JPH0531626U - リユツクサツク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 上端の開口部を閉じたまま、開閉蓋より底の
方の収納物を出し入れ可能となす。 【構成】 前板１の下部に設けた窓孔２に、左右両辺と
上辺とを一連のスライドファス３で着脱可能に連結した
開閉蓋４を取付け、開閉蓋の外面には前ポケットを逢着
し、前ポケットの上辺逢着部には一対の一方側蓋係止ベ
ルト６ａ，６ａを逢着し、背板の上端部から前記前板に
被さるように配した被せ蓋８の自由端側には、一対の他
方側蓋係止ベルト６ｂ，６ｂを逢着し、上記両蓋係止ベ
ルトにはベルト連結具部材９ａ，９ａ，９ｂ，９ｂを夫
々配設してなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はリュックサクの改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、リュックサックは上端に開口部を有し、主収納部内の収納物の出し入れ は、この上端開口部を使用するようになしてある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従って、従来のリュックサックにおいては、その底部内に収納した収納物を取 り出すには、一度上部に収納した収納物を取り出して、目的とする収納物を取り 出さなくてはならないという欠点を有している。

【０００４】 上記欠点を解決するには、その上端開口部以外にリュッサックの底部近くに別 途開口部を設ければよく、一部の鞄においては上端口部等の主開口部以外に副開 口部を設け、主開口部を開閉することなく副開口部より収納物の出し入れが可能 となしたものが実用されている。

【０００５】 しかし、リュックサックは、多くの品物を押し込むように詰め込んで使用され ることが多く、また、リュックサックは重い物を底部に軽い物を上部に収納する という使用法が採られ、さらには、背負って険しい道を歩行するような場合相当 に振動が加わるといった過酷な使用条件下で使用されるため、上記副開口部を設 けると、使用中に不意に該副開口部が開いたり、長期間の使用で該副開口部の係 止機構部が破損することが多いといった課題を有している。

【０００６】 そこで、本考案は上記課題を解決すべくなされたもので、前板の底部に設けた 開閉蓋より底の方に収納した収納物が取出せ、しかも、特別な過酷な使用条件に おいても該開閉蓋の係止機構が損傷する心配のないリュックサックを提供するこ とを目的としたものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記の目的に沿い、先述実用新案登録請求の範囲を要旨とする本考案の構成は 前述課題を解決するために、前板１の下部に窓孔２を設け、この窓孔２には左右 両辺と上辺とを一連のスライドファス３で着脱可能に連結した開閉蓋４を取付け 、 上記開閉蓋４の外面には前ポケット５を逢着し、この前ポケット５の上辺逢着 部には一対の一方側蓋係止ベルト６ａ，６ａを共に逢着し、 また、背板７の上端部から前記前板１に被さるように配した被せ蓋８の自由端 側には、一対の他方側蓋係止ベルト６ｂ，６ｂを逢着し、 上記一方側蓋係止ベルト６ａ，６ａには一方側ベルト連結具部材９ａを、他方 側蓋係止ベルト６ｂ，６ｂには他方側ベルト連結具部材９ｂを夫々配設してなる 技術的手段を講じたものである。

【０００８】

【作用】

それ故、本考案リュックサックは、通常は上記開閉蓋４を閉じた状態で使用す る。この場合、使用法は従来とまったく同一であるが、該リュックサックに収納 物Ｍ（「図２」参照）を収納して使用中に、底の方に収納した収納物を取り出し たい場合は、まず、一方側ベルト連結具部材９ａと他方側ベルト連結具部材９ｂ との連結を脱着する。そしてスライドファス３を操作して開閉蓋４を開き「図２ 」のように窓孔２を開くことができるので、この窓孔２によりリュックサックの 底の方に収納した収納物（例えば、「図２」の収納物Ｍ１のみ）を直接取り出す ことができるという作用を呈する。

【０００９】 また、ある程度収納物をリュックサックに収納したのちに、上記のごとくして 窓孔２より新たな収納物を収納することも可能で、該窓孔２よりの収納物の出し 入れが終了したら、スライドファス３を閉じ、一方側ベルト連結具部材９ａと他 方側ベルト連結具部材９ｂを連結する。すると一方側蓋係止ベルト６ａと他方側 蓋係止ベルト６ｂとが連結され、リュックサックの荷重はこの一方側蓋係止ベル ト６ａと他方側蓋係止ベルト６ｂによって支えられ、荷重によって開閉蓋４を無 理にに開こうとする力が加わらないよう作用するものである。

【００１０】

【実施例】

図中、１０がリュックサック本体で、図示実施例では前板１と背板７と底板１ １と襠板１２ａ，１２ｂとで主収容部Ｓ（図３参照）を構成し、この主収容部Ｓ の頂部には天ファスナー１３を有した内蓋１４を設けてある。また、背板７の上 部には、図３に最も明らかに示すごとく背負い上帯１５，１５の一端が、底板１ １には背負い下帯１６，１６の一端が逢着等の手段で連結され、この背負い上帯 １５と背負い下帯１６との両自由端側は夫々連結具１７で連結されてなる。また 上記襠板１２ａ，１２ｂは夫々外ポケット１８を取り付けてある。また、「図１ 」の符号１９，１９は襠膨縮用ファスナで、図では省略したが前板１と襠板１２ ａ，１２ｂとの間には折込襠が逢着介在しており、前板１と折込襠との縫合部に 添って襠膨縮用ファスナ１９の一方側噛合歯列が、折込襠と襠板１２ａ，１２ｂ との縫合部に添って襠膨縮用ファスナ１９の他方側噛合歯列が取り付けられ、該 折込襠を主収納部Ｓ内におり込み襠膨縮用ファスナ１９を噛み合わせると「図１ 」に示すごとく主収納部Ｓは縮小状態にあり、収納物が多い場合は該襠膨縮用フ ァスナ１９の噛合を外し、折込襠を伸張して該主収納部Ｓの容積を増すことがで きるようになしてある。なお、これら各構成は従来公知なもので、一部省略また は変更しても差し支えないことは無論である。

【００１１】 そして、本考案は上記前板１の下部に窓孔２を設け、この窓孔２には左右両辺 と上辺とを一連のスライドファス３で着脱可能に連結した開閉蓋４を取付けてあ る。

【００１２】 すなわち、上記窓孔２は前板１の下部に略逆Ｕ字状の切り溝を設けて、この切 り溝で囲まれた内側を開閉蓋４となし、該切り溝に相当する部位に添って該開閉 蓋４の左右両辺と上辺とを窓孔２の適合する部位に着脱可能に連結するスライド ファス３を設けてなる。なお、この開閉蓋４の下辺は切り溝をいれず連結したま まにしておけばよいが、本実施例では底板１１がＵ字状に構成され前板１の下部 にまで延設されているため、前板１の下辺と開閉蓋４の下辺とを一直線状に合わ せて底板１１の手前側縁部に逢着してなる。

【００１３】 そして、上記においてスライドファス３を一連のもを使用したのは、開閉蓋４ の左右両辺と上辺とのすべてのファスナー連結を脱着できるようになしたためで 、一つまたは二つの図示しないスライダー（本実施例では二つ使用）の摺動で該 スライドファス３を全長にわたり開閉（連結の着脱）ができるようになしてある 。

【００１４】 そして、上記開閉蓋４の外面には前ポケット５を逢着し、この前ポケット５の 上辺逢着部には一対の一方側蓋係止ベルト６ａ，６ａを共に逢着してある。この 前ポケット５の大きさ形状、個数は特に限定されるものではないが、できるだけ 開閉蓋４の全面に渡って設けることが、収納容積および体裁の向上に好ましい。 なお、前ポケット５の上辺逢着部は前記スライドファス３より開閉蓋４の内側に 位置することは無論出あり、本実施例では前ポケット５と一方側蓋係止ベルト６ ａ，６ａとが一緒に（同一の縫糸で）逢着されてなる。

【００１５】 また、背板７の上端部から前記前板１に被さるように配した被せ蓋８の自由端 側には、一対の他方側蓋係止ベルト６ｂ，６ｂを逢着してある。この他方側蓋係 止ベルト６ｂ，６ｂと前記一方側蓋係止ベルト６ａ，６ａとは紐体を使用しても よいが、図示に示すごとく平帯体を使用すると、該一方側蓋係止ベルト６ａ，６ ａと他方側蓋係止ベルト６ｂ，６ｂとで幅広く前板１１の外面を覆うため、型崩 れ防止の効果が高く、また、前記スライドファス３を無理に押し開く力に抗する 効果が大ききものである。

【００１６】 そして、上記一方側蓋係止ベルト６ａ，６ａには一方側ベルト連結具部材９ａ を、他方側蓋係止ベルト６ｂ，６ｂには他方側ベルト連結具部材９ｂを夫々配設 してなる。上記一方側ベルト連結具部材９ａと他方側ベルト連結具部材９ｂとは 従来公知なものが使用でき、図示例ではバックルの雄部材を一方側ベルト連結具 部材９ａに雌部材を他方側ベルト連結具部材９ｂとして使用し、両者は互いに着 脱可能に係止できるようになしてあるが、無論一方側ベルト連結具部材９ａと他 方側ベルト連結具部材９ｂとを逆に使用してもよく、あるいは一方側蓋係止ベル ト６ａ，６ａの一方側ベルト連結具部材９ａとして、係止ピンを有した通常のバ ックルを使用する場合は、他方側蓋係止ベルト６ｂ，６ｂの他方側ベルト連結具 部材９ｂは省略して、係止ピンが係入する係止孔を該他方側蓋係止ベルト８に所 定間隔で開穿しておいてもよいものである。

【００１７】

【考案の効果】

本考案は上記のごときであるので、内蓋１４を開くことなく、前板１１の底部 に設けた開閉蓋４より底の方に収納した収納物が取出せるリュックサックを提供 することができるものである。

【００１８】 また、本考案は、上記開閉蓋４を、その左右両辺と上辺とを一連のスライドフ ァス３で窓孔２に着脱可能に連結してあるので、スライドファス３自体の連結強 度が高く、大きな荷重が加わっても開閉蓋４の連結が脱着しないリュックサック を提供することができるものである。

【００１９】 しかし、この種スライドファス３は全体的に加わる力に対しては上記のごとく 非常に大きな外力に抗し得るが、反面、局所的に集中する力には弱いという性質 を有している。そこで本考案は偏荷重等の局所的な力がスライドファス３に加わ らんとすると、この局所的力は一対の一方側蓋係止ベルト６ａと他方側蓋係止ベ ルト６ｂによって支えられ平均化して連結部の脱着が生じにくいリュックサック を提供することができるものである。

【００２０】 さらに、この種スライドファス３は、該スライドファス３を変形しようとする 力と該スライドファス３を開こうとする力とが複合的に加わると、以外に弱い力 で連結が脱着してしまうことがあるが、上記一方側蓋係止ベルト６ａと他方側蓋 係止ベルト６ｂとはこのスライドファス３が局所的に膨出方向に変形するのを押 えるので、この点からしてもスライドファス３の脱着が生じにくいリュックサッ クを提供することができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す斜視図である。

【図２】開閉蓋を開いた状態の斜視図である。

【図３】概略縦断面図である。

【符号の説明】

１ 前板 ２ 窓孔 ３ スライドファス ４ 開閉蓋 ５ 前ポケット ６ａ 一方側蓋係止ベルト ６ｂ 他方側蓋係止ベルト ７ 背板 ８ 被せ蓋 ９ａ 一方側ベルト連結具部材 ９ｂ 他方側ベルト連結具部材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 前板（１）の下部に窓孔（２）を設け、
   この窓孔（２）には左右両辺と上辺とを一連のスライド
   ファス（３）で着脱可能に連結した開閉蓋（４）を取付
   け、 上記開閉蓋（４）の外面には前ポケット（５）を逢着
   し、この前ポケット（５）の上辺逢着部には一対の一方
   側蓋係止ベルト（６ａ，６ａ）を共に逢着し、 また、背板（７）の上端部から前記前板（１）に被さる
   ように配した被せ蓋（８）の自由端側には、一対の他方
   側蓋係止ベルト（６ｂ，６ｂ）を逢着し、 上記一方側蓋係止ベルト（６ａ，６ａ）には一方側ベル
   ト連結具部材（９ａ）を、他方側蓋係止ベルト（８，
   ８）には他方側ベルト連結具部材（９ｂ）を夫々配設し
   てなるリュックサック。