JPH05325307A - 再生専用型の光磁気ディスク及びその再生方法 - Google Patents

再生専用型の光磁気ディスク及びその再生方法

Info

Publication number
JPH05325307A
JPH05325307A JP4136670A JP13667092A JPH05325307A JP H05325307 A JPH05325307 A JP H05325307A JP 4136670 A JP4136670 A JP 4136670A JP 13667092 A JP13667092 A JP 13667092A JP H05325307 A JPH05325307 A JP H05325307A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic layer
magnetization
disk
magneto
magnetic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4136670A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Matsumoto
広行 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP4136670A priority Critical patent/JPH05325307A/ja
Priority to US07/983,696 priority patent/US5384758A/en
Priority to EP19920311007 priority patent/EP0545690A3/en
Publication of JPH05325307A publication Critical patent/JPH05325307A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】誤って過大な磁場を受けたとき、又は異常に高
い温度を受けたとき、情報が消えてしまう問題点を解決
する。 【構成】基板とこの上に積層された第1磁性層と第2磁
性層が形成されており、両層は「一方のキュリー点以下
の温度」で交換結合しており、しかも、室温において、
両層の間に界面磁界が生じた状態で互いに磁化の向きを
独立に揃えることが可能である光磁気ディスクにおい
て、第1磁性層と交換結合した第2磁性層が形成された
第1微小領域α0 と、第2磁性層が形成されない第2微
小領域α1 とを設け、前記領域の一方を情報単位とし、
この情報単位の有無又は長さによって情報を表すことを
特徴とする再生専用型の光磁気ディスク。 【効果】CDやLDに比べて、情報密度を高くできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な再生専用型の光
磁気ディスク及びその再生方に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、高密度、大容量、高いアクセス速
度、並びに高い記録及び再生速度を含めた種々の要求を
満足する光学的記録再生方法、それに使用される記録装
置、再生装置及び記録媒体を開発しようとする努力が成
されている。広範囲な光学的記録再生方法の中で、光磁
気記録再生方法は、情報を記録した後、消去することが
でき、再び新たな情報を記録することが繰り返し何度も
可能であるというユニークな利点のために、最も大きな
魅力に満ちている。この光磁気記録再生方法で使用され
る光磁気記録ディスク(媒体)は、記録を残す層として
1層又は多層からなる磁性膜を有する。磁性膜は、初期
の頃は、水平磁化膜(磁化の向きが膜面に平行)であっ
た。その後、記録密度が高く、 また信号強度も高い垂
直磁化膜(perpendicular magnetic layer or layers)
が開発された。今日、後者がほぼ100%使用されてい
る。このような磁化膜は、例えばアモルファスのGdFeや
GdCo、GdFeCo、TbFe、TbCo、TbFeCoなどからなる。垂直
磁化膜は、一般に同心円状又はらせん状のトラックを有
しており、 このトラックの上に情報が記録される。ト
ラックは、明示的な場合と黙示的な場合の2通りある。
〔明示的なトラック〕 明示的なトラックを有するディ
スクは、ディスク平面に対し垂直方向から見た場合、情
報を記録するトラックが渦巻状又は同心円状に形成され
ている。隣接する2つのトラック間には、トラッキング
のため及び分離のための溝(グルーブ groove )が存在
する。逆に溝と溝の間をランド(land)と呼ぶ。実際に
は、ディスクの裏表でランドと溝が逆になる。そこで、
ビームが入射するのと同じにディスクを見て、手前をラ
ンド、奥を溝と呼ぶ。垂直磁化膜は、溝の上にもランド
の上にも一面に形成するので、溝の部分をトラックにし
てもよいし、ランドの部分をトラックにしてもよい。溝
の幅とランドの幅との間に特に大小関係はない。このよ
うなランドと溝を構成するために、一般に、基板には、
表面に渦巻状又は同心円状に形成されたランドと、2つ
の隣合うランド間に挟まれた溝が存在する。このような
基板上に薄く垂直磁化膜が形成される。これにより垂直
磁化膜はランドと溝を持つ。 〔マーク〕本明細書では、膜面に対し「上向き(upwar
d) 」又は「下向き(downward)」の何れか一方を、「A
向き」↑、他方を「逆A向き」↓と定義する。 記録す
べき情報は、予め2値化されており、この情報が「A向
き」↑の磁化を有するマーク(B1)と、「逆A向き」↓
の磁化を有するマーク(B0)の2つの信号で記録され
る。これらのマークB1 ,B0 は、デジタル信号の1,
0の何れか一方と他方にそれぞれ相当する。しかし、一
般には記録されるトラックの磁化は、記録前に強力な外
部磁場を印加することによって「逆A向き」↓に揃えら
れる。この磁化の向きを揃える行為は、初期化(initia
lize)と呼ばれる。その上でトラックに「A向き」↑の
磁化を有するマーク(B1)を形成する。マーク(B0)又
は(B1)の一方を情報単位とし、情報単位−−−−通常
はマーク(B1)−−−−の有無及び/又は長さによって
表現される。尚、マークは、過去にピット又はビットと
呼ばれたことがあるが、最近はマークと呼ぶ。 〔マーク形成の原理〕マークの形成に於いては、レーザ
ーの特徴即ち空間的時間的に素晴らしい凝集性(coheren
ce) が有利に使用され、レーザー光の波長によって決定
される回折限界とほとんど同じ位に小さいスポットにビ
ームが絞り込まれる。絞り込まれた光はトラック表面に
照射され、垂直磁化膜に直径が1μm以下のマークを形
成することにより情報が記録される。光学的記録におい
ては、理論的に約108 マーク/cm2 までの記録密度を達
成することができる。何故ならば、レーザビームはその
波長とほとんど同じ位に小さい直径を有するスポットに
まで凝縮(concentrate)することが出来るからである。
図2に示すように、光磁気記録においては、レーザービ
ーム(L)を垂直磁化膜(MO)の上に絞りこみ、それ
を加熱する。その間、初期化された向きとは反対の向き
の記録磁界(Hb を加熱された部分に外部から印加す
る。そうすると局部的に加熱された部分の保磁力Hc co
ersivity) は減少し記録磁界(Hb より小さくなる。そ
の結果、その部分の磁化は、記録磁界(Hb の向きに並
ぶ。こうして逆に磁化されたマークが形成される。 〔再生の原理〕図3は、光磁気効果に基づく情報再生の
原理を示す。光は、光路に垂直な平面上で全ての方向に
通常は発散している電磁場ベクトルを有する電磁波であ
る。光が直線偏光(Lp ) に変換され、そして垂直磁化
膜(MO)に照射されたとき、光はその表面で反射され
るか又は垂直磁化膜(MO)を透過する。このとき、偏
光面は磁化Mの向きに従って回転する。この回転する現
象は、磁気カー(Kerr)効果又は磁気ファラデー(Farada
y) 効果と呼ばれる。 例えば、もし反射光の偏光面が
「A向き」↑磁化に対してθK 度回転するとすると、
「逆A向き」↓磁化に対しては−θK 度回転する。従っ
て、光アナライザー(偏光子)の軸を−θK度傾けた面
に垂直にセットしておくと、「逆A向き」に磁化された
マーク(B0)から反射された光はアナライザーを透過す
ることができない。それに対して「A向き」↑に磁化さ
れたマーク(B1)から反射された光は、 (sin2θk)2
乗じた分がアナライザーを透過し、ディテクター(光電
変換手段)に捕獲される。その結果、「A向き」↑に磁
化されたマーク(B1)は「逆A向き」↓に磁化されたマ
ーク(B0)よりも明るく見え、 ディテクターに於いて
強い電気信号を発生させる。従って、このディテクター
からの電気信号は、記録された情報に従って変調される
ので、情報が再生されるのである。 〔TMとRE〕磁性層(垂直磁化膜)は、遷移金属 tra
nsition metal(以下、TMと略す)と重希土類金属 hea
vy rare earth metal ( 以下、REと略す)との合金か
らなる非晶質フェリ磁性体であることが好ましい。TM
の例にはFe、Coがあり、REの例にはGd、Tb、Dy、Hoが
ある。合金の外部に現れる磁化の向き及び大きさは、合
金内部のTMの副格子磁化の向き及び大きさと、REの
副格子磁化の向き及び大きさとの関係で決まる。例えば
TMの副格子磁化の向き及び大きさを点線の矢印で示す
ベクトルで表わし、REの副格子磁化のそれを実線の矢
で示すベクトルで表し、合金全体の磁化の向き及び大き
さを白抜きの矢で示すベクトルで表す。このとき白抜き
の矢(ベクトル)は点線の矢(ベクトル)と実線の矢
(ベクトル)との和として表わされる。ただし、合金の
中ではTMの副格子磁化とRE副格子磁化との相互作用
のために点線の矢(ベクトル)と実線の矢(ベクトル)
とは、向きが必ず逆になっている。従って、点線の矢
(ベクトル)と実線の矢(ベクトル)との和は、両者の
強度が等しいとき、合金のベクトルはゼロ(つまり、外
部に現れる磁化の大きさはゼロ)になる。このゼロにな
るときの合金組成は補償組成(compensation compositio
n ) と呼ばれる。それ以外の組成のときには、合金は両
方の副格子磁化の強度差に等しい強度を有し、いずれか
大きい方のベクトルの向きに等しい向きを有する白抜き
の矢(ベクトル)を持つ。 そこで、合金の磁化ベクト
ルを点線のベクトルと実線のベクトルを隣接して書き、
例えば図4に示すように書き表す。RE、TMの副格子
磁化の状態は大別すると4通りあり、これらを図5の(1
A)〜(4A)に示す。そして、各状態における合金の磁化ベ
クトル(白抜きの矢)を図5の(1B)〜(4B)に対応して示
す。例えば、REベクトルがTMベクトルに比べて大き
い場合、副格子磁化の状態は(1A)に示され、合金の磁化
ベクトルは、(1B)に示される。ある合金組成のTMベク
トルとREベクトルの強度が、どちらか一方が大きいと
き、その合金組成は、強度の大きい方の名をとってTM
リッチ又はREリッチであると呼ばれる。合金全体の磁
化の向きは、○○リッチの○○の副格子磁化の向きと一
致する。
【0003】第1、第2磁性層の両方について、TMリ
ッチな組成とREリッチな組成とに分けられる。従っ
て、縦軸座標に第1磁性層の組成を横軸座標に第2磁性
層の組成をとると、ディスク全体としては、種類を図6
に示す4象限に分類することができる。図6において、
座標の交点は両層の補償組成を表す。両層が交換結合し
ているとき、両層の間に交換結合力σW が働く。交換結
合力σW は、TM、REそれぞれについて副格子磁化の
向きを同じ向きにする。そのため、両層が交換結合して
いるとき、第1磁性層の磁化の向きと第2磁性層の磁化
の向きがパラレルのときに安定な2層膜と、両層の磁化
の向きがアンチパラレルのときに安定な2層膜との2種
類がある。いずれにせよ、安定状態では、両層のTM副
格子磁化の向きは一致している。当然に両層のRE副格
子磁化の向きも一致している。前者はパラレル・タイプ
略してPタイプ、後者はアンチパラレル・タイプ略して
Aタイプと呼ばれる。前者は両層の磁化の向きがアンチ
パラレルのときに不安定で、そのとき、層間に界面磁壁
ができている。後者は両層の磁化の向きがパラレルのと
きに不安定で、そのとき、層間に界面磁壁ができてい
る。不安定状態では、両層のTM副格子磁化の向きは一
致せず、両層のRE副格子磁化の向きも一致していな
い。但し、不安定と言っても準安定で、数年〜数十年
は、その状態で存在することができる。Pタイプは、図
6に示す1象限と3象限に属し、Aタイプは2象限と4
象限に属す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】いずれにせよ、これま
での光磁気記録ディスクは、繰り返し記録再生可能であ
る利点を持つ。従って、逆に、ディスクは、誤って過大
な磁場を受けたとき、あるいは異常に高い温度を受けた
とき、情報が消えてしまう問題点があった。本発明の目
的は、光磁気記録ディスクが持つ前記問題点の解決にあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は、鋭
意研究の結果、「繰り返し記録再生可能であるという利
点」を放棄し、再生専用型に特化した新規な光磁気ディ
スク、その再生方法及び再生装置を発明した。しかも、
驚くべきことに、このディスクは、従来の再生専用型光
ディスク(例えば、コンパクトディスクCDやレーザー
ディスクLD)に比べて、情報密度を高くすることがで
きる利点を有する。
【0006】本発明は、第1に、「基板とこの上に積層
された第1磁性層と第2磁性層が形成されており、両層
は「一方のキュリー点以下の温度」で交換結合してお
り、しかも、室温において、両層の間に界面磁壁が生じ
た状態で互いに磁化の向きを独立に揃えることが可能で
ある光磁気ディスクにおいて、前記第2磁性層が存在す
る第1微小領域α0 と、第2磁性層が存在しない第2微
小領域α1 とを設け、前記領域の一方を情報単位とし、
この情報単位の有無又は長さによって、情報を表すこと
を特徴とする再生専用型の光磁気ディスク(請求項
1)」を提供する。
【0007】また、第2に、「請求項1記載の光磁気デ
ィスクにおいて、前記第1磁性層及び第2磁性層が共に
垂直磁気異方性を有することを特徴とする再生専用型の
光磁気ディスク(請求項2)」を提供する。第3に、
本発明は、「請求項1記載の光磁気ディスクにおいて、
前記第1磁性層がレーザービームの照射方向から見て順
に相対的にキュリー点が高い層、キュリー点が低い層の
少なくとも2層からなることを特徴とする、再生専用型
の光磁気ディスク(請求項3)」を提供する。
【0008】第4に、本発明は、「第1工程:請求項1
に記載したディスクを用意すること; 第2工程:前記ディスクの第1磁性層と第2磁性層のそ
れぞれについて、第1微小領域α0 と第2微小領域α1
とで磁化の向きを揃えること; 第3工程:前記ディスクにレーザービーム(直線偏光)
を照射することにより、「第1微小領域α0 の磁化の向
きが反転し、第2微小領域α1 の磁化の向きが反転しな
い温度」まで磁性層の温度を上昇させること; 第4工程:前記レーザービームがディスクで反射された
反射光、又は前記レーザービームがディスクを透過した
透過光を磁気光学的に処理して電気信号に変換するこ
と;からなる磁気光学的再生方法(請求項4)」を提供
する。
【0009】
【作用】
〔本発明の原理〕次に図面を用いて本発明の原理を説明
する。ここでは、垂直磁化膜の例(請求項2のディス
ク)で説明する。しかし、水平磁化膜でも、磁化のZ成
分(Z成分はビームの方向の成分)だけを考えればよ
い。図7の(1)は、本発明のディスクの垂直断面を示
す概念図である。ここでは、磁化の向きはまだバラバラ
であるので記入していない。室温での保磁力及びキュリ
ー点は、第1、第2磁性層でどちらが大きいと言う限定
はない。しかし、以下の説明では、説明を簡単にするた
めに、第1磁性層の保磁力HC1が第2磁性層のそれより
小さく、第1磁性層のキュリー点TC1が第2磁性層のそ
れより低いとする。
【0010】本発明の好ましいディスクは、第1磁性層
の磁化の向きが揃っており、第2磁性層の磁化の向きも
揃っており、 かつ、第2磁性層が存在し、両層間に交
換結合力が働く第1微小領域α0 と第2磁性層が形成さ
れていない第2微小領域α1を有する。領域α0 、α1
の一方を情報単位とし、この情報単位の有無又は長さに
よって、情報が表わされる。つまり、この情報単位は、
ピットやマークと同じ機能を持つ。ここで、ディスクを
前処理(請求項4の第2工程に相当する)する。前処理
の代表例を説明する。ディスクがPタイプのときには前
工程と後工程の2工程に分かれる。前工程では、ディス
クに対し、第2磁性層の保磁力HC2より大きな第1外部
磁界Hex1 を「逆A向き」に印加する。Hex1
【0011】
【数1】
【0012】で示す式1を満足する。MS2は第2磁性層
の飽和磁化であり、t2 は第2磁性層の膜厚である。そ
うすると、第1、第2磁性層の磁化は共に「逆A向き」
↓に揃えられる。この状態が図7の(2)である。この
とき、磁性層の温度を室温より高めておくと保磁力が低
下する場合がある。 その場合には、小さな第1外部磁
界Hex1 で済む。磁性層の温度を高めるにはレーザービ
ームを照射してもよい。
【0013】後工程では、ディスクに対し、第1磁性層
の保磁力Hc1より大きく第2磁性層の保磁力Hc2より小
さな第2外部磁界Hex2 を「A向き」↑に印加する。H
ex2 は、
【0014】
【数2】
【0015】で示す式2を満足する。但し、MS1は第1
磁性層の飽和磁化であり、t1 は第1磁性層の膜厚であ
る。このときも、磁性層の温度を室温より高めておいて
もよい場合がある。但し、両層のキュリー点以下の温度
である。この結果、第1磁性層の磁化が「A向き」↑に
揃えられる。このとき、第2磁性層の揃えられた磁化は
反転してはならない。そのため、各磁性層は、
【0016】
【数3】
【0017】で示す式3と、
【0018】
【数4】
【0019】で示す式4と、
【0020】
【数5】
【0021】で示す式5を同時に満足しなければならな
い。Pタイプは、両層の磁化の向きがパラレルのときに
磁化の向きは安定である。そうすると、第2磁性層が形
成されており交換結合力が働く第1微小領域α0 では、
両層の磁化の向きがアンチパラレルであり、そこは不安
定(但し、準安定)である。そのため、領域α0 には両
層の間に界面磁壁(太い点線で示すもの)が生じる。こ
の状態が、図7の(3)である。これで前処理が完了す
る。この状態は、第1磁性層の磁化の向きが揃ってお
り、第2磁性層の磁化の向きも揃っており、かつ、少な
くともこれから再生する第1微小領域α0 において、両
層間に界面磁壁が生じている状態である。
【0022】Aタイプの場合には、媒体に対し、第1外
部磁界Hex1 を「A向き」↑に印加するだけで、前処理
は完了する。但し、Hex1 は、
【0023】
【数6】
【0024】で示す式6を満足しなければならない。次
に再生工程(請求項4の第3、第4工程に相当)を説明
する。第1磁性層側から再生レベルのレーザービームを
照射する。 ディスクは当然に回転させておく。レーザ
ービームのディスク上でのスポット径は、最小の領域α
0 及びα1 の直径の3倍よりやや大きいとする。そのた
め、スポット径内に最小の領域α0 又はα1 が3個分含
まれる。3個分は図8、図9で言うと、2値化情報01
0である。従来のCDやLDでは、この場合、010と
100と001の3者を区別できない。それは、スポッ
トからの反射光量に相違がないからである。同様に、両
隣の2つのトラックで同じ位置にある最小の領域α0
はα1 を考えた場合も、010と100と001の3者
を区別できない。そのため、従来のCDやLDでは、最
小の領域α0 又は最小の領域α1 の径をスポット径より
小さくできない。スポット径はレーザービームを対物レ
ンズで絞ることによって得られる。そのため、回折限界
からスポット径はレーザーの波長より小さくすることは
できない。現在の半導体レーザーを用いると、約1μm
以下のスポット径は得られない。そのため、従来のCD
やLDでは、記録密度に限界があった。しかしながら、
レーザービームの強度分布は中心ほど高い。そのため、
スポット内の温度分布は中心ほど高い。また、ディスク
は移動しているので、スポット内の後の方の部分に相当
する磁性層の温度は、熱蓄積効果により、他の部分より
温度が高くなる。そのため、図9の(2)に実線の○で
示す領域α0 の両磁性層の温度は、レーザービームを照
射することにより 「両層間に存在する界面磁壁が消失
する温度であって、かつ両層の磁化が消失しない温度T
R 」に上昇する。これが請求項3の第3工程の一例に当
たる。そのため、実線の○で示す領域α0 は、第1磁性
層の磁化の向きは、第2磁性層からの交換結合力を受け
て反転する。この結果、界面磁壁が消える。このとき、
スポット位置に「逆A向き」↓に補助磁界を印加しても
よい。これにより、第1磁性層の磁化反転が容易にな
り、温度TR の最低温度を下げることができる。 ここ
では、第1磁性層の磁化は、「逆A向き」↓となる。こ
の状態が図9の(1)である。他方、領域α1 では、仮
に温度TR になっても、第2磁性層が形成されておらず
交換結合力を受けないので、第1磁性層の磁化の向きは
反転しない。それに対して、点線で示す領域α0 は、交
換結合力を受ける同じ領域α0 でありながら、温度がT
R に上昇していないので、第1磁性層の磁化の向きは反
転することはない。従って、図の位置では、実線の○で
示す領域α0 だけがスポット内で「逆A向き」↓の磁化
を示し、それ以外の領域は「A向き」↑の磁化を示す。
そのため、 前後左右に領域α0 があっても、実線の○
で示す領域α0 1個だけがスポット内に「あぶり出し」
され、領域α0 1個だけを検出できる。1個あれば、反
射光又は透過光を磁気光学的な処理をする(請求項3の
第4工程)と、減少した光量が検知される。 そこで、
光を光電変換手段で電気信号に変換すれば、2値化情報
の「0」を1個だけ検出できる。
【0025】次にディスクが最小の領域α0 又はα1
け移動したとする。図9(2)の例では、今度は領域α
1 が温度TR になる。しかし、領域α1 は、交換結合力
を受けないため、第1磁性層の磁化の向きは反転しな
い。従って、スポット内の領域は全部「A向き」↑の磁
化を示し、減少した光量は検知されない。つまり、領域
α0 は検出されない。更にディスクが最小の領域α0
はα1 だけ移動したとする。図9(2)の例では、今度
は点線の○で示した領域α0 が「あぶり出し」を受け、
点線の○の領域α0 1個だけが検出されるのである。以
上が再生の原理である。1度、再生を受けると、界面磁
壁が消失するので、「あぶり出し」は不可能となる。し
かし、ディスクは繰り返し前述の前処理が可能であり、
前処理後に再生すればよい。この場合、第1外部磁界H
ex1 の印加を省略することができ、Pタイプの場合に
は、上述の式2を満足する第2外部磁界Hex2 だけを印
加すればよい。Aタイプの場合には、第1外部磁界H
ex1 に代えて、下記式7を満足する第2外部磁界Hex2
だけを印加すればよい。
【0026】
【数7】
【0027】そうすれば、PタイプでもAタイプでも第
2外部磁界Hex2 だけで、請求項3に言う第2工程が完
了する。 〔ディスクの構造〕磁性層は薄くて良いので、一般には
円板状の基板(例えば、ガラスやプラスチック基板)上
に成形される。基板は、トラッキングのためのガイドと
なる溝を有していてもよい。溝がなくとも、トラックに
は領域α0 又はα1 が形成されているので、これを頼り
にトラッキングすることはできる。基板の上に真空蒸
着、スパッタリング等の真空薄膜成形技術により、第1
磁性層を形成する。次に、真空を保ったまま第2磁性層
を形成する。場合によって磁性層間に交換結合力の調整
層を形成しても良い。しかしσW 調整層は、 交換結合
力を消滅させてはならない。磁性層の材料としては、表
1に示す遷移金属−重希土類合金が好ましいが、これに
限られることはない。
【0028】また、磁性層は垂直磁化膜が好ましいが水
平磁化膜でもよい。 磁性層の膜厚は、各層とも一般に
100〜1000Å程度である。磁性層の上に、保護層を真空
薄膜成形技術により、形成する。保護層の材料として
は、例えば、金属の酸化物、窒化物、フッ化物又は炭化
物などの誘電体、有機樹脂、ダイヤモンド状硬質カーボ
ン膜などが使用される。保護層の厚さは、一般に100 〜
1000Å位あれば充分である。第2磁性層は、トラックに
沿って領域α0 又はα1 を形成するために、所望の情報
に従い所定パターンにパターニングする必要がある。パ
ターニングするには、フォトリソグラフィが使用され
る。均一に形成されたD層の上にフォトレジストを塗布
し、このレジストにビームを所定パターン又はその反転
パターンに従い照射する。最小の領域α0 又はα1 をで
きるだけ小さくし、それにより記録密度を上げたいとき
には、できるだけ、波長の短いビームを使用する必要が
ある。ビームは可視光に限らず、 電子線やX線、紫外
線などを用いてもよい。照射の後、現像すると、レジス
トパターンが得られる。次に保護層及び第2磁性層のエ
ッチングを行なう。保護層及び第2磁性層のレジストに
覆われていない部分はエッチングを受けて消滅する。最
後に、残ったレジストパターンをアッシング等により除
去する。この結果、所定パターンをしたD層が得られ
る。第1、第2磁性層はそれぞれ単層でなくとも複数の
層から構成されていてもよい。また、第1、第2磁性層
の境界が明確ではなく、 一方から他方に徐々に変わっ
てもよい。
【0029】反射光から情報を再生する場合には、第1
磁性層にレーザー(直線偏光)を照射する。この場合、
θK の大きい第3磁性層を第1磁性層の読み出し側にに
設けてもよい。第3磁性層の磁化の向きは、室温〜TR
において、第1磁性層の磁化の向きにパラレル又はアン
チパラレルに従う。以下、本発明を実施例を引用して、
より具体的に説明するが、本発明はこれに限られるもの
ではない。
【0030】
【実施例1・・・Aタイプのディスク】 (1)ピッチが1.6 μmで深さhが 700Åの溝がスパイ
ラル状に多数本形成されている2P基板を用意する。2
P基板の直径は130mm である。 (2)RFマグネクトロン・スパッタリング装置を用意
し、2P基板と各種ターゲットをこの装置のチャンバー
内にセットする。チャンバー内を一旦7×10-7Torr. 以
下の真空度に排気した後、Arガスを 5×10-3 Torr.導
入する。最初にSiターゲットを用い、Arガスに加えてN
2 ガスをチャンバー内に導入して反応性スパッタリング
を行い、樹脂層の上に窒化シリコン(第1の保護層) を
700Åの厚さに形成した。次にN2 ガス導入を止め、5
×10-3Torr. のArガス中でGdFeCo系合金ターゲットを用
いて、スパッタリングを行なう。これにより、第1保護
層の上にGdFeCo系垂直磁化膜からなる第3磁性層を形成
した。第3磁性層は、膜厚tが 300Åで、TMリッチ
で、保磁力HC が 100エルステッドで、キュリー点は40
0℃以上である。
【0031】真空状態を保持したまま、DyFeCo系合金タ
ーゲットに取り替え、スパッタリングを行なう。これに
より、第3磁性層の上にDyFeCo系垂直磁化膜からなる第
1磁性層を形成した。第1磁性層は、膜厚t1 が 250Å
で、TMリッチで、保磁力HC1が1500エルステッドで、
キュリー点は 180℃である。次に、TbDyFeCo系合金ター
ゲットを用いて、スパッタリングを行なう。これによ
り、第1磁性層の上にTbDyFeCo系垂直磁化膜からなる第
2磁性層を形成した。第2磁性層は、膜厚t2 が 350Å
で、REリッチで、保磁力HC2が4000エルステッドで、
キュリー点は 320℃である。
【0032】再び、Siターゲットを用い、Arガスに加え
てN2 ガスをチャンバー内に導入して反応性スパッタリ
ングを行い、第2磁性層の上に窒化シリコン(D層) を
500Åの厚さに形成する。得られた中間製品をスパッタ
リングから取り出した後、スピンコーターを用いて、保
護層の上にフォトレジストを塗布した。プリベーキング
した後、中間製品を回転させながら、エキシマレーザー
(λ= 248nm) を照射した。レーザーは所定の周波数
(標準情報)で変調した。現像及びポストベーキングす
ると、所定のレジストパターンが得られた。 パターン
は、トラックに沿って島状のレジスト(ピットに類似)
が点々と並んでいるものである。1個の島は、幅が0.3
μmで長さが 0.3μmである。前後の島の間隔は 0.3μ
mである。次に、Arプラズマを用いたドライエッチング
を行なった。これにより島以外の部分の保護層及び第2
磁性層は除去された。
【0033】こうして得られた半製品を、再び、スパッ
タリング装置にセットした。チャンバー内を一旦、7×
10-7Torr. 以下の真空度に排気した後、 Ar ガスを5 ×
10-3Torr. 導入する。再び、Siターゲットを用い、Arガ
スに加えてN2 ガスをチャンバー内に導入して反応性ス
パッタリングを行い、パターンの上に窒化シリコン(第
2の保護層) を 700Åの厚さに形成した。こうして、本
実施例のディスクを得る。このディスクでは、第2磁性
層の無い交換結合力が働かない領域α1 の最小のもの
は、長さが 0.3μmである。
【0034】
【実施例2・・・再生装置】この装置は、Aタイプ用で
あり、主として、ディスクの回転手段、第1外部磁界H
ex1 印加手段、Hex1 印加手段の川下に位置するレーザ
ービーム光源、光源と反対側に位置する補助磁界印加手
段、及び光源と同じ側に位置する磁気光学的処理手段か
らなる。
【0035】第1外部磁界Hex1 印加手段は、「A向
き」↑の10KOe (ディスク面で)の磁界を出力する永
久磁石からなる。 補助磁界印加手段は「逆A向き」↓
の 300Oe (ディスク面で)の磁界を出力する永久磁石
からなる。光源は、λ=780nm、開口率(NA)=0.55
の半導体レーザーである。磁気光学的処理手段は、光源
とディスクとの間に置かれた(偏光又は非偏光)ビーム
スプリッター、アナライザー及びディテクターからな
る。 ディスクは、回転手段により回転され、先ず、
ex1 を印加される。これにより、前処理が済む。そこ
で、次にレーザービームが照射される。光源から出射し
たビームは、ビームスプリッターを透過(又は反射)し
てディスクに入射し、ディスクで反射される。この反射
光はビームスプリッターで反射(又は透過)され、アナ
ライザー及びディテクターに向かう。アナライザーは、
偏光ビームスプリッターでもよく、その場合には、情報
を含む光は2つに分割して出射する。出射した光はそれ
ぞれに用意したディテクターで電気信号に変換する。変
換された電気信号から差を取ることにより、C/N比の
高い信号が得られる。
【0036】Pタイプ用の装置では、Hex1 印加手段と
光源との間に、第2外部磁界Hex2印加手段が追加され
る。
【0037】
【実施例3・・・再生方法】実施例1のディスクを実施
例2の装置にセットし、ディスクを 1800rpmで回転させ
る。ディスクがHex1 印加手段の近くを通ったとき、第
3、第1、第2磁性層の磁化は10kOe の磁界を受けて
「A向き」↑に揃えられる。交換結合力の働く領域α0
について、この状態を図10に示す。この時、第3、第
1磁性層は共にTMリッチのため、TM副格子磁化は共
に「A向き」↑になる。逆に、RE副格子磁化は共に
「逆A向き」↓になる。 両層のTM副格子磁化の向き
が一致する(パラレル)ので、交換結合力が働く領域α
0 においても、界面磁壁は生じない。もちろん、第2磁
性層が存在しないため、交換結合力が働かない領域 α
1においては、界面磁壁はない。他方、第2磁性層はR
Eリッチのため、REの副格子磁化は「A向き」↑とな
るが、 TM副格子磁化は「逆A向き」↓になる。その
ため、第1、第2磁性層のTM副格子磁化の向きが一致
しない(アンチパラレル)ので、交換結合力が働く領域
α0 において、界面磁壁が生じる。
【0038】図10の(1)に太い点線で界面磁壁を示
す。こうして前処理されたディスクはやがてレーザービ
ーム(直線偏光)の照射位置に来る。照射位置では、第
3磁性層からビームが照射される。ディスクの温度は急
激に上昇し、第1磁性層の磁化は小さくなる。そして、
スポット(直径1.3μm)内の後半の方では、磁性層の
温度はTR に達する。その結果、第2磁性層が形成され
ている交換結合力が働く領域α0 においては、第1磁性
層は第2磁性層からの交換結合力を強く受ける。交換結
合力は、第1磁性層のTM副格子磁化を第2磁性層のそ
れ(「逆A向き」↓)と一致するように作用する。それ
で、領域α0 の第1磁性層のTM副格子磁化は反転し、
界面磁壁は消滅する。第1磁性層はTMリッチなので全
体の磁化も「逆A向き」↓へと反転する。このとき、第
1磁性層は「逆A向き」↓の補助磁界も受ける。これに
よって、より容易に、第1磁性層の磁化反転及び界面磁
壁の消滅が起きる。もちろん、これらの現象は、第2磁
性層が形成されていない交換結合力が働かない領域α1
においては、起きない。他方、第3磁性層は第1磁性層
に交換結合している。そのため、領域α0において、第
1磁性層の磁化が「逆A向き」↓へと反転すると、第3
磁性層のそれも反転する。この状態を図10の(2)に
示す。 第3磁性層から反射されたビームを磁気光学的
手段で処理することにより、情報を再生し、C/N比を
測定した。この場合、スポット内には、実施例1のディ
スクの領域α0 が2個入ることになる。以上のC/N比
測定ををレーザービームの強度PR を変えて繰り返し
た。これらの結果を図11に示す。この結果、PR =2.
0 mW以上で初めて再生信号が得られ、PR =3.0 mW以上
では、C/N比は低下した。 このことは、以下のこと
を推定させる。つまり、PR が2.0 mW以上3.0 mW未満で
は、領域α0 の1個に於いてのみ、第3、第1磁性層の
磁化反転が起きること。PR が3.0 mW以上では、スポッ
ト内の磁性層全体が温度TR に達し、そのため、スポッ
ト内の領域α0 2個全部において、磁化反転が起きるこ
と。
【0039】
【発明の効果】以上の通り、本発明は、初めて再生専用
型の光磁気ディスクを提供する。本発明のディスクは、
誤って過大な磁場を受け、又は異常に高い温度を受け、
そのため、磁性層の磁化の向きが乱れてしまっても問題
がない。つまり、前述の前処理をすれば、情報の再生は
可能となる。また、従来の再生専用型光ディスク(例え
ば、CDやLD)に比べて、情報密度を高くすることが
できる利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の一実施例にかかるディスクの垂直
断面を示す概念図である。
【図2】は、光磁気記録方式の記録原理を説明する概念
図である。
【図3】は、光磁気記録方式の再生原理を説明する概念
図である。
【図4】は、希土類(RE)原子の副格子磁化を示すベ
クトル(実線の矢)と遷移金属(TM)原子の副格子磁
化を示すベクトル(点線の矢)とを比較するための説明
図である。
【図5】は、副格子磁化のベクトル(実線の矢及び点線
の矢)と合金の磁化の向きを示すベクトル(白抜き矢)
との関係を示す説明図である。
【図6】は、第1、第2磁性層について、それぞれRE
リッチ、TMリッチに分けた場合、2層膜が4つの分類
(1象限〜4象限)に分けられることを説明する説明図
である。
【図7】は、本発明の1実施例にかかるディスクの垂直
断面を示し、(1)〜(3)は状態が異なることを説明
する概念図である。
【図8】は、本発明の1実施例にかかるディスクの垂直
断面を示し、レーザービームを照射した様子を説明する
概念図である。
【図9】の(1)は、本発明の1実施例にかかるディス
クの垂直断面を示し、同(2)は、上面を示し、いずれ
もレーザービームを照射した様子を説明する概念図であ
る。
【図10】は、実施例1にかかるディスクの「交換結合力
が働く領域α0 」の垂直断面を示し、磁化及び副格子磁
化の様子を説明する概念図である。
【図11】は、実施例3で測定したC/N比を示すグラフ
である。
【符号の説明】
L・・・レーザービーム Lp ・・直線偏光 B1 ・・「A向き」↑の磁化を有するマーク B0 ・・「逆A向き」↓の磁化を有するマーク S・・・基板 MO・・垂直磁化膜(光磁気記録層) α0 ・・第2磁性層が形成され交換結合力が働く第1微
小領域 α1 ・・第2磁性層が形成されず交換結合力が働かない
第2微小領域

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板とこの上に積層された第1磁性層と
    第2磁性層が形成されており、 両層は「一方のキュリ
    ー点以下の温度」で交換結合しており、しかも、室温に
    おいて、両層の間に界面磁壁が生じた状態で互いに磁化
    の向きを独立に揃えることが可能である光磁気ディスク
    において、 前記第2磁性層が存在する第1微小領域α0 と、第2磁
    性層が存在しない第2微小領域α1 とを設け、前記領域
    の一方を情報単位とし、この情報単位の有無又は長さに
    よって、情報を表すことを特徴とする再生専用型の光磁
    気ディスク。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光磁気ディスクにおい
    て、前記第1磁性層及び第2磁性層が共に垂直磁気異方
    性を有することを特徴とする再生専用型の光磁気ディス
    ク。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の光磁気ディスクにおい
    て、前記第1磁性層がレーザービームの照射方向から見
    て順に相対的にキュリー点が高い層、キュリー点が低い
    層の少なくとも2層からなることを特徴とする再生専用
    型の光磁気ディスク。
  4. 【請求項4】第1工程:請求項1に記載したディスクを
    用意すること; 第2工程:前記ディスクの第1磁性層と第2磁性層のそ
    れぞれについて、第1微小領域α0 と第2微小領域α1
    とで磁化の向きを揃えること; 第3工程:前記ディスクにレーザービーム(直線偏光)
    を照射することにより、「第1微小領域α0 の磁化の向
    きが反転し、第2微小領域α1 の磁化の向きが反転しな
    い温度」まで磁性層の温度を上昇させること; 第4工程:前記レーザービームがディスクで反射された
    反射光、又は前記レーザービームがディスクを透過した
    透過光を磁気光学的に処理して電気信号に変換するこ
    と;からなる磁気光学的再生方法。
JP4136670A 1991-12-02 1992-05-28 再生専用型の光磁気ディスク及びその再生方法 Pending JPH05325307A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4136670A JPH05325307A (ja) 1992-05-28 1992-05-28 再生専用型の光磁気ディスク及びその再生方法
US07/983,696 US5384758A (en) 1991-12-02 1992-12-01 Reproduction-only magneto-optical disk with selectively exchange coupled layers, and reproduction method and reproduction apparatus therefor
EP19920311007 EP0545690A3 (en) 1991-12-02 1992-12-02 Reproduction-only magnetooptical disk, and reproduction method and reproduction apparatus therefor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4136670A JPH05325307A (ja) 1992-05-28 1992-05-28 再生専用型の光磁気ディスク及びその再生方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05325307A true JPH05325307A (ja) 1993-12-10

Family

ID=15180741

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4136670A Pending JPH05325307A (ja) 1991-12-02 1992-05-28 再生専用型の光磁気ディスク及びその再生方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05325307A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3332458B2 (ja) 光磁気記録媒体
JP3429877B2 (ja) 光磁気記録媒体およびその再生方法並びに記録方法
EP0619577A1 (en) Magneto-optical recording medium and method for reproducing information therein
US5539709A (en) Magnetooptical recording method and apparatus using multi-layered media
US5309427A (en) Overwrite-capable magnetooptical recording medium allowing enlarged margin of high level beam intensity
US5164926A (en) Over-write capable magnetooptical recording medium with four magnetic layered structure dispensing with external initializing field
JPH08203141A (ja) 光磁気記録媒体及びその再生方法
US5384758A (en) Reproduction-only magneto-optical disk with selectively exchange coupled layers, and reproduction method and reproduction apparatus therefor
US5343449A (en) Over-write capable magnetooptical recording medium having reading layer
EP0465859A2 (en) Magnetooptical recording method, and apparatus used in the method
JPH0573981A (ja) パワーマージンが拡大されたオーバーライト可能な光磁気記録方法及びそれに使用される光磁気記録装置
US5191564A (en) Over-write capable magnetooptical recording medium having groove depth of 800 Å or less
US5367507A (en) Over write capable magnetooptical recording method, and magnetooptical recording apparatus and medium used therefor
EP0347882A2 (en) Over write capable of magnetooptical recording medium
US5430695A (en) Magneto-optical disk having a magnetic film with two layers and a playback method thereof
US5440531A (en) Magneto-optical reproducing method
EP0420587B1 (en) Over-write capable magnetooptical recording medium
US5389455A (en) Over-write capable magnetooptical recording medium having C/N ratio exceeding 53 dB
JPH05325307A (ja) 再生専用型の光磁気ディスク及びその再生方法
JPH0927151A (ja) 光磁気記録媒体およびその再生方法
US5532984A (en) High resolution read-only magneto-optical disk and method and apparatus for reproducing information therefrom
JPH05159391A (ja) 再生専用型の光磁気ディスク、その再生方法及び再生装 置
JP2002208193A (ja) 光磁気記録媒体およびその情報再生方法
EP0373898A2 (en) Over write capable magnetiooptical recording medium
EP0596136A1 (en) Read-only optomagnetic disk, and reproducing method and equipment