JPH0542464B2 - - Google Patents

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JPH0542464B2
JPH0542464B2 JP15730184A JP15730184A JPH0542464B2 JP H0542464 B2 JPH0542464 B2 JP H0542464B2 JP 15730184 A JP15730184 A JP 15730184A JP 15730184 A JP15730184 A JP 15730184A JP H0542464 B2 JPH0542464 B2 JP H0542464B2
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Koji Sasaki
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  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、低温から高温に至るまでの広い温度
範囲で優れた制振性能を有し、かつ、強度特性が
優れているポリアミド樹脂組成物に関する。 一般に、プラスチツク材料は金属材料に比較し
軽量であるため、近年、自動車用の各種金属部品
をプラスチツク製品に変えることについて、研究
がなされており、その実用化も進んでいる。プラ
スチツク製品のうちポリアミド樹脂製品は優れた
強靱性、耐熱性、耐油性等を有するため、シリン
ダーヘツドカバー、オイルパンの様な高温で使用
される部品についてもその適用が進んでいる。一
方、最近自動車の騒音規制の観点から、これらプ
ラスチツク製部品に対し、軽量化以外に制振性・
遮音性の改良効果の期待も高まつているが、ポリ
アミド樹脂製品に関しては、シリンダーヘツドカ
バー、オイルパンの様な100℃近くの高温条件下
ではプラスチツク材料の粘弾性的性質にもとずく
制振効果が大幅に低下するため、実質上制振効果
は期待できないという問題があつた。これは、一
般に、プラスチツク材料は粘弾性的性質を強く保
有し、制振性能が期待されているものの、反面温
度依存性が大きく、制振性能が、主としてプラス
チツク材料のガラス転移にもとずく力学分散の損
失正接(以下tanδと称す。後記表1の註参照)の
極大温度前後において最も高く、それ以外の実用
領域内の温度では、一般に著しく制振性能が低下
することに起因するものである。例えば、ナイロ
ン12、ナイロン6、ナイロン66の様な通常のポリ
アミド樹脂では、このガラス転移にもとずくtanδ
の極大は、通常50℃前後に現われ、高温ではtanδ
の値は著しく小さくなる。そして、この低下が、
高温使用条件下において大きな制振効果が期待で
きない主たる理由となつている。 このような性質を改良する方法として、ポリア
ミド樹脂のガラス転移温度を高温側にシフトさせ
ることが考えられ、例えば、芳香族系のモノマー
の様な分子運動性の小さいモノマーとの共重合体
にする等の方法が考えられるが、結晶化度の低下
あるいは、低温側の制振性能の低下等の問題か
ら、この種の方法には、実質上の効果は期待でき
なかつた。また、広い温度範囲条件下で制振特性
を保有させるという観点からは、ポリマーブレン
ドやグラフト等のポリマーの多成分多相化による
改質が最も期待できる方法であるが、ポリアミド
樹脂に対し、その強度等の大幅の低下を伴わずに
ブレンドできるポリマーは限られており、これま
でにニトリルゴム、酸変性EPDM、アイオノマ
ー等が知られているものの、これらポリマーのガ
ラス転移温度がいずれも0℃以下であり、高温側
における改良効果は見られず、その上、ニトリル
ゴムでは耐熱性の低下、酸変性EPDM、アイオ
ノマーでは、耐熱性や耐油性の低下という欠点が
存在し、さらに、グラフトによる方法もグラフト
可能なポリマーが限られていることと、コストア
ツプ等の問題があり、いずれも満足すべきもので
はなかつた。本発明者らは、低温から高温に至る
までの広い温度範囲で優れた制振性能を有し、か
つ、強度特性が優れているポリアミド樹脂組成物
を得るため種々研究した結果、ポリアミド樹脂と
相溶性の良いポリアミド−ゴム共重合体とその共
重合体と少くとも部分的に均一相を形成せしめ得
る粘着付与剤樹脂との混合組成物をポリアミド樹
脂にブレンドすることにより得られる新規なポリ
アミド樹脂組成物が、上述の物性を満足し得るも
のであることを見出した。 本発明は、かかる知見に基づくものであり、し
たがつて、本発明は、(A)粘着付与剤樹脂20〜80重
量%とポリアミド−ゴム共重合体80〜20重量%か
らなる組成物10〜50重量%を(B)ポリアミド樹脂90
〜50重量%に混合せしめてなることを特徴とする
新規なポリアミド樹脂組成物を提供するものであ
る。 以下に、本発明を詳細に説明する。 本発明の新規なポリアミド樹脂組成物におい
て、ポリアミド樹脂に対して混合される前述の組
成物に用いられる粘着付与剤樹脂とは、一般に、
天然ゴム、合成ゴム、天然−合成配合ゴム、ゴム
系接着剤、ラテツクス等に対し、その配合物表面
の粘着性を増大させる目的で配合される材料すな
わち、いわゆる、粘着付与剤(Tacki−fiers)と
して使用し得る性質を有する樹脂材料を指すもの
であつて、通常、粘着付与剤として利用し得、ま
た利用されている樹脂状物質は、いずれもそれを
用いることができる。そのような樹脂材料として
は、クマロン・インデン樹脂、クマロン樹脂混合
物(クマロン樹脂、ナフテン系油、フエノール樹
脂、ロジンなどの混合品)などのクマロン樹脂系
の粘着付与剤用の樹脂材料;P−第3ブチルフエ
ノール・アセチレン樹脂、フエノール・ホルムア
ルデヒド樹脂、テルペン・フエノール樹脂、ポリ
テルペン樹脂、キシレン・ホルムアルデヒド樹脂
などのフエノール・テルペン系樹脂よりなる粘着
付与剤用樹脂材料;合成ポリテルペン樹脂、芳香
族系炭化水素樹脂、脂肪族系炭化水素樹脂、脂肪
族系環状炭化水素樹脂、不飽和炭化水素重合体、
イソプレン系樹脂、水素添加炭化水素樹脂、炭化
水素系粘着化樹脂、重合型特殊ポリエステル、ポ
リブテン、アタクチツク、ポリプロピレン、液状
ポリブタジエン、低分子量ブチルゴムなどの石油
系炭化水素樹脂よりなる粘着付与剤用樹脂材料;
ロジンのペンタエリスリトール・エステル、同グ
リセロール・エステル、水素添加ロジン、高度水
添のウツドロジン、水素添加ロジンのメチルエス
テル、同トリエチレングリコールエステル、同ペ
ンタエリスリトールエステル、同その他のエステ
ル、高融点エステル系樹脂、重合ロジン、重合ロ
ジンのグリセロールエステル、樹脂酸亜鉛、硬化
ロジンなどのロジン誘導体系よりなる粘着付与剤
用樹脂材料;その他、樹脂酸とアミン−樹脂石け
ん混合物、合成樹脂とフタル酸エステルの共縮合
品等々、粘着付与剤用途に使用される種々の樹脂
材料を例示することができる。 本発明の組成物において使用されるポリアミド
−ゴム共重合体とは、ポリアミドとゴムとのブロ
ツク共重合体、グラフト共重合体であつて、ここ
でいうポリアミドとは分子鎖中にアミド基を有す
る線状の結晶性高分子であり、ナイロン6、ナイ
ロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610、
ナイロン612、ナイロン69等を例示することがで
きる。また、このポリアミドは、これらのナイロ
ンの共重合体でもよい。また、ここでいうゴムと
は、ガラス転移温度が20℃以下の、例えば、ポリ
ブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、ア
クリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリイソ
プレン、ポリクロロプレン、イソブチレン・イソ
プレン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体
(EPM、EPDM)、クロロスルホン化ポリエチレ
ン、塩素化ポリエチレン、エピクロルヒドリン重
合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド
共重合体、アクリル酸アルキルエステル共重合
体、ポリウレタン、ポリシロキサン、ポリエーテ
ルゴム、ポリエステルゴム等の無定形高分子物質
であつて、これらの共重合体でもよい。好ましい
例は、ポリエチレンオキサイドグリコール、ポリ
プロピレンオキサイドグリコール、ポリテトラメ
チレンオキサイドグリコール、ポリヘキサメチレ
ンオキサイドグリコール等のポリアルキレンオキ
サイドグリコールであるポリエーテルゴムであ
る。これらのポリアミドとゴムポリマーとのブロ
ツク共重合体または、グラフト共重合体は、その
ゴムブロツク鎖が粘着付与剤樹脂に相溶性が良
く、粘着付与剤樹脂との組合せにより必要な温度
範囲に高いtanδの値を示すことができることが重
要であり、ポリアミドブロツク鎖がポリアミド樹
脂のいわゆる相溶化剤となり強度の低下を防止し
ていることも重要な要素である。その様な機能を
有するポリアミド−ゴム共重合体は、いずれも、
本発明の組成物において用いることができる。 なお、ポリアミド−ゴム共重合体がポリエーテ
ル−ポリアミドブロツク共重合体の場合、前述の
粘着付与剤樹脂のうち、水素添加ロジンエステル
系樹脂、テルペンフエノール樹脂はポリアミド−
ゴム共重合体と相溶性が良く、良い結果を得るこ
とができる。 使用する粘着付与剤樹脂とポリアミド−ゴム共
重合体とが少なくとも部分的に相溶し、その混合
物の動的粘弾性のtanδの極大あるいはガラス転移
温度が使用温度範囲にあり、好ましくは動的粘弾
性の損失弾性率が使用温度範囲にわたつて高い値
に維持されることは重要であり、そのためには、
使用するポリアミド−ゴム共重合体との相溶性を
調整することが必要である。使用する粘着付与剤
樹脂の最適の組合せ、使用量を制御することによ
り温度条件に対し最適な状態を得ることができ、
また、そのような機能を有する粘着付与剤樹脂
は、いずれも使用することが可能である。ポリア
ミド樹脂と粘着付与剤樹脂が相溶しないような粘
着付与剤樹脂を選定することはポリアミド樹脂自
体の結晶性を変化させないために望ましい。 上述の粘着付与剤樹脂とポリアミド−ゴム共重
合体の組成比は、粘着付与剤樹脂が20〜80重量%
とポリアミド−ゴム共重合体80〜20重量%であつ
て、この場合、粘着付与剤樹脂が20%未満では制
振性改良効果が小さく、粘着性付与剤樹脂が80重
量%を越えると強度の低下が著しくあるいは混練
が困難となる。 粘着付与剤樹脂とポリアミド−ゴム共重合体と
の組成比は、上記の数値範囲内において、粘着付
与剤樹脂の種類、性質(軟化温度等)やポリアミ
ド−ゴム共重合体の種類、性質に応じて適切な組
成比を決めることができる。 上述の如き粘着付与剤樹脂とポリアミド−ゴム
共重合体からなる組成物を混合せしめる対象とな
るポリアミド樹脂は、熱可塑性を有する結晶性高
分子ポリアミドであつて、例えば、ナイロン6、
ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン
610、ナイロン612、ナイロン69等があり、それら
の共重合体および混合物も、もちろん、使用する
ことができる。また、酸変性EPDMやアイオノ
マーで少量変性されたポリアミドも使用すること
ができる。 粘着付与剤樹脂とポリアミド−ゴム共重合体か
らなる組成物(以下組成物(A)と略記する)とポリ
アミド樹脂との混合比としては、ポリアミド樹脂
90〜50重量%、組成物(A)10〜50重量%が好まし
い。 組成物(A)が10重量%未満では、制振性(tanδ)
の改良効果が少なく、50重量%を超えると強度
(引張強さ、引張破断伸び)が低下し、かつ耐熱
性が低下し120℃以上の高温での使用に耐えない。
より好ましい混合比は、ポリアミド樹脂80〜60重
量%と組成物(A)20〜40重量%である。 組成物(A)が20重量%未満では、特に高温100℃
以上での制振性(tanδ)の改良効果が少なく、40
重量%を超えると引張破断伸びの低下をきたす。 本発明に係る新規なポリアミド樹脂組成物を調
製する際のブレンド方法としては、通常の樹脂ブ
レンド装置例えばロール、ニーダー、ブラベンダ
ーミキサー、単軸押出機、2軸押出機等が用いら
れる。この際、使用する粘着付与剤樹脂、ポリア
ミド−ゴム共重合体、ポリアミド樹脂の軟化温度
または融点以上に加熱可能なブレンド装置を用い
る。例をあげて言えば、ポリアミド樹脂としてナ
イロン6を用い、ブレンド装置として2軸押出機
を使用する場合、2軸押出機のシリンダー、アダ
プター、ヘツド温度は230℃〜250℃程度に制御
し、ペレツト状あるいはパウダー状の粘着付与剤
樹脂、ポリアミド−ゴム共重合体、ナイロン6を
あらかじめ室温で充分予備混合した後混練押出す
る方法があり、好ましくは、あらかじめ粘着付与
剤樹脂とポリアミド−ゴム共重合体を2軸押出機
で混練押出しした後、その混練組成物をポリアミ
ド樹脂と混練押出する2ステージ法を用いること
ができる。粘着付与剤樹脂とポリアミド−ゴム共
重合体の混練の場合、シリカ等の増粘用充填材
や、フエノール樹脂、エポキシ樹脂等のポリアミ
ド用架橋剤を少量加え増粘させることにより、取
扱いの作業性を向上させることができる。 本発明のポリアミド樹脂組成物は、通常熱可塑
性樹脂の改質として行なわれている方法を用いて
変性させることができる。例えば剛性を向上させ
るためにガラス繊維、タルク等を充填したり、耐
衝撃性付与のためにエラストマーのブレンド、顔
料、加工助剤等を添加することができる。また本
発明の組成物は、他の樹脂材料やゴム材料へブレ
ンドして用いることもできる。 以下に本発明の実施例を比較例とともに掲げ
る。 比較例および実施例の結果は表1〜表5に示す
とおりである。比較例1(表1〜表5)および比
較例5(表5)、比較例6(表5)では市販品ポリ
マーがそのまま用いられている。 比較例2(表2、表3)、比較例3(表2)およ
び比較例4(表3)では200℃にチヤンバー温度を
制御したブラベンダーミキサーを用い、ロータ回
転数を80rpmでポリアミド樹脂とポリアミド−ゴ
ム共重合体または粘着付与剤樹脂を一度にチヤン
バー内に投入し、ポリアミド樹脂が溶融した後ほ
ぼ混練トルク値が一定になるまで(5〜8分)充
分混練した。ただし、比較例3では、ポリアミド
樹脂が軟化した粘着付与剤樹脂によりスリツプし
混練が不可能であつた。 実施例1〜実施例16においては、あらかじめ、
ポリアミド−ゴム共重合体と粘着付与剤樹脂とを
チヤンバー温度200℃、ローター回転数80rpmの
ブラベンダーミキサーで混練した後その混練組成
物をポリアミド樹脂とともに、上記と同じ条件の
ブラベンダーミキサーで混練した。ポリアミド−
ゴム共重合体と粘着付与剤樹脂は同時にチヤンバ
ー内に投入し、ポリアミド−ゴム共重合体が溶融
した後混練トルク値がほぼ平行になるまで5〜10
分混練し、その混練組成物とポリアミド樹脂を同
一条件で5〜12分混練した。 実施例17〜19ではシリンダー、アダプター、ヘ
ツド温度を200℃に制御した30mmの2軸押出機を
用い、あらかじめポリアミド−ゴム共重合体、粘
着付与剤樹脂、シリカ、TGICを回転数80rpm、
押出量4〜6Kg/hrで混練しペレツトにした後、
それを、ポリアミド樹脂と2軸押出機を用いて、
混練した。実施例17におけるナイロン12との混練
ではシリンダー、アダプター、ヘツド温度は200
℃、実施例18におけるナイロン6との混練では、
250℃、実施例19におけるナイロン66との混練で
は、280℃で、回転数80rpm、押出量5〜7Kg/
hrの条件で行つた。なお、ポリアミド樹脂、ポリ
アミド−ゴム共重合体は、いずれも混練前に、あ
らかじめ充分乾燥した。 試料のテストピースの成形は使用したポリアミ
ド樹脂の融点より30℃高い温度のプレス機にて行
ない、約0.5mmの厚さのシートを作成した。なお、
プレスは、ダイフリーなどの離型剤を塗付した2
枚のアルミハク(約0.1mm厚)の中に試料を入れ、
プレス温度で約3分予熱した後、約10分プレス
し、その後アルミハクごと試料を取出し、冷水に
て急冷し、150℃×1時間アニールしたものを測
定用テストピースとした。なおプレス成形する場
合も試料は充分乾燥した。 表1は、各種ポリアミド−ゴム共重合体と粘着
付与剤樹脂との組合せ使用を、通常のナイロン12
(比較例1)の場合と比較したものであり、実施
例1〜6は、ポリアミド−ゴム共重合体60重量%
と粘着付与剤樹脂40重量%のブレンド組成物をポ
リアミド樹脂に30重量%ブレンドしたものを使用
した場合を示すものである。実施例1〜6におい
ては比較例1より60℃〜120℃の温度範囲にわた
つて動的粘弾性のtanδの値がほとんど同等以上の
値を示している。特に、比較例1が70℃以上では
tanδの値が著しく小さくなるのに対してこれらの
実施例では、いずれもtanδの値は大きく、高温時
の制振性が優れていることを示している。特に、
実施例3の水素添加ロジンエステルおよび実施例
5のテルペン・フエノール樹脂を粘着付与剤樹脂
に用いたものは、強度低下もほとんどなく、tanδ
も著しく高い値を示している。 表2および表3には、ポリアミド−ゴム共重合
体と粘着付与剤樹脂の割合を変量した場合の結果
が示されている。表2には、粘着付与剤樹脂とし
てクマロン・インデン樹脂が、用いられた場合が
示されている。比較例2のポリアミド樹脂とポリ
アミド−ゴム共重合体との2成分ブレンド系で
は、比較例1のナイロン12に対してほとんどtanδ
の値が変わらず、従つて制振性が劣り、比較例3
のポリアミド樹脂と粘着付与剤樹脂の2成分系で
は相溶性が悪くあるいは溶融粘度差もあり混練不
可であるのに対し、実施例7〜9および実施例4
の3成分系ではいずれも混練性が改良され、tanδ
の値も大きくなつている。表3には粘着付与剤樹
脂としてテルペン・フエノール樹脂を用いた場合
が示されており、比較例2および比較例4の2成
分系と比較して、実施例10〜12および実施例5に
おいては、いずれも、tanδの値が大きく表2にお
いても見られた様に、ポリアミド樹脂、ポリアミ
ド−ゴム共重合体、粘着付与剤樹脂の三成分の存
在が本発明に係るポリアミド樹脂組成物として不
可欠であることを示しており、ポリアミド−ゴム
共重合体と粘着付与剤樹脂との割合は、粘着付与
剤樹脂が20重量%未満ではtanδの改良効果はみら
れず、80重量%をこえると強度の低下または混練
性の低下が著しくなることが判る。 表4により、ポリアミド−ゴム共重合体60重量
%、粘着付与剤樹脂40重量%の割合の混練組成物
とポリアミド樹脂とのブレンドにおけるその混合
割合の影響が判る。実施例13の混練組成物10重量
%でも充分tanδの改良効果がみられる。 表5には種々のポリアミド樹脂による実施例が
示されている。実施例17〜19では、取扱い作業性
を改良するためシリカ、TGICが添加され、増粘
が見られるが、いずれも優れた制振性能を有して
いることが示されている。 本発明に係るポリアミド樹脂組成物は、低温か
ら高温に至る広い温度範囲で優れた制振性を有
し、特にポリアミド樹脂の欠点である高温での制
振性が改良されているため、自動車のエンジンル
ーム内の高温、振動が加わる部位の製品、例えば
シリンダーヘツドカバー、オイルパン、タイミン
グベルトカバー等の広い用途に適用することがで
きる。 シリンダーヘツドカバーについては、制振性以
外に高い剛性と耐熱性を要求されるため、ガラス
繊維、カーボン繊維、シリコンカーバイド繊維や
タルク、マイカ、ウオラストナイト等の無機フイ
ラーで補強して用いることが好ましい。この場合
ガラス繊維の使用量としては、通常、20重量%〜
50重量%が適量であり、無機フイラーと併用して
用いる場合はガラス繊維を減らすことができる。
これらの使用割合については製品性能や成形性の
要求に応じてその都度最適に設計することが好ま
しい。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A)粘着付与剤樹脂20〜80重量%とポリアミド
    −ゴム共重合体80〜20重量%からなる組成物10〜
    50重量%を(B)ポリアミド樹脂90〜50重量%に混合
    せしめてなることを特徴とするポリアミド樹脂組
    成物。 2 前記ポリアミド−ゴム共重合体がポリアミド
    −ポリエーテルゴムブロツク共重合体である特許
    請求の範囲第1項記載のポリアミド樹脂組成物。 3 前記粘着付与剤樹脂がテルペンフエノール樹
    脂または水素添加ロジンエステル樹脂である特許
    請求の範囲第1項記載のポリアミド樹脂組成物。
JP15730184A 1984-07-30 1984-07-30 ポリアミド樹脂組成物 Granted JPS6136357A (ja)

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JP15730184A JPS6136357A (ja) 1984-07-30 1984-07-30 ポリアミド樹脂組成物
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JPS6136357A JPS6136357A (ja) 1986-02-21
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