JPH0545215Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、身体装飾品、詳しくは装飾部材の
一部を着脱することが可能なセツテイング式装飾
品に関する。

［従来の技術及び考案が解決しようとする課題］ 従来、ペンダントなどの装飾品において、ペン
ダントトツプなどの本来の装飾部材の他に、さら
に他の装飾部材（着脱式装飾部材）を取り付けよ
うとする場合、例えば、上記着脱式装飾部材を本
来の装飾部材あるいは鎖部分などに螺合する方法
が考えられる。

しかし、この方法においては、係合させようと
する部材の双方にねじ部を形成しなければならず
加工工程が複雑になつて製造コストが増大した
り、美観を損なつたりするという問題点があり、
また装着、脱着が容易ではなく、手間がかかつて
煩わしいという問題点がある。

また、着脱式装飾部品にフツク等の係合手段を
設けて、これをペンダントの鎖部分あるいは装飾
部材に設けたリングなどの係合手段に係合させて
取り付ける方法も考えられるが、この場合も係合
させようとする部材の双方に係合手段を設けなけ
ればならず加工工程が複雑になつて製造コストが
増大したり、美観を損なつたりするという問題点
がある。さらに、装着、脱着が容易ではないとい
う問題点もある。

この考案は、上記の問題点を解決するものであ
り、加工工程を複雑にすることなく、着脱が容易
なセツテイング式の装飾品を提供することを目的
とする。

［課題を解決するための手段］ 上記問題点を解決するために、この考案のセツ
テイング式装飾品は、 ペンダントトツプなどの装飾部材と、 前記装飾部材の両側に取り付けられた、ペンダ
ントの鎖部分などの変形可能な環構成部材と、 前記環構成部材は通るが、前記装飾部材は通ら
ない大きさの２つの挿通穴を有し、前記装飾部材
の一方側の環構成部材が前記挿通穴の一方を通
り、他方側の環構成部材が前記挿通穴の他方を通
ることにより、前記装飾部材の両側において前記
環構成部材により着脱可能に保持される着脱式装
飾部材とを備えたことを特徴とする。

さらに、本願の他のセツテイング式装飾品は、
上記装飾部材と着脱式装飾部材の間に前記環構成
部材が通るスペーサを設けて、前記装飾部材に対
して着脱式装飾部材を所定の位置に保持すること
を特徴とする。

［作用］ 装飾部材の両側の環構成部材のうち、一方側の
環構成部材が着脱式装飾部材の２つの挿通穴の一
方の挿通穴を通り、他方側の環構成部材が他方の
挿通穴を通ることにより、装飾部材の両側におい
て着脱式装飾部材が環構成部材によつて着脱可能
に保持される。このように、鎖などの環構成部材
を挿通穴に通したり挿通穴から抜いたりするのみ
で着脱式装飾部材の装着、脱着を容易に行うこと
が可能になる。また、挿通穴は装飾部材を通さな
い大きさに構成されているので、装飾部材の両側
で環構成部材により着脱可能に保持された着脱式
装飾部材と装飾部材との間の位置関係が大きくず
れたりせず、美観を損なうことがない。

また、装飾部材と着脱式装飾部材との間にスペ
ーサを設けたセツテイング式装飾品においては、
スペーサが装飾部材と着脱式装飾部材との間に所
定の距離を確保して、両者の位置関係をより正確
に保持する。

［実施例］ 以下、この考案の実施例を図に基づいて説明す
る。

第１図はこの考案の一実施例にかかるセツテイ
ング式装飾品（ペンダント）の正面図であり、第
２図はその要部拡大図、第３図は着脱式装飾部材
を示す側面図である。これらの図に示すように、
この実施例のペンダント１においては、ペンダン
トトツプ（装飾部材）２の両側に鎖（環構成部
材）３ａ，３ｂが取り付けられている。この鎖３
ａ，３ｂは、ペンダント１の使用時にはその他端
に設けられた連結手段３ｃにより互いに連結され
て一つの環を構成する。ペンダント１の着脱式装
飾部材４はその主要部が、略Ｕ字状で装飾部材２
がその内側に収まるような形状に形成されてお
り、その上部両側には、環構成部材３ａ，３ｂは
通るが、装飾部材２は通らない大きさの２つの挿
通穴５ａ，５ｂが形成されている（第３図）。ペ
ンダント１の装飾部材２の両側の鎖のうちの一方
３ａは着脱式装飾部材４に設けられている２つの
挿通穴の一方５ａを通り、他方の鎖３ｂが他方の
挿通穴５ｂを通ることにより、装飾部材２の両側
において着脱式装飾部材４が鎖（環構成部材）３
ａ，３ｂによつて保持される。第４図はこのよう
にして構成されたペンダント１の使用状態を示し
ている。

上記実施例のセツテイング式装飾品（ペンダン
ト）１は、鎖（環構成部材）３ａ，３ｂを挿通穴
５ａ，５ｂに通したり、挿通穴５ａ，５ｂから抜
いたりするだけで着脱式装飾部材４の装着、脱着
を容易に行うことができる。そして、挿通穴５
ａ，５ｂは装飾部材２を通さない大きさに構成さ
れているので、装飾部材２の両側で鎖（環構成部
材）３ａ，３ｂにより保持された着脱式装飾部材
４の位置が装飾部材２に対して大きくずれたりす
ることがない。また、上記実施例のセツテイング
式装飾品においては、着脱式装飾品４に挿通穴５
ａ，５ｂを設ける以外には特別の加工も行う必要
がないため、製造工程を複雑にすることがなく、
また装飾品の美観を損なうおそれもない。

第５図はさらに他の実施例を示す図である。こ
の実施例のセツテイング式装飾品は、上記実施例
のペンダント１にさらにスペーサ６を設けたもの
である。すなわち、装飾部材２と着脱式装飾部材
４との間に筒状のスペーサ６を挿入し、鎖（環構
成部材）３ａ，３ｂをこのスペーサ６に通すこと
により、装飾部材２と着脱式装飾部材４との間に
所定の隔たりを確保することを特徴としている。
スペーサ６の形状などは確保すべき距離等により
任意に選択することが可能であり、また、スペー
サ６は一つの筒状部品等から形成してもよく、ま
た複数に分割形成してもよい。このスペーサ６を
備えたセツテイング式装飾品にあつては、スペー
サ６により装飾部材２と着脱式装飾部材４との間
に所定の距離が確保されるため、両者の位置関係
がより正確に保持され、全体の美観をより高める
ことができる。

上記実施例においては、セツテイング式装飾品
がペンダントである場合について説明したが、こ
の考案はペンダントに限られるものではなくブレ
スレツトその他の種々の装飾品に適用することが
できる。

また、着脱式装飾部材４の形状は特に限定され
るものではなく装飾部材２の両側の環構成部材３
ａ，３ｂをその挿通穴５ａ，５ｂに通すことによ
り保持することが可能な種々の形状のものを用い
ることが可能である。

また、着脱式装飾部材４は、特に装飾部材２が
設けられていないネツクレスやブレスレツトなど
にも装着することが可能である。

［考案の効果］ 上述のように、この考案のセツテイング式装飾
品は、装飾部材の一方側の環構成部材を着脱式装
飾部材の一方の挿通穴に通し、他方側の環構成部
材を他方の挿通穴に通して装飾部材の両側におい
て着脱式装飾部材を保持するように構成している
ので、環構成部材を挿通穴に通したり挿通穴から
抜いたりするだけで着脱式装飾部材の装着、脱着
を容易に行うことが可能であり、また、挿通穴は
装飾部材を通さない大きさに構成されているの
で、装飾部材の両側で環構成部材により保持され
た着脱式装飾部材の装飾部材に対する位置がずれ
たりせず、美観を損なうことがない。さらに、着
脱式装飾部材に挿通穴を設けること以外には特別
の加工を必要としないため、美観を損なう恐れが
殆どなく、また、製造工程を簡略化して製造コス
トを低減することができる。

また、装飾部材と着脱式装飾部材との間にスペ
ーサを設けたセツテイング式装飾品においては、
スペーサが装飾部材と着脱式装飾部材との間に所
定の距離を確保して、両者の位置関係をより正確
に保持し、美観をより高めることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例にかかるセツテイ
ング式装飾品を示す正面図、第２図はその要部拡
大図、第３図は着脱式装飾部材を示す側面図、第
４図はこの考案の実施例にかかるセツテイング式
装飾品の使用状態を示す図、第５図は他の実施例
を示す要部拡大図である。 ２……装飾部材、３ａ，３ｂ……環構成部材、
４……着脱式装飾部材、５ａ，５ｂ……挿通穴、
６……スペーサ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ペンダントトツプなどの装飾部材と、 前記装飾部材の両側に取り付けられた、ペン
   ダントの鎖部分などの変形可能な環構成部材
   と、 前記環構成部材は通るが、前記装飾部材は通
   らない大きさの２つの挿通穴を有し、前記装飾
   部材の一方側の環構成部材が前記挿通穴の一方
   を通り、他方側の環構成部材が前記挿通穴の他
   方を通ることにより、前記装飾部材の両側にお
   いて前記環構成部材により着脱可能に保持され
   る着脱式装飾部材と を備えたことを特徴とするセツテイング式装飾
   品。 (2) 前記第１の装飾部材と前記着脱式装飾部材の
   間に前記環構成部材が通るスペーサを設けて、
   前記装飾部材に対して前記着脱式装飾部材を所
   定の位置に保持すること を特徴とする請求項１記載のセツテイング式装
   飾品。