JPH0530941U - 信号検出ペン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 信号検出ペンをタブレットに繰り返し当接、
摺動し長時間トレ−ス入力しても、摩耗の度合いを確認
できるようにする。 【構成】 先端に検出孔を有する筒状ケ−シングと、前
記検出孔内に保持され位置信号を検出する導電軸を有す
る信号検出ペンにおいて、前記導電軸の先端表面に各別
に着色された複数の絶縁性被覆層を被覆した信号検出ペ
ン。 【効果】 信号検出ペンをタブレットに繰り返し当接、
摺動し長時間トレ−ス入力しても着色した絶縁性被覆層
が露出するため、摩耗の度合いにより導電軸の交換時期
を容易に判断できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は座標入力装置に使用する信号検出ペンに関し、特に信号検出ペンの先 端部分の導電軸に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、各種タブレット式入力装置の信号検出ペンは、制度向上のために信号を 検出する導電軸の径を細く、かつ、入力しようとする座標位置に対してより正確 に指示できるよう先端を先細りにしている。また、信号検出ペンを把持する操作 者の手から発生する静電気によりノイズが生じ誤動作したり、電子部品が破損す ることがないよう信号検出ペンの外表面は絶縁性物質で覆われていた。また、実 開昭６４−５２０５１号には、フェライトコアの先端部に樹脂製ペン先部を配備 したものが開示されている。更に金属でできている導電軸の場合でも、静電耐圧 を満足させるために先端部周囲にポリアセタ−ル樹脂のような熱可塑製樹脂によ る絶縁層を厚さ０．２ｍｍ以上形成し、操作者の手から発生する静電気の影響を 受けないようにしていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上述した従来の入力装置では、導電軸を有する信号検出ペンの使われ方が、ポ イント及びトレ−ス入力の併用によりタブレットに繰り返し当接したり、摺動を 行なっているので先端部が摩耗して薄くなったり、金属部が露出して静電耐圧が 下がり回路に影響を与えるという不都合があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は上述した従来の不都合点に鑑みなされたもので、先端に検出孔を有す る筒状ケ−シングと、前記検出孔内に保持され位置信号を検出する導電軸を有す る信号検出ペンにおいて、前記導電軸の先端表面に各別に着色された複数の絶縁 性被覆層を被覆した信号検出ペンを提案するものである。

【０００５】

【作用】

本考案では、導電軸の表面が耐摩耗性の低い絶縁性の樹脂による被覆層でも、 絶縁被覆層を複数の着色されたものとしたので、絶縁被覆層の摩耗度が被覆層の 樹脂の色の変化により判断できるものである。

【０００６】

【実施例】

本考案の実施例を添付図面を参照した説明する。図１は本考案を適用した信号 検出ペンの上半部切断正面図である。参照符号１は金属、特にアルミニウム等の 導電体からなる軸筒で、中間内部にスペ−サ２を固定し、軸方向に一定長の溝２ ａを形成し、チャック３側方に設けた部品固定用ピン４をこの溝２ａに挿入し、 スペ−サ２後部には固定した検出信号入力制御スイッチ５が固定され、チャック ３とスプリング６を介して弾発係止されている。チャック３はタブレット（図示 せず）から信号を検出する導電軸９を咥え、後部に係止されたスプリング６によ り前方へ付勢されている。また、チャック３後部には形成した螺子孔５ｂにスイ ッチ作動杆を螺合している。参照符号８は回路が配置されたプリント基板である 。

【０００７】 軸筒１の後軸部分にはゴムカバ−１１の先端部分が軸筒１の段部を介して前方 へ延在し、その先端部分は軸筒１の前軸部分に被覆された滑り止めのゴムカバ− １２の後端部分で被覆されるように形成されている。参照符号９は導電軸で後部 をチャック３に嵌合挟着し、先端部分には絶縁被覆層９ａが複数の層で形成され ている。（図２参照）

【０００８】 操作性の面から導電軸９の外径と絶縁性被覆層９ａの最外径は同一とし、静電 耐圧の面から絶縁性被覆層９ａ軸筒１内に没入するように形成されている。導電 軸９はチャック３、スプリング６、プリン基板８を介して軸筒１後部よりケ−ブ ル１０で外部の検出信号入力部（図示せず）に導通している。検出信号入力制御 スイッチ５はケ−ブル内の別のコ−ドで外部の検出信号入力制御部材（図示せず ）に導通している。

【０００９】 次に、動作について説明する。軸筒１先端より突出した導電軸９をタブレット 上に押圧すると、導電軸９は後方に摺動し螺子４が溝２ａの後端に係合停止する 。この時、作動杆７が検出信号入力制御スイッチ５を作動し、容量結合性タブレ ットからの位置信号を検出し、導電軸９のチャック３、スプリン６を経由してプ リント基板８内の回路を通してこの検出信号を検出信号入力部に入力する。この ようにして導電軸９を順次タブレット上を移動して押圧すると、所定の図形が検 出信号入力部に入力される。

【００１０】 次に、導電軸９の前方部分に形成する絶縁性被覆層について説明する。絶縁性 被覆層９ａは図２のように複数の層に分けて形成し、夫々異なる着色を施されて いるもので、層の厚さは０．１ｍｍ程度である。ここで、信号検出ペンがタブレ ット上で摩耗する迄長時間トレ−ス入力されると、絶縁性被覆層は摩耗した層の 次の層の色が表に現れてくる。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は如上のような構成となしたので、信号検出ペンをタブレットに繰り返 し当接、摺動し長時間トレ−ス入力しても着色した絶縁性被覆層が露出するため 、摩耗の度合いにより導電軸の交換時期を容易に判断できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】信号検出ペンの上半部切断正面図

【図２】導電軸先端の縦断面図

【符号の説明】

１ 軸筒 ２ スペ−サ ３ チャック ４ 部品固定用ピン ５ 検出信号入力制御スイッチ ６ スプリング ７ 作動杆 ８ プリント基板 ９ 導電軸 ９ａ 絶縁性被覆層 １０ ケ−ブル １１ ゴムカバ−

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 先端に検出孔を有する筒状ケ−シング
   と、前記検出孔内に保持され位置信号を検出する導電軸
   を有する信号検出ペンにおいて、前記導電軸の先端表面
   に各別に着色された複数の絶縁性被覆層を被覆したこと
   を特徴とする信号検出ペン。