JPH05327033A - 熱電変換素子及び熱電発電装置 - Google Patents

熱電変換素子及び熱電発電装置

Info

Publication number
JPH05327033A
JPH05327033A JP4123228A JP12322892A JPH05327033A JP H05327033 A JPH05327033 A JP H05327033A JP 4123228 A JP4123228 A JP 4123228A JP 12322892 A JP12322892 A JP 12322892A JP H05327033 A JPH05327033 A JP H05327033A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conversion element
thermoelectric conversion
thermoelectric
socket case
semiconductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4123228A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Shiono
修 塩野
Mitsuo Hayashibara
光男 林原
Asako Koyanagi
阿佐子 小柳
Masashi Oda
将史 小田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP4123228A priority Critical patent/JPH05327033A/ja
Publication of JPH05327033A publication Critical patent/JPH05327033A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】基板表面1に形成した電気絶縁層5を介して、
その上の一方の表面にP型10、一方の表面にN型半導
体15をそれぞれ形成し、そのP型10,N型半導体1
5を連結する連結電極20またはそれぞれの半導体を用
いて作製したP−N接合を半導体の一端側に有し、半導
体10,15の他端側表面に一対の電力取り出し電極3
0を設け、この他端側の基板1の少なくとも一部を絶縁
層5及び半導体10,15より突出させる。 【効果】熱電変換素子は従来よりも広範囲な用途で使用
でき、この素子を使用して構成された熱電発電装置は素
子の装着・脱着が容易である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱エネルギを電気エネ
ルギに変換する熱電変換素子及びその素子を備えた熱電
発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術として、例えば、特開昭59−22
2975号公報、図2に記載された熱電変換素子を図17に
示す。これは素子の一端側にP−N接合80を設け、他
端側に一対の電力取り出し電極36を設けたものであ
る。この素子のP−N接合80を加熱し、他端側を冷却
することにより、半導体に温度分布を形成し、素子に発
生した電力を一対の電力取り出し電極36から得られ
る。
【0003】また、蒸着法、あるいはスパッタリング法
等を用いて特開昭61−174780号公報、図1に記載される
様な薄膜アモルファス形状の素子も作られている。この
薄膜型熱電変換素子は基板と内部に流体の存在する管が
一体成形されており、基板上の電気的絶縁層を介して、
P型,N型半導体を形成し、この管に生じる温度分布
を、薄膜半導体に伝えて発電する。
【0004】熱電変換素子の一つ当たりの熱起電力は現
状ではまだ小さいが、この素子を複数使用して図18に
示す様な熱電発電装置を構成すれば、容易に大きな熱起
電力を得ることができる。この熱電発電装置は、例え
ば、電子技術総合研究所調査報告第208号、に記載の
様に、となり合う素子同士を直列接続し、その上に電気
的絶縁層9を形成したものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図17の様な
従来形状の熱電変換素子は、電流が流れる方向に対して
垂直方向、つまり、図において横方向から力が加わると
機械的強度に弱く、熱電素子の製造過程及び発電装置へ
の実装時に素子が破損し易い。
【0006】また、薄膜素子は冷却源となる管と基板と
が一体成形されているので用途が極く限られたものにな
り、汎用性に問題がある。そして、基板と管を別々に構
成して密着させる手法も具体的な手段が明示されるには
至っていない。
【0007】さらに、熱電変換素子を複数使用して構成
される図18の様な熱電発電装置では素子が破損あるい
は劣化した場合、その交換作業が非常に困難である。
【0008】以上の点をふまえて、本発明の第1の目的
は、機械的強度及び広範囲の用途で使用可能な熱電変換
素子を提供することにある。
【0009】第2の目的は、劣化が生じにくい熱電変換
素子を提供することにある。
【0010】第3の目的は、冷却源となる管を使用し
て、有効に温度差を得られる熱電変換素子を提供するこ
とにある。
【0011】第4の目的は、交換作業が容易な、第1の
目的の効果を持つ熱電発電装置を提供することにある。
【0012】第5の目的は、ソケットケースを交換する
だけで、素子の直列・並列接続を容易に変更できる熱電
発電装置を提供することにある。
【0013】第6の目的は、ソケットケースに設ける配
線パターンを簡略化できる熱電発電装置を提供すること
にある。
【0014】第7の目的は、ソケットケースを交換せず
に素子の取り付け方によって、第5の目的の効果を持つ
熱電発電装置を提供することにある。
【0015】第8の目的は、素子とソケットケースに設
けたそれぞれの電極同士の電気的接触に優れた熱電発電
装置を提供することにある。
【0016】第9の目的は、素子,ソケットケース,冷
却源となる管の取付部の熱伝導性が良好な熱電変換素子
を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
る手段は、素子を構成する基板の一部を突出させ、素子
に突出部を設けることにある。
【0018】上記第2の目的を達成する手段は、熱電半
導体及び半導体連結部の表面部分に電気的絶縁層を形成
することにある。
【0019】上記第3の目的を達成する手段は、冷却源
となる管を前記突出部に密着させて半導体表面に温度分
布を形成することにある。
【0020】上記第4の目的を達成する手段は、ソケッ
トケースに前記熱電変換素子を一つ以上装着して熱電発
電装置を構成することにある。
【0021】上記第5の目的を達成する手段は、ソケッ
トケースの素子挿入穴の一部とケース表面の一部に挿入
穴同士を結線する配線パターンを形成して、熱電発電装
置を構成することにある。
【0022】上記第6の目的を達成する手段は、となり
合う素子の電力取り出し電極を密着させ、複数個のまと
まった状態で素子を挿入できるソケットケースの穴の一
部に電極を設けて、熱電発電装置を構成することにあ
る。
【0023】上記第7の目的を達成する手段は、ソケッ
トケースの素子挿入穴を二つに分離し、その分離した表
面に電気的絶縁層を形成した、ソケットケースを複数個
使用して、熱電発電装置を構成することにある。
【0024】上記第8の目的を達成する手段は、ソケッ
トケースの素子挿入穴の一部に弾力性のある導電性材料
で形成した電極を設けることにある。
【0025】上記第9の目的を達成する手段は、管表
面,ソケットケース,熱電変換素子のそれぞれの取付部
間に、熱伝導性のあるペースト材またはシート材を用い
ることにある。
【0026】
【作用】本発明の熱電変換素子は第1の手段により、基
板に機械的及び熱的強度の強い物質を選択すれば構造的
に、先に示した横方向からの力が加わっても素子が破壊
することは少なく、基板と管を切り離したので、簡便性
及び汎用性に優れた単体素子として市場に供給できる。
【0027】第2の手段により、半導体及び電極の化学
的反応を抑えることができるので、素子特性の劣化を防
ぐこともできる。
【0028】第3の手段により、自然冷却に比べて効率
よく冷却でき、半導体表面に温度分布を形成することが
できる。
【0029】この熱電変換素子を組み合わせた熱電発電
装置は第4の手段により、ソケットケースの素子挿入穴
に素子の突出部を差し込む構造なので、個々の素子の交
換がしやすく、点検,修繕等が非常に容易にできる。
【0030】第5〜7の手段により、発電装置内の熱電
変換素子の出力を容易に直列または並列接続型に変える
ことができる。
【0031】第8の手段により、熱電変換素子とソケッ
トケースに設けたそれぞれの電極同士の接触を良好に
し、電気的開放状態を防ぐことができる。
【0032】第9の手段により、取付部間で熱抵抗を低
減し、効率よく熱を伝達できる。
【0033】
【実施例】図1,2または3は本発明の第1実施例であ
る。図1において、基板1は熱伝導率の高い金属,セラ
ミックス等の物質であれば良い。この基板1の表面に絶
縁層5を蒸着法やスパッタリング法等を用いて堆積させ
る。この絶縁層はSiO2,Al23等、電気絶縁性の
物質を用いる。さらに、絶縁層5の表面にP型半導体1
0とN型半導体15を堆積させ、その上の一端側に連結
電極20を堆積させP−N接合部とする。この堆積させ
る半導体は薄膜,厚膜等の膜状でもバルク状でも良い。
他端側には電力取り出し電極30を設ける。この電極は
熱電材料とオーミックに接触する物質を選択する。半導
体他端側の基板1は半導体10,15及び絶縁層5より
突出している。この突出部を冷接点,連結電極側を温接
点とする。このとき、熱電変換素子は基板1の温度分布
を半導体に伝えてこの半導体に生じる温度差により熱起
電力を生じる。
【0034】本実施例に示す熱電変換素子の特徴は、こ
の突出部にある。第4実施例以降で述べる熱電発電装置
において、この突出部をソケットケースに差し込むこと
により素子を取り付けることができる。また、素子のど
れか一つでも壊れてしまったり、特性が劣化した場合
等、修理,修繕時の素子交換作業を容易に行うことがで
きる。そして、素子単体として市場に供給することもで
きる。さらに、この素子は基板上に半導体を形成させた
ものなので、基板に機械的及び熱的強度の強い材料を選
択することにより、素子に電流が流れる方向に対して垂
直、つまり図で上下方向からの力に対して強度を増すこ
とができる。
【0035】図2は図1の連結電極20を設ける代わり
に、連結部をP−N接合で代用したものである。連結電
極20を使用せずに連結部を形成できるので製造工程を
簡略化することができる。さらに、金属−半導体接触に
よる接触抵抗や接合による障壁形成に関して考慮する必
要がない。また、図3は図1の素子で、基板1の最も大
きな面に温接点となる接合部を形成させたものである。
この構造は、 R=ρL/S (R:電気抵抗、ρ:電気抵抗率、L:電流が流れる方
向の素子の長さ、S:電流が流れる方向の素子の断面
積)の関係において、Lを小さく、Sを大きくした形で
あるため内部抵抗が低減され、大電流低電圧型の負荷に
好適な出力を得ることができる。
【0036】図4に第2実施例を示す。これは図1にお
いて、半導体10,15表面及び半導体連結部を電気的
絶縁性のある物質7で被覆したものである。この絶縁層
は前述同様SiO2 ,Al23等を蒸着法やスパッタリ
ング法等を用いて堆積させるか、樹脂系材料を塗って形
成させる。この構造は半導体が高温で酸化反応を起こし
たり、構成元素が気化して抜けることにより格子欠陥を
生じる材料に対して有効である。すなわち、絶縁層7で
素子表面を保護することにより、素子特性の劣化を防止
できる。また、何らかの原因により素子同士が接触した
場合に、電気回路的な短絡防止にもつながる。
【0037】図5に第3実施例を示す。これは図4で、
素子60の突出部を、低温流体が存在する管50に密着
させ、連結部側を温接点として基板に温度差を形成し、
その温度差を半導体表面に伝えて発電するものである。
【0038】本実施例は、自然冷却に比べて冷却効率が
良く、直に電力取り出し電極部を冷やさないので、電極
表面は錆,腐食等による劣化を生じない。
【0039】この図では素子突出部に冷却管50を複数
個密着させたり、螺旋状にして巻き付けているが、本実
施例は図7のように突出部先端を冷却管51に密着させ
た構成も含む。この管と突出部を密着させる手段には接
着剤,溶接等を用いた物理的方法やねじ,取付金具等を
用いた機械的方法があるが、汎用性に優れている機械的
方法を第4実施例として示す。
【0040】次に、図6及び図7に第4実施例を示す。
この図中にはソケットケース40内の配線は示していな
い。配線方法については第5及び第6実施例で示す。
【0041】図6において、ソケットケース40は少な
くとも図1ないし図4に示した素子の電力取り出し電極
30及び31まで全部入る凹部とさらにその凹部に素子
の突出部が入る凹部で構成される素子挿入穴55を有す
る。ソケットケース40の材質は熱伝導率の高い物質で
あれば良く、基板1と同様に金属,セラミックス等が挙
げられる。また、この例ではソケットケース40の素子
挿入穴55を取付管51の長さ方向に対して垂直に並べ
てあるが、本実施例はこの穴部を平行に並べた構造も含
む。この凹部に、図7に示す様に熱電変換素子61を取
り付け熱電発電装置を構成する。この熱電発電装置はソ
ケットケース40に素子61を差し込んだだけの簡単な
構造なので、素子が壊れたり、または、素子特性が劣化
したとき等、素子を容易に取り替えることができる。ソ
ケットケース40と冷却源となる管51の取付けは、ソ
ケットケース40に素子61を取り付けた側とは反対側
の表面を管51に密着させる。このとき、ソケットケー
ス40と管51の固定には数本のねじ75で簡単に取り
付けることができる。また熱源が振動を伴うものであっ
ても図に示すように一本のねじ76でソケットケース4
0と素子61を取り付けることができる。
【0042】また、第3実施例で示したようにソケット
ケース40の素子突出部を挿入する凹部を貫通させ、冷
却源となる管51に熱電変換素子を直に密着させても良
い。このとき素子の突出部断面部は取付管51の形状に
合わせて、完全に密着する様な形状にしておく。熱電発
電装置では、取付管51にソケットケース40を、ソケ
ットケース40に素子61を取り付ける際に、2カ所で
熱抵抗を考慮する必要があった。しかし、この構造をと
ると取付管51に素子61を直に接触できるので熱抵抗
を小さくすることができる。
【0043】この熱電発電装置の具体的な用途は、自動
車の排気口に連結部側を挿入または密着させ、ラジエー
タ水の流れる管表面に突出部側を取り付けて使用する。
この熱電発電装置の特徴は取り付ける対象物の仕様に依
存せず、素子形状を用途に合わせて自由に変えることが
できるので、素子を取り付ける場所も仕様に合わせて自
由に選べる。
【0044】図8及び図9に第5実施例を示す。図8は
素子62の熱起電力を直列に接続するソケットケース4
1と素子62で構成される熱電発電装置である。これは
ソケットケース41上の凹部上下面に電極部32を形成
させ、一方の凹部の下面と他方の凹部の上面同士がそれ
ぞれ電気的に接触するようにソケットケース41表面に
電極22を形成させたものである。ただし、電気回路的
な短絡を防ぐため、これ以外の凹面内や電極を形成した
ソケットケース表面は、電気絶縁性の物質で被覆してあ
る。尚、ソケットケース41が導電性の物質であれば、
まずソケットケース表面と挿入穴を電気的絶縁層で被覆
してから電極部32,22を形成させる。また、ソケッ
トケース41が導電性のない物質であれば、ケース表面
に配線パターンを作る代わりに、一方の凹部の下面と他
方の凹部の上面が貫通する穴を設け、その穴に導電性の
ある物質を入れてそれぞれの凹部同士が電気的に接触す
る様な構造でも良い。この素子挿入穴56に熱電変換素
子62をPN,PNまたはNP,NPの様に極性の向き
を常に同じにして取り付ける。
【0045】次に、図9は素子62の熱起電力を並列に
接続するソケットケース42と素子63で構成される熱
電発電装置である。これはソケットケース42上の凹部
左面と下面、また、凹部右面と上面がそれぞれ電気的に
接触するように電極部を形成させ、一方の凹部の左下面
と他方の凹部の左下面同士、また、一方の凹部の右上面
と他方の凹部の右上面同士がそれぞれ電気的に接触する
ようにソケットケース表面に電極28を形成させたもの
である。ただし左下面と右上面は電気的に接触しないよ
うに、また電極を形成したソケットケース表面は電気絶
縁性の物質で被覆してある。なお、並列接続の場合も前
述と同様に熱電変換素子62をPN,PNまたはNP,
NPの様に極性の向きを常に同じにして取り付ける。
【0046】この様に素子自身の仕様及び形状を変えな
くても、ソケットケースのみを代えることより容易に素
子の熱起電力を直並列接続に構成することができる。
【0047】図10に第6実施例を示す。これは図8の
素子挿入穴56同士を密着させて素子63単体同士のと
なり合う電力取り出し電極を密着させて、複数個のまと
まった状態で素子を挿入できる凹部を有するソケットケ
ース43で構成した熱電発電装置である。尚、熱電変換
素子63は第2実施例で示した素子を用いる。また、ソ
ケットケースの電極32は素子63の電力取り出し電極
を挿入する凹部の上端及び下端側に設ける。ソケットケ
ース43の材質は同様に導電性のある物質であれば、ソ
ケットケース全体を電気的絶縁層で被覆した後に電極を
形成する。
【0048】ソケットケース43に素子63を取り付け
ると各々の素子の電力取り出し電極同士が接触し合い、
電気回路的には図8と同様に素子の熱起電力を直列にし
たものとなる。これは図8と異なり、素子自身で直列接
続を形成しているのでソケットケースに施す配線パター
ンが簡略化される。
【0049】図11ないし図14に第7実施例を示す。
図11は前述した第5実施例の熱電発電装置、図8で、
ソケットケース41の素子挿入穴56を二つに分離でき
る様にしたものである。ソケットケース41の材質には
導電性のある物質を用いる。そして、この分離した面の
表面、管に取り付ける側の表面及び素子突出部挿入穴表
面には電気的絶縁層8を形成してある。
【0050】図12は冷却源となる管51にこのソケッ
トケース44を取り付けたものである。ただし、管とソ
ケットケース及び個々のソケットケースが互いに接触し
ない様に取り付ける。例えば、取付ねじが導電性を示さ
ない物質で形成されていたり、導電性を示さない物質ま
たは表面に電気的絶縁層を形成したもので両者をくくり
付ける等である。このソケットケースの素子挿入穴57
に素子の極性の向きをPN,PNまたはNP,NPと常
に同じになる様に取り付ければ、ソケットケース自身が
配線パターンの役目をし、素子の接続は電気回路的に直
列接続となり、熱起電力を得ることができる。
【0051】また、図13の様にソケットケース上に開
いている穴65にケースと同じ材質、または電気伝導性
のある物質でできている図14の様なパイプ状導電体7
0を取付け、そして素子の極性の向きをPN,NPまた
はNP,PNと常に互い違いに取り付ければ、一方のパ
イプがP型用,他方がN型用の電力取り出し電極とな
り、素子の接続を並列接続にすることができる。
【0052】この様に、この熱電発電装置は素子挿入穴
を二つに分離できるソケットケース1組だけあれば、電
極や配線パターンを設ける必要がなく、熱電変換素子の
極性の向きを変えて取り付けるだけで直並列接続兼用の
使い方ができ、さらに、挿入穴の穴の数も取り付ける管
の仕様や使用者の利用の仕方等により自由に変えられる
ので汎用性が大幅に向上する。
【0053】図15及び図16に第8実施例を示す。図
15は第4ないし第7実施例における熱電発電装置にお
いて、ソケットケース45に形成する電極34を弾力性
のある導電性材料で形成したものである。この図に示し
た電極34は家庭用電気コンセントケースに使用されて
いるものを想定したが、本実施例は図17に示すばね状
電極35も含む。
【0054】この様な形状の電極をソケットケースに形
成することにより、熱収縮及び熱膨張や機械的作用によ
る変形によって、ソケットケースと素子の取付部間に数
ミリ程度の隙間が生じても電極間の電気的接触を保持す
ることができる。
【0055】最後に、第9実施例を示す。
【0056】本実施例は、例えば、図7で、取付管51
にソケットケース40を、ソケットケース40に素子6
1を、または取付管51に素子61を取り付ける際に、
その取付部間に熱伝導の良好なペースト材やシート材を
挿入したものである。ペースト材及びシート材には熱伝
導度の高いAg,Cu,Al系化合物等を用いる。これ
は先に示した第4実施例と比べて、簡単に熱抵抗を低減
することができる。また、実施例の熱電発電装置と併合
して使用すれば、さらに熱抵抗を低減することができ
る。尚、熱収縮や変形によって取付部に隙間ができる可
能性があるならば、ペースト材は、ある程度粘性のある
物質,シート材は弾力性のある物質を使用する。
【0057】
【発明の効果】本発明の熱電変換素子は従来に比べて、
汎用性に優れ、この熱電変換素子を使用して構成された
熱電発電装置は簡便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例の要部を示す斜視図。
【図2】本発明の第一実施例の断面図。
【図3】本発明の第一実施例の断面図。
【図4】本発明の第2実施例の要部を示す斜視図。
【図5】本発明の第3実施例の要部を示す断面図。
【図6】本発明の第4実施例を示す要部を示す正面図。
【図7】側面図。
【図8】本発明の第5実施例の直列接続時の要部を示す
断面図。
【図9】並列接続時の正面図。
【図10】本発明の第6実施例を示す要部の断面図。
【図11】本発明の第7実施例を示す要部の断面図。
【図12】直列接続時の要部を示す正面図。
【図13】並列接続時の正面図。
【図14】図13で並列接続を可能にするパイプ状導電
体の説明図。
【図15】本発明の第8実施例を示すソケットケース凹
部の電極形状を示す断面図。
【図16】本発明の第8実施例を示すソケットケース凹
部の電極形状を示す断面図。
【図17】一般の熱電変換素子を説明する斜視図。
【図18】従来例を示す断面図。
【符号の説明】
1…基板、5…電気的絶縁層、10…P型半導体、15
…N型半導体、20…連結電極、30…電力取出し電
極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小田 将史 茨城県日立市森山町1168番地 株式会社日 立製作所エネルギー研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板表面に形成した電気絶縁層を介して、
    その上の一方の表面にP型,他方の表面にN型半導体を
    それぞれ形成し、前記P型,前記N型半導体を連結する
    連結電極、または、それぞれの前記半導体を用いて作製
    したP−N接合を前記半導体の一端側に有し、前記半導
    体の他端側表面に一対の電力取り出し電極を設け、この
    他端側の基板の少なくとも一部を前記電気絶縁層及び前
    記半導体より突出させたことを特徴とする熱電変換素
    子。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記P型,前記N型半
    導体及び前記半導体連結部の表面部分に電気絶縁層を形
    成させた熱電変換素子。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、冷却源として
    水または空気等の低温流体が内部に存在する管を前記突
    出部に密着させて使用する熱電変換素子。
  4. 【請求項4】請求項1または2の前記熱電変換素子にお
    ける一対の電力取り出し電極を挿入する凹部と、前記凹
    部に前記突出部を挿入する1組以上の凹部を有するソケ
    ットケースに前記熱電変換素子を装着した熱電発電装
    置。
  5. 【請求項5】請求項4において、前記ソケットケースの
    各々の前記凹部内面の一方側及び他方側の表面に電極を
    それぞれ設け、前記ソケットケースの表面の一部に一つ
    の凹部と他の凹部を結線する配線パターンを形成した熱
    電発電装置。
  6. 【請求項6】請求項4において、となり合う素子の電力
    取り出し電極を密着させ、複数個の素子を挿入できる凹
    部を設け、前記凹部内面の一方側及び他方側の表面に電
    極を形成し、前記凹部に複数個の前記突出部を挿入する
    凹部を設けた熱電発電装置。
  7. 【請求項7】請求項4において、前記熱電変換素子の突
    出部を挿入する前記ソケットケースの凹部を二つに分離
    し、その分離した表面に電気的絶縁層を形成した熱電発
    電装置。
  8. 【請求項8】請求項4,5,6または7において、前記
    熱電変換素子における一対の電力取り出し電極を挿入す
    る凹部に設けた電極を弾力性のある導電性材料で形成し
    た熱電発電装置。
  9. 【請求項9】請求項4,5,6,7または8において、
    前記管表面とソケットケース、またはソケットケースと
    熱電変換素子、または前記管表面と前記熱電変換素子の
    取付部間に、熱伝導性のあるペースト材またはシート材
    を装着した熱電発電装置。
JP4123228A 1992-05-15 1992-05-15 熱電変換素子及び熱電発電装置 Pending JPH05327033A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4123228A JPH05327033A (ja) 1992-05-15 1992-05-15 熱電変換素子及び熱電発電装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4123228A JPH05327033A (ja) 1992-05-15 1992-05-15 熱電変換素子及び熱電発電装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05327033A true JPH05327033A (ja) 1993-12-10

Family

ID=14855374

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4123228A Pending JPH05327033A (ja) 1992-05-15 1992-05-15 熱電変換素子及び熱電発電装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05327033A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010157645A (ja) * 2008-12-29 2010-07-15 National Institute Of Advanced Industrial Science & Technology 熱電発電ユニット
JP2010157644A (ja) * 2008-12-29 2010-07-15 National Institute Of Advanced Industrial Science & Technology 熱電発電モジュール
EP2381497A1 (en) * 2009-01-20 2011-10-26 Shenzhen University Thin film temperature-difference cell and fabricating method thereof
JP2011528178A (ja) * 2008-07-14 2011-11-10 オー−フレックス・テクノロジーズ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング 熱電気薄膜素子用熱伝導装置
EP2410584A1 (en) * 2009-01-20 2012-01-25 Shenzhen Caihuang Enterprise & Development Co., Ltd Thermoelectric cell and the manufacturing method thereof
JP2015195711A (ja) * 2014-03-27 2015-11-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 チューブ状熱発電デバイス
WO2022171982A1 (en) * 2021-02-11 2022-08-18 Oxford University Innovation Limited Thermoelectric generator device

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011528178A (ja) * 2008-07-14 2011-11-10 オー−フレックス・テクノロジーズ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング 熱電気薄膜素子用熱伝導装置
JP2010157645A (ja) * 2008-12-29 2010-07-15 National Institute Of Advanced Industrial Science & Technology 熱電発電ユニット
JP2010157644A (ja) * 2008-12-29 2010-07-15 National Institute Of Advanced Industrial Science & Technology 熱電発電モジュール
EP2381497A1 (en) * 2009-01-20 2011-10-26 Shenzhen University Thin film temperature-difference cell and fabricating method thereof
EP2410584A1 (en) * 2009-01-20 2012-01-25 Shenzhen Caihuang Enterprise & Development Co., Ltd Thermoelectric cell and the manufacturing method thereof
JP2012516031A (ja) * 2009-01-20 2012-07-12 シェンジェン ツェイ ホアン エンタープライズ アンド ディベロップメント カンパニー リミテッド 熱電発電機の製造方法
EP2410584A4 (en) * 2009-01-20 2014-01-22 Shenzhen Caihuang Entpr & Dev Co Ltd THERMOELECTRIC CELL AND METHOD FOR PRODUCING THE SAME
EP2381497A4 (en) * 2009-01-20 2014-01-22 Shenzhen Caihuang Entpr & Dev Co Ltd TEMPERATURE DIFFERENCE THIN FILM CELL AND METHOD FOR MANUFACTURING THE SAME
JP2015195711A (ja) * 2014-03-27 2015-11-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 チューブ状熱発電デバイス
WO2022171982A1 (en) * 2021-02-11 2022-08-18 Oxford University Innovation Limited Thermoelectric generator device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100346489C (zh) 具有一体热交换器的热电模块和使用方法
JP4255691B2 (ja) 熱電変換材料を利用した電子部品の冷却装置
JP3676504B2 (ja) 熱電モジュール
US8143510B2 (en) Thermoelectric composite semiconductor
JPH0542838B2 (ja)
US4463214A (en) Thermoelectric generator apparatus and operation method
JPH05327033A (ja) 熱電変換素子及び熱電発電装置
JPH0789589B2 (ja) グロープラグ型発電装置
US5691892A (en) Rectifier arrangement for a three-phase generator
JP2018093152A (ja) 熱発電デバイス
JPH0951126A (ja) 熱電変換装置
JP3501394B2 (ja) 熱電変換モジュール
KR102109486B1 (ko) 도넛형 열전 발전모듈 및 그 장치
JP3165129B2 (ja) 熱電発電用熱電変換モジュールブロック
JP2003179274A (ja) 熱電変換装置
JP3404841B2 (ja) 熱電変換装置
EP1981095A2 (en) A peltier module
JPH0485973A (ja) 熱電発電装置
KR102021664B1 (ko) 다중 다열 배열식 열전 발전장치 및 그 제조방법
JP2005093532A (ja) 熱電素子モジュール
JPH01205451A (ja) 熱電式冷却装置
TWI744717B (zh) 熱電溫差發電裝置及其製造方法
JP2000188429A (ja) 熱電変換モジュ―ル
JP2566330B2 (ja) 熱電発電方法とその装置
JP2598257B2 (ja) 熱電発電装置