JPH0542384Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、裏ぶたパツキンの有する耐水機能
にパツキン材の弾性を利用し、ムーブメント支持
を加味した時計用構造に関するものである。

〔考案の概要〕

裏ぶたパツキンにムーブメント支持構造を付加
する事により中枠を不要とし同時に簡単な構造で
耐衝撃性を向上させた。

〔従来の技術〕

従来の構造は、裏ぶたパツキンが単に耐水性を
保つ為にのみ使用され、ムーブメントの支持は、
プラスチツク（金属．etc.）に中枠部品によつて
行われていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

プラスチツク（金属．etc.）によつてムーブメ
ントの支持をしている従来の中枠使用構造は、衝
撃吸収等の機能上どうしても中枠が複雑な形とな
り、成形時の材料・形状及び金型等に問題が多く
山積みしていた。

そこでこの考案は、弾性部材よりなる裏ぶたパ
ツキンに耐水性機能を満足させると共に、中枠の
役目を付加しムーブメントをケースにおける衝撃
吸収を可能とし、ムーブメント支持は、もとよ
り、耐衝撃性も向上させる事を目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

上記問題を解決する為にこの考案は、裏ぶたパ
ツキンの少なくとも内周方向に、同時もしくは、
二次成形により、ムーブメントの支持部を配置す
ると共に、ムーブメントの下方部へも前記裏ぶた
パツキンの一部を配置する事により問題点を解決
するものである。

〔作用〕

上記のように裏ぶたパツキンによりムーブメン
トの支持を行うことにより耐水性及び衝撃性を向
上することができる。

〔実施例〕

以下にこの考案の実施例を図面に基づいて説明
する。第２図は、本考案の実施例を示す縦断面図
で、図において、１は胴、２はムーブメント、ハ
ツチング部は裏ぶたパツキンを示し、３はその突
起、５はパツキン部、６は小突起、７はシート
部、８はシート状の緩衝部である。また、４は裏
ぶたである。

第３図は、本考案の他の実施例における裏ぶた
パツキンの平面図で、裏ぶた側からみた図であ
る。なお、９は電池逃げ部である。

第４図は、本考案の実施例における裏ぶたパツ
キンの縦断面図で、ａは第２図の裏ぶたパツキン
の一部拡大図、ｂはさらに別の実施例における裏
ぶたパツキンの一部拡大図を示している。

第２図に示すように、上記裏ぶたパツキンは、 その外周部に、パツキン部５がＯリング状に形
成されて、胴１に設けられたパツキン溝と裏ぶた
４とに挟持されるように構成されている。

上記Ｏリング状のパツキン部５の内側に、薄肉
部８を介して突起３が形成され、胴１とムーブメ
ント２との間に配設される。

上記突起３の内側は、シート部７を形成し、こ
こには、上記ムーブメント２の底部と裏ぶた４と
の間に配設される小突起６が複数個設けられてい
る。

上記の構成により、パツキン部５が耐水性の役
割を担い、突起３がムーブメントの径方向の緩衝
支持部を形成し、小突起６がムーブメントの下部
の緩衝支持部を形成している。

したがつて、一個の裏ぶたパツキンにより、携
帯時計の耐水性、耐衝撃性の向上を図ることがで
きる。

第３図は、他の実施例における、裏ぶた側から
見た裏ぶたパツキンの平面図で、３個の小突起６
は、直接突起３の裏面に設けられ、その一部が、
突起３の内側からその中心方向に突き出してムー
ブメント２の下部の緩衝支持を行つている。

第４図ａは、第２図の裏ぶたパツキンの主要部
を示し、第４図ｂは、さらに別の実施例の主要部
を示し、小突起６の裏ぶた側を面一にして、シー
ト部７が裏ぶたの背面に密着する構成としてい
る。

〔考案の効果〕

この考案は、以上説明した通り、パツキン部
と、ムーブメントの径方向、および、下部方向の
支持を、一個の裏ぶたパツキンで支持するので、
簡単な構造で耐衝撃性を向上させられると共に、
複雑な構造の中枠が不要になりコストダウンにな
る。又裏ぶたパツキンを単なる輪ではなくなるの
で、よじれる事もなく耐水不良も減少する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来構造の時計の縦断面図、第２図
は、この考案の時計の実施例を示す縦断面図、第
３図は、この考案の他の実施例にかかる裏パツキ
ンの平面図、第４図は、第２図、および、別の実
施例の裏パツキンの縦断面図である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 裏ぶたパツキンを採用した携帯用時計におい
   て、 上記裏ぶたパツキンは、シート状弾性部材より
   なり、 その外周部には、胴に設けられたパツキン溝と
   裏ぶたとに挟持されるＯリング状で厚肉に形成さ
   れたパツキン部が形成され、 上記Ｏリング状のパツキン部の内側には、上記
   胴とムーブメントとの間に配設される突起が形成
   され、 上記突起の内側には、上記ムーブメントの底部
   と裏ぶたとの間に配設される小突起が設けられて
   いることを特徴とする携帯用時計の構造。