JPH05340875A - 光検出装置 - Google Patents

光検出装置

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JPH05340875A
JPH05340875A JP4144414A JP14441492A JPH05340875A JP H05340875 A JPH05340875 A JP H05340875A JP 4144414 A JP4144414 A JP 4144414A JP 14441492 A JP14441492 A JP 14441492A JP H05340875 A JPH05340875 A JP H05340875A
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清 神谷
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浩史 杉山
Yoshinori Mizuguchi
義則 水口
Manabu Yasukawa
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、発光法にて測定する場合に要求さ
れる光量がえられる光検出装置を提供することを目的と
する。 【構成】 本発明は、キャピラリー2の両端から、その
内部の緩衝液に印加電圧を加え、電位差によりキャピラ
リー2内を移動する試料からの光を検出する光検出装置
1において、複数の光検出器3をキャピラリー2の長手
方向に沿った同一平面内に並べて配置した光検出器群
と、複数の光検出器3のそれぞれに対応して設けられる
接合面8を光透過面とし、反対面の内面を光反射面とし
た光透過物質からなり、前記キャピラリー2の軸と交差
する遮蔽層7を所定間隔で複数配置した集光部材5とを
備え、前記キャピラリー2は前記集光部材5に貫通して
いることを特徴とする。なお、光透過面の反対面はカマ
ボコ状に湾曲した面であることが望ましい。また、遮蔽
層7は集光部材5の内側に向かって光反射面であっても
よい。さらに、キャピラリー2は接合面から所定の距離
をあけた位置で集光部材5を貫通していることが望まし
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、キャピラリー電気泳動
法において、発光法による物質の検出を行う装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】キャピラリー電気泳動法とは、細いチュ
ーブ内に試料を導入し、両端に電圧を印加して分析を行
う検出方法の総称である。この検出方法には吸光法を初
めとして、蛍光検出、電気伝導度検出等を用いる方法が
報告されている。このような試料の検出方法で汎用され
ているものに吸光法がある。これは、キャピラリーに極
めて小さな測定用の窓を設け、紫外線を照射し、その吸
光度を測定する方法である。しかし、分解能を向上させ
るためには、測定する光路長を短くしなければならない
ため、検出器で得られる信号は小さくなってしまうとい
う欠点がある。
【0003】つまりこの欠点とは、分析対象物(例えば
同じ分子量の蛋白質)がある程度まとまって泳動されな
いと、S/Nの良い信号は得られないというものであ
る。
【0004】そこで、検出感度を吸光法よりも高くする
ための方法の1つとして、発光試薬等で分析対象物をラ
ベリングし、その発光を測定する発光法が有望である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の吸光法
では、キャピラリーから発した光が四方に散乱してしま
い、検出器に到達する光は発光量の一部であるために検
出に必要な光量を得ることができなかった。
【0006】そこで、本発明は、発光法にて測定する場
合に要求される光量がえられる光検出装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、キャピラリー
の両端から、その内部の緩衝液に印加電圧を加え、電位
差によりキャピラリー内を移動する試料からの光を検出
する光検出装置において、複数の光検出器をキャピラリ
ーの長手方向に沿った同一平面内に並べて配置した光検
出器群と、複数の光検出器のそれぞれに対応して設けら
れる接合面を光透過面とし、反対面の内面を光反射面と
した光透過物質からなり、前記キャピラリーの軸と交差
する遮蔽層を所定間隔で複数配置した集光部材とを備
え、前記キャピラリーは前記集光部材に貫通しているこ
とを特徴とする。なお、光透過面の反対面はカマボコ状
に湾曲した面であることが望ましい。また、遮蔽層は集
光部材の内側に向かって光反射面であってもよい。さら
に、キャピラリーは接合面から所定の距離をあけた位置
で集光部材を貫通していることが望ましい。
【0008】
【作用】上記の構成によれば、キャピラリーが貫通した
集光部材では、光検出器との接合面が光透過面であり、
接合面の反対面が光反射面である。このため、キャピラ
リー内を移動する試料からの接合面と反対方向に放射さ
れた光は、光反射面で反射し、接合面の方向へ放射した
光とともに光検出器へ到達する。また、隣接する集光部
材の間には遮蔽層が存在するので、隣り合う他の光検出
器へ光が漏れることがない。
【0009】なお、光透過面の半対面をカマボコ状に湾
曲した面とすれば、キャピラリーの軸と略直交する四方
に放射した光はすべて光反射面で反射して光検出器へ到
達する。遮蔽層は集光部材の内側に向かって光反射面に
形成されていれば、この面に到達した光も光検出器へ向
けて反射させられる。キャピラリーは接合面から所定の
距離をあけた位置で集光部材を貫通していれば、光検出
器を冷却しても、キャピラリーに熱の影響を伝えにく
い。
【0010】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明のいくつか
の実施例について説明する。なお、図面の説明において
同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略す
る。
【0011】図1は、第1実施例に係る光検出装置を用
いたキャピラリー電気泳動装置の概念図である。図1に
示すように、キャピラリー電気泳動装置は、キャピラリ
ー2を有する光検出装置1と、陽性緩衝液が収容されて
いるリザーバ10aと、陰性緩衝液が収容されているリ
ザーバ10bとを備えている。各リザーバ10a、10
bには光検出装置1のキャピラリー2の端部のそれぞれ
が配置されている。また、陽性緩衝液が収容されている
リザーバ10aにはプラス電極11aが設けられ、陰性
緩衝液が収容されているリザーバ10bにはマイナス電
極11bが設けられており、これらの電極11a、11
bは電源装置13に接続されている。この電源装置13
はコントローラ12によりコントロールされている。ま
た、このコントローラ12は演算処理装置も兼ねてお
り、光検出装置1の各検出器2に接続され、検出器2か
らの出力の演算の処理も行う。
【0012】図2は、本発明の第1実施例に係る光検出
装置の斜視図であり、図3は光検出装置に備わる集光部
材の斜視図である。図示のごとく、光検出装置1は、キ
ャピラリー2と、複数の光検出器3である複数の画素
(ホトダイオード)をキャピラリー2の長手方向に沿っ
て並置した光検出器群としての固体センサ(例えば、ホ
トダイオードアレイ素子)を備えている。この場合に
は、各々のホトダイオードのピッチと後述の反射集光体
としてのプレート4のピッチは、一対一に対応している
必要があるが、多数のピクセル(画素)を有するリニア
イメージセンサを用いたときには、上記ピクセルの複数
個分のピッチがプレート4のピッチに対応すればよい。
すなわち、プレート4の幅をW、リニアイメージセンサ
のピクセルのピッチをPとしたときには、W=nP(n
は正の整数)となり、P(数10μm)程度の高分解能
となる。ここで、上記のリニアイメージセンサは、電荷
転送型(CCDタイプ)のものでもよく、また、MOS
スイッチ型のものでもよい。
【0013】複数の光検出器3の出力はそれぞれが演算
処理装置(図2には示さず)に与えられるようになって
いる。また、この光検出装置1には、これら複数の光検
出器3のそれぞれに対応して設けられる光透過物質から
なる複数のプレート4が備えられている。図3に示すよ
うに、この複数のプレート4は、相互に遮蔽層7(例え
ば、金属膜)を介して重合させられて集光部材5を形成
する。集光部材5を構成する各プレート4には貫通穴6
が形成されており、キャピラリー2の軸と遮蔽層7とが
交差するようにキャピラリー2が貫通穴6に貫通してい
る。遮蔽層7は集光部材5の内側に向かって光反射面で
ある。
【0014】また、各プレート4においては、光検出器
との接合面8は平面をなし、接合面8と反対面には二次
放物面9が形成されている。接合面8と光検出器3との
間に屈折率整合剤を介在させ、接合面8において光透過
面処理を施している。二次放物面9は光反射面であり、
例えば金属のコーティングで光反射面処理が施されてい
る。プレート4の側面15に設けられた貫通穴6は二次
放物面9との関係で焦点となる位置に存在する。キャピ
ラリー2は、中空線状の部材であり、フェーズドシリカ
から構成されており、その曲げ強度を増すために外面に
ポリイミド被膜がコーティングされている。
【0015】次に、第1実施例の作用について説明す
る。分析したい試料(例えば、DNAやタンパク質)
を、これと同じ極性を有する緩衝液に混合する。そこ
で、各リザーバ10a、10bに設けられた電極11
a、11bに電源装置13により電圧をかければ、キャ
ピラリー2の両端間には電位差が生じるので、キャピラ
リー2中を試料が移動する。
【0016】このとき、キャピラリー2が貫通している
集光部材5は、光検出器3との接合面8が光透過面であ
り、光透過面に向かい合う二次放物面9が光反射面であ
る。このため、キャピラリー2内を移動する試料から四
方に放射された光は、二次放物面9で反射し、接合面8
の方向へ放射した光とともに光検出器3へ到達する。ま
た、隣接する集光部材5の間には集光部材52の内側に
向かって光反射面に形成された遮蔽層7が存在するの
で、隣り合う他の光検出器3へ光が漏れることがなく、
光検出器3へ向けて反射させられる。したがって、クロ
ストークを低減でき、光の集光率を向上させることがで
きる。
【0017】キャピラリー2と光検出器3とは一定の間
隔で離れているので、光検出器3を冷却しても、キャピ
ラリー2には熱の影響が伝わりにくい。従って、キャピ
ラリー2に影響を与えずに光検出器3を冷却して、光検
出器3の感度を上げることができるので、熱雑音の低減
がはかれ、S/Nを向上させることができる。
【0018】キャピラリー2の熱が光検出器3に伝わり
にくい。このため、検出器2の熱雑音が下がり、S/N
比を向上させることもできる。
【0019】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。第2実施例が第1実施例と相違する点は、まず、プ
レート4の形状にある。すなわち、第1実施例に係る光
検出装置1のプレート4の二次放物面9に対応する部分
が、第2実施例に係る光検出装置1では、一方の焦点も
しくは焦点付近を通る平面で欠けた楕円柱面である点で
相違する。この楕円柱面を形成する部分においては、側
面15とともに光反射面処理が施されている。側面15
上において楕円柱面との関係で焦点となる位置の一方に
は、キャピラリー2を貫通させる穴が設けられている。
この穴にキャピラリー2が貫通していることは第1実施
例と同じである。また、他方の焦点となる位置もしくは
この付近においては、第1実施例と同様な光透過面処理
が施されている接合面8となっている。このプレート4
を重合したものを検出器群に取り付けるとともに、キャ
ピラリー2を貫通させて光検出装置1とするのは第1実
施例の場合と同じである。
【0020】したがって、第2実施例においてはこのよ
うな構成をとるので、一方の焦点にあるキャピラリー2
からの光は、光反射面処理された楕円柱面で反射され
て、他方の焦点に収束する。このため、アンバランシェ
フォトダイオードのように受光素子の長さがあまり長く
ない場合に、光子の収集効率が高くなる。
【0021】すなわち、第1実施例のように二次放物面
9の場合には、キャピラリー2が焦点となる位置を通る
ので反射した光は図4(a)に示すような平行光とな
り、CCDやMOS型のリニアイメージセンサのような
受光素子の長さが比較的長い場合に光を効率良く受光す
ることができる。しかし、反射した光が平行光では、受
光素子の長さが短い場合には光子の収集効率が低くな
る。
【0022】そこで、第2実施例のように楕円柱面を含
んでプレート4を形成し、一方の焦点にキャピラリー2
を設け、他方の焦点付近に検出器2を配置する。このよ
うに配置すれば、焦点の一方から発した光は、図4
(b)に示すように、楕円柱面で反射して他方の焦点に
収束する。この結果、受光素子の長さがあまり長くない
場合でも、光子の収集効率を高めることができる。
【0023】なお、プレート4に含まれているカマボコ
形の湾曲した光反射面は、図5のような楕円柱面に近い
多面体であっても、一方の焦点から発した光は、他方の
焦点に収束する。従って、光反射面は必ずしも滑らかな
鏡面としなくても上記実施例と同様の効果を得ることが
できる。また、上記の各実施例において、遮蔽層7は集
光部材5の内側に向かって光反射面とされているが光反
射面とせずに、例えば黒色処理を施してもよい。この場
合は、集光効率は低下するものの、遮蔽層7の本来の目
的であるクロストークの低減を図ることはできる。
【0024】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、キャピラリーが貫通した集光部材では、光検出
器との接合面が光透過面であり、接合面の反対面が光反
射面である。このため、キャピラリー内を移動する試料
からの接合面と反対方向に放射された光は、光反射面で
反射し、接合面の方向へ放射した光とともに光検出器へ
到達する。また、隣接する集光部材の間には遮蔽層が存
在するので、隣り合う他の光検出器へ光が漏れることが
ない。したがって、光子の収集効率を高めることができ
る。
【0025】また、光透過面の反対面をカマボコ状に湾
曲した面にすれば、キャピラリーの軸と略直交する四方
に放射した光はすべて光反射面で反射して光検出器へ到
達する。これにより、さらに光子の収集効率を高めるこ
とができる。遮蔽層は集光部材の内側に向かってに光反
射面に形成されていれば、この面に到達した光も光検出
器へ向けて反射させられる。このため、隣接する検出器
間のクロストークを低減することができ、光子の収集効
率がより高まる。さらに、キャピラリーは接合面から所
定の距離をあけた位置で集光部材を貫通しているので、
光検出器を冷却しても、キャピラリーに熱の影響を伝え
にくい。従って、キャピラリーに影響を与えずに光検出
器を冷却できるので、光検出器の感度を上げ、熱雑音の
低減がはかれ、S/Nを向上させることができる。
【0026】このように、本発明に係る光検出装置を用
いれば、発光法にて測定する場合に要求される高分解能
でかつ高感度(高い光子の収集効率)を達成することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る光検出装置を用いたキャピラ
リー電気泳動装置の概念図である。
【図2】本発明の第1実施例に係る光検出装置の斜視図
である。
【図3】本発明に係る光検出装置に備わる集光部材の斜
視図である。
【図4】本発明の第1実施例および第2実施例に係る光
検出装置の断面図である。
【図5】本発明の第3実施例に係る光検出装置の断面図
である。
【符号の説明】
1…光検出装置、2…キャピラリー、3…検出器、4…
プレート、5…集光部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 27/447 (72)発明者 安川 学 静岡県浜松市市野町1126番地の1 浜松ホ トニクス株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャピラリーの両端から、その内部の緩
    衝液に印加電圧を加え、電位差によりキャピラリー内を
    移動する試料からの光を検出する光検出装置において、 複数の光検出器を前記キャピラリーの長手方向に沿った
    同一平面内に並べて配置した光検出器群と、 前記複数の光検出器のそれぞれに対応して設けられる接
    合面を光透過面とし、反対面の内面を光反射面とした光
    透過物質からなり、前記キャピラリーの軸と交差する遮
    蔽層を所定間隔で複数配置した集光部材とを備え、前記
    キャピラリーは前記集光部材に貫通していることを特徴
    とする光検出装置。
  2. 【請求項2】 前記光透過面の反対面はカマボコ状に湾
    曲した面であることを特徴とする請求項1に記載の光検
    出装置。
  3. 【請求項3】 前記遮蔽層は集光部材の内側に向かって
    光反射面であることを特徴とする請求項1に記載の光検
    出装置。
  4. 【請求項4】 前記キャピラリーは前記接合面から所定
    の距離をあけた位置で前記集光部材を貫通していること
    を特徴とする請求項1に記載の光検出装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002168787A (ja) * 2000-12-04 2002-06-14 Fuji Photo Film Co Ltd 画像読み取り方法および装置
JP2006511803A (ja) * 2002-12-20 2006-04-06 コーニング インコーポレイテッド キャピラリー・アッセイ・デバイスおよび方法
JP4719815B1 (ja) * 2010-05-25 2011-07-06 二宮宝石株式会社 宝石輝度測定装置
JP2012529008A (ja) * 2010-11-15 2012-11-15 二宮宝石株式会社 発光体発光分布測定装置、散乱体物性測定装置、及び、宝石散乱光色測定装置

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