JPH05334435A - マルチチャンネルイメージ処理システムをしきい化し、構築する方法およびそのためのシステム - Google Patents

マルチチャンネルイメージ処理システムをしきい化し、構築する方法およびそのためのシステム

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JPH05334435A
JPH05334435A JP4283460A JP28346092A JPH05334435A JP H05334435 A JPH05334435 A JP H05334435A JP 4283460 A JP4283460 A JP 4283460A JP 28346092 A JP28346092 A JP 28346092A JP H05334435 A JPH05334435 A JP H05334435A
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JP
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pixel
pixels
channel
scan line
inspection window
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JP4283460A
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English (en)
Inventor
Charles K Pope
キンバリ ポウプ チャールズ
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NCR International Inc
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NCR International Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】文書から走査で得られたイメージデータを処理
し、通信等に利用可能な圧縮された2進イメージデータ
を発生するシステム10および方法を与える。 【構成】文書12の走査開始後、全文書の走査完了前
に、イメージデータは並列処理される。走査線14にお
いてイメージャー18により発生したピクセルイメージ
データの走査線はスプリッター32を使用して複数のチ
ャンネル#1-#Nに分割する。複数のチャンネル各々
においてしきい化および圧縮が並列に行われる。しきい
化はイメージデータを2進数にしきい化するが、しきい
化すべきピクセルを含む検査ウインドウおよびスケーリ
ング因子を含んだ一覧表とからウインドウ中央のピクセ
ルを周囲ピクセルと比較してしきい化するので、ノイズ
等によるエラーが除去できる。また各チャンネルに重複
するピクセル領域を与え、これを使ってチャンネル境界
のエラーを回避する。圧縮は走査方向と垂直な方向に、
CCITTグループ4のような標準的圧縮アルゴリズム
に従って行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は文書等から得たイメージ
データを処理すると共に通信その他の用途のため当該イ
メージデータの圧縮された2進データを作成する方法と
システムに関する。とくに本発明はマルチチャンネルイ
メージ処理システムのしきい化(thresholding)および
構築(configuration)を行う方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】経理システム等では小切手その他の伝票
などの文書を文書移送装置で文書トラック上を移動させ
ながらイメージャーで走査することが行われる。一般に
イメージャーは文書がイメージャーを通過する際に単一
走査線に沿って走査する。このようなシステムでは、当
該システムの解像度および大きさに応じて異なるが、単
一走査線にピクセル(画素)が例えば640個存在す
る。
【0003】ピクセルは走査線上に在る文書のある部分
から来るイメージデータを表す。一般的に走査線から来
るピクセルはアナログ信号である。しかしこれは普通、
システムでその後の処理をするため、アナログ/ディジ
タル変換器により8ビットバイトのデータに変換され
る。文書がイメージャーを通過するに伴い連続走査デー
タが得られる。
【0004】上記のように文書のイメージ化で得られる
ピクセルデータは、例えばビデオディスプレーあるいは
CRT上に文書のイメージを発生すること等に使用でき
る。そのように表示したとき、そのイメージを見ている
オペレータは文書に関連した金額等のデータを金融シス
テムの一部であるキーボードから入力することにより、
データを完結させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、イメージデータ
の処理に要する時間を短縮することにより文書のスルー
プットを増大させる試みがなされている。
【0006】本発明はイメージデータの処理に要する時
間の短縮にも同様に関係がある。本発明の議論は説明の
簡単のため、金融システムに関して説明するが、本発明
は一般にファクシミリ通信等におけるイメージデータの
処理にも使用することができることは明白であろう。
【0007】本発明の特徴の一つは、走査線から得られ
るイメージデータあるいはピクセルの並列処理を容易化
するアーキテクチャを与えることである。この並列処理
は走査線にあるピクセルを複数の処理チャンネルに分割
することにより実行される。
【0008】上記アーキテクチャは、処理チャンネルを
追加するだけで低速度から高速度に直接移行することが
できる。
【0009】処理チャンネルを追加することにより、あ
るいは単一処理チャンネルにメモリ空間を追加すること
により、走査線におけるピクセル密度を変え、走査対象
の大きさを変えることができる。
【0010】現在利用可能なイメージ化装置を例に取る
と、一、二、四、八個の出力チャンネルを有する。本発
明のアーキテクチャは、当該システムに使用されるべく
選択された特定のイメージ化装置から得られる出力チャ
ンネルの数を、当該システムで使用される並列処理チャ
ンネル数に独立なものとすることができる。
【0011】本発明のアーキテクチャによって、走査線
から導出されるピクセルデータを中間的格納をすること
なく処理することが可能となると共に、処理チャンネル
に同一のプロセッサを使用することが可能となる。
【0012】本発明のもう一つの特徴は、毎秒80,0
00,000ピクセルの入力を受信し、それらを処理
し、CCITT圧縮アルゴリズムに合致したフォーマッ
トで配送することができることである。上記の入力数は
現在の技術レベルを考慮したに過ぎず、将来はもっと高
くすることができよう。
【0013】本発明は2進データの圧縮に関連して議論
するが、ここに開示する発明思想はグレイスケールの圧
縮にも適用できるものである。
【0014】本発明はマルチチャンネルイメージ処理シ
ステムをしきい化し、構築する方法および装置に関す
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】第一の局面として本発明
の方法は、ピクセルからなる連続的走査線(連続的ピク
セル走査線)として得られたイメージデータをしきい化
する方法であって、各該走査線内の各ピクセルがグレイ
スケール値を有する場合に(a)しきい化すべき中央の
ピクセルを含んだマトリックス状の前記ピクセルを所定
数含む検査ウインドウを設定するステップと、(b)N
を整数、2Nは該所定数の最大公約数、2Fは該所定数を
該最大公約数で除して得られるスケーリング因子、Fは
0より大きく1より小さい数とするとき、必要に応じて
N因子および2F因子を決定するステップと、(c)該
スケーリング一覧表を与えるステップであって該一覧表
に第一および第二アドレスを与えると該表からその出力
としてしきい値を与える一覧表を与えるステップと、
(d)該検査ウインドウ内のピクセルのグレイスケール
値を加算して総和を与えるステップと、(e)該総和を
該2N因子で除して該第一アドレスを発生するステップ
と、 (f)しきい化すべき該中央ピクセルのグレ
イスケール値を該第二アドレスとして利用するステップ
と、(g)該第一および第二アドレスを該一覧表に与え
て該中央ピクセルに対する該しきい値出力を与えるステ
ップとを含むイメージデータしきい化方法である。
【0016】もう一つの局面で本発明は、文書の走査で
得られるイメージデータをしきい化する方法を与える。
この場合イメージデータは連続的ピクセル走査線の形に
与えられ、かつピクセル列およびピクセル行を形成し、
各ピクセルはグレイスケール値を有する。この方法は
(a)前記文書の一部分についてマトリックスを形成す
べく所定数の該ピクセル行および列を含む検査ウインド
ウを使用するステップと、(b)該検査ウインドウ内の
一部ピクセルのグレイスケール値から導かれる平均グレ
イスケール値と前記検査ウインドウ中央のピクセルのグ
レイスケール値とを比較することにより、前記検査ウイ
ンドウの中央ピクセルをしきい化するステップとを含
む。
【0017】さらにもう一つの局面で本発明は、ディジ
タル グレイスケール値を有する連続的ピクセル走査線
として得られたイメージデータをしきい化する装置であ
って、しきい化すべき中央ピクセルを含んだマトリック
ス状の前記ピクセルを所定数含む検査ウインドウを含む
検査ウインドウ手段であって該マトリックスが列および
行を含み、前記連続的走査線が該列を形成するようにさ
れた検査手段と、Nを整数、2Nは該所定数の最大公約
数、2Fは該所定数を該最大公約数で除して得られるス
ケーリング因子、Fは0より大きく1より小さい数とす
るとき、必要に応じて2N因子および2F因子を決定する
手段と、該スケーリング因子を含みしきい値を有する一
覧表であって、第一および第二アドレスを与えると出力
としてしきい値を与える一覧表と、該検査ウインドウ内
のピクセルのグレイスケール値を加算して総和を与える
手段と、該総和を該2N因子で除して該第一アドレスを
発生する手段と、しきい化すべき該中央ピクセルのグレ
イスケール値を該第二アドレスとして利用するステップ
と、該第一アドレスと、第二アドレスとしてのしきい化
すべき該中央ピクセルのグレイスケーリング値とを該一
覧表に与える手段とを含むイメージデータしきい化装置
である。
【0018】さらに別の局面で与える本発明は、文書を
走査して得られるイメージデータを処理するシステムを
構築する方法であって、該イメージデータが連続的ピク
セル走査線の形態で表わされ、(a)ピクセル走査線内
のピクセル数を使用してピクセルフレーム高を表すステ
ップと、(b)該ピクセルフレーム高を、各々にチャン
ネルイメージ高を有する複数の処理チャンネルに分離す
るステップであって、検査ウインドウを得るためピクセ
ル走査線に沿って所定数のピクセルを使用するフレーム
高分離ステップと、(c)重複するピクセル群の少なく
とも一つを各該処理チャンネルに加えて各該処理チャン
ネル毎にチャンネルスレッシュホルダー高に到達させる
ステップと、(d)各該処理チャンネル毎に走査線ピク
セル番号(SSPN)および終了走査線ピクセル番号
(ESPN)を チャンネル#0について: SSPN0=0 ESPN0=SSPN0+(CTH0−1) チャンネル#1について: SSPN1=ESPN0
(KDy+1) ESPN1=SSPN1+(CTH1−1) チャンネル#0について: SSPNn=ESPNn-1
−(KDy+1) ESPNn=SSPNn+(CTHn−1) ただし、CTH=チャンネルスレッシュホルダー高、 KDy=該検査ウインドウに対する、該ピクセル走査線
に沿った所定ピクセル数 のようにチャンネル#0から始め、チャンネル#nで終
了するように割り当てるステップとを含むシステム構築
方法である。
【0019】上記その他の利点は添付の図面、以下の説
明および前記特許請求の範囲から一層よく理解されよ
う。
【0020】
【実施例】図1は本発明に基づくシステム10の好まし
い実施例の全体を示すブロック線図である。前述したよ
うにシステム10は一般に対象物のイメージを処理すべ
きすべての場合に使用することができる。このイメージ
の一般的な二つの用途例として、例えばイメージのファ
クシミリ通信あるいは金融機関での金融文書の処理に使
用することができる。便宜上、本発明は文書の処理に関
して例示する。
【0021】対象物のイメージ化を実行するときはイメ
ージ化すべき対象物とイメージャーすなわちスキャナと
の間に相対運動を与える。議論を簡単にするため、対象
物12(これは文書でよい)が在来の対象物移送装置1
6により、領域14(以下、この領域を走査線14と呼
ぶ)へ運動される結果、イメージ化対象領域が在来のイ
メージャーすなわちスキャナ18と作動的関係に置かれ
る、と想定する。走査線14に位置される対象物12の
部分に関するピクセルデータを得るために必要な照明、
合焦システム、およびセンサはすべてスキャナ18に含
まれる。ピクセルとは走査線における文書の一領域を占
める画素をいい、一般的に正方形である。システム10
の解像度とイメージ化すべき文書の大きさにもよるが、
走査線14において数百個のピクセルが得られる。ピク
セルデータの一走査線が得られた後、ピクセルデータの
次の走査線を得るため、対象物移送装置16は対象物1
2の新たな領域を提示すべく対象物12を移動させる。
このプロセスは対象物全体が走されるまで反復される。
従来、適当なコントローラ20を使って適当な制御信号
およびクロックで対象物移送装置16およびスキャナ1
8を制御している。
【0022】スキャナ18(図1)は在来の電荷結合デ
バイス(CCD)型のスキャナでよい。これは走査線1
4から得られたデータの各ピクセルに対するバッファ
(図示してなし)を含む。そのバッファは各当該ピクセ
ルのアナログ値を格納する。これらのCCDスキャナは
複数の出力チャンネル(例えば一、二、四、あるいは八
以上の出力チャンネル)を持つのが普通である。図1に
示すスキャナは二つの出力チャンネル#S1および#S
2を含む。走査線14からの第一ピクセルのアナログ値
(関連のバッファに格納される)を(チャンネル#S1
から)出力するため、スキャナ18は第一クロックを使
用する。走査線14からの第二ピクセルのアナログ値
(関連のバッファに格納される)を(チャンネル#S2
から)出力するため、第二クロックが使用される。第三
ピクセルのアナログ値をチャンネル#S1から出力する
ため、第三クロックが使用される。このプロセスは、デ
ータ走査線に関連するすべてのピクセルがスキャナ18
から出力されるまで反復される。以下同様にピクセルか
らなる連続走査線が処理される。
【0023】スキャナ18からのアナログデータが上記
のようにチャンネル#S1および#S2から出力される
際に、各ピクセルのアナログ値はそれぞれアナログ/デ
ジタイザ(A/D)変換器22、24により2進6ビッ
ト値に変換される。データに属する各ピクセルはグレイ
の64個の「影(shades)」の一つを表す。64個の影
は完全な白から完全な黒までの範囲にわたり、当該デー
タに属するピクセルは各々関連のピクセルアナログ値か
ら導出される。これらのピクセルすなわちA/D変換器
22、24の出力は修正器(correctors)26、28に
入力される。
【0024】修正器26、28の機能は受信されたピク
セルを受取り、いろいろのパラメータに従ってそれらを
平衡化することである。例えば修正器26、28は走査
線14のいろいろの部分に生じるかも知れない照明の差
異を修正する。一般的に、走査線を照明している光の強
度は走査線14の両端よりも中央で大きい。また修正器
26、28は走査プロセスにおけるピクセル感度その他
の擾乱を補償する。これらの面については後で詳細に説
明する。修正プロセスの一環として、ピクセルデータの
各8ビットバイトは6ビットに減縮される。これは最高
位6ビットのみを保持し、最低位2ビットを脱落させる
ことにより行う。また修正器26、28はそれらのデー
タを出力するに際してそのデータがスプリッター(spli
tter)32へ回送されるときにピクセルデータからなる
走査線30として出現するようにする。
【0025】スプリッター32の機能は、ピクセルデー
タ走査線30を取り込み、その走査線を、並列処理され
る複数の個別処理チャンネル(processing channel)に
分割することである。当然に、選択される処理チャンネ
ルの数は変えることができ、その数は特定の用途に依存
する。ここに説明する実施例では図示した処理チャンネ
ル数は四である。すなわちそれらはチャンネル#1、チ
ャンネル#2、チャンネル#3、およびチャンネル#N
である。これらの各処理チャンネルは構造上同一であ
り、ピクセルデータ走査線30を等分に受け取る。例え
ば、もしも走査線14が900ピクセルを含むなら、ピ
クセルデータ走査線30には900ピクセル分のピクセ
ルデータがあるし、従って各チャンネル#1、#2、#
3、および#Nにより処理されるピクセル(但し重複す
るピクセルを除く)は225個ある。ピクセルデータ走
査線30を並列に処理することにより、データのスルー
プットは単一チャンネル処理のときよりも非常に増大さ
れる。
【0026】第二実施例では図26に示すスプリッター
33の目標は、重複するピクセルを含めて各チャンネル
に同数のピクセルを受信させることである。これについ
ては図26に関して議論するときに明らかにする。
【0027】処理チャンネル#1、#2、#3、および
#Nは各々スレッシュホルダー(thresholder)および
圧縮器(compressor)を含む。例えばチャンネル#1は
スレッシュホルダー#1および圧縮器#1を含み、これ
に対応してチャンネル#Nはスレッシュホルダー#Nお
よび圧縮器#Nを含む。チャンネル#1、#2、#3、
および#Nはすべて同一なので、以下には#1に関して
のみ議論する。
【0028】スレッシュホルダー#1(図1)に関して
言うと、これの一般的機能はスレッシュホルダー#1に
割り当てられたピクセルデータ走査線30部分内に含ま
れるピクセルデータの各6ビットバイトをスプリッター
32により単一の2進ビットに換算することである。例
えば2進数0で白ピクセルを示し、2進数1で黒ピクセ
ルを示すことができる。しきい化オペレーションを行う
ため、「検査ウインドウ(examination window)」が使
用される。ピクセルデータのうちしきい化すべき特定の
6ビットバイトは検査ウインドウの中央に配置される。
このウインドウは例えばピクセルデータの隣接する行お
よび列から得られる3x3マトリックス状のピクセルデ
ータを含むことができる。今考えている中央ピクセルは
次いで検査ウインドウ内の周囲ピクセルと比較され、中
央ピクセルが2進数0か、あるいは2進数1かの決定が
なされる。これについては後で詳述する。
【0029】スレッシュホルダー#1から来る黒および
白ピクセルの内、チャンネル#1に割り当てられたピク
セルデータ走査線30部分に対するピクセルは、#1圧
縮器により圧縮される。本実施例ではこの圧縮技術はフ
ァクシミリ通信等で使用される標準的技術であるCCI
TTグループ4を指す。
【0030】圧縮器#2、#3、および#Nは、スプリ
ッター(splitter、分離器)32によりそれらに割り当
てられたデータ走査線部分に対しt、類似の圧縮を行
う。圧縮器#1、#2、#3、#N各々の出力は図1に
示す併合器(consolidator)34に入力される。合併器
34の機能は上記圧縮器からくる圧縮済みのデータを取
り込み、すべてのゾーン(zone、領域)に対するそれら
圧縮済みデータを合併(consolidating)すなわち連結
する(concatenate)。これについては後で詳述する。
合併器34の出力36は次いで利用装置38へ回送され
る。利用装置38は例えば受話器へ通信するためのモデ
ムあるいは圧縮済みのデータをさらに処理または表示す
るために利用する金融システムの一部でよい。当然なが
ら合併器34から来る圧縮済みデータを走査線14で見
た2進イメージに変換するためには圧縮解除されなけれ
ばならない。
【0031】本発明の特徴の一つは、図1に関して述べ
た複数のチャンネル#1-#Nによる並列処置が実行さ
れる間、合併器34の出力36において、隣接するチャ
ンネル#1-#N間に全く「縫い目(seams)」が生じな
いことである。「縫い目」とはここでは隣接するチャン
ネル#1-#Nの境界付近に存在する正しからぬピクセ
ルデータを意味する。正しからぬピクセルデータとは例
えば正しくないしきい化によるものである。「ピクセル
データの「縫い目」は例えば金融文書の処理において障
害となりえる。なぜならば「縫い目」は小切手等の文書
上の金額が現われる箇所に生ずるかも知れないからであ
る。
【0032】縫い目がどのように回避されるかを説明す
るため、一般的にスプリッター32がその機能をどのよ
うに行うかを説明することが有益である。図2はこの点
に関してスキャナ18に関連する走査線14とチャンネ
ルと間の関係を示している。スキャナ18が図1に示す
2チャンネルを有するときは走査線14の各ピクセルは
図2(b)に示すようにチャンネル#S1および#S2
間に分割される。システム10が四チャンネルを有する
スキャナ18-1(スキャナ18のような)を採用する
ときは、走査線14の各ピクセルは図2(c)に示すよ
うにチャンネル#R1-#R4間に分割される。チャン
ネル#S1、#S2の出力は、A/D変換器22、24
並びに修正器26、28により処理された後、図1に示
すようにピクセルデータ走査線30を発生させるべく結
合されることを思い出されたい。同様にしてスキャナ1
8-1(図2(c))に四チャンネル#R1-#R4が使
用されると、それらの出力は同様に結合されてピクセル
データ走査線30を発生する。ピクセルデータ走査線3
0内の(スプリッター32における)ピクセルデータの
順序は図2(a)に示す走査線14の順序に対応する。
しかし、場合によってはピクセルシーケンス変換が必要
であろう。図には走査線14が頂部から底部へ進むよう
に示されているが、用途によっては文書の底部から頂部
へ走査が進行するようにさせたほうが便利である。その
例は小切手、伝票等の金融文書に本発明を使用する場合
である。これらの文書はいろいろの幅のものがあるが、
それらはすべてスキャナ18を通過するときはトラック
の底に配置される。もしも走査線14における文書の最
大高が4インチで、文書によってはただの3インチであ
るなら、走査線14の頂部には有用な情報がないことに
なる。そのような用途のために走査線14の底から進む
ことにより、走査線14から導出されるイメージを表示
するときに(上記例において)イメージデータの頂部1
インチを除去することができる。走査線14の背景は黒
なので、対象物12が走査線14に現われるときの色変
化は文書の開始および有用データの開始を示すために使
用することができる。例示の簡単のため、以下の説明で
は実際の走査開始は走査線14の頂部であり、その底部
に進むと仮定する。
【0033】ピクセルデータ走査線30は図3に示すチ
ャンネル#1-#4に(スプリッター32により)分割
される。図3に関して四つのチャンネルを説明するが、
その数はいろいろの用途に応じて変更することができる
ことを了解されたい。ここで議論している目的上、ピク
セルデータ走査線30内には900ピクセルがあると仮
定する。発生すべき各チャンネルはその中に同数のピク
セルを含むべきで、従って四つのチャンネル30-1な
いし30-4各々の中にピクセルは225個ある。ピク
セルデータ走査線30を上記のように分割することに加
え、チャンネル30-1ないし30-4各々に対しある予
定数の「隣接」ピクセルが次のように追加される。もし
もこの予定数が1であるなら、チャンネル30-1の頂
部には1個のピクセルが追加され、このチャンネルの底
部には1個のピクセルが追加され、図3に示すゾーン3
0-1-1を発生する。各ゾーンの「頂部」および「底
部」と言うのは図3でそれらがどのように位置している
かを示す用語である。チャンネル30-1の隣接頂部ピ
クセル「T」はピクセルデータ走査線30の頂部境界か
ら来るもので、このゾーンの底ピクセルBはチャンネル
30-2の頂部ピクセルから来るものである。本実施例
では頂部ピクセル「T」はスプリッター32自身により
挿入され、2進数0すなわち白ピクセルである。これに
対応して、ゾーン30-2-1の頂部ピクセルTはゾーン
30-1の底部ピクセルから来、ゾーン30-2-1の底
部ピクセルBはゾーン30-3の頂部ピクセルから来
る。残りのゾーン30-3-1および30-4-1も同様に
構成される。ゾーン30-4-1はピクセルデータ走査線
30の底部境界から来る。本実施例ではこの底部ピクセ
ルB(2進数0)はスプリッター32自身により挿入さ
れる。追加される隣接ピクセルの上記予定数は使用する
特定のしきい化方式に依存する。この点については後で
詳細に説明する。明らかであろうが、図示したピクセル
は図解を助けるため、図3では著しく拡大してある。
【0034】図3に関して上に説明したゾーン30-1-
1、30-2-1、および30-3-1はそれぞれ図1のス
プリッター32から来るチャンネル#1ないし#3とな
る。図3に示すチャンネル#4は図1に示すチャンネル
#Nに相当する。ピクセルデータ走査線30を並列処理
するため、図3のチャンネル#1から来るピクセルデー
タはスレッシュホルダー#1および圧縮器#1により処
理され、同様にしてチャンネル#2、#3、#4から来
るピクセルデータはそれぞれスレッシュホルダー#2と
圧縮器#2の組み合わせ、スレッシュホルダー#3と圧
縮器#3の組み合わせ、スレッシュホルダー#4と圧縮
器#4の組み合わせにより処理される。スレッシュホル
ダー#1および圧縮器#1の組みから出される出力は前
述したように図1に示す合併器34に印加される。本節
で説明した#2ないし#4のスレッシュホルダーおよび
圧縮器の組みも同様である。
【0035】図3に関して上述したいろいろのゾーンお
よびチャンネルはピクセルデータ走査線30内の各ピク
セルについて6ビットバイトのデータをしきい化(thre
sholding)するのに使用される。その結果、データは
「白」を表す2進数0または「黒」を表す2進数1に換
算される。しきい化オペレーションを詳細に議論する前
に全体のオペレーションを説明しておくことが有用であ
ると思われる。この観点から言うと、しきい化は各チャ
ンネル#1-#4についてそれぞれ関連のスレッシュホ
ルダー#1-#4により行われる。しきい化オペレーシ
ョンはしきい化すべきピクセルをその周囲のピクセルと
比較することにより行われる。この比較を行うため、検
査ウインドウが使用される。
【0036】図4には簡単に示す検査ウインドウあるい
はしきい化ウインドウ42が示されている。最も簡単な
状況下では検査ウインドウは9ピクセルのマトリックス
を含んでおり、しきい化すべきピクセル44が検査ウイ
ンドウ42の中央に位置されている。例として、検査ウ
インドウ42が走査線14-10、14-11、14-1
2および行448、449、および450から来るピク
セルを範疇に収めるように位置していると仮定しよう。
これらの行はチャンネル#2に対してスレッシュホルダ
ー#2が処理する行である。行449内のピクセルもチ
ャンネル#3に対する頂部ピクセル「T」となるという
点でチャンネル#3の行う処理に使用される。ピクセル
データ走査線30内のピクセル数は上述したように90
0である。行449はこの例ではチャンネル30-2
(図3)内の最低ピクセルに相当する。ここでピクセル
44(図4)が走査線14-11内に生ずる、チャンネ
ル30-2(図3)の最終行すなわち最低行のピクセル
(行449)であると仮定しよう。検査ウインドウ42
内のピクセル46はゾーン30-2-1内の底部ピクセル
Bに相当する。ゾーン30-f2-1は実際にはスプリッ
ターチャンネル#2である。ここで注意すべき点は、し
きい化されるピクセルはゾーン30-1および30-2内
にあるピクセルのみであることである。図3のゾーン3
0-1-1内に含まれるTおよびBの様なピクセルはチャ
ンネル30-1内のしきい化するピクセルの処理に使用
するが、これらのピクセルは実際にはチャンネル30-
1の一部としてしきい化されることはない。またゾーン
30-2-1内の底部ピクセルBはチャンネル30-3の
頂部(本例の行450)のピクセルに相当することにも
注意されたい。このことは、チャンネル#2に関連する
処理が行われ-るときはチャンネル30-2から来るピク
セル44のしきい化にもチャンネル30-3から来るピ
クセル46(図4)が使用されることを意味する。異な
るゾーンに関係するピクセルのこの僅かな重複が、並列
処理を行うときの隣接チャンネル間の「縫い目」あるい
は不良しきい化を防止する。これは本発明の特徴であ
る。例示の簡単のため、ただ一つのピクセル例えばBま
たはTのみが示されているが、重複ゾーン内には一つ以
上のピクセルがあってもよい。
【0037】しきい化すべき中央ピクセル44が2進数
1または2進数0にしきい化された後、本例の走査線1
4-11内の残りのピクセルについて処理を反復するた
め、検査ウインドウ42が一時に一行づつ下方に移動さ
れる。走査行#899内のピクセルの処理に使用した底
部ピクセルBは前述したように2進数0で、前述したよ
うに「境界」データとして入れられている。走査の底に
到達した後、検査ウインドウ42は図4で見て例えば左
上に移動される。このときしきい化すべきピクセル列は
走査線14-12となる。このとき行0および走査線1
4-12がしきい化すべき最初のピクセルとなる。この
場合ゾーン30-1-1(図3)に関わる頂部ピクセルT
は走査線14の頂部境界を表す2進数0である。上記処
理の後、検査ウインドウ42は(図5で見て)下方に移
動され、本例ではピクセル48が次にしきい化される次
のピクセルとなる。走査行225をチャンネル30-2
内の最高行とするとき、ピクセル48は走査線14-1
2および行225内に位置していることに注意された
い。検査ウインドウ42が図5に示すように位置する
と、しきい化すべきピクセル48は周囲のピクセルと比
較される。周囲のピクセルにはチャンネル30-1(図
5)の最低ピクセルに相当するピクセル50が含まれ
る。この方法により、スプリッターチャンネル#2に関
連したイメージプロセッサ40-2がピクセル50を使
って、図3に示すチャンネル30-1および30-2間に
生じうるすべての縫い目を除去することができる。
【0038】図4および図5から分かるように、検査ウ
インドウ42が左へ移動されると、走査線14-10に
関連するデータまたはピクセルは脱落され、走査線14
-13に関連するデータまたはピクセルが拾われること
注意されたい。例えば14-10、14-11等の走査線
は図1に示す走査線14から来る連続的データ走査線を
表す。検査ウインドウ42を左へ移動することは前述し
たように対象物12を走査線14に相対的に(図1で見
て)右へ移動させて連続的走査線を検査することに相当
する。
【0039】本実施例では検査ウインドウ42は物理的
な大きさとして一辺が約8分の1インチの正方形のをも
つ。この大きさはスレッシュホルダー#1-#4の性能
が最適となるよう実験的に決定される。検査ウインドウ
42内に含まれるピクセル数はスキャナ18で得られる
ピクセル密度すなわち解像度に依存する。例えばもしも
スキャナが200ピクセル/インチの解像度を与えるな
ら、走査線14で8分の1インチの正方形を取り込む検
査ウインドウ42は走査線に沿って測ったとき25個の
ピクセルを含む。当然に、8.5インチ×11インチ文
書等を扱う場合にはこのウインドウの大きさはもっと大
きくすることができる。またこのウインドウの大きさ
は、口座番号、金額等の重要な情報を含む小切手の表面
に較べて対象物12の裏面をイメージ化する場合には、
もっと大きくしてもよい。
【0040】検査ウインドウ42(図4、図5)に使用
するこのしきい化方法は図6を参照して最もよく説明で
きる。検査ウインドウ42内の各ピクセルが本例で6ビ
ットデータ(グレイスケール値)を表すことを思い出さ
れたい。検査ウインドウが評価すべきピクセル上に位置
しているとき、図4のピクセル44のような中央ピクセ
ル(CP)がしきい化すべきピクセルである。
【0041】本しきい化の手順における最初のステップ
は、図6のブロック52で示すように検査ウインドウ4
2内の全ピクセルのグレイスケール値の和を得ることで
ある。この和は中央ピクセルを含む。次のステップはブ
ロック54で示すように検査ウインドウ42内のピクセ
ル数を得ることである。この実施例では検査ウインドウ
42内に625個のピクセルがある。625個のピクセ
ルは2Nおよび2Fの要素に分離させることができる。こ
こに2Nは(N=9のとき)512である。方程式(1
1)および図15(a)(b)に関して後述するように
Fはスケーリング因子62を与えるもので、一覧表(l
ook-up table)58-1に含まれる。本実施例では2F
1より大きく、2より小さな値で、Fは0より大きく1
より小さい。例えば、本実施例ではスケーリング因子6
2は625を512で除した数である。ブロック56に
示すように、ここでは42内のピクセルのすべてのグレ
イスケール値の和を2Nで除するとき、その結果得られ
る値が現中央ピクセルCPと共に一覧表58-1に対す
るアドレスとして使用される、と言うことを理解してお
けば足りる。一覧表58-1の出力は図6に示すよう
に、しきい化されたピクセルすなわち2進化されたピク
セルとなる。一覧表58の設計時に、あるオフセット値
(ブロック60)がブロック56に示す値に加算され、
一覧表58-1内に含まれるスケール化および調整され
たグレイレベルが作られる。中央ピクセルCPを2進数
1または2進数0にしきい化するときは、ブロック56
から与えられる値(グレイレベルの6ビット)および中
央ピクセルCP(6ビット)が一覧表58-f1へのア
ドレスとして使用される。言い換えるとオフセット値6
0は既に一覧表58-1に含まれており、一覧表58-1
自体の中で別個の一覧オペレーションを必要としない。
この点については方程式(11)に関連して後に詳述す
る。
【0042】図9は図6に関連して説明したオフセット
値60を全く有しない場合の一覧表のパラメータを示す
グラフである。オフセット値60を含まない結果、しき
い化する線(thresholding line)(以下、しきい化線
という)65は図9に示すようなものとなろう。図9で
は、中央ピクセル(CP)を2進数1または2進数0と
しきい化するか否かを決定するため、グレイスケール値
(図6のブロック56)を一つの6ビットアドレスとし
て使用し、中央ピクセル値(CP)をもう一つの6ビッ
トアドとして使用する。図9に示すしきい化線65には
関連のオフセット値がない。またしきい化線65には関
連のスケーリング因子がない。オフセット、因子がない
状況は42のようなしきい化ウインドウが整数2の冪乗
でないピクセル数を含むときに起きる。検査ウインドウ
42が上述したように625個のピクセルを含むとき
は、スケーリング因子が必要である。図9について説明
を続けると、しきい化線65上方に位置する中央ピクセ
ル値はすべて白ピクセルとしてしきい化され、しきい化
線65下方の中央ピクセル値はすべて黒ピクセルとして
しきい化される。
【0043】図6に関して説明したオフセット値60
は、使用するスキャナ18の特性、走査線14上の照
明、読み取るべき文書の形態、およびシステム10にい
かなる種類のしきい化を期待するかを考慮して実験的に
決定される。現時点ではこのオフセット値が実験的に導
出されること、およびそれが図9に示すしきい化線65
をオフセットさせることを認識していれば足りる。
【0044】図10は図9に類似する。しかしこの曲線
67はオフセット値60(図6)を反映するしきい化線
を表す。実際、一覧表58-1はオフセットされ、調節
されたすなわちスケール化されたグレイスケール値を含
み、そのグレイスケール値(ブロック56 6ビット)
および中央ピクセルCP(6ビット)が中央ピクセルを
しきい化するためのアドレスとして使用される。定性的
に表現すると、これらオフセット値は例えば文書の背景
情報を抑制するのに使用される。図10は本節で触れた
調節を反映することができるよう、点線のしきい化線6
5からずれたしきい化線67を示す。
【0045】しきい化がどのように起きるかを例示する
ため、二つの仮想例を挙げる。もしも平均グレイスケー
ル値が40であり、中央ピクセル(CP)が値38を有
するとき、もしも図9に示すしきい化線65を使用する
と中央ピクセル(CP)は黒ピクセルのしきい化を受け
る、すなわち2進数1の評価を受ける。グレイスケール
値が40で、中央ピクセル(CP)が値38を有すると
き、もしも図10に示すしきい化線67を使用すると中
央ピクセル(CP)は白ピクセルにしきい化され、また
は2進数0にしきい化される。言い換えると、文書の背
景が明るくなるにつれて中央ピクセルを黒すなわち2進
数1にしきい化するには中央ピクセルが背景よりも顕著
に黒くなければならない。このことは図11に示すよう
に白の背景67-2上の黒いマーク67-1により表され
る。中央ピクセルは黒ピクセルまたは2進数1にしきい
化されるうえで、背景が黒くなるにつれて背景よりもは
るかに暗くなければならない必要性が小さくなる。この
ことはやや暗い背景67-4上の黒いマーク67-3によ
り表される。暗い背景67-4が関連する後者の状況は
図10上の二方向矢印67-5により表現されている。
このように一覧表58-1に現われる値は特定用途に適
合するように負荷することができる点に注意されたい。
【0046】図10(b)は図6に示す一覧表58-1
中に何が存在するかの概略を示すグラフである。再度要
約すると、図9はオフセットもスケーリングも含まな
い。図10はオフセット(図6の60など)を含むが、
スケーリング因子は含まない。図10(b)は図6に関
連して前述したようにオフセット60およびスケーリン
グ因子62を共に含む。実際、スケーリング因子62は
曲線69を図10(b)で見て右へずらせる。これは図
10(b)でx軸に2Fを乗じることにによる示され
る。
【0047】しきい化プロセスについての説明を続け
る。図7はこのプロセスに使用されるいくつかのパラメ
ータを例示する(但し縮尺は無視してある)。検査ウイ
ンドウ66は高さKDy、幅KDxを有する。前述した
ように、本発明の特徴の一つは検査ウインドウ66の大
きさが特定の用途に適するように構築しうることであ
る。
【0048】ここに示す実施例では検査ウインドウ66
(図7)は25ピクセルの高さ(KDy)と25ピクセ
ルの幅(KDx)を有する。正方形の検査ウインドウを
与えるため、KDyはKDxと等しくしてある。頂部お
よび底部の境界68、70(前述した重複部分)は以下
のように検査ウインドウ66の大きさに関係する。図7
に示すように頂部境界68および底部境界70がある。
このことはウインドウサイズが25ピクセルの場合、頂
部境界68に13行の重複があり、底部境界70には1
2行の重複しかないことを意味する。頂部境界68にお
ける余計なピクセル行は図1に示す圧縮器#1ないし#
Nで使用する圧縮方法に必要である。言い換えると、例
えばあるデータ行を圧縮する前の基準線が必要である。
基準となる行はまたゾーン30-2に対する行225
(図3)のような各ゾーン内の頂部行にとっても必要で
ある。この点に付いては後で詳述する。
【0049】図7に関連して本しきい化法の議論を続け
るに当たり、検査ウインドウに関連して使用されるいく
つかの方法を考慮することが有効である。図8(a)は
メモリキュー(queue)#1および検査ウインドウ66
と関連して使用されるメモリキュー#2を示す。メモリ
キュー#1は新ピクセル-中央ピクセル(NP-CP)キ
ューと呼称する。メモリキュー#2は中央ピクセル-旧
ピクセル(CP-OP)キューと呼称する。メモリキュ
ー#1、#2は中に所定数のステージ(stage)を含む
周辺メモリと見做すことができる。これらステージはシ
ステム10で使用が予想される最大文書高、使用イメー
ジャーの解像度、並列処理に使用されるチャンネル数、
および検査ウインドウ66内のピクセル数等のパラメー
タにより決定される。検査ウインドウ66内のピクセル
数はウインドウの寸法に反映する。ウインドウの寸法は
KDy=KDxのように表すことができる。NP-CP
キュー#1は所定数のステージまたはピクセルを有す
る、と考えることが便利である。その所定数とは、検査
ウインドウ66が連続ピクセル列を処理して行く際、新
ピクセルNPi(図7)をそのキューに入れ、検査ウイ
ンドウ66の移動を反映するようにその新ピクセルをこ
のキューの中を移動させることができる数である。NP
-CPキュー#1の中を連続的に所定回数移動が行われ
た後、新ピクセルNPiがこのキューに入ると同時に中
央ピクセルCPiがNP-CPキュー#1から出力され
る。NP-CPキュー#1から出力された中央ピクセル
CPiが中央ピクセル-旧ピクセル(CP-OP)キュー
#2中にコピーされる。CP-OPキュー#2の中を所
定回数移動が行われた後、この同じ中央ピクセルCPi
が、検査ウインドウ66から削除された旧ピクセルOP
iになる。中央ピクセルCPは上記しきい化オペレーシ
ョンのため抽出され、新ピクセルNPおよび旧ピクセル
OPが抽出されて図8(b)(c)に示すキュー#1、
#2に関連する行和計算に使用される。
【0050】図8に示すキュー#1、#2間の相互関係
は次のように表すことができる。 方程式(1) 全ピクセルメモリ=NP-CPキュー#
1+CP-OPキュー#2 図8に示すピクセルキュー#1、#2の長さは次のとお
りである。 チャンネルスレッシュホルダー高はピクセルで表され
る。方程式1ないし方程式4は換算係数1を使用してい
る。異なる換算係数を使う場合、これらの方程式は少々
変わる。第二実施例に対するこれらの変更は後で説明す
る。上記方程式中の「TRUNC」という用語は数を整
数に縮めることをいう。これについても後で説明する。
図7のウインドウ66等内のすべてのピクセル行が、図
6に関連して説明したように平均グレイレベルの計算に
使用されるときは換算係数1が採用される。もしも平均
グレイスケールレベルの計算に三行おきのピクセル行が
使用されるときは換算係数3が採用される。図8(a)
に示すピクセルキュー#1、#2はサーキュラーメモリ
であることに注意されたい。それらは単にループ型メモ
リを実施するためのアドレス指定方式を表し、システム
10で利用する。語「D1、D2、D3(Dはデルタと
読む)は方程式(2)、(3)、(4)における以下の
ような設計事項を表すのに使用している。 1.図13に示す遅延パイプライン78、92、および
98。これらはすべての用途について定数である。 2.特定用途の各走査線に必要とされるオーバーヘッド
ピクセル数。オーバーヘッドピクセルについては後述す
る。図7から分かるように検査ウインドウ66が図7で
見て下方に移動するにともない、また検査ウインドウ6
6を充満する程度の十分な走査が蓄積された後、新ピク
セルNPiがNP-CPキュー#1に追加されると共に検
査対象の中央ピクセルCPiがそこから除去されること
が分かる。前述したように中央ピクセルCPiはCP-O
Pキュー#2中にコピーされ、旧ピクセルピクセルOP
iがそこから除去される。
【0051】検査ウインドウ66(図7)に関連する処
理について一般的説明をしたので、以下にこの処理を詳
細に説明する。検査ウインドウ66はピクセルで一杯に
なったと仮定し、また処理が時刻(t=i)に開始する
と仮定する。時刻(t=i)において、いろいろのキュ
ー(図8(a)(b)(c))から出力されるデータは
次の通りである。 ピクセルキュー#1=CPi; ピクセルキュー#2=OPi; 入力行和キュー#1=IRSUMi 頂部行和キュー#2=TRSUMi 同時刻(t=i)における上記同じキューへのデータ入
力は次の通りである。 ピクセルキュー#1=NPi; ピクセルキュー#2=CPi; 出力行和キュー#1=ORSUMi 底部行和キュー#2=BRSUMi 検査ウインドウ66でデータを処理するに使用する方程
式がいくつかある。これらの方程式は時刻(t=i+
1)において次のようにデータを処理するためのもので
ある。 方程式(5) BRSUMi+1=NPi+IRSUMi 方程式(6) ASUMi+1=ASUMi+BRSUM
i+1−TRSUMi 方程式(7) ORSUMi+1=TRSUMi-2−OPi
【0052】方程式(5)、(6)、(7)は図7との
関係でよりよく理解できる。検査ウインドウ66内に含
まれるピクセルの計算を助けるための方法を採用する。
各ピクセルはこの時点で6ビットデータである。検査ウ
インドウ66が(図7で見て)下方に移動するに伴い、
一時に一行づつ新ピクセル(NP)が拾い上げられ、旧
いピクセル(OP)が前述したように脱落する。時刻
(t=i)には検査ウインドウ66内に底部行和BRS
UMiが含まれている。時刻(t=i)には新ピクセル
(NP)は入力行和IRSUMiは含まれない。しかし
一クロック後、方程式(5)に示すように入力行和は新
ピクセルを加算され、図7に示すように底部行和BRS
UMi+1となる。このときBRSUMi+1は検査ウインド
ウ66内の総和に直ちに加算でき、一クロック後の検査
ウインドウ66内の最低行の行和となる。
【0053】検査ウインドウ66の底に関係して上記説
明に対応する処理が検査ウインドウの頂部で生じる。時
刻(t=i)に検査ウインドウ66(図7)内の最高部
行和はTRSUMiである。検査ウインドウ66内のこ
の頂部行和は図示したように時刻(t=i)の直前には
TRSUMi-1である。言い換えるとこれは検査ウイン
ドウ66の外側にあり、旧ピクセル(OP)を含む。一
クロック後、この旧ピクセル(OP)は方程式(7)で
示されるように頂部行和(これはTRSUMi- 2であ
る)から差し引かれ、出力行和ORSUMi+1となる。
時刻(t=i)には出力行和はORSUMiである。方
程式(6)からわかるように、時刻(t=i+1)にお
いて検査ウインドウ66により囲まれる領域内のピクセ
ルの和は、(領域和ASUMi+1+底部行和BRSUM
i+1−頂部行和TRSUMi)に等しい。
【0054】図13はスレッシュホルダー(例えば図1
に示すチャンネル#1と関連するスレッシュホルダー#
1)内に含まれる回路72中でどのようにデータ処理が
起きるかを示す図である。回路72に使用する値は時刻
(t=i)に対するものである。従ってこの時刻につい
て使用した方程式(8)、(9)、(10)は方程式
(5)、(6)、(7)に類似する。これらの方程式は
次のとおりである。 方程式(8) BRSUMi=NPi-2+IRSUMi-2 方程式(9) ASUMi=ASUMi-1+(BRSUM
i−TRSUMi-1) 方程式(10) ORSUMi=TRSUMi-2−OPi 時刻(t=i)において図8(a)(b)(c)に示す
キューに出入りするデータはすべて図に示すように添え
字「i」を有する。
【0055】図13に関して、新ピクセルNPiは加算
器74で加算される。この加算器からの出力は底部行和
BRSUMiを発生するため遅延パイプライン76によ
り遅延される。図13に示す諸要素にはクロック78が
結合されており、回路72はこの回路周辺にデータを進
行させるため、そのクロックで調時される。しかしこの
図を簡単化するため、クロック78はラッチ80に接続
されているクロックのみを示す。方程式(8)からわか
るように、底部行和BRSUMiは、BRSUMiに対し
て二クロック前に起きた新ピクセルNPおよび入力行和
から導出される。クロック78からの出力は加算器82
に印加される。
【0056】加算器82(図13)は底部行和BRSU
iと頂部行和TRSUMi-1との間の差を与える機能を
有する。これは方程式(9)のかっこ内の部分で与えら
れる。頂部行和TRSUMiはラッチ80から入力さ
れ、インバータ84により反転されてTRSUM/i-1
を発生する。ここに斜線「/」は反転されたことまたは
「バー」条件を示す記号である。このインバータ84か
ら出される値は加算器82によりBRSUMiから「減
算」される。加算器82からの出力は別の加算器86に
入力され、ここで方程式(9)に規定する最終的総和が
実行される。先行クロック期間における領域和ASUM
i-1はラッチ88内に格納されており、加算器82から
の出力の到来時に加算器86に入力され、方程式(9)
で示すように領域和ASUMiを発生する。
【0057】図13に示す出力行和ORSUMiは方程
式(10)から導出され、出力行和から旧ピクセルOP
を差し引く演算が回路72により実行される。この点に
関して、ピクセルOPiはインバーター90により反転
され、その後、この信号を一サイクル遅延させるため遅
延パイプライン92を通過され信号OP/i -1を発生す
る。この信号OP/i-1は加算器94に入力される。ラ
ッチ80の出力端から来る頂部行和TRSUMiは二ク
ロック間遅延パイプラインを通過され、信号TRSUM
i-2を発生する。この信号TRSUMi-2はさらに加算器
94に入力される。頂部行和すなわち信号TRSUM
i-2は実際は図7に示す出力行和ORSUMi+1と旧ピク
セルOPiの和で、この信号が遅延パイプライン遅延パ
イプライン100より一クロック遅延されて出力行和O
RSUMiが得られる。
【0058】図13に示す入力および出力は図8(b)
(c)に示す回路で利用される。図1に示すスレッシュ
ホルダー#1-#Nの各々に回路102(図8(b))
がある。これに対応してスレッシュホルダー#1-#N
の各々に回路104がある。回路102はキューコント
ローラ106、108、マルチプレクサ110、および
既に説明した行和キュー#1を含む。キューコントロー
ラ106、108は同一の構造であり、従ってキューコ
ントローラ106についてのみ説明する。
【0059】キューコントローラ106(図14)の機
能は、データが格納されるべき行和キュー#1内のロケ
ーションに対するアドレスを与えることである。キュー
コントローラ106は基準値(x)が格納されるラッチ
112を含む。基準値(x)は、行和キュー#1が含ま
れるRAM114内で使用されるべき使用可能な最終ア
ドレスを表す。ゼロアドレスが開始アドレスであり、こ
のキュー長はゼロアドレスと最終利用可能アドレスすな
わち基準値(x)との間のアドレス長である。この基準
値(x)は比較器116に入力され、比較器116のも
う一方の入力にはアドレスカウンタ118の出力が入
る。アドレスカウンタ118はそれがリセットされると
きに必ずこの比較器の第一入力にゼロを出力する。スト
ローブまたはクロック120を使用してゼロ位置から基
準値(x)に向けてアドレスカウンタ118に増分をあ
たえる。これはマルチプレクサ110を経由して行和キ
ュー#1(RAM114)へのアドレスを与えるためで
ある。アドレスカウンタに増分が与えられるとその出力
は線122を介して比較器116に入力される。アドレ
スカウンタ118の出力が基準値(x)に達すると、こ
の比較器がリセット信号を発行し、上記の行和キュー#
1へのアドレスを与えるプロセスを反復すべくアドレス
カウンタ118をリセットする。
【0060】キューコントローラ108(図8(b)お
よび図14)は上上記キューコントローラ106と同一
に機能する。機能上、キューコントローラ108は行和
キュー#1から読み取る出力行和ORSUMiに対する
アドレスを制御するのに使用され、キューコントローラ
106は行和キュー#1中に読み込む入力行和IRSU
iのアドレスを制御する。マルチプレクサ110に対
する選択信号はクロック120から導出される。マルチ
プレクサ110が必要なのは、図7に示す検査ウインド
ウ66に関わる各加算オペレーション期間中に二つの異
なるアドレスがアクセスされるからである。言い換える
と、キューコントローラ106は検査ウインドウ66に
加算されるべきIRSUMiに対するアドレスを指向す
る。そしてキューコントローラ108は検査ウインドウ
66から削除されるべき出力行和ORSUMiに対する
アドレスを指向する。
【0061】図8(c)に示す回路104はキューコン
トローラ124を含む。このコントローラは行和キュー
#2に対する相対的アドレスポインターとして機能す
る。従来このキューコントローラ124は、旧データ
(TRSUMi)が行和キュー#2から読み出されると
共に新データ(BRSUMi)がその中に読み込まれる
アドレスを与えるための単一アドレスポインターとして
機能する。キューコントローラ134、136は、これ
らが従来図8(i)に示す関連のキュー#1、#2内の
単一アドレスに指向するためのポインターとして使用さ
れる、と言う点で、キューコントローラ124と同様に
機能する。例えば、キューコントローラ134は中央ピ
クセルCPiが除去されると共に新ピクセルNPiが挿入
されるところのNP-CPキュー#1内の単一アドレス
を指向する。次のクロックでキューコントローラ134
は上記プロセスを反復するため新アドレスを指向する。
【0062】スレッシュホルダー#1-#Nの各々につ
いて関連のチャンネル毎に「ラップアラウンド(wrap a
round、折り重ね)」部分がある。例えばもしも図7に
示す行データがチャンネル#1に関わると、頂部境界6
8は文書または対象物12の頂部縁に重複する部分を与
え、また前述したように底部境界70が重複部分からチ
ャンネル#2中に入ってくる。検査中の中央ピクセルが
その関連のチャンネル(図3の行224)の最低行に位
置するところまで、検査ウインドウ66が図7に示す位
置から下降したときは、検査ウインドウ66内に含まれ
る底部12行はチャンネル#2の頂部12行(行225
-236)から導出され、検査ウインドウ66の頂部1
3行が行212-224から得られる。このことは行2
24内のピクセルはチャンネル#1内のピクセルのみな
らずチャンネル#2内の重複行225-236との関係
の下にしきい化されることを意味する。ウインドウの中
央ピクセルを図3の行225に位置させるため検査ウイ
ンドウ66がさらに一行下降すると、検査ウインドウ6
6は図7に示す頂部境界68の頂部行を拾い始める。こ
れはチャンネル#1に対する重複が、頂部境界68によ
り与えられ、上記重複行がチャンネル#2から得られる
からである。各チャンネルに関するかぎり、重複領域内
にあるピクセル自体はしきい化されず、各チャンネルの
限界に近接するチャンネル内のピクセルを評価する上で
周囲ピクセルとして使用されるだけである。
【0063】同様にして、チャンネル#2に対する重複
はチャンネル#1の底部13行とチャンネル#3の頂部
12行により得られる。このプロセスは図3に示す残り
のチャンネル#2-#4について反復される。各チャン
ネル#1-#4は各々それ自身の検査ウインドウ66を
有することを思い出されたい。関連の検査ウインドウ6
6が下降され、中央ピクセルが本例の場合行899に位
置することとなるとき、検査ウインドウ66(チャンネ
ル#4)はその中に底部境界70(図7)の底部12行
を含むであろう。検査ウインドウ66が本例でさらに一
行「下方移動」すると、検査ウインドウ66はその中に
チャンネル#4の頂部行#675を含むであろう。これ
は上記チャンネル各々との「ラップアラウンド」に起因
する。この時点で検査ウインドウ66(チャンネル#
4)が左へ(図7)一列移動する。その結果新データ走
査線が上記計算プロセスを反復すべく検査ウインドウ6
6内に示めされる。図7との関連で説明したこの手順は
次の新走査のために反復される。この手順が上記のよう
にチャンネル#1および#4について行われる間、同一
の手順が残りのチャンネル#2、#3について行われ
る。その場合すべてのチャンネル#1-#4は実質上同
一のクロックで動作する。実際には図1に示すスレッシ
ュホルダー#1および圧縮器#1は単一のボード上に位
置しており、同様にスレッシュホルダー#2および圧縮
器#2は別の一ボード上に位置する。同じことが図1に
示す残りのスレッシュホルダー#3および#Nと対応す
る圧縮器#3および#Nについて言える。スレッシュホ
ルダー#1および圧縮器#1のような各組みはそれ自身
のクロックを有するというほうが多分もっと正しい。し
かし上記スレッシュホルダーおよび関連の圧縮器の各組
みについてクロックはすべて同一周波数で動作する。こ
れらの各組みに固有の個別的クロックを与えればノイズ
および静電磁効果を最小限にすることができる。
【0064】図8(a)に示す前述の回路130は、新
ピクセルNPi、中央ピクセルCPi、および旧ピクセル
OPiを取得するのに使用される。これらピクセルは図
7の検査ウインドウ66に関わる処理に利用される。回
路130は走査線14から到来するピクセルの流れを受
信するためのラッチ132を含む。この場合、各チャン
ネルに対するピクセルはスプリッター32(図1)から
到来する。回路130はまたキューコントローラ13
4、136を含む。これらはそれぞれNP-CPピクセ
ルキュー#1およびCP-OPピクセルキュー#2内の
アドレスの割当を制御するのに使用される。キューコン
トローラ134、136はキューコントローラ106と
同一で、ほぼ前述したように働く。
【0065】上記説明を要約する。図7は検査ウインド
ウ66がいろいろの走査線に沿ってどのように移動され
るか、また入力行和IRSUMiおよび出力行和ORS
UMiの様ないろいろの和がどのように検査ウインドウ
66との関係で使用されるかを示す。ここで前に議論し
た各チャンネル#1-#4毎に検査ウインドウ66があ
ることを思い出されたい。図8(a)、(b)、(c)
は検査ウインドウ66と関連する処置にいろいろのデー
タがどのように使用されるかを示す。図13は検査ウイ
ンドウ66に関わる処理に関連するいくつかのデータが
どのように導出されるかを示す。前述のように、中央ピ
クセルCPのしきい化は 実際上、検査ウインドウ42
内に含まれる中央ピクセルCP周囲のピクセルとの相対
関係において行われることを図6に関連して一般的に説
明した。
【0066】検査ウインドウ42(図6)内に含まれる
平均グレイレベル56は、検査ウインドウ42内に含ま
れるピクセルに対するグレイスケール値すべてを総和
し、その和を検査ウインドウ42内に含まれるピクセル
数で除することにより得られたことを思い出されたい。
図15は平均グレイスケール値を計算するのに使用され
る回路138を示す。この計算は図7に示す検査ウイン
ドウ66と関連して行われる。
【0067】回路138(図15(a))を議論する前
に、これに関与する数学を議論するのが適切である。こ
られの数学が図7に示す検査ウインドウ66に関係する
からである。検査ウインドウ66は行方向に沿った25
ピクセルと列方向に沿った25ピクセルを含む。全部で
625ピクセルが検査ウインドウ66内に含まれる。検
査ウインドウ66内の平均グレイスケール値は方程式
(11)により与えられる。 本実施例では検査ウインドウ66内のピクセル数は62
5である。方程式(11)で分母の中のnは2の9乗す
なわち512である。2のf乗は分数部分(これが62
5/512=1.22である)で、これも一覧表58
(図6)中に含められる。底を2とする1.22の対数
は0より大きいが1より小さい。
【0068】もしも検査ウインドウ66が2進数の倍数
に等しい大きさのものなら、剰余はなく、1.22とい
う分数値は含まれない。しかし本実施例では図6および
図10との関連で前述したようにこの残る部分が一覧表
58内に含まれる。上記の剰余部分は図15(b)に示
すスケーリング化および調整化した一覧表」58-1に
含まれる。ここで考えている中央ピクセルCPiおよび
Nで除した全グレイスケール値は一覧表58-1へのア
ドレスとして使用される。この表の出力が2進化された
ピクセルである。
【0069】図15(b)に示す一覧表58-1は図1
0に示すグラフに例示する調整済み一覧表と等価であ
る。しかし一覧表58-1は前節で説明したように因子
FでX軸に沿って再度のスケーリング(縮尺)を受け
ている。このスケーリングは図15(b)に示す二つの
入力が一覧表58-1へのアドレスとして印加されると
き、方程式(11)に埋め込まれた除算処理を自動的に
果たす。
【0070】方程式(11)に関する除算を行うため、
図15(a)に示す回路138が使用される。回路13
8はマルチプレクサ140を含む。このマルチプレクサ
は図13に示す加算器86からの領域和ASUMi(検
査ウインドウ66用)を受信する。ここに説明する実施
例では検査ウインドウ66に含まれるグレイスケール値
すべての和(総和)は約20ビット幅の値である。マル
チプレクサ140を使用するとき、この和(20ビット
幅)を「n」で(方程式(11)に関して説明したよう
に)除することは、「データの最下位9ビットを除く」
ことに相当する。このように9ビットを除くことによ
り、11ビット長の値を発生する。この値は検査ウイン
ドウ66内に含まれる平均グレイスケール値を表す。こ
の値はラッチ142内に格納され、図15(a)の参照
番号144で示される。方程式(11)の分母の2F
部分は一覧表58に含まれることを思い出されたい。検
査ウインドウ66に対するこの平均グレイスケール値は
(図15に参照番号144で示す図6ではボックス56
で示す)および中央ピクセルCPi(これは図8(a)
のNP-CPから来る)は一覧表58-1へのアドレスと
して印加され、前述したように中央ピクセルを2進数1
または0にしきい化する。システム10に関わる各チャ
ンネル毎にこのような回路138一つがある。
【0071】システム10内でどのようにしきい化が実
行されるかを説明したので、このシステム内でどのよう
に圧縮が行われるかを議論するのが適切である。前述し
たように、図1に示す各スレッシュホルダーには圧縮器
#1のような関連の圧縮器が一つある。たとえばスレッ
シュホルダー#1は図3に関連して説明したようにピク
セル#0からピクセル#224までの範囲のピクセルを
処理するのに使用される。スレッシュホルダー#1等の
出力は、圧縮器#1に関連して図15(a)との関係で
説明したように、関連の一覧表から出力される2進化さ
れた値である。
【0072】本発明の特徴の一つは、走査線14におけ
るデータが垂直方向(図1で見て)に走査される結果、
複数の連続データ列を発生することができ、図1に示す
各チャンネル#1-#Nについて複数の行データに圧縮
が行われる、と言う点である。たとえば代表的な先行技
術のCCITT符号化法は8.5×11インチの文書の
行沿いにデータを走査し、文書の行について圧縮を行う
ものである。前述したように、ここで使用する圧縮方法
はCCITTグループ4の方法であり、これは現に符号
化中の(すなわち目標の)ライン上のピクセルと先行の
(すなわち基準の)ラインとの間の相互関係を利用する
点で、相対的アドレス符号化方法であるということがで
きる。この特定の方法は、目標ライン上のデータを圧縮
するのに使用する基準ラインを必要とする。図7に関し
て前述したように頂部境界68はその中に底部境界70
よりも一行多く行を有する。この理由は、この方法によ
ればある特定のチャンネルについてのデータを圧縮する
ときは常に使用すべき基準行またはラインがあることに
なるからである。たとえば、図3に示すチャンネル30
-2の頂部行#225を圧縮するとき、基準ラインとし
てチャンネル30-1の底部行#224が使用される。
これに対応して、チャンネル30-1の頂部行0が圧縮
されるべきときは、頂部境界68の底部行(図7)が基
準ラインとして使用される。チャンネル#1の行#1が
圧縮されるべきときは、チャンネル#1の行#0が基準
ラインとして使用される。この方法により、図1に示す
各圧縮器-#Nは独立に動作することができ、割り当て
られた特定のデータに関して並列に動作する。
【0073】前述したように本実施例では走査は垂直方
向に、すなわち列に沿って行われ、圧縮は水平にすなわ
ち行方向に行われる。この点に関して、図16は例とし
て連続的な列14-21、14-22、14-23に沿っ
て走査される文書12を示す。図17は図16からいく
つかの連続データ列がどのようにメモリ146内に配置
されるかを示す。この場合システム10内の各圧縮器#
1-#N毎にそのようなメモリが設けられている。各
列、たとえば14-21に付けた番号0-224は図1に
示す第一チャンネル30-1内の各走査線の特定ピクセ
ル位置に関連されている。図17に示す各ロケーション
内のデータはこの時点で既に2進数1または0にしきい
化されている。データは列に沿うシーケンスの形で受信
されるが、ライン#1、ライン#2等と示されているデ
ータ行に沿って圧縮されている。これは本発明の一つの
特徴である。この走査は図16で見て、頂部から底部へ
行われ、走査はこの図で見て右から左へ進むと仮定しよ
う。上記のCCITT符号化法を使用するとき、図16
にウインドウ#Nと記されたウインドウ内で7ビットの
データが検査される。ウインドウ#Nがデータ(図1
6)の頂部最上位置にああるときは、最初の7列(列1
4-21ないし14-27)が検査、圧縮される。これは
図17に示すライン#1に対応する。ウインドウ#Nは
次に図16で見て一行下の位置に下方移動して列14-
21ないし14-27のデータを検査し圧縮する。これ
は図17に示すライン#2に対応する。このプロセスは
本例のチャンネル#1の最後である行224(図3)に
ウインドウ#Nが到達するまで反復される。その後、ウ
インドウ#Nは(図16で見て)一列左へ移動され、文
書の頂部から開始する。この動作によりライン#1のた
めに列#14-21に関連するデータが脱落され、列#
14-28に関連するデータが拾われる。このプロセス
は対象物12上のすべてのデータが詰め込まれるまで反
復される。
【0074】上記CCITT符号法を使用するとき、一
般的にどのように符号化が行われるかを説明することが
有用であろう。この符号化法は一般的に基準ラインの色
ビットに変化がある場合に今考えているターゲットライ
ン(図17のライン#1、ライン#2等)内の「色変
化」ビットを符号化するものである。色変化ビット(ch
ange of color、COC)は基準ライン内におけるもの
である。この色変化ビットを以下、COCビットと呼
ぶ。図17はスレッシュホルダー#1-#N(図1)か
らしきい化されたピクセルを受信するときのメモリ組織
化フォーマットとみることができ、また当該しきい化さ
れたピクセルから導出されるCOCビットに対するフォ
ーマットと見ることができる。この点に関して説明する
と、あるしきい化されたピクセルはその色に変化がある
か否かを決定するため、最近時に先行したしきい化ピク
セルと比較される。もしも色に変化があると、考えてい
るしきい化ピクセルに2進数1のCOCビットが割り当
てられる。もしも色に変化がない(すなわち共に黒また
は白である)と、考えているそのしきい化ピクセルに2
進数0が割り当てられる。COCビットを得るため、具
体的には排他的ORゲートが使用される。この点につい
ては後述する。
【0075】図18は考えているCOCビットがある先
行のCOCビットにどのように符号で比較されるかを示
す略線図である。たとえばCOCビット148はターゲ
ット行内で今考えているビットであり、行150が基準
行である。前述したように、符号化に使用される2進数
1はこの行のピクセルの色に変化、すなわち、白から黒
へあるいは黒から白への変化、があることを示す。2進
数0は当該基準行に色の変化がないことを示す。考えて
いるピクセルに対する2進数1はまたそのロケーション
にあるターゲット行のピクセルの色に変化があることを
も示す。同様にして、考えているピクセルに対する2進
数0はそのターゲット行の先行ピクセルからの色変化が
ないことを示す。この時点で復習しておくと、スレッシ
ュホルダー#1-#Nから到来するしきい化済みデータ
は2進数1または0の形になっており、その場合2進数
1はデータの存在を示す。このしきい化されたデータは
図20に示す回路(後で説明する)により処理されて本
節で既に説明したように基準行およびターゲット行内の
COCビットに到達する。
【0076】図18で、比較は左から右へ行われる。そ
こに示すいろいろの符号は今考えているCOCビット1
48に関連する。たとえば色変化は基準ライン150内
の位置3(位置0の左)に現われ、今考えているCOC
ビット148に色変化があると、この状況に対する位置
符号化(position coding)はVR(3)で表される。こ
の符号化の関係式は図19のチャート#1の行#1の欄
#1に示されている。位置符号化のこの「R」は基準行
150に生じたピクセル色変化が「右向き」であること
を意味する。位置符号化の「V」は「垂直」すなわち先
行行を差す。基準行150における色変化が位置0で起
きると、これに対する位置符号化はチャート#1の行#
4、欄#1に示すようにV(0)で表される。もしもピ
クセルの色変化が図18の位置2(これは位置0の右
側)で起きると、位置関係式はVL(2)で表される。
この状況はチャート#1の行#6に示めされる。この状
況はまた、考えているCOCビット148が基準行15
0の基準位置の「左」に位置することを意味する。もし
も基準行150内のすべてのビットが2進数「1」であ
ると、これは基準行がチェッカーボード(つまり白およ
び黒のピクセルがその基準行の長さに沿って交互する)
のようになっていることを意味する。もしも基準行内で
すべて「0」であるなら、これは当該行部分におけるピ
クセルはすべて白であるかあるいはすべて黒であること
を意味する。
【0077】基本的には図18に示すものはスレッシュ
ホルダー#1-#Nから来るしきい化されたピクセルを
符号化する迅速かつ能率的な方法である。もしもCOC
ビットが図18に示すパターンまたは符号化の一つにあ
てはまらないなら、本システムは「ラン長(run lengt
h)」の符号化という水平符号化に頼る。
【0078】チャート#1に続いて説明を続ける。欄#
2はこの中に、図18に関連して議論した基準の表示を
含んでいる。チャート#1の欄#3は欄#2の表示を符
号化する新しい方法を表す。たとえば位置符号化V
R(3)は(7)で表され、位置符号化VL(3)は
(1)で表される。このような符号化方法はシステム1
0のメモリ必要条件を低減してくれる。図19の行#8
は「ラン長の符号化」の型式を表し、行#9は「パス」
状況を表す。これら二つの状況は後述する。
【0079】図20は上記の符号化を実行するのに使用
できる回路図152である。前述したように図1に示す
チャンネル各々にこのような回路が一つづつ存在する。
回路152はスレッシュホルダー#1から到来するデー
タを処理すると仮定する。これは、しきい化されるピク
セルが図3に示すピクセル0ないし224から来るもの
であることを意味する。チャンネル#1に対する2進化
されたピクセルは図15に関して説明したように関連の
一覧表58から到来する。
【0080】図20の議論を続ける。関連の一覧表58
から来るPiのような2進化されたピクセルが、図17
のライン#1で示すような一つの連続的ピクセルストリ
ングを表すような状態で導体154を介してRAM15
6に入力される。RAM156は関連のチャンネルに対
して丁度一列分のピクセルを格納する。そして第二列ピ
クセルがRAM156に到着するに伴い第一列ピクセル
がそこから出力される。言い換えると、列14-22
(図17のライン#2)からのピクセル0がRAM15
6に到着すると列14-21(図17のライン#1)が
RAM156の出力0を去り、排他的ORゲート158
に入力される。導体154に到来するピクセルPiも排
他的ORゲート158のA入力端に入力される。排他的
ORゲート158の二つの入力端に差があるときは常に
その出力は2進数「1」をもつ。これが意味するところ
は、列14-21の第一ピクセルと列14-22の第一ピ
クセルとの間にピクセル色の変化があると言うことであ
る。図17を見ると、ライン#1の位置160のピクセ
ルとライン#1の位置162のピクセルとの間で色変化
があるときは常に排他的ORゲート158の出力は2進
数「1」となる。もしも差がないと、出力は2進数
「0」となる。色のこれらの変化は前述したように「色
ビットの変化」(COC)と呼ぶ。今説明したことから
分かるであろうが、走査は図16に示すように列を単位
に行われるが、COCビットの実際の圧縮は図17に示
すように行を単位に行われることに注目されたい。図1
7を見ると、(図16の)列は水平成分として現われ、
行(ライン#1、#2等)は鉛直成分として現われる。
行毎にCOCビットを比較することは本発明の特徴の一
つである。
【0081】図20の議論を進める。RAM156に対
するアドレスはカウンタ161により与えられる。この
カウンタは、処理すべき次列のピクセルに対するアドレ
スを与えるプロセスが反復されるに先立ち、RAM15
6に対する正しいアドレスを与えるため、0ないし22
4を計数する。RAM156へのアドレスは「L」と簡
単に記したアドレス線を介して与えられる。このアドレ
ス線「L」は処理対象のピクセルが属する行番号または
ライン番号(図16)を表す。カウンタ161に増分を
与えるためクロック163が使用される。チャンネル#
1ないし#N(図1)は一ピクセル入力あたり一クロッ
クの同一クロック周波数で動作する。
【0082】処理の次のステップ(図20)は排他的O
Rゲート158から出力をとり、この出力を4ビット幅
のRAM164を通すことである。たとえばライン#1
(図17)に対する排他的ORゲート158からのCO
Cビットは、RAM164の0入力端に入力され、カウ
ンタ160により与えられるアドレス「L」に入力され
る。RAM164の「0」出力は従前通りこのRAMの
「1」入力端に接続される。RAM164の「1」出力
はこのRAMの「2」入力に結合される。「2」出力は
「3」入力に接続される。RAMの「3」出力は導体1
66上に出現する。実際、RAM164から来る出力は
排他的ORゲート158からの出力に対して相対的に4
列分(図16で見て)遅延される。COCビットの列1
4-22はこのRAMの「0」入力に入る。COCビッ
トの列14-21はこのRAMの出力端に現われる。排
他的ORゲート158の出力から来る色ビット変化は、
RAM170の「0」入力端に入力される前に、フリッ
プフロップ168を通過する際に一ライン分遅延する。
これによって一行分(図16で見て)の遅延が実行され
る。RAM164に関して説明した遅延を与えるため、
RAM170の「0」出力はRAM170の「1」入力
に入力される。RAM170の出力は全体的に172と
記した導体上に出現し、比較器174に入力される。起
こる事象を要約すると、列14-28(図16)に関連
するCOCビット列がRAM170の「0」入力端に入
るとき、列14-21ないし14-27に関連するCOC
ビットがそれぞれRAM170の出力端「0」ないし
「7」において利用できる。RAM170から来る8個
のCOCビットはたとえばライン#1に出現する8個の
ビットに類似する。8個のCOCビットの他の例は、図
19に示す欄#1の行#1-#7に現われるものであ
る。COCビット176(図19)はRAM170から
導体172-4上に到来する。このビットは当該行内の
四クロック早期のCOCビットを表す。これに対してC
OCビット178は七つ早期のビットを表し、ビット1
78はRAM170から導体172-7上に到来する。
COCビット180(図19)は今考えているCOCビ
ットで、導体166上のRAM164から比較器174
に入力される。このときが上記CCITT符号化が起き
る時点である。図19の欄#1および行#1に示すこの
状況は前述したように欄#2にVR(3)と示すように
符号化される。言い換えると、考えているCOCビット
180は、図19に示すビット178の右へ三つずれた
位置である。図19の欄#2に示す位置符号化にあては
まらないこれらの状況の場合は「長さ全体の符号化(ru
n length encoding)」が使用される。
【0083】ラン長符号化は図20の回路152の内、
RAM182および184の周辺にグループ化されてい
る部分により実行される。この回路は比較器174から
「水平」コードが発行される度に作動開始される。この
ことは符号化が図19に示す行#1-#7に示す位置符
号化にあてはまらないときは上記特定の符号化が開始さ
れる、と言うことを意味する。言い換えると、+/−3
ピクセル位置範囲内で行「n−1」に起きた色変化と較
べて色変化がないピクセルストリングが特定行「n」
(図17のライン#2等)中にある。RAM182、1
84は本実施例では4K×16ビットRAMである。こ
れらのRAMはカウンタ161から供給されるアドレス
(L)を有し、データはクロック(c)によりRAM中
にクロック入力される。
【0084】上記ラン長符号化の説明を続ける。比較器
174から導体186を介して「パス(pass)」以外の
出力が得られると仮定する。この2進数1はNORゲー
ト188の一入力端に入力され、このゲートの残りの入
力端には、導体166に接続されている導体190を介
してRAM164の出力端から来る信号が入力される。
上に議論したように導体166は考えているCOCビッ
トを含むことを思い出されたい。導体186上の2進数
1(これは比較器174から来る)はNORゲート18
8の出力端に2進数「1」を発生させる。この「1」は
ANDゲート190の一入力端に入力される。通常、A
NDゲート190上の色ビット変化は2進数0である。
この時点でRAM182の出力が2進数0であると仮定
しよう。この出力は導体192を介して、加算器194
の一入力端に入力される。加算器194の他の入力端は
2進数1を受信すべく結線されている。RAM182の
出力は次いで加算器194を経由して帰還され、RAM
184に計数を累積する。この計数は14ビットバス導
体192を通過してRAM182内のロケーションに格
納される。その行またはライン#はこのRAMのL入力
により決定される。このようにして、ある与えられた行
「n」内の同一色のピクセル数がRAM182のロケー
ション「L」に累積される。ピクセル色に変化あるいは
遷移があるときはANDゲート190を経由して到来す
る2進数1を使用してRAM182内の計数をRAM1
84中にクロック入力する。この時点で同一色の連続ピ
クセルのラン(run 続き)の実際の色もRAM184中
にクロック入力される。この実際のピクセル色は導体1
98およびインバータ200を介して得られる。RAM
184の出力は、RAM182のロケーションLに累積
されている水平「ラン」のCCITT符号化に使用され
る。このラン長は、行「n」に対するANDゲート19
0上の色ビット「1」の最終変化があって以来の累積ピ
クセル数に等しい。
【0085】図21は圧縮器200の全体的略線図であ
る。このような圧縮器が図1に示す各圧縮器#1-#に
設けられている。回路152(図20)はこの圧縮器2
00の一部である。図20に関して説明したことを図2
1を使って要約しておくことは有効である。さきに述べ
たように圧縮器200((図1に示す圧縮器#1等)へ
の入力はその関連のスレッシュホルダー(図1に示すス
レッシュホルダー#1等)からのシリアル単一ビットピ
クセルであり、これらピクセルは一時に一列あて到来す
る。圧縮はこれらの列どうしが並んだときピクセル行に
沿って行われる。
【0086】このプロセスの第一段階は、受信する次列
ピクセルをその行内の先行ピクセルに比較することを含
む。変化検出器202(図21)は一行内のピクセルの
色が、ピクセル点の変更直後に変化したことを示す。R
AM156および排他的ORゲート158(図20)は
この変化検出器202の一部である。
【0087】圧縮器200(図21)内の処理の次の段
階は、現在行(すなわちターゲット行)内のピクセル変
化を、今考えているピクセルの3ピクセル前方および3
ピクセル後方の範囲内で生じた先行行(すなわち基準
行)内の変化と比較することである。この比較はしきい
化されたピクセルに対応するCOCビットについて行わ
れることを思い出されたい。比較は図19に関して説明
した通りに行われる。この比較は変化検出器202の出
力を、RAM164、170(図20)および比較器1
74を含む相対アドレス検出器204を通してシフトす
ることにより達成される。先行行(すなわち先行ライ
ン)(図17)の出力は7ビットRAM170を介して
シフトされ、他方、現在行の出力はRAM164を通し
てシフトすることにより4ピクセル分遅延される。RA
M164と比較器174の出力は比較器174内で比較
される。この比較は、図19に関連して説明した7鉛直
モードの一つを示すためである。比較器174は在来の
ものでよく、図19に関連して説明したコードを決定す
るための論理回路を含む。比較器174の出力は鉛直モ
ード206およびパスモードと水平モード208を含
む。もしも先行のすなわち基準行内の二つのCOCビッ
トが、現在行内に対応するCOCビットをもたないまま
にシフトされていると、パスモードが示され、当該変化
は消去される。図19の行#9の欄#4に示すようにパ
スモードは単一コード(0001)により示される。こ
のモードは実際上「基準ラインまたはライン内の二つの
COCビットビットを抜かし、次のCOCビットから符
号化を開始せよ」ということを意味する。万一鉛直モー
ドまたはパスモードにあたはまることなくピクセルが色
変化すると、水平モードが示される。
【0088】先にラン長符号化と呼んだ水平モードの場
合、そのランの長さと色とが知られていなくてはならな
い。この点に関して言うと、ラン長カウンタ212は常
にアクティブである。このラン長カウンタ212は図2
0に示す加算器194およびRAM182を含みランの
色は導体198を通して受信される。COCビットに変
化があるときは必ず前述したように182で計数が始ま
る。RAM182での計数はCOCビットに変化がなく
なるまで続く。次の変化が起きるとすぐに、ピクセルの
当該「ラン」の色と共に現在RAM182にある計数が
最終ランレジスタ214(これは図20に示すRAM1
84に相当する)に転送される。この計数が転送された
後、新たな計数がRAM182で始まる。相対アドレス
検出器204(図21)およびラン長カウンタ212の
出力は一覧表216に結合される。鉛直モードまたはパ
スモードが検出されると、RAM184の出力は無視さ
れ、一覧表は比較器174のみの出力に依存する。水平
モードではRAM184の出力は一覧表216を駆動す
る。一覧表216の出力は選択したモードおよび内容に
対して適当な「修正された相対的アドレス(RE-A
D)コード(CCITTグループ4の習わしにしたがっ
て指定される)を表す。これらのRE-ADコードは変
動ビット長をもつ。これらのコードは先頭の0を省略し
た合併された形で発生される。各コードは別個のフィー
ルド内に所定のワード長を有する。一覧表216からの
コードはコードパッカー218に入る。このコードパッ
カー218は前記別個のフィールド内の前記ワード長を
使用し、選択されたモードに対する完全なコードを構築
し、当該先行行に続けて直ちにそのコードを調整(just
ify)する。この点については後で詳述する。
【0089】図19に示す例についていくつかの注釈を
付記しておく。前述したようにターゲット行内のピクセ
ルまたは関連のCOCビットの鉛直符号化は、先行行内
すなわち基準行内の7個のピクセルに適用される。これ
らのピクセルは当該COCビットの前方3ビットおよび
後方3ビット、およびターゲット行内のCOCビットの
すぐ上のピクセルを含む。図19において、これらのC
OCビット176、178は基準行内に位置しているの
で、「N−1」行内に駐在しているとも言うことができ
る。他方、COCビット180はターゲット行(第N
行)内に位置している。図19の行#1-#7における
例は、ターゲット行(第N行)内のCOCビットを、基
準行(第N−1行)内の2進数1のCOCビットに比較
することができる場合を例示するものである。図19の
行#8内には基準行が全くないことに注意されたい。こ
のことはCOCビット220が基準行222内のCOC
ビットに比較できないことを意味する。言い換えると、
図19の行#8に示す配置は行#1-#7に示すVモー
ド(鉛直モード)の一つでも、あるいは行#9のPモー
ド(パスモード)でも表すことができない。この状況を
水平符号化状況と呼ことにする。この水平符号化状況
は、ラン長カウンタ212に関して説明したターゲット
行内のCOCビットを符号化するためにシステムはラン
長符号化に頼らなければならない、ということを意味す
る。いろいろのVコードについてCCITT符号化に基
づくコードワードは図19の欄#4に示す。たとえば行
#5の欄#2に示すVコードに対するコードワードは
「010」である。これらのコードワードは一覧表21
6内に格納され、後述するアクセスが行われると一覧表
216から出力される。
【0090】図22は回路224の略線図である。この
回路は図21に関して説明した一覧表216を含む。コ
ードパッカー218への入力は比較器174および図2
0に示すRAM184から来る。一覧表216はROM
226、228からなり、これらのROMは前記CCI
TTコードを発生するのに使用される。これらのコード
は図19の欄#4に示すコードおよび前記ラン長コード
である。
【0091】既に説明したように図22の回路224は
比較器174の出力およびRAM184の出力を前記C
CITTコードに翻訳する機能を行う。水平モードが検
出されるとき、図20に示す比較器174の出力をラッ
チ230が受理し、同様にラッチ232、234がRA
M184(図20)の出力を受理する。バス185内に
はRAM184を出て回路224に入る13本の導体が
ある。その最上位(MSB)6ビットはラッチ232に
入り、最下位(LSB)6ビットはラッチ234に入
る。「色」ビットはバス185内の13本の導体の一つ
に担持される。ラッチ230に関して、比較器174の
出力は前述したように鉛直、パス、および水平導体を経
由してラッチ230に入力される。一例を挙げると一層
いろいろの出力を理解しやすいであろう。
【0092】図22(b)に示すチャートは、一覧表2
16につながるバス236(図22)上にいかなるデー
タが存在するかを示す。たとえばもしも符号化プロセス
が図19の行#3、欄#2に示すVR(1)状況を示す
なら、省略型式の符号は欄#3の(5)を示し、一覧表
216からの所望のコード出力は欄#4に示す「01
1」である。欄#3のデータから、このデータを表すに
は3個の2進数ビットが適当であることが明白である。
ここに述べる実施例では、上記(5)は2進数「01
0」と符号化され、チャート238のビット#1-#3
を占める。これらの3ビットはバス240-1を経由し
て回路224(図22(a))に入る。ビット位置#0
は色ビットである。しかし上記Vコードを利用するとき
は、「気にするな(don't care bit)」ビットとなる。
これは同じの鉛直Vコードが在来の上記符号化法で黒ま
たは白の2進データに対しても使用されるからである。
しかし、水平符号化を使用するときはこのビット位置が
重要である。図20に示す比較器174によりパスモー
ドが示されるときはビット位置#4は「1」すなわち
「真」となるが、Vコードが発生されるときはこれは
「0」である。導体240-2上にパスコードまたはV
コードが出現するときはラッチ230の出力から来るビ
ット#5、#6はそれぞれ強制的に必ず2進数「1」に
される。これはビット位置#7となる。この実施例では
導体240-2上の「1」はラッチ230をイネーブル
化するのに使用される。言い換えるとラッチ230はV
コードおよびパスコードを取り扱うためにイネーブル化
され、ラッチ232、234は水平コードを取り扱うた
めにイネーブル化される。ビット#5、#6はVコード
内の有効ビット数を示すために使用される。有効ビット
数は3であり、二つの2進数ビット位置のみを必要とす
る。240-2上の「0」はラッチ224を作動停止す
る。
【0093】図20の比較器174により「水平」モー
ドが発生されると、導体233上に出現する信号により
RAM184の出力は図22に示すラッチ232、23
4内にラッチ留めされる。図20で回路152のうちR
AM184を含む下半分は黒ピクセルのストリングまた
は白ピクセルのストリングに対する水平コードを発生す
る回路部分であることに注意されたい。ピクセルのスト
リングはその長さを3ないしたとえば100まで変える
ことができる。図20のRAM184の出力は13導体
バス185上に担持される。その最上位(MSB)6ビッ
トはラッチ232(図22)に指向され、最下位(LS
B)6ビットはラッチ234に指向される。図22には
13番目のビットすなわち色ビットが「Color」と示し
てある。このビットはROM226、228をアドレス
指定するためのビット#0となる。このデータがラッチ
232、234内にラッチ留めされた後、二クロックを
使用して水平モードおけるラン長符号化のための完全コ
ードを発生する。第一クロックはROM226にMSB
#1-6を印加するのに使用され、第二クロックはRO
M228にLSB#1-6を印加するのに使用される。
ROM226、228をアドレス指定するためのビット
位置に関して言うと、図22(b)が参考になる。ビッ
ト#0は「色」ビットを含み、ビット#4は「1」を含
み、この特定のアドレスが水平符号化のためのものであ
ることを示す。ビット#1-3およびビット#5-7はR
OM226をアドレス指定するため、第一クロックサイ
クルでMSB#1-6のために使用される。同様にして
これと同一のビット位置(図22(b)がROM228
をアドレス指定するため、第二クロックサイクルでLS
B#1-6に対して使用される。
【0094】図22(c)はROM226、228内で
どのようにデータが格納されるかを示すメモリマップで
ある。上記CCITTグループ4に関していうと、これ
ら特定のコードは三つのセグメントに分割される。それ
らは、1)LSBラン長コード、すなわち「終了子(te
rminator)コード、2)MSBラン長コード、すなわち
「穴埋め(makeup)」コード、3)鉛直/パス/水平コ
ード、である。本発明の重要な特徴はこれらのコードが
256バイトROMに適合することである。
【0095】図19に示す符号化から、欄#4に示すコ
ードワードは1ビット(欄#4参照)から7ビット(欄
#1参照)まで変化することができる。メモリ空間を節
約し、処理時間を低減するため、図22(a)のROM
226は8ビットデータを格納し、ROM228は4ビ
ットデータを格納する。最下位ビット(これは1ないし
7まで長さが変わる)はROM226内に格納され、R
OM228内のビットはROM226内の有効ビットの
長さを示すことにのみ使用される。メモリ空間を節約す
るこの機能は図21に示すコードパッカー218により
実行される。
【0096】コードパッカー218のオペレーションを
説明するため、コードパッカー218がどのように機能
するかを示す略線図である図23が有効である。前述し
たように図21の一覧表216から来る個別のエントリ
ー(データ内容)はいろいろのコードワードから成る。
たとえば図23の表242は、エントリー番号、コード
ワード、有効ビットに対する欄を含む。エントリー番号
1-5はサンプルエントリーに関する。これらのコード
ワードlは図19の欄#4に示すコードワードに関係す
る。表242の有効ビットは、コードワード内の最下位
ビット(LSB)のうちどのくらい多くのビットが有効
ビットであるかを示す。図23のブロック244はコー
ドワードに対して8ビットが与えられることを示し、関
連のコードワードに4ビットが与えられることを示す。
たとえば表242のエントリー#1は「1」というコー
ドワードを示し、ブロック244の有効ビット部は
「1」を示す。これはこのコードワードにはただ一つの
有効ビットしかないことを示している。表242のエン
トリー#3はコードワード「000011」を有し、そ
の関連の有効ビット列は「6」を示す。これはこのブロ
ック244-1が6を表す2進表示すなわち「011
0」を有することを示す。コードパッカー218の機能
は、例示した数例に示すようにその長さが変わることが
できるコードワードをとることであり、そのコードワー
ドを8ビットバイトにパック(pack、詰め込み)するこ
と(packing、パッキング)である。
【0097】コードパッカー218は図23に示すよう
に組合せ論理回路246および剰余メモリ248を含
む。表250は可変長のコードワードがどのように8ビ
ットバイト中にパックされるかを示すのに使用される。
当然に、このパッキングは16ビットワードに詰め込む
こともでき、必要であればそれ以外の長さにすることが
できる。表250は「パス番号「(パス No)」、入
力、出力剰余、パック済みコード と命名された欄を有
する。表242からのエントリー1-5が連続的にパッ
クされると仮定する。これらのエントリーは表250に
示す入力#1-#5に相当する。パス#1でエントリー
No.1に対するコードワードが組合せ論理回路246
にはいる。この時点では出力剰余に基づく出力はなく、
パック済みコードに基づく出力もない。その理由はただ
1ビットがあるだけでブロック252に示すパック済み
コードを満たす8ビットがないからである。パス#2
で、エントリーNo.2からコードワード「011」が
組合せ論理回路246に入る。この時点で剰余メモリ2
48から「1」の出力剰余があるが、パック済みコード
に基づく出力はない。ここで指摘すべき点は、上記「パ
ッキング」プロセスの期間中にコードワードが加算され
るとき、剰余ブロック254内に出現する部分的パック
済みのコードに有効ビットが「加算される」ことであ
る。たとえば表250に示す第三バスにおいて剰余ビッ
トは「0111」である。ブロック254-1に出現す
る有効ビットは2進数「0100」すなわち「4」であ
り、これはエントリーNo.1からの「1」有効ビット
をエントリーNo.2からの有効ビット「3」に加算す
ることにより得られる。表250に示す第四パスで、出
力剰余「0111」がパス#3の「000011」入力
の最右4ビットにパックすなわち結合される。これがコ
ードパッカー218から得られる最初のパック済みコー
ドである。表250のパスNo.4から分かるように、
パスNo.4に対する出力剰余は「00」である。これ
はパスlNo.3からの入力の最左2ビットを表す。ブ
ロック254-1に出現する有効ビットは、すでに8ビ
ットがパックされて出力された事実を反映するように調
節される。それゆえブロック254-1内に残留する有
効ビット数は2進数「2」となる。これは本例では表2
50のパスNo.4に対する出力剰余「00」に相当す
る。
【0098】上記のことを要約しておくと、コードパッ
カー218(図21、図23)は図19の欄#4に関連
して議論したコードワードをとり、それらを一つづつ一
連の8ビットバイトに適合するように加算して行く。実
際、このようにして一連の連続コードが得られ、それは
一連の列データについて進んで行く際の一行内のピクセ
ル色(黒/白)の変化を表す。コードパッカー218か
ら到来するパク済みコードはRAMメモリ256(図2
1)に送られ、当該コードに対する行番号がRAMメモ
リ258内に格納される。
【0099】図24はメモリ256および258に対す
るメモリ組織を示す。ここで指摘すべき点の一つは、図
23のブロック252にパックされたコードは図16の
ウインドウNについて示したウインドウ位置に関連する
整った8ビットバイトの形で必ずしも来ないことであ
る。言い換えると、あるウインドウ位置に対するコード
ワードは、上述したV(0)状況に対する図19の欄#
4に示したように非常に短いかも知れないのである。こ
のことはこの行位置およびウインドウについては出力
(パック済み8ビットバイト)がないことを意味する。
図19に関連したこの符号化のための評価は、図16で
見て次の下位ウインドウ位置に進んで行われる。図23
のブロック252からの最初のパック済みコードが図2
4に示す行N+5について生ずると仮定する。これが本
例におけるブロック252からの最初の出力なので、こ
のN+5エントリーはメモリ258の開始点近くに配置
される。その開始点は「0」で表され、メモリ258の
終わりは「終り」で示されている。また、メモリ258
の各アドレスに対する関連コードを格納するための対応
のアドレスがメモリ256内にある。これらのメモリア
ドレスは「L」で、これは図20に関連して先に説明し
た通りに発生される。要約すると、これらが図19の欄
#4に示すコードワードである。
【0100】ここに述べる実施例ではN+5エントリー
に関連するコードワードは図24のブロック260内に
配置される。次に、ブロック262、264、266に
示すように行Nに対していくつかのエントリーと、それ
らに関する、図262-1264-1、266-1に示す
エントリーとがあると仮定しよう。この後、図24に示
すように行N+3、N+2、およびNに関連するエント
リーと、これらに関連するブロック268、270、2
72にそれぞれ配置されるコードとがある。実際のコー
ドはこれらのブロックに記載が省略されている。上述し
たことから、ある特定の行「N」に対するエントリーは
メモリ258内のいくつかの場所に位置できる、と言う
ことが言える。また、もしも列14-2に始まり対象物
12の一番左(図16で見て)で終わるすべての列が白
であった(すなわち色の変化がなかった)なら、たとえ
ば最初の行全体に対して一つの符号化を行うことも考え
られる。このような場合は最初の行全体に対する符号化
はメモリ258の底付近に配置することができよう。こ
の手順を一般的観点から見る方法は、図16のウインド
ウ#Nが下方へ移動し、次いで一列左へシフトされると
きに格納が行われる、と考えることである。この手順は
ウインドウが対象物12の左端に到達するまで反復され
る。
【0101】図24のメモリ256にあるデータが対象
物12のイメージに対する圧縮された符号である。この
場合のこのデータに対する行番号はメモリ258内に配
置される。これらの符号は完結されると、前述したよう
にメモリ256内に置かれる。行#Nに対する最初のエ
ントリーはブロック262に配置され、その関連のコー
ドワードはブロック262-1内に配置されることに注
意されたい。ブロック262-1内のコードワードは、
単に作成されるコードの連続性を示すために連続的に付
番されているに過ぎない。ブロック264-1、266-
1、272についても同じことが言える。
【0102】上記議論は図1で見て圧縮器#1について
進めてきたが、システム10の残りの圧縮器も上記の圧
縮を行っていることを思い出されたい。走査線14から
のデータは本例では四つのチャンネルに分割されたの
で、各チャンネルからの出力を統合する(consolidate
または concatenate)必要がある。この機能は図1
に関して説明した合併器34により行われる。実際の統
合プロセスはハードウェアでもソフトウェアででも与え
ることができる。
【0103】上記統合は本例では行#1または行#Nに
関連するすべてのアドレスに対してメモリ258(図2
4)を探索することにより実行される。この探索はメモ
リ258の始めから開始し、その終りに向けて作業を進
めることにより実行される。この点に関して言うと、#
N行に対するコードはブロック262-1、264-1、
266-1、および272に出現するコードをこの順に
一体的に加算する、すなわち「ストリング化する」こと
により、統合される。次に#N+1、#N+2、#N+
3、等に対するコードは、このチャンネルに対するすべ
ての行が処理されるまで統合される。上記チャンネル#
1に対しては、図3からわかるように行#0-#224
がある。
【0104】図1に示す圧縮器#2、#3、#Nからの
データはチャンネル#1に関して説明したように統合さ
れる。各チャンネルからのデータが一旦統合されると、
このデータは一つのファイルすなわちデータストリーム
にグループ化される。言い換えるとチャンネル#1から
の行#224に対するデータが統合された後、行#22
5(図3)に対するデータがその後でグループ化され
る。この結果本実施例では#0ないし#899のデータ
の行すべてがグループ化される。このことはこれらデー
タ行が今や利用手段38(図1)にデータを送ることが
できるフォーマットに成っていることを意味する。この
データが合併器34から利用手段38に送られるとき
は、送信の開始時に送られるいくつかの従前のコードが
ある。これらのコードは、たとえば一行内のピクセル
数、存在するデータ列の数等である。これらの数は各チ
ャンネル#1-#Nについて同一である。一旦データが
上記フォーマットになれば上記CCITT符号化に基づ
くデータ処理を扱う従来のアルゴリズムが利用できる。
これらは公知のことであるので、これ以上ここに説明し
ない。
【0105】本発明でさらに得られるいくつかの利点は
次のとおりである。 (1)本発明はシステム10の「出力端」におけるデー
タを最小限にする。その結果多数の送信手段を送信に使
用することができるようになる。 (2)イメージを処理するのに大容量の内部メモリが必
要でない。 (3)対象物12に対するピクセルデータのすべてを処
理開始前に累積することはしないので、システム10に
対する入力から出力までの潜在時間が最小限化される。
【0106】図1に関連して前に説明したスプリッター
32についてさらに詳細を説明する。スプリッター32
の機能はピクセルデータ走査線30をとり、これを前述
したように並列処理する複数の個別的プロセッサチャン
ネルに分割することである。この点に関して、図25は
並列処理のため二つのチャンネルをチャンネル#1およ
びチャンネル#2に与えるにあたり、スキャナ18内の
二つの電荷結合装置(CCD)がどのように利用される
かを略線図の形で示す。図25の分解図は図2(b)に
示すものと首尾一貫している。しかし、図25にはピク
セル0ないし7のみが示されており、本実施例のピクセ
ル8-900は省略されている。
【0107】四つのチャンネルが与えられるべきである
ときは、チャンネル各々に含まれるピクセルの分解は図
2(c)に示される通りである。この場合、一チャンネ
ルに含まれるピクセルは図25に関連して述べた方法で
分割される。スプリッター32はスキャナ18から来る
ピクセルシーケンスを再配列することはしない。このス
プリッターは常に、スキャナ18からシーケンス状態で
来るデータを受理しなければならない。もしもたとえば
走査線データが一時に4ピクセルの割でスプリッター3
2に送信されるなら、時刻t1にピクセル0、1、2、
3がスプリッター32に送信され、時刻t2にピクセル
4、5、6、7がスプリッター32に送信され、以下同
様に送信される。zう25(b)は前述したピクセルシ
ーケンス変換を行うためのピクセルシーケンス変換回路
19を示すもので、この回路はスキャナ18とスプリッ
ター32との間にある。本発明の特徴の一つはシステム
10に使用される処理チャンネルの数が、あるスループ
ットすなわちピクセル処理速度を達成するように選択す
ることができることである。
【0108】特定のアプリケーションまたは用途に必要
とされるピクセル処理速度は、いくつかの因子に依存す
る。これらの因子に含まれるのは、文書移送速度、イメ
ージ化すべき文書の高さ(この文書高は一般的に単一カ
メラ走査線と適合する)、水平方向(X方向)イメージ
ャー解像度、および鉛直方向(Y方向)カメラ解像度で
ある。これらの因子は数学的に以下のように表すことが
できる。 アプリケーションのピクセル速度 = ピクセル/走査線 × 走査線/秒。 また、 アプリケーションのピクセル速度 = 移送速度 × 文書高 × ピクセル解像度 × 走査
解像度 とも書ける。
【0109】本実施例では図1の#1-#N等の各処理
チャンネルはピクセル処理速度20メガピクセル/秒
(MPPS)を達成できる設計となっている。しかし図
3に関連して説明した重複領域のため、処理速度は上記
最大処理速度より小さい。実効最大ピクセル速度(EM
PR)は次方程式で与えられる。 ここで N=チャンネル数 KDy=しきい化ウインドウ66(図7)の鉛直寸法(単
位はピクセル) 解像度=走査線14における、ピクセル数/インチ 上記方程式(11)は文書または対象物12上に存在す
る頂部境界および底部境界情報を含まない実施例に関す
る。図3に関して、この頂部および底部境界情報はチャ
ンネル30-1-1に関連するTと、チャンネル30-4-
1に関連するBとに関係する。この点は後で明らかにす
る。
【0110】対象物12上の境界情報は前節で議論した
ように重要な内容を含まない。それゆえそれが除去され
ればシステム10の性能を高める。このことは頂部およ
び底部境界情報に関わる負荷の幾分かを処理チャンネル
間に再分布させることなのである。この点は図26に示
す。
【0111】図26はスプリッター(図1のスプリッタ
ー32に関係があるので33と記す)の第二実施例の略
線図である。この第二実施例は処理すべきデータ量を低
減する努力から生まれた。本明細書の中で前に図7に示
すウインドウが換算係数「1」を使用すると述べたが、
これはウインドウ内のすべての行のデータが中央ピクセ
ルのしきい化に使用されることを意味する。前にやは
り、ウインドウ66内の中央ピクセルのしきい化に換算
係数「3」も使用できる、と述べた。これはウインドウ
66内の三行毎のデータのみを中央ピクセルのしきい化
に使用することを意味する。この方法に関わる一つの問
題は、図3に関連して説明したチャンネルの重複部に完
全に良好なデータの「縫い目」が作れないことである。
チャンネルにおける重複が増大するにつれ、チャンネル
の性能はシステム10の性能を減少させる方向に働く。
チャンネルにおける重複が減少すると、システム10の
メモリ必要条件も減少する。
【0112】システム10のスループットを再び増大さ
せる試みにおいて、文書の頂部および底部に現われる重
複部分を除去する努力が成された。これらの部分は文書
または対象物12の縁に現われる。対象物12の縁部分
に対する頂部および底部重複部分が除去してチャンネル
間の負荷を再分配すると、システムの全体的性能は再び
向上する。この設計変更の重要な点は、すべての回路が
本質的に同一であるのでいろいろのチャンネルの設計が
簡単になることである。言い換えると図3のチャンネル
#1-#4を見ると、これらはすべて、チャンネル#
1、#4のように対象物12の縁を含むチャンネルであ
るか、あるいはチャンネル#2、#3のような内部チャ
ンネルであるかに拘わりなく、実質的に同一にデータ処
理を行う。
【0113】この点に関して図26は全体として33と
記したスプリッターの第二実施例を示す。この実施例で
は0ないし898までのピクセルは走査線30内で使用
される。しかしこの走査線内のピクセルは図26に示す
ように異なるチャンネルにグループ化される。チャンネ
ル#1はピクセル0ないし231を含み、チャンネル#
2はピクセル232ないし449を含み、チャンネル#
3はピクセル450ないし667を含み、チャンネル#
4はピクセル668ないし898を含む。これらは図3
のグループ化と比較することができる。重複部分がある
場合、チャンネル33-1-1は#0ないしB-244の
ピクセルを含み(トップ(T)の重複なし)、チャンネ
ル33-2-1はT-436ないしB-680のピクセルを
含み、チャンネル33-4-1はT-654ないし898
のピクセルを含み、図示するように底部境界は底部ピク
セル(B)を含まない。
【0114】図26の各チャンネル#1-#4に含まれ
るピクセルの数はそれぞれ245、245、245、2
45である。上述したようにしきい化に対する換算係数
3を考えるとき、すべてのチャンネルが適切に働くため
には3の整数倍を用いる必要がある(249÷3=8
3)。本実施例ではその倍数は83である。これは頂部
および底部重複(および重複ピクセル)を含めるとき、
図26のチャンネル各々が249ピクセルを含むべきこ
とを意味する。図26のチャンネル#1、#2、#3お
よび#4は245ピクセルを有することに注意された
い。これは「走査終了(End of Scaning、 EOS)」
オーバーヘッドピクセルに加えて、二つの整合ピクセル
がチャンネル#1、#2、#3、#4各々の底部に加え
られることを意味する。この点は図28および29の議
論で明かとなろう。各チャンネル#2、#3、#4に対
する頂部(T)重複は14ピクセルに等しい。たとえ
ば、218および231と付番したピクセルを含めて両
者間に14ピクセルがある。ピクセル数249に到達す
るに必要な任意のピクセルを関連のチャンネルの底部に
追加する。たとえばスプリッター33のチャンネルは底
部重複領域に追加された二つの整合ピクセルを有する。
これらの追加されたピクセルはピクセル#244および
#245と二つのEOSオーバーヘッドピクセルであ
る。この特徴を別の面から見ると、スプリッター33は
二つの整合ピクセルを各チャンネルに加え、これら整合
ピクセルの0、1、2を使用するか否かはその後の関連
スレッシュホルダー次第である、と言うことである。こ
れらの追加されたピクセルは底部重複領域(B-244
の次)に起きるので、それらは図7の検査ウインドウ6
6等の検査ウインドウ内の背景ピクセルを与えるために
のみ使用され、前述したようにチャンネル間の「縫い
目」に何らエラーを発生しない。言い換えると、チャン
ネル#1に対してしきい化されるのはピクセル0ないし
231のみである。これらのピクセルがスレッシュホル
ダー#1によりしきい化されるときはその結果が圧縮器
#1に送られる。考えているピクセルが重複領域内にあ
り、また検査ウインドウ内にあるときは、それがしきい
化できるとしてもしきい化した出力は関連圧縮器に送ら
れることはない。たとえば本実施例でしきい化されたピ
クセル#0ないし#231は簡単なカウンタと復号器
(図示してなし)を使用して圧縮器#1に転送すること
ができる。#232、#233等の、チャンネル#1の
底部重複領域にあるピクセルに対するしきい化出力は圧
縮器#1に送られない。チャンネル#2を考えていると
きはピクセル#231、#232に対するしきい化出力
は圧縮器#2に送られる。なぜならばこれらの二つのピ
クセルはチャンネル#2の一部であるからである。
【0115】図26に示すスプリッター33の第二実施
例を議論するときに考慮しなければならない点がいくつ
かある。それは前に議論した換算係数に関する。前述し
た方程式(3)および(4)は一般的な場合、すなわち
換算係数1を採用できる場合である。これらの方程式は
例示の容易のために以下に再現する。換算係数3を使用
するときは図7に示すような重複領域を増大させる必要
がある。初めは頂部の重複として13行を含み、底部の
重複として12行を含んでいた。第二実施例では頂部に
一行を追加し、底部に一行を追加し、頂部の重複は全部
で14行、底部の重複は13行とした。第一実施例に対
する方程式を比較のためにここに反復すると である。
【0116】第二実施例のスレッシュホルダーに対する
方程式は次の通りである。 ここに PGS=ピクセルグループサイズ CTH=チャンネルスレッシュホルダー高 D2およびD3は同じ長さ である。方程式(3-1)および(4-1)は同一である
が、方程式(3)および(4)は異なることに注意され
たい。このことの本質的な意味は、新たなピクセルNP
から中央ピクセルCPまでの、ピクセルグループを単位
として測った距離は、中央ピクセルCPから旧ピクセル
OPまでのグループ距離に等しい、と言うことである。
ピクセルグループサイズは使用する換算係数に等しい。
言い換えると、換算係数3ではグループサイズは3に等
しい。上記方程式は図8(a)、(b)、(c)に示す
いろいろのコントローラおよびキューに関連して使用さ
れる。第二実施例に対する方程式を使用するスレッシュ
ホルダーから得られる出力は関連の圧縮器へ回送され、
そこで前述したように処理される。
【0117】図26に示すスプリッター33および図3
に示すスプリッター32に関連するメモリ交換法(memo
ry swapping technique)についていくつかの点を注意
しておく必要がある。たとえば図1に示すスキャナ18
は図2(b)に関連して議論したように二つのチャンネ
ルを有することができ、あるいは図2(c)に関連して
議論したように四つのチャンネルを有することができ
る。これらのチャンネルからの出力はスプリッター32
におけるピクセルデータ走査線30に経路化することが
できる。図1から分かるように、スプリッター32、3
3(図3および図26)に関連して二つのメモリユニッ
ト32-Aと32-Bがある。メモリユニット32-Aは
データの連続的奇走査(odd scan)に使用でき、他方メ
モリユニット32-Bはデータの連続的偶走査(even sc
an)に使用できよう。たとえば、走査#0ではメモリユ
ニット32-Aまたは32-Bのいずれの中にもデータが
ないが、走査#0に対する走査線30からのピクセルデ
ータが到着し始めるとすぐに、そのデータは図3および
図26に示すように四つのチャンネルに分割されたうえ
でメモリユニット32-B中に置かれる。走査#0に対
する走査線30の最終ピクセルが到着すると、メモリユ
ニット32-B内のデータは前述したようにスレッシュ
ホルダー#1-#4各々に転送される。ここに説明して
いる例では走査#1に対する到来ピクセルデータはメモ
リ32-A中に入れられて四つのチャンネルに分割され
る。走査線#1に対する最終ピクセルデータが到着する
と、メモリユニット32-A内のデータは前述したよう
にスレッシュホルダー#1#1-#4各々に転送され
る。そして走査線#2に対するピクセルデータは32-
B中に入れられる。このプロセスは対象物12に対する
すべての走査が得られるまで反復される。図26のポイ
ンターP-1、P-2、P-3、P-4等はそれぞれのチャ
ンネル内の同一ピクセルを指す。図26の上記ポインタ
ーはすべて各チャンネルについて100番目のピクセル
を指す。
【0118】上述したように図26に示す第二実施例3
3を全体的に説明したので、その詳細を議論するのが有
効であろう。この点について図27は略線図で、検査ウ
インドウ内のデータの処理量を最小限にするためどのよ
うにしてピクセルが一グループ当たり3ピクセルのグル
ープにグループ分けされるかを示す。たとえば図7に示
す第一実施例については検査ウインドウ66内に存在す
る各行について計算された行和がある。図26に示す実
施例33では図27に示す3ピクセルからなるグループ
について計算された行和がある。言い換えると、ウイン
ドウ内の一ピクセルグループ内に「1」と記されたピク
セルに対する行和がある。この行和は3個のピクセルか
らなるグループ内の「1」と記されたピクセルについて
とられていることに注意されたい。このことの意義は、
基本的に一検査ウインドウ内の行和の3分の1が平均値
としてしきい化に使用される、ということである。他
方、第一実施例では一検査ウインドウ内のすべての行和
がしきい化に使用される。当然に、上記第二実施例では
一検査ウインドウ内には「0」、「1」、「2」、と記
された一つ以上の行和がある(図27)。但しその数は
特定のアプリケーションに依存する。
【0119】特定の走査線に対するピクセルグループ
は、図28に示す配置でメモリ(図8(a)に示すNP
-CPキュー#1等)内に置かれる。この実施例ではこ
れらのピクセルは3個のピクセルのグループに配列され
る。その場合の番号が図28に「0」、「1」、「2」
と記されている。第一ピクセル位置は「FPP」および
「0」と記され、当該走査線内の第四ピクセルは274
と記されている。これは三ピクセルのグループに関する
かぎりピクセルグループ#2内でピクセル「0」とも記
されることもあろう。
【0120】一チャンネル内のピクセル数はスプリッタ
ー33に関連して説明したように変わりうるので、各走
査線にはいくつかの「オーバーヘッド」ピクセルが含め
られる。これらは新しい走査線#2が同一の位置から開
始することを可能にするようにするために含められてい
る。これはFPPと記すと共に276とも記してある
(図28)。このFPP(276と記す)は、ここに示
す例では新しい走査線すなわち第二の走査線#2に対す
るピクセルグループ#1の一部となっている。図28に
示すメモリ配置は巡回メモリ(circular memory)を表
す。カッコ278内に示すものは第一走査#1に関連す
るデータを表し、カッコ280内に示すデータは走査#
2に関連する。メモリ内に含まれるべき走査線数は当該
検査ウインドウの大きさに依存する。この実施例では検
査ウインドウ中に25の走査線が含まれる。
【0121】上記のオーバーヘッドピクセルに戻って、
ピクセルLPP(282とも記す)は走査線#1に対す
る最終ピクセル位置である。284、286、288と
記した(これらはそれぞれEOS、EOS B、ALC
1とも記す)ピクセルは第一ピクセル位置(FPP)が
常に3ピクセルからなるグループ(以下、3-ピクセル
グループという)の同一位置に生じるように見かけのピ
クセルとして挿入される。すべてのチャンネルが常に3
-ピクセルグループ内のピクセル番号「0」から始まる
必要はない。しかし、一チャンネル内の走査線はすべ
て、3-ピクセルグループ内の同一ピクセル位置から始
まることが必要である。最終ピクセルはいずれの3-ピ
クセルグループ内の任意の三位置から始まることができ
るので、四つのピクセルまで追加することができる。こ
れらの追加されるピクセルのうちには、常に「走査の終
了(End Of Scan EOS)」ピクセルと「走査Bの終
了(EOS B)」ピクセルがあり、また0、1、もし
くは2個の「整合」ピクセル(ALC 1、またはAL
C 2)」がある。EOSピクセルおよびEOS Bピク
セルはEOSオーバーヘッドピクセルと呼ぶことができ
る。また整合ピクセルALC 1およびALC 2は整合
オーバーヘッドピクセルと呼ぶことができる。4個のピ
クセルのグループ(EOS、EOS B、ALC 1、お
よびALC 2)は一般にオーバーヘッドピクセルと呼
ぶことができる。図29は特定のチャンネルに追加すべ
き整合ピクセルの数を決定するのに使用される一覧表を
示す。たとえば図28に示す配列を考えると、第一ピク
セル位置(FPP)は3-ピクセルグループ内のピクセ
ル#0である。この0は図29で鉛直列を選択するのに
使用される。図28で、282と記される最終ピクセル
(LPP)はピクセル位置#2で起きる。この2は図2
9のLPPに対するアドレスとして使用される。本例で
はFPPおよびLPPそれぞれのアドレス「0」および
「2」を結合することにより、一覧表290の出力は
「1」である。このことは図28にピクセル288と示
す一整合ピクセルが3-ピクセルグループを完結して、
図28に示す新たな走査線#2についてFPP(27
6)がピクセル位置0から開始することを可能にする。
【0122】3-ピクセルグループの処理について議論
を続けると、図30は新たなピクセル(NP)、中央ピ
クセル(CP)、および旧ピクセル(OP)が図7の6
6等のウインドウに関係するときの相互関係を示す線図
である。しきい化すべき3-ピクセルグループは検査ウ
インドウ66内で中央に置かれる。ここで注意すべき点
は検査ウインドウ66内の3-ピクセルグループ内の各
ピクセルがしきい化されるが、行和データに寄与すべく
使用されるのは3-ピクセルグループ内の中央ピクセル
のみである、と言う点である。言い換えると、カッコ2
92内の3-ピクセルグループにとってNPと記した中
央ピクセルのみが、新たな行和を更新(加算)するのに
使用される。したがってカッコ294内に含まれる3-
ピクセルグループのうちOPと記された中央のピクセル
のみが旧行和を更新する(そこから削除する)のに使用
される。
【0123】図31は第二実施例になるスプリッター3
3で使用する、新ピクセル-中央ピクセル(NP-CP)
キュー296と、中央ピクセル-旧ピクセル(CP-O
P)キュー298とを示す。このNP-CPキュー29
6は図32に示すように各グループに3個ピクセルを格
納する。他方CP-OPキュー298は中央ピクセルを
格納する。この中央ピクセルはやがて図30に示すウイ
ンドウの移動を通してピクセルが進行するにともない旧
ピクセルとなる。ここで見られる一つの特徴はキュー2
96、298間の共通アドレス番号によって図32に示
す各キュー内の所望のピクセルを指すのに、一アドレス
ポインターを使用することができることである。
【0124】NP-CPキュー296およびCP-OPキ
ュー298は図33に略線図で示してある。これらの図
は検査ウインドウ66に関連するいくつかの手順を行う
ための回路300を示す。それらの手順はたとえば図1
3に関して説明したことと類似している。但し図13に
示す実施例に対してはウインドウ内の各行毎に行和が計
算されたが、回路300では三行目毎に行和が計算され
る。
【0125】図33に見られるように、回路300に到
来する各新ピクセルは、ピクセルまたは走査線データを
受信するシリアル-並列変換器302にはいる。この変
換器は到来するピクセルを3個のピクセルのグループに
グループ化する。これらのグループは図31に示すNP
-CP296キュー内に配置される。このキュー(Q)
は図33にさらにNP-CP1、NP-CP2、NP-C
P3を含むことが詳細に示されている。これらのキュー
は図32のピクセル位置0、1、2に相当する。図33
にはCP-OPキュー298も示されている。各3-ピク
セルグループの中央ピクセルはNP-CP2キューから
取られて6ビットバス304を経由してCP-OPに運
ばれる。処理のこの時点でピクセルはこの実施例では6
ビット長のグレイスケールである。到来ピクセルがNP
-CPキュー(図33)の個別セクション内に格納され
た後、それらはやがて取り出されて18ビットバス30
8を介して並列-シリアル変換器306に入力される。
変換器396から出てくるこれらのピクセルは中央ピク
セルCP1 i+1、CP2 i+1、CP3 i+1、としてしき
い化されるべき3-ピクセルグループを表す。これは図
30でCPと記された3個の中央ピクセルに類似する。
もう一度言うと、これらの3個のピクセルCPの各々は
個別にしきい化されるが、図30の検査ウインドウ66
に対する行和は図32に示すピクセル位置#1から導出
される。言い換えると、図7に示す検査ウインドウに使
用したスレッシュホルダーに較べて、このスレッシュホ
ルダーの検査ウインドウ66(図30)には3分の1の
行和が含まれる。
【0126】図33の議論を続ける。回路300に使用
する方法は図7に示す検査ウインドウ66に含まれる行
和の計算および図13に示す回路に関する議論で使用し
た方法と類似している。この点に関して、バス310を
経由してキュー296のNP-CP2から到来する新ピ
クセルNPiは、加算器312の一入力端に入力され
る。回路300はまた、行和キュー#1に関連するアク
ティビティーを制御するキューコントローラ314を含
む。この行和キュー#1はラッチ314から旧行和OR
SUMi-2を受信し、行和キュー#1から入力行和IR
SUMiを出力する。復唱すると、回路300では三行
目毎の行が使用されるに対して図7のウインドウ配置で
は各行和が使用される。しかしこの処理方法は実質上同
一である。この点に関して、図7に関連して述べたよう
に検査ウインドウ66の運動には「ラップアラウンド」
があるので、検査ウインドウ66の上方に示す旧出力行
和ORSUMiは図7で見てウインドウが一走査線だけ
左へずれたとき、検査ウインドウ66の底に示す入力行
和ORSUMiとなる。図33の行和キュー#1は、旧
行和が行和キュー#1に入り、適当な入力行和がこのキ
ューを去るようにデータ間隔が配列されている、と言う
点で巡回メモリと同様である。この間隔は図30に関し
て議論したことに合致している。
【0127】行和キュー#1から到来する入力行和IR
SUMiは加算器312により加算されて底部行和BR
SUMi+2を発生する。この底部行和BRSUMi+2はラ
ッチ316中に入力される。これは図7に示す入力行和
IRSUMiに新ピクセル(NP)が加算されるのに類
似している。図34は図33に示す回路300における
発生の仕方を反映したいろいろの行和の配列を示す。ラ
ッチ316から、底部行和BRSUMi+1が、行和キュ
ー#2内に格納される。行和キュー#2はこれを制御す
るコントローラ318を有する。この底部行和が検査ウ
インドウ66および行和キュー2に入り、やがてキュー
#2から出るときに頂部行和となる。再びいうが、行和
キュー#2に関するこの間隔化付与方法およびアドレス
指定方法は図30にに関して議論したパターンに従うも
のである。
【0128】回路300で以下のように検査ウインドウ
66(図34)内の各三行毎に対する新領域和が計算さ
れる。図34から、底部行和が検査ウインドウ66(検
査ウインドウ66は図示した方向に運動している)に入
る(加算される)に伴い、頂部行和が検査ウインドウ6
6から立ち去る(減算される)。この点に関して、行和
キュー#2から到来する頂部行和TRSUMi+1は一時
的にラッチ320内に格納され、インバータ322によ
り変換されてTRSUMi/(/はバーと読み、反転さ
れた値を表す)を与え、当該領域和から減算されるべく
領域加算器324の一入力に入力される。ラッチ316
から到来する底部行和BRSUMi+1も検査ウインドウ
66の領域和に加算されるべく領域加算器324中に入
力される。領域加算器324の出力が領域和ASUMi
であり、これはラッチ326中に入力される。このラッ
チからの出力(ASUMi-1)は遅延されて領域加算器
324中に帰還される。回路300には図33に示して
ないパイプライン遅延がある。しかしそれらは構造およ
び機能において図13に示した回路72のそれに類似す
る。領域加算器324への最終入力、Cin=1、は2の
補数減算を行うために必要とされる。処理のこの時点
で、領域和はこの実施例では検査ウインドウ66内の三
行目毎のピクセルに対するグレイスケール値の和を表
す。この領域和(ASUMi)は次いでマルチプレクサ
328を介して第二マルチプレクサ330およびラッチ
332中に入力される。この第二マルチプレクサ330
は値PASSING、CENTER PIXELS、お
よび(ASUMi+1)/N(通常のしきい化オペレー
ションの場合)またはプログラムアドレス値(一覧表5
8-1内で使用する)の間で切り替えられる。マルチプ
レクサ330に入力されるバイアスRAM信号を使用し
て通常のしきい化期間中の領域和および中央ピクセル値
を選択する一覧表58-1をプログラム化するときは、
プログラム化アドレス値を選択するのに「プログラム化
アドレス(PGM ADDR.)値が使用される。ラッ
チ332からのこの領域和および中央ピクセルは、次い
で一覧表に送られ、そこで関連の中央ピクセルが図6に
関連して述べたようにしきい化される。図7の実施例と
図33の実施例との間にはある相異がある。それは後者
では検査ウインドウ66内の同一領域和が図34に示す
中央グループ内の三ピクセルをしきい化するのに使用さ
れることである。三ピクセルからなるこの中央グループ
(図34)は図33ではピクセルCPi i+1、CP2
i+1、CP3 i+1と示されている。
【0129】図33に関していくつかの点を明らかにし
ておく必要がある。前述したように図34の底部行和と
称したものは、検査ウインドウ66を通過し、頂部行和
となり、検査ウインドウ66が図34に示す方向に移動
すると旧行和となり、やがてウインドウが再び走査線の
頂部へ移動して走査がこの図の右から左へ進行すると底
部行和となる。この点に関して、ラッチ320の出力
(TRSUMi)はラッチ334に与えられる。ラッチ
334の出力はTRSUMi-1となり、この出力がラッ
チ336中に入力される。ラッチ336の出力は、TR
SUMi-2で、これは減算器338中に入力される。減
算器338の機能は、検査ウインドウ66内の領域和を
発生するのに使用された行和(TRASUMi-2(図3
4))から旧ピクセルを差し引くことである。この旧ピ
クセルは図34に示す旧ピクセルグループからの中央ピ
クセル((1)と記すもの)である。この旧ピクセルO
iはCP-OPキュー298からラッチ340および集
合的にANDゲート342と記す六つのアンドゲート3
42を通して減算器338に来る。ANDゲート342
は関連のコントローラ350(図33)の決定に基づき
当該ピクセルキューが作動開始されたときのみ、データ
のゲート通過を許す。減算器338の出力(図34に示
す出力行和ORSUMi)は旧ピクセルOPi分が除去さ
れており、ラッチ344を通された後、出力行和ORS
UMi-1となり、ラッチ314内に格納される。ラッチ
334、336、314等は回路300内を通過される
データについて適当なシーケンスおよびタイミングを得
るためのパイプライン遅延を与えるのに使用される。
【0130】図34に示す行和について指摘すべき点
は、この図は略線図であり、実際はこの図に示す行和は
ここに示す例の場合三行目毎の行和を表すことである。
さらに図33に示すキュー#1、#2等のピクセルキュ
ーのアドレス範囲はNPピクセルグループとCPピクセ
ルグループ(これは図30、32、34に関連して述べ
た)との間の(3個ピクセルからなる)ピクセルグルー
プの数に等しい。これはまた図33に示すキュー#2
(298)内のCPとOPピクセルとの間の中央ピクセ
ルの数にも等しい。前述したように図33の右頂部に示
す中央ピクセルおよび領域和は中央ピクセルの6ビット
グレイスケール値を2進数1または0にしきい化するた
めの一覧表(図6)に回送される。
【0131】
【コンフィギュレーションのプロセス】本システム10
のもう一つの部分はシステム10を構築化するためのコ
ンフィギュレーションプロセス346に関係する。この
コンフィギュレーションプロセスの一般的ステップは次
の通りである。 1.システム10の特定アプリケーションに対する入力
パラメータを決定する。 2.システム10に必要な処理チャンネル数を決定す
る。 3.システム10内の各チャンネルに対するチャンネル
スレッシュホルダー高を決定する。 4.各チャンネルに対する「開始」ピクセル番号および
「終了」ピクセル番号を計算する。 5.最初のピクセル位置(FPP)、最後のピクセル位
置(LPP)、および各チャンネルに対する整合値(A
LD)を計算する。 6.各チャンネルに対するメモリキュー長を計算する。
これはピクセルキューおよび行和キューに関係する。 7.領域和シフト分割器の値(area sum shift divider
value)を計算する。 8.図6に関連して議論したバイアス曲線スケーリング
因子を計算する。 9.重複ピクセル除去値(overlap pixel rmoval value
s)を計算する。 10.「走査開始ピクセル番号(Start Scan Pixel Num
bers, SSPN)および走査終了ピクセル番号(End Scan
Pixel Numbers, ESPN)を使用して、「開始スプリッタ
ーピクセルワード」すなわち最初のスプリッターピクセ
ルワード(Firsta Splitter Pixel Word, FSPW)および
最終スプリッターピクセルワード(LastSplitter Pixel
Word, LSPW)の番号を計算する。 11.開始スプリッターピクセルワードすなわち最初の
スプリッターピクセルワード(FSPW)内の最初のピ
クセルのピクセル位置を計算する。 12.最終スプリッターピクセルワードすなわち最後の
スプリッターピクセルワード(LSPW)内の最終ピク
セルのピクセル位置を計算する。 13.各チャンネル毎に保存すべきスプリッターピクセ
ルワードの数を計算する。
【0132】コンフィギュレーションプロセス346の
ステップ1に関して、上記入力パラメータは次の事項に
より決定されるアプリケーションピクセル速度に関係す
る。 (a)文書速度(インチ/秒) (b)走査線解像度(走査線/インチ) (c)最大文書高(走査線/インチ) (d)ピクセル解像度(ピクセル/インチ) 一例としてある文書をある特定のアプリケーションでイ
メージ化する必要があり、そのイメージデータがシステ
ム10により以下のパラメータで処理すべきものとす
る。 (a)x、y方向のカメラ解像度が200ピクセル/イ
ンチである。 (b)文書移送速度が300インチ/秒である。 (c)文書の大きさが(走査線に関して)5インチであ
る。 このパラメータに基づいてこのアプリケーションピクセ
ル速度(APR)は次のように計算される。 APR=200×300×5×200 =60×106ピクセル/秒
【0133】コンフィギュレーションプロセス346の
ステップ2に関して、処理チャンネル数は次のように決
定される。システム10はデータ走査線の処理に重複を
使用するので最大実効ピクセル速度すなわち経験的速度
ここで、行ピクセル速度/チャンネルとは、一チャンネ
ルがデータを受理しうる最大ピクセル速度である。この
経験速度が確実にアプリケーション速度(APR)に等
しいかそれ以上であるようにしておくことが一般的に最
善である。上記方程式を「N」について解くと、この特
定にアプリケーションに対する必要チャンネル数が得ら
れる。x方向およびy方向におけるカーネルすなわち
(検査ウインドウ66のような)ウインドウのサイズを
共に25ピクセルとし、かつコンフィギュレーションプ
ロセス346のステップ1について議論したパラメータ
を採用するとき、チャンネル数は4となる。
【0134】コンフィギュレーションプロセス346の
ステップ3については、各チャンネルに対するチャンネ
ルスレッシュホルダー高は次のように決定される。一般
的に言えることはチャンネルスレッシュホルダー高は一
チャンネルに割り当てられる全走査線ピクセルを表す。
この点に関していうと図35はスレッシュホルダー高3
48を示すが、これはゾーン351、頂部重複352
(有ると仮定したとき)、および底部重複354(有る
と仮定したとき)からなる。かっこ356は関連のスプ
リッターにより各走査線の終わりに挿入されるEOSオ
ーバーヘッドおよび整合ピクセルを示す。
【0135】頂部重複に関して、次の方程式が適用され
る。 これらの方程式は図26に示すスプリッター33の第二
実施例に関係する。図26に示すような各チャンネルは
各走査線についてスプリッター33から二つのEOSオ
ーバーヘッドピクセルと二つまでの整合ピクセル(前
記)を受信する。各チャンネルはたとえば図38に関連
して議論したようにメモリ整合用のオーバーヘッドピク
セルを使用する。これらオーバーヘッドピクセルは次の
ように実効ピクセル速度を与える方程式に現われる。 ここに フレーム高=文書高*ピクセル解像度 であ
る。 (フレーム高は通常、ピクセル単位で測る) 上記方程式内の「4」は上記4オーバーヘッドピクセル
に関する。上記方程式はスループットに関して最悪の場
合を表している。すなわちもしもオーバーヘッドピクセ
ルが4より少ないと、実効ピクセル速度は僅かながら増
大し、この特定のアプリケーションのスループットに相
対的なある余裕を与える。
【0136】コンフィギュレーションプロセス346の
ステップ4に関して、各チャンネルに対する開始および
終了ピクセル番号の計算は次のように実行される。簡単
のため、走査線(図1)はその中に1000ピクセルを
有すると仮定する。また有る特定の処理速度について4
チャンネルが必要であると仮定する。さらにまたチャン
ネル#0に対する最初のピクセルは「0」であると仮定
する。それゆえ、開始走査線ピクセル番号(SSPN)
は0である。このことから、 終了走査線ピクセル番号(ESPN0)=SSPN0+C
TH0−1 である。前に議論したことから、KDy=25であると
きのチャンネル0に対するチャンネルスレッシュホルダ
ー高(CTH0)は次の式で与えられる。 それゆえ上記の結果から、ESPN0=270−1=ピ
クセル269 である。
【0137】前節で述べた例ではたとえば図27および
図28に関連して説明したように、当該ピクセルグルー
プにおけるSSPNおよびESPNのピクセル位置を見
つけ出す必要がある。ここに述べている例はモジュール
(3)に関係する。すなわち、一ピクセルグループ内に
は3個のピクセルが有る。このことから一検査ウインド
ウ内のピクセルの各三行目毎に行和を計算することにな
る。この考えを一般化するため、図36に換算係数1の
「ピクセルグループ1」を示す。この図はまた換算係数
3の「ピクセルグループ3」、換算係数5の「ピクセル
グループ5」を示す。前述したように図7の第一実施例
は検査ウインドウ66内の行和として各行の和を使用す
る。図34および図37に関連して説明した第二実施例
に係るスプリッター33およびスレッシュホルダーは検
査ウインドウ66内の和として三行目毎の行を使用す
る。「ピクセルグループ5」は検査ウインドウ66内の
行和として五行目毎の行を使用するよう設計されてい
る。検査ウインドウ66内のすべての行和を使用する代
わりにそれより少ない行を使用する利点は、その処理速
度がピクセルグループ1の速度の1/rになるからであ
る。
【0138】ピクセルグループ3(図36)内における
ピクセル位置を見つけることに関して議論を続ける。次
の方程式が使用される。 FPP=(SSPN)MOD(3)=0 LPP=(ESPN)MOD(3)=2 上記いずれの場合についても整合ピクセルは、図29に
示す一覧表290により決定される通り、(ALC)=
1 である。
【0139】コンフィギュレーションプロセス346の
ステップ#5は最初のピクセルの位置の計算に関する。
各チャンネルに対する最終ピクセル位置および整合値に
関して以下の点に注意する。図37は特定のアプリケー
ションに要求されるある数のチャンネルに対する「負荷
分布」を示す一覧表である。特定のアプリケーションに
要求されるチャンネル数(N)は表の頂部に、またチャ
ンネル番号はその左側に示される。図38はその特定ア
プリケーションが四チャンネルを有する場合に、各チャ
ンネルに対するチャンネルイメージ高(CIH)がどの
ようにフレーム高(FH)に関係するかを示す。図37
の一覧表に示す値は整数に丸められており、そのため負
荷が分布された後のすべてのチャンネルに対する改定後
のフレーム高は当該走査線内のピクセル数に厳密に一致
しないかも知れない。最悪の場合にはフレーム高の最終
端のピクセルが一つ失われる。
【0140】図39は図35と同様の略線図であるが、
図39は当該チャンネルスレッシュホルダー高(CT
H)内の最初のピクセル位置と最終ピクセル位置との間
の相互関係を示す。一旦CTHが各チャンネルについて
知れると、各チャンネルに割当てられた「開始」走査線
ピクセル(SSPN)および「終了」走査線ピクセル
(ESPN)が次の公式で与えられる。 チャンネル #0: SSPN0=0 ESPN0=SSPN0+(CTH0−1) チャンネル #1: SSPN1=ESPN0−(KDy
+1) ESPN1=SSPN1+(CTH1−1) : : チャンネル #n: SSPNn=ESPNn-1−(KD
y+1) チャンネル #n: ESPNn=SSPNn +(C
THn−1) 上に示した値は各チャンネルの開始および終了限界を示
す。FPP、LPPおよび整合ピクセルは図39の底部
に示す方程式から計算できる。
【0141】図39に示す例ではチャンネル頂部のピク
セル位置(FPP)はピクセルグループ内のピクセル位
置#「1」に位置しており、そのチャンネル底部の最終
ピクセル位置はその関連ピクセルグループ内のピクセル
位置#0に位置している。ここに述べる例ではFPPは
ピクセル位置#1に位置し、LPPはピクセル値#0に
位置するので、追加すべき整合ピクセル数は図29の一
覧表290から決定されるように「1」である。
【0142】本コンフィギュレーションプロセスのステ
ップ6に関して、各チャンネルに対するメモリキュー長
は次のように決定される。たとえば図33に示すNP-
CPキュー296およびCP-OPキュー298内のピ
クセル数またはアドレス数は次の方程式で与えられる。 ここで PQC=ピクセルグループアドレス 分母中の3はピクセルグループのサイズ 分子中の13は利用可能な最小のウインドウまたはカー
ネルのサイズ 分母中の6は2*ピクセルグループサイズである。本節
で議論した新ピクセル(NP)、中央ピクセル(C
P)、および旧ピクセル(OP)の関係は図40に示し
てある。検査ウインドウ66は本実施例では正方形であ
るので、検査ウインドウ66の水平方向(x方向)の寸
法はy方向のウインドウ寸法KDyに等しい。
【0143】図33に行和キュー#1と示す、出力行和
のメモリキュー長から入力行和キューを差し引いた値
は、次の方程式で与えられる。 ここで上記の「3」はピクセルグループサイズ、「2」
は二つのEOSオーバーヘッドピクセル(EOS、EO
S B)、 であり、上記の式の「5」はKDy=13のときの行和
の最小数、「2」はウインドウまたはカーネルの増分ス
テップ、「13」は利用可能な最小カーネルのサイズ、
「6」=2*ピクセルグループサイズ TRUNCは切り捨て、すなわち後続項の丸めを表す。
図41は行和が上記方程式RS Q1に関係するときの
行和の配列を示す。これはまた走査線内の各ピクセルを
しきい化するとき、三行毎に計算が行われる実施例に対
するものである。走査線内のピクセルは当該ピクセルグ
ループ内の位置に関して付番されている。EOSオーバ
ーヘッドピクセル数は常に2ピクセルで、本実施例では
2個までの整合ピクセルが追加できる。図41はEOS
オーバーヘッドピクセルおよび整合ピクセルを別個に示
す。しかしこれらの四つのピクセルは図35では一グル
ープのオーバーヘッドピクセル356として図示してあ
る。
【0144】本コンフィギュレーションプロセスのステ
ップ7に関して、領域和シフトデバイダの値は次のよう
に決定される。図42は一般的なウインドウ66内の領
域加算器(area adder)を示す。本実施例では検査ウイ
ンドウ66内の行和の最小数は5であり、上記方程式R
S Q2で与えられる。図42は行数の最小値(13)
を示す。このウインドウに対して領域和として三行毎の
行を使用するときは5個の行がある。このウインドウ6
6については三ピクセルのグループ内の「1」と記した
ピクセルはウインドウ内でその端付近にあることに注意
されたい。検査ウインドウ66内の最大行数は51であ
り、これは式 KDy(最大)=51により与えられ
る。66内で三行目毎の行が使用される本アプリケーシ
ョンの場合、行和の数は で与えられる。25ピクセル平方のウインドウサイズの
場合、上記方程式は行和の数として9を与える。その場
合の配列は図42と類似のものとなる。 領域和ピクセル=(Q2およびウインドウ66内の)行
和の数*KDy ここに Q2=図33に示す行和キュー#2に関する
量、 最大シフト分割可能数=N=TRUNC[Log2(領
域和ピクセル数)] 上記方程式は図33に示すマルチプレクサ328との関
連で使用する。6ビットグレイスケール値は検査ウイン
ドウ66(図42等)内の行和により計算され、シフト
は図6のステップ56に関連して議論したスケーリング
因子に到達すべく分割を行うことにより行われる、と言
うことを思い出されたい。
【0145】コンフィギュレーションプロセス346の
ステップ9について、重複ピクセル除去値は次のように
して得られる。図43は一チャンネルの関連重複領域内
に位置するいくつかのピクセルがどのように除去される
かを示す略線図である。一般的にいえることであるが、
その重複領域内のピクセルはチャンネル境界付近のピク
セルをしきい化するのに使用される。しかしたとえば#
1および#2のような重複領域内のピクセルはスレッシ
ュホルダーによってたまたましきい化されてもシステム
10の関連圧縮器#1、#2等(図1)によって使用さ
れない。図43に関して、整合およびEOSオーバーヘ
ッドピクセルは図示するチャンネルの場合、底部重複領
域の底より下方に位置する。この特定チャンネルは底部
および頂部重複領域を有する。なぜならばこのチャンネ
ルは、図26等にに示す内部チャンネル(#2または#
3等)の一つであるからである。
【0146】図43で見て検査ウインドウ66が下方に
移動するにつれ、最後のオーバーヘッドピクセルが検査
ウインドウ66に対する新ピクセル(NP)位置358
に位置するするに至る。このとき、位置360の中央ピ
クセルCPは依然としてチャンネルゾーンすなわちチャ
ンネルイメージ高(CIH)内にある。ここで注意すべ
き点は図1のスレッシュホルダー#1、#2等はこれら
のユニット中に入力されるデータを、それが何であれ、
処理し続ける。前述したように図43の位置362にあ
るピクセル(とりわけこのピクセル)は図のチャンネル
内の最後のピクセルであるピクセル360のしきい化に
使用される。しかし、このピクセル位置362にあるピ
クセルはこのチャンネル(CIH)に対する有効なデー
タとして含むべきでない。位置364、366にあるピ
クセルについても同じことが言える。システム10は圧
縮器への出力(中央ピクセル)が停止される(disable
d)前に最終オーバーヘッドピクセル後の新ピクセルを
いくつ計数しなければならないか、また次の走査線のた
めにスレッシュホルダーからの出力(中央ピクセル)が
再びオンにされる前に当該チャンネル内の有効データと
なる新ピクセルをいくつ計数しなければならないか、を
計算しなければならない。これらの計数値はそれぞれ、
「重複停止計数」および「重複イネーブル計数」と呼
ぶ。「重複」ピクセルを除去する回路は重複除去回路3
70として図示されている。この回路は上記処理で除去
すべき中央ピクセルを計数するためのカウンタ372
(略線で示す)を含む。NPピクセルグループが「EO
Sオーバーヘッドピクセル」領域(すなわち走査終了信
号が受信される領域)に入る位置に検査ウインドウ66
が、達すると、図44の重複ピクセルカウンタ372等
がイネーブル化されて計数を開始する。このカウンタ3
72が「重複停止計数」値に達すると、スレッシュホル
ダー(これはCP値を通過させる)の出力が停止され
る。後でこのカウンタ372が「重複イネーブル化計
数」に達すると、スレッシュホルダーの出力が再びオン
にされる。このプロセスを図46に略線図で示す。「走
査終了」は上述した「重複イネーブル化」および「重複
停止」両方の計数プロセスを開始する。このプロセスは
頂部および底部重複に関わるピクセルを除去し、出力か
ら整合ピクセルおよびEOSオーバーヘッドピクセルを
除去する。このように(重複除去回路370から来る)
有効なデータまたはしきい化済みピクセルのみがシステ
ム10の各チャンネルに使用され、有効データはチャン
ネル間の「縫い目」付近に現われる。位置366(図4
3)にあるピクセルに達っした後、前述した関連圧縮方
式基準線367を与えるため関連圧縮器への出力がオン
にされる。基準線367はチャンネルイメージ高の外側
にある。この点は後に明確にする。
【0147】前節で述べた「重複停止計数」は次の式 で与えられる。上記方程式のオフセットはチャンネルス
レッシュホルダー高の最終ピクセル位置(LPP)と、
チャンネルに必要な、VNP-CPに相対的な整合ピク
セル数を考慮するものである。このことはオフセット値
を示す一覧表291(図47)に関係する。上記「パイ
プライン遅延」は使用する装置に依存し、重複除去回路
370(図44)の前に追加される段数を反映する。パ
イプライン遅延は374のような処理論理回路に関連す
る。この回路はノイズクリーナー等を含むことができ
る。本実施例ではパイプライン遅延は5ピクセル分であ
る。それゆえ、この実施例では である。図44に示す「走査終了ストローブ」の受信
後、出力をオンにする前に計数すべきピクセル数は「オ
ーバーヘッドイネーブル計数」と呼ばれ、次式で与えら
れる。 オーバーヘッドイネーブル計数=重複停止計数+{底部
重複+ALC+オーバーヘッド+頂部重複}。 上記の値は、圧縮器に捕捉されている中央ピクセルCP
が、次の走査線14内でチャンネルイメージ高CIH内
に位置することを確実化する。チャンネルイメージ高C
IHについては図44に関して説明した。ここで頂部重
複は図43の基準ライン367のような基準ラインを含
むことを思い出されたい。この基準ラインはシステム1
0に採用する特定圧縮方式で使用する。この基準ライン
367は、圧縮器が当該特定チャンネルのチャンネルイ
メージ高内の最初のデータ行から圧縮を開始するように
させるため、当該圧縮器に送られなければならない。言
い換えると、上記の重複イネーブル計数は一ピクセル分
減らされなければならない。したがって重複イネーブル
計数は次のようになる。 重複イネーブル計数=重複停止計数+{底部重複+AL
C+オーバーヘッド+頂部重複}−1。
【0148】コンフィギュレーションプロセス346の
ステップ10に関して、このコンフィギュレーションプ
ロセスのステップ4で計算された各チャンネルに対する
開始および終了ピクセル番号は最初のおよび最後のスプ
リッターピクセルワードに使用される。一ピクセルワー
ドは各チャンネルについて受信すべき四つのピクセルか
らなるグループである。
【0149】コンフィギュレーションプロセス346の
ステップ11に関して説明する。開始スプリッターピク
セルワードすなわち最初のスプリッターピクセルワード
(FSPW)内の最初のピクセルのピクセル位置は次の
ように計算される。前記スプリッター32または33は
図1に関して説明したように関連の各チャンネルに対し
て(一時に一つ)ピクセルを出力する。図1に示すスプ
リッター32はスキャナ18から到来するチャンネル#
S1、#S2から一時に一ピクセルワードを受信する。
スプリッターワードは四ピクセルを有する。2チャンネ
ルスキャナの場合、これらピクセルはスプリッター32
に送られる前に最初に四ピクセルワードフォーマットに
変換されなければならない。もしも図示した二出力チャ
ンネルではなく四出力チャンネルを有するスキャナ18
が使用されるなら、スプリッター32中には図示した二
ビット/ワードでなく四ビット/ワードが入力される。
従って、四ピクセルの長さのピクセルワードがスプリッ
ター32または33に入力される状況に対応するために
は次の事項が適用される。
【0150】前にたとえば図39に関して計算したSS
PNおよびESPN値を使用して次の事項が計算でき
る。 1.一チャンネルに対する最初のスプリッターピクセル
ワード(FSPW)。 2.一チャンネルに対する最終スプリッターピクセルワ
ード(LSPW)。 3.受信すべきスプリッターピクセルワード数(SPW
NUM) 4.最初のスプリッターピクセルワード内の最初のピク
セルの位置(FPL)。 5.最終スプリッターピクセルワード内の最初のピクセ
ルの位置(LPL)。 上記五つの事項に対する方程式は次の通りである。 この方程式はコンフィギュレーションプロセス346の
ステップ11に使用される。分母の「4」はピクセルワ
ード当たりのピクセル数に等しい。これがもしもピクセ
ルワードあたり2ピクセルにしたければ「2」に変更で
きる。 この方程式はコンフィギュレーションプロセス346の
ステップ10に使用する。 3. SPWNUM =(LSWPW−FSPW)
+1. この方程式はコンフィギュレーションプロセス346の
ステップ10に使用する。 4. FPL = SSPN MOD4. これはコンフィギュレーションプロセス346のステッ
プ11に使用する。 5. LPN= ESPN MOD4. これはコンフィギュレーションプロセス346のステッ
プ12に使用する。
【0151】スプリッター32および33は上記のいろ
いろのパラメータに基づいて各チャンネル#1-#4等
に対する走査データを「分離する(split out)」こと
ができる。もう一つ強調しておくべき点は、スプリッタ
ー33のため、各チャンネルが走査線14から到来する
各走査線データ終了時に、各関連のスレッシュホルダー
に対してダミーピクセル(dummy pixels、見かけのピク
セル)を送ることである。これによって各スレッシュホ
ルダー#1-#4等は二つのEOSオーバーヘッドピク
セルを有することができることになり、前述したように
整合ピクセルを二つまで追加することができるようにな
る。これは各チャンネル内の走査線データ各々について
言える。四つのピクセル(二つのEOSオーバーヘッド
と二つの整合ピクセルの和)は次のEMPR方程式に反
映されている。 上記方程式でEMPRは経験的処理速度で、この方程式
は前述の実効ピクセル速度に類似する。上記の最大文書
高*解像度は前に使用したフレーム高に同じである。
【0152】上記コンフィギュレーションプロセス34
6は図45に示す在来のコントローラ376で実行でき
る。コントローラ376はこのコントローラ376をス
プリッター32および33に結合するためのインターフ
ェースと、コントローラ376をホストに結合するため
のインターフェース380とを含む。もしも必要であれ
ばコンフィギュレーションプロセス346はROM38
4、RAM386、キーボード388、ディスプレー3
92、マイクロプロセッサ(MP)392、およびいろ
いろの上記エレメントを相互結合するためのインターフ
ェースと制御論理回路と394を含むことができる。こ
のコントローラ376の形態は図示したいろいろのエレ
メント間の相互的機能関係を示すように配列されるので
あって、図のコントローラは実際の形態を示すものでは
ない。
【0153】上記の手順で計算されるコンフィギュレー
ションパラメータは、図1等に示すスプリッター32お
よびスレッシュホルダー(#1-#N)に関連した論理
回路内のレジスタ中に挿入される。これらのコンフィギ
ュレーションパラメータもしくは値は当該アプリケーシ
ョンのデータが処理されている間は固定されたままであ
る。何かのアプリケーションパラメータが変更される
と、新たにコンフィギュレーションパラメータが計算さ
れ、そのアプリケーションデータを処理する前に、上述
したようにレジスタに挿入されなければならない。自分
自身のアプリケーションパラメータおよび解像度ウイン
ドウサイズにのみ関心があるシステム10のユーザーに
とって、上記の手順あるいはアルゴリズムは論理回路と
ユーザーとの間の「仲持ち」インターフェースとなるも
のである。本アーキテクチャのもう一つの特徴は、装備
されているリソース(メモリ)量による限界はあるもの
の、2進圧縮データが使用できる任意の移送アプリケー
ション(transport application)におけるデータ処理
に本アーキテクチャを使用できるという点である。
【0154】いくつかの注意点を付記しておく。図48
は図1、図8(a)(b)(c)、図33等において既
に説明したスレッシュホルダー#1のようなスレッシュ
ホルダー#1および関連の圧縮器のもっと一般的なブロ
ック線図である。この図48はシステム10で使用され
るある種のディスプレーおよびフィルターの特徴を示
す。この図は例えばスレッシュホルダー#1のようなス
レッシュホルダーは一般的に、点線で示すデータシーケ
ンサー部分396および同様に点線で囲んだ決定論利回
路部分398を含むことを示している。
【0155】データシーケンサー部分396(図48)
は図中のブロック400で示すピクセルキュー(NP-
CP #1)および(CP-OP #2)、ブロック4
02で示す入力/出力行和に対する行和キュー#1、お
よび前に議論した頂部および底部行和に対する行和キュ
ー#2を表すブロック404を含む。またデータシーケ
ンサー部分396は、キューコントローラ134、13
6(図8(a)を表すピクセルキューコントローラ(P
QC)406と、キューコントローラ106、108
(図8(b)およびコントローラ124(図8(c))
を表す行和キューコントローラ(RSQC)408とを
含む。実際上、行和キューコントローラ408は底部行
和から頂部行和を引いて行和の差を作る。この差は出力
バス422を介してバイナライザー410に回送され
る。図48に示す全体図は、図33等に関連して説明し
た第二実施例を表す。
【0156】スレッシュホルダー#1等の決定論利回路
部分398(図48)は一般的にバイナライザー42
0、バイアス曲線RAM412、フィルター414、フ
ィルターキュー416、ディスプレーインターフェース
418、420を含む。このバイナライザー410は図
6に関連して前に議論した機能を行う。その場合、バイ
アス曲線RAM412が一覧表58-1を含む。行和キ
ューコントローラ408からの和の差はバス422を経
由してバイナライザー410に回送され、中央ピクセル
はバス424を経由してバイナライザー410に回送さ
れる。中央ピクセルまたは上記和の差はディスプレー4
18上に表示できる。
【0157】これまでに説明したように、図48のスレ
ッシュホルダー#1等は重複ブロックを除去するため、
また検査ウインドウ66等内のピクセルグループからノ
イズピクセルを除去するため、フィルター416を含
む。例えばもしもすべてが3×3検査ウインドウ内の周
囲ピクセルすべてが白ピクセルであり、このウインドウ
内の中央ピクセルが黒ピクセルで有ると、この時点にお
ける黒ピクセルは白ピクセルに変更される。なぜならば
この黒ピクセルがノイズである可能性が非常に高いから
である。これに対応して黒ピクセルに囲まれた白ピクセ
ルは黒ピクセルに変更される。これは本発明の重要な特
徴である。なぜならばこの特徴はこれがないシステムに
較べて圧縮イメージファイルを10%小さくできるから
である。フィルターを通された出力は、前述した圧縮の
ため、関連の圧縮器#1等へ送られる。この方法ではピ
クセル単位で圧縮アルゴリズム変更する必要は全くな
い。
【0158】
【効果】以上に説明したように、本発明は走査で得られ
たイメージデータの走査線はスプリッターを使用して複
数のチャンネルに分割され、文書の走査開始後、全文書
の走査完了まで、イメージデータは並列処理される。こ
のためデータのスループットは単一チャンネル処理によ
るよりも非常に増大できる。
【0159】その場合、複数のチャンネル各々において
例えば6ビットバイトのデータが2進数にしきい化され
るが、しきい化すべきピクセル周囲の平均グレイスケー
ル値を与える検査ウインドウとスケーリング因子を含ん
だ一覧表とからウインドウ中央のピクセルをしきい化す
るので、しきい化におけるノイズ等によるエラーが除去
できる。
【0160】また、各チャンネルは少なくとも一つの重
複するピクセル領域を有し、その重畳するピクセル領域
を前記ウインドウを用いて処理することにより、複数チ
ャンネル間に不正なの「縫い目」が発生するのを回避で
きる。
【0161】圧縮は走査方向と垂直な方向に、CCIT
Tグループ4のような標準的圧縮アルゴリズムに従って
行うことができる。
【0162】以上のデータ処理において本発明方法およ
び装置ではイメージ処理に大容量の内部メモリが必要で
ない。
【0163】またデータ処理の前に文書全体のデータを
蓄積しておく必要がないので、本システムの入力から出
力までの潜在時間を最小限にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づくシステムの好ましい実施例をブ
ロック線図で示す全体図である。
【図2】図1に示すスキャナに関連するチャンネルと走
査線との関係を示す略線図である。
【図3】図1に示すスプリッターによりピクセルデータ
の走査線がどのように分離チャンネルに分割されるかを
示す略線図である。
【図4】ピクセルデータをしきい化するのに使用される
検査ウインドウの略線図である。
【図5】図4に示す位置と異なる位置にある検査ウイン
ドウを示す略線図である。
【図6】検査ウインドウ内でどのようにしきい化が行わ
れるかを示す略線図である。
【図7】本しきい化プロセスで使用されるいくつかのパ
ラメータを示す略線図である。
【図8】検査ウインドウで得られるデータの処理に関連
するいくつかのデータキュー(a)、行和キュー
(b)、および第二行和キュー(c)を示す略線図であ
る。
【図9】しきい化に使用される一覧表のパラメータを示
すグラフである。
【図10】しきい化の手順で調整済みグレイスケール値
を使用する方法を示すグラフ(a)、および図6の一覧
表に含まれるオフセットおよびスケーリングの特徴を示
すグラフ(b)である
【図11】しきい化の一状況を表す線図である。
【図12】しきい化の別の一状況を表す線図である。
【図13】図1に示すスレッシュホルダーの一つについ
てしきい化がどのように実行されるかを示す略線図であ
る。
【図14】図8に示すキューコントローラの詳細を示す
略線図である。
【図15】図7に示す検査ウインドウに含まれる平均グ
レイスケール値を計算するのに使用されるプロセスを示
す略線図(a)、および検査ウインドウ内の中央ピクセ
ルをしきい化するのに使用される一覧表を示す略線図
(b)である。
【図16】図1に示す対象物12の正面図で、その上の
いろいろの走査列を示す図である。
【図17】メモリの略線図で、図1に示す圧縮器に関わ
る圧縮を開始するため、図1のスレッシュホルダーから
来るしきい化済み2進データをどのようにメモリ内に配
置するかを示す図である。
【図18】どのように圧縮符号化を実行するかを示す略
線図である。
【図19】いろいろの符号化状況に対するいろいろの符
号を示す図である。
【図20】図19に関して説明する符号化を実行する回
路を示す図である。
【図21】図1に示す各チャンネル毎に設けられる、図
1のシステムに使用される圧縮器の全体図である。
【図22】図20に示す圧縮器の出力をCCITTグル
ープ4コードに翻訳する機能を行う回路(a)、図21
の一覧表をアドレス指定するのに使用するいろいろのビ
ットポジション(b)、および(a)のROMにおける
データの組織を示すメモリマップ(c)を示す図であ
る。
【図23】図21に示すコードパッカーがどのように機
能するかを示す略線図である。
【図24】図21に示すいくつかのメモリに対するメモ
リ組織を示す略線図である。
【図25】走査線内の個々のピクセルが図1に示すスプ
リッターへ進む前にどのように組織化されるかを示す図
(a)、およびピクセルシーケンス変換回路を示す図
(b)である。
【図26】本発明の第二実施例でチャンネルがどのよう
に分割されるかを示す略線図である。
【図27】図26に示す第二実施例に関連するピクセル
群および行和の割当を示す略線図である。
【図28】図26に示す第二実施例に関連するメモリデ
ータの配列を示す略線図である。
【図29】図26に示す第二実施例に使用する一覧表で
ある。
【図30】図26に示す第二実施例に関連するいろいろ
のピクセル群の略線図である。
【図31】前記第二実施例に関連するいくつかのピクセ
ルキューを示す略線図である。
【図32】図26に示す第二実施例で使用するアドレス
指定方式を示す略線図である。
【図33】図26に示す第二実施例に関連する回路の略
線図である
【図34】図26に示す第二実施例でいくつかの行和が
どのように扱われるかを示す図である。
【図35】チャンネルスレッシュホルダー高に何が含ま
れるかを示す略線図である。
【図36】換算係数「r」でいろいろのピクセル群を示
す略線図である。
【図37】いろいろのチャンネル数に対する負荷分布を
示す一覧表である。
【図38】フレーム高(F.H.)に対するチャンネル
イメージ高(CIH)の関係を示す略線図である。
【図39】各チャンネルに対して第一ピクセルポジショ
ンおよび最終ピクセルポジションがどのように決定され
るかを示す略線図である。
【図40】メモリキューがどのように確立されるかを示
す略線図である。
【図41】行和キューがどのように確立されるかを示す
略線図である。
【図42】スプリッターの第二実施例に使用する行加算
器の略線図である。
【図43】関連チャンネル重複部分内に含まれるピクセ
ルがどのように除去されるかを示す略線図である。
【図44】図43に示す回路と関係をもつ回路を示す略
線図である。
【図45】本システムで使用するコンフィギュレーショ
ンプロセスに使用するコントローラの略線図である。
【図46】重複除去プロセスを示す略線図である。
【図47】本発明の第二実施例に使用するオーバーヘッ
ドピクセルに関連する一覧表である。
【図48】図1に示すスレッシュホルダーを示すブロッ
ク線図である。
【符号の説明】
10 本システム 30-1ないし30-4 ピクセルデータのチャンネル 66 ウインドウ 138 平均グレイスケール値計算回路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年4月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づくシステムの好ましい実施例をブ
ロック線図で示す全体図である。
【図2】図1に示すスキャナに関連するチャンネルと走
査線との関係を示す略線図である。
【図3】図1に示すスプリッターによりピクセルデータ
の走査線がどのように分離チャンネルに分割されるかを
示す略線図である。
【図4】ピクセルデータをしきい化するのに使用される
検査ウインドウの略線図である。
【図5】図4に示す位置と異なる位置にある検査ウイン
ドウを示す略線図である。
【図6】検査ウインドウ内でどのようにしきい化が行わ
れるかを示す略線図である。
【図7】本しきい化プロセスで使用されるいくつかのパ
ラメータを示す略線図である。
【図8】検査ウインドウで得られるデータの処理に関連
するいくつかのデータキュー(a)、行和キュー
(b)、および第二行和キュー(c)を示す略線図であ
る。
【図9】しきい化に使用される一覧図表のパラメータを
示すグラフである。
【図10】しきい化の手順で調整済みグレイスケール値
を使用する方法を示すグラフ(a)、および図6中のブ
ロック58−1に示すオフセットおよびスケーリングの
特徴を示すグラフ(b)である。
【図11】しきい化の一状況を表す線図である。
【図12】しきい化の別の一状況を表す線図である。
【図13】図1に示すスレッシュホルダーの一つについ
てしきい化がどのように実行されるかを示す略線図であ
る。
【図14】図8に示すキューコントローラの詳細を示す
略線図である。
【図15】図7に示す検査ウインドウに含まれる平均グ
レイスケール値を計算するのに使用されるプロセスを示
す略線図(a)、および検査ウインドウ内の中央ピクセ
ルをしきい化するのに使用される一覧図表を示す略線図
(b)である。
【図16】図1に示す対象物12の正面図で、その上の
いろいろの走査列を示す図である。
【図17】メモリの略線図で、図1に示す圧縮器に関わ
る圧縮を開始するため、図1のスレッシュホルダーから
来るしきい化済み2進データをどのようにメモリ内に配
置するかを示す図である。
【図18】どのように圧縮符号化を実行するかを示す略
線図である。
【図19】いろいろの符号化状況に対するいろいろの符
号を示す図である。
【図20】図19に関して説明する符号化を実行する回
路を示す図である。
【図21】図1に示す各チャンネル毎に設けられる、図
1のシステムに使用される圧縮器の全体図である。
【図22】図20に示す圧縮器の出力をCCITTグル
ープ4コードに翻訳する機能を行う回路(a)、図21
中の一覧図表(ブロック216)をアドレス指定するの
に使用するいろいろのビットポジション(b)、および
(a)のROMにおけるデータの組織を示すメモリマッ
プ(c)を示す図である。
【図23】図21に示すコードパッカーがどのように機
能するかを示す略線図である。
【図24】図21に示すいくつかのメモリに対するメモ
リ組織を示す略線図である。
【図25】走査線内の個々のピクセルが図1に示すスプ
リッターへ進む前にどのように組織化されるかを示す図
(a)、およびピクセルシーケンス変換回路を示す図
(b)である。
【図26】本発明の第二実施例でチャンネルがどのよう
に分割されるかを示す略線図である。
【図27】図26に示す第二実施例に関連するピクセル
群および行和の割当を示す略線図である。
【図28】図26に示す第二実施例に関連するメモリデ
ータの配列を示す略線図である。
【図29】図26に示す第二実施例に使用する一覧図表
である。
【図30】図26に示す第二実施例に関連するいろいろ
のピクセル群の略線図である。
【図31】前記第二実施例に関連するいくつかのピクセ
ルキューを示す略線図である。
【図32】図26に示す第二実施例で使用するアドレス
指定方式を示す略線図である。
【図33】図26に示す第二実施例に関連する回路の略
線図である。
【図34】図26に示す第二実施例でいくつかの行和が
どのように扱われるかを示す図である。
【図35】チャンネルスレッシュホルダー高に何が含ま
れるかを示す略線図である。
【図36】換算係数「r」でいろいろのピクセル群を示
す略線図である。
【図37】いろいろのチャンネル数に対する負荷分布を
示す一覧図表である。
【図38】フレーム高(F.H.)に対するチャンネル
イメージ高(CIH)の関係を示す略線図である。
【図39】各チャンネルに対して第一ピクセルポジショ
ンおよび最終ピクセルポジションがどのように決定され
るかを示す略線図である。
【図40】メモリキューがどのように確立されるかを示
す略線図である。
【図41】行和キューがどのように確立されるかを示す
略線図である。
【図42】スプリッターの第二実施例に使用する行加算
器の略線図である。
【図43】関連チャンネル重複部分内に含まれるピクセ
ルがどのように除去されるかを示す略線図である。
【図44】図43に示す回路と関係をもつ回路を示す略
線図である。
【図45】本システムで使用するコンフィギュレーショ
ンプロセスに使用するコントローラの略線図である。
【図46】重複除去プロセスを示す略線図である。
【図47】本発明の第二実施例に使用するオーバーヘッ
ドピクセルに関連する一覧図表である。
【図48】図1に示すスレッシュホルダーを示すブロッ
ク線図である。
【符号の説明】 10 本システム 30−1ないし30−4 ピクセルデータのチャンネル 66 ウインドウ 138 平均グレイスケール値計算回路
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【図4】
【図5】
【図11】
【図12】
【図1】
【図3】
【図6】
【図9】
【図29】
【図7】
【図16】
【図17】
【図8】
【図10】
【図30】
【図47】
【図13】
【図14】
【図18】
【図24】
【図36】
【図15】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図25】
【図31】
【図38】
【図26】
【図27】
【図28】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図42】
【図37】
【図45】
【図39】
【図40】
【図46】
【図41】
【図43】
【図44】
【図48】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピクセルからなる連続的走査線(連続的ピ
    クセル走査線)として得られたイメージデータをしきい
    化する方法であって、各該走査線内の各ピクセルがグレ
    イスケール値を有する場合に (a)しきい化すべき中央のピクセルを含んだマトリッ
    クス状の前記ピクセルを所定数含む検査ウインドウを設
    定するステップと、 (b)Nを整数、2Nは該所定数の最大公約数、2Fは該
    所定数を該最大公約数で除して得られるスケーリング因
    子、Fは0より大きく1より小さい数とするとき、必要
    に応じて2N因子および2F因子を決定するステップと、 (c)該スケーリング一覧表を与えるステップにして該
    一覧表に第一および第二アドレスを与えると該表からそ
    の出力としてしきい値を与える前記一覧表を与えるステ
    ップと、 (d)該検査ウインドウ内のピクセルのグレイスケール
    値を加算して総和を与えるステップと、 (e)該総和を該 2N 因子で除して該第一アドレスを
    発生するステップと、 (f)しきい化すべき該中央ピクセルのグレイスケール
    値を該第二アドレスとして利用するステップと、 (g)該第一および第二アドレスを該一覧表に与えて該
    中央ピクセルに対する該しきい値出力を与えるステップ
    とを含むイメージデータしきい化方法。
  2. 【請求項2】ピクセルからなる連続的走査線(連続的ピ
    クセル走査線)として得られたイメージデータをしきい
    化する方法であって、各該走査線内の各ピクセルがデジ
    タルグレイスケール値を有する場合に (a)しきい値を設定すべき中央のピクセルを含んだマ
    トリックス状の前記ピクセルを所定数含む検査ウインド
    ウを設定するステップにして該マトリックスが列および
    行を含み、前記連続的走査線が該列を形成する前記検査
    ウインドウ設定ステップと、 (b)該マトリックスの該行を与えるべく該検査ウイン
    ドウ内の該ピクセル走査線数を所定数累積するステップ
    にして該行が該走査線に垂直であり、かつ前記イメージ
    データがしきい化された後は該所定数の行を用いて該イ
    メージデータを圧縮するためのCCITT圧縮アルゴリ
    ズムを使用することを可能ならしめる前記走査線累積ス
    テップと、 (c)該スケーリング因子が含まれる一覧表を設定する
    ステップにして該一覧表に第一および第二アドレスを与
    えると該表からその出力としてしきい値を与える前記一
    覧表設定ステップと、 (d)該検査ウインドウ内のピクセルのグレイスケール
    値を加算して総和を与えるステップと、 (e)該検査ウインドウ内の該ピクセル所定数を最大公
    約数で除して得られるスケーリング因子を2Fとすると
    き、該総和を該2N因子で除して該第一アドレスを発生
    するステップと、 (f)しきい化すべき該中央ピクセルのグレイスケール
    値を該第二アドレスとして利用するステップと、 (g)該第一および第二アドレスを該一覧表に与えて該
    中央ピクセルに対する該しきい値出力を与えるステップ
    とを含むイメージデータしきい化方法。
  3. 【請求項3】文書を走査して得られるイメージデータを
    処理する装置であって、 ピクセルからなる連続的走査線(連続的ピクセル走査
    線)を発生すべく該文書を走査する手段と、 該走査線内の該ピクセル各々に対してディジタルグレイ
    スケール値を発生すべく該走査線内の該ピクセルを処理
    する手段と、 各々のピクセル走査線を複数の処理チャンネルに分割す
    る手段にして各処理チャンネルが該走査線の所定数ピク
    セル、開始ピクセル、および終了ピクセルを含むと共
    に、該開始および終了ピクセルに隣接する所定数のピク
    セルを有するようにされた前記ピクセル走査線分割手段
    と、 該走査線内の各ピクセルに対してグレイスケール値のし
    きい化に使用する検査ウインドウを含む検査ウインドウ
    手段にして該走査線に関連した処理チャンネル中のピク
    セルに沿って該検査ウインドウが移動するときはしきい
    化すべきピクセルを該検査ウインドウの中央に出現さ
    せ、しきい化すべきピクセルが該走査線の処理チャンネ
    ル内の開始ピクセルまたは終了ピクセルの近辺に存在す
    るときは該隣接ピクセルをしきい化のために使用する前
    記検査ウインドウ手段と、 各該処理チャンネル内のピクセル各々を並列にしきい化
    する一覧表を含むしきい化手段にして該一覧表を介して
    各該処理チャンネル毎に該しきい化が実行される前記ピ
    クセルしきい化手段とを含むイメージデータ処理装置。
  4. 【請求項4】ディジタルグレイスケール値を有するピク
    セルからなる連続的走査線(連続的ピクセル走査線)と
    して得られたイメージデータをしきい化する装置であっ
    て、 しきい化すべき中央ピクセルを含んだマトリックス状の
    前記ピクセルを所定数含む検査ウインドウを含む検査ウ
    インドウ手段にして該マトリックスが列および行を含
    み、該連続的ピクセル走査線が該列を形成するようにさ
    れた検査ウインドウ手段と、 該マトリックスの該行を与えるべく該検査ウインドウ内
    の該ピクセル走査線を所定数累積する累積手段にして該
    行が該走査線に垂直であり、かつ前記イメージデータを
    しきい化した後は該所定数の行を用いて該イメージデー
    タを圧縮するためのCCITT圧縮アルゴリズムを使用
    することを可能ならしめる前記ピクセル走査線累積手段
    と、 該スケーリング因子が含まれる一覧表にして該一覧表に
    第一および第二アドレスを与えると該表からその出力と
    してしきい値を与える前記一覧表と、 該検査ウインドウ内のピクセルのグレイスケール値を加
    算して総和を与える総和手段と、 該検査ウインドウ内の該ピクセル所定数を最大公約数で
    除して得られるスケーリング因子を2Fとするとき、該
    総和を該2N因子で除して該第一アドレスを発生する手
    段と、 該第一および第二アドレスを該一覧表に与えて該中央ピ
    クセルに対する該しきい値出力を与える手段とを含むイ
    メージデータしきい化装置。
  5. 【請求項5】文書を走査して得られピクセルからなる連
    続的走査線(連続的ピクセル走査線)の形態で与えられ
    るイメージデータを処理するシステムを構築する方法で
    あって、 (a)ピクセル走査線内のピクセル数を使用してピクセ
    ルフレーム高を表すステップと、 (b)該ピクセルフレーム高を、各々にチャンネルイメ
    ージ高を有する複数の処理チャンネルに分離するステッ
    プにして、検査ウインドウを得るためピクセル走査線に
    沿って所定数のピクセルを使用するフレーム高分離ステ
    ップと、 (c)重複するピクセル群の少なくとも一つを各該処理
    チャンネルに加えて各該処理チャンネル毎にチャンネル
    スレッシュホルダー高に到達させるステップと、 (d)各該処理チャンネル毎に走査線ピクセル番号(S
    SPN)および終了走査線ピクセル番号(ESPN)を チャンネル#0について: SSPN0=0 ESPN0=SSPN0+(CTH0−1) チャンネル#1について: SSPN1=ESPN0
    (KDy+1) ESPN1=SSPN1+(CTH1−1) チャンネル#0について: SSPNn=ESPNn-1
    −(KDy+1) ESPNn=SSPNn+(CTHn−1) ただし、CTH=チャンネルスレッシュホルダー高、 KDy=該検査ウインドウに対する、該ピクセル走査線
    に沿った所定ピクセル数 のようにチャンネル#0から始め、チャンネル#nで終
    了するように割り当てるステップとを含むシステム構築
    方法。
JP4283460A 1991-10-03 1992-09-30 マルチチャンネルイメージ処理システムをしきい化し、構築する方法およびそのためのシステム Pending JPH05334435A (ja)

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US77079291A 1991-10-03 1991-10-03
US770792 1991-10-03

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