JPH05345891A - 液晶組成物、液晶素子及び表示装置 - Google Patents

液晶組成物、液晶素子及び表示装置

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JPH05345891A
JPH05345891A JP4331198A JP33119892A JPH05345891A JP H05345891 A JPH05345891 A JP H05345891A JP 4331198 A JP4331198 A JP 4331198A JP 33119892 A JP33119892 A JP 33119892A JP H05345891 A JPH05345891 A JP H05345891A
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JP
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liquid crystal
phase
temperature range
temperature
smectic
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JP4331198A
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English (en)
Inventor
Masahiro Terada
匡宏 寺田
Nobutsugu Yamada
修嗣 山田
Akio Yoshida
明雄 吉田
Yoshimasa Mori
省誠 森
Masataka Yamashita
眞孝 山下
Kazuharu Katagiri
一春 片桐
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 強誘電性液晶素子の実用化のために、応答速
度の温度依存性を軽減させるのに効果的な液晶組成物を
提供することにある。 【構成】 カイラルスメクチックC相を生じる温度範囲
をもつ液晶組成物において、前記温度範囲内に、 a)カイラルスメクチックC相でのコーン角が温度降下
に伴い増加する第1の温度範囲と、 b)該第1の温度範囲より低い温度範囲で、カイラルス
メクチックC相でのコーン角がさらなる温度降下に伴い
変位点を境にして減少する第2の温度範囲とを有するこ
とを特徴とする液晶組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶組成物およびそれ
を使用した液晶素子並びに表示装置に関し、さらに詳し
くは電界に対する応答特性が改善された新規な液晶組成
物、およびそれを使用した液晶表示素子や液晶−光シャ
ッター等に利用される液晶素子並びに該液晶素子を表示
に使用した方法並びに表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、液晶は電気光学素子として種
々の分野で応用されている。現在実用化されている液晶
素子はほとんどが、例えばエム シャット(M.Sch
adt)とダブリュ ヘルフリッヒ(W.Helfri
ch)著“アプライド フィジックス レターズ”
(“Applied Physics Letter
s”)Vo.18,No.4(1971.2.15)
P.127〜128の“Voltage Depend
ent Optical Activity of a
Twisted Nematic Liquid Cr
ystal”に示されたTN(Twisted Nem
atic)型の液晶を用いたものである。
【0003】これらは、液晶の誘電的配列効果に基づい
ており、液晶分子の誘電異方性のために平均分子軸方向
が、加えられた電場により特定の方向に向く効果を利用
している。これらの素子の光学的な応答速度の限界はミ
リ秒であるといわれ、多くの応用のためには遅すぎる。
【0004】一方、大型平面ディスプレイへの応用で
は、価格、生産性などを考え合せると単純マトリクス方
式による駆動が最も有力である。単純マトリクス方式に
おいては、走査電極群と信号電極群をマトリクス状に構
成した電極構成が採用され、その駆動のためには、走査
電極群に順次周期的にアドレス信号を選択印加し、信号
電極群には所定の情報信号をアドレス信号と同期させて
並列的に選択印加する時分割駆動方式が採用されてい
る。
【0005】しかし、この様な駆動方式の素子に前述し
たTN型の液晶を採用すると走査電極が選択され、信号
電極が選択されない領域、或いは走査電極が選択され
ず、信号電極が選択される領域(所謂“半選択点”)に
も有限に電界がかかってしまう。
【0006】選択点にかかる電圧と、半選択点にかかる
電圧の差が充分に大きく、液晶分子を電界に垂直に配列
させるのに要する電圧閾値がこの中間の電圧値に設定さ
れるならば、表示素子は正常に動作するわけであるが、
走査線数(N)を増加して行った場合、画面全体(1フ
レーム)を走査する間に一つの選択点に有効な電界がか
かっている時間(duty比)が1/Nの割合で減少し
てしまう。
【0007】このために、くり返し走査を行った場合の
選択点と非選択点にかかる実効値としての電圧差は、走
査線数が増えれば増える程小さくなり、結果的には画像
コントラストの低下やクロストークが避け難い欠点とな
っている。
【0008】この様な現象は、双安定性を有さない液晶
(電極面に対し、液晶分子が水平に配向しているのが安
定状態であり、電界が有効に印加されている間のみ垂直
に配向する)を時間的蓄積効果を利用して駆動する(即
ち、繰り返し走査する)ときに生ずる本質的には避け難
い問題点である。
【0009】この点を改良するために、電圧平均化法、
2周波駆動法や、多重マトリクス法等が既に提案されて
いるが、いずれの方法でも不充分であり、表示素子の大
画面化や高密度化は、走査線数が充分に増やせないこと
によって頭打ちになっているのが現状である。
【0010】この様な従来型の液晶素子の欠点を改善す
るものとして、双安定性を有する液晶素子の使用がクラ
ーク(Clark)およびラガウェル(Lagerwa
ll)により提案されている(特開昭56−10721
6号公報、米国特許第4367924号明細書等)。
【0011】双安定性液晶としては、一般にカイラルス
メクティックC相(SmC* 相)又はH相(SmH*
相)を有する強誘電性液晶が用いられる。
【0012】この強誘電性液晶は電界に対して第1の光
学的安定状態と第2の光学的安定状態からなる双安定状
態を有し、従って前述のTN型の液晶で用いられた光学
変調素子とは異なり、例えば一方の電界ベクトルに対し
て第1の光学的安定状態に液晶が配向し、他方の電界ベ
クトルに対しては第2の光学的安定状態に液晶が配向さ
れている。また、この型の液晶は、加えられる電界に応
答して、上記2つの安定状態のいずれかを取り、且つ電
界の印加のないときはその状態を維持する性質(双安定
性)を有する。
【0013】以上の様な双安定性を有する特徴に加え
て、強誘電性液晶は高速応答性であるという優れた特徴
を持つ。それは強誘電性液晶の持つ自発分極と印加電場
が直接作用して配向状態の転移を誘起するためであり、
誘電率異方性と電場の作用による応答速度より3〜4オ
ーダー速い。
【0014】この様に強誘電性液晶はきわめて優れた特
性を潜在的に有しており、このような性質を利用するこ
とにより、上述した従来のTN型素子の問題点の多くに
対して、かなり本質的な改善が得られる。特に、高速光
学光シャッターや高密度,大画面ディスプレイへの応用
が期待される。このため強誘電性を持つ液晶材料に関し
ては広く研究がなされているが、現在までに開発された
強誘電性液晶材料は、低温作動特性、高速応答性等を含
めて液晶素子に用いる十分な特性を備えているとは言い
難い。
【0015】応答時間τと自発分極の大きさPsおよび
粘度ηの間には、下記の式[II] τ=η/(Ps・E) [II] (ただし、Eは印加電界である)の関係が存在する。し
たがって応答速度を速くするには、 (ア)自発分極の大きさPsを大きくする (イ)粘度ηを小さくする (ウ)印加電界Eを大きくする 方法がある。しかし印加電界は、IC等で駆動するため
上限があり、出来るだけ低い方が望ましい。よって、実
際には粘度ηを小さくするか、自発分極の大きさPsの
値を大きくする必要がある。
【0016】一般的に自発分極の大きい強誘電性カイラ
ルスメクチック液晶化合物においては、自発分極のもた
らすセルの内部電界も大きく、双安定状態をとり得る素
子構成への制約が多くなる傾向にある。又、いたずらに
自発分極を大きくしても、それにつれて粘度も大きくな
る傾向にあり、結果的には応答速度はあまり速くならな
いことが考えられる。
【0017】また、実際のディスプレイとしての使用温
度範囲が例えば10〜40℃程度とした場合、応答速度
の変化が一般に10倍程もあり、駆動電圧および周波数
による温度補償方式を複雑なものにしている。
【0018】また、表面画面が大きい表示装置の場合、
表示画面自体に温度のバラツキを生じるため、例えば表
示画面を一定温度に加熱するなどの手段を必要としてい
た。
【0019】以上述べたように、強誘電性液晶素子を実
用化するためには、大きな自発分極と低い粘性による高
速応答性を有し、かつ応答速度の温度依存性の小さなカ
イラルスメクチック相を示す液晶組成物が要求される。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前述
の強誘電性液晶素子を実用できるようにするために、応
答速度の温度依存性を軽減させるのに効果的な液晶組成
物、特に強誘電性カイラルスメクチック相を示す液晶組
成物、および該液晶組成物を使用する液晶素子、及び表
示装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、第1
に、カイラルスメクチックC相を生じる温度範囲をもつ
液晶組成物において、前記温度範囲内に、 a)カイラルスメクチックC相でのコーン角が温度降下
に伴い増加する第1の温度範囲と、 b)該第1の温度範囲より低い温度範囲で、カイラルス
メクチックC相でのコーン角がさらなる温度降下に伴い
変位点を境にして減少する第2の温度範囲とを有する液
晶組成物に特徴があり、第2に、一対の基板及びカイラ
ルスメクチックC相を生じた液晶組成物を有する液晶素
子において、カイラルスメクチックC相を生じる温度範
囲内に、 a)カイラルスメクチックC相でのコーン角が温度降下
に伴い増加する第1の温度範囲と、 b)該第1の温度範囲より低い温度範囲で、カイラルス
メクチックC相でのコーン角がさらなる温度降下に伴い
変位点を境にして減少する第2の温度範囲とを有する液
晶素子に特徴があり、第3に、一対の基板及び無電界時
に少なくとも2つの光学的な安定状態を生じ、これらの
光学軸のなす角度の1/2であるチルト角θaをもつカ
イラルスメクチックC相を生じた液晶組成物を有する液
晶素子において、液晶組成物の液晶分子が基板に対して
プレチルト角αを生じて配向し、カイラルスメクチック
C相を形成する複数の液晶分子で組織された複数の層が
基板の法線に対して傾斜角δをもって傾斜して配列し、
カイラルスメクチックC相を生じる温度範囲内に、 a)カイラルスメクチックC相でのコーン角Θが温度降
下に伴い増加する第1の温度範囲と、 b)該第1の温度範囲より低い温度範囲で、カイラルス
メクチックC相でのコーン角Θがさらなる温度降下に伴
い変位点を境にして減少する第2の温度範囲とを有し、 θa、Θ、δとαとの間で、 c)Θ<α+δ、 d)δ<α 及び e)Θ>θa>Θ/2 の関係を有してなる液晶素子に特徴があり、第4に、ス
メクチックA相を形成する複数の液晶分子で組織した複
数の第1の分子層とカイラルスメクチックC相を形成す
る複数の液晶分子で組織した複数の第2の分子層とを、
互いに異なる温度範囲で生じる液晶組成物において、前
記第1の分子層と第2の分子層とが互いに異なる形状を
生じ、該第1の分子層に対する該第2の分子層の変形度
がカイラルスメクチックC相を生じる温度範囲内で a)温度降下に伴い増加する第1の温度範囲と、 b)該第1の温度範囲より低い温度範囲で、さらなる温
度降下に伴い変位点を境にして減少する第2の温度範囲
とを有する液晶組成物に特徴があり、第5に、一対の基
板及びカイラルスメクチックC相を生じた液晶組成物を
有する液晶素子において、カイラルスメクチックC相を
形成する複数の液晶分子で組織した複数の分子層が基板
法線に対して傾斜角δをもって傾斜配列し、該カイラル
スメクチックC相を生じる温度範囲内に、 a)傾斜角δが温度降下に伴い増加する第1の温度範囲
と、 b)該第1の温度範囲より低い温度範囲で、傾斜角δが
さらなる温度降下に伴い変位点を境にして減少する第2
の温度範囲とを有する液晶素子に特徴があり、第6に、
一対の基板及びコーン角Θを有し、且つ無電界時に少な
くとも2つの光学的な安定状態を生じ、これらの光学軸
のなす角度の1/2であるチルト角θaをもつカイラル
スメクチックC相を生じた液晶組成物を有する液晶素子
において、液晶組成物の液晶分子が基板に対してプレチ
ルト角αを生じて配向し、カイラルスメクチックC相を
形成する複数の液晶分子で組織された複数の層が基板の
法線に対して傾斜角δをもって傾斜して配列し、カイラ
ルスメクチックC相を生じる温度範囲内に、 a)カイラルスメクチックC相での傾斜角δが温度降下
に伴い増加する第1の温度範囲と、 b)該第1の温度範囲より低い温度範囲で、カイラルス
メクチックC相での傾斜角δがさらなる温度降下に伴い
変位点を境にして減少する第2の温度範囲とを有し、 θa、Θ、δとαとの間で、 c)Θ<α+δ、 d)δ<α 及び e)Θ>θa>Θ/2 の関係を有する液晶素子に特徴がある。
【0022】図1は強誘電性を利用した液晶素子の構成
を説明するために、本発明のカイラルスメクチック液晶
層を有する液晶素子の一例を示す断面概略図である。
【0023】図1において符号1はカイラルスメクチッ
ク液晶層、2はガラス基板、3は透明電極、4は絶縁性
配向制御層、5はスペーサー、6はリード線、7は電
源、8は偏光板、9は光源を示している。
【0024】2枚のガラス基板2には、それぞれIn2
3 ,SnO2 あるいはITO(インジウム ティン
オキサイド;Indium−Tin Oxide)等の
薄膜から成る透明電極3が被覆されている。その上にポ
リイミドの様な高分子の薄膜をガーゼやアセテート植毛
布等でラビングして、液晶をラビング方向に並べる絶縁
性配向制御層が形成されている。また、絶縁物質とし
て、例えばシリコン窒化物、水素を含有するシリコン炭
化物、シリコン酸化物、硼素窒化物、水素を含有する硼
素窒化物、セリウム酸化物、アルミニウム酸化物、ジル
コニウム酸化物、チタン酸化物やフッ化マグネシウムな
どの無機物質絶縁層を形成し、その上にポリビニルアル
コール、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステル
イミド、ポリパラキシレン、ポリエステル、ポリカーボ
ネート、ポリビニルアセタール、ポリ塩化ビニル、ポリ
酢酸ビニル、ポリアミド、ポリスチレン、セルロース樹
脂、メラミン樹脂、ユリヤ樹脂、アクリル樹脂やフォト
レジスト樹脂などの有機絶縁物質を配向制御層として、
2層で絶縁性配向制御層が形成されていてもよく、また
無機物質絶縁性配向制御層あるいは有機物質絶縁性配向
制御層単層であっても良い。この絶縁性配向制御層が無
機系ならば蒸着法などで形成でき、有機系ならば有機絶
縁物質を溶解させた溶液、またはその前駆体溶液(溶剤
に0.1〜20重量%,好ましくは0.2〜10重量
%)を用いて、スピンナー塗布法、浸漬塗布法、スクリ
ーン印刷法、スプレー塗布法、ロール塗布法等で塗布
し、所定の硬化条件下(例えば加熱下)で硬化させ形成
させることができる。
【0025】絶縁性配向制御層の層厚は通常30Å〜1
μm、好ましくは40Å〜3000Å、さらに好ましく
は40Å〜1000Åが適している。
【0026】この2枚のガラス基板2はスペーサー5に
よって任意の間隔に保たれている。例えば所定の直径を
持つシリカビーズ、アルミナビーズをスペーサーとして
ガラス基板2枚で挟持し、周囲をシール材、例えばエポ
キシ系接着材を用いて密封する方法がある。その他スペ
ーサーとして高分子フィルムやガラスファイバーを使用
しても良い。この2枚のガラス基板の間に強誘電性を示
す液晶が封入されている。
【0027】カイラルスメクチック液晶が封入されたカ
イラルスメクチック液晶層1は、一般には0.5〜20
μm、好ましくは1〜5μmである。
【0028】また、この強誘電性液晶は、室温を含む広
い温度域(特に低温側)でSmC*相(カイラルスメク
チックC相)を有し、かつ素子とした場合には駆動電圧
マージン及び駆動温度マージンが広いことが望まれる。
【0029】また、特に素子とした場合に、良好な均一
配向性を示し、モノドメイン状態を得るには、その強誘
電性液晶は、等方相からCh相(コレステリック相)−
SmA(スメクチックA相)−SmC* (カイラルスメ
クチックC相)という相転移系列を有していることが望
ましい。
【0030】透明電極3からはリード線によって外部電
源7に接続されている。
【0031】また、ガラス基板2の外側には偏光板8が
貼り合わせてある。
【0032】図1は透過型なので、光源9を備えてい
る。
【0033】図2は強誘電性を利用した液晶素子の動作
説明のために、セルの例を模式的に描いたものである。
21aと21bはそれぞれIn23 ,SnO2 あるい
はITO(Indium−Tin Oxide)等の薄
膜からなる透明電極で被覆された基板(ガラス板)であ
り、その間に液晶分子層22がガラス面に垂直になるよ
う配向したカイラルスメクチックC相の液晶が封入され
ている。太線で示した線23が液晶分子を表わしてお
り、この液晶分子23はその分子に直交した方向に双極
子モーメント(P⊥)24を有している。基板21aと
21b上の電極間に一定の閾値以上の電圧を印加する
と、液晶分子23のらせん構造がほどけ、双極子モーメ
ント(P⊥)24がすべて電界方向に向くよう、液晶分
子23は配向方向を変えることができる。液晶分子23
は細長い形状を有しており、その長軸方向と短軸方向で
屈折率異方性を示し、従って例えばガラス面の上下に互
いにクロスニコルの偏光子を置けば、電圧印加極性によ
って光学特性が変わる液晶光学変調素子となることは、
容易に理解される。
【0034】本発明における光学変調素子で、好ましく
用いられる液晶セルは、その厚さを充分に薄く(例えば
10μm以下)することができる。このように液晶層が
薄くなるにしたがい、図3に示すように電界を印加して
いない状態でも液晶分子のらせん構造がほどけ、その双
極子モーメントPaまたはPbは上向き(34a)又は
下向き(34b)のどちらかの状態をとる。このような
セルに、図3に示す如く一定の閾値以上の極性の異なる
電界Ea又はEbを電圧印加手段31aと31bにより
付与すると、双極子モーメントは電界Ea又はEbの電
界ベクトルに対応して上向き34a又は下向き34bと
向きを変え、それに応じて液晶分子は、第1の安定状態
33aかあるいは第2の安定状態33bの何れか一方に
配向する。
【0035】このような強誘電性を光学変調素子として
用いることの利点は先にも述べたが2つある。
【0036】その第1は応答速度が極めて速いことであ
り、第2は液晶分子の配向が双安定性を有することであ
る。第2の点を例えば図3によって更に説明すると、電
界Eaを印加すると液晶分子は第1の安定状態33aに
配向するが、この状態は、電界を切っても安定である。
又、逆向きの電界Ebを印加すると、液晶分子は第2の
安定状態33bに配向してその分子の向きを変えるが、
やはり電界を切ってもこの状態に留っている。又、与え
る電界EaあるいはEbが一定の閾値を越えない限り、
それぞれ前の配向状態にやはり維持されている。
【0037】本発明の液晶素子を表示パネル部に使用
し、図11及び図12に示した走査線アドレス情報をも
つ画像情報なるデータフォーマット及びSYNC信号に
よる通信同期手段をとることにより、液晶表示装置を実
現する。
【0038】図中、符号はそれぞれ以下の通りである。 101 強誘電性液晶表示装置 102 グラフィックコントローラ 103 表示パネル 104 走査線駆動回路 105 情報線駆動回路 106 デコーダ 107 走査信号発生回路 108 シフトレジスタ 109 ラインメモリ 110 情報信号発生回路 111 駆動制御回路 112 GCPU 113 ホストCPU 114 VRAM 画像情報の発生は、本体装置側のグラフィックスコント
ローラ102にて行われ、図11及び図12に示した信
号転送手段にしたがって表示パネル103に転送され
る。グラフィックスコントローラ102は、CPU(中
央演算処理装置、以下GCPU112と略す)及びVR
AM(画像情報格納用メモリ)114を核に、ホストC
PU113と液晶表示装置101間の画像情報の管理や
通信をつかさどっており、本発明の制御方法は主にこの
グラフィックスコントローラ102上で実現されるもの
である。
【0039】なお、該表示パネルの裏面には、光源が配
置されている。
【0040】スメクティック液晶は一般に層構造をもつ
が、スメクチックA相からなるカイラルスメクチックC
相に相転移すると層間隔が縮むので図4のように41で
表わされる液晶層が、上下基板44aと44bの中央で
折れ曲がった構造(シェブロン構造)をとる。折れ曲が
る方向は図に示すように高温相からカイラルスメクチッ
クC相に転移した直後に現われる配向状態(C1配向状
態)の部分42における場合とさらに温度を下げた時に
C1配向状態に混在して現われる配向状態(C2配向状
態)の部分43における場合の2つが有り得る。その
後、特定のプレチルトαの高い配向膜と液晶の組み合わ
せを用いると、 上記のC1→C2転移が起こりにくく、液晶材料によ
っては全くC2配向状態が生じないこと、及び、 C1配向内に従来見出されていた液晶のディレクタが
上下の基板間でねじれている低コントラストの2つの安
定状態(以下、スプレイ状態と呼ぶ)の他に、コントラ
ストの高い別の2つの安定状態(以下、ユニフォーム状
態と呼ぶ)が現れることが発見された。
【0041】また、これらの状態は電解をかけると互い
に遷移する。弱い正負のパルス電界を印加するとスプレ
イ2状態間の遷移が起こり、強い正負のパルス電界を印
加するとユニフォーム2状態間の遷移がおこる。
【0042】ユニフォーム2状態を用いると従来より明
るく、コントラストの高い表示素子が実現できる。
【0043】そこで、表示素子として画面全体をC1配
向状態に統一し、且つC1配向内の高コントラストの2
状態を白黒表示の2状態として用いれば、従来より品位
の高いディスプレイが実現できると期待される。
【0044】上記のようにC2配向状態を生ぜずにC1
配向状態を実現するためには、以下のような条件を満た
すことが必要である。
【0045】即ち、図5に示すようにC1配向及びC2
配向での基板近くのディレクタはそれぞれ図5(a)及
び(b)のコーン51上にある。よく知られているよう
にラビングによって基板界面の液晶分子は、基板に対し
てプレチルトαと呼ばれる角度をなし、その方向はラビ
ング方向(図4でいえばA方向)に向かって液晶分子5
2が頭をもたげる(先端が浮いた格好になる)向きであ
る。以上のことにより液晶のコーン角Θ、プレチルト角
α及び層傾斜角δの間には、 C1配向のとき Θ+δ>α C2配向のとき Θ−δ>α の関係が成り立っていなければならない。
【0046】従って、C2配向を生ぜずC1配向を生じ
させるための条件は、 Θ−δ<α つまり Θ<α+δ (I) である。
【0047】さらに界面の分子が一方の位置から他方の
位置へ電界によって移るスイッチングの際に受けるトル
クの簡単な考察より、界面分子のスイッチングが起こり
やすい条件として α>δ (II) が得られる。
【0048】よって、C1配向状態をより安定に形成さ
せるには、(I)式の関係に加えて(II)式の関係を
満たすことが効果的である。
【0049】(I)及び(II)式の条件の下でさらに
実験を進めた結果、液晶のチルト角θa は、(I)及び
(II)式の条件を満たさない従来の液晶素子の場合の
3°〜8°程度から、(I)及び(II)式の条件を満
たす本発明の場合の8°〜16°程度にまで増大し、液
晶のコーン角Θとの間に Θ>θa >Θ/2 (III) という関係式が成り立つことが経験的に得られた。
【0050】以上のように、(I)、(II)及び(I
II)式の条件を満足すれば高コントラストな画像が表
示されるディスプレイが実現できることが明らかとなっ
た。
【0051】C1配向状態を安定に形成し、良好な配向
性を得るために、上下基板のラビング方向を2°〜25
°(交差角)の範囲でずらしたクロスラビングも極めて
効果がある。また図4に示すラビング方向を互いに逆方
向に設定することができる。
【0052】ところで、カイラルスメクティック液晶素
子を用いた表示装置は、従来のCRTやTN型液晶ディ
スプレイをはるかに上回る大画面化及び高精細化を可能
とする表示装置であるが、その大画面化・高精細化に伴
い、フレーム周波数(1画面形成周波数)が低周波とな
ってしまい、このため、画面書き換え速度や文字編集や
グラフィックス画面等でのスムーズスクロール、及びカ
ーソル移動等の動画表示の速度が遅くなるという問題点
があった。この問題に対する解決法は、特開昭60−3
1120号、特開平1−140198号等で開示されて
いる。
【0053】即ち、走査電極と情報電極とをマトリック
ス配置した表示パネルと、走査電極を全数又は所定数選
択する手段(この手段により選択する場合を全面書込み
という)と、走査電極を全数又は所定数のうちの一部選
択する手段(この手段により選択する場合を部分書込み
という)とを有する表示装置を用いるということであ
る。これによって部分的動画表示を部分書込みで行うこ
とによって高速表示が可能となり、部分書込みと全面書
込みの両立が実現できる。
【0054】以上のように、上述した(I)、(II)
及び(III)式の条件を満たす液晶素子を上述の部分
書込みを行える表示装置で駆動すれば大画面、高精細デ
ィスプレイにおいて高コントラストな画像が高速表示で
実現できることが明らかになった。
【0055】一般にコーン角ΘはスメクチックA相、カ
イラルスメクチックC相の相転移点Tcにおいて0°を
示し、相転移点直下で急激な変化を示し、相転移点Tc
から離れるにつれて大きくなることが知られている。つ
まり、コーン角Θは低温ほど大きな値を示す。
【0056】一方、応答速度は、コーン角Θが大きいほ
ど遅くなる傾向にあり、コーン角Θの温度変化が大きい
ほど応答速度の温度変化も大きくなる。
【0057】本発明者らの研究によると、液晶組成物の
構成成分である液晶性化合物において、一部の側鎖長が
わずかに異なるだけのほとんど相似の液晶組成物が、粘
性係数や自発分極の大きさがあまり変わらなくても応答
速度の温度特性(特に低温側において)がかなり異なる
場合があり、この現象が、コーン角Θの温度特性に大き
く由来していることを見いだした。もし応答速度の温度
依存性が大きい低温側において、コーン角Θが温度の低
下に対して減少傾向を示せば、従来の単調に増加するも
のに比べて、応答速度の温度依存性は大巾に改善できる
様になる。
【0058】本発明者らは、コーン角Θの温度依存性の
低減が液晶組成物中の構成液晶化合物で使用した骨格構
造の種類、側鎖の長さの選択、組成比の選択、組合せに
使用する化合物の選択等に応じて影響を受けることを見
い出したが、かかる依存性の低減に対する規則性は特に
なく、数多くのブレンド液晶を作成し、その中から選択
することによって、カイラルスメクチックC相の温度範
囲内にコーン角Θが温度降下に伴い増加する第1の温度
範囲と、該第1の温度範囲より低い温度範囲で、さらな
る温度降下に伴い変位点を境にして減少する第2の温度
範囲を生じる液晶組成物を選択することによって、コー
ン角Θの温度依存性が低減されることを見い出した。ま
た、この様な第1及び第2の温度範囲を生じる液晶組成
物は、比較的スメクチックA相の温度範囲を拡大させる
傾向のある液晶化合物を多く使用することによって、得
られる傾向が見られた。
【0059】本発明の好ましい具体例では、スメクチッ
クA相からカイラルスメクチックC相への相転移点をT
cとした時、(Tc−10)℃〜10℃の温度範囲、好
ましくは(Tc−10)℃〜20℃の温度範囲、特に好
ましくは(Tc−10)℃〜30℃の温度範囲内に前述
の変位点を生じる液晶組成物を選択することによって、
液晶素子として使用した時の応答速度に対する温度依存
性を大幅に低減させることが可能となった。また、上述
のTcは60℃以上の温度、好ましくは65℃以上の温
度がよい。
【0060】また、本発明の好ましい具体例では、無電
界時に少なくとも2つの光学的な安定状態を生じ、これ
らの光学軸のなす角度の1/2の角度をチルト角θaと
し、液晶組成物の液晶分子の基板に対する傾斜角をプレ
チルト角α、カイラルスメクチックC相を形成する複数
の液晶分子で組織された複数の層が基板法線に対して傾
斜する傾斜角をδとした時、 Θ<α+δ、 δ<α 及び Θ>θa>Θ/2 の関係をもたせることによって、高コントラスト画像の
ディスプレイを実現することができる。
【0061】また、10℃から50℃において、上記コ
ーン角Θが 7°<Θ<27° の関係を有し、且つコーン角Θの最大値Θmax と最小値
Θmin の比が Θmax /Θmin <1.5 の関係を有することが好ましい。
【0062】さらに、本発明者らの研究によると、液晶
組成物の構成成分である液晶性化合物において、一部の
側鎖長がわずかに異なるだけのほとんど相似の液晶組成
物が、粘性係数や自発分極の大きさがあまり変わらなく
ても応答速度の温度特性(特に低温側において)がかな
り異なる場合があり、この現象が、傾斜角δの温度特性
に大きく由来していることを見いだした。もし応答速度
の温度依存性が大きい低温側において、傾斜角δが温度
の低下に対して減少傾向を示せば、従来の単調に増加す
るものに比べて、応答速度の温度依存性は大巾に改善で
きる様になる。
【0063】本発明者らは、傾斜角δの温度依存性の低
減が液晶組成物中の構成液晶化合物で使用した骨格構造
の種類、側鎖の長さの選択、組成比の選択、組合せに使
用する化合物の選択等に応じて影響を受けることを見い
出したが、かかる依存性の低減に対する規則性は特にな
く、数多くのブレンド液晶を作製し、その中から選択す
ることによって、カイラルスメクチックC相の温度範囲
内に傾斜角δが温度降下に伴い増加する第1の温度範囲
と、該第1の温度範囲より低い温度範囲で、さらなる温
度降下に伴い変位点を境にして減少する第2の温度範囲
を生じる液晶組成物を選択することによって、傾斜角δ
の温度依存性が低減されることを見い出した。また、こ
の様な第1及び第2の温度範囲を生じる液晶組成物は、
比較的スメクチックA相の温度範囲を拡大させる傾向の
ある液晶化合物を多く使用することによって、得られる
傾向が見られた。
【0064】本発明の好ましい具体例では、10℃以上
の温度、好ましくは25℃以上の温度で上述の変位点を
生じる液晶組成物を選択することによって、液晶素子と
して使用した時の応答速度に対する温度依存性を大幅に
低減させることが可能となった。
【0065】さらに表示素子の画面書換スピード(フレ
ーム周波数)を上げるのに有用な条件としてδmax が2
0°以下、より好ましくは15°以下であることが挙げ
られる。
【0066】また上述の応答速度の温度特性の改善に対
する、より好ましい液晶組成物の特性として、自発分極
の大きさ(Ps)が温度の降下に伴い増加し、上記δ
max をとる温度以下になっても、減少傾向を示さないこ
とが挙げられる。
【0067】図9は、ラビング処理軸Aを施した基板8
1aと81bとの間の、複数の液晶分子83で組織した
分子層82が非平面状にベントしたシェブロン構造(傾
斜角δ)を生じたカイラルスメクチックC相での分子層
82の配列状態を表わしている。図10はスメクチック
A相を形成する複数の液晶分子85で組織した分子層8
4が分子層82と異なる形状の配列状態で配列されてい
る状態を表わしている。分子層82と分子層84との間
の形状変形度は、一般に上述した傾斜角δに応じて変化
する。
【0068】C1ユニフォーム配向を用いた液晶素子で
あれば、高コントラストな画像が表示されるディスプレ
イが実現できることは前述した通りである。しかしなが
ら、上述の如き関係を有する液晶素子であっても、電界
を印加して表示を行った時に著しく残像時間が長く、前
に表示していた画像パターンが10秒以上の間認識され
る場合の有ることが明らかとなった。この現象は室温よ
りも低温側で顕著であった。この残像現象のメカニズム
については未だ未知の部分も多いが、以下に説明する挙
動によるものであると推察される。
【0069】即ち、カイラルスメクティック液晶を用い
た液晶素子をディスプレイパネルとして実際に使用する
場合、上下基板にマトリクス状に配置した電極と液晶層
との間に設けた絶縁体層としてのポリイミド配向膜やシ
ョート防止用絶縁膜の存在によって、第1の光学的安定
状態(例えば、白の表示状態)から第2の光学的安定状
態(例えば、黒の表示状態)にスイッチングするための
一方極性電圧を印加した場合、この一方極性電圧の印加
解除後、強誘電性液晶層には他方極性の逆電界Vrev
生じ、この逆電界Vrev がディスプレイの際の残像に通
じる以下に示す2つの現象を惹き起こしていた。(上述
の逆電界現象は、例えば昭和62年10月「液晶討論会
予稿集」142〜143頁の「SSFLCのスイッチン
グ特性」で明らかにされている。) 微小未反転領域の存在 一般に、カイラルスメクティック液晶ディスプレイは、
画素内に存在する様々な突起物(セルギャップを保持す
るためのスペーサービーズや画素間への段差、又は配線
抵抗降下のためのメタル配線部分の段差等)のところで
完全反転を起こさずに残ってしまう微小領域が存在し、
さらにその回りのわずかな領域は、突起物等が付近に存
在しない領域に比べて、白表示から黒表示等のスイッチ
ングのときに、発生した逆電界の減衰時間に由来してい
ると思われる安定状態に至るまでのタイムラグを生じる
場合がある。
【0070】 駆動時の見かけのチルト角θa 安定時間の存在 初めからある一方の表示状態であった画素に比べて、別
の表示状態からスイッチングした直後の画素は、液晶分
子の平均位置が液晶層法線方向側へのわずかなズレを生
じる。即ち見かけのチルト角がわずかに小さい状態にな
る。これは光学応答をモニターした場合、安定した光学
レベルに達するまでの時間が存在することで確認され
る。この時間は、やはり逆電界の減衰時間に由来してい
ると推察される。
【0071】上記2つの現象により、例えば、初めから
黒の表示状態であった画素に比べてある程度の時間、白
の表示状態におかれた後黒の表示状態にスイッチングし
た直後の画素は、表示の輝度レベルに微かな差を持って
しまう。つまり黒さがやや淡く見える領域として認識さ
れ時間の経過とともに一様な表示となる。場合により数
秒〜数十秒も残像として見えることもあり得る。
【0072】またこれらの現象は、発生した逆電界が減
衰するのに長い時間がかかる低温度域でより顕著となっ
て現れる。
【0073】本発明者らは、前記(I)、(II)及び
(III)式で表わされる条件を満たす液晶素子におい
て、上述のような低温側における残像現象という問題点
を解決するために、検討と実験を重ねた結果、液晶組成
物の層の傾斜角との相関に着目し、その温度特性の違い
で低温側でも残像が悪化せず、さらに駆動条件の温度依
存性が小さい液晶素子にすることができることを見い出
した。
【0074】即ち、スメクティック相における層の傾斜
角δの大きさが温度の降下に伴ない増大しその後減少し
ていく変位点を有した液晶組成物を用いた液晶素子の場
合、こうした温度特性を有していないものを用いた素子
に比べて、低温度域における残像が少なく、表示特性を
著しく向上させることができる。
【0075】層の傾斜角δは、一般的にはSmA→Sm
* 相転移点において0を示し降温と共に大きくなって
いく。層の傾斜角δが大きくなってくると自発分極ディ
レクタの基板法線方向への正味の大きさが減少し、外部
電極との実効的な作用分が減ってくるためにスイッチン
グスピードに悪影響を与えると同時に、実駆動時の非選
択信号波形(閾値以下の小電圧交流信号等)によってコ
ーン上を分子がゆらぎ易くなる等駆動特性が全般に悪く
なってくる。もし、残像の程度及び応答速度の温度依存
性が悪くなる低温側で、層の傾斜角δが温度降下に対し
減少傾向を示せば、従来の単調に増加するものに比べて
低温域の残像現象と応答速度の温度依存性は格段に改善
される。
【0076】本発明の液晶素子の他の好ましい一例を図
6に模式的に示す。図6において、11aと11bは、
それぞれIn23 やITO(Indium Tin
Oxide)等の透明電極12aと12bで被覆された
基板(ガラス板)であり、その上に200〜3000Å
厚の絶縁膜13aと13b(SiO2 膜、TiO2 膜、
またはTa25 膜等)と、
【0077】
【化1】 で示すポリアミド(nは3以上で、数平均分子量10,
000〜1,000,000)で焼成形成した50〜1
000Å厚のポリイミド配向制御膜14aと14bとが
それぞれ積層されている。配向制御膜14aと14b
は、配向方向が下配向膜14aを基準として上配向膜1
4bが上配向膜14aの方からみて左回り(又は右回
り)に0〜20°の交差角をもって一軸性配向処理を行
ない、且つ同一方向(図6でいえば矢印A方向)になる
ようにラビング処理してある。以下においては上記のよ
うに交差角を定義する。
【0078】基板11aと11bとの間には、カイラル
スメクティックC液晶15が配置され、基板11aと1
1bとの間の距離はカイラルスメクティックC液晶15
のらせん配列構造の形成を抑制するのに十分小さい距離
(例えば0.1〜3μm)に設定され、カイラルスメク
ティック液晶15は双安定性配向状態を生じている。上
述の十分に小さい距離は、基板11aと11bとの間に
配置したビーズスペーサ16(シリカルビーズ又はアル
ミナビーズ等)によって保持される。17a,17bは
偏光板である。
【0079】この強誘電性液晶層を一対の基板間に挟持
した素子で前述した様な単純マトリクス表示装置とした
場合では、例えば特開昭59−193426号公報、特
開昭59−193427号公報、特開昭60−1560
46号公報、特開昭60−156047号公報などに開
示された駆動法を適用することができる。
【0080】図7は、駆動法の波形図の一例である。ま
た、図8は、本発明で用いたマトリクス電極を配置した
強誘電性液晶パネルの平面図である。図8の液晶パネル
71には、走査電極群72の走査線と情報電極群73の
データ線とが互いに交差して配線され、その交差部の走
査線とデータ線との間には強誘電性液晶が配置されてい
る。
【0081】図22(A)中のSS は選択された走査線
に印加する選択走査波形を、SN は選択されていない非
選択走査波形を、IS は選択されたデータ線に印加する
選択情報波形(黒)を、IN は選択されていないデータ
線に印加する非選択情報信号(白)を表わしている。ま
た、図中(IS −SS )と(IN −SS )は選択された
走査線上の画素に印加する電圧波形で、電圧(IS −S
S )が印加された画素は黒の表示状態をとり、電圧(I
N −SS )が印加された画素は白の表示状態をとる。
【0082】図22(B)は図22(A)に示す駆動波
形で、図23に示す表示を行ったときの時系列波形であ
る。
【0083】図22に示す駆動例では、選択された走査
線上の画素に印加される単一極性電圧の最小印加時間△
tが書込み位相t2 の時間に相当し、1ラインクリヤt
1 位相の時間が2△tに設定されている。
【0084】さて、図22に示した駆動波形の各パラメ
ータVS ,V1 ,△tの値は使用する液晶材料のスイッ
チング特性によって決定される。
【0085】図24は後述するバイアス比を一定に保っ
たまま駆動電圧(VS +V1 )を変化させた時の透過率
Tの変化、即ちV−T特性を示したものである。ここで
は△t=50μsec、バイアス比VI /(VI
S )=1/3に固定されている。図24の正側は図2
2で示した(IN −SS )、負側は(IS −SS )で示
した波形が印加される。
【0086】ここでV1 ,V3 をそれぞれ実駆動閾値電
圧及びクロストーク電圧と呼ぶ。また、V2 <V1 <V
3 の時△V=V3 −V1 を電圧マージンと呼び、マトリ
クス駆動可能な電圧幅となる。V3 はFLC表示素子駆
動上、一般的に存在すると言ってよい。具体的には、図
22(A)(IN −SS )の波形におけるVB によるス
イッチングを起こす電圧値である。勿論、バイアス比を
大きくすることによりV3 の値を大きくすることは可能
であるが、バイアス比を増すことは情報信号の振幅を大
きくすることを意味し、画質的にはちらつきの増大、コ
ントラストの低下を招き好ましくない。
【0087】我々の検討ではバイアス比1/3〜1/4
程度が実用的であった。ところで、バイアス比を固定す
れば、電圧マージン△Vは液晶材料のスイッチング特性
に強く依存し、△Vの大きい液晶材料がマトリクス駆動
上非常に有利であることは言うまでもない。
【0088】この様なある一定温度において、情報信号
の2通りの向きによって選択画素に「黒」及び「白」の
2状態を書き込むことが可能であり、非選択画素はその
「黒」又は「白」の状態を保持することが可能である印
加電圧の上下限の値及びその幅(駆動電圧マージン△
V)は、液晶材料間で差があり、特有なものである。ま
た、環境温度の変化によっても駆動マージンはズレてい
くため、実際の表示装置の場合、液晶材料や環境温度に
対して最適駆動電圧にしておく必要がある。
【0089】しかしながら、実用上この様なマトリクス
表示装置の表示面積を拡大していく場合、各画素におけ
る液晶の存在環境の差(具体的には温度や電極間のセル
ギャップの差)は当然大きくなり、駆動電圧マージンが
小さな液晶では表示エリア全体に良好な画像を得ること
が出来なくなる。
【0090】本発明に係る液晶素子におけるコーン角
Θ、見かけのチルト角θa 、液晶層の傾斜角δ、プレチ
ルト角αは、以下のようにして測定することができる。 <コーン角Θの測定>±30〜±50V、1〜100H
zのAC(交流)を液晶素子の上下基板間に電極を介し
て印加しながら直交クロスニコル下、その間に配置され
た液晶素子を偏光板と平行に回転させると同時に、フォ
トマル(浜松フォトニスク(株)製)で光学応答を検知
しながら、第1の消光位(透過率が最も低くなる位置)
および第2の消光位を求める。そして、このときの第1
の消光位から第2の消光位までの角度の1/2をコーン
角Θとする。 <チルト角θa の測定>液晶のしきい値の単発パルスを
印加した後、無電界下、かつ直交クロスニコル下におい
て、その間に配置された液晶素子を偏光板と平行に回転
させ、第1の消光位を求める。次に、上記の単発パルス
と逆極性のパルスを印加した後、無電界下、第2の消光
位を求める。このときの第1の消光位から第2の消光位
までの角度の1/2を見かけのチルト角θa とする。 <液晶層の傾斜角δの測定>基本的にはクラークやラガ
ーウオルによって行われた方法(Japan Disp
lay ’86,Sep.30〜Oct.2、198
6.456〜458)、あるいは大内らの方法(J.
J.A.P.、27(5)(1988)725〜72
8)と同様の方法により測定した。測定装置は回転陰極
方式X線回折装置(MACサイエンス製)を用い、液晶
セルのガラス基板へのX線の吸収を低減させるため、基
板にはコーニング社製マイクロシート(80μm厚)を
用いた。 <プレチルト角αの測定>J.J.A.P.19(19
80)NO.10Short Notes 2013に
記載されている方法(クリスタルローテーション法)に
従って求めた。
【0091】つまり、ラビングした基板を平行かつ反対
方向に貼り合わせて、厚さ20μmのセルを作成し、チ
ッソ(株)製強誘電性液晶CS−1014に以下の構造
式で示される化合物を重量比で20%混合したものを標
準液晶として注入し測定を行った。
【0092】
【化2】 なお、この混合した液晶組成物は、10〜55℃でSm
A相を示す。
【0093】測定方法は、液晶セルを上下基板に垂直か
つ配向処理軸を含む面で回転させながら、回転軸と45
°の角度をなす偏光面をもつヘリウム・ネオンレーザ光
を回転軸に垂直な方向から照射して、その反対側で入射
偏光面と平行な透過軸をもつ偏光板を通してフォトダイ
オードで透過光強度を測定した。
【0094】干渉によってできた透過光強度の双曲線群
の中心となる角度と液晶セルに垂直な線とのなす角度を
φx として下記式に代入してプレチルト角αを測定し
た。
【0095】
【数1】 o :常光屈折率 ne :異常光屈折率
【0096】
【実施例】以下実施例により本発明について更に詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。下記の例において、「部」はいずれも「重量
部」を示す。
【0097】実施例1 下記組成の液晶組成物1−Bと1−Aとを調製した。
【0098】
【化3】
【0099】
【化4】 この液晶組成物1−A,1−Bの相転移温度を下記表1
に示す。
【0100】
【表1】 また前述のコーン角Θの測定法により、コーン角Θの値
(DEG)の温度特性の値を下記に示す。また図13に
示す。
【0101】
【表2】 次に、2枚の0.7mm厚のガラス板を用意し、それぞ
れのガラス板上にITO膜を形成し、電圧印加電極を作
製し、さらにこの上にSiO2 を蒸着させ絶縁層とし
た。ガラス板上にシランカップリング剤[信越化学
(株)製KBM−602]0.2%イソプロピルアルコ
ール溶液を回転数2000rpmのスピンナーで15秒
間塗布し、表面処理を施した。この後、120℃にて2
0分間加熱乾燥処理を施した。
【0102】さらに表面処理を行ったITO膜付きのガ
ラス板上にポリイミド樹脂前駆体[東レ(株)SP−5
10]1.5%ジメチルアセトアミド溶液を回転数20
00rpmのスピンナーで15秒間塗布した。成膜後、
60分間、300℃加熱縮合焼成処理を施した。この時
の塗膜の膜厚は約250Åであった。
【0103】この焼成後の被膜には、アセテート植毛布
によるラビング処理がなされ、その後イソプロピルアル
コール液で洗浄し、平均粒径2μmのシリカビーズを一
方のガラス板上に散布した後、それぞれのラビング処理
軸が互いに平行となる様にし、接着シール剤[リクソン
ボンド(チッソ(株))]を用いてガラス板をはり合わ
せ、60分間、100℃にて加熱乾燥しセルを作製し
た。このセルのセル厚をベレック位相板によって測定し
たところ約2μmであった。
【0104】このセルに液晶組成物1−A,1−Bを等
方性液体状態で注入し、等方相から20℃/hで25℃
まで徐冷することにより、強誘電性液晶素子を作製し
た。
【0105】この強誘電性液晶素子を使ってピーク・ト
ゥ・ピーク電圧Vpp=20Vの電圧印加により反転電
流のピーク位置までの時間te/ec(電流応答速度、光学
的な応答速度に対応する)(以降応答速度という)を測
定した。
【0106】その結果を次に示す。
【0107】
【表3】 実施例1から明らかな様に、コーン角Θが極大値を有す
るのに効果的な液晶組成物を用いた液晶組成物1−A
は、ベース液晶組成物1−Bと比べて応答速度の温度依
存性が軽減されている。
【0108】下記実施例2,3及び比較例で用いた液晶
組成物2−A,2−B,3−A,3−B,3−C,3−
D及び3−Eは、下記表4のとおりであった。
【0109】
【表4】 上述の表中のR1 〜R12はノルマルアルキルであって、
表中の数字はそのノルマルアルキルの炭素数をR1 /R
2 ,R3 /R4 ,R5 /R6 ,R7 /R8 ,R9
10,R11/R12の形で表わしている。
【0110】実施例2 液晶組成物2−Aを上述のとおり調製した。
【0111】この液晶組成物2−Aの相転移温度30℃
における自発分極の大きさPsを下記表5に示す。
【0112】
【表5】 また前述のコーン角Θの測定法により、コーン角Θの値
(DEG)の温度特性の値を下記に示す。コーン角Θの
結果を表6と図14に示す。
【0113】
【表6】 さらに、実施例1で使用した液晶組成物1−A,1−B
をセル内に注入する以外は全く実施例1と同様の方法で
強誘電性液晶素子を作製し、光学応答速度を測定した。
【0114】結果を下記表7に示す。
【0115】
【表7】 比較例1 上述の液晶組成物2−Bを調製した。
【0116】この液晶組成物2−Bの相転移温度30℃
における自発分極の大きさPsを下記表8に示す。
【0117】
【表8】 また前述のコーン角Θの測定法により、コーン角Θの値
(DEG)の温度特性の値を下記に示す。コーン角Θの
結果を表9と図14に示す。
【0118】
【表9】 さらに、実施例1で使用した液晶組成物1−A,1−B
をセル内に注入する以外は全く実施例1と同様の方法で
強誘電性液晶素子を作製し、光学応答速度を測定した。
【0119】結果を下記表10に示す。
【0120】
【表10】 実施例2と比較例1から明らかな様に、コーン角Θの温
度特性を変化させるのに効果的な液晶組成物を用いた液
晶組成物2−Aは比較例1の液晶組成物2−Bと比べて
応答速度の温度依存性が軽減している。
【0121】実施例3 上述の液晶組成物3−A,3−B,3−Cとを調製し
た。
【0122】この液晶組成物3−A,3−Bと3−Cの
相転移温度30℃における自発分極の大きさPsを下記
表11に示す。
【0123】
【表11】 また前述のコーン角Θの測定法により、コーン角Θの値
(DEG)の温度特性の値を下記に示す。コーン角Θの
結果を表12と図15で示す。
【0124】
【表12】 さらに、実施例1で使用した液晶組成物1−A,1−B
をセル内に注入する以外は全く実施例1と同様の方法で
強誘電性液晶素子を作製し、光学応答速度を測定した。
【0125】結果を下記表13に示す。
【0126】
【表13】 比較例2 上述の液晶組成物3−Dと3−Eとを調製した。
【0127】この液晶組成物3−D,3−Eの相転移温
度30℃における自発分極の大きさPsを下記表14に
示す。
【0128】
【表14】 また前述のコーン角Θの測定法により、コーン角Θの値
(DEG)の温度特性の値を下記に示す。コーン角Θの
結果を表15と図16に示す。
【0129】
【表15】 さらに、実施例1で使用した液晶組成物1−A,1−B
をセル内に注入する以外は全く実施例1と同様の方法で
強誘電性液晶素子を作製し、光学応答速度を測定した。
【0130】結果を下記表16に示す。
【0131】
【表16】 実施例3と比較例2から明らかな様に、コーン角Θの温
度特性を変化させるのに効果的な液晶組成物を用いた液
晶組成物3−A,3−B,3−Cは、比較例2の液晶組
成物3−D,3−Eと比べて応答速度の温度依存性が軽
減している。
【0132】また、実施例3においてコーン角maxを
示す温度が高温側に有る液晶組成物3−A,3−Bは、
低温側に有る液晶組成物3−Cに比べて、さらに応答速
度の温度依存性が軽減している。
【0133】実施例4 コーン角の極大値=コーン角maxを約35℃にもつ液
晶組成物2−Aとチルト角maxを10℃以下にもつ液
晶組成物2−Bを使用して、2−A,2−Bを以下表1
7に示す比率で混合して液晶組成物4−AB−1,4−
AB−2を作製した。
【0134】
【表17】 この液晶組成物4−AB−1,4−AB−2の相転移温
度30℃における自発分極の大きさPsを下記表18に
示す。
【0135】
【表18】 また前述のコーン角Θの測定法により、コーン角Θの値
(DEG)の温度特性の値を下記に示す。コーン角Θの
結果を表19と図17に示す。
【0136】
【表19】 さらに、実施例1で使用した液晶組成物1−A,1−B
をセル内に注入する以外は全く実施例1と同様の方法で
強誘電性液晶素子を作製し、光学応答速度を測定した。
【0137】結果を下記表20に示す。
【0138】
【表20】 以上の結果から明らかな様に、コーン角の温度特性が極
大値をもたない(温度の降下と共に増加する)液晶組成
物2−Bに、コーン角の温度特性が極大値をもつ液晶組
成物2−Aを加えることにより、コーン角が極大値をも
つ液晶組成物になる。そして、この時の応答速度の温度
依存性が4.10→3.73→3.10→2.57のよ
うに軽減されていることがわかる。
【0139】また、コーン角maxを示す温度が約20
℃の液晶組成物4−AB−1と約35℃の液晶組成物2
−Aを比較すると、より高温側にコーン角maxをもつ
2−Aの方が、より応答速度の温度依存性が軽減されて
いることがわかる。
【0140】実施例5 層の傾斜角δの温度特性が一般的な(温度降下に伴って
増加し続けていく)液晶材料チッソ(株)社製CS−1
017を用いて、以下に示す液晶組成物11−Aを作製
した。
【0141】
【化5】 CS−1017および11−Aの相転移温度、30℃に
おける自発分極の大きさPsを下記表21に示す。
【0142】
【表21】 また前述のX線回折法により測定したδの値(°)の温
度特性を表22に示す。
【0143】
【表22】 次に、2枚の0.7mm厚のガラス板を用意し、それぞ
れのガラス板上にITO膜を形成し、電圧印加電極を作
製し、さらにこの上にSiO2 を蒸着させ絶縁層とし
た。ガラス板上にシランカップリング剤[信越化学
(株)製KBM−602]0.2%イソプロピルアルコ
ール溶液を回転数2000rpmのスピンナーで15秒
間塗布し、表面処理を施した。この後、120℃にて2
0分間加熱乾燥処理を施した。
【0144】さらに表面処理を行ったITO膜付きのガ
ラス板上にポリイミド樹脂前駆体[東レ(株)SP−5
10]1.5%ジメチルアセトアミド溶液を回転数20
00rpmのスピンナーで15秒間塗布した。成膜後、
60分間、300℃加熱縮合焼成処理を施した。この時
の塗膜の膜厚は約250Åであった。
【0145】この焼成後の被膜には、アセテート植毛布
によるラビング処理がなされ、その後イソプロピルアル
コール液で洗浄し、平均粒径2μmのシリカビーズを一
方のガラス板上に散布した後、それぞれのラビング処理
軸が互いに平行となる様にし、接着シール剤[リクソン
ボンド(チッソ(株))]を用いてガラス板をはり合わ
せ、60分間、100℃にて加熱乾燥しセルを作製し
た。このセルのセル厚をベレック位相板によって測定し
たところ約2μmであった。
【0146】このセルに液晶組成物CS−1017、お
よび11−Aを等方性液体状態で注入し、等方相から2
0℃/hで25℃まで徐冷することにより、強誘電性液
晶素子を作製した。
【0147】この強誘電性液晶素子を使ってピーク・ト
ゥ・ピーク電圧Vpp=20Vの電圧印加により直交ニ
コル下での光学的な応答(透過光量変化0〜90%)を
検知して応答速度(以降光学応答速度という)を測定し
た。
【0148】その結果を表23に示す。
【0149】
【表23】 *( )内は10℃ごとの温度特性(f0/10、f
10/20 、f20/30 、f30/40 )を示す。
【0150】以上の結果より、層の傾斜角δの温度特性
が温度の降下に対して極大値をとり、その後減少傾向を
示す液晶組成物11−Aは、元のδが温度降下に伴って
増加しつづける液晶組成物CS−1017よりも応答速
度の温度依存性が軽減されており、特にδの値が減少傾
向になった温度域10℃以下における温度特性f0/10
大きな差が認められ、応答速度の温度特性の改善がなさ
れている。
【0151】実施例6 層の傾斜角δの温度特性が一般的な(温度降下に伴って
増加し続けていく)液晶材料メルク社製ZLI−323
3を用いて、以下に示す液晶組成物12−Aを作製し
た。
【0152】
【化6】 ZLI−3233および組成物12−Aの相転移温度
(℃)30℃の自発分極Ps(nc/cm2 )の値を下
記表24に示す。
【0153】
【表24】 また前述のX線回折法により測定したδの値(°)の温
度特性を表25に示す。
【0154】
【表25】 次に実施例5で使用した液晶組成物11−Aのかわりに
ZLI−3233および12−Aを用いた以外は全く実
施例5と同様の方法で強誘電性液晶素子を作製し、実施
例5と同様の方法で光学応答速度を測定した。
【0155】その結果を表26に示す。
【0156】
【表26】 *( )内は10℃ごとの温度特性(f0/10、f
10/20 、f20/30 、f30/40 )を示す。
【0157】以上の結果より、層の傾斜角δの温度特性
が温度の降下に対して極大値をとり、その後減少傾向を
示す液晶組成物12−Aは、元のδが温度降下に伴って
増加しつづける液晶組成物ZLI−3233よりも応答
速度の温度依存性が軽減されており、特にδの値が減少
傾向になった温度域10℃〜0℃における温度特性f
0/10に大きな差が認められ、応答速度の温度特性の改善
がなされている。
【0158】実施例7 層の傾斜角δの温度特性が一般的な(温度降下に伴って
増加し続けていく)液晶材料チッソ(株)社製CS−1
031を用いて、以下に示す液晶組成物13−Aを作製
した。
【0159】
【化7】 CS−1031および13−Aの相転移温度、30℃に
おける自発分極の大きさPsを下記表27に示す。
【0160】
【表27】 また前述のX線回折法により測定したδの値(°)の温
度特性を表28に示す。
【0161】
【表28】 次に実施例5で使用した液晶組成物11−Aのかわりに
CS−1031及び13−Aを用いた以外は全く実施例
5と同様の方法で強誘電性液晶素子を作製し、実施例5
と同様の方法で光学応答速度を測定した。
【0162】その結果を表29に示す。
【0163】
【表29】 *( )内は10℃ごとの温度特性(f10/0、f
20/10 、f30/20 )を示す。
【0164】以上の結果より、層の傾斜角δの温度特性
が温度の降下に対して極大値をとり、その後減少傾向を
示す液晶組成物13−Aは、元のδが温度降下に伴って
増加しつづける液晶組成物CS−1031よりも応答速
度の温度依存性が軽減されており、特にδの値が減少傾
向になった温度域0℃〜20℃以下における温度特性f
0/10、f10/20 に大きな差が認められ、応答速度の温度
特性の改善がなされている。
【0165】実施例8 層の傾斜角δの極大値δMAX を約35℃にもつ液晶組成
物14−AとδMAX を約10℃にもつ液晶組成物14−
Bを作製した。次に、14−Aと14−Bを以下に示す
比率で混合し組成物14−AB−11,14−AB−1
2を作製した。
【0166】これらの液晶組成物の相転移温度および1
0℃、30℃、50℃における自発分極の大きさPsを
下記表30に示す。
【0167】
【表30】 次に前述のX線回折法により測定したδの値(°)の温
度特性を表31及び図18に示す。
【0168】
【表31】 次に、実施例5で使用した液晶組成物11−Aのかわり
に14−A、14−B、14−AB−11、14−AB
−12を用いた以外は全く実施例5と同様の方法で強誘
電性液晶素子を作製し、実施例5と同様の方法で光学応
答速度を測定した。
【0169】その結果を表32に示す。
【0170】
【表32】 *( )内は10℃ごとの温度特性(f10/20 、f
20/30 、f30/40 、f40/50)を示す。
【0171】以上の結果より、層の傾斜角δの温度特性
が温度の降下に対して、増加し極大値をとった後減少し
ていく液晶組成物14−A、14−B、14−AB−1
1、14−AB−12は、実施例5及び6に示したδが
温度降下に伴って増加しつづける一般の液晶組成物ZL
I−3233又はCS−1017等よりも応答速度の温
度依存性が軽減されている。またδの極大値δMAX をと
る温度が高温側にあるものほどその温度近傍における応
答速度の温度依存性が軽減されるためトータルの温度領
域での温度特性の改善がより可能となっている。通常の
液晶組成物の応答速度の温度特性は、粘性係数に大きく
依存するためアーレニウス・プロット的により低温側で
急峻なものになる場合が多い。(例えばf10/20
20/30 30/40 となる)。しかしながら、本実施例に
示した液晶組成物では、δが減少傾向になり始めた温度
域の応答速度の温度特性が低温側であっても通常f
10/20 の方でより小さい値とすることができる。
【0172】
【外1】 実施例9〜14,比較例3〜6 一対の基板用として2枚の1.1mm厚のガラス板を用
意し、それぞれのガラス板上にサイドメタル(モリブデ
ン)付きのITO(インジウム・ティン・オキサイド)
の透明ストライプ電極を形成し、その上に透明誘電体膜
として酸化タンタルを、1500Å厚にスパッタ法によ
り製膜した。
【0173】この酸化タンタル膜上にポリイミド前駆体
溶液であるLQ1802(日立化成(株)製)のNMP
溶液を印刷法により塗布し、270℃で焼成することに
より、300Å厚のポリイミド配向制御膜を形成した。
この焼成後の被膜には、アセテート植毛布によるラビン
グ処理を施した。その後、1枚の基板には、ノードソン
静電散布方式により、平均粒径5.5μmのエポキシ樹
脂接着粒子(商品名:トレパール;東レ社製)を分布密
度30個/mm2 になるように散布した。もう1枚の基
板には、平均粒径1.5μmのシリカマイクロビーズを
ノードソン静電散布方式で分布密度300個/mm2
散布した。次いで、シーリング部材115として液状接
着剤(商品名:ストラクトボンド;三井東圧社製)を6
μmの膜厚で印刷塗布した。次いで、2枚のガラス板を
左回りに6〜10°の交差角で且つ同方向に貼り合わ
せ、70℃の温度下で2.8kg/cm2 の圧力を5分
間印加することによって圧着し、さらに150℃の温度
下で0.63kg/cm2 の圧力を加えながら、4時間
かけて2種の接着剤を硬化し、セルを作製した。
【0174】その後、この液晶セル内を10-4まで減圧
し、下記の表33と34に示す特性をもつ液晶組成物A
〜Gを注入した。
【0175】
【表33】
【0176】
【表34】 Cry;結晶相または高次のスメクティック相 SmC* ;カイラルスメクティックC相 SmA;スメクティックA相 Ch;コレステリック相 Iso;等方相を示す その後、コレステリック相とスメクティックA相を通し
てカイラルスメクティックC相を生じる25℃に冷却し
た。
【0177】このようにして作製した液晶素子を表示パ
ネル部に使用し、図11に示した画面サイズ横(情報線
側)約280mm,縦(走査線側)220mm,画素数
1280×1024の液晶表示装置を作製した。この液
晶ディスプレイを図7に示す駆動波形を用いて走査側±
10.5V(一部4.5V)、情報側±4.5Vで表示
を行った。残像時間の測定は、80×80の白・黒チェ
ッカーパターンを3分間書き込んだ後全表示エリアを黒
にして、全面が均一な黒状態となるまでの時間を目視に
より観察した。また環境温度は恒温槽内で制御し、パネ
ル面の温度を直接熱電対を用いてモニターした。結果を
表35に示す。
【0178】
【表35】 この表における1Hは1走査線書き込み時間であり(図
7に示す)、パネル全面に良好な表示ができる状態に合
わせたものである。尚、これらの液晶素子は、明らかに
前記(I)、(II)及び(III)式の条件を全て満
足しており、20以上の高いコントラストを示した。
【0179】実施例9〜14の液晶ディスプレイは、環
境温度の低下に伴って残像時間が発散的に増えていくこ
とはなく、低温側で再び減少しており、表示品位が著し
く悪くなることはない。これに対して比較例3〜6の液
晶ディスプレイは、低温側における残像の程度は著しく
長くなり、表示品位がそこなわれている。
【0180】また、SmA→SmC* 転移温度の低い液
晶組成物Aを用いた実施例9を除き実施例10〜14の
駆動1Hの10℃〜40℃における比fは、1.8〜
2.9倍であり、比較例3〜6の3.5〜4.3倍に比
べ格段に良くなっている。
【0181】以上の結果から明らかな様に、層の傾斜角
δの大きさが温度の降下に伴ない、最大値をとった後減
少していく温度特性を有する液晶組成物を用いた液晶素
子は、低温における著しい残像を抑えることができ、ま
た駆動特性の温度依存性も軽減された素子とすることが
できた。
【0182】実施例15 実施例2で用いた液晶組成物2−Aと、比較例1で用い
た2−Bの光学的な応答を以下の手順で作製したセルを
用いて、観察した。
【0183】透明電極の付いたガラス基板上に酸化タン
タルの薄膜をスパッタ法で形成し、その上に前述の構造
式1で示される日立化成(株)製のポリアミド酸LQ1
802の1%NMP溶液をスピンナで塗布し、270℃
で1時間焼成してポリイミド膜を作製した。
【0184】次にこの基板をラビングし、同じ処理をし
たもう1枚の基板と10°の交差角(前述)を持ち、且
つ同方向になるように1.2〜1.3μm前後のギャッ
プを保って貼り合せ、セルを作製した。該セルのプレチ
ルト角αはクリスタルローテーション法により17°で
あった。
【0185】このセルに液晶組成物2−A,2−Bを等
方性液体状態で注入し、等方相から20℃/hで25℃
まで徐冷することにより、強誘電性液晶素子を作製し
た。
【0186】この強誘電性液晶素子を用いて図7に示す
駆動波形(1/3バイアス比)で駆動マージンΔV(V
2 −V1 )を測定した。その結果を表36と37に示
す。(尚、ΔtはV1 ≒15Vになるように設定し
た。)
【0187】
【表36】
【0188】
【表37】 さらに、30℃における駆動電圧マージン中央値に電圧
を設定して、測定温度を変化させた場合、駆動可能な温
度差(以下駆動温度マージンという)は次の通りであ
る。
【0189】 さらに、白及び黒の透過光量、コントラスト比は表38
に示す。
【0190】
【表38】 この時のコントラスト変化率は2−Aが1.27、2−
Bが2.97であった。(コントラスト変化率=コント
ラストの最大値/コントラストの最小値) 実施例5から明らかな様に、本発明によるコーン角が極
大値を有する液晶組成物2−Aを含有する液晶素子は、
低温でのコントラストが低下せず、温度変化に伴うコン
トラストの変化率が1.27と、組成物2−Bを含有す
る液晶素子と比べて大巾に改善していることがわかる。
【0191】また、駆動電圧マージン、駆動温度マージ
ンも広がっていることがわかる。
【0192】実施例16 実施例3で用いた液晶組成物3−A,3−Bと3−Cと
が用いられた。
【0193】次に実施例15で使用した液晶組成物2−
A,2−Bを用いるかわりに、液晶組成物3−A,3−
B,3−Cをセル内に注入する以外は全く実施例15と
同様の方法で強誘電性液晶素子を作製し、駆動電圧マー
ジンΔVを測定した。
【0194】
【表39】
【0195】
【表40】
【0196】
【表41】 さらに、30℃における駆動温度マージンは次の通りで
ある。
【0197】 さらに、白及び黒の透過光量、コントラストを下記に示
す。
【0198】
【表42】 この時のコントラスト変化率は3−Aが1.32、3−
Bが1.50、3−Cが2.62であった。
【0199】図19〜21に上記結果を示した。図19
は3−A、図20は3−B、図21は3−Cのそれぞれ
白及び黒の透過光量、コントラスト比を示している。
【0200】実施例16から明らかな様に、本発明によ
るコーン角が極大値を有する液晶組成物3−A,3−B
を含有する液晶素子は、低温でのコントラストが低下せ
ず温度変化に伴うコントラストの変化率が1.32,
1.50と組成物3−Cを含有する液晶素子と比べて大
巾に改善していることがわかる。
【0201】また、駆動電圧マージン、駆動温度マージ
ンも広がっていることがわかる。
【0202】以下実施例17,18で用いた液晶組成物
5−A,5−B,6−Aと6−Bは下記のとおりであっ
た。
【0203】
【表43】 上述の表中のR1 〜R12はノルマルアルキルであって、
表中の数字はそのノルマルアルキルの炭素数をR1 /R
2 ,R3 /R4 ,R5 /R6 ,R7 /R8 ,R9
10,R11/R12の形で表わしている。
【0204】実施例17 液晶組成物5−Aと5−Bを上述のとおり調製した。
【0205】この液晶組成物5−A,5−Bの相転移温
度、30℃における自発分極の大きさPsならびにコー
ン角の大きさを下記に示す。
【0206】
【表44】
【0207】
【表45】 次に実施例15で使用した液晶組成物2−A,2−Bを
用いるかわりに、液晶組成物5−A,5−Bをセル内に
注入する以外は全く実施例15と同様の方法で強誘電性
液晶素子を作製し、駆動電圧マージンΔVを測定した。
【0208】
【表46】
【0209】
【表47】 さらに、30℃における駆動温度マージンは次の通りで
ある。
【0210】5−A ±8.0℃ 5−B ±7.5℃ さらに、白及び黒の透過光量、コントラストを下記に示
す。
【0211】
【表48】 この時のコントラスト変化率は5−Aが1.45、5−
Bが1.76であった。
【0212】実施例17から明らかな様に、コーン角が
極大値を有する液晶組成物5−A,5−Bを含有する液
晶素子において、Θmax/ΘminがΘmax/Θm
in<1.5の5−Aを含む素子(Θmax/Θmin
=1.42)は、Θmax/Θmin≧1.5の5−B
を含む素子(Θmax/Θmin=1.76)と比べて
温度変化に伴うコントラストの変動の巾が小さくなって
いる。
【0213】実施例18 液晶組成物6−Aと6−Bを上述のとおり調製した。
【0214】次に実施例15で使用した液晶組成物2−
A,2−Bを用いるかわりに液晶組成物6−A,6−B
をセル内に注入する以外は全く実施例15と同様の方法
で強誘電性液晶素子を作製し、駆動電圧マージンΔVを
測定しようと試みたが、6−A,6−Bともに均一なユ
ニフォーム配向が得られず駆動電圧マージン、透過光量
の測定はできなかった。
【0215】
【発明の効果】以上説明したように本発明の層の傾斜角
δが温度降下と共に増加、極大値δmax をとった後減少
傾向を示す液晶組成物および該液晶組成物を使用した素
子は、応答速度の温度依存性の軽減された液晶組成物お
よび素子とすることができた。
【0216】さらに、δmax をとる温度を制御すること
により応答速度の温度特性が良好な温度域を制御するこ
とができる。またδの大きさを制御することにより応答
速度の改善をすることもできた。
【0217】さらになお、本発明の液晶素子を表示素子
として光源、駆動回路等と組み合わせた表示装置は良好
な装置となった。
【0218】さらに、本発明の液晶素子は、高コントラ
ストで且つ低温側における残像が改善され、また駆動条
件の温度依存性も軽減された素子となり、これを用いた
液晶表示装置はひじょうに優れた表示を行うことができ
た。
【0219】さらに、本発明に基づく素子構成におい
て、コーン角が極大値を有する液晶組成物を含有する液
晶素子は、低温でのコントラストが低下せず、温度変化
に伴うコントラスト変動を小さくすることができた。
【0220】さらに、コーン角の最大値と最小値の比
(Θmax/Θmin)を1.5以下にすることによっ
てもコントラスト変動の小さな液晶素子とすることがで
きた。
【0221】さらに、駆動温度マージンが大きく、全画
素に良好にマトリックス駆動できる駆動温度マージンの
広い液晶素子にすることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶素子の一例の断面概略図である。
【図2】強誘電性液晶を用いた液晶セルの例を模式的に
表わす斜視図である。
【図3】強誘電性液晶を用いた液晶セルの例を模式的に
表わす斜視図である。
【図4】C1及びC2の説明図である。
【図5】C1及びC2配向でのチルト角、プレチルト角
及び層の傾斜角間の関係を示す説明図である。
【図6】本発明の液晶素子の他の例の断面概略図であ
る。
【図7】本発明で用いた駆動波形のタイミングチャート
図である。
【図8】マトリクス電極の平面図である。
【図9】カイラルスメクチックC相でのシェブロン構造
の模式断面図である。
【図10】スメクチックA相での分子層の模式断面図で
ある。
【図11】本発明の液晶表示装置とグラフィックスコン
トローラを示すブロック構成図である。
【図12】本発明の液晶表示装置とグラフィックスコン
トローラとの間の画像情報通信タイミングチャート図で
ある。
【図13】温度とコーン角Θとの特性図である。
【図14】温度とコーン角Θとの特性図である。
【図15】温度とコーン角Θとの特性図である。
【図16】温度とコーン角Θとの特性図である。
【図17】温度とコーン角Θとの特性図である。
【図18】温度と傾斜角δとの特性図である。
【図19】温度と透過光量との特性図である。
【図20】温度と透過光量との特性図である。
【図21】温度と透過光量との特性図である。
【図22】従来の技術の中で用いた駆動法の波形図であ
る。
【図23】図22(B)に示す時系列駆動波形で実際の
駆動を行ったときの表示パターンの模式図である。
【図24】駆動電圧を変化させた時の透過率の変化を表
わす(V−T特性図)グラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平4−38392 (32)優先日 平4(1992)1月30日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 森 省誠 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 山下 眞孝 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 片桐 一春 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (65)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カイラルスメクチックC相を生じる温度
    範囲をもつ液晶組成物において、 前記温度範囲内に、 a)カイラルスメクチックC相でのコーン角が温度降下
    に伴い増加する第1の温度範囲と、 b)該第1の温度範囲より低い温度範囲で、カイラルス
    メクチックC相でのコーン角がさらなる温度降下に伴い
    変位点を境にして減少する第2の温度範囲とを有するこ
    とを特徴とする液晶組成物。
  2. 【請求項2】 前記液晶組成物がスメクチックA相を生
    じる温度範囲を有し、該スメクチックA相からカイラル
    スメクチックC相への相転移点をTcとした時、(Tc
    −10)℃から10℃の温度範囲内に前記変位点を生じ
    てなる請求項1に記載の液晶組成物。
  3. 【請求項3】 前記液晶組成物がスメクチックA相を生
    じる温度範囲を有し、該スメクチックA相からカイラル
    スメクチックC相への相転移点をTcとした時、(Tc
    −10)℃から20℃の温度範囲内に前記変位点を生じ
    てなる請求項1に記載の液晶組成物。
  4. 【請求項4】 前記液晶組成物がスメクチックA相を生
    じる温度範囲を有し、該スメクチックA相からカイラル
    スメクチックC相への相転移点をTcとした時、(Tc
    −10)℃から30℃の温度範囲内に前記変位点を生じ
    てなる請求項1に記載の液晶組成物。
  5. 【請求項5】 前記液晶組成物がコレステリック相を生
    じる温度範囲を有する請求項1に記載の液晶組成物。
  6. 【請求項6】 一対の基板及びカイラルスメクチックC
    相を生じた液晶組成物を有する液晶素子において、カイ
    ラルスメクチックC相を生じる温度範囲内に、 a)カイラルスメクチックC相でのコーン角が温度降下
    に伴い増加する第1の温度範囲と、 b)該第1の温度範囲より低い温度範囲で、カイラルス
    メクチックC相でのコーン角がさらなる温度降下に伴い
    変位点を境にして減少する第2の温度範囲とを有するこ
    とを特徴とする液晶素子。
  7. 【請求項7】 前記一対の基板の少なくとも一方が一軸
    性配向処理されてなる請求項6に記載の液晶素子。
  8. 【請求項8】 前記一軸性配向処理がラビング処理であ
    る請求項7に記載の液晶素子。
  9. 【請求項9】 前記一対の基板の両方が平行で且つ同一
    方向又は逆方向の一軸性配向処理されてなる請求項6に
    記載の液晶素子。
  10. 【請求項10】 前記一軸性配向処理がラビング処理で
    ある請求項9に記載の液晶素子。
  11. 【請求項11】 前記一対の基板の両方が互いに交差し
    た一軸性配向処理されてなる請求項6に記載の液晶素
    子。
  12. 【請求項12】 前記交差した一軸性配向処理の交差角
    が2°〜15°である請求項11に記載の液晶素子。
  13. 【請求項13】 前記一軸性配向処理がラビング処理で
    ある請求項12に記載の液晶素子。
  14. 【請求項14】 前記液晶組成物がスメクチックA相を
    生じる温度範囲を有し、該スメクチックA相からカイラ
    ルスメクチックC相への相転移点をTcとした時、(T
    c−10)℃から10℃の温度範囲内に前記変位点を生
    じ、スメクチックA相からの降温によりカイラルスメク
    チックC相を生じてなる請求項6に記載の液晶素子。
  15. 【請求項15】 前記液晶組成物がスメクチックA相を
    生じる温度範囲を有し、該スメクチックA相からカイラ
    ルスメクチックC相への相転移点をTcとした時、(T
    c−10)℃から20℃の温度範囲内に前記変位点を生
    じ、スメクチックA相からの降温によりカイラルスメク
    チックC相を生じてなる請求項6に記載の液晶素子。
  16. 【請求項16】 前記液晶組成物がスメクチックA相を
    生じる温度範囲を有し、該スメクチックA相からカイラ
    ルスメクチックC相への相転移点をTcとした時、(T
    c−10)℃から30℃の温度範囲内に前記変位点を生
    じ、スメクチックA相からの降温によりカイラルスメク
    チックC相を生じてなる請求項6に記載の液晶素子。
  17. 【請求項17】 前記液晶組成物がコレステリック相を
    生じ、該コレステリック相及びスメクチックA相からの
    降温によりカイラルスメクチックC相を生じてなる請求
    項6に記載の液晶素子。
  18. 【請求項18】 一対の基板及び無電界時に少なくとも
    2つの光学的な安定状態を生じ、これらの光学軸のなす
    角度の1/2であるチルト角θaをもつカイラルスメク
    チックC相を生じた液晶組成物を有する液晶素子におい
    て、 液晶組成物の液晶分子が基板に対してプレチルト角αを
    生じて配向し、 カイラルスメクチックC相を形成する複数の液晶分子で
    組織された複数の層が基板の法線に対して傾斜角δをも
    って傾斜して配列し、 カイラルスメクチックC相を生じる温度範囲内に、 a)カイラルスメクチックC相でのコーン角Θが温度降
    下に伴い増加する第1の温度範囲と、 b)該第1の温度範囲より低い温度範囲で、カイラルス
    メクチックC相でのコーン角Θがさらなる温度降下に伴
    い変位点を境にして減少する第2の温度範囲とを有し、 θa、Θ、δとαとの間で、 c)Θ<α+δ、 d)δ<α 及び e)Θ>θa>Θ/2 の関係を有してなることを特徴とする液晶素子。
  19. 【請求項19】 前記一対の基板の少なくとも一方が一
    軸性配向処理されてなる請求項18に記載の液晶素子。
  20. 【請求項20】 前記一軸性配向処理がラビング処理で
    ある請求項19に記載の液晶素子。
  21. 【請求項21】 前記一対の基板の両方が平行で且つ同
    一方向又は逆方向の一軸性配向処理されてなる請求項1
    8に記載の液晶素子。
  22. 【請求項22】 前記一軸性配向処理がラビング処理で
    ある請求項21に記載の液晶素子。
  23. 【請求項23】 前記一対の基板の両方が互いに交差し
    た一軸性配向処理されてなる請求項18に記載の液晶素
    子。
  24. 【請求項24】 前記交差した一軸性配向処理の交差角
    が2°〜15°である請求項23に記載の液晶素子。
  25. 【請求項25】 前記一軸性配向処理がラビング処理で
    ある請求項24に記載の液晶素子。
  26. 【請求項26】 前記液晶組成物がスメクチックA相を
    生じる温度範囲を有し、該スメクチックA相からカイラ
    ルスメクチックC相への相転移点をTcとした時、(T
    c−10)℃から10℃の温度範囲内に前記変位点を生
    じ、スメクチックA相からの降温によりカイラルスメク
    チックC相を生じてなる請求項18に記載の液晶素子。
  27. 【請求項27】 前記液晶組成物がスメクチックA相を
    生じる温度範囲を有し、該スメクチックA相からカイラ
    ルスメクチックC相への相転移点をTcとした時、(T
    c−10)℃から20℃の温度範囲内に前記変位点を生
    じ、スメクチックA相からの降温によりカイラルスメク
    チックC相を生じてなる請求項18に記載の液晶素子。
  28. 【請求項28】 前記液晶組成物がスメクチックA相を
    生じる温度範囲を有し、該スメクチックA相からカイラ
    ルスメクチックC相への相転移点をTcとした時、(T
    c−10)℃から30℃の温度範囲内に前記変位点を生
    じ、スメクチックA相からの降温によりカイラルスメク
    チックC相を生じてなる請求項18に記載の液晶素子。
  29. 【請求項29】 前記液晶組成物がコレステリック相を
    生じ、該コレステリック相及びスメクチックA相からの
    降温によりカイラルスメクチックC相を生じてなる請求
    項18に記載の液晶素子。
  30. 【請求項30】 一対の基板、カイラルスメクチックC
    相を生じた液晶組成物を有する液晶素子、該液晶組成物
    に対して電圧を付加する電圧印加手段を有する表示装置
    において、カイラルスメクチックC相を生じる温度範囲
    内に、 a)カイラルスメクチックC相でのコーン角が温度降下
    に伴い増加する第1の温度範囲と、 b)該第1の温度範囲より低い温度範囲で、カイラルス
    メクチックC相でのコーン角がさらなる温度降下に伴い
    変位点を境にして減少する第2の温度範囲とを有するこ
    とを特徴とする表示装置。
  31. 【請求項31】 さらに電圧印加手段を制御する制御手
    段を有する請求項30に記載の表示装置。
  32. 【請求項32】 一対の基板、無電界時に少なくとも2
    つの光学的な安定状態を生じ、これらの光学軸のなす角
    度の1/2であるチルト角θaをもつカイラルスメクチ
    ックC相を生じた液晶組成物及び該液晶組成物に電圧を
    付加する電圧印加手段を有する表示装置において、 液晶組成物の液晶分子が基板に対してプレチルト角αを
    生じて配向し、 カイラルスメクチックC相を形成する複数の液晶分子で
    組織された複数の層が基板の法線に対して傾斜角δをも
    って傾斜して配列し、 カイラルスメクチックC相を生じる温度範囲内に、 a)カイラルスメクチックC相でのコーン角Θが温度降
    下に伴い増加する第1の温度範囲と、 b)該第1の温度範囲より低い温度範囲で、カイラルス
    メクチックC相でのコーン角Θがさらなる温度降下に伴
    い変位点を境にして減少する第2の温度範囲とを有し、 θa、Θ、δとαとの間で、 c)Θ<α+δ、 d)δ<α 及び e)Θ>θa>Θ/2 の関係を有してなることを特徴とする表示装置。
  33. 【請求項33】 さらに電圧印加手段を制御する制御手
    段を有する請求項32に記載の表示装置。
  34. 【請求項34】 スメクチックA相を形成する複数の液
    晶分子で組織した複数の第1の分子層とカイラルスメク
    チックC相を形成する複数の液晶分子で組織した複数の
    第2の分子層とを、互いに異なる温度範囲で生じる液晶
    組成物において、 前記第1の分子層と第2の分子層とが互いに異なる形状
    を生じ、該第1の分子層に対する該第2の分子層の変形
    度がカイラルスメクチックC相を生じる温度範囲内で a)温度降下に伴い増加する第1の温度範囲と、 b)該第1の温度範囲より低い温度範囲で、さらなる温
    度降下に伴い変位点を境にして減少する第2の温度範囲
    とを有することを特徴とする液晶組成物。
  35. 【請求項35】 前記変位点が10℃以上の温度で現出
    してなる請求項34に記載の液晶組成物。
  36. 【請求項36】 前記変位点が25℃以上の温度で現出
    してなる請求項34に記載の液晶組成物。
  37. 【請求項37】 さらに、コレステリック相を現出する
    液晶である請求項34に記載の液晶組成物。
  38. 【請求項38】 一対の基板及びカイラルスメクチック
    C相を生じた液晶組成物を有する液晶素子において、カ
    イラルスメクチックC相を形成する複数の液晶分子で組
    織した複数の分子層が基板法線に対して傾斜角δをもっ
    て傾斜配列し、該カイラルスメクチックC相を生じる温
    度範囲内に、 a)傾斜角δが温度降下に伴い増加する第1の温度範囲
    と、 b)該第1の温度範囲より低い温度範囲で、傾斜角δが
    さらなる温度降下に伴い変位点を境にして減少する第2
    の温度範囲とを有することを特徴とする液晶素子。
  39. 【請求項39】 前記一対の基板の少なくとも一方が一
    軸性配向処理されてなる請求項38に記載の液晶素子。
  40. 【請求項40】 前記一軸性配向処理がラビング処理で
    ある請求項39に記載の液晶素子。
  41. 【請求項41】 前記一対の基板の両方が平行で且つ同
    一方向又は逆方向の一軸性配向処理されてなる請求項3
    8に記載の液晶素子。
  42. 【請求項42】 前記一軸性配向処理がラビング処理で
    ある請求項41に記載の液晶素子。
  43. 【請求項43】 前記一対の基板の両方が互いに交差し
    た一軸性配向処理されてなる請求項38に記載の液晶素
    子。
  44. 【請求項44】 前記交差した一軸性配向処理の交差角
    が2°〜15°である請求項43に記載の液晶素子。
  45. 【請求項45】 前記一軸性配向処理がラビング処理で
    ある請求項44に記載の液晶素子。
  46. 【請求項46】 前記変位点が10℃以上の温度で現出
    し、スメクチックA相からの降温によってカイラルスメ
    クチックC相を生じてなる請求項38に記載の液晶素
    子。
  47. 【請求項47】 前記変位点が25℃以上の温度で現出
    し、スメクチックA相からの降温によってカイラルスメ
    クチックC相を生じてなる請求項38に記載の液晶素
    子。
  48. 【請求項48】 さらに、コレステリック相を現出し、
    該コレステリック相及びスメクチックA相からの降温に
    よってカイラルスメクチックC相を生じてなる請求項3
    8に記載の液晶素子。
  49. 【請求項49】 前記層の傾斜角δの極大値(δmax
    がδmax ≦20°であるスメクチックA相からの降温に
    よってカイラルスメクチックC相を生じてなる請求項3
    8に記載の液晶素子。
  50. 【請求項50】 前記層の傾斜角δの極大値(δmax
    がδmax ≦15°であるスメクチックA相からの降温に
    よってカイラルスメクチックC相を生じてなる請求項3
    8に記載の液晶素子。
  51. 【請求項51】 一対の基板及びコーン角Θを有し、且
    つ無電界時に少なくとも2つの光学的な安定状態を生
    じ、これらの光学軸のなす角度の1/2であるチルト角
    θaをもつカイラルスメクチックC相を生じた液晶組成
    物を有する液晶素子において、 液晶組成物の液晶分子が基板に対してプレチルト角αを
    生じて配向し、 カイラルスメクチックC相を形成する複数の液晶分子で
    組織された複数の層が基板の法線に対して傾斜角δをも
    って傾斜して配列し、 カイラルスメクチックC相を生じる温度範囲内に、 a)カイラルスメクチックC相での傾斜角δが温度降下
    に伴い増加する第1の温度範囲と、 b)該第1の温度範囲より低い温度範囲で、カイラルス
    メクチックC相での傾斜角δがさらなる温度降下に伴い
    変位点を境にして減少する第2の温度範囲とを有し、 θa、Θ、δとαとの間で、 c)Θ<α+δ、 d)δ<α 及び e)Θ>θa>Θ/2 の関係を有してなることを特徴とする液晶素子。
  52. 【請求項52】 前記一対の基板の少なくとも一方が一
    軸性配向処理されてなる請求項51に記載の液晶素子。
  53. 【請求項53】 前記一軸性配向処理がラビング処理で
    ある請求項52に記載の液晶素子。
  54. 【請求項54】 前記一対の基板の両方が平行で且つ同
    一方向又は逆方向の一軸性配向処理されてなる請求項5
    1に記載の液晶素子。
  55. 【請求項55】 前記一軸性配向処理がラビング処理で
    ある請求項54に記載の液晶素子。
  56. 【請求項56】 前記一対の基板の両方が互いに交差し
    た一軸性配向処理されてなる請求項51に記載の液晶素
    子。
  57. 【請求項57】 前記交差した一軸性配向処理の交差角
    が2°〜15°である請求項56に記載の液晶素子。
  58. 【請求項58】 前記一軸性配向処理がラビング処理で
    ある請求項57に記載の液晶素子。
  59. 【請求項59】 前記変位点が10℃以上の温度で現出
    し、スメクチックA相からの降温によってカイラルスメ
    クチックC相を生じてなる請求項51に記載の液晶素
    子。
  60. 【請求項60】 前記変位点が25℃以上の温度で現出
    し、スメクチックA相からの降温によってカイラルスメ
    クチックC相を生じてなる請求項51に記載の液晶素
    子。
  61. 【請求項61】 さらに、コレステリック相を現出し、
    該コレステリック相及びスメクチックA相からの降温に
    よってカイラルスメクチックC相を生じてなる請求項5
    1に記載の液晶素子。
  62. 【請求項62】 一対の基板、カイラルスメクチックC
    相を生じた液晶組成物及び該液晶組成物に対して電圧を
    付加する電圧印加手段を有する表示装置において、カイ
    ラルスメクチックC相を形成する複数の液晶分子で組織
    した複数の分子層が基板法線に対して傾斜角δをもって
    傾斜配列し、該カイラルスメクチックC相を生じる温度
    範囲内に、 a)傾斜角δが温度降下に伴い増加する第1の温度範囲
    と、 b)該第1の温度範囲より低い温度範囲で、傾斜角δが
    さらなる温度降下に伴い変位点を境にして減少する第2
    の温度範囲とを有することを特徴とする表示装置。
  63. 【請求項63】 さらに電圧印加手段を制御する制御手
    段を有する請求項62に記載の表示装置。
  64. 【請求項64】 一対の基板、コーン角Θを有し、且つ
    無電界時に少なくとも2つの光学的な安定状態を生じ、
    これらの光学軸のなす角度の1/2であるチルト角θa
    をもつカイラルスメクチックC相を生じた液晶組成物及
    び該液晶組成物に対して電圧を付加する電圧印加手段を
    有する表示装置において、 液晶組成物の液晶分子が基板に対してプレチルト角αを
    生じて配向し、 カイラルスメクチックC相を形成する複数の液晶分子で
    組織された複数の層が基板の法線に対して傾斜角δをも
    って傾斜して配列し、 カイラルスメクチックC相を生じる温度範囲内に、 a)カイラルスメクチックC相での傾斜角δが温度降下
    に伴い増加する第1の温度範囲と、 b)該第1の温度範囲より低い温度範囲で、カイラルス
    メクチックC相での傾斜角δがさらなる温度降下に伴い
    変位点を境にして減少する第2の温度範囲とを有し、 θa、Θ、δとαとの間で、 c)Θ<α+δ、 d)δ<α 及び e)Θ>θa>Θ/2 の関係を有してなることを特徴とする表示装置。
  65. 【請求項65】 さらに電圧印加手段を制御する制御手
    段を有する請求項64に記載の表示装置。
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