JPH05318419A - いぐさの着色方法 - Google Patents
いぐさの着色方法Info
- Publication number
- JPH05318419A JPH05318419A JP15440292A JP15440292A JPH05318419A JP H05318419 A JPH05318419 A JP H05318419A JP 15440292 A JP15440292 A JP 15440292A JP 15440292 A JP15440292 A JP 15440292A JP H05318419 A JPH05318419 A JP H05318419A
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- Japan
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- rush
- dyed
- metal
- dye
- washed
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- Pending
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- Chemical And Physical Treatments For Wood And The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 含金属錯塩染料を用いるいぐさの染色方法
【構成】 脱色した両端を切断したいぐさ茎の両端か
ら、茎髄内に含金属錯塩染料を浸透剤により浸透させ
る。 【効果】 耐光堅牢度に優れた染色いぐさをつくる。
ら、茎髄内に含金属錯塩染料を浸透剤により浸透させ
る。 【効果】 耐光堅牢度に優れた染色いぐさをつくる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は含金属錯塩染料を用いて
いぐさを着色する方法に関する。
いぐさを着色する方法に関する。
【0002】
【従来技術】いぐさの染色については塩基性染料によっ
て行なわれる事が古くより知られており、染料濃度1重
量%以下で沸騰状態で20〜30分染色することにより
容易に着色する事が可能である。しかしながら塩基性染
料によるものでは日光試験直射法(JIS L0841
−74)での測定結果で1〜2級である事も明らかであ
り、商品化した場合、退色が早く、実用性に乏しい上に
着衣その他に付着する問題があった。公開特許公報
(A)昭63−295202では塩基性染料より改善さ
れた染料として分散染料を取り上げ、いぐさに0.01
〜10重量%染色させる事を提案している。実施例によ
れば耐光堅牢度が格段に向上して居り、実用性において
も使用可能な数種類の染料が提案されている。しかしな
がら、より耐光性の良好な染料である含金属錯塩染料を
用いるいぐさの染色に関しては過去に全く、その記載が
ないのみならず公開特許公報(A)昭63−29520
2においてはいぐさについては全く染着しないと説明し
ている。含金属錯塩染料は、羊毛をはじめとしてナイロ
ン、絹用として優れた染料であり、特に羊毛においては
卓越した耐光堅牢度と優れた湿潤堅牢度を示す事はよく
知られて居る。含金属塩染料は大きくは一般金属錯塩染
料と濃色金属錯塩染料に分類され、構造的に云えば、1
原子のクロム又はコバルトを染料分子1〜3分子に配位
させたものであり、染着についてもイオン結合とかファ
ンデアワールス力による結合とか種々推測されている。
て行なわれる事が古くより知られており、染料濃度1重
量%以下で沸騰状態で20〜30分染色することにより
容易に着色する事が可能である。しかしながら塩基性染
料によるものでは日光試験直射法(JIS L0841
−74)での測定結果で1〜2級である事も明らかであ
り、商品化した場合、退色が早く、実用性に乏しい上に
着衣その他に付着する問題があった。公開特許公報
(A)昭63−295202では塩基性染料より改善さ
れた染料として分散染料を取り上げ、いぐさに0.01
〜10重量%染色させる事を提案している。実施例によ
れば耐光堅牢度が格段に向上して居り、実用性において
も使用可能な数種類の染料が提案されている。しかしな
がら、より耐光性の良好な染料である含金属錯塩染料を
用いるいぐさの染色に関しては過去に全く、その記載が
ないのみならず公開特許公報(A)昭63−29520
2においてはいぐさについては全く染着しないと説明し
ている。含金属錯塩染料は、羊毛をはじめとしてナイロ
ン、絹用として優れた染料であり、特に羊毛においては
卓越した耐光堅牢度と優れた湿潤堅牢度を示す事はよく
知られて居る。含金属塩染料は大きくは一般金属錯塩染
料と濃色金属錯塩染料に分類され、構造的に云えば、1
原子のクロム又はコバルトを染料分子1〜3分子に配位
させたものであり、染着についてもイオン結合とかファ
ンデアワールス力による結合とか種々推測されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、いぐさに対して
全く染着しないと云われている耐光性に優れている含金
属錯塩染料をいぐさに染着させ、日光堅牢度が高く、し
かも商品化した場合に色彩あざやかで退色が少なく、着
衣その他に付着する事のない染色方法を提供することに
ある。
全く染着しないと云われている耐光性に優れている含金
属錯塩染料をいぐさに染着させ、日光堅牢度が高く、し
かも商品化した場合に色彩あざやかで退色が少なく、着
衣その他に付着する事のない染色方法を提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、これらの課題
を解決する事を目的としたものであって、脱色しかつ両
端を切断したいぐさ茎を直接染色させればよく、即ち、
含金属錯塩染料を浸透剤によりいぐさ茎髄内に浸透させ
る事により達成される。いぐさの脱色については、酸化
剤による方法と還元剤による方法があり、前者では過酸
化水素、次亜塩素酸ソーダー、亜塩素酸ソーダーなどが
用いられ後者ではハイドロサルファイトなどが用いられ
るが、どちらかと云うと酸化剤による方法が好ましく、
中でも亜塩素酸ソーダーを用いる方が良い結果が得られ
る。過酸化水素を使用する場合は35%水溶液を10〜
30ml/l濃度として、炭酸ソーダーによりpHを
8.5〜9.5としたのち、50〜70℃温度で2〜4
時間反応させる。一方、亜塩素酸ソーダーを用いる場合
は10〜30g/l濃度として、pH4〜5としたのち
55〜70℃温度で1〜2時間反応させる事が好まし
い。酸化もしくは還元によりいぐさを処理し脱色しなけ
れば含金属錯塩染料がほとんど染着しない事より、酸化
とか還元によりいぐさの緑色色素が破壊されるとともに
表面にあるワックス成分が脱落するとか場合によっては
繊維間に間げきを生じさせる等の現象が発生し、これら
の結果により含金属錯塩染料が容易にいぐさ茎髄内に入
りこむためと推定される。なお、毛細管現象を利用する
方法が染めむらを無くすために重要である事よりいぐさ
の両端は切断したものが用いられる。含金属錯塩染料は
移染性に乏しいため、均染剤等による移染性向上を図る
事も重要である。均染剤としてはアニオン活性剤、カチ
オン活性剤、非イオン・カチオン活性剤又は両性活性剤
などが用いられる。
を解決する事を目的としたものであって、脱色しかつ両
端を切断したいぐさ茎を直接染色させればよく、即ち、
含金属錯塩染料を浸透剤によりいぐさ茎髄内に浸透させ
る事により達成される。いぐさの脱色については、酸化
剤による方法と還元剤による方法があり、前者では過酸
化水素、次亜塩素酸ソーダー、亜塩素酸ソーダーなどが
用いられ後者ではハイドロサルファイトなどが用いられ
るが、どちらかと云うと酸化剤による方法が好ましく、
中でも亜塩素酸ソーダーを用いる方が良い結果が得られ
る。過酸化水素を使用する場合は35%水溶液を10〜
30ml/l濃度として、炭酸ソーダーによりpHを
8.5〜9.5としたのち、50〜70℃温度で2〜4
時間反応させる。一方、亜塩素酸ソーダーを用いる場合
は10〜30g/l濃度として、pH4〜5としたのち
55〜70℃温度で1〜2時間反応させる事が好まし
い。酸化もしくは還元によりいぐさを処理し脱色しなけ
れば含金属錯塩染料がほとんど染着しない事より、酸化
とか還元によりいぐさの緑色色素が破壊されるとともに
表面にあるワックス成分が脱落するとか場合によっては
繊維間に間げきを生じさせる等の現象が発生し、これら
の結果により含金属錯塩染料が容易にいぐさ茎髄内に入
りこむためと推定される。なお、毛細管現象を利用する
方法が染めむらを無くすために重要である事よりいぐさ
の両端は切断したものが用いられる。含金属錯塩染料は
移染性に乏しいため、均染剤等による移染性向上を図る
事も重要である。均染剤としてはアニオン活性剤、カチ
オン活性剤、非イオン・カチオン活性剤又は両性活性剤
などが用いられる。
【0005】
実施例1 亜塩素酸ソーダーを25g/l、pH4の水溶液とした
のち浴温を55℃とした。この液中に両端を切断したい
ぐさを浴比が1:90になるように入れて、1時間処理
して漂白を行なった。漂白したいぐさは水洗したのちチ
オ硫酸ソーダの0.5%水溶液に5分間浸漬し、次いで
水洗を行なった。このいぐさのサンプルに住友化学工業
(株)の含金属錯塩染料Lanyl Yellow 2
R 200%をいぐさ重量に対して(O.W.F)5%
とし、浸透剤として、ノニオン系のタスカントール(バ
イエル社)を3cc/lとし、浴比1:30で染色を行
なった。染色温度は室温より徐々に温度を上げて行き1
00℃としたのち40分間保持し、次いで放冷して取り
出したのち水洗乾燥を行なった。
のち浴温を55℃とした。この液中に両端を切断したい
ぐさを浴比が1:90になるように入れて、1時間処理
して漂白を行なった。漂白したいぐさは水洗したのちチ
オ硫酸ソーダの0.5%水溶液に5分間浸漬し、次いで
水洗を行なった。このいぐさのサンプルに住友化学工業
(株)の含金属錯塩染料Lanyl Yellow 2
R 200%をいぐさ重量に対して(O.W.F)5%
とし、浸透剤として、ノニオン系のタスカントール(バ
イエル社)を3cc/lとし、浴比1:30で染色を行
なった。染色温度は室温より徐々に温度を上げて行き1
00℃としたのち40分間保持し、次いで放冷して取り
出したのち水洗乾燥を行なった。
【0006】実施例2 実施例1で用いた脱色したいぐさに対して含金属錯塩染
料Lanyl Bord R 83%を使用して、実施
例1と同様にしていぐさの染色を行なった。
料Lanyl Bord R 83%を使用して、実施
例1と同様にしていぐさの染色を行なった。
【0007】実施例3 実施例1で用いた脱色したいぐさに対して含金属塩錯塩
染料Lanyl Red Brown R e/cを使
用して、実施例1と同様にしていぐさの染色を行なっ
た。
染料Lanyl Red Brown R e/cを使
用して、実施例1と同様にしていぐさの染色を行なっ
た。
【0008】実施例4 実施例1〜3で染色したサンプルと分散染料Sumik
aron Yellow E−RD,Red E−RP
D Blue E−RPDにて染色したサンプルをフェ
ードメーター20hによる耐光堅牢度テストを行なった
結果を次に示す。 染 料 耐光堅牢度 Lanyl Yellow 2R 200% 5級 Lanyl Bord R 83% 5級 Lanyl Red Brown R e/c 5級 Sumikaron Yellow E−RPD 4級 Sumikaron Red E−RPD 2級 Sumikaron Blue E−RPD 2級
aron Yellow E−RD,Red E−RP
D Blue E−RPDにて染色したサンプルをフェ
ードメーター20hによる耐光堅牢度テストを行なった
結果を次に示す。 染 料 耐光堅牢度 Lanyl Yellow 2R 200% 5級 Lanyl Bord R 83% 5級 Lanyl Red Brown R e/c 5級 Sumikaron Yellow E−RPD 4級 Sumikaron Red E−RPD 2級 Sumikaron Blue E−RPD 2級
【0009】
【発明の効果】本発明による含金属錯塩染料を用いた染
色いぐさは耐光堅牢度の優れたものであり、長期間に渡
って退色が少なく且つ又着衣その他に付着する事もなく
優れたものであり、畳表などへの商品価値が高い。
色いぐさは耐光堅牢度の優れたものであり、長期間に渡
って退色が少なく且つ又着衣その他に付着する事もなく
優れたものであり、畳表などへの商品価値が高い。
Claims (1)
- 【請求項1】 脱色しかつ両端を切断したいぐさ茎の両
端から、茎髄内に含金属錯塩染料を浸透剤により浸透さ
せる事を特長とするいぐさの着色方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15440292A JPH05318419A (ja) | 1992-05-20 | 1992-05-20 | いぐさの着色方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15440292A JPH05318419A (ja) | 1992-05-20 | 1992-05-20 | いぐさの着色方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05318419A true JPH05318419A (ja) | 1993-12-03 |
Family
ID=15583366
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15440292A Pending JPH05318419A (ja) | 1992-05-20 | 1992-05-20 | いぐさの着色方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05318419A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109333715A (zh) * | 2018-11-08 | 2019-02-15 | 福建农林大学 | 一种无机盐-金属共融体系协同热处理改性木材的方法 |
-
1992
- 1992-05-20 JP JP15440292A patent/JPH05318419A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109333715A (zh) * | 2018-11-08 | 2019-02-15 | 福建农林大学 | 一种无机盐-金属共融体系协同热处理改性木材的方法 |
CN109333715B (zh) * | 2018-11-08 | 2021-02-02 | 福建农林大学 | 一种无机盐-金属共融体系协同热处理改性木材的方法 |
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