JPH0537430U - 正面・側面加工兼用回転工具軸ユニツト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 一個の回転工具軸ユニットで正面の加工と側
面の加工との両方を行えるようにする。 【構成】 ユニット本体４に駆動軸５に対し平行な正面
加工用回転工具軸６と、直角な側面加工用回転工具軸７
を設け、ギヤー９，１２，１１を介して回転工具軸６を
回転させると同時に、ギヤー９，１２、ハイポイドギヤ
ー１３，１４を介して回転工具軸７を回転させる。この
ハイポイドギヤーを利用して中間軸８に対してオフセッ
ト量を有する回転工具軸７に回転の伝達がされ、両回転
工具軸６，７は常に同一方向に同時に回転される。そし
て使用しない側の回転工具軸は蓋１５又は１６により前
方を塞いで切粉等の侵入を防止する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は複合加工旋盤の刃物台ユニットに着脱可能に装着される回転工具軸ユ ニットに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、複合加工旋盤に用いられる回転工具軸ユニットには、図５に示すように 駆動軸１０１に対して平行な回転工具軸１０２を有する正面加工用と、図６に示 すように直角な回転工具軸１０３を有する側面加工用の二種類の専用工具軸ユニ ットを備えているものが多い。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の技術で述べた二種類の専用工具軸ユニットを用いて正面加工と側面加工 を行う方法は、二種類の工具軸ユニットを刃物台タレットに装着しておくと、工 具取付本数が少なくなり、必要時以外取外すようにすると取換に時間を要し、そ のうえ保管場所が必要になるという厄介な問題点を有している。 本考案は従来の技術の有するこのような問題点に鑑みなされたものであり、そ の目的とするところは、一つのユニットに正面加工用と側面加工用の二本の回転 工具軸を備える兼用形の回転工具軸ユニットを提供しようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために本考案における正面・側面加工兼用回転工具軸ユニ ットは、複合加工旋盤の刃物タレットに着脱可能に装着される回転工具軸ユニッ トにおいて、ユニット本体の前記刃物台タレット側より回転される駆動軸に対し て平行と直角に二本の回転工具軸をそれぞれ回転可能に設け、前記駆動軸の回転 を該二本の回転工具軸に同時に同一方向に伝達する手段を設けてなるものである 。

【０００５】

【作用】

主軸チャックに把持するワークの端面に穴明け又はミーリング加工する場合に は、正面用回転工具軸に工具を装着して、刃物台タレットのＺ軸又はＸ軸移動で 切削加工を行う。またワークの側面に穴明け又はミーリング加工する場合には、 側面用回転工具軸に工具を装着して刃物台タレットのＸ軸又はＺ軸移動で加工を 行う。

【０００６】

【実施例】

実施例について図１〜図４を参照して説明する。 複合加工旋盤の刃物台１に、Ｚ軸垂直平面内において旋回割出し可能に刃物台 タレット２が支持されており、タレット２の左側面に設けられた複数の工具取付 ステーションに回転工具軸ユニット３が着脱可能に装着されている。この回転工 具軸ユニット３のユニット本体４には、タレット側から回転が伝達される駆動軸 ５が回転可能に支持されており、この駆動軸５と平行に正面加工用回転工具軸６ が、また直角に側面加工用回転工具軸７がそれぞれ回転可能に軸承されている。

【０００７】 本体４には駆動軸５と正面加工用回転工具軸６間に中間軸８が平行かつ回転可 能に支持されており、この中間軸８に嵌着されるギヤー１２が駆動軸５に嵌着さ れるギヤー９と回転工具軸６に嵌着されるギヤー１１の両方に噛合されている。 更に中間軸８にはハイポイドギヤー１３が嵌着され、このハイポイドギヤー１３ は中間軸８に対してオフセット量を有して直角な側面加工用回転工具軸７のハイ ポイドギヤー１４と噛合されている。そしてこれ等のギヤー列により両回転工具 軸６，７は駆動軸５の回転で同時に同一方向に回転され、回転工具軸６，７の何 れか一方に工具Ｔが着脱可能に装着されて加工が行われ、使用しない他方の回転 工具軸は蓋１５又は１６により前方が覆われるようになっている。

【０００８】 続いて本実施例の作用について説明する。 図示しない主軸チャックに把持されるワークの端面に、例えばドリルで穴明け する場合、回転工具軸６にドリルを装着し、回転工具軸７の前方を蓋１６で覆う 。そして刃物台タレット２を旋回させて回転工具軸ユニット３を切削位置に割出 し、刃物台１に内蔵の図示しないモータにより駆動軸５を回転させ、ギヤー９， １２，１１を介して回転工具軸６を回転させ、図示しないサドルのＺ軸方向送り でワーク端面の穴明け加工を行う。 次にワークの側面に例えばドリルで穴明けする場合、回転工具軸７にドリルを 装着し、回転工具軸６の前方を蓋１５で覆い、移動軸の回転でギヤー９，１２、 ハイポイドギヤー１３，１４を介して旋回工具軸６を回転して刃物台１のＸ軸方 向移動でワーク側面の穴明け加工を行う。

【０００９】

【考案の効果】

本考案は上述のとおり構成されているので次に記載する効果を奏する。 一個のユニット本体に正面加工用と側面加工用の二本の回転工具軸を設け、こ の二本の回転工具軸を歯車列を介して一本の駆動軸で歯車列を介して同時に同一 方向に回転させるようにし、何れか一方の回転工具軸に回転工具を装着して、穴 明け又はミーリング加工を行うようにしたので、正面専用の回転工具軸ユニット と側面専用の回転工具軸ユニットとの二つのユニット用意する必要がなく、経済 径と操作性が大幅に向上すると同時に、タレット装着工具本数が増え、不要時の 保管スペースを少なくすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施例の正面・側面加工用回転工具軸ユニッ
トの断面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線視断面図である。

【図３】側面加工に使用中の回転工具軸ユニットを表す
刃物台の斜視図である。

【図４】正面加工に使用中の回転工具軸を表す刃物台の
斜視図である。

【図５】従来の正面加工用回転工具軸ユニットの断面図
である。

【図６】従来の側面加工用回転工具軸ユニットの断面図
である。

【符号の説明】

２ 刃物台タレット ４ ユニッ
ト本体 ５ 駆動軸 ６ 正面加
工用回転工具軸 ７ 側面加工用回転工具軸 ９，１１，
１２ ギヤー １３，１４ ハイポイドギヤー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 複合加工旋盤の刃物タレットに着脱可能
   に装着される回転工具軸ユニットにおいて、ユニット本
   体の前記刃物台タレット側より回転される駆動軸に対し
   て平行と直角に二本の回転工具軸をそれぞれ回転可能に
   設け、前記駆動軸の回転を該二本の回転工具軸に同時に
   同一方向に伝達する手段を設けてなることを特徴とする
   正面・側面加工兼用回転工具軸ユニット。