JPH0532986A - 冷凍機油 - Google Patents
冷凍機油Info
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- JPH0532986A JPH0532986A JP20886991A JP20886991A JPH0532986A JP H0532986 A JPH0532986 A JP H0532986A JP 20886991 A JP20886991 A JP 20886991A JP 20886991 A JP20886991 A JP 20886991A JP H0532986 A JPH0532986 A JP H0532986A
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- Japan
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- refrigerating machine
- machine oil
- integer
- group
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 次の一般式、
R1 〔O(PO)l (EO)m R2 〕n
(式中のR1 は炭素数1〜10の飽和炭化水素のn価
基、POはオキシプロピレン基、EOはオキシエチレン
基、R2 は水素原子又はアルキル基を示し、R1 とR2
の炭素数の和は10以下であり、lは1以上の整数、m
はO又はlを超えない整数、nは1〜6の整数を示す)
で表わされる、平均分子量が300を超え1800以下
のポリエーテル化合物を主成分とするトリフルオロメタ
ン及び/又はペンタフルオロエタンを含有する冷媒用の
冷凍機油。 【効果】 トリフルオロメタン、ペンタフルオロエタン
等の新規冷媒との相溶性に優れ、潤滑性、熱安定性も良
好であり、かかる新規冷媒やこれらを含む冷媒を用いる
冷凍機用の潤滑油として好適に使用することができる。
基、POはオキシプロピレン基、EOはオキシエチレン
基、R2 は水素原子又はアルキル基を示し、R1 とR2
の炭素数の和は10以下であり、lは1以上の整数、m
はO又はlを超えない整数、nは1〜6の整数を示す)
で表わされる、平均分子量が300を超え1800以下
のポリエーテル化合物を主成分とするトリフルオロメタ
ン及び/又はペンタフルオロエタンを含有する冷媒用の
冷凍機油。 【効果】 トリフルオロメタン、ペンタフルオロエタン
等の新規冷媒との相溶性に優れ、潤滑性、熱安定性も良
好であり、かかる新規冷媒やこれらを含む冷媒を用いる
冷凍機用の潤滑油として好適に使用することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な冷媒用の冷凍機
油に関し、さらに詳しくは、塩素を含有し、分解してオ
ゾン層を破壊する冷媒と考えられているモノクロロジフ
ルオロメタン(以下、R−22と略す)等の代替品とな
ると目されている塩素を含有しないハイドロフルオロカ
ーボンであるトリフルオロメタン(以下、R−32と略
す)、又はペンタフルオロエタン(以下、R−125と
略す)を含有する冷媒との相溶性に優れ、かつ潤滑性、
安定性等の特性に優れた冷凍機油に関する。
油に関し、さらに詳しくは、塩素を含有し、分解してオ
ゾン層を破壊する冷媒と考えられているモノクロロジフ
ルオロメタン(以下、R−22と略す)等の代替品とな
ると目されている塩素を含有しないハイドロフルオロカ
ーボンであるトリフルオロメタン(以下、R−32と略
す)、又はペンタフルオロエタン(以下、R−125と
略す)を含有する冷媒との相溶性に優れ、かつ潤滑性、
安定性等の特性に優れた冷凍機油に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、圧縮型冷凍機は圧縮機、凝縮
器、膨張弁、蒸発器から構成され、冷媒と潤滑油の混合
物がこの密封された系内を循環する。冷媒と潤滑油は循
環工程において圧縮機内では50℃以上の温度となり、
冷却器内では−40℃程度の低温となるので、この−4
0℃〜+50℃の温度範囲で、互いに分離することなく
相溶することが必要である。冷凍機の運転中に層分離が
生じた場合には、圧縮機の焼き付きや蒸発器の効率低下
を引き起こし、装置の寿命や効率に著しい悪影響を与え
ることになる。
器、膨張弁、蒸発器から構成され、冷媒と潤滑油の混合
物がこの密封された系内を循環する。冷媒と潤滑油は循
環工程において圧縮機内では50℃以上の温度となり、
冷却器内では−40℃程度の低温となるので、この−4
0℃〜+50℃の温度範囲で、互いに分離することなく
相溶することが必要である。冷凍機の運転中に層分離が
生じた場合には、圧縮機の焼き付きや蒸発器の効率低下
を引き起こし、装置の寿命や効率に著しい悪影響を与え
ることになる。
【0003】また、冷凍機油は、特に高温で潤滑に必要
な油膜を保持できる粘度が重要となる。通常、冷媒と混
合する前の潤滑油の粘度は、100℃で2〜50cSt 程
度であり、これより粘度が低いと油膜が薄くなり潤滑不
良を起こしやすく、高いと熱交換の効率が低下する。ま
た冷凍機油は、広い温度範囲で使用さることから、その
粘度指数は高いことが好ましく、通常40以上の粘度指
数が要求される。更に、その他の性能として、フロン雰
囲気での安定性、膨張弁での氷結による弁の閉塞を防止
するための低い吸湿性、モータ内蔵の圧縮機の場合は高
い電気絶縁性が要求される。
な油膜を保持できる粘度が重要となる。通常、冷媒と混
合する前の潤滑油の粘度は、100℃で2〜50cSt 程
度であり、これより粘度が低いと油膜が薄くなり潤滑不
良を起こしやすく、高いと熱交換の効率が低下する。ま
た冷凍機油は、広い温度範囲で使用さることから、その
粘度指数は高いことが好ましく、通常40以上の粘度指
数が要求される。更に、その他の性能として、フロン雰
囲気での安定性、膨張弁での氷結による弁の閉塞を防止
するための低い吸湿性、モータ内蔵の圧縮機の場合は高
い電気絶縁性が要求される。
【0004】一方、冷凍機用の冷媒には、通称フロンと
呼ばれているクロロフルオロアルカン類やハイドロクロ
ロフルオロアルカン類が広く使用されている。その中で
も、特にR−22はエアコン用や産業用に多く用いられ
ている。しかし、R−22のように分子内に塩素を含む
ハイドロクロロフルオロアルカン類は、クロロフルオロ
アルカン類とともにオゾン層を破壊するなど環境汚染を
もたらすおそれがあることから、最近世界的にその使用
規制が厳しくなる傾向にある。そのため、新しい冷媒と
して塩素を含有しないハイドロフルオロカーボンR−3
2やR−125、さらにはそれらと1,1−ジフルオロ
エタン(以下、R−152aと略す)、1,1,1,2
−テトラフルオロエタン(以下、R−134aと略す)
などとの混合冷媒などが提案されている。これらの冷媒
は、オゾン層を破壊するおそれが少ない上に、従来の冷
凍機の構造を殆ど変更することなく、R−22と代替す
ることが可能であるから、ルームエアコンや産業用冷凍
機への実用化が期待されている。
呼ばれているクロロフルオロアルカン類やハイドロクロ
ロフルオロアルカン類が広く使用されている。その中で
も、特にR−22はエアコン用や産業用に多く用いられ
ている。しかし、R−22のように分子内に塩素を含む
ハイドロクロロフルオロアルカン類は、クロロフルオロ
アルカン類とともにオゾン層を破壊するなど環境汚染を
もたらすおそれがあることから、最近世界的にその使用
規制が厳しくなる傾向にある。そのため、新しい冷媒と
して塩素を含有しないハイドロフルオロカーボンR−3
2やR−125、さらにはそれらと1,1−ジフルオロ
エタン(以下、R−152aと略す)、1,1,1,2
−テトラフルオロエタン(以下、R−134aと略す)
などとの混合冷媒などが提案されている。これらの冷媒
は、オゾン層を破壊するおそれが少ない上に、従来の冷
凍機の構造を殆ど変更することなく、R−22と代替す
ることが可能であるから、ルームエアコンや産業用冷凍
機への実用化が期待されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなR
−22の代替品と目される新規な冷媒R−32、R−1
25や、それらを含有する前記の混合冷媒等を使用する
場合、従来R−22と共に用いられてきた潤滑油、即ち
パラフィン系鉱油、ナフテン系鉱油、アルキルベンゼン
などは、新規冷媒との相溶性が悪く全く使用できない。
−22の代替品と目される新規な冷媒R−32、R−1
25や、それらを含有する前記の混合冷媒等を使用する
場合、従来R−22と共に用いられてきた潤滑油、即ち
パラフィン系鉱油、ナフテン系鉱油、アルキルベンゼン
などは、新規冷媒との相溶性が悪く全く使用できない。
【0006】そこで本発明は、R−32及び/又はR−
125、あるいはこれらを含有する混合冷媒等との相溶
性が使用温度全範囲に亘って良好であり、フロン雰囲気
での高い安定性、低い吸湿性、高い電気絶縁性を有し、
耐加水分解性の良好な冷凍機油を提供することを目的に
なされたものである。
125、あるいはこれらを含有する混合冷媒等との相溶
性が使用温度全範囲に亘って良好であり、フロン雰囲気
での高い安定性、低い吸湿性、高い電気絶縁性を有し、
耐加水分解性の良好な冷凍機油を提供することを目的に
なされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特定のポ
リエーテル化合物を主成分とする冷凍機油がR−32及
び/又はR−125、あるいはこれらを含有する混合冷
媒との相溶性に優れ、前述の目的に適合しうることを見
出し、本発明を完成するに至った。
リエーテル化合物を主成分とする冷凍機油がR−32及
び/又はR−125、あるいはこれらを含有する混合冷
媒との相溶性に優れ、前述の目的に適合しうることを見
出し、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明は、次の一般式、
R1 〔O(PO)l (EO)m R2 〕n
(式中のR1 は炭素数1〜10の飽和炭化水素のn価
基、POはオキシプロピレン基、EOはオキシエチレン
基、R2 は水素原子又はアルキル基を示し、R1 とR2
の炭素数の和は10以下であり、lは1以上の整数、m
はOまたはlを超えない整数、nは1〜6の整数を示
す)で表わされる、平均分子量が300を超え1800
以下のポリエーテル化合物を主成分とするトリフルオロ
メタン及び/又はペンタフルオロエタンを含有する冷媒
用の冷凍機油に関するものである。
基、POはオキシプロピレン基、EOはオキシエチレン
基、R2 は水素原子又はアルキル基を示し、R1 とR2
の炭素数の和は10以下であり、lは1以上の整数、m
はOまたはlを超えない整数、nは1〜6の整数を示
す)で表わされる、平均分子量が300を超え1800
以下のポリエーテル化合物を主成分とするトリフルオロ
メタン及び/又はペンタフルオロエタンを含有する冷媒
用の冷凍機油に関するものである。
【0009】前記式中のR1 は、炭素数1〜10のアル
キル基、又は炭素数2〜10の2〜6価アルコールから
誘導される炭化水素残基であり、好ましくはメチル基、
エチル基、エチレン基、プロピル基、プロピレン基、ト
リメチレン基、1,2,3−プロパントリイル基などで
ある。
キル基、又は炭素数2〜10の2〜6価アルコールから
誘導される炭化水素残基であり、好ましくはメチル基、
エチル基、エチレン基、プロピル基、プロピレン基、ト
リメチレン基、1,2,3−プロパントリイル基などで
ある。
【0010】また、前記式中lは1以上の整数、mはO
またはlを超えない整数、nは1〜6の整数であり、
l,m及びnはポリエーテル化合物の平均分子量が30
0を超え1800以下となるように、好ましくは400 〜
1500となるように選定する。
またはlを超えない整数、nは1〜6の整数であり、
l,m及びnはポリエーテル化合物の平均分子量が30
0を超え1800以下となるように、好ましくは400 〜
1500となるように選定する。
【0011】更に、前記式中のl個のオキシプロピレン
基とm個のオキシエチレン基との結合はブロック共重合
でもランダム共重合でも、いずれでもよい。また、n個
のR2 は夫々同一でも、異なっていてもよく、これは、
n個のl及びn個のmについても同様である。
基とm個のオキシエチレン基との結合はブロック共重合
でもランダム共重合でも、いずれでもよい。また、n個
のR2 は夫々同一でも、異なっていてもよく、これは、
n個のl及びn個のmについても同様である。
【0012】また、本発明において使用する前記式で表
わされるポリエーテル化合物は100℃における動粘度
を、潤滑性、相溶性を保持する上で、2〜15cSt に調
整することが好ましい。更に、かかるポリエーテル化合
物は単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用い
てもよい。本発明の冷凍機油はR−32、R−125等
の冷媒用の潤滑油として添加する場合、その添加量は冷
媒及び冷凍機油の種類、冷凍機の種類によっても異なる
が、通常は冷媒90〜10重量部に対し、冷凍機油10
〜90重量部が好ましい。
わされるポリエーテル化合物は100℃における動粘度
を、潤滑性、相溶性を保持する上で、2〜15cSt に調
整することが好ましい。更に、かかるポリエーテル化合
物は単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用い
てもよい。本発明の冷凍機油はR−32、R−125等
の冷媒用の潤滑油として添加する場合、その添加量は冷
媒及び冷凍機油の種類、冷凍機の種類によっても異なる
が、通常は冷媒90〜10重量部に対し、冷凍機油10
〜90重量部が好ましい。
【0013】また、本発明の冷凍機油はR−32又はR
−125を含有する冷媒用の冷凍機油であり、かかる冷
媒がR−32単体、R−125単体、R−32とR−1
25との混合物、あるいはこれらにR−152a及び/
又はR−134aを含有する混合物であっても本発明の
冷凍機油を使用することができる。
−125を含有する冷媒用の冷凍機油であり、かかる冷
媒がR−32単体、R−125単体、R−32とR−1
25との混合物、あるいはこれらにR−152a及び/
又はR−134aを含有する混合物であっても本発明の
冷凍機油を使用することができる。
【0014】なお、本発明の冷凍機油には、冷凍機油と
しての機能を満足する範囲において、合成油や鉱油等の
潤滑油を適宜混合できることはいうまでもなく、また従
来、冷凍機油に使用されている公知の各種添加剤、例え
ば、リン系の耐荷重添加剤、アミン、フェノールなどの
酸化防止剤、ベンゾトリアゾールなどの金属不活性剤、
シリコーンなどの消泡剤、カルボン酸などの油性剤、ア
ルケニルコハク酸などの防錆剤等を所望により添加する
ことができる。
しての機能を満足する範囲において、合成油や鉱油等の
潤滑油を適宜混合できることはいうまでもなく、また従
来、冷凍機油に使用されている公知の各種添加剤、例え
ば、リン系の耐荷重添加剤、アミン、フェノールなどの
酸化防止剤、ベンゾトリアゾールなどの金属不活性剤、
シリコーンなどの消泡剤、カルボン酸などの油性剤、ア
ルケニルコハク酸などの防錆剤等を所望により添加する
ことができる。
【0015】
【作用】本発明において使用する前記式のポリエーテル
化合物の平均分子量を、300を超え1800以下に制
限するのは以下の理由による。すなわち、平均分子量が
300以下では100℃における動粘度が2cSt 以下と
なり、これでは十分な潤滑性を保持することができず、
一方、平均分子量が1800を超えるとR−32、R−
125等と相溶しなくなるからである。
化合物の平均分子量を、300を超え1800以下に制
限するのは以下の理由による。すなわち、平均分子量が
300以下では100℃における動粘度が2cSt 以下と
なり、これでは十分な潤滑性を保持することができず、
一方、平均分子量が1800を超えるとR−32、R−
125等と相溶しなくなるからである。
【0016】かかる平均分子量の調整は、式中のオキシ
エチレン基及びオキシプロピレン基の重合度及び〔O
(PO)l (EO)m R2 〕の付加量(n)によって成
される。本発明において、オキシブチレン基以上、すな
わち炭素数4以上のオキシアルキレン基を含有するポリ
エーテル化合物は、R−32、R−125等と相溶しな
くなるので使用することができない。また、オキシエチ
レン基のみを含むポリエーテル化合物は流動点が高く、
単独で使用することができず、さらにオキシエチレン基
とオキシプロピレン基との割合が5:5(モル比)より
もオキシエチレン基が多くなる方向に変化すると、すな
わち前記式中のlとmがm>lの関係になると、やはり
流動点等の低温特性が悪化して行き、ついには室温で固
化するので好ましくない。これに対して、オキシプロピ
レン基のみを含む、すなわち前記式中のmがゼロである
ポリエーテル化合物は使用することができるが、好まし
くは、オキシエチレン基とオキシプロピレン基との共重
合物とする。
エチレン基及びオキシプロピレン基の重合度及び〔O
(PO)l (EO)m R2 〕の付加量(n)によって成
される。本発明において、オキシブチレン基以上、すな
わち炭素数4以上のオキシアルキレン基を含有するポリ
エーテル化合物は、R−32、R−125等と相溶しな
くなるので使用することができない。また、オキシエチ
レン基のみを含むポリエーテル化合物は流動点が高く、
単独で使用することができず、さらにオキシエチレン基
とオキシプロピレン基との割合が5:5(モル比)より
もオキシエチレン基が多くなる方向に変化すると、すな
わち前記式中のlとmがm>lの関係になると、やはり
流動点等の低温特性が悪化して行き、ついには室温で固
化するので好ましくない。これに対して、オキシプロピ
レン基のみを含む、すなわち前記式中のmがゼロである
ポリエーテル化合物は使用することができるが、好まし
くは、オキシエチレン基とオキシプロピレン基との共重
合物とする。
【0017】本発明において使用するポリエーテル化合
物の前記式中のR1は、炭素数1 〜10の飽和炭化水素
のn価基、R2 は水素原子又はアルキル基であり、R1
とR2 の全炭素数の和は10以下であることを要する。
R−32、R−125等との相溶性の点からはR2 の炭
素数が小さい方が良く相溶し、R2 は水素原子又は炭素
数1〜4のアルキル基がより好ましく、一方、この炭素
数が10以上になると相溶しなくなるので使用できな
い。またR1 とR2 の炭素数の和を、10以下とするの
は、10を超えるとR−32、R−125等との相溶性
が低下し、実用性がなくなるからである。
物の前記式中のR1は、炭素数1 〜10の飽和炭化水素
のn価基、R2 は水素原子又はアルキル基であり、R1
とR2 の全炭素数の和は10以下であることを要する。
R−32、R−125等との相溶性の点からはR2 の炭
素数が小さい方が良く相溶し、R2 は水素原子又は炭素
数1〜4のアルキル基がより好ましく、一方、この炭素
数が10以上になると相溶しなくなるので使用できな
い。またR1 とR2 の炭素数の和を、10以下とするの
は、10を超えるとR−32、R−125等との相溶性
が低下し、実用性がなくなるからである。
【0018】
【実施例】以下、実施例により本発明をより具体的に説
明する。実施例1〜6 本発明の冷凍機油として、表1の実施例1〜6に示す構
造のポリエーテル化合物を用いた。冷凍機油としての性
能を、動粘度、冷媒との相溶性、潤滑性及び熱安定性の
試験を行って評価した。その評価結果を表1に示す。な
お、評価試験の方法は次のとおりである。
明する。実施例1〜6 本発明の冷凍機油として、表1の実施例1〜6に示す構
造のポリエーテル化合物を用いた。冷凍機油としての性
能を、動粘度、冷媒との相溶性、潤滑性及び熱安定性の
試験を行って評価した。その評価結果を表1に示す。な
お、評価試験の方法は次のとおりである。
【0019】相溶性
供試油0.6 gと冷媒(R−32、R−125、混合冷媒
A、混合冷媒B及び混合冷媒C)2.4 gとをガラスチュ
ーブに封入した後、毎分1℃で冷却を行い低温において
二層分離を起こす温度、すなわち二層分離温度を測定し
た。なお混合冷媒AはR−32とR−134aとを8:
2(重量比、以下同じ)で、混合冷媒BはR−125と
R−152aとを8:2で、また混合冷媒CはR−32
とR−125とR−134aとを5:4:1で混合した
混合冷媒である。
A、混合冷媒B及び混合冷媒C)2.4 gとをガラスチュ
ーブに封入した後、毎分1℃で冷却を行い低温において
二層分離を起こす温度、すなわち二層分離温度を測定し
た。なお混合冷媒AはR−32とR−134aとを8:
2(重量比、以下同じ)で、混合冷媒BはR−125と
R−152aとを8:2で、また混合冷媒CはR−32
とR−125とR−134aとを5:4:1で混合した
混合冷媒である。
【0020】潤滑性
ASTM D−3233−7に準拠し、ファレックス
(Falex )焼付荷重をR−125の吹き込み制御雰囲気
下(70ml/min )で測定した。熱安定性 ANSI/ASHRAE 97−1983に準じ、供試
油1gと冷媒(R−32及びR−125)1gと触媒
(鉄、銅、アルミニウムの各線)とをガラスチューブに
封入した後、175℃に加熱し、10日後に供試油の色
相をASTM表示にて判定した。
(Falex )焼付荷重をR−125の吹き込み制御雰囲気
下(70ml/min )で測定した。熱安定性 ANSI/ASHRAE 97−1983に準じ、供試
油1gと冷媒(R−32及びR−125)1gと触媒
(鉄、銅、アルミニウムの各線)とをガラスチューブに
封入した後、175℃に加熱し、10日後に供試油の色
相をASTM表示にて判定した。
【0021】比較例1〜8
また、比較のため、ナフテン鉱油系冷凍機油(比較例
1)、分岐型アルキルベンゼン(比較例2)及び表1の
比較例3〜5に示す構造のポリエーテル化合物を用い、
実施例と同じ試験方法により冷凍機油としての評価及び
冷媒との混合状態における性能評価を行った。その結果
を同じく表1に示す。なお表1中、比較例1のナフテン
鉱油系冷凍機油及び比較例2の分岐鎖アルキルベンゼン
の物性は次のとおりである。
1)、分岐型アルキルベンゼン(比較例2)及び表1の
比較例3〜5に示す構造のポリエーテル化合物を用い、
実施例と同じ試験方法により冷凍機油としての評価及び
冷媒との混合状態における性能評価を行った。その結果
を同じく表1に示す。なお表1中、比較例1のナフテン
鉱油系冷凍機油及び比較例2の分岐鎖アルキルベンゼン
の物性は次のとおりである。
【0022】
ナフテン鉱油系 分岐鎖
冷凍機油 アルキルベンゼン
密度 0.888 0.870
動粘度(cSt :100 ℃) 4.96 4.35
引火点(℃) 180 178
【0023】
【表1】
【0024】表1に示す実施例と比較例の評価結果か
ら、本発明の冷凍機油が新規な冷媒R−32、R−12
5等との相溶性に優れ、潤滑性、安定性が高く、総合的
に優れた性能であることが分かる。なお、比較例8とし
てオキシエチレンの量を多くした場合の影響をみるた
め、次式の化合物を試作した。 C4 H9 O(EO)m (PO)l H 上記式でm:l=6:4、平均分子量1600、動粘度
(100℃)17cSt この化合物の流動点は−10℃と高く、冷凍機油として
使用できないことが確かめられた。
ら、本発明の冷凍機油が新規な冷媒R−32、R−12
5等との相溶性に優れ、潤滑性、安定性が高く、総合的
に優れた性能であることが分かる。なお、比較例8とし
てオキシエチレンの量を多くした場合の影響をみるた
め、次式の化合物を試作した。 C4 H9 O(EO)m (PO)l H 上記式でm:l=6:4、平均分子量1600、動粘度
(100℃)17cSt この化合物の流動点は−10℃と高く、冷凍機油として
使用できないことが確かめられた。
【0025】
【発明の効果】以上説明してきたように、特定のポリエ
ーテル化合物を主成分とする本発明の冷凍機油は、R−
32、R−125との相溶性に優れ、潤滑性、熱安定性
の良好な冷凍機油といえ、新規冷媒、R−32、R−1
25やこれらを含む冷媒を用いる冷凍機用の潤滑油とし
て好適に使用することができる。
ーテル化合物を主成分とする本発明の冷凍機油は、R−
32、R−125との相溶性に優れ、潤滑性、熱安定性
の良好な冷凍機油といえ、新規冷媒、R−32、R−1
25やこれらを含む冷媒を用いる冷凍機用の潤滑油とし
て好適に使用することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 次の一般式、 R1 〔O(PO)l (EO)m R2 〕n (式中のR1 は炭素数1〜10の飽和炭化水素のn価
基、POはオキシプロピレン基、EOはオキシエチレン
基、R2 は水素原子又はアルキル基を示し、R1 とR2
の炭素数の和は10以下であり、lは1以上の整数、m
はOまたはlを超えない整数、nは1〜6の整数を示
す)で表わされる、平均分子量が300を超え1800
以下のポリエーテル化合物を主成分とするトリフルオロ
メタン及び/又はペンタフルオロエタンを含有する冷媒
用の冷凍機油。 - 【請求項2】 前記のトリフルオロメタン及び/又はペ
ンタフルオロエタンを含有する冷媒が1,1−ジフルオ
ロエタン及び/又は1,1,1,2−テトラフルオロエ
タンを含有する混合物である請求項1記載の冷凍機油。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20886991A JPH0532986A (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | 冷凍機油 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20886991A JPH0532986A (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | 冷凍機油 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0532986A true JPH0532986A (ja) | 1993-02-09 |
Family
ID=16563471
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20886991A Pending JPH0532986A (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | 冷凍機油 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0532986A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100848063B1 (ko) * | 2002-07-11 | 2008-07-23 | 가부시키가이샤 저펜에너지 | 냉매 압축식 냉동 사이클 장치용 윤활유 및 작동 매체 |
CN111019741A (zh) * | 2018-10-10 | 2020-04-17 | 瑞孚化工(上海)有限公司 | 冷冻机油组成物及其应用 |
-
1991
- 1991-07-26 JP JP20886991A patent/JPH0532986A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100848063B1 (ko) * | 2002-07-11 | 2008-07-23 | 가부시키가이샤 저펜에너지 | 냉매 압축식 냉동 사이클 장치용 윤활유 및 작동 매체 |
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