JPH0532789U - キヤンドモータポンプ - Google Patents

キヤンドモータポンプ

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JPH0532789U
JPH0532789U JP7965891U JP7965891U JPH0532789U JP H0532789 U JPH0532789 U JP H0532789U JP 7965891 U JP7965891 U JP 7965891U JP 7965891 U JP7965891 U JP 7965891U JP H0532789 U JPH0532789 U JP H0532789U
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JP
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stator
loss
rotor
canned motor
motor pump
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JP7965891U
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義昭 小西
新 渋谷
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Nikkiso Co Ltd
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Nikkiso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ステータからの洩れ磁束による渦電流損失す
なわちキャン損失を抑制し、エネルギ損失の少ない高速
運転を可能とする。 【構成】 ロータスリーブ22を高強度の金属材で構成
し、ステータライナ24を電気不良導体プラスチック材
で構成すると共に、ステータスペース38に熱硬化性樹
脂40を注型する。ステータスペースに、バックアップ
スリーブ42を設け、これをパンチメタルや金網で構成
し、これも熱硬化性樹脂で注型することによりステータ
の内圧に対する強度を高め、これにより、ステータ側の
渦電流損失すなわちキャン損失を低減し、しかも高速ポ
ンプ回転速度領域におけるエネルギ損失を大幅に抑制す
ることができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、3相誘導形モータからなるモータ部を液密に構成したキャンドモー タポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、この種のキャンドモータポンプは、モータ部を構成するロータおよび ステータがそれぞれロータスリーブおよびステータライナで被覆され、したがっ てモータ部が液密に構成されるので、例えば各種の液体内で使用されるポンプ用 として広く賞用されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のこの種のキャンドモータポンプには、以下に述べるよう な難点が存在していた。
【0004】 一般に、ステータのバックアップスリーブ(ステータスペースに対応する部分 )では、ステータからの漏れ磁束が通過する。そこで、この漏れ磁束が通過する 部分に金属が存在すると渦電流損失が発生する。しかるに、前述したロータスリ ーブならびにステータライナは共に金属板から構成されている(一般にキャンと 呼称されているので、以下このように呼称する)ため、この両キャンには、ロー タの回転に伴って渦電流が発生し、これによるエネルギ損失(一般にキャン損失 と呼称されているので、以下このように呼称する)が発生する。そして、このキ ャン損失は、後述するように、駆動電源周波数に関与して増大する。しかるに、 近来ポンプ回転数の高速化要望によって前述周波数が増大するに従い、前記キャ ン損失が増大し大きな問題として提起されるに至ってきた。
【0005】 そこで、前記キャン損失について更に詳しく説明する。先ず、渦電流は、誘電 体上を通過する磁束が変化する際にこの磁束密度の変化を抑える方向に発生する 。したがって、ステータ側においては、磁極が順次変転して回転磁界が発生し磁 束密度が順次変化するので、ステータキャンには周波数に対応した渦電流が発生 する。一方、ロータ側においては、ロータは前記回転磁界の回転速度、すなわち モータの同期速度からスリップ分だけ低い回転速度で回転するので、ロータキャ ンには前記スリップ分に対応した過電流が発生する。なお、前記スリップは、同 期速度すなわち電源周波数に関与するが、その値は周波数に比較して充分小さい ことは勿論である。しかるに、前記過電流の発生において、これによる損失(キ ャン損失)は磁束の変化速度、すなわちステータキャンにおいては周波数、ロー タキャンにおいてはスリップ分に対してその2乗に比例して増大する。図2は、 このキャン損失(渦電流損失)kWを電源周波数Hzに対比して実測した一実施 例であるが、図中曲線A、B、Cはそれぞれステータキャン損失、ロータキャン 損失および全体のキャン損失を示している。これから分かるように、従来のキャ ンドモータポンプにおいては、ステータキャン損失ならびに全体のキャン損失が 周波数の増大に従って急激に増大することが明らかであろう。
【0006】 そこで、本考案の目的は、ポンプ速度を増大しても、すなわち電源周波数を増 大しても、渦電流損失(キャン損失)を小さく抑制することができるキャンドモ ータポンプを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
先の目的を達成するために、本考案に係るキャンドモータポンプは、ロータの 外周部を液密に被覆するロータスリーブを高強度の金属材により形成し、ステー タの内周部および両側スペース部を液密に被覆するステータライナを電気不良導 体プラスチック材により形成すると共に、ステータスペース部を熱硬化性樹脂で 注型することを特徴とする。
【0008】 この場合、ステータライナのステータスペースに対応する部分、例えばバック アップスリーブ部分は、パンチメタルもしくは金網で構成することにより洩れ磁 束による渦電流損失を低減し、さらにこれらを熱硬化性樹脂の注型により強度を 高めることができる。また、本考案は、殊に5000rpm以上で運転してもエ ネルギ損失のない、高速キャンドモータポンプとして効果的に適用することがで きる。
【0009】
【作用】
ステータライナは、電気不良導体プラスチック材により構成することで、渦電 流の発生を防止し、これにより渦電流損失(いわゆるキャン損失)の低減を達成 する。したがって、本考案においては、キャン損失はロータ側のキャン損失だけ に限定されるが、この場合洩れ磁束は主磁束よりも小さな値であるため、金属の 形状を変えることで渦電流損失を無視できる値まで低減することが可能であり、 しかも周波数にも大きく影響されることがないので、周波数すなわちポンプ回転 速度に関係なく前記損失を充分低い値に抑制することができる。
【0010】 なお、本考案においては、ステータライナはそのステータスペース部を熱硬化 性樹脂で注型することにより、ステータはそのステータコイルの絶縁ならびに内 部耐圧力を充分高く保持することができる。一方、ロータスリーブは強度の高い 金属材で構成することにより、殊に大型モータポンプの高速回転に対しても、ロ ータの強度を充分高く保持することができる。
【0011】
【実施例】
次に、本考案に係るキャンドモータポンプの一実施例につき添付図面を参照し ながら以下詳細に説明する。
【0012】 図1に、本考案の好適な一実施例を示すが、その全体的構成はこの種のキャン ドモータポンプのそれと同一であるので、先ず、これについて簡単に説明する。 キャンドモータポンプは、基本的にはモータ部10とポンプ部12とから構成 される。モータ部10は、回転軸14に固定されるロータ16とモータケーシン グ18に固定されるステータ20とからなり、これらはそれぞれロータスリーブ 22ならびにステータライナ24(これらについては後で詳述する)によって液 密に被覆されている。なお、回転軸14はその両側部を軸受26、26で支承し 、その自由端部に軸受モニタ28が設けられている。ポンプ部12は、回転軸1 4で支持されたインペラ30と、これを収容するポンプケーシング32とから構 成されている。そして、このような構成において、3相交流電流が端子箱34を 介してステータ20に供給されると、ステータ20に回転磁界が発生してロータ 16が回転し、これによりインペラ30が回転軸14を介して回転駆動して、ポ ンプ動作が行われる。なお、このポンプ動作時には、ポンプ吐出液の一部が循環 パイプ36、モータ部10内を通ってポンプ部12へ循環し、これによりモータ 部10の冷却が行われる。
【0013】 しかるに、本考案において、ロータスリーブ22は、通常のキャンドモータポ ンプと同様に、金属材、但し強度の高い好適にはSUS316或いはハステロイ C等から構成され、またステータライナ24は、特に電気不良導体であるプラス チック材、好適にはPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)製熱膨脹チューブ 24から構成される。そして、このチューブ24は、ステータ20の内周部およ び両側スペース部38、38に内挿した後、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂40 を注入してこれを硬化させる。
【0014】 この場合、チューブ24のステータスペース部38に対応する部分には、バッ クアップスリーブ42を設けて補強することができる。このバックアップスリー ブ42としては、例えばパンチメタルもしくは金網を使用することができる。す なわち、これらパンチメタルや金網は、それらを構成するパンチ孔や金属線によ ってこれらを通過する洩れ磁束によって発生する渦電流の動ける方向を限定して 、渦電流の大きさを制限することができる。この結果、渦電流損失の発生を充分 低減することができる。
【0015】 また、このようにバックアップスリーブ42として、パンチメタルや金網を使 用した場合、前述したように、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を注入してこれを 硬化させれば、前記パンチメタルや金網の隙間に熱硬化性樹脂が注型されて、ス テータの内圧に対し充分補強することができる。
【0016】 このように、本考案によれば、ステータライナは電気不良半導体であるプラス チックチューブから構成されるので、ステータライナには渦電流が発生せず、こ れによって渦電流損失(いわゆるキャン損失)は発生しない。従って、本考案に おいては、キャン損失はロータ側のキャン損失に限定されるが、このキャン損失 は前述したように、すなわち図2に曲線Bで示されるように、極めて小さくかつ 周波数(ポンプ回転速度)にも殆ど関与されないので、キャン損失はポンプ回転 速度に関係なく充分低い値に抑制することができる。そして、これによる効果は 、ポンプ回転速度が5000rpm以上である場合に、殊に顕著に発揮されるこ とが理解されるであろう。
【0017】 また、本考案によれば、ステータライナはそのステータスペース部が熱硬化性 樹脂で注型することにより、ステータはそのステータコイルの絶縁ならびに内部 耐圧力を充分高く保持することができる。一方、ロータスリーブは強度の高い金 属材により形成することにより、殊に大型モータポンプの高速回転に対しても、 ロータの強度を充分高く保持することができる。
【0018】 以上、本考案を好適な実施例について説明したが、本考案は前記実施例に限定 されることなく、その精神を逸脱しない範囲内において多くの設計変更が可能で ある。
【0019】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案に係るキャンドモータポンプにおいては、ロータ スリーブは強度の高い金属材により形成し、ステータライナは電気不良導体プラ スチック材により形成すると共に、そのステータスペース部を熱硬化性樹脂で注 型することにより、殊に電源周波数(ポンプ回転速度)の高い領域において、ス テータ側で発生するキャン損失(渦電流損失)を有効に低減することができる。 従って、殊に高速キャンドモータポンプの場合には、キャン損失を大きく抑制し 、エネルギ効率を大幅に向上することができる。
【0020】 しかも、本考案においては、ステータのコイル絶縁および内部耐圧力、ならび にロータの構造的強度を充分高く保持することができるので、殊に大型かつ高速 のキャンドモータポンプに対して安全かつ好適に適用し得る利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るキャンドモータポンプの一実施例
を示す断面図である。
【図2】従来のキャンドモータポンプにおけるキャン損
失を示すグラフである。
【符号の説明】
10 モータ部 12 ポンプ部 14 回転軸 16 ロータ 18 モータケージング 20 ステータ 22 ロータスリーブ 24 ステータライ
ナ(プラスチックチューブ) 26 軸受 28 軸受モニタ 30 インペラ 32 ポンプケーシ
ング 34 端子箱 36 循環パイプ 38 ステータスペース部 40 熱硬化性樹脂 42 バックアップスリーブ

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータの外周部を液密に被覆するロータ
    スリーブを高強度の金属材により形成し、ステータの内
    周部および両側スペース部を液密に被覆するステータラ
    イナを電気不良導体プラスチック材により形成すると共
    に、ステータスペース部を熱硬化性樹脂で注型すること
    を特徴とするキャンドモータポンプ。
  2. 【請求項2】 ステータライナのステータスペース部に
    対応する部分に、パンチメタルもしくは金網からなるバ
    ックアップスリーブを設けてなる請求項1記載のキャン
    ドモータポンプ。
  3. 【請求項3】 ロータの回転数を5000rpm以上に
    設定してなる請求項1記載のキャンドモータポンプ。
JP1991079658U 1991-10-01 1991-10-01 キャンドモータポンプ Expired - Lifetime JPH088317Y2 (ja)

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JP1991079658U JPH088317Y2 (ja) 1991-10-01 1991-10-01 キャンドモータポンプ

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JP1991079658U JPH088317Y2 (ja) 1991-10-01 1991-10-01 キャンドモータポンプ

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JPH0532789U true JPH0532789U (ja) 1993-04-30
JPH088317Y2 JPH088317Y2 (ja) 1996-03-06

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997024532A1 (fr) * 1995-12-28 1997-07-10 Ebara Corporation Ensemble pompe
JP2007512472A (ja) * 2003-11-21 2007-05-17 東京エレクトロン株式会社 超臨界二酸化炭素循環ポンプの設計
JP2014231796A (ja) * 2013-05-29 2014-12-11 日本電産サンキョー株式会社 ポンプ

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01166792U (ja) * 1988-05-16 1989-11-22
JPH02119992U (ja) * 1989-03-16 1990-09-27

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