JPH0537228Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 車椅子を使用しなければならない歩行障害者が
車椅子に載つたまま容易に体重の測定が出来る歩
行障害者用体重計に関する。

［従来の技術］ 車椅子に載つた状態でその全重量を計量し、使
用した車椅子の重量を差引き、歩行障害者の体重
を測定するに適した体重計は実開昭50−136449号
及び実開昭54−149441号で提案されているように
体重計の載置台に車椅子を載せるために傾斜を付
けた導入路を設けている。

前記従来の技術によると、車椅子の４つの車輪
が安定して載るためには計量部の載置台が大きく
なり、また車椅子を計量器の載置台に無理なく、
スムーズに載るために傾斜を付けた導入路を設け
ているために、形状はさらに大きくなり、また車
椅子の重量と使用者の体重の合計が車椅子の４つ
つの車輪と接する点に集中して荷重され、この重
量に耐える構造であるためには前記載置台及び導
入路に肉厚の剛性のある材料（材厚１mm以上の鉄
板等）の使用が必要となり、重量が重いものとな
つてしまつた。一方、車椅子に載つた状態で使用
するために、体重計の設置場所は通路または広場
等一定以上の空間がある場所に限定され常設出来
ない場合が多く、体重計の移動、設置、及び撤去
することが必要であるが、体重計の形状の大きさ
及び重量の重さが原因で、容易に体重計の移動、
設置、及び撤去が出来なかつた。

［考案が解決しようとする課題］ 本考案の目的は前記従来の欠点である。移動、
設置、撤去の困難さを解決し、不使用時はよりコ
ンパクトで格納場所の制約の無い歩行障者用体重
計を提供することである。

［課題を解決するための手段］ 計量部載置台の対向する２辺に、車椅子導入路
を、不使用時には取り付け部を軸に回転し、載置
台を覆う状態に折り畳み可能に設け、計量部全体
を、キヤスター付きの搬送装置に、不使用時には
取り付け部を軸に回転し、該搬送装置に立て掛け
た状態で安定する様に折り畳み自在に取り付けた
基台に固定し、表示器を含む操作部を前記搬送装
置の持ち手近傍に取り付ける。

［作用］ 車椅子の導入路及び計量部全体をそれぞれ取り
付け場所を支点に回転させるために少ない力で体
重計の設置及び撤去が可能となり、全体はキヤス
ター付き搬送装置に立体的に格納されるので、少
ないスペースに格納され、移動も簡単となる。

［実施例］ 以下実施例の図面を基に本考案の詳細を説明す
る。

第１図〜第３図は本考案実施例の外形図で第１
図は本考案の一部（搬送装置の取つ手近傍及び表
示部）を省略した平面図、第２図は本考案の正面
図、第３図はその、点線は設置（使用）時を、実
線は格納（不使用）時を現す側面図である。第４
図〜第６図は本考案実施例の要部の部分図であ
る。

断面形状がコ字形の載置台６は２個ずつその一
端が結合部材１１に回転自在に固定され、他端
は、計量器部１の荷重受けに固定された載置台受
け９にて受け止められる。

導入路５は載置台の４個の立ち上げ部に回転自
在に、回転軸Ａを軸として載置台と重なり合う様
折り畳み可能に取り付けられ導入路５と載置台６
とで載置装置２を構成している。結合部材１１は
重量計の荷重受けに固定されている載置台固定金
具１３に固定される。

重量計のベースに固定された重量計取り付け金
具１２は後述する基台３の重量計固定部材１４に
固定される。

基台３はほぼ長方形の外形を有し、重量計のベ
ースに固定された重量計取り付け金具１２を固定
する２固の重量計取り付け部材１４を設け、外周
を成す長方形の一辺で回転軸Ｂを軸に回転自在に
搬送装置４に取り付け、対辺に取つ手８を固定し
する。

搬送装置４にはキヤスターが設けてあり、持ち
手近傍に表示器を備えた操作部４０を回転自在に
取り付けてある。基台３は回転軸Ｂを軸に、取つ
手８を持ち上げると、取つ手８を接点として、搬
送装置４に立て掛けられて安定する。

使用時の載置台６と導入路５で作る角度は、載
置台６が水平の時、導入路５の自由端は、地面か
ら僅かに離れる角度に設定し、載置台６の自由端
を載置台受け９にバネ（図示せず）で、導入路５
が地面に接触しない程度に引つ張つている。車椅
子の前輪が導入路５にかかると前記バネが伸び第
７図及び第８図に示すＤ部が開き導入路５は地面
に接触し車椅子は無理なく載置台に載ることがで
きる。

車椅子が載置台に載ると、載置台の立ち上げ部
に交互に設けた押え板１２が他方の載置台を載置
台受け９に圧接し、載置台は水平になり、導入路
５は地面から離れる。

［考案の効果］ 頻繁に設置、撤去を繰り返す必要があり、重く
て大きな身体障害者用体重計が、以上に述べた構
成により、体重計に無理な力が掛からず、スムー
ズに乗り降りが出来、設置、撤去及び移動が容易
となり、少ない空間で格納できるものとなる。

【図面の簡単な説明】

第１図 本考案実施例の一部を省略した平面
図、第２図 本考案実施例の正面図、第３図 本
考案実施例の側面図（実線は格納状態を破線は使
用状態を示す）、第４図 不使用時の載置装置斜
視図、第５図 重量計部斜視図、第６図 基台及
び搬送装置斜視図、第７図 使用状態の載置装置
斜視図、第８図 第７図Ｄ部の拡大図。 １……重量計、２……載置装置、３……基台、
４……搬送装置、５……導入路、６……載置台、
７……キヤスター、８……取つ手、９……載置台
受け、１０……操作部、１１……結合部材、１２
……重量計取り付け金具、１３……載置台固定金
具、１４……重量計固定部材、Ａ……導入路回転
軸、Ｂ……基台回転軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 使用している車椅子の重量と使用者の体重の合
   計の重量を計量し、該車椅子の重量を差し引いて
   車椅子使用者の体重を求める体重計に於て、計量
   部載置台の対向する２辺に、車椅子導入路を、不
   使用時には取り付け部を軸に回転し、載置台を覆
   う状態に折り畳み可能に設け、計量部全体を、キ
   ヤスター付きの搬送装置に、不使用時には取り付
   け部を軸に回転し、該搬送装置に立て掛けた状態
   で安定する様に折り畳み自在に取り付けた基台に
   固定し、表示器を含む操作部を前記搬送装置の持
   ち手近傍に取り付けたことを特徴とする歩行障害
   者用体重計。