JPH05346879A - データファイリング装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 分散して配置された同一ファイルのデータを
自動的に並べ換えて連続するトラック領域に配置させ
る。 【構成】 オペレーティングシステムに規定されたプロ
グラムに従って、記憶媒体１０内に分散して配置された
同一ファイルのデータを全てバッファ６０に一時記憶さ
せ、バッファ６０内に一時記憶させた同一ファイルのデ
ータを、記憶媒体１０の連続するトラック領域に再書き
込みさせるようにした。 【効果】 記憶媒体のランダムなトラック領域に格納さ
れたデータファイルの量が膨大な量となる前に、自動的
にデータファイルの並べ換えを行うことができ、データ
の並べ換えを行うタイミングを決定するためにユーザが
データファイルを読み出す際のアクセス速度を常に意識
する必要がなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、コンピュータ装置等に
おける各種データファイルが格納されるデータファイリ
ング装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、コンピュータ装置等における
データファイリング装置では、データファイルの書き込
み、消去を繰り返すと、記憶媒体上の空トラックの位置
が散在する場合がある。すると、新たなデータファイル
を書き込む際や、既に書き込まれたファイルへデータを
追加する際に、それらのデータファイルをファイル単位
で記憶媒体上の連続するトラックに格納することができ
ず、複数のトラックに分散して格納される場合が生じ
る。

【０００３】ところが、このように単一のファイルが複
数のトラックに分散して格納されていると、アクセスの
際にドライブ側で読み出し動作に加えてシーク動作が入
るため、アクセス速度が鈍化する。このため、複数のト
ラックに分散して格納されたデータファイルに対して
は、他のデータファイルとの間で格納トラック領域を入
れ替えさせ、連続するトラック領域に格納されるように
することが好ましい。

【０００４】そして従来は、コンピュータ装置等のユー
ザがデータファイルを読み出す際のアクセス速度を見
て、感覚的に「遅い」と判断した時には、データファイ
ルの並べ換え用のアプリケーションソフトをユーザが起
動させて、記憶媒体に書き込まれた複数のデータファイ
ルを並べ換えていた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の方式では、記憶媒体に書き込まれた複数のデー
タファイルの並べ換えを行うタイミングをユーザが決め
ていたので、ユーザはデータファイルを読み出す際のア
クセス速度を常に意識していなければならず、また、ユ
ーザがアクセス速度の遅さに気づく時点では、既に膨大
な量のデータファイルがランダムなトラック領域に格納
されていて、データファイルの並べ換えを行うために多
大な時間を要する可能性が高いという不具合があった。

【０００６】本発明は上述の問題に鑑みてなされたもの
で、ユーザがデータファイルを読み出す際のアクセス速
度を常に意識する必要をなくし、膨大な量のデータファ
イルがランダムなトラック領域に格納される前に自動的
にデータファイルの並べ換えを行うことができるデータ
ファイリング装置を提供することを課題とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、複数のトラックを有し、複数のファイルデ
ータが書き込み、読み出される記憶媒体と、該記憶媒体
への前記ファイルデータの書き込み、読み出し処理を制
御する制御手段と、前記記憶媒体から読み出されたファ
イルデータが一時記憶されるバッファと、を備えるデー
タファイリング装置において、前記制御手段は、外部か
らのアクセスにより前記記憶媒体からの前記ファイルデ
ータの読み出し処理を実行した後に、該記憶媒体に書き
込まれた前記複数のファイルデータをファイル単位で記
憶媒体から順次読み出させて前記バッファに一時記憶さ
せる整列用読出手段と、前記バッファに順次一時記憶さ
れた各データファイルを、前記記憶媒体の連続するトラ
ック領域に書き込ませる整列用書込手段と、を有するこ
とを構成とするものである。

【０００８】

【作用】本発明のデータファイリング装置によれば、記
憶媒体からデータファイルを読み出す際に、その読み出
し処理に続いて整列用読出手段が、記憶媒体に書き込ま
れた複数のデータファイルをファイル単位で記憶媒体か
ら順次読み出させて前記バッファに一時記憶させると共
に、整列用書込手段が、バッファに順次一時記憶された
各データファイルを、記憶媒体の連続するトラック領域
に改めて書き込ませるので、記憶媒体のランダムなトラ
ック領域に格納されたデータファイルの量が膨大な量と
なる前に、自動的にデータファイルの並べ換えを行うこ
とができる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例について図面に基づい
て説明する。図１は、本発明の一実施例に係るデータフ
ァイリング装置の概略構成を示すブロック図である。

【００１０】図１において１０は、例えばハードディス
ク等の記憶媒体、２０は、記憶媒体１０へのデータの書
き込み、読み出しを行うディスクドライブであり、３０
は、ディスクドライブ２０による記憶媒体１０へのデー
タの書き込み、読み出し処理を制御する中央処理装置
（以下、ＣＰＵと略記する）である。また、図１におい
て４０は内部データバスライン、５０は、ホストコンピ
ュータとつながったＳＣＳＩバスライン（図示せず）
と、内部データバスライン４０とを接続する、インタフ
ェース機能を有するＳＣＳＩブロック、６０は、記憶媒
体１０から読み出されてＳＣＳＩバスラインに送出され
るデータが一時記憶されるバッファである。

【００１１】ＣＰＵ３０による記憶媒体１０へのデータ
の書き込み、読み出し処理の制御は、オペレーティング
システム（以下、ＯＳと略記する）に規定されたプログ
ラムに従って行われ、記憶媒体１０へ書き込まれたデー
タのファイル管理もこのＯＳが行う。尚、ＯＳが持つ、
記憶媒体１０へ書き込まれたデータのファイル管理のテ
ーブルは一般にＦＡＴと呼ばれており、このＦＡＴで
は、記憶媒体１０における各データファイルのトラック
領域等が管理されている。

【００１２】このような構成による本実施例のデータフ
ァイリング装置では、ＳＣＳＩブロック５０を介してホ
スト側からアクセスされたファイルは、ＣＰＵ３０を通
してディスクドライブ２０に読み出し要求され、記憶媒
体１０から読み出された当該ファイルのデータはＣＰＵ
３０の制御により一旦バッファ６０に記憶される。そし
て、不図示のＳＣＳＩデータバスライン側の準備ができ
たら、ＣＰＵ３０の制御により、バッファ６０からＳＣ
ＳＩブロック５０を介してＳＣＳＩデータバスラインに
ファイルデータを送出させる。

【００１３】さて、記憶媒体１０内のファイル内容を示
す図２にあるように、既にファイル１からファイル４ま
での４つのファイルデータが、その順番通りのトラック
配列で記憶媒体１０に書き込まれている状態で、ファイ
ル３に対して追加のデータの書き込みを行うと、図３に
示すように、その追加分のデータがファイル４のトラッ
ク領域の後に続いて書き込まれ、既存のファイル３のデ
ータに対してトラック領域が分散してしまう。そこで、
本実施例のデータファイリング装置では、先に述べた記
憶媒体１０からのデータの読出処理に続いて、ＯＳに規
定したプログラムに従って分散された同一ファイルのデ
ータの整列処理を行う。

【００１４】以下、その処理の流れを図４のフローチャ
ートを参照して説明する。まず、ステップＳ１におい
て、ＳＣＳＩデータバスラインがビジー（通信状態にあ
る）か否かを判別し、通信状態にあるときには通信状態
が終了するまでステップＳ１をリピートする。通信状態
にないときには次のステップＳ２において、ＦＡＴで管
理されている、記憶媒体１０における各データファイル
毎のトラック領域の情報に基づいて、各データファイル
毎のトラック領域が連続しているか、或は分散している
かを判別し、連続している時にはステップＳ１にリター
ンする。

【００１５】一方、分散しているときには次のステップ
Ｓ３において、分散された同一ファイルのデータが記憶
媒体１０の連続するトラック領域に配置されるように、
データの並べ換えを行う。例えば、図５（ａ）に示すよ
うに、ファイル４のデータを挟んで記憶媒体１０の連続
しないトラック領域に分散して配置されたファイル３の
データとその追加のデータとが、連続するトラック領域
に配置されるように、ファイル３の追加分のデータとフ
ァイル４のデータとの並べ換えを行う。

【００１６】ステップＳ３で行われる並べ換え処理は、
例えば図５（ａ），（ｂ）に示す並べ換えの場合、ま
ず、ファイル４のデータを記憶媒体１０から読み出して
バッファ６０に一時記憶させ、続いて、ファイル３のデ
ータ、そして、ファイル３の追加分のデータの順に、フ
ァイル４と同様に記憶媒体１０から読み出してバッファ
６０に一時記憶させる。すると、バッファ６０内ではフ
ァイル４のデータ、ファイル３のデータ、ファイル３の
追加分のデータの順にデータが記憶されていることとな
る。そこで、そのままの順でファイル４及びファイル３
（追加の分も含む）のデータを記憶媒体１０に記憶させ
れる。

【００１７】これにより、図５（ａ）に示す、ファイル
３とその追加分のデータが分散された状態から、図５
（ｂ）に示す、ファイル３とその追加分のデータが連続
するトラック領域に配置された状態に書き換えられ、デ
ータの並べ換え処理が終了する。

【００１８】そして、ステップＳ３の並べ換え処理が終
了すると、図４に示すフローチャートのステップＳ４に
て、ＦＡＴが管理している各データファイルの記憶媒体
１０におけるトラック領域の情報を、ステップＳ３の並
べ換え処理で変更された後のトラック領域情報に修正処
理し、ステップＳ１にリターンする。

【００１９】尚、ステップＳ３の並べ換え処理に際し
て、並べ換えにかかるファイルのデータがバッファ６０
に一時記憶されるので、バッファ６０の容量は通常より
も多少多めにしておくことが望ましい。また、分散ファ
イルの並べ換え処理中にホスト側からアクセスがあった
場合には、これに即応することが必要であるため、並べ
換え処理の中断用ポインタを設けることで、マルチジョ
ブに対応する。

【００２０】そして、並べ換え処理の中断に際しては、
並べ換え中のデータを一時記憶する必要があるので、大
容量のバッファ、メモリ、或はディスク上の専用バッフ
ァエリアを設け、中断時にそれまでの処理状態を一時バ
ッファリングして、ホスト側のアクセスが終了した後に
バッファリングしたデータを呼び出し、中断以後の並べ
換え処理を再開する。

【００２１】さらに、ＦＡＴ管理方法はＯＳの種類によ
って異なるのでソフトウェアで対応し、ＯＳの種類の指
定は、例えばＤＩＰスイッチの切換によって行うように
してもよい。

【００２２】このように、本実施例のデータファイリン
グ装置では、記憶媒体１０内のファイルデータを読み出
す毎に、分散して配置された同一ファイルのデータが自
動的に並べ換えられて連続するトラック領域に配置され
るので、ユーザがデータファイルを読み出す際のアクセ
ス速度を常に意識する必要がなく、膨大な量のデータフ
ァイルがランダムなトラック領域に格納される前にデー
タファイルの並べ換えを行うことができる。尚、本実施
例においては、ＣＰＵ３０及びＯＳが制御手段に相当し
ている。

【００２３】

【発明の効果】上述したように本発明によれば、記憶媒
体からのデータファイルの読出処理に続いて、記憶媒体
に書き込まれた複数のデータファイルがファイル単位で
記憶媒体から順次読み出されてバッファに一時記憶さ
れ、この一時記憶された各データファイルが、記憶媒体
の連続するトラック領域に改めて書き込まれる。このた
め、記憶媒体のランダムなトラック領域に格納されたデ
ータファイルの量が膨大な量となる前に、自動的にデー
タファイルの並べ換えを行うことができ、データの並べ
換えを行うタイミングを決定するためにユーザがデータ
ファイルを読み出す際のアクセス速度を常に意識する必
要がなくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係るデータファイリング装
置の概略構成を示すブロック図である。

【図２】図１に示す記憶媒体内のファイル内容を示す説
明図である。

【図３】単一のファイルが分散して配置された状態の図
１に示す記憶媒体内のファイル内容を示す説明図であ
る。

【図４】分散された同一ファイルのデータを並べ換えて
整列する整列処理の流れを示すフローチャートである。

【図５】図４に示す並べ換え処理を行う前の図１に示す
記憶媒体内のファイル内容と並べ換え処理後のファイル
内容とを比較して示す説明図である。

【符号の説明】

１０ 記憶媒体 ２０ ディスクドライブ ３０ ＣＰＵ（制御手段） ４０ 内部データバスライン ５０ ＳＣＳＩブロック ６０ バッファ

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｇ１１Ｂ 20/12 7033−5Ｄ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数のトラックを有し、複数のファイル
   データが書き込み、読み出される記憶媒体と、 該記憶媒体への前記ファイルデータの書き込み、読み出
   し処理を制御する制御手段と、 前記記憶媒体から読み出されたファイルデータが一時記
   憶されるバッファと、を備えるデータファイリング装置
   において、 前記制御手段は、 外部からのアクセスにより前記記憶媒体からの前記ファ
   イルデータの読み出し処理を実行した後に、該記憶媒体
   に書き込まれた前記複数のファイルデータをファイル単
   位で記憶媒体から順次読み出させて前記バッファに一時
   記憶させる整列用読出手段と、 前記バッファに順次一時記憶された各データファイル
   を、前記記憶媒体の連続するトラック領域に書き込ませ
   る整列用書込手段と、 を有することを特徴とするデータファイリング装置。