の同定処理を説明するための図。
【符号の説明】
101…構成子保持部、102…導出処理部、401…
省略時解釈値決定部、901、1301…文書部品同定
部、1101…雛型化処理部、1102…文書部品アク
セス部、1302…文書合成部。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】構造化文書を文書処理する文書処理装置に
    おいて、 所定の雛型から、雛型、又は、文書の論理構造又は割付
    け構造の構成要素であるオブジェクト、或いは文書の割
    付けあるいは表示の指示情報を格納するスタイルを生成
    するとともに、該生成された生成結果に、元の雛型を特
    定する情報を設定する導出処理手段を具えたことを特徴
    とする文書処理装置。
  2. 【請求項2】構造化文書を文書処理する文書処理装置に
    おいて、 所定の雛型から、雛型、又は、文書の論理構造又は割付
    け構造の構成要素であるオブジェクト、或いは文書の割
    付けあるいは表示の指示情報を格納するスタイルを生成
    するとともに、該生成された生成結果に、元の雛型を特
    定する情報を設定する導出処理手段と、 前記導出処理手段によって生成されたオブジェクト或い
    はスタイルの属性の省略時解釈値を、当該オブジェクト
    あるいはスタイルの雛型を辿ることにより決定する省略
    時解釈値決定手段とを具えたことを特徴とする文書処理
    装置
  3. 【請求項3】構造化文書を文書処理する文書処理装置に
    おいて、 所定の雛型から、雛型、又は、文書の論理構造又は割付
    け構造の構成要素であるオブジェクトを生成するととも
    に、該生成されたオブジェクトに、元の雛型を特定する
    情報を設定する導出処理手段と、 前記導出処理手段によって生成され指定された複数のオ
    ブジェクトについて、前記導出処理手段によって生成さ
    れた雛型の導出の方向を逆向きに辿ることにより、論理
    的に同一の意味を有するか否かを判定する判定手段とを
    具えたことを特徴とする文書処理装置。
  4. 【請求項4】構造化文書を文書処理する文書処理装置に
    おいて、 所定の雛型から、雛型、又は、文書の論理構造又は割付
    け構造の構成要素であるオブジェクト、或いは文書の割
    付けあるいは表示の指示情報を格納するスタイルを生成
    するとともに、該生成された生成結果に、元の雛型を特
    定する情報を設定する導出処理手段と、 前記導出処理手段によって生成されたオブジェクトを雛
    型化し、その雛型にバージョンの情報を格納する雛型化
    処理手段と、 前記雛型化処理手段によって生成された雛型を辿ること
    により、指定されたバージョンの雛型を検索する検索手
    段とを具えたことを特徴とする文書処理装置。
JP3200990A 1991-08-09 1991-08-09 文書処理装置 Pending JPH0546608A (ja)

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JP3200990A JPH0546608A (ja) 1991-08-09 1991-08-09 文書処理装置

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6225561B1 (en) 1998-04-24 2001-05-01 Yazaki Corporation Wiring structure and method for wiring electrical wire on base member
US10867721B2 (en) 2017-02-23 2020-12-15 Autonetworks Technologies, Ltd. Wire harness
US11472352B2 (en) 2018-11-26 2022-10-18 Autonetworks Technologies, Ltd. Door wiring module
US11565634B2 (en) 2018-11-26 2023-01-31 Autonetworks Technologies, Ltd. Door wiring module

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