JPH05343182A - 直流アーク発生方法 - Google Patents
直流アーク発生方法Info
- Publication number
- JPH05343182A JPH05343182A JP4171983A JP17198392A JPH05343182A JP H05343182 A JPH05343182 A JP H05343182A JP 4171983 A JP4171983 A JP 4171983A JP 17198392 A JP17198392 A JP 17198392A JP H05343182 A JPH05343182 A JP H05343182A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- arc
- current
- electrode
- voltage
- magnetic force
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/25—Process efficiency
Landscapes
- Discharge Heating (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 アーク長を長くして高電圧化を図った場合
の、アークの安定性を高める。 【構成】 アーク発生空間の電極側、加熱対象側の少な
くとも一方に、放射状の通電路を形成する。通電路に順
次電流を通じてアークを発生させる。アークが電極中心
線の周囲を回転し安定化する。
の、アークの安定性を高める。 【構成】 アーク発生空間の電極側、加熱対象側の少な
くとも一方に、放射状の通電路を形成する。通電路に順
次電流を通じてアークを発生させる。アークが電極中心
線の周囲を回転し安定化する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶解、精錬、製鋼の分
野において、金属の加熱源として用いる直流アークの発
生方法に関する。
野において、金属の加熱源として用いる直流アークの発
生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】溶解、精錬、製鋼の分野においては、ア
ークが金属の加熱源として使用されている。アークを加
熱に用いる場合の電極としては、黒鉛の中実電極が一般
的である。また、この場合の配線としては、図10に示
すように、直流電源3の一方の端子を電極1の基部に接
続し、加熱対象物側の通電部4を加熱対象物2の底部に
設けて直流電源3の他方の端子に接続するのが一般的で
ある。
ークが金属の加熱源として使用されている。アークを加
熱に用いる場合の電極としては、黒鉛の中実電極が一般
的である。また、この場合の配線としては、図10に示
すように、直流電源3の一方の端子を電極1の基部に接
続し、加熱対象物側の通電部4を加熱対象物2の底部に
設けて直流電源3の他方の端子に接続するのが一般的で
ある。
【0003】ところで、このようなアークを用いた加熱
では、アークへの投入電力がアーク電流とアーク電圧の
積で表わされる。従って、投入電力の増大を図るには、
電流の増大、電圧の増大が必要となる。しかし、電流の
増大による高出力化では、電源内外の配線等を大径化す
る必要がある。また、電流密度が増すために、電極の消
耗が激しいという問題がある。そのため、一般には、電
圧の増大による高出力化が採用される。
では、アークへの投入電力がアーク電流とアーク電圧の
積で表わされる。従って、投入電力の増大を図るには、
電流の増大、電圧の増大が必要となる。しかし、電流の
増大による高出力化では、電源内外の配線等を大径化す
る必要がある。また、電流密度が増すために、電極の消
耗が激しいという問題がある。そのため、一般には、電
圧の増大による高出力化が採用される。
【0004】電圧の増大による高出力化では、例えばア
ーク長を長くすることにより、アーク電圧の増大が図ら
れる。しかし、アーク長が長くなると、アークの不安定
が発生し、周囲の設備にダメージを与えるおそれが大と
なる。また、アークの不安定に伴うアーク電圧の変動を
考慮して、電源の定格電圧を高めに設定しなければなら
ず高電圧の電源が必要となる。これは、アーク電圧が電
源の定格電圧に達すると、アーク切れが生じるためであ
る。従って、アークを長く延伸させた場合は、その安定
化が必要になる。
ーク長を長くすることにより、アーク電圧の増大が図ら
れる。しかし、アーク長が長くなると、アークの不安定
が発生し、周囲の設備にダメージを与えるおそれが大と
なる。また、アークの不安定に伴うアーク電圧の変動を
考慮して、電源の定格電圧を高めに設定しなければなら
ず高電圧の電源が必要となる。これは、アーク電圧が電
源の定格電圧に達すると、アーク切れが生じるためであ
る。従って、アークを長く延伸させた場合は、その安定
化が必要になる。
【0005】長く且つ安定な直流アークを得るために、
中空の電極を使用し、その内部を通して電極の先端側へ
不活性ガスを噴出する方法は、特開昭51−12140
9号公報に開示されている。
中空の電極を使用し、その内部を通して電極の先端側へ
不活性ガスを噴出する方法は、特開昭51−12140
9号公報に開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この流体的方
法は、多量のガスを必要とし、しかも、加熱対象物(溶
融金属)との反応を防ぐために、そのガスは不活性ガス
でなければならず、運転費が高くなるのを避けられな
い。また、アークの周辺には、プラズマ気流が両極から
それぞれ発生し、それらが衝突するなどして複雑な流れ
場を形成している。そのため、流体的方法では、ガス流
でこれを補正する必要があり、ガス制御の煩雑化やこれ
に伴う電極の周辺の構造複雑化も避けられない。
法は、多量のガスを必要とし、しかも、加熱対象物(溶
融金属)との反応を防ぐために、そのガスは不活性ガス
でなければならず、運転費が高くなるのを避けられな
い。また、アークの周辺には、プラズマ気流が両極から
それぞれ発生し、それらが衝突するなどして複雑な流れ
場を形成している。そのため、流体的方法では、ガス流
でこれを補正する必要があり、ガス制御の煩雑化やこれ
に伴う電極の周辺の構造複雑化も避けられない。
【0007】本発明の目的は、アーク長を長くして高電
圧化を図った場合に生じるアーク不安定を、ガスに依存
せずに経済性よく抑制できる直流アーク発生方法を提供
することにある。
圧化を図った場合に生じるアーク不安定を、ガスに依存
せずに経済性よく抑制できる直流アーク発生方法を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の直流アーク発生
方法は、電極より対象物へ直流アークを発生させる際
に、アーク発生のための通電路が電極中心線の周囲に放
射状に形成させるように配線を行ない、その放射状回路
の各通電路に順番に電流を通じてアークを発生させるこ
とを特徴とする。
方法は、電極より対象物へ直流アークを発生させる際
に、アーク発生のための通電路が電極中心線の周囲に放
射状に形成させるように配線を行ない、その放射状回路
の各通電路に順番に電流を通じてアークを発生させるこ
とを特徴とする。
【0009】図1〜図3は本発明を実施するための代表
的な配線例を示している。1は電極、2は直流電源、3
は加熱対象物であり、電極1は加熱対象物3を上方から
アークAで加熱するようになっている。
的な配線例を示している。1は電極、2は直流電源、3
は加熱対象物であり、電極1は加熱対象物3を上方から
アークAで加熱するようになっている。
【0010】図1の配線例では、電極側の通電部である
電極上端部を直流電源2の負極に接続する一方、加熱対
象物側の通電部4を加熱対象物3の底面に設け、該通電
部4から4本のリード線5を周方向に90度の間隔で外
側へ放射状に引き出している。そして、通電部周囲の所
定領域にリード線5の放射配線部6を設け、各端末を切
り換えスイッチ7を介して直流電源2の正極に接続して
いる。切り換えスイッチ7は、放射配線部6における4
本のリード線5に順次通電を行うように作動する。
電極上端部を直流電源2の負極に接続する一方、加熱対
象物側の通電部4を加熱対象物3の底面に設け、該通電
部4から4本のリード線5を周方向に90度の間隔で外
側へ放射状に引き出している。そして、通電部周囲の所
定領域にリード線5の放射配線部6を設け、各端末を切
り換えスイッチ7を介して直流電源2の正極に接続して
いる。切り換えスイッチ7は、放射配線部6における4
本のリード線5に順次通電を行うように作動する。
【0011】図2の配線例では、電極側の通電部である
電極上端部の周囲にリード線5の放射配線部6を設けて
いる。
電極上端部の周囲にリード線5の放射配線部6を設けて
いる。
【0012】図3の配線例では、加熱対象物3の周囲4
箇所に通電部4を設けて、対象物自体に放射状の通電路
を形成するようにしている。
箇所に通電部4を設けて、対象物自体に放射状の通電路
を形成するようにしている。
【0013】いずれの配線例においても、アーク発生の
ための通電路が電極中心線の周囲に放射状に形成され、
その放射状回路の各通電路に順番に電流が供給されてア
ークAを発生させる。
ための通電路が電極中心線の周囲に放射状に形成され、
その放射状回路の各通電路に順番に電流が供給されてア
ークAを発生させる。
【0014】
【作用】ところで、アークの不安定は、以下の原因によ
り発生する。アークの発生点である極点はより発生し易
い場所へ瞬時に移動する性質を有している。また、長ア
ークの場合、陰極点(通常、電極側の極点)も陽極点
(通常、加熱対象物の極点)もスポット状となり、アー
ク柱はこれらのスポット径より太くなるため、磁気力に
より発生する圧力に差が生じ、プラズマ気流が生じる。
陰極点からは陽極の向きに、陽極点からは陰極の向きに
プラズマ気流が発生し、アーク柱の部分でぶつかり合
い、複雑な流れ場を形成する。これらの原因により、平
衡の保たれたアーク柱も平衡の状態から外れる。アーク
柱に曲がりが生じると、曲がりの内側の磁力線密度が高
くなって磁気圧が大きくなるのに対し、曲がりの外側で
は磁力線の密度が低くなって磁気圧が小さくなる。その
結果、図4に示すように、曲がりの内外での磁気圧の差
による磁気力FがアークAに作用し、その曲がりがます
ます助長される。従って、アークAは不安定となり、時
にはアーク切れを発生する。
り発生する。アークの発生点である極点はより発生し易
い場所へ瞬時に移動する性質を有している。また、長ア
ークの場合、陰極点(通常、電極側の極点)も陽極点
(通常、加熱対象物の極点)もスポット状となり、アー
ク柱はこれらのスポット径より太くなるため、磁気力に
より発生する圧力に差が生じ、プラズマ気流が生じる。
陰極点からは陽極の向きに、陽極点からは陰極の向きに
プラズマ気流が発生し、アーク柱の部分でぶつかり合
い、複雑な流れ場を形成する。これらの原因により、平
衡の保たれたアーク柱も平衡の状態から外れる。アーク
柱に曲がりが生じると、曲がりの内側の磁力線密度が高
くなって磁気圧が大きくなるのに対し、曲がりの外側で
は磁力線の密度が低くなって磁気圧が小さくなる。その
結果、図4に示すように、曲がりの内外での磁気圧の差
による磁気力FがアークAに作用し、その曲がりがます
ます助長される。従って、アークAは不安定となり、時
にはアーク切れを発生する。
【0015】この磁気力はアークを内側から外側に押そ
うとするが、その際、アークがその力に対して直角のど
ちらかに移動すればこの力を緩和でき、アークの乱れを
小さくすることができる。
うとするが、その際、アークがその力に対して直角のど
ちらかに移動すればこの力を緩和でき、アークの乱れを
小さくすることができる。
【0016】本発明の直流アーク発生方法においては、
電極中心線の周囲に放射状に形成された通電路に順番に
電流が供給されることにより、電極中心線の周囲をアー
クが回転し、これにより、アークの曲がりの原因となる
磁気力が緩和され、アークが安定化する。これを図1の
配線例について、図5により説明する。
電極中心線の周囲に放射状に形成された通電路に順番に
電流が供給されることにより、電極中心線の周囲をアー
クが回転し、これにより、アークの曲がりの原因となる
磁気力が緩和され、アークが安定化する。これを図1の
配線例について、図5により説明する。
【0017】放射配線部6における4本のリード線5の
いずれかに電流Iが流れると、その電流Iにより磁界M
がつくられる。この磁界MはアークAに対して垂直に生
じ、アークA内を流れる電流Iaとの間にフレミングの
法則に従う磁気力F´を発生させる。この磁気力F´に
よりアークAはリード線5の反対側に片寄る。そして、
4本のリード線5に順番に電流Iを通じることにより、
アークAは電極中心線の周囲を回転し(図1〜3に矢
示)、その曲がりの原因となる磁気力が緩和されること
により安定化する。
いずれかに電流Iが流れると、その電流Iにより磁界M
がつくられる。この磁界MはアークAに対して垂直に生
じ、アークA内を流れる電流Iaとの間にフレミングの
法則に従う磁気力F´を発生させる。この磁気力F´に
よりアークAはリード線5の反対側に片寄る。そして、
4本のリード線5に順番に電流Iを通じることにより、
アークAは電極中心線の周囲を回転し(図1〜3に矢
示)、その曲がりの原因となる磁気力が緩和されること
により安定化する。
【0018】ここで、放射状回路における通電路は、2
以下ではアークAを回転させることができないので3以
上を必要とし、より滑らかな回転を行うためには、周方
向に等角度で配列させるのが望ましい。また、急激な給
電方向の切り換え操作を行うとスイッチ部でアークが発
生したり、無通電期間が生じて加熱用アークにアーク切
れが発生するおそれがあるので、図1に併示するよう
に、通電路に流す電流は徐々に変化させ、且つ次の通電
路への通電が始まった後に今の通電路への通電を停止す
るようにすることが望まれる。
以下ではアークAを回転させることができないので3以
上を必要とし、より滑らかな回転を行うためには、周方
向に等角度で配列させるのが望ましい。また、急激な給
電方向の切り換え操作を行うとスイッチ部でアークが発
生したり、無通電期間が生じて加熱用アークにアーク切
れが発生するおそれがあるので、図1に併示するよう
に、通電路に流す電流は徐々に変化させ、且つ次の通電
路への通電が始まった後に今の通電路への通電を停止す
るようにすることが望まれる。
【0019】加熱対象物やその容器等が強磁性体からな
る場合は、放射状の通電路を流れる電流がつくる磁界
が、磁気遮蔽作用により効果的にアーク発生空間に届か
ないおそれがある。そのため、容器等の周辺設備が極
力、透磁率の低い材料でつくることが望まれる。
る場合は、放射状の通電路を流れる電流がつくる磁界
が、磁気遮蔽作用により効果的にアーク発生空間に届か
ないおそれがある。そのため、容器等の周辺設備が極
力、透磁率の低い材料でつくることが望まれる。
【0020】放射状の通電路は、リード線により形成す
る他、加熱対象物の内部に形成することができる(図
3)。また、アーク発生空間の電極側、加熱対象物側の
両方に形成することができ、その場合は両方の通電路が
アークを同じ側へ傾けるよう、通電の切り換え操作を同
期的に行う必要がある。
る他、加熱対象物の内部に形成することができる(図
3)。また、アーク発生空間の電極側、加熱対象物側の
両方に形成することができ、その場合は両方の通電路が
アークを同じ側へ傾けるよう、通電の切り換え操作を同
期的に行う必要がある。
【0021】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。
【0022】図1の配線構造の実験装置を用いて、本発
明の有効性を調査した。
明の有効性を調査した。
【0023】実験では、短アーク長にてアークスタート
を行ない、徐々にアーク長を伸ばしてアーク電圧の測定
を行った。図6に、あるアーク長でのアーク電圧の変動
の模様を示す。アークが不安定となれば、このようにア
ーク電圧が変動する。アークの不安定度合はアーク電圧
の変動幅として現れる。また、アーク切れは変動するア
ーク電圧が電源電圧に達したときに生じる。このときア
ーク電圧は上限を電源電圧として変動しているので、そ
のときのアーク電圧の最小値を測定すればアーク電圧の
変動幅を知ることができ、これよりアークの安定性がわ
かる。
を行ない、徐々にアーク長を伸ばしてアーク電圧の測定
を行った。図6に、あるアーク長でのアーク電圧の変動
の模様を示す。アークが不安定となれば、このようにア
ーク電圧が変動する。アークの不安定度合はアーク電圧
の変動幅として現れる。また、アーク切れは変動するア
ーク電圧が電源電圧に達したときに生じる。このときア
ーク電圧は上限を電源電圧として変動しているので、そ
のときのアーク電圧の最小値を測定すればアーク電圧の
変動幅を知ることができ、これよりアークの安定性がわ
かる。
【0024】以下の実験においては、アークの安定性を
アーク切れの生じるアーク長とそのときのアーク電圧の
変動の最小値を用いて評価した。アーク切れが生じた時
のアーク長が長く、アーク電圧が高いほど安定であると
判断した。表1に実験装置の概要を示す。定格電圧は2
00Vで、出力電流は1500Aである。
アーク切れの生じるアーク長とそのときのアーク電圧の
変動の最小値を用いて評価した。アーク切れが生じた時
のアーク長が長く、アーク電圧が高いほど安定であると
判断した。表1に実験装置の概要を示す。定格電圧は2
00Vで、出力電流は1500Aである。
【0025】
【表1】
【0026】図7に通電切り換え周期を変化させたとき
のアーク安定性の比較を示す。放射配線部におけるリー
ド線は4本であり、周方向に90度の間隔で配列されて
いる。給電は図1に示すタイミングで行った。切り換え
周期が3秒のとき、最もアークが安定する。望ましい周
期は2〜4秒である。
のアーク安定性の比較を示す。放射配線部におけるリー
ド線は4本であり、周方向に90度の間隔で配列されて
いる。給電は図1に示すタイミングで行った。切り換え
周期が3秒のとき、最もアークが安定する。望ましい周
期は2〜4秒である。
【0027】図8に放射配線部におけるリード線の数を
変化させたときのアーク安定性の比較を示す。リード線
の数を1本とした場合が従来型である。2本の場合アー
クは直線上を移動するだけで回転せず、本発明の効果は
ない。3本以上になるとアークが回転し、本発明の効果
が表われる。ここで通電切り換えは、周期を一定(3
秒)とするため切り換え速度を線数に応じて変化させ
た。線数を増すにつれ、本発明の効果が表れているが、
その効果は次第に飽和する。線数を1本とした場合、ア
ーク切れが発生するアーク長は286mm、アーク電圧
は86Vであったものが、線数4本でアークを回転させ
た場合には444mm、118Vとなり、アークの安定
化が図れた。望ましい通電路の数は4〜5である。
変化させたときのアーク安定性の比較を示す。リード線
の数を1本とした場合が従来型である。2本の場合アー
クは直線上を移動するだけで回転せず、本発明の効果は
ない。3本以上になるとアークが回転し、本発明の効果
が表われる。ここで通電切り換えは、周期を一定(3
秒)とするため切り換え速度を線数に応じて変化させ
た。線数を増すにつれ、本発明の効果が表れているが、
その効果は次第に飽和する。線数を1本とした場合、ア
ーク切れが発生するアーク長は286mm、アーク電圧
は86Vであったものが、線数4本でアークを回転させ
た場合には444mm、118Vとなり、アークの安定
化が図れた。望ましい通電路の数は4〜5である。
【0028】次に、図2の配線構造の実験装置を用い
て、電極側に放射状の通電路を形成した場合の有効性を
調査した。放射状配線部におけるリード線の数は4本で
あり、通電切り換え周期は3秒とした。図9に、このと
きのアーク安定性を線数が1本の場合と比較して示す。
電極側に放射状の通電路を設けて通電を切り換えること
によってもアークが回転し安定化する。
て、電極側に放射状の通電路を形成した場合の有効性を
調査した。放射状配線部におけるリード線の数は4本で
あり、通電切り換え周期は3秒とした。図9に、このと
きのアーク安定性を線数が1本の場合と比較して示す。
電極側に放射状の通電路を設けて通電を切り換えること
によってもアークが回転し安定化する。
【0029】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の直流アーク発生方法は、アーク長を長くして高電圧化
を図った場合のアークの安定化を図る。従って、周辺設
備へのダメージを軽減できる。また、アーク電圧の変動
が少ない分、アーク電圧の電源定格電圧に対する余裕を
少なくでき、電源の高効率な利用が可能となる。更に、
アークの安定化にガスを使用せず、アーク相互間の電磁
気的吸引力を用いるので、運転費が安く、電極周辺設備
の簡素化を図ることもできる。
の直流アーク発生方法は、アーク長を長くして高電圧化
を図った場合のアークの安定化を図る。従って、周辺設
備へのダメージを軽減できる。また、アーク電圧の変動
が少ない分、アーク電圧の電源定格電圧に対する余裕を
少なくでき、電源の高効率な利用が可能となる。更に、
アークの安定化にガスを使用せず、アーク相互間の電磁
気的吸引力を用いるので、運転費が安く、電極周辺設備
の簡素化を図ることもできる。
【図1】本発明を実施するための配線構造を示す模式図
である。
である。
【図2】本発明を実施するための他の配線構造を示す模
式図である。
式図である。
【図3】本発明を実施するための更に別の配線構造を示
す模式図である。
す模式図である。
【図4】アークの曲がりを示す模式図である。
【図5】本発明の作用を説明するための模式図である。
【図6】特定のアーク長でのアーク電圧の変動を示すグ
ラフである。
ラフである。
【図7】アーク回転速度とアーク安定性の関係を示すグ
ラフである。
ラフである。
【図8】通電路の数とアーク安定性の関係を示すグラフ
である。
である。
【図9】電極側に設けた放射状通電路の有効性を示すグ
ラフである。
ラフである。
【図10】従来の配線構造を示す模式図である。
1 電極 2 加熱対象物 3 直流電源 4 通電部 5 リード線 6 放射配線部
Claims (1)
- 【請求項1】 電極より対象物へ直流アークを発生させ
る際に、アーク発生のための通電路が電極中心線の周囲
に放射状に形成されるように配線を行ない、その放射状
回路の各通電路に順番に電流を通じてアークを発生させ
ることを特徴とする直流アーク発生方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4171983A JPH05343182A (ja) | 1992-06-04 | 1992-06-04 | 直流アーク発生方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4171983A JPH05343182A (ja) | 1992-06-04 | 1992-06-04 | 直流アーク発生方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05343182A true JPH05343182A (ja) | 1993-12-24 |
Family
ID=15933362
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4171983A Pending JPH05343182A (ja) | 1992-06-04 | 1992-06-04 | 直流アーク発生方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05343182A (ja) |
-
1992
- 1992-06-04 JP JP4171983A patent/JPH05343182A/ja active Pending
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