JPH05331573A - 液体燃料供給機器用導電材料 - Google Patents
液体燃料供給機器用導電材料Info
- Publication number
- JPH05331573A JPH05331573A JP7249792A JP7249792A JPH05331573A JP H05331573 A JPH05331573 A JP H05331573A JP 7249792 A JP7249792 A JP 7249792A JP 7249792 A JP7249792 A JP 7249792A JP H05331573 A JPH05331573 A JP H05331573A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid fuel
- feeding equipment
- fuel feeding
- electric resistance
- conducting material
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 自動車等の燃料として使用されるガソリン、
アルコール等の液体燃料噴射装置に使用される液体燃料
供給機器用導電材料の導電性、電気抵抗温度係数、耐食
性を改善する。 【構成】 Zn18〜42wt%を含み、更にP0.00
5〜0.1wt%、Sn0.01〜0.5wt%のうち1種
又は2種を含み、残部Cuと不可避的不純物からなる液
体燃料供給機器用導電材料。
アルコール等の液体燃料噴射装置に使用される液体燃料
供給機器用導電材料の導電性、電気抵抗温度係数、耐食
性を改善する。 【構成】 Zn18〜42wt%を含み、更にP0.00
5〜0.1wt%、Sn0.01〜0.5wt%のうち1種
又は2種を含み、残部Cuと不可避的不純物からなる液
体燃料供給機器用導電材料。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の燃料として
使用されるガソリン、アルコール等の液体燃料噴射装置
に使用される液体燃料供給機器用導電材料に関するもの
で、特に電気抵抗、電気抵抗温度係数、耐食性を改善し
たものである。
使用されるガソリン、アルコール等の液体燃料噴射装置
に使用される液体燃料供給機器用導電材料に関するもの
で、特に電気抵抗、電気抵抗温度係数、耐食性を改善し
たものである。
【0002】
【従来の技術】従来液体燃料噴射装置の電磁石用のコイ
ルには、エナメル等の絶縁物で被覆されたZn35wt%
(以下wt%を%と略記)を含み、残部がCuよりなるい
わゆる黄銅線が使用されている。この種のコイル巻線に
要求される特性としては、電気抵抗が小さいこと、電気
抵抗温度係数が小さいこと、更には通電状態における液
体燃料中における耐食性が良好なことが挙げられる。
ルには、エナメル等の絶縁物で被覆されたZn35wt%
(以下wt%を%と略記)を含み、残部がCuよりなるい
わゆる黄銅線が使用されている。この種のコイル巻線に
要求される特性としては、電気抵抗が小さいこと、電気
抵抗温度係数が小さいこと、更には通電状態における液
体燃料中における耐食性が良好なことが挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記液体燃料
には、通常微量の水分が含まれており、この水分の作用
により電圧が印加された機器の長期間の使用中に、時と
して腐食が発生し、著しい場合には断線に至る場合があ
る。このため液体燃料中で、電圧が印加された状態にお
ける黄銅線の耐食性を改善するため、種々の検討が行わ
れている。
には、通常微量の水分が含まれており、この水分の作用
により電圧が印加された機器の長期間の使用中に、時と
して腐食が発生し、著しい場合には断線に至る場合があ
る。このため液体燃料中で、電圧が印加された状態にお
ける黄銅線の耐食性を改善するため、種々の検討が行わ
れている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこれに鑑み種々
検討の結果、導電性、電気抵抗温度係数が優れ、液体燃
料中で電圧が印加された状態における耐食性を改善した
液体燃料供給機器用導電材料を開発したものである。
検討の結果、導電性、電気抵抗温度係数が優れ、液体燃
料中で電圧が印加された状態における耐食性を改善した
液体燃料供給機器用導電材料を開発したものである。
【0005】即ち本発明は、Zn18〜42%を含み、
更にP0.005〜0.1%、Sn0.01〜0.5%
のうち1種又は2種を含み、残部Cuと不可避的不純物
からなることを特徴とするものである。
更にP0.005〜0.1%、Sn0.01〜0.5%
のうち1種又は2種を含み、残部Cuと不可避的不純物
からなることを特徴とするものである。
【0006】
【作用】本発明は黄銅にP0.005〜0.1%、Sn
0.01〜0.5%の1種又は2種を添加することによ
り黄銅の電気抵抗温度係数を改善すると共に、燃料中に
おける耐食性を向上したもので、本発明材料の合金組成
を上記如く限定したのは次の理由によるものである。
0.01〜0.5%の1種又は2種を添加することによ
り黄銅の電気抵抗温度係数を改善すると共に、燃料中に
おける耐食性を向上したもので、本発明材料の合金組成
を上記如く限定したのは次の理由によるものである。
【0007】ZnはCuよりも安価で電気抵抗温度係数
を改善するため多量に添加する方が経済性の点で好まし
いが、導電率と加工性を考慮するとZnの含有量は18
〜42%で、下限未満では十分な電気抵抗温度係数が得
られず、上限を越えると加工性が低下する。しかして経
済性と電気抵抗温度係数の点からZn含有量は32〜3
8%とすることが望ましい。
を改善するため多量に添加する方が経済性の点で好まし
いが、導電率と加工性を考慮するとZnの含有量は18
〜42%で、下限未満では十分な電気抵抗温度係数が得
られず、上限を越えると加工性が低下する。しかして経
済性と電気抵抗温度係数の点からZn含有量は32〜3
8%とすることが望ましい。
【0008】P,Snはいずれも電気抵抗温度係数と耐
食性を改善する。しかしてSnは高価であるため経済性
を考慮すると、少量の添加で効果が大きくかつ安価なP
を添加することが望ましい。そしてP含有量を0.00
5〜0.1%、Sn含有量を0.01〜0.5%のうち
1種又は2種の添加は、いずれも下限未満では効果が不
十分であり、上限を越えると伸線加工性が低下するから
である。またP,Sn共存の場合は、それらの相乗効果
により、より耐食性が向上する。
食性を改善する。しかしてSnは高価であるため経済性
を考慮すると、少量の添加で効果が大きくかつ安価なP
を添加することが望ましい。そしてP含有量を0.00
5〜0.1%、Sn含有量を0.01〜0.5%のうち
1種又は2種の添加は、いずれも下限未満では効果が不
十分であり、上限を越えると伸線加工性が低下するから
である。またP,Sn共存の場合は、それらの相乗効果
により、より耐食性が向上する。
【0009】
【実施例】以下本発明を実施例について説明する。表1
に示す組成の合金を通常の溶解鋳造、押出し、圧延、焼
鈍及び伸線加工を行うことにより、直径0.3mmの線材
とし、これに厚さ0.015mmのエナメル被覆を行った
線材を用いて内燃機関用燃料噴射弁を作成した。
に示す組成の合金を通常の溶解鋳造、押出し、圧延、焼
鈍及び伸線加工を行うことにより、直径0.3mmの線材
とし、これに厚さ0.015mmのエナメル被覆を行った
線材を用いて内燃機関用燃料噴射弁を作成した。
【0010】上記燃料噴射弁を用い、水分1%、アルコ
ール30%、ガソリン69%の燃料中で通電させ寿命テ
ストを行った。このとき腐食を加速するため液体燃料の
温度を80℃に保った。なお従来の燃料噴射弁はコイル
部への燃料侵入を防止するためにOリングが設けられて
いるが、シール性悪化によりコイルが燃料中に浸される
ことがあった。そこでこの実施例ではコイル部へ燃料が
侵入する燃料噴射弁を用いた。そしてこれら線材につい
て、通常行われている方法で導電率及び電気抵抗温度係
数を測定し、それらの結果を表2に示した。なお表2に
おいて加工性を良と表示したものは、伸線加工時の断線
回数が製品10kgあたり皆無であったのに対して、不可
と表示したものは3〜10回の頻度で断線が発生した。
ール30%、ガソリン69%の燃料中で通電させ寿命テ
ストを行った。このとき腐食を加速するため液体燃料の
温度を80℃に保った。なお従来の燃料噴射弁はコイル
部への燃料侵入を防止するためにOリングが設けられて
いるが、シール性悪化によりコイルが燃料中に浸される
ことがあった。そこでこの実施例ではコイル部へ燃料が
侵入する燃料噴射弁を用いた。そしてこれら線材につい
て、通常行われている方法で導電率及び電気抵抗温度係
数を測定し、それらの結果を表2に示した。なお表2に
おいて加工性を良と表示したものは、伸線加工時の断線
回数が製品10kgあたり皆無であったのに対して、不可
と表示したものは3〜10回の頻度で断線が発生した。
【0011】
【表1】
【0012】
【表2】
【0013】表1及び表2から明らかなように本発明例
によるものは、従来例と比較し導電性、電気抵抗温度係
数が向上し、かつはるかに優れた耐食性を有することが
判る。これに対し、本発明の合金組成から外れる比較例
では、導電性、電気抵抗温度係数、耐食性の何れか一つ
以上が劣ることが判る。特にZn,P,Snのいずれか
1種以上の含有量が多い比較例No. 20〜No. 23で
は、加工性が著しく劣るところから工業材料としては好
ましくないことが判る。
によるものは、従来例と比較し導電性、電気抵抗温度係
数が向上し、かつはるかに優れた耐食性を有することが
判る。これに対し、本発明の合金組成から外れる比較例
では、導電性、電気抵抗温度係数、耐食性の何れか一つ
以上が劣ることが判る。特にZn,P,Snのいずれか
1種以上の含有量が多い比較例No. 20〜No. 23で
は、加工性が著しく劣るところから工業材料としては好
ましくないことが判る。
【0014】なお本実施例では燃料噴射弁の電磁コイル
用巻線材料として本発明の導電材料を使用したが、本発
明の導電材料はインタンク型燃料ポンプ駆動用モータの
巻線材料、給電用ターミナル材料あるいはターミナルプ
レート材料などに用いても、その優れた導電性、電気抵
抗、温度係数及び耐食性により高性能で長寿命の液体燃
料供給機器を提供することができる。
用巻線材料として本発明の導電材料を使用したが、本発
明の導電材料はインタンク型燃料ポンプ駆動用モータの
巻線材料、給電用ターミナル材料あるいはターミナルプ
レート材料などに用いても、その優れた導電性、電気抵
抗、温度係数及び耐食性により高性能で長寿命の液体燃
料供給機器を提供することができる。
【0015】
【発明の効果】このように本発明によれば導電性、電気
抵抗温度係数、耐食性に優れた液体燃料供給機器用導電
材料が得られ、液体燃料噴射装置等の機器寿命を向上す
ることができる顕著な効果を奏する。
抵抗温度係数、耐食性に優れた液体燃料供給機器用導電
材料が得られ、液体燃料噴射装置等の機器寿命を向上す
ることができる顕著な効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中井 正則 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 時森 好孝 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 木内 英雄 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 Zn18〜42wt%を含み、更にP0.
005〜0.1wt%、Sn0.01〜0.5wt%のうち
1種又は2種を含み、残部Cuと不可避的不純物からな
ることを特徴とする液体燃料供給機器用導電材料。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7249792A JPH05331573A (ja) | 1992-02-21 | 1992-02-21 | 液体燃料供給機器用導電材料 |
DE19934304878 DE4304878A1 (ja) | 1992-02-21 | 1993-02-17 | |
GB9303415A GB2264306B (en) | 1992-02-21 | 1993-02-19 | Electroconductive material for liquid fuel supply instruments |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7249792A JPH05331573A (ja) | 1992-02-21 | 1992-02-21 | 液体燃料供給機器用導電材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05331573A true JPH05331573A (ja) | 1993-12-14 |
Family
ID=13491030
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7249792A Pending JPH05331573A (ja) | 1992-02-21 | 1992-02-21 | 液体燃料供給機器用導電材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05331573A (ja) |
-
1992
- 1992-02-21 JP JP7249792A patent/JPH05331573A/ja active Pending
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