JPH0543579A - フイソスチグミン誘導体 - Google Patents

フイソスチグミン誘導体

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JPH0543579A
JPH0543579A JP3332579A JP33257991A JPH0543579A JP H0543579 A JPH0543579 A JP H0543579A JP 3332579 A JP3332579 A JP 3332579A JP 33257991 A JP33257991 A JP 33257991A JP H0543579 A JPH0543579 A JP H0543579A
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solvent
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JP3332579A
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Pier Giuseppe Pagella
ジユセツペ パジエツラ ピエール
Mario Brufani
ブルフアーニ マリオ
Maurizio Marta
マルタ マウリツイオ
Massimo Pomponi
ポムポーニ マツスイモ
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Mediolanum Farmaceutici SpA
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    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
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    • C07D487/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00 in which the condensed system contains two hetero rings
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】下記式で表されるフィソスチグミン誘導体およ
びその製造法。 (式中、Rは炭素原子数3〜9個の線状又は分岐状アル
キル基又はベンジル基である。) 【効果】 本フィソスチグミン誘導体はアセチルコリン
エストラーゼ抑制機能を持つ医薬組成物の製造に特に有
用であり、緑内障、重病筋無力症、アルツハイマー症な
どの治療に使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフィソスチグミン誘導
体、及びそれと薬学的に許容される酸との塩に関する。
さらに詳しくは、本発明は一般式(1)
【0002】
【化5】 (式中、Rは炭素原子数3〜9個の線状又は分岐状アル
キル基又はベンジル基である。)を有する特定のフィソ
スチグミン誘導体、及びそれと薬学的に許容される酸と
の塩に関する。
【0003】一般式(1)及び本明細書に出てくる他の
構造式において、三つの環の3a及び8aの位置に結合
したメチル基及び水素原子に対応する太い楔形線で示し
た結合は、メチル基及び水素原子が上記環の平面の同じ
側にあることを示している。
【0004】本発明はまた一般式(1)のフィソスチグ
ミン誘導体及びそれと薬学的に許容される酸との塩をア
セチルコリンエステラーゼ抑制機能を持つ医薬組成物の
製造に使用することに関する。
【0005】
【従来の技術】フィソスチグミンの抗コリンエステラー
ゼ機能は以前から知られていた。一方、アルツハイマー
症においては大脳のアセチルコリン濃度が相当減少し、
したがってその濃度を高める薬を用いれば有効であるこ
とも公知である。フィソスチグミンはこの目的に好適で
あるが、毒性が高く、活性が弱く、また特に消化器系統
において末梢性損傷作用がある。
【0006】低毒性のフィソスチグミン誘導体もまた公
知であり、例えばヨーロッパ特許出願EP−A−15
4,864に記載されている。
【0007】出願人は、ヨーロッパ特許出願EP−A−
298,202において、カルバミン基の窒素原子に付
加した非置換水素原子を有するフィソスチグミン誘導体
の塩を記載している。該塩は水に易溶で、光及び空気に
対して安定で、毒性は小さく且つ遅延活性である。
【0008】他のフィソスチグミン誘導体はヨーロッパ
特許出願EP−A−253,372に記載されており、
それは5員環又は6員環の複素環式核中にヘテロ原子を
形成するように置換されたカルバミン基中の窒素原子を
特に有するものであり、該誘導体は鎮痛及び記憶改善特
性を有している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】フィソスチグミン誘導
体は大脳障害の分野で特別な活性を持っているので、高
い抗コリン作用活性で且つ低毒性の新規誘導体をうまく
合成したいという望みを持って、新規化合物の探索が続
けられている。
【0010】
【課題を解決するための手段】我々は、一般式(1)の
フィソスチグミン誘導体のカルバミン酸の窒素原子に付
加する二つの置換基の一つがメチル基で、もう一つが線
状又は分岐状の炭素原子数3〜9個のアルキル基又はベ
ンジル基である本発明の一般式(1)のフィソスチグミ
ン誘導体及びそれと薬学的に許容される酸との塩は毒性
が少なく、カルバミン基の窒素原子にメチル基でなくて
水素原子が結合している類似の化合物の持つ抗コリン作
用活性より高い活性を示すことを予想外にも発見した。
【0011】カルバミン基の窒素原子に結合した二つの
メチル基又は二つのエチル基を有する類似の誘導体は他
の既知のフィソスチグミン誘導体に比べて若干低い毒性
であるが、アセチルコリンエステラーゼ抑制活性が極め
て弱く、さらに薬学的に研究するに十分な興味を引かな
かったという事実から考えると、一般式(1)のフィソ
スチグミン誘導体の特性は非常に驚くべきことである。
ジエチルフィソスチグミンが低抑制活性であるという実
験データはBiochem.Acta 47(198
8) 3. p.285−288に公表されている。
【0012】本発明の一般式(1)の誘導体の塩を形成
するのに使用できる薬学的に許容されるすべての有機又
は無機酸の中では、有機酸が好ましく、その中で特に好
ましいのはクエン酸、酒石酸及びマレイン酸である。
【0013】本発明に従った一般式(1)の誘導体の製
造法は次の通りである: a)フィソスチグミンを低極性有機溶媒中で室温で、窒
素雰囲気下で、ナトリウムメトキシド及び炭素原子数1
〜3個の脂肪族アルコールと反応させて式(2)
【0014】
【化6】 のエセロリンを生成させ、 b)アルコールを蒸留で除き、エセロリン溶液を上記と
同一の有機溶媒中の一般式(3)
【0015】
【化7】R−N(CH3 )−CO−Cl (3) (式中、Rは炭素原子数3〜9個の線状又は分岐状アル
キル基又はベンジル基である。)の塩化カルバミルの溶
液と反応させて、相当する非塩化形態の一般式(1)の
フィソスチグミン誘導体を得、 c)その反応の最後に、その反応混合物を有機溶媒中の
酸の溶液で処理して、フィソスチグミン誘導体塩を形成
するか、又はその反応混合物を冷水で洗浄し、粗製誘導
体を無極性の溶媒で抽出することによって精製する。
【0016】本発明の製造法で使用できる有機溶媒とし
ては、ジオキサン、エチレングリコール、ベンゼン、エ
チルエーテル、ジイソプロピルエーテル、トルエン、キ
シレン及び石油エーテルがある。
【0017】塩化N−メチル−N−アルキル−カルバミ
ルの溶液をエセロリン溶液に、その二種の試薬の比が
1:1〜1:1.4になるのに十分な量で徐々に添加す
る。反応時間は2〜7時間であり、その反応の終了時に
混合物を、カルバメートの加水分解を避けるため毎回少
量の冷水を用いて素早く洗浄する。その粗製生成物を無
極性溶媒、好ましくは石油エーテル又はn−ヘプタンで
抽出することによって精製する。
【0018】本発明の製造法のその他の実施態様におい
ては、上記一般式(1)の誘導体をエチルエーテル、エ
タノール、メタノール、イソプロパノール、ジイソプロ
ピルエーテル又はそれらの混合物からなる群から、好ま
しくはジイソプロピルエーテル、イソプロパノール又は
それらの混合物からなる群から選ばれた有機溶媒に溶解
させ、このようにして得られた溶液をエタノール、メタ
ノール、イソプロピルアルコール又はエチルエーテル、
好ましくはイソプロピルアルコール中で所望の酸と反応
させることによって一般式(1)のフィソスチグミン誘
導体の塩を調製する。
【0019】一般式(1)のフィソスチグミン誘導体の
塩を得るための試薬濃度は典型的には、フィソスチグミ
ン誘導体1g当たり溶媒50〜250ml、酸1g当た
り溶媒50〜350mlである。
【0020】生成した塩は通常の溶媒抽出法、クロマト
グラフ法及び晶析法を用いて精製される。
【0021】かくして一般式(1)のフィソスチグミン
塩は、高収率で、固体、分割体、非吸湿形態で得られ、
高純度で、光及び空気に安定である。
【0022】上記製造法は、酒石酸、クエン酸、マレイ
ン酸のような有機酸を用いる時に特に有用である。
【0023】一般式(3)
【0024】
【化8】R−N(CH3 )−CO−Cl (3) の塩化カルバミルは、求核触媒の存在下、炭化水素溶媒
中で、選ばれた第2級アミンをトリフォスゲンと反応さ
せることによって製造される。これについては、Ang
ew.Chem.Int.Ed.Engl.−26−
(1987)−894/5に記載されている。好ましい
溶媒はベンゼンであり、好ましい触媒はピリジンであ
る。
【0025】反応は室温で生じ、40−60時間で終了
する。
【0026】アセチルコリンエステラーゼ抑制活性−試
験管内での試験:アセチルコリンエステラーゼ活性はエ
ルマンらの方法で測定した(Ellman,G.L,C
ourtney,K.D.,Andres,V.,Fe
atherstone.R.M. アセチルコリンエス
テラーゼ活性の新たな迅速比色定量法−Bioche
m.Pharm.,1961,7,88)。Sigma
Chemicals社のエレクトリック エル アセ
チルコリンエステラーゼ、V.S.タイプを使用した。
【0027】IC50を求めるため、次のような培養液を
用いた。すなわち、エルマン試薬(5,5’−ジチオビ
ス−2−ニトロ安息香酸)100μl、酵素溶液(5,
5単位/ml)35μl、種々の濃度の抑制剤50μ
l、ホスフェート緩衝液(0.1モル/1,pH8)3
000μl。
【0028】20分間培養した後、20μlのアセチル
コリン(0.075モル/l)を添加し、そしてカイネ
チックソフトウエアが付属しており且つサーモスタット
で25℃に調節された分光光度計で3−5分間計測し
た。この時点で反応は定常状態であった。酵素活性を5
0%抑制する(IC50)生成物の濃度を計算した。その
結果を表1に示す。
【0029】
【表1】アセチルコリンエステラーゼ抑制活性 生成物 IC50(10-6M) 例2 1.1 例3 1.9 例4 3.5 例6 1.0 上記の各例の生成物はアセチルコリンエステラーゼ抑制
において強力な“試験管内”活性を有していた。その活
性は10-6モルのオーダーであった。
【0030】アセチルコリンエステラーゼ抑制活性の評
価(酵素服用):雌のCD/SDラットの脳アセチルコ
リンエステラーゼ活性に対する、水に溶解した酒石酸塩
の形態で50mg/kgの服用での例2及び例3の化合
物の影響に関する評価を胃プローブを使用して実施し
た。ラットは試験前18時間は餌を与えなかった。生理
溶液で処理したラットの一群を対照とした。
【0031】試験生成物で処理した後、種々の時間でラ
ットを断頭して殺した。分離した脳を用いてアセチルコ
リンエステラーゼ活性を試験管内試験で用いたエルマン
らの方法で測定した。
【0032】上記のように処理されたラットと生理溶液
で処理されたラット(対照群)の脳の比較によるアセチ
ルコリンエステラーゼのパーセント変動値を計算した。
その結果を表2に要約する。
【0033】
【表2】 アセチルコリンエステラーゼのパーセント変動値 生成物 動物番号 時間毎のアセチルコリンエステラーゼの%変動値 10’ 60’ 120’ 例3 1 −60.1 −69.6 −72.0 2 −53.8 −70.9 −68.0 例4 1 0 −52.7 −54.5 2 5.7 −47.1 −56.5 この二つの生成物は血清脳液棚を貫通し、強力な且つ長
期継続する脳のアセチルコリンエステラーゼ抑制作用を
生じることが分かった。例3の化合物は例4の化合物よ
りも急速で、強力な活性を持っている。
【0034】急性毒性の評価(LD50):例2,3,4
及び6で得られた化合物のLD50急性毒性をスイス系雌
ラットを用いて評価した。
【0035】化合物は水に溶解した酒石酸塩の形で別々
の動物群に経口で及び静脈内に投与した(静脈内投与は
生成物を最も効率良く生体内に受け入れさせる)。その
結果を、フィソスチグミンを用いて得られた対照結果と
共に表3に示す。
【0036】
【表3】 表3示した結果から分かるように、本発明による生成
物は、経口で又は静脈内に試験動物に投与したとき毒性
は小さい。
【0037】特に、例3と4の化合物はフィソスチグミ
ンの急性毒性に比べ約100分の1である。
【0038】一般式(1)のフィソスチグミン誘導体の
いくつかの製造例を以下に記載する。
【0039】実施例1塩化N−メチル−N−プロピル−カルバミルの製造 10mlの無水ベンゼンに溶解した700mg(2.3
ミリモル)のビス(トリクロロメチル)−カーボネート
を二首丸底フラスコに入れた。フラスコで、氷水バスで
冷し、窒素雰囲気にし、0.5mlのピリジンを加え、
さらに10mlの無水ベンゼンに溶解した570mg
(dr =0.7:7.8ミリモル)のN−メチル−N−
プロピルアミンをシリンジで滴下して加えた。反応混合
物を窒素雰囲気下で48時間放置した。塩化N−メチル
−N−プロピル−カルバミルを未精製の反応固体から四
塩化炭素を用いて抽出した。溶媒を蒸発させた後、90
0mg(6.64ミリモル)の生成物が収率85%で得
られた。
【0040】実施例21,2,3,3a,8,8a−ヘキサヒドロ−1,3
a,8−トリメチルピロール−(2,3−b)インドー
ル−5−オール(3aS−シス)−N−メチル−N−プ
ロピルカルバメート(エステル)の製造 圧力を1300〜2600パスカルの制御値に減圧した
250mlのフラスコに2.5g(9ミリモル)のフィ
ソスチグミンと800mg(15ミリモル)のナトリウ
ムメトキシドを入れた。20mlのベンゼンを加え、そ
して約80mlのエチルアルコールを約2時間で少量づ
つ加えた。混合物を室温で撹拌下に保った。エタノール
を除いた後、約100mlのベンゼンを撹拌しながら室
温で加えた。この溶液に9ミリモルの塩化N−メチル−
N−プロピル−カルバミル(実施例1で記載したように
製造された)を含んだ20mlのベンゼンを加えた。反
応混合物は3時間放置し、カルバミド酸塩を生成させ
た。
【0041】その後、同容量の石油エーテルを加え、常
圧に戻し、溶液を室温で12−16時間放置した。
【0042】有機溶液を数回冷水で洗浄し、次に約0.
1Mのリンゴ酸溶液で抽出した。有機溶液を抽出し、一
方水溶液を石油エーテルで洗浄した。酸性の水溶液を炭
酸水素ナトリウムで飽和させ、5%のベンゼンを含む石
油エーテルで再び抽出した。
【0043】有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで
乾燥した。最後に、溶媒を減圧下で除去し、要すれば、
残留物をシリカゲルカラムのクロマトグラフ(溶離液は
クロロホルム:メタノール=9:1)にかけた。エーテ
ル中に溶解している1.8gの油が得られ、それに石油
エーテル対ヘプタン=1:1の混合物を添加した。この
溶液から融点85−88℃の粉末が徐々に分離してき
た。 元素分析(C183732 に対して) 計算値C=68.14%、H=8.52%、N=13.
25% 実測値C=68.00%、H=8.59%、N=13.
10% 化合物の構造はUV、1R及びNMR分析法で確認し
た。
【0044】実施例31,2,3,3a,8,8a−ヘキサヒドロ−1,3
a,8−トリメチルピロール−(2,3−b)インドー
ル−5−オール(3aS−シス)−N−ペンチルカルバ
メート(エステル)の製造 実施例2と同様の操作を行い、1.0gのフィソスチグ
ミン(3.65mmオール)と260gのナトリウムメ
トキシド(5ミリモル)から出発し、750mg(5ミ
リモル)の塩化N−メチル−N−ペンチルカルバミル
[ビス(トリクロロメチル)−カーボネートとN−メチ
ル−N−ペンチルアミンから出発して実施例1に記載の
ように製造された]を加えた。0.5gのオイルが得ら
れた。 元素分析(C203132 に対して) 計算値C=69.56%、H=9.15%、N=12.
10% 実測値C=69.35%、H=9.15%、N=12.
10% 化合物の構造はUV、1R及びNMR分析法で確認し
た。
【0045】実施例41,2,3,3a,8,8a−ヘキサヒドロ−1,3
a,8−トリメチルピロール−(2,3−b)インドー
ル−5−オール(3aS−シス)N−メチル,N−ヘプ
チルカルバメート(エステル)の製造 実施例2と同様に操作し、1.5gのフィソスチグミン
(5.45ミリモル)と400mgのナトリウムメトキ
シド(7.4ミリモル)を使用した。ビス(トリクロロ
メチル)カーボネートとN−メチル−N−ヘプチルアミ
ンから出発して、実施例1に記載されたように製造され
た950mg(5ミリモル)の塩化N−メチル−N−へ
プチルカルバミルを加えた。N−メチル−N−へプチル
アミンの製造法は実施例7で後述する。1.2gのオイ
ルが得られた。 元素分析(C223532 に対して) 計算値C=70.78%、H=9.38%、N=11.
26% 実測値C=70.50%、H=9.48%、N=11.
12% 化合物の構造はUV、1R及びNMR分析法で確認し
た。
【0046】実施例51,2,3,3a,8,8a−ヘキサヒドロ−1,3
a,8−トリメチルピロール−(2,3−b)インドー
ル−5−オール(3aS−シス)N−メチル−N−ノニ
ルカルバメート(エステル)の製造 実施例2と同様に操作し、1.0gのフィソスチグミン
(3.65ミリモル)と400mgのナトリウムメトキ
シド(7.4ミリモル)を使用した。880mgの塩化
N−メチル−N−ノニル−カルバミル(ビス(トリクロ
ロメチル)カーボネートとN−ノニルアミンから出発し
て、実施例1に記載されたように製造された)を加え
た。0.6gのオイルが得られた。 元素分析(C243932 に対して) 計算値C=71.82%、H=9.73%、N=10.
47% 実測値C=71.60%、H=9.85%、N=10.
27% 化合物の構造はUV、1R及びNMR分析法で確認し
た。
【0047】実施例61,2,3,3a,8,8a−ヘキサヒドロ−1,3
a,8−トリメチルピロール−(2,3−b)インドー
ル−5−オール(3aS−シス)N−メチル−N−ベン
ジルカルバメート(エステル)の製造 実施例2と同様に操作し、1.5gのフィソスチグミン
(5.45ミリモル)と360mgのナトリウムメトキ
シド(6.7ミリモル)を使用した。ビス(トリクロロ
メチル)カーボネートとN−メチル−N−ベンジルアミ
ンから出発して、実施例1に記載されたように製造され
た1.0gの塩化N−メチル−N−ベンジルカルバミル
を加えた。1.3gのオイルが得られた。
【0048】計算値C=72.33%、H=7.40
%、N=11.51% 実測値C=72.09%、H=7.50%、N=11.
22% 化合物の構造はUV、1R及びNMR分析法で確認し
た。
【0049】実施例7N−メチル−N−へプチルアミンの製造 50mlの市販のメチルアミンの40%水溶液を加熱
し、ペーパーを100mlのエタノールが入っている三
首丸底フラスコ(マグネチックスターラーがあり、窒素
雰囲気であり、氷水冷バスで冷却されている)中にバブ
リングさせた。一時間後、10mlのベンゼンに溶解さ
せた1mlのヨードヘプタンを漏斗を通して滴下し加え
た。
【0050】氷水冷バスを取り外し、フラスコを約3時
間、弱く還流しながら加熱した。反応混合物を、それか
ら蒸発し、乾燥させ、クロロフォルムで抽出し、10%
苛性ソーダ水溶液で撹拌した。
【0051】水層は分離し、取り除いた。
【0052】クロロフォルム溶液を酸性にし、クロロフ
ォルム層を分離し、取り除いた。酸性の水溶液を苛性ソ
ーダでアルカリにし、クロロフォルムで再度抽出した、
クロロフォルム溶液を無水硫酸マグネシウムを用いて乾
燥し、溶媒を蒸発後、第二級アミンは分光光度的(NM
R)にN−メチル,N−へプチル−アミンと特定され
た。
【0053】
【発明の効果】一般式(1)のフィソスチグミン誘導体
とその薬学的に許容される酸の塩は大脳障害の処置のた
めの薬の組成物の製造に特に有用であり、フィソスチグ
ミンのその有益な効果は例えば緑内障、重病筋無力症、
アルツハイマー症やまた有機リン化合物中毒等で知られ
ている。
【0054】本発明によって製造される化合物の高い活
性、良好な安定性及び毒性が少いことは、明らかに臨床
的に高い有用性のある組成物の製造を可能にするもので
ある。
【0055】本発明で示した一般式(1)のフィソスチ
グミン誘導体の有効量は、誘導体そのもの又は塩の形態
で、経口で、腹膜腔内で又は静脈内で、通常の薬学的手
段としてとられるすへての坐薬、賦形剤として患者に投
与できる。
【0056】代表的には、ピル、錠剤、カプセル、シロ
ップのように経口の処方が作成されるが、腹膜腔内、筋
肉内又は静脈内に使用するものは通常薬学的手段として
とられる生理溶液、塩溶液又は溶媒のように無菌希釈剤
の溶液又は懸濁液の形態である。
【0057】そのような処方中での活性成分の量は広い
範囲で使用され、活性成分0.5重量%から70重量%
にわたり、活性成分の服用の有効性にとって妥当な範囲
となる。
【0058】好ましい組成物は投薬単位当たり1〜30
0mgからなる活性化合物含有量を持つ。
【0059】本発明に示したフィソスチグミン誘導体は
高活性で又は遅延作用があることを考えれば、単位当た
り50〜200の要素で、一日一回経口投与される薬の
組成物を処方することは特に有益なことである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/40 ADQ (72)発明者 マリオ ブルフアーニ イタリア国、00040 カステルガンドルフ オ (ローメ)、ヴイーア アルド モロ 28 (72)発明者 マウリツイオ マルタ イタリア国、00154 ローメ、ヴイーア グリエルモ チアマツラ 15 (72)発明者 マツスイモ ポムポーニ イタリア国、00162 ローメ、ヴイーア ジ モロニ 12

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、Rは炭素原子数3〜9個の線状又は分岐状アル
    キル基又はベンジル基である。)を有するフィソスチグ
    ミン誘導体、及びそれと薬学的に許容される酸との塩。
  2. 【請求項2】 クエン酸、酒石酸又はマレイン酸とで形
    成された塩である請求項1記載のフィソスチグミン誘導
    体の塩。
  3. 【請求項3】 一般式(1) 【化2】 (式中、Rは炭素原子数3〜9個の線状又は分岐状アル
    キル基又はベンジル基である。)を有するフィソスチグ
    ミン誘導体の製造法において、 a)フィソスチグミンを低極性有機溶媒中で室温で、窒
    素雰囲気下で、ナトリウムメトキシド及び炭素原子数1
    〜3個の脂肪族アルコールと反応させて式(2) 【化3】 のエセロリンを生成させ、 b)アルコールを蒸留で除き、エセロリン溶液を上記と
    同一の有機溶媒中の一般式(3) 【化4】R−N(CH3 )−CO−Cl (3) (式中、Rは炭素原子数3〜9個の線状又は分岐状アル
    キル基又はベンジル基である。)の塩化カルバミルの溶
    液と反応させて、相当する非塩化形態の一般式(1)の
    フィソスチグミン誘導体を得、 c)その反応の最後に、その反応混合物を有機溶媒中の
    酸の溶液で処理して、フィソスチグミン誘導体塩を形成
    するか、又はその反応混合物を冷水で洗浄し、誘導体自
    体を無極性の溶媒で抽出することによって精製する、こ
    とを特徴とする製造法。
  4. 【請求項4】 上記低極性有機溶媒がジオキサン、エチ
    レングリコール、ベンゼン、エチルエーテル、ジイソプ
    ロピルエーテル、トルエン、キシレン、石油エーテルか
    らなる群から選ばれたものである請求項3記載のフィソ
    スチグミン誘導体の製造法。
  5. 【請求項5】 上記塩化カルバミル溶液を上記エセロリ
    ン溶液に、その二種の試薬の比で1:1〜1:1.4に
    なる量で徐々に添加する請求項3記載のフィソスチグミ
    ン誘導体の製造法。
  6. 【請求項6】 上記誘導体をエチルエーテル、エタノー
    ル、メタノール、イソプロパノール、ジイソプロピルエ
    ーテル及びそれらの混合物から選ばれた有機溶媒に溶解
    させ、これによって得られた溶液を上記と同一の溶媒に
    溶解している適切な酸と反応させ、この際溶媒中の各試
    薬の濃度はフィソスチグミン誘導体1g当たり溶媒50
    〜250mlであり、酸1g当たり溶媒50〜350m
    lであることによって上記一般式(1)のフィソスチグ
    ミン誘導体の塩を調製する請求項3記載のフィソスチグ
    ミン誘導体の製造法。
  7. 【請求項7】 治療に有効な量の請求項1記載のフィソ
    スチグミン誘導体をその他の薬学的に許容される成分と
    共に含有する医薬組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1記載のフィソスチグミン誘導体
    を含有する、緑内障、重病筋無力症、アルツハイマー症
    及び有機リン化合物による中毒の治療に有用な医薬組成
    物。
JP3332579A 1990-11-20 1991-11-20 フイソスチグミン誘導体 Pending JPH0543579A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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IT1199076B (it) * 1984-03-01 1988-12-30 Consiglio Nazionale Ricerche Derivati della fisostigmina con proprieta'di inibizione della aceticolinesterasi e relativo procedimento di produzione
US4791107A (en) * 1986-07-16 1988-12-13 Hoechst-Roussel Pharmaceuticals, Inc. Memory enhancing and analgesic 1,2,3,3A,8,8A-hexahydro-3A,8 (and) 1,3A,8)-di(and tri)methylpyrrolo(2,3-B)indoles, compositions and use

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