JPH0531676Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） 本考案は、LCDをプリント配線板に固定する
ためにプリント配線板に取り付けられるLCD固
定金具の取付構造に関する。

（従来の技術） 第４図及び第５図にこの種の従来のLCD固定
金具の取付構造を示す。

図中、１はLCD、２はLCD固定金具、３はプ
リント配線板である。LCD固定金具２には先端
５が幅広に形成された脚部６が複数突設されてお
り、プリント配線板３には先端５を挿入し得る長
さｌを有する長穴７が穿設されている。LCD１
のプリント配線板３への固定は、LCD固定金具
２でLCD１を覆つた状態とし、プリント配線板
３のパターン面８側からその脚部６を長穴７に挿
入し、プリント配線板３のハンダ付面９側におい
て、先端５を回転して長穴７の長手方向と交差す
る方向へ先端５を位置づける（第５図）ことによ
り行なわれる。これで、LCD固定金具２はプリ
ント配線板３に取り付けられ、LCD１は固定金
具２によつて保持される。

ところが上記LCD固定金具２では、脚部６の
中間部１０を先端５を回転させて捩れる程度の強
さとする必要があり、その幅Ｓは長穴７の長さｌ
に比べて小さく、従つてプリント配線板３に対す
るLCD固定金具２の取り付け位置には（ｌ−Ｓ）
分だけの位置ズレが生じる。そのため、LCD１
として、その電極をプリント配線板３のパターン
部に押圧接触させて接続させる平面実装形の
LCDを用いるような場合に、LCD１の電極が所
定のパターン部と接続されるように固定金具２を
用いてLCD１を位置づけることが困難となり、
LCD１の電極パターン部が設定通りに接続され
ないという問題が生じていた。

（考案が解決しようとする問題点） 上記した如く、従来のLCD固定金具の取付構
造では、プリント配線板に対するLCD固定金具
の取付位置にズレが生じるため、このLCD固定
金具を用いて平面実装形のLCDをプリント配線
板の所定位置に正確に固定することは困難であつ
た。

本考案はこのような従来の欠点に鑑みてなされ
たものであり、LCD固定金具をプリント配線板
の所定位置に正確に取り付けることができ、従つ
て、平面実装形のLCDをこのLCD固定金具を用
いてプリント配線板の所定位置に正確に固定でき
るLCD固定金具の取付構造を提供することを目
的とする。

［考案の構成］ （問題点を解決するための手段） 本考案では、先端が幅広に形成された脚部が
LCD固定金具に設けられこの脚部をプリント配
線板に穿設された長穴に前記プリント配線板の一
方の面側から挿入し他方の面側において前記先端
を回転し前記長穴の長手方向に対して交差する方
向に前記先端を位置づけて前記LCD固定金具を
前記プリント配線板に取り付けるLCD固定金具
の取付構造において、前記LCD固定金具には前
記プリント配線板に穿設された位置決め用の穴部
と嵌合する位置決め部が設けられた構成となつて
いる。

（作用） LCD固定金具はその位置決め部がプリント配
線板の位置決め用の穴部に嵌合することにより、
プリント配線板の所定位置に正確に取り付けられ
る。

（実施例） 以下、本考案の実施例を第１図乃至第３図を参
照して詳述する。

第１図及び第２図は第１の実施例を説明する図
である。

図中、１はLCD、２ＡはLCD固定金具、３Ａ
はプリント配線板である。LCD固定金具２Ａに
は、従来と同様の脚部６とともに、ピン状の位置
決め部１２が設けられている。また、プリント配
線板３Ａには、前記脚部６が挿入される長穴７と
ともに、前記位置決め部１２と嵌合する丸穴（位
置決め用の穴部）１３が穿設されている。尚、長
穴７が打抜型により形成されているのに対し、丸
穴１３はリード挿入穴と同様NCを用いて形成さ
れているため、位置精度は高くなつている。

LCD固定金具２Ａの取り付けは、プリント配
線板３Ａのパターン面（一方の面）８側から、脚
部６を長穴７に挿入するとともに位置決め部１２
を穴部１３に挿入し、プリント配線板３Ａのハン
ダ付面９側において、脚部６の先端５を回転して
長穴７の長手方向と交差する方向へ先端５を位置
づける（第２図）ことにより行なわれる。これで
LCD固定金具２Ａはプリント配線板３Ａに取り
付けられる。この場合に、位置決め部１２が穴部
１３に嵌合した状態となつている。従つて、長穴
７と中間部１０とに寸法差（ｌ−Ｓ）があつて
も，LCD固定金具２Ａはプリント配線板３Ａの
所定の位置に正確に取り付けられ位置ずれするこ
とはない。そして、このLCD固定金具２Ａで保
持されるLCD１にあつても、プリント配線板３
Ａの所定の位置に正確に位置づけられる。

第３図は第２の実施例を説明する図である。本
例においては、プリント配線板３は従来と同様の
ものが用いられており、LCD固定金具２Ｂの脚
部６Ｂの基端１５側に形成された位置決め部１２
Ｂがプリント配線板１の長穴７と嵌合する構成と
なつている。すなわち、長穴７自体が上記した位
置決め用の穴部１３の役を兼ねている。尚、上記
した第１の実施例では、長穴７の長手方向及びそ
れに直交する方向について、LCD固定金具６Ａ
の位置決めが正確になされる構成であるのに対
し、第２の実施例では、長穴７の長手方向につい
てのLCD固定金具６Ｂの位置決めを主とした構
成となつている。

［考案の効果］ 以上説明したように、本考案の取付構造による
ならば、LCD固定金具は、その位置決め部がプ
リント配線板の位置決め用の穴部に嵌合すること
により、プリント配線板の所定位置に正確に取り
付けられる。従つて、LCD固定金具を用いて平
面実装形のLCDをプリント配線板の所定の位置
に正確に固定することができる。

また、本願考案ではLCD固定金具の位置決め
用の孔を別に設ける必要がないのでプリント配線
板の実装効率を向上させることができる。さらに
LCD固定金具の位置決め部は固定金具と一体な
ので、長穴の長手方向への固定金具の位置ずれを
起こすことがなくLCDをプリント配線板に正確
に位置決めすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案の第１の実施例を説
明する図であり、第１図はLCD固定金具の取付
状態を示す一部断面側面図であり、第２図は第１
図のＡ矢視図である。第３図は本考案の第２の実
施例を説明する一部断面側面図である。第４図は
従来例を説明する一部断面図であり、第５図は第
４図のＢ矢視図である。 １……LCD、２Ａ，２Ｂ……LCD固定金具、
３，３Ａ……プリント配線板、５……（脚部の）
先端、６，６Ｂ……脚部、７……長穴、８……一
方の面、９……他方の面、１２，１２Ｂ……位置
決め部、１３……位置決め用の穴部、１５……基
端。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 先端が幅広に形成された脚部がLCD固定金具
   に設けられこの脚部をプリント配線板に穿設され
   た長穴に前記プリント配線板の一方の面側から挿
   入し他方の面側において前記脚部の変形により前
   記長穴の長手方向に対して交差する方向に前記先
   端を位置づけて前記LCD固定金具を前記プリン
   ト配線板に取り付けるLCD固定金具の取付構造
   において、前記プリント配線板の長穴は位置決め
   用の穴部を兼ね、前記LCD固定金具の脚部の基
   端側には、前記穴部に嵌合する位置決め部が形成
   されたことを特徴とするLCD固定金具の取付構
   造。