JPH05312437A - 遠心分離形油分離器 - Google Patents

遠心分離形油分離器

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JPH05312437A
JPH05312437A JP12247592A JP12247592A JPH05312437A JP H05312437 A JPH05312437 A JP H05312437A JP 12247592 A JP12247592 A JP 12247592A JP 12247592 A JP12247592 A JP 12247592A JP H05312437 A JPH05312437 A JP H05312437A
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JP
Japan
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oil
casing
gas
reservoir
outlet
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Application number
JP12247592A
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English (en)
Inventor
Ryusuke Fujiyoshi
竜介 藤吉
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH05312437A publication Critical patent/JPH05312437A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2400/00General features or devices for refrigeration machines, plants or systems, combined heating and refrigeration systems or heat-pump systems, i.e. not limited to a particular subgroup of F25B
    • F25B2400/02Centrifugal separation of gas, liquid or oil

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  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】油流出口に冷凍機油だけを流入させる。 【構成】分離部ケーシング7の下部の円錐部5を油貯溜
部ケーシング9に収納して本体容器1を形成する。円錐
部5の下端に上記油貯溜部ケーシング9内に開口した連
通口17を形成する。油貯溜部ケーシング9の下面9a
に、油流出口19とカバー部23を設ける。カバー部2
3を、天壁25と側壁27よりなり、油流出口19の側
方から該油流出口19の上方を覆って内部空間Nを形成
するように構成する。カバー部23の側壁27の下端に
油流入口29,29,…を、上部にガス抜き孔31を形
成する。連通口17を介して分離部ケーシング7内に流
入した冷媒ガスは、カバー部23によって油流出口19
への侵入が阻止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気調和装置等に使用
される遠心分離形油分離器に係り、とくに油流出口への
気体侵入阻止構造に関する。
【0002】
【従来の技術】空気調和装置等に使用される遠心分離形
油分離器は、実開昭56−44855号公報に開示され
ているように、本体に接線方向から冷凍機油と冷媒ガス
とからなる流体を流入し、この流体を遠心分離して冷凍
機油を下部の油流出口より流出している。
【0003】また、遠心分離後の冷媒ガスの下降気流は
本体の下部に貯溜中の冷凍機油の液面に吹き付けて油流
出口に流入して、冷媒循環量の減少による空調能力の低
下や油分離器から圧縮機へ高温高圧の冷媒ガスが戻され
ることによる圧縮機の過熱や異常高圧が生じことを防止
するために、本体内の下部に邪魔板を配設して冷媒ガス
の下降気流が油流出管に侵入しないようにする一方、邪
魔板の周辺部に形成した油流通孔によって冷凍機油を油
流出管に導いている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記遠
心分離形油分離器では、周辺部に液流通孔が形成された
邪魔板によって油流出口へ向かう冷媒ガスの下降気流を
遮るようにしているため、邪魔板の液流通孔が開口して
しまう程度に貯溜されている油量が小さい場合には、冷
媒ガスが液流通孔を通過して下方の液導出管に冷凍機油
が侵入しやすいという問題があった。
【0005】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であって、貯溜中の油量が小さい場合にも油流出口に油
だけを流入させることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明が講じた手段は、油貯溜部ケー
シングの下部の油流出口を覆って内部空間を形成するカ
バー部を設けるものである。
【0007】具体的には、請求項1に係る発明が講じた
手段は、図1に示すように、分離部ケーシング(7)の
下部が油貯溜部ケーシング(9)に収納されて本体容器
(1)が形成され、該分離部ケーシング(7)には、上
部に気体と油とからなる流体が流入する流入管(11)
と気体が流出する気体流出管(13)とが連接され、下
面が上記油貯溜部ケーシング(9)内に開口した連通口
(17)に形成される一方、上記油貯溜部ケーシング
(9)の下部には、油流出口(19)が形成され、上記
分離部ケーシング(7)で流体を気体と油とに遠心分離
する遠心分離形油分離器を前提としている。
【0008】そして、上記油貯溜部ケーシング(9)内
の下部には、上記油流出口(19)の側方から該油流出
口(19)の上方を覆って内部空間(N)を形成するカ
バー部(23)が設けられた構成としている。
【0009】さらに、該カバー部(23)の側面下部に
は、該カバー部(23)の内部と外部とを連通する油流
入口(29),(29),…が形成された構成としてい
る。
【0010】とくに、請求項2に係る発明が講じた手段
は、図1に示すように、請求項1記載の遠心分離形油分
離気体において、カバー部(23)は、上部に内部空間
(N)の気体をカバー部(23)の外部に逃がすガス抜
き孔(31)が形成された構成としている。
【0011】また、請求項3に係る発明が講じた手段
は、流出口から流出する油と気体とを一旦中央貯溜部に
流入させるための環状壁を設けるものである。
【0012】具体的には、請求項3に係る発明が講じた
手段は、図5に示すように、請求項1に係る発明の前提
としての遠心分離形油分離器に加えて、上記油貯溜部ケ
ーシング(9)内の下面中央部に、上記分離部ケーシン
グ(7)の連通口(17)に向かって開口して、該連通
口(17)からの油と気体とが流入する中央貯溜部
(T)を形成すると共に、該油貯溜部ケーシング(9)
の側面との間に環状貯溜部(K)を形成する環状壁(4
9)が設けられた構成としている。
【0013】上記環状貯溜部(K)の油貯溜部ケーシン
グ(9)には、上記油流出口(19)が形成された構成
としている。
【0014】とくに、請求項4に係る発明が講じた手段
は、図9に示すように、請求項3記載の遠心分離形油分
離器において、環状壁(49)には、中央部から上部に
油流通孔(51),(51),…が形成された構成とし
ている。
【0015】
【作用】上記の構成により、請求項1に係る発明では、
分離部ケーシング(7)に流体が流入して気体と油とに
遠心分離され、油は連通口(17)より油貯溜部ケーシ
ング(9)内に流入し、下部に貯溜する。気体は、ほと
んどが気体流出管(13)に向かって流通する一方、一
部が下降気流となって連通口(17)より油貯溜部ケー
シング(9)内に流入する。油は、カバー部(23)の
油流入口(29),(29),…を介して内部空間
(N)に流入し、油流出口(19)より外部に流出す
る。
【0016】一方、カバー部(23)は、油流出口(1
9)の側方から上方を覆って内部空間(N)を形成して
おり、上方や側方から油流出口(19)に流入しようと
する気流は遮られ、油流出口(19)へは侵入できな
い。さらに、油流入口(29),(29),…はカバー
部(23)の側面下部に形成されており、少量の油で閉
塞されため、カバー部(23)の周囲の気体は油流入口
(29),(29),…へは侵入しない。したがって、
油流出口(19)に直接向かう気流は遮られると共に少
量の油で油流入口(29),(29),…は閉塞されて
気体の侵入が阻止され、油流出口(19)に侵入しよう
とする気体は完全に阻止されることになる。
【0017】とくに、請求項2に係る発明では、請求項
1記載の遠心分離形油分離器において、カバー部(2
3)の上部にガス抜き孔(31)が形成されている。こ
れにより、油貯溜部ケーシング(9)内に貯溜される油
量が多い場合、カバー部(23)の内部空間(N)に流
入する油が増加するにしたがって、内部空間(N)の気
体はガス抜き孔(31)よりカバー部(23)の外部に
流出する。したがって、内部空間(N)の全容積が油の
貯溜に使用されることになる。
【0018】また、請求項3に係る発明では、分離部ケ
ーシング(7)の連通口(17)より油貯溜部ケーシン
グ(9)に流入した気体と油は、中央貯溜部(T)に流
入する。油は中央貯溜部(T)を満杯にした後、または
満杯前であっても気流に吹き出されて環状貯溜部(K)
に貯溜する。
【0019】また、油貯溜部ケーシング(9)内に流入
した気体は中央貯溜部(T)に流入した後周辺に向かっ
て流通するために、周辺流によって中央部から周辺部に
いくほど油の液面が高くなる。一方、環状貯溜部(K)
の油貯溜部ケーシング(9)に油流出口(19)が形成
されており、貯溜されている油量が小さい場合にも油流
出口(19)が油で覆われることになる。
【0020】さらに、油流出口(19)が開口する環状
貯溜部(K)と中央貯溜部(T)との間には環状壁(4
9)が存在するため、気体の周辺流は、中央貯溜部
(T)内の油量が小さい場合には環状壁(49)に遮ら
れ、また、中央貯溜部(T)が油で満杯の場合には環状
壁(49)と同じ高さで環状貯溜部(K)に流入するの
で、油流出口(21)の上の油面を乱すことがなく、油
流出口(19)には侵入しない。
【0021】とくに、請求項4に係る発明では、請求項
3記載の遠心分離形油分離器において、環状壁(49)
の中央部から上部に油流通孔(51),(51),…が
形成されており、中央貯溜部(T)から環状貯溜部
(K)への油の流通が促進される。しかも、油流通孔
(51),(51),…は下部に形成せずに中央部から
上部にだけ形成されているので、たとえ油流通孔(5
1),(51),…を介して環状貯溜部(K)へ気体が
吹き出した場合にも該吹出気流は油流出口(19)より
上方に形成されるので、油流出口(21)の上の油面を
乱すことがなく、油流出口(19)には侵入しない。
【0022】
【発明の効果】以上のように、請求項1に係る発明によ
れば、油流出口(19)のカバー部(23)を設けたこ
とにより、油流入口(29),(29),…を塞ぐ程度
の少量の油が貯溜されているだけで、油流出口(19)
への気体の侵入を阻止でき、油だけを油流出口(19)
に流入させることができる。したがって、例えば、遠心
分離形油分離器を空気調和装置に使用する場合には冷媒
循環量の減少と圧縮機の過熱や異常高圧を防止すること
ができる。
【0023】とくに、カバー部(23)は油流出口(1
9)の側方をも覆っているので、上方だけでなく側方か
らの気流の流入を阻止することができる。
【0024】また、請求項2に係る発明によれば、カバ
ー部(23)にガス抜き孔(31)が形成されているの
で、カバー部(23)の内部空間(N)の全容積を油の
貯溜に使用することができるようになり、油流出口(1
9)を覆う油量を増加させて、油流出口(19)への気
体侵入阻止効果を向上することができる。
【0025】また、請求項3に係る発明によれば、環状
貯溜部(K)の油貯溜部ケーシング(9)に油流出口
(21)を形成したことにより、油貯溜部ケーシング
(9)に貯溜されている油量が小さい場合にも油流出口
(21)を油で覆うことができる。
【0026】しかも、油流出口(21)に対向して環状
壁(49)を設けたことにより、中央貯溜部(T)より
環状貯溜部(K)へ向かう周辺流を、遮断したり、油流
出口(19)より上方を流通させることができる。この
ため、油流出口(21)の上の油面が乱されることがな
くなり、油流出口(19)への気体の侵入を阻止して、
油だけを油流出口(19)に流入させることができる。
【0027】とくに、請求項4に係る発明によれば、環
状壁(49)の中央部から上部に油流通孔(51),
(51),…が形成されることにより、油流通孔(5
1),(51),…を介して油流出口(19)へ気体が
侵入する事態を回避しつつ、中央貯溜部(T)から油流
出口(19)への油の流通を促進することができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。
【0029】図1および図2は、請求項1および2に係
る発明の第1実施例を示す。本実施例は、本発明の油分
離器を空気調和装置に使用する油分離器に適用した例で
ある。
【0030】図示しないが、空気調和装置は、圧縮機
と、凝縮器と、膨脹機構と、蒸発器と、四路切換弁とが
冷媒配管により冷媒の循環可能に接続され、四路切換弁
により、冷媒流れを冷却運転と暖房運転とに切換可能に
構成されている。
【0031】圧縮機の吐出側の高圧ラインには、圧縮機
から多量の冷凍機油が冷媒ガスに随伴して流入するため
に、冷媒ガスと冷凍機油とよりなる流体が流通し、冷媒
循環量の減少による空調能力の低下や油分離器から圧縮
機へ高温高圧の冷媒ガスが戻されることによる圧縮機の
過熱や異常高圧が生じる。このため、流体から冷凍機油
を分離して圧縮機に戻すために、圧縮機と凝縮器との間
の高圧ラインには油分離器が介設されている。
【0032】図中において、油分離器は、遠心分離形で
あって、本体容器(1)が、円筒状の外筒部(3)の上
下端が閉止された密閉容器に形成され、内部に逆円錐状
の円錐部(5)が収納されて構成されている。そして、
該円錐部(5)の上端より上方の外筒部(3)と円錐部
(5)とが分離部ケーシング(7)に、円錐部(5)の
上端より下方の外筒(3)が油貯溜部ケーシング(9)
に構成されており、分離部ケーシング(7)の円錐部
(5)が油貯溜部ケーシング(9)内に収納されてい
る。
【0033】分離部ケーシング(7)は、外筒部(3)
に接線方向に延出する流体の流入管(11)が連接さ
れ、上方より内部に気体流出管(13)が貫入して、気
体流出管(13)の内端が分離部ケーシング(7)内の
中央部に開口する気体流出口(15)に形成されてい
る。また、円錐部(5)の下端には、上記油貯溜部ケー
シング(9)内に開口する連通口(17)が形成されて
いる。そして、分離部ケーシング(7)は、流入管(1
1)より流入した流体を下降する旋回流にし、旋回流の
遠心力によって流体を冷媒ガスと冷凍機油とに分離し、
冷凍機油は連通口(17)より油貯溜部ケーシング
(9)内に流下するように構成されている。
【0034】油貯溜部ケーシング(9)には、平坦な下
面中央部に油流出口(19)が形成され、この油流出口
(19)に連通して油流出管(21)が接続され、油流
出管(21)の他端は圧縮機に接続されている。
【0035】また、油貯溜部ケーシング(9)の下面
(9a)には、本発明の特徴として、上記油流出口(1
9)の側方から該油流出口(19)の上方を覆って内部
空間(N)を形成するカバー部(23)が設けられてい
る。具体的に、カバー部(23)は、平坦な天壁(2
5)と、天壁(25)周縁より垂設されて油貯溜部ケー
シング(9)の下面(9a)に載設されている側壁(2
7)とからなり、内部には油流出口(19)に連通する
内部空間(N)が形成され、側壁(27)の下端には所
定の間隔を隔てて複数の半円状の油流入口(29),
(29),…が形成されており、油流出口(19)がカ
バー部(23)の内部と外部とを連通するように構成さ
れている。
【0036】さらに、側壁(27)の上部に内部空間
(N)の冷媒ガスをカバー部(23)の外部に逃がすガ
ス抜き孔(31)が形成されている。ガス抜き孔(3
1)は、内部空間(N)内の冷媒ガスがカバー部(2
3)の外部に流出するのに十分である一方、カバー部
(23)の外部の冷媒ガスが内部空間(N)内に侵入し
て貯溜中の冷凍機油の液面を乱して油流出口(19)に
流入することのない個数、形状、孔径等に設定されてい
る。
【0037】次に、上記遠心分離形油分離器の作動につ
いて説明する。分離部ケーシング(7)に流体が流入し
て冷媒ガスと冷凍機油とに遠心分離され、冷凍機油は連
通口(17)より油貯溜部ケーシング(9)内に流入
し、下部に貯溜する。冷媒ガスは、ほとんどが気体流出
管(13)に向かって流通する一方、一部が下降気流と
なって連通口(17)より油貯溜部ケーシング(9)内
に流入する。油は、カバー部(23)の油流入口(2
9),(29),…を介して内部空間(N)に流入し、
油流出口(19)より外部に流出する。
【0038】一方、カバー部(23)は、油流出口(1
9)の側方から上方を覆って内部空間(N)を形成して
おり、上方や側方から油流出口(19)に流入しようと
する気流は遮られ、油流出口(19)へは侵入できな
い。さらに、油流入口(29),(29),…はカバー
部(23)の側面下部に形成されており、少量の油で閉
塞されため、カバー部(23)の周囲の気体は油流入口
(29),(29),…へは侵入しない。とくに、油流
出口(19)の上方だけでなく側方も覆っているので、
旋回しながら側方より油流出口(19)に侵入しようと
する気流が遮られる。
【0039】したがって、油流出口(19)に直接向か
う気流は遮られると共に少量の油で油流入口(29),
(29),…は閉塞されて気体の侵入が阻止され、油流
出口(19)に侵入しようとする気体は完全に阻止され
ることになる。
【0040】ところで、油流入口(29)を介して油流
出口(19)に冷媒ガスが侵入する可能性があるが、冷
媒ガスが油流出口(19)に侵入するには、油貯溜部ケ
ーシング(9)内に貯溜中の冷凍機油を押し退けて油流
入口(29),(29),…に流入し、さらに、内部空
間(N)の冷凍機油を押し退けて油流出口(19)に流
入する必要がある。したがって、冷媒ガスが油流出口
(19)に流入するには、大きな抵抗があり、侵入は困
難である。このため、油貯溜部ケーシング(9)内の冷
媒ガスは、油流出口(19)に侵入するよりも冷媒配管
に流通しやすくなり、再び上昇して分離部ケーシング
(7)を介して冷媒配管に流通する。
【0041】また、カバー部(23)の上部にガス抜き
孔(31)が形成されている。これにより、油貯溜部ケ
ーシング(9)内に貯溜される油量が多い場合、カバー
部(23)の内部空間(N)に流入する冷凍機油が増加
するにしたがって、内部空間(N)の冷媒ガスはガス抜
き孔(31)よりカバー部(23)の外部に流出する。
したがって、油貯溜部ケーシング(9)内の油面がガス
抜き孔(31)より高くなると、内部空間(N)内は冷
凍機油で満たされることになり、内部空間(N)の全容
積を冷凍機油の貯溜に使用されることになる。
【0042】本実施例によれば、油流出口(19)のカ
バー部(23)により、油流入口(29),(29),
…を塞ぐ程度の少量の冷凍機油が貯溜されているだけ
で、環状貯溜部(K)の油貯溜部ケーシング(9)に形
成された油流出口(19)への冷媒ガスの侵入を阻止で
き、冷凍機油だけを油流出口(19)に流入させること
ができる。したがって、冷媒循環量の減少と圧縮機の過
熱や異常高圧を防止することができる。
【0043】とくに、カバー部(23)は、油流出口
(19)の側方から上方を覆って内部空間(N)を形成
するように構成されているので、油貯溜部ケーシング
(9)の下面(9a)をとくに円錐状に傾斜させなくて
も油流出口(19)への冷媒ガスの流入を阻止する構造
を設けることができる。また、カバー部(23)は油流
出口(19)の側方をも覆っているので、上方だけでな
く側方からの気流の流入を阻止することができる。
【0044】また、ガス抜き孔(31)により、カバー
部(23)の内部空間(N)の全容積を冷凍機油の貯溜
に使用することができるようになり、油流出口(19)
を覆う油量を増加させて、油流出口(19)への気体侵
入阻止効果を向上することができる。
【0045】次に、図3および図4は前実施例の変形例
を示す。本変形例は、油貯溜部ケーシング(9)の下部
を絞り加工によって割球状の曲面に形成するものであ
る。
【0046】本変形例の本体容器(1)は、天壁(4
1)と直胴部(43)と円錐部(5)とが一体に形成さ
れた分離部ケーシング(7)に、別体の油貯溜部ケーシ
ング(9)が連接されて一体に形成された構造にされて
いる。分離部ケーシング(7)には、直胴部(43)に
流体の流入管(11)が、天壁(41)に気体流出管
(13)がそれぞれ接続されている。
【0047】油貯溜部ケーシング(9)は、上述したよ
うに、下部が割球状の曲面形状に形成されており、下端
に油流出口(19)が形成され、該油流出口(19)に
は油流出管(21)が接続されている。他の構成は前実
施例と同様である。
【0048】本変形によれば、前実施例と同様の気体侵
入阻止効果を発揮すると共に、さらに、割球状の下部形
状によって本体容器(1)の耐圧強度を高めることがで
きる。また、円錐部(5)を有する分離部ケーシング
(7)に別体の油貯溜部ケーシング(9)を接続するの
で、外筒(3)内に円錐部(5)を接続する前実施例の
本体容器(1)の構造に比べて、本体容器(1)の製造
を容易にすることができる。
【0049】次に、図5および図6は、請求項3に係る
発明の第2実施例を示す。本実施例は、カバー部(2
3)に代え、出口から流出する冷凍機油と冷媒ガスとを
一旦中央貯溜部(T)に流入させるための環状壁(4
9)を設けるものである。
【0050】本実施例は、第1実施例の本体容器(1)
(図1および図2)に環状壁(49)を設けた例を示
す。つまり、油貯溜部ケーシング(9)の平坦な下面
(9a)の中央部に環状壁(49)が設けられている。
環状壁(49)は、分離部ケーシング(7)の連通口
(17)に向かって開口しており、連通口(17)から
の冷凍機油と冷媒ガスとが流入する中央貯溜部(T)を
形成すると共に、油貯溜部ケーシング(9)の側面との
間に環状貯溜部(K)を形成するように構成されてい
る。
【0051】環状壁(49)は、円錐部(5)の連通口
(17)より吹き出した冷媒ガスのすべてが中央貯溜部
(T)に流入するように、中央貯溜部(T)の開口面積
が円錐部(5)の連通口(17)の開口面積より大きい
口径に形成されている。また、環状壁(49)は、中央
貯溜部(T)に流入後周辺へ吹き出す周辺流によって冷
凍機油が乗り越えて環状貯溜部(K)に流入する高さに
形成されている。
【0052】そして、環状貯溜部(K)の油貯溜部ケー
シング(9)には、油流出口(19)が形成されてい
る。他の構成は第1実施例と同様である。
【0053】本実施例では、分離部ケーシング(7)の
連通口(17)より油貯溜部ケーシング(9)に流入し
た冷媒ガスと冷凍機油は、中央貯溜部(T)に流入す
る。冷凍機油は、満杯前であっても中央貯溜部(T)よ
り環状貯溜部(K)へ向かう周辺流によって放物面状の
液面になり、環状壁(49)を乗り越えて環状貯溜部
(K)に流入することにより、環状貯溜部(K)に一時
貯溜する。
【0054】油貯溜部ケーシング(9)内に流入した冷
媒ガスは、中央貯溜部(T)に流入した後周辺に向かっ
て流通するために、周辺流によって中央部から周辺部に
いくほど冷凍機油の液面が高くなる。一方、環状貯溜部
(K)の油貯溜部ケーシング(9)に油流出口(19)
が形成されており、貯溜されている油量が小さい場合に
も油流出口(19)が冷凍機油で覆われることになり、
冷媒ガスの侵入するおそれが小さい。そして、環状貯溜
部(K)の冷凍機油は、油流出口(19)より外部に流
出する。
【0055】また、冷媒ガスの周辺流は、貯溜されてい
る油量が小さい場合には、環状壁(49)に遮られて環
状貯溜部(K)には流通することができず、油流出口
(19)には流入しない。また、中央貯溜部(T)が満
杯の場合には、周辺流は環状壁(49)と同じ高さで環
状貯溜部(K)に流入するので、油流出口(21)の上
の油面を乱すことがなく、油流出口(19)には侵入し
ない。
【0056】本実施例によれば、環状貯溜部(K)の油
貯溜部ケーシング(9)に油流出口(21)を形成した
ことにより、油貯溜部ケーシング(9)に貯溜されてい
る油量が小さい場合にも油流出口(21)を冷凍機油で
覆うことができる。
【0057】しかも、油流出口(21)に対向して環状
壁(49)を設けたことにより、中央貯溜部(T)より
環状貯溜部(K)へ向かう周辺流を、遮断したり、油流
出口(19)より上方を流通させることができる。この
ため、油流出口(21)の上の油面が乱されることがな
くなり、油流出口(19)への冷媒ガスの侵入を阻止し
て、冷凍機油だけを油流出口(19)に流入させること
ができる。
【0058】次に、図7および図8は、第2実施例の変
形例を示す。本変形例は、第1実施例の本体容器(1)
に代え、第1実施例の変形例の本体容器(1)(図3お
よび図4)に環状壁(49)を設けるものである。他の
構成は第1実施例と同様である。
【0059】本変形例によれば、油貯溜部ケーシング
(9)の下部が割球状の曲面形状に形成されることによ
り、本体容器(1)を高耐圧強度を持ちかつ製造容易な
構造にしつつ、第2実施例と同様の効果を発揮すること
ができる。
【0060】次に、図9は、請求項4に係る発明の第3
実施例を示す。本実施例は、環状壁(49)に、その中
央部から上部に複数個の油流通孔(51),(51),
…を形成するもので、本実施例は、第1実施例の構造の
本体容器(1)(図1および図2)に環状壁(49)を
設けた例を示す。
【0061】なお、環状壁(49)は、油流出孔(5
1),(51),…により、冷凍機油を積極的に環状貯
溜部(K)に流出させることができ、とくに冷凍機油が
冷媒ガスの周辺流によって吹き出し可能な程度の低い高
さの壁に設定する必要はない。
【0062】本実施例では、環状壁(49)の中央部か
ら上部に油流通孔(51),(51),…が形成されて
おり、中央貯溜部(T)から環状貯溜部(K)への冷凍
機油の流通が促進される。しかも、油流通孔(51),
(51),…は下部に形成せずに中央部から上部にだけ
形成されているので、たとえ油流通孔(51),(5
1),…を介して環状貯溜部(K)へ冷媒ガスが吹き出
した場合にも該吹出気流は油流出口(19)より上方に
形成されるので、油流出口(21)の上の油面を乱すこ
とがなく、油流出口(19)に侵入することはない。
【0063】本実施例によれば、環状壁(49)の中央
部から上部に油流通孔(51),(51),…が形成さ
れることにより、油流通孔(51),(51),…を介
して油流出口(19)へ冷媒ガスが侵入する事態を回避
しつつ、中央貯溜部(T)から油流出口(19)への冷
凍機油の流通を促進することができる。
【0064】次に、図10は、第3実施例の変形例を示
す。本変形例は、ガス抜き孔(31)が形成された環状
壁(49)を、第1実施例の本体容器(1)に代え、第
1実施例の変形例の本体容器(1)(図3および図4)
に設けるものである。他の構成は第1実施例と同様であ
る。
【0065】本変形例によれば、油貯溜部ケーシング
(9)の下部が割球状の曲面形状に形成されることによ
り、本体容器(1)を高耐圧強度を持ちかつ製造容易な
構造にしつつ、第3実施例と同様の効果を発揮すること
ができる。
【0066】なお、第2実施例の環状壁(49)は、周
辺流によって冷凍機油が乗り越える高さにより高く設定
して、中央貯溜部(T)が冷凍機油で満杯になった後に
あふれ出た冷凍機油が環状貯溜部(K)に供給されるよ
うにしてもよい。
【0067】また、第3実施例の油流通孔(51),
(51),…は、1個であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の油分離器の縦断面図である。
【図2】第1実施例の油分離器の一部切欠き斜視図であ
る。
【図3】第1実施例の変形例の油分離器の縦断面図であ
る。である。
【図4】第1実施例の変形例の油分離器の一部切欠き斜
視図である。
【図5】第2実施例の油分離器の縦断面図である。
【図6】図5のA−A線断面図である。
【図7】第2実施例の変形例の油分離器の縦断面図であ
る。
【図8】第2実施例の変形例の油分離器の一部切欠き斜
視図である。
【図9】第3実施例の油分離器の一部切欠き斜視図であ
る。
【図10】第3実施例の変形例の油分離器の一部切欠き
斜視図である。
【符号の説明】
1 本体容器 7 分離部ケーシング 9 油貯溜部ケーシング 11 流入管 13 気体流出管 19 油流出口 23 カバー部 29 油流入口 31 ガス抜き孔 51 油流通孔 K 環状貯溜部 N 内部空間 T 中央貯溜部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分離部ケーシング(7)の下部が油貯溜
    部ケーシング(9)に収納されて本体容器(1)が形成
    され、 該分離部ケーシング(7)には、上部に気体と油とから
    なる流体が流入する流入管(11)と気体が流出する気
    体流出管(13)とが連接され、下面が上記油貯溜部ケ
    ーシング(9)内に開口した連通口(17)に形成され
    る一方、 上記油貯溜部ケーシング(9)の下部には、油流出口
    (19)が形成され、 上記分離部ケーシング(7)で流体を気体と油とに遠心
    分離する遠心分離形油分離器において、 上記油貯溜部ケーシング(9)内の下部には、上記油流
    出口(19)の側方から該油流出口(19)の上方を覆
    って内部空間(N)を形成するカバー部(23)が設け
    られ、 該カバー部(23)の側面下部には、該カバー部(2
    3)の内部と外部とを連通する油流入口(29),(2
    9),…が形成されていることを特徴とする遠心分離形
    油分離器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の遠心分離形油分離気体に
    おいて、カバー部(23)は、上部に内部空間(N)の
    気体をカバー部(23)の外部に逃がすガス抜き孔(3
    1)が形成されていることを特徴とする遠心分離形油分
    離器。
  3. 【請求項3】 分離部ケーシング(7)の下部が油貯溜
    部ケーシング(9)に収納されて本体容器(1)が形成
    され、 該分離部ケーシング(7)には、上部に気体と油とから
    なる流体が流入する流入管(11)と気体が流出する気
    体流出管(13)とが連接され、下面が上記油貯溜部ケ
    ーシング(9)内に開口した連通口(17)に形成され
    る一方、 上記油貯溜部ケーシング(9)の下部には、油流出口
    (19)が形成され、 上記分離部ケーシング(7)で流体を気体と油とに遠心
    分離する遠心分離形油分離器において、 上記油貯溜部ケーシング(9)内の下面中央部に、上記
    分離部ケーシング(7)の連通口(17)に向かって開
    口して、該連通口(17)からの油と気体とが流入する
    中央貯溜部(T)を形成すると共に、該油貯溜部ケーシ
    ング(9)の側面との間に環状貯溜部(K)を形成する
    環状壁(49)が設けられ、 上記環状貯溜部(K)の油貯溜部ケーシング(9)に
    は、上記油流出口(19)が形成されていることを特徴
    とする遠心分離形油分離器。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の遠心分離形油分離器にお
    いて、環状壁(49)には、中央部から上部に油流通孔
    (51),(51),…が形成されていることを特徴と
    する遠心分離形油分離器。
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