JPH05340487A - 流体用バルブ - Google Patents

流体用バルブ

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JPH05340487A
JPH05340487A JP17369992A JP17369992A JPH05340487A JP H05340487 A JPH05340487 A JP H05340487A JP 17369992 A JP17369992 A JP 17369992A JP 17369992 A JP17369992 A JP 17369992A JP H05340487 A JPH05340487 A JP H05340487A
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Masaaki Kato
正明 加藤
Takeshi Ueda
武 上田
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Asahi Organic Chemicals Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長期間の使用において、流体内への異物混入
が少く、また、本体外部への流体漏洩も無く、且つ、流
体の圧力損失の小さい無摺動型弁体を有する流体用バル
ブを提供すること。 【構成】 弁室1に対して独立に存在せしめた弁体2を
有する流体用バルブにおいて、弁体2は流体導通孔6を
有し、また、永久磁石7を内蔵し、且つ回転可能な形状
を有しており、さらに、弁室1の外部に少なくとも二つ
の弁体駆動手段12、13を設けた流体用バルブ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体用バルブに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、流体流路の開閉を行うための
バルブは多くのものが提案され、水、化学、医薬、食品
等多くの分野で広く使用されている。これらの分野にお
いて使用されているバルブは、弁体と弁座を設けた弁室
を有し、且つ、弁本体を貫通して設けた弁体駆動用の回
転軸又は押圧軸を有し、弁体はこれらの弁軸と連結され
ている。更に、バルブ内の液がかかる弁軸の周辺を伝っ
て外部への漏洩を防止する目的で、パッキング、O−リ
ング等のシール材が備えられ、弁室外部より弁軸を通し
て弁体を駆動して、流体流路の開閉を行うものである。
【0003】かかる構成においては構造上明らかなごと
く、 1.弁体と弁座間は、くり返し強く摺動又は押圧される
ので、摺動摩擦摩耗、又は押圧部位へのくり返し局所剪
断力により発生する微細粒子が流体内に混入する。 2.弁体と弁座間は、くり返し強く摺動又は押圧される
ので、上述の現象、及び/又は部材のクリープ現象によ
り流体の開閉に支障を生じるようになる。 3.回転軸又は押圧軸が弁本体を貫通した軸封機構であ
るため、長期間の使用でシール材の摩耗、クリープを来
たし、漏洩、部品交換等の問題を生じる。 等の問題を有している。
【0004】これらの問題を解決せんとするための提案
もなされている。たとえば、特開昭56−20883号
公報に記載されている流体遮断器は上記提案の一つであ
ると考えられる。この流体遮断器においては、軟磁性部
材からなる弁体が弁室に対して独立に存在せしめられて
おり、該弁体が外部の永久磁石部材の動きに応じて左右
に移動せしめられ、弁座の開閉を行う構造となってい
る。流体は弁室の内壁と弁体との間に設けられた間隙を
通して流通せしめられることになる。もし、この間隙を
大きくとれば弁体は小さなものとなり、弁座の開孔部は
さらに小さなものとならざるを得ない。
【0005】この考察から明らかなように、このような
流体遮断器にあっては、流体の流通時における圧力損失
は大となり、十分な流量を確保することは困難であると
いう、実用上の問題を有している。上述のように、従来
真に望ましい流体用バルブはいまだ存在していないと言
ってよく、新しい流体用バルブが強く求められていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のごと
き現状に鑑みなされたものであり、長期間の使用におい
て、流体内への異物混入が少なく、外部への液の漏洩の
ない、且つ、流体の圧力の損失の少ない流体用バルブを
提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明が提供する流体用バルブは、弁室に対して独
立に存在せしめた弁体を有し、該弁体は流体導通孔を有
し、また、永久磁石を内蔵し、且つ回転可能な形状を有
しており、さらに弁室外部に少なくとも二つの弁体駆動
手段を設けたことを特徴としている。
【0008】上記弁体駆動手段は、基本的には磁場を発
生させる機能を有しており、この発生磁場と弁体に内蔵
させた永久磁石との相互作用により、弁の閉時に弁体を
弁座に対して圧着させ、また弁を90度づつ回転せし
め、それに応じて導通孔と流体の流路軸とを一致させた
り、90度の角度を持たせたりして流路の断続を行なう
ことができるようにする。また、弁体を回転させる際に
は、弁座から弁体を開放し、弁座との摺動の少ない状態
で回転させるように外部の磁場を発生させる弁体駆動方
式となっている。
【0009】
【作用】上記のように、弁体は開閉のための駆動時に非
摺動に近い状態で回転させられるため、発生する異物は
少なく、摩耗劣化もなく、また弁体には導通孔を設けて
あるため流体の圧力損失も小さくできる。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は、本発明の第一実施例を示す要部の縦断面
図である。図1において、流体用バルブには弁室1が設
けられており、これは弁体2を含み、下流側の弁座3及
び上流側の弁座4、外壁5で形成される空間をなしてい
る。弁座3、4及び外壁5は、ステンレス、黄銅、プラ
スチック等の非磁性材料からなる。本実施例において弁
体2は、内部に流体導通孔6を設けた球形をなしている
が、この球の直径は円形断面を有する外壁5の内径より
小さく、また下流側弁座3及び上流側弁座4の間隔、よ
り厳密にはこれらの弁座の弁室側に設けられたシートリ
ング8、9の間隔よりも小さいものとなっている。ただ
し、弁座3、4に設けられた開孔部10、11よりは大
きくなっている。
【0011】弁体2は非磁性材料で構成され、内部に永
久磁石材料7を内蔵している。ここで、永久磁石材料と
しては、フェライト、アルニコ、希土類磁石(SmCo
系、NdFeB系)などの材料が使用される。これらは
焼結型、鋳造型の他、プラスチックで磁性粉を結合した
プラマグも使用できる。これらの永久磁石材料は耐食性
に乏しい材料のものであったり、カケやワレを発生し易
く、或いは摺動によって粉末を発生し易かったりする。
これら欠点をさけるためには、永久磁石材料の表面が流
体に直接触れることのないようにすべきである。この目
的のためには、永久磁石材料はプラスチックなどにより
モールドされ、又は被覆されているものが適している。
弁体2に使用される永久磁石材料7は着磁され、N極と
S極を有することによってはじめて本発明の目的にかな
うものとなる。
【0012】図2は、弁体2の縦断面図であり、N極、
S極の保有状態は、弁体駆動手段12、13(図1参
照)との関係において、図2に示した形態のものが好ま
しい。図3は、図2において使用される永久磁石材料7
の斜視図であり、薄目の円筒形状をしている。図2に示
されているごとく、2ケが弁体2において左右がほぼ対
称となるような位置に配置せしめられている。この円筒
形状の永久磁石材料7は、着磁されることによって一端
にN極が現われ、その180度反対側にS極が現われた
状態で使用される。この際、図2に示したように、2つ
の永久磁石材料7、7は、N極、S極がそれぞれ流体導
通孔6の中心線15に対して同方向に揃うように配置さ
れている。
【0013】図1において、弁体駆動手段12、13
は、それぞれ電磁コイルである。弁体駆動手段12で示
される電磁コイルは、通電時において、弁体2の近傍に
流体流路とほぼ平行な磁界を形成し得るものであり、弁
体駆動手段13で示される電磁コイルは、通電時におい
て、弁体2の近傍に流体流路とほぼ直角な磁界を形成し
うるものである。弁体駆動手段13には、保持治具14
を設けるのが好ましい。
【0014】以上のような構成により、弁体2が弁体駆
動手段12、13によってどのように駆動されるかにつ
き、図4〜図5にもとづいて説明する。図4のAにおい
て、弁体2は図1に示したような状態にあり、流体導通
孔6は弁座3、4に設けられた開孔部10、11と連結
されており、流体は、11→6→10と流れている。す
なわち、弁は“開”状態である。この状態で弁体駆動手
段12に通電し、磁界18を形成させると、永久磁石7
のN極16は、磁界18との間に反発力を生じ、一方、
S極17は吸引力を生じる。従って、弁体2には回転力
20が生じる。そして、弁体2は、90度回転して、図
4のBの状態になる。この時、外部磁界18との間で最
大の引力が発生し、これ以上の回転は発生しない。この
状態で流体導通孔6は図1に示した開孔部10、11と
非連結状態となり、且つ外部磁界18との引力によっ
て、弁体2は図1に示した下流側シートリング8(図1
参照)に押しつけられ、完全な閉状態になる。
【0015】つぎに図5のA、Bにより、弁体2を閉状
態より開状態に作動させる方法を説明する。図5のA
は、図4のBの状態にある弁体2を示している。ここで
まず、図1及び図4のAに示す弁体駆動手段12の通電
を止め、又は逆方向に通電して図4のAに示した磁界1
8とは逆向の磁界(図示せず)を発生させ、弁体2をシ
ートリング8より遊離させる。この操作により、弁体2
はシートリング8とほとんど非摺動状態になる。この状
態で、図1及び図5のAに示した弁体駆動手段13に通
電し、磁界22を形成させる。その結果、弁体2に内蔵
された永久磁石7のN極19との間に反発力、S極21
との間に吸引力が発生し、回転力23が発生する。その
結果弁体2が図5のAに示した状態から90度回転した
ところで、磁界22と永久磁石のS極17、21との引
力が最大となり、ここで回転は止り、図5のBの状態に
なる。すなわち、図5のBの弁体は、図4のAと同一位
置関係となり、バルブは開状態となる。
【0016】上記の説明により、弁体2を弁体駆動手段
により回転させ、弁としての開閉を行うことができる。
上述の弁体駆動は2ケの電磁コイルを用いるものである
が、本発明においては、より多数の電磁コイルを用い、
更には発生磁界の制御、即ち、磁界の強弱、方向及びこ
れらの発生タイミングの制御等を駆使することにより様
々に弁体駆動を行うことが可能である。
【0017】その一例を以下に説明する。図4のAにお
いては、弁体2の回転と同時に弁体2にはシートリング
8の方向に引力が発生し、図5のAにおいては弁体2の
回転と同時に同図下方への引力が発生している。その結
果、ある程度の摺動が発生する可能性がある。これを軽
減させるには、第二実施例の図6に示すごとく4ケの電
磁コイルを用いることにより達成される。
【0018】図6において弁体駆動手段24、25、2
6及び27はいずれも電磁コイルであり、24と25及
び26と27はそれぞれ弁体28の中心に対してほぼ対
象に位置している。弁体28は、図2及び図3で説明し
た永久磁石を内蔵しており、流体用バルブの開閉時にお
いてシートリング29、30で支えられるようになって
いる。
【0019】図6において、流体は左方より右方に流れ
ているものとする。図6に示されている開の状態にあっ
ては、24及び25には電流が流れておらず、26及び
27には電流が通じ、流体の流れに垂直に、且つ、同方
向にほぼ同じ強さの磁界を形成し、弁体28の位置を安
定化させている。次に、この開の状態から閉の状態に移
るには、26及び27の電流を切り、24及び25に電
流が通じ、流体の流れ方向に、且つ、同方向にほぼ同じ
強さの磁界を形成させ、弁体28を90度回転させ、し
かる後25のみ電流を切り、弁体28を流体の流れの下
流側シートリング29に密着させ、閉の状態にする。次
にこの閉の状態から開の状態に移るには、24の電流を
切り、26及び27に電流を通じ、流体の流れに垂直
に、且つ同方向にほぼ同じ強さの磁界を形成させ、弁体
28を90度回転させると同時に回転後の弁体28の位
置を安定化させる。
【0020】以上の操作において、開から閉の状態に移
る際、25の形成する磁界が、弁体28が液体の流れに
拮抗し得る力を余分に発生するよう、24の形成する磁
界よりも強くなるようにコイル構造、電流値を制御して
弁体28を回転させる。次いで25のみ電流を切り、弁
体28を流体の流れの下流側シートリング29に密着さ
せ、閉の状態にする。次に、この閉の状態から開の状態
に移るには25に電流を通じ、前述の開から閉の状態に
移る際と同じ大きさの磁界を形成させた後、26及び2
7に電流を通じて弁体25を回転させ、次いで24及び
25の電流を切り開の状態に移る。このようにして、弁
体25と下流側シートリング29との摺動を更に激減さ
せることも可能である。
【0021】尚、図4のA及び図6のように、開状態に
弁体を位置せしめた場合には、弁体をシートリングに密
着させる必要のないことはいうまでもない。以上、図6
の説明において述べたごとく、4ケの電磁コイルを用い
ることにより、2ケのみの電磁コイルを用いる場合に比
し、より一層の無摺動に近い弁体駆動を行うことが可能
となる。
【0022】図7は、本発明の第三実施例を示す要部縦
断面図である。本実施例においては、弁体32は、流体
導通孔36を設けた円柱形状をなしている。そして、流
体導通孔36の左右に永久磁石が内蔵されている。この
弁体32を収納するために、弁室31は、主管40に対
して、円筒形状を有する突出し部35を設けた例を図7
で示してある。この突出し部35を設けない構造でもよ
い。ただし、その場合は、弁体32は短くなり、流体導
通孔36を狭くするか、永久磁石を薄くせざるをえなく
なる。
【0023】図8は、図7の弁室部の左側断面図であ
る。図8には、弁体駆動手段42、42′が示されてい
る。これは、鉄芯43、43′にコイル44、44′を
巻きつけた構造となっており、コイルへの通電により、
鉄芯端面45、45′にN極又はS極が現れるようにな
っている。図7に示した弁体駆動手段39は、図1に示
した弁体駆動手段12と同様の電磁コイルである。これ
らの弁体駆動手段を用いて、弁体32を回転させ、流体
用弁装置の開閉を行うことができる。
【0024】ところで、弁体32に内蔵した永久磁石3
7は、弁体32が閉の位置(これは図8で弁体32を9
0度回転させた状態)にあるとき、N極及びS極が図7
にあてはめたとき上下の位置にくるように着磁されてい
ることが必要である。このようにしておけば、閉時にお
いて、弁体駆動手段39が発生する磁界によって吸引力
を発生させることができ、図7の下流側弁座33及びそ
こに取り付けられたシートリング38と弁体32とを圧
着させることができ、流体のシールを十分に行うことが
できる。ところで、図8の弁体32が開の位置にあると
するとき弁体駆動手段39に通電し磁界を形成させる。
この磁界が、図7の磁界41のようなN極、S極を持っ
たものとすると、弁体32に内蔵された永久磁石37の
N極との間に吸引力が、その裏側にあるS極とは反発力
が働き、弁体32は回転し、前述のとおり90度回転し
たところで静止し、弁体は閉状態となる。
【0025】図7では、弁体駆動手段39は、弁体32
に対して、下流の位置に取り付けられているが、弁体駆
動手段39が上流の位置に取り付けられてもよい。弁体
駆動手段39が下流位置に取り付けられている場合に
は、弁体32は回転と同時にシートリング38の方向へ
圧着が起きるが、上流位置に取り付けられている場合に
は、弁体32は、上流方向に吸引されつつ回転させるこ
とができる。一方、弁体32は、流体圧により下流方向
に力を受けているので、両者をうまくバランスさせるこ
とにより弁体32は、ほとんど静止状態で回転のみ行わ
せることができる。
【0026】つぎに、弁体32の閉状態から開状態への
作動のさせ方について説明する。図9は、図8に関連し
た弁体32の動作説明図である。本図において、弁体3
2は、閉状態の位置にある。この状態で、弁体駆動手段
39の通電を止め、図8に示した弁体駆動手段42、4
2′に設けたコイル44、44′に通電し、鉄芯43、
43′に磁界を形成する。その磁界が図9に示したもの
であるとき、弁体32のN極と吸引力を、S極と反発力
を生じ、弁体32には回転力46が発生し、弁体32
が、90度回転して、前述のごとく停止する。これによ
って弁体32は開状態となる。
【0027】図10、図11、図12は、図7における
弁室31のX−X線に沿った断面図であり、本図によ
り、弁体駆動手段42の配置図を示した。これらの図に
おいて43a〜43hは、弁体駆動手段42の鉄芯のみ
を示している。これらすべて、機能させるためには、図
8に示したようにコイルが必要である。図8、図9に対
応するものは、図10である。この場合には、1つの永
久磁石37に対応して2つの鉄芯が配置されている。こ
の例では、図9で示されるように、鉄芯を磁化させるこ
とにより、弁体32は、弁室31のほぼ中心に保持さ
れ、回転させることができる。
【0028】図11では、1つの永久磁石37に対応し
て、1つの鉄芯を配置したものであり、この方式でも、
弁体32の回転を行うことができる。図12は、もう1
つの配置例を示した。図12において、鉄芯43hを省
略することもできる。
【0029】ところで、図7における永久磁石37は、
図8から分かるように、円盤形状をしているが、これに
限定されるものではなく、円筒状(たとえば、図3に示
したような形状)、柱状のものでもよい。図13、図1
4は弁体32の他の実施態様を示す縦断面図である。図
13では、直方体形状の永久磁石37a〜37d4個を
内蔵せしめた弁体32を示す。また、図14のように、
上記永久磁石を軟鉄47a、47bでそれぞれ連結せし
めたものでもよい。なお、図8〜図12において、弁体
駆動手段として、鉄芯入り電磁コイルを示したが、鉄芯
は必ずしも必要なものではない。ところで、図7におい
て弁体32は、弁室31内において、弁座33、34及
び必要に応じて取りつけたシートリング38、さらに、
弁室外壁35aとの寸法関係において、それぞれに対し
て、隙間が生じる程度に小さく設計することにより、弁
体32の回転時の摺動の発生を少なくできる。
【0030】図15は、本発明の第四実施例を示す縦断
面図であり、図7において、弁体32を回転させ、ある
いは、弁体32をシートリングに圧着させることを目的
として設けた弁体駆動手段39、42を他の手段に置き
換えたものである。すなわち、図7において、該手段
は、電磁コイルを用いるものであったが、本実施例で
は、永久磁石を用いる例を示したものである。
【0031】図16は、図15の弁室31の近傍のY−
Y線における断面図である。図に示したごとく、弁室外
壁35aに対して、その外側に、永久磁石49a、49
bを内蔵せしめたリング状の弁体駆動手段48aが設け
られている。図15に示したように、このリング状弁体
駆動手段は、同等の48bが48aと対称の位置に設け
てある。この弁体駆動手段に内蔵された永久磁石と弁体
に内蔵された永久磁石の間には吸引力が働くので、弁体
駆動手段48a、48bを回転させることにより、弁体
32も回転する。これによって、弁装置の開閉を行うこ
とができる。なお、弁体駆動手段48aと48bを連結
バーで連結するなどの適当な手段を用いることにより、
該手段の回転を左右一体で行うことができ、それによっ
て、弁体32の回転もねじれや片寄りを発生せずに行う
ことができる。また、弁体32の回転は、弁体駆動手段
48a、48bの回転に依存しているため、当該手段の
位置決めは精度よく行うことが好ましく、そのために
は、図15には図示していないが、当該手段に対する位
置の表示を明確にしたり、回転を制限するストッパーを
適当な位置、手段により設けたりすることが好ましい。
【0032】図16に示した例では、弁体駆動手段48
aは、プラスチックのリングからなっており左右に一つ
づつの直方体形状の永久磁石49a、49bが内蔵され
ている。本例において、永久磁石49bを省略すること
は、弁体32の回転のためには可能である。また、永久
磁石の形状も直方体に限定されるものではなく、プラス
チックリングの形状に合わせて、曲率を有する半月形状
のものでもよい。さらに、永久磁石でなく軟鉄も使用可
能である。一方、永久磁石材49a、49bはプラスチ
ックリングに内蔵された例を提示したが、弁体駆動手段
として使用される永久磁石は、弁体32に内蔵された永
久磁石37とは異なり、流体との接触の可能性が少ない
ため、必ずしも内蔵させる必要はない。たとえば、弁室
外壁35aにレールを設け、そこに永久磁石ブロック等
を取り付け、スライドさせる方式でもよい。
【0033】つぎに、図15に示した弁体駆動手段50
の役割について説明する。該手段50は、たとえば、一
実施態様として円筒断面形状を有する主管40に、同心
円状に組みこまれたプラスチックリング52及び該リン
グ52の2箇所に内蔵された直方体形状に永久磁石51
a、51bを示すことができる。当該手段50は、弁体
32が閉状態のとき、且つ、図15の構成で言えば、弁
体32に内蔵させた永久磁石のS極が下流方向に、N極
が上流方向に向かうような状態において、弁体32をシ
ートリング38に圧着させるために使用される。そのた
めには、弁体駆動手段50を図15においては、可及的
に上流方向に移動し、すなわち弁体32に近づけ、永久
磁石37と永久磁石51a、51bとの間の吸引力を大
きくすることによって達成される。
【0034】一方、弁体32を閉状態から開状態に作動
させるときには、弁体32の回転を容易にし、またシー
トリング38との摺動状態を解除するために、弁体駆動
手段50を弁体32より遠ざけ、永久磁石間の吸引力を
弱めることが好ましい。なお、図15には示していない
が、弁体駆動手段として図示した弁体駆動手段50と同
等品を弁体32の上流側に設けてもよく、あるいは、上
流下流両側に設けてもよい。もし、上流側のみに設ける
場合には、弁体32に内蔵された永久磁石37との間の
反発力を利用することになり、それを考慮して、弁体3
2の回転方向、弁体駆動手段に内蔵された永久磁石の磁
化方向を設定する必要がある。
【0035】また、弁体駆動手段50と弁体32に内蔵
した永久磁石37との間で吸引力を利用して弁体32の
シートリング38への圧着を行う場合には、当該手段5
0に内蔵させる永久磁石51a、51bの代りに軟鉄を
用いてもよい。さらに、弁体駆動手段50に内蔵される
磁性体の形状は、直方体形状に限定されるものではな
く、半月形状のものでもよい。あるいは、永久磁石リン
グでもよい。ところで、弁体駆動手段50は、弁体駆動
手段48a、48bとは異なり、主管40のまわりを回
転させる必要はない。したがって、これまでは、リング
形状で説明してきたが、弁体32に対して、磁性体51
a、51bを前後させうる構造にしておけばよい。たと
えば、弁体32を閉状態へ回転せしめた後、ブロック状
磁性体を弁室31の近傍に取り付ける方法でもよく、主
管38の中心軸の垂直方向から、スライド方式によって
ブロック状磁性体を近づけあるいは遠ざける方法でもよ
い。
【0036】弁体駆動手段の併用も可能である。すなわ
ち、図7では電磁コイルを、図15では磁性体を用いた
例を説明したが、電磁コイルと磁性体との組み合わせで
もよい。たとえば、図15で弁体駆動手段50を電磁コ
イルに置き換えてもよい。この場合に、この電磁コイル
を単に吸引力発生のためだけに使用してもよく、あるい
は、さらに必要に応じて、弁体32の回転に使用しても
よい。また、図15で説明した考え方、すなわち、弁体
駆動手段として、磁性体を用いる考え方は、図1で示し
た弁体2が球形形状の場合にも適用できるものである。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、 1.弁体の開閉時に、弁体と弁座を密着させることなく
回転させることができるので、摺動摩擦による異物の発
生を極度に少なく押えられる。 2.閉状態にあっては弁体と弁座の圧着を十分伝える手
段を設けてあり、流体用バルブの完全な閉状態を実現で
きる。 3.弁室を貫通する部材が無いので、バルブ本体外への
液漏洩を生じない。 4.くり返し強く摺動又は押圧される部分が存在しない
ので、シートリング、O−リング、パッキング、ダイア
フラムなど液シール材の摩耗、クリープによる劣化が生
じない。 5.弁体には、十分な径の流体導通孔が設けてあり、流
体の流通時における圧力損失を小さくできる。 などすぐれた性能を有する流体用バルブが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例を示す要部の縦断面図であ
る。
【図2】図1における弁体の拡大縦断面図である。
【図3】図2における永久磁石材料の斜視図である。
【図4】図2に磁界及び弁体駆動手段を示した図面であ
り、弁体が開状態から閉状態に移行する場合の作動を示
す図面である。
【図5】閉状態にある弁体断面図に磁界及び別の弁体駆
動手段を示した図面であり、弁体が閉の状態から開の状
態に移行する場合の作動を示す図面である。
【図6】本発明の第二実施例を示す要部の縦断面図であ
る。
【図7】本発明の第三実施例を示す要部の縦断面図であ
る。
【図8】図7における弁室部及び弁体駆動手段を含む左
側断面図である。
【図9】図8における弁体が閉状態にある場合を示す断
面図である。
【図10】図7におけるX−X線に沿った弁室部及び弁
体駆動手段を含む横断面図である。
【図11】図10における弁体駆動手段が2個の場合を
示す図である。
【図12】弁体駆動手段の他の配置例を示す図である。
【図13】図7における弁体の他の実施態様を示す横断
面図である。
【図14】図13の弁体における永久磁石の他の実施態
様を示す横断面図である。
【図15】本発明の第四実施例を示す要部の縦断面図で
ある。
【図16】図15におけるY−Y線に沿った断面図であ
る。
【符号の説明】
1…弁室、2…弁体、3、4…弁座、5…外壁、6…流
体導通孔、7…永久磁石材料、8、9…シートリング、
10、11…開孔部、12、13…弁体駆動手段、14
…保持具、15…中心線、16、19…N極、20、2
3…回転力、17、21…S極、18、22…磁界

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁室に対して独立に存在せしめた弁体を
    有する流体用バルブにおいて、該弁体は流体導通孔を有
    し、また、永久磁石を内蔵し、且つ回転可能な形状を有
    しており、さらに弁室外部に少なくとも二つの弁体駆動
    手段を設けたことを特徴とする流体用バルブ。
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