JPH0531923Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は多重底を有するインジエクシヨンブー
ツに関する。

従来のインジエクシヨンブーツは靴下状の裏布
に胴部と本底とが直接射出成形されていたので、
本底の硬度を高くして、靴底としての形状を保持
させることは勿論のことシヤンクの役目等をさせ
歩行する際のブーツとしての機能を持たせた場合
には、クツシヨン性が低下し、その為に別に中底
等を挿入しなければならない等の手間を有し、又
屈撓性が悪くなつて履用者の足の疲労を増し、又
反対に硬度を低くすれば当然このままではブーツ
としての機能は果たし得ず、多くの別片を付着し
なければならない等の欠点を有していた。

本考案はこれらの欠点を解消し、ただ単に靴下
状の裏布の外面に順次胴部、ミツドソール、本底
と射出成形するのみで簡潔に形成することができ
て、別部品の添着作業等の手間を必要とすること
なく、インジエクシヨンブーツとしての本来の機
能に加え、クツシヨン性に富み、殊に踵部の着地
時における衝撃の緩和、或いは踏まず部における
本底内面に突設された突条による指圧効果等を発
揮する多重底を有するインジエクシヨンブーツを
提供することを目的とする。

本考案は、図示する如く、靴下状の裏布１外面
に、ソリツドの塩化ビニル系樹脂配合物からなる
胴部２と、発泡塩化ビニル系樹脂配合物からなる
ミツドソール３とが射出成形され、該ミツドソー
ル地面側にソリツドの塩化ビニル系樹脂配合物か
らなる本底４が射出成形されてなる多重底を有す
るインジエクシヨンブーツにおいて、胴部の底面
はミツドソール３の内側外周面に沿つて同一平面
である如く密着されており、胴部２下周面は、ミ
ツドソール３外周延長部分によつてテープ状に被
覆され、ミツドソール３下周面は本底４の外周延
長部分によつてテープ状に被覆されてなることを
特徴とするものであり、更に、本底４の踵部上面
の中央部に凹部５が設けられ、踏まず部内面に横
方向の少なくとも一突条６が設けられている。

本考案に用いる靴下状の裏布１は、伸縮性編織
布でポリエステル、ポリアミド等の合成繊維のも
の、或いはメリヤス、トリコツト等が用いられ
る。

該裏布１の外面に塩化ビニル系樹脂等の接着剤
が塗布されて胴部やミツドソールとの接着強度が
高められる。

本考案の多重底を有するインジエクシヨンブー
ツは、物理的強度或いは硬度を高めた本底４の上
面に発泡塩化ビニル系樹脂配合物からなるミツド
ソール３が設けられているから、履用者の足裏に
かかる衝撃を緩和することができ、殊に本底４の
踵部上面の中央部に凹部５が設けられていて、こ
の凹部５にミツドソール３が充填されることによ
つて、更に踵部の衝撃緩和に寄与することがで
き、又、胴部２下周面はミツドソール３の外周延
長部分７によつてテープ状に被覆されることによ
つて、伸縮し易くなり、履心地がよくなり、物に
当接した場合の衝撃が緩和される。

また、ミツドソール３下周面は、本底４の外周
延長部分８によつてテープ状に被覆されることに
よつて、ミツドソール３の下周面の保護或いはブ
ーツとして履用する場合の安定性を増すことがで
き、踏まず部内面に横方向の少なくとも一突条６
が設けられて、履用者は常時踏まず部が該突条６
によつて押圧されて指圧効果が発揮され健康によ
い。

上記突条６を縦方向に突設すれば、これがシヤ
ンクの役目をして、更に本底４の厚みを薄くしミ
ツドソール３の厚みを増すことに、よつて軽量化
を計ることができる。

該ブーツの下部側周面は、胴部２、ミツドソー
ル３の外周延長部分７、本底４およびその外周延
長部分８の三重色が現出され、意匠効果を発揮す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示す一部欠切した説明図
である。 １……裏布、２……胴部、３……ミツドソー
ル、４……本底、５……凹部、６……突条、７，
８……外周延長部分。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 靴下状の裏布１外面にソリツドの塩化ビニル系
   樹脂配合物からなる胴部２と発泡塩化ビニル系樹
   脂配合物からなるミツドソール３とが射出成形さ
   れ、該ミツドソール３の接地面側にソリツドの塩
   化ビニル系樹脂配合物からなる本底４が射出成形
   されてなる多重底を有するインジエクシヨンブー
   ツにおいて、本底４の踵部上面の中央部に凹部５
   が設けられ、踏まず部内面に横方向の少なくとも
   一突状６が設けられた多重底を有するインジエク
   シヨンブーツ。