JPH0545645A - 液晶表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】文字情報等の白黒キャラクター表示の解像性を
上げることができるカラー液晶表示装置を提供する。 【構成】一対の基板３ａ，３ｂと、これら基板間に挟持
された液晶層４と、上記基板の一方の基板上に形成され
た共通電極５と、上記基板の他方の基板上に形成され、
且つマトリックス状に配列された画素電極６と、上記共
通電極５あるいは画素電極６に対応して設けられたフィ
ルタ層とからなり、このフィルタ層がそれぞれ異なった
分光透過特性を示す２種以上のカラーフィルタ部１０と
透明フィルタ部１１とから構成され、上記カラーフィル
タ部１０に対応する部分でカラー画像表示を行い、透明
フィルタ部１１に対応する部分で白黒表示を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示装置に係り、
特にカラービデオ画像を表示する部分と文字等の白黒キ
ャラクターを表示する部分を同一パネル内に併存させる
液晶表示装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、ＣＲＴ（陰極線管）、ＬＣＤ（液
晶表示装置）を問わず映像表示装置で文字情報等のキャ
ラクターデータを表示するために、 画像の切り換え、すなわち映像をデータ画像に切り換
える。 映像上にデータ画像を重ねる（スーパーインポーズす
る）。 の２つの方法のうちのいずれかの方法が採られている。
しかも、カラー映像表示装置では上記のようにスーパ
ーインポーズして３原色白黒キャラクターデータを表示
しようとする場合、Ｒ，Ｇ，Ｂの３画素が１つで通常の
１画素の役割を果たしており、カラー映像画素数と同一
の少ない画素数でその情報が表示される。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】まず、上記キャラクタ
ーデータ表示方法のの方法ではキャラクターデータ表
示時には、今まで映っていた映像が一旦見えなくなって
しまうし、またの方法では映像の一部がキャラクター
データ情報の後に隠れてしまうという欠点がある。

【０００４】更に、カラー映像表示では、上記のように
映像画素数と同一の少ない画素数で文字情報が表示され
るため、判読できる文字の大きさを小さくできず情報量
が制限されてしまう。これは例えば字幕がスーパー付き
洋画を表示する時、カメラ一体形ＶＴＲのビューファイ
ンダー（ＶＦ）でメッセージ（テープ残量表示、バッテ
リー残量表示、露出）を表示する時などに制限が大き
い。

【０００５】本発明は文字情報等の白黒キャラクターデ
ータ表示の解像性を上げることができるカラー液晶表示
装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題は本発明によれ
ば、一対の基板と、これら基板間に挟持された液晶層
と、前記基板の対向面の各々に設けられた透明電極と、
前記透明電極の一方に設けられたフィルター層とからな
り、このフィルター層がそれぞれ異なった分光透過特性
を示す２種以上のカラーフィルター部と透明フィルター
部とから構成され、前記カラーフィルター部に対応する
部分でカラー画像表示を行い、前記透明フィルター部に
対応する部分で白黒表示を行なうことを特徴とする液晶
表示装置によって解決される。

【０００７】更に、上記課題は本発明によれば、一対の
基板と、これら基板間に挟持された液晶層と、前記基板
の一方の基板上に形成された共通電極と、前記基板の他
方の基板上に形成され、且つマトリクス状に配列された
画素電極と、前記共通電極あるいは前記画素電極に対応
して設けられたフィルター層とからなり、このフィルタ
ー層がそれぞれ異なった分光透過特性を示す２種以上の
カラーフィルター部と透明フィルター部とから構成さ
れ、前記カラーフィルター部に対応する部分でカラー画
像表示を行い、前記透明フィルター部に対応する部分で
白黒表示を行なうことを特徴とする液晶表示装置によっ
て解決される。

【０００８】

【作用】本発明によれば、カラーＬＣＤパネルにおい
て、カラー画像を表示する部分と白黒キャラクターデー
タを表示する部分を同一パネルに併存させ、且つ白黒キ
ャラクターデータ表示部は三原色のＲ，Ｇ，Ｂのカラー
フィルター配列を持っていないため、総画素数が十分に
多くない液晶表示でも解像度の高い高精細の白黒キャラ
クターデータを同時に表示することが可能となる。

【０００９】本発明は単純マトリックス駆動方式および
各画素にダイオード、トランジスタ等の素子を配置した
アクティブマトリックス駆動方式の両方の構造に有効に
利用できる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。

【００１１】図１は本発明の第１実施例であるＸＹマト
リックス型ＬＣＤ表示画面の模式図を示す。図２は図１
のカラー映像表示部と白黒キャラクターデータ表示部を
有するＡ部の拡大図である。

【００１２】ＸＹマトリックス型ＬＣＤ表示画面を図１
に示すように、Ｘ側にＨ、Ｙ側にＶ＋Ｖ′のＨ×（Ｖ＋
Ｖ′）のエリア（領域）に構成する。Ｈ：Ｖ＝４：３と
する。

【００１３】ここで、Ｈ×Ｖのエリアは映像信号の１フ
レームを全画面カラーで表示でき（Ｈ×Ｖエリアを以
下、Ａエリアと記す）、一方、Ｈ×Ｖの下側のＨ×Ｖ′
のエリアは白黒のキャラクターデータが表示できるよう
に構成されている（Ｈ×Ｖ′エリアをＢエリアと記
す）。Ｈ×（Ｖ＋Ｖ′）の全エリア、すなわち（Ａ＋
Ｂ）エリアについて画素の配列は全く均一で良い。

【００１４】すなわち、例えばＴＦＴ（薄膜トランジス
タ）を用いたアクティブマトリックス型ＬＣＤの場合、
ＴＦＴアレイはＡエリア（カラー画像表示部）、および
Ｂエリア（キャラクターデータ表示部）ともに全く同一
構成のパターンの繰り返しでよい。

【００１５】キャラクターデータ表示部Ｂエリアは解像
度を上げ、しかもカラー画像表示部（Ａエリア）と重な
らないように形成されるエリアであって、白黒表示をす
るためにカラーフィルター層を必要としない。しかし、
同一パネル中にＲ（赤）、Ｇ（緑）、Ｂ（青）のカラー
画像表示部とＷの白黒キャラクター表示部を作り込む場
合、印加電圧を変化させないように液晶層厚を一定に
し、且つカラー画像表示部（以下、単に画像部と記す）
と白黒キャラクターデータ表示部（以下、単にデータ部
と記す）の駆動条件を合わせておく必要がある。

【００１６】図３は図２のＩ−Ｉ断面詳細図であり、本
実施例の構成を示す。図３によれば、一対のガラス基板
３ａおよび３ｂが対向して配置され、その間に液晶層４
が挟持されており、一方のガラス基板３ａ上に共通電極
５が設けられている。また、他のガラス基板３ｂ上に且
つマトリックス状に画素電極６が設けられており、その
画素電極に対応してＲ，Ｇ，Ｂの色を表示するカラーフ
ィルター１０およびＷの透明フィルター１１のフィルタ
ー層が設けられている。図２にも示したように、Ｒ，
Ｇ，Ｂのカラーフィルター１０の部分でカラー画像表示
がなされ、Ｗの透明フィルター１１の部分で文字等の白
黒キャラクターデータ表示がなされる。

【００１７】本実施例でカラーフィルターをＲ，Ｇ，Ｂ
の三色としたが、Ｃ（シアン）、Ｍ（マジェンタ）ある
いはＹ（イエロー）等の補色等も用いられる。

【００１８】また、図３において、液晶層７を挟むよう
に液晶分子を並べるための配向膜７、各フィルター間に
は混色防止あるいはコンタクト防止のために好ましい黒
マスク（Ｃｒ）８およびガラス基板３ａ，３ｂのそれぞ
れの外側表面に出入りする光をコントロールするための
偏光フィルター９が設けられている。

【００１９】図２での説明にもあったように、カラーフ
ィルター１０および透明フィルター１１は同じ厚さに形
成されており、カラーフィルター１０の画像部も透明フ
ィルター１１のデータ部も同じ電圧透過率特性を持たせ
ることができる。

【００２０】図２および図３に示したデータ部は、デー
タを表示しない時にはその透明フィルター部を全部黒に
しておくことによって通常の表示ディスプレイと全く同
じ外観にすることができる。

【００２１】したがって、動作モードは一般的なＴＮ型
ＬＣＤのような所に、白地に黒で文字が表示されるポジ
型でなく、黒地に白で文字が表示されるネガ型にするの
が好ましい。

【００２２】図３に示したＬＣＤのカラーフィルター１
０と透明フィルター１１の形成方法としては、まずフィ
ルター領域にゼラチンを塗布し、透明フィルター部のゼ
ラチンのみ染色せず、カラーフィルター部のゼラチンに
はＲ，Ｇ，Ｂの所定の色を着色するゼラチン染色方式
や、Ｒ，Ｇ，Ｂのそれぞれの顔料が入ったレジストと顔
料の入らぬレジストを順次形成する顔料分散方式が利用
できる。

【００２３】本実施例でカラーフィルターＲ，Ｇ，Ｂの
配列は図２に示すようにモザイク配列であるが、図４に
示すようにＲ，Ｇ，Ｂがデルタ形状をとることができ
る。

【００２４】映像部とデータ部を同時に表示する方法と
して次の２通りがある。 （１）映像部とデータ部の別駆動 （２）映像部とデータ部の同時駆動 （１）の別駆動方法の場合は、図５に示すように信号線
を映像部とデータ部に分けて別系統にする方法である。
この方法はコントローラとドライバーがそれぞれ２系統
となり、しかも配線が複雑となる等の欠点を有する。図
５によれば複合映像信号は同期信号とクロマ信号に分け
ドライバー１，２で駆動し、データ信号はドライバー
１′，２′で駆動する。

【００２５】一方、上記（２）の場合は図６に示すよう
に、データ部の信号を映像信号のＶブランキング期間に
ドライバー１と２で駆動させて、同じくＶ走査系の中で
同時表示する方法である。この方法を用いればＬＣＤパ
ネルとしては通常のビデオ表示パネルにＶ方向に画素を
追加しただけで実現でき、コントローラ、ドライバー共
に単一ですむ。

【００２６】図１でＡエリアとＢエリアが隣接している
例を示しているが、Ｖ方向のジッターを防止する意味で
ＡエリアとＢエリアの間の数Ｈ分をブラックマスクで遮
へいすることが好ましい。

【００２７】本実施例では図１に示したＸＹマトリック
ス型ＬＣＤ表示画面でアスペクト比Ｈ：Ｖは４：３で
Ｖ′はＶ以外の所に作られているが、解像度の向上のみ
を考慮するならば、Ｖ′をＶ内に形成することもでき
る。

【００２８】図７は本発明の第２実施例である単純マト
リックス型ＬＣＤ表示装置を示す斜視図である。図７に
示した単純マトリックス型ＬＣＤ表示装置は、一対のガ
ラス基板３ａおよび３ｂが対向して配置され、その間に
液晶層４が挟持されており、上記ガラス基板３ａと３ｂ
の対向面にはそれぞれ複数の透明電極１３ａと１３ｂが
直角に交差するように設けられている。また、ガラス基
板３ｂ側の透明電極１３ｂには各透明電極に対応して
Ｒ，Ｇ，Ｂのカラーフィルター１０、Ｗの透明フィルタ
ー１１が設けられ、カラーフィルター部に対応する部分
でカラー画像表示を行い、透明フィルター部に対応する
部分で文字等の白黒表示を行なう。１４は配向膜７ａ，
７ｂ間に設けられたスペーサーである。

【００２９】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
総画素数が十分に多いＬＣＤであっても、解像度が高い
白黒キャラクターデータをカラー画像と同時に表示する
ことができる。従って、例えばカメラ一体形ＶＴＲのビ
ューファインダのように総画素数が少ないディスプレイ
でテープ残量表示、バッテリー残量表示などの情報の
他、多くのデータ表示を可能にすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例であるＸＹマトリックス型
ＬＣＤ表示画面の模式図である。

【図２】図１のカラー映像表示部と白黒キャラクターデ
ータ表示のフィルターを有するＡ部拡大図である。

【図３】本発明の第１実施例のＸＹマトリックス型ＬＣ
Ｄ表示装置の部分断面図であり、図２のＩ−Ｉ断面図で
ある。

【図４】カラーフィルターのデルタ状配列を説明するた
めの図である。

【図５】映像部とデータ部を別駆動にして映像部とデー
タ部を同時に表示する駆動方法を示す図である。

【図６】映像部とデータ部を同時駆動して映像部とデー
タ部を同時に表示する駆動方法を示す図である。

【図７】本発明の第２実施例である単純マトリックス型
ＬＣＤ表示装置を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ カラー画像表示部 ２ 白黒キャラクター表示部 ３ａ，３ｂ ガラス基板 ４ 液晶層 ５ 共通電極 ６ 画素電極 ７ａ，７ｂ 配向膜 ８ 黒マスク ９ａ，９ｂ 偏光フィルター １０ カラーフィルター １１ 透明フィルター １３ａ，１３ｂ 透明電極 １４ スペーサー

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一対の基板と、これら基板間に挟持され
   た液晶層と、前記基板の対向面の各々に設けられた透明
   電極と、前記透明電極の一方に設けられたフィルター層
   とからなり、このフィルター層がそれぞれ異なった分光
   透過特性を示す２種以上のカラーフィルター部と透明フ
   ィルター部とから構成され、前記カラーフィルター部に
   対応する部分でカラー画像表示を行い、前記透明フィル
   ター部に対応する部分で白黒表示を行なうことを特徴と
   する液晶表示装置。
2. 【請求項２】 一対の基板と、これら基板間に挟持され
   た液晶層と、前記基板の一方の基板上に形成された共通
   電極と、前記基板の他方の基板上に形成され、且つマト
   リクス状に配列された画素電極と、前記共通電極あるい
   は前記画素電極に対応して設けられたフィルター層とか
   らなり、このフィルター層がそれぞれ異なった分光透過
   特性を示す２種以上のカラーフィルター部と透明フィル
   ター部とから構成され、前記カラーフィルター部に対応
   する部分でカラー画像表示を行い、前記透明フィルター
   部に対応する部分で白黒表示を行なうことを特徴とする
   液晶表示装置。