JPH05308954A - 発酵方法 - Google Patents

発酵方法

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JPH05308954A
JPH05308954A JP14217692A JP14217692A JPH05308954A JP H05308954 A JPH05308954 A JP H05308954A JP 14217692 A JP14217692 A JP 14217692A JP 14217692 A JP14217692 A JP 14217692A JP H05308954 A JPH05308954 A JP H05308954A
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JP
Japan
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bioreactor
fermentation
raw material
tank
supply line
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JP14217692A
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Kazuhiro Aso
和博 阿曽
Etsuo Yoshikawa
悦雄 吉川
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Kanebo Ltd
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Kanebo Ltd
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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M23/00Constructional details, e.g. recesses, hinges
    • C12M23/34Internal compartments or partitions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M25/00Means for supporting, enclosing or fixing the microorganisms, e.g. immunocoatings
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 酵母等の微生物を収納してなるバイオリアク
ターを用いて発酵を行うに際し、バイオリアクター内を
間欠的に加圧状態とすることを特徴とする。 【効果】 連続運転に伴う発酵タンク内壁の付着物発生
が殆どなく、長期に亘って安定な連続運転を行うことが
できるので、工業生産に適している。例えば、混濁果汁
の酵母による連続低発酵の場合、付着物発生による反応
速度の上昇、付着物の落下によって生じる排出口,排出
ラインの閉塞等のトラブルがない。また、本発明の方法
は、従来の装置に単純な構造を付加するだけで実施でき
るので、低コストで、かつ故障やトラブルが発生せず、
低ランニングコストで長期間安定に連続運転を行うこと
ができ、工業生産上有利である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微生物による有用物質
の生化学的合成もしくは生化学的な物質変換を目的とす
る発酵方法に係り、更に詳しくは、不溶物を多量に含む
原料を用いた発酵や反応によって不溶物が発生する発酵
であって、更に発泡を伴う発酵によって、有用物質の合
成あるいは物質変換を行う際に好適な発酵方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】酵素を触媒とする生化学的反応や微生物
が行う微生物学的反応を利用した有用物質の生化学的合
成や物質変換、即ち、バイオプロセスは、省資源,省エ
ネルギー的であり、環境汚染対策も容易であるという利
点を有している。このバイオプロセスは、既に、工業規
模で応用がなされており、近年の世界的な資源環境問題
の高まりと相まって、今後大きな成長が期待されてい
る。従来、バイオプロセスは、回分操作が中心であった
が、酵素や微生物の固定化技術の開発により、これらが
繰り返し使用可能になったり、連続通液操作,反復回分
操作や反復半回分操作に代表されるバイオリアクターの
操作法が改良されたりしたことによって、連続的または
半連続的な物質合成や物質変換が可能となり、高効率化
が達成された。
【0003】しかしながら、不溶物を含む原料を用いて
物質合成もしくは物質変換を長時間に亘って行う場合、
運転に伴って、不溶物がバイオリアクター内に蓄積し、
バイオリアクターの性能を不安定にするといった問題が
ある。このような例としては、果汁、特に、混濁果汁の
酵母による低発酵が挙げられる。この場合、バイオリア
クターの内壁に多量の付着物が発生する。付着物は、運
転日数の経過と共に増加し、時には剥がれ落ちる。この
付着物は、果汁中の不溶物であるパルプと酵母の凝集体
であるため、付着物の蓄積は、反応系内の酵母濃度を上
昇させ、その結果、発酵速度の上昇を招く。発酵速度の
上昇は、20日後に2倍に達する場合があり、工業生産
システムとして必要な安定性に欠ける。また、剥離した
不溶性の付着物は、場合によっては、発酵物の排出孔及
びライン閉塞等のトラブルの原因になる。
【0004】また、上記のようなバイオリアクター内壁
の付着物の発生及び蓄積は、微生物が発生するガスによ
って生じる発泡にも原因がある。発酵で発生する泡の直
径は、液面から離れるに従って、即ち、泡の層の上面程
大きくなる。このように、泡の大きさに勾配ができるの
は、発生した小さな泡が互いに接触融合し、時間の経過
と共に大きな泡となり、この大きな泡が次々に発生して
くる小さな泡によって上に押し上げられるためである。
この泡の成長の過程で、原料中の不溶物も凝集し、不溶
物の凝集体は大きな泡の上面に浮遊している。この凝集
した浮遊物がバイオリアクター内壁に接触すると、付着
物となってへばりつく。したがって、この大きな泡の発
生を抑制することで、原料中あるいは反応系中の不溶物
の凝集が抑制され、バイオリアクター内壁に付着物が発
生しないのではないかと考えられる。発泡を抑制する方
法としては、消泡剤を用いることが一般的であるが、例
えば、食品の反応の場合、添加する消泡剤が風味に悪影
響を及ぼすことがあるので、消泡剤の添加は好ましくな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みなされたものであって、泡を抑制して不溶物
のバイオリアクター内壁付着を防止する方法について検
討を加えた結果、反応中に間欠的にバイオリアクター内
を加圧状態とすることで、大きな泡の発生を抑えるかも
しくは消泡することにより、バイオリアクター内壁の付
着物発生を抑制することができることを見いだし本発明
に到達した。
【0006】本発明の目的は、原料に不溶物を含んでい
たり、もしくは、反応により不溶物が生じたりする発酵
であっても、内壁に付着物が発生して蓄積せず、安定し
て、連続または半連続的に物質合成もしくは物質変換で
きる発酵方法を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、微生物を
収納してなるバイオリアクターを用いて発酵を行うに際
し、バイオリアクター内を間欠的に加圧状態とすること
を特徴とする発酵方法によって達成される。
【0008】以下、本発明を詳説する。本発明の発酵方
法は、発酵中、間欠的にバイオリアクター内を加圧状態
とすることを特徴とする。間欠的にバイオリアクター内
を加圧状態にするには、コンプレッサー等を用いて、間
欠的にガスを吹き込む方法、または、間欠的にバイオリ
アクターを密閉し、発酵によって発生するガスにより加
圧する方法等が挙げられる。
【0009】これらの中で、外部よりガスを吹き込む方
法が圧力のコントロールや加圧間隔の設定が容易である
ため好適である。吹き込むガスは、空気や、炭酸ガスあ
るいは窒素等の不活性ガス等、目的に応じて適宜使用す
るとよい。原料が空気もしくは酸素と接触して変質する
可能性のある場合には、窒素等の不活性ガスを用いると
よい。
【0010】本発明の方法を実施するにあたっては、例
えば、図1に示すようなバイオリアクターシステムを使
用する。図1は、本発明に係るバイオリアクターシステ
ムの一例を示す説明図であり、同図において、1はバイ
オリアクター、2はタンク、3は微生物固定化担体、4
は原料供給ライン、5は通気ライン、6は送気ライン、
7a,7bはエアーフィルター、8は電磁弁である。
【0011】バイオリアクター1は、タンク2内に、微
生物を固定化した板状担体3複数枚を、液流方向と略平
行となるよう間隔を設けて装着してなる。また、バイオ
リアクター1上部に、原料供給ライン4、通気ライン5
及び送気ライン6が配設されている。このバイオリアク
ターシステムにおいては、送気ライン6は、原料供給ラ
イン4とは別に設けられている。
【0012】また、通気ライン5と送気ライン6には、
バイオリアクター外部からの雑菌汚染を防止するため、
エアーフィルター7a,7bが取り付けられている。エ
アーフィルター7a,7bの気孔径は、バイオリアクタ
ー外部からバイオリアクター内部への雑菌の侵入を防ぐ
ことができる大きさであればよい。また、通気ライン5
には、電磁弁8が取り付けられている。この電磁弁8
は、バイオリアクター内を加圧する際、バイオリアクタ
ー内を密閉系とするために取り付けるとよい。
【0013】上記図1に示すバイオリアクターシステム
は、連続通液法に適している。図1に示すバイオリアク
ターシステムを用いての発酵操作は、例えば、まず、原
料を、原料タンクより原料供給ライン4を介して原料供
給口9に送り、原料供給口9よりタンク2内へ供給す
る。次いで、微生物固定化担体3にて接触反応を行い、
タンク2より生成物を排出する。
【0014】上記発酵の際、ガス送気による加圧は、ま
ず、電磁弁8を閉じ、バイオリアクターを密閉系とす
る。次に、コンプレッサーより送気ライン6を介してガ
スを吹き込み、バイオリアクター内を加圧状態とする。
この後、電磁弁8を開けて、バイオリアクター内を常圧
に戻す。この一連の操作を発酵中、間欠的に数回行う。
【0015】発酵による発泡の程度は、原料,発酵に用
いる微生物の発酵速度,発酵温度によって異なるため、
バイオリアクター内の加圧の程度,回数は、発泡の程度
によって適宜設定する。
【0016】例えば、果汁を酵母低発酵する場合には、
径が5mm以上の泡が発生しないようにすることが好適
である。泡の径が5mm以上となると、泡上の不溶性凝
集物のタンク内壁への付着が発生するからである。圧力
としては、1.1〜2.0atmとすることが望まし
い。また、この際、加圧の程度を上げると、小さな泡の
発生までも抑制することが可能となるが、高圧に耐える
装置が必要となり、そのためコストが高くなる。したが
って、果汁の酵母低発酵の場合、5mm以上の泡を抑制
もしくは消泡するだけで、付着物発生の抑制効果は十分
である。
【0017】また、バイオリアクター内の加圧は、一定
圧に達した後、一定時間保持してもよいし、保持せずに
除圧してもよいが、一定時間保持する方がより効果的で
ある。
【0018】また、反復回分操作,反復半回分操作でバ
イオリアクターの運転を行う場合には、図2に示すよう
なバイオリアクターシステムを使用することが好適であ
る。図2のバイオリアクターシステムは、図1とほぼ同
じであるが、原料供給ライン4に電磁弁8aが付いてい
る点で異なる。この電磁弁8aは、バイオリアクター
を、加圧の際、密閉系にするためと、原料供給口9に付
着したバイオリアクター内の微生物が原料供給ライン4
を経て原料タンクに漏出し、トラブルを引き起こすこと
を避けるため、設置する。
【0019】図2に示すバイオリアクターシステムを用
いた発酵の際、ガス送気により加圧する方法は、まず、
通気ライン5の電磁弁8bを閉じ、バイオリアクターを
密閉系とし(電磁弁8aは、原料供給後閉じられてい
る)、次に、コンプレッサーより送気ライン6を介して
ガスを吹き込み、バイオリアクター内を加圧状態とす
る。この後、電磁弁8bを開けて、バイオリアクター内
を常圧に戻す。この一連の操作を発酵中、間欠的に数回
行う。
【0020】更に、バイオリアクター内の微生物の原料
タンクへの漏出を防ぐという点では、図3に示すよう
に、送気ライン6が、3方向の電磁弁8cを介し、原料
供給ライン4に接続されている構造のものが好適であ
る。
【0021】図3に示すバイオリアクターシステムの操
作は、まず、原料を供給した後、電磁弁8cを切り替
え、送気ラインを開く。次に、コンプレッサーより送気
ライン6を介してガスを吹き込み、原料供給口9の間に
溜まっている原料をガスによって吹き飛ばす。このよう
に、原料供給口9付近の原料を除去することで、たと
え、バイオリアクター内の微生物が原料供給口9に接触
していたとしても、原料供給ライン4、原料タンクにバ
イオリアクター内の微生物が漏出し、トラブルを引き起
こすことがない。原料供給口9付近の原料を除去した
後、発酵を行う。
【0022】発酵中の発泡の抑制もしくは消泡は、通気
ライン5の電磁弁8bを閉じ、バイオリアクターを密閉
系とした後、ガスを吹き込み、バイオリアクター内を加
圧状態とする。この操作を発酵中、間欠的に数回行う。
【0023】本発明にて使用するバイオリアクターのタ
ンク2の材質は、不溶物が付きにくいものが好適であ
る。例えば、果汁の酵母低発酵の場合、ステンレス、な
かでも、SUS304,316が好ましく、表面を鏡面
加工したものがより好適である。また、グラスライニン
グを施したタンクは濡れがよく、特に好適である。
【0024】また、微生物を固定化して用いる場合、そ
の担体は、目的に応じて適宜使用すればよい。特に、不
溶物が蓄積しないよう、図1に示すようなセラミックス
多孔体等からなる板状の担体が好ましく、この板状担体
を鉛直方向に略平行となるように間隔を設けて装着する
ことが好適である。
【0025】また、本発明の発酵方法は、微生物を固定
化せずに用いる発酵に対しても有効であるが、発酵が早
く、発泡の激しい固定化微生物による発酵に対して特に
有効である。
【0026】また、本発明において、バイオリアクター
内の原料供給口に、原料液をタンク内壁に噴射するよう
なノズル、例えば、シャワーノズル,スプレーノズル等
を配設すると、更に、タンク内壁の不溶物の付着が防止
でき、好適である。
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明の発酵方法にて、
発泡の抑制もしくは消泡を行うことにより、連続運転に
伴う発酵タンク内壁の付着物発生が殆どなく、長期に亘
って安定な連続運転を行うことができるので、工業生産
に適している。例えば、混濁果汁の酵母による連続低発
酵の場合、付着物発生による反応速度の上昇、付着物の
落下によって生じる排出口,排出ラインの閉塞等のトラ
ブルがない。また、本発明の方法は、従来の装置に単純
な構造を付加するだけで実施できるので、低コストで、
かつ故障やトラブルが発生せず、低ランニングコストで
長期間安定に連続運転を行うことができ、工業生産上有
利である。
【0028】次に、本発明を実施例を挙げて具体的に説
明する。 (実施例1)前述した図3に示すようなバイオリアクタ
ーシステムを用いて、果汁の連続低発酵を行った。タン
ク2は、内壁をホーロー加工した恒温ジャケット付きの
内径11cm,高さ18cmの円筒型のもので、このタ
ンク2に、平均細孔直径48μm,厚さ2mm,高さ5
0mmのセラミックス板150mlを適切な幅に切断
し、送液方向と平行になるよう3mm間隔で装着した。
【0029】タンク2ごと120℃で15分間滅菌処理
を行った後、サッカロマイセスセロビジエW−3酵母を
接種したYM培地400mlを添加し、30℃で24時
間培養し、セラミックス担体に酵母を固定化した。酵母
の固定化に用いた培地を排出後、100%混濁グレープ
果汁を送液し、0.7%エタノール含有低発酵グレープ
果汁の製造を試みた。
【0030】尚、バイオリアクターの操作法は、反復回
分法とし、発酵のサイクルを44分とした。すなわち、
まず、通気ライン5の電磁弁8bを開いて開放状態と
し、800ml/分で450mlの果汁の供給を行っ
た。次に、3方向電磁弁8cを切り替え、送気ライン側
とし、コンプレッサーより空気を吹き込み、原料供給ラ
イン4の先端に溜まっている果汁をバイオリアクター1
内に除去した。その後、約40分間発酵を行った。
【0031】発酵中は、13分おきに空気を吹き込み、
バイオリアクター内を加圧することで5mm以上の径の
大きな泡の発生を抑制もしくは消泡した。この空気の送
気は、まず、通気ライン5の電磁弁8bを閉じてバイオ
リアクターを密閉状態とし、その状態でコンプレッサー
より送気ライン6を介して空気を送気した。このとき、
バイオリアクター内の圧力は、1.3atmに制御し
た。また、加圧時間は30秒間とした。
【0032】(実施例2)実施例1において、原料供給
口9の先端に、シャワーノズル(シャワー部の直径80
mm,噴射口の直径0.5mmで、噴射口をシャワー部
円周上に等間隔に多数設けてなる)を配設して、原料を
タンク内壁に噴射するようにした他は、実施例1と同様
にして果汁の連続低発酵を行った。
【0033】(比較例1)図4に示すような、送気ライ
ンを設けない他は、実施例1と同様のバイオリアクター
システムを用いて、果汁の連続低発酵を行った。すなわ
ち、タンクごと120℃で15分間滅菌処理を行った
後、サッカロマイセスセロビジエW−3酵母を接種した
YM培地400mlを添加し、30℃で24時間培養
し、セラミックス担体に酵母を固定化した。酵母の固定
化に用いた培地を排出後、100%混濁グレープ果汁を
送液し、0.7%エタノール含有低発酵グレープ果汁の
製造を試みた。なお、バイオリアクターの操作法は、反
復回分法とし、発酵のサイクルを40分とした。果汁の
供給は、800ml/分で450mlとした。
【0034】上記実施例1、2と比較例1の方法によっ
て得られた低発酵果汁のエタノール濃度を経日的に測定
した。その結果を図5に示す。曲線A,B,Cは、それ
ぞれ実施例1,実施例2,比較例1の得られた低発酵果
汁のエタノール濃度の経日変化を示している。図5から
明らかなように、ガス送気により間欠的加圧を行った場
合(実施例1)、20日間以上に渡って安定な連続運転
を行うことができた。また、ノズルを配設した場合(実
施例2)、より安定な連続運転ができた。
【0035】また、20日間連続運転を行った後、タン
ク内壁に付いた付着物の重量を測定した。その結果を表
1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】表1の結果より、間欠的に加圧を行った場
合のバイオリアクター内壁の付着物量は、そうでない場
合の約1/5であり、間欠的加圧によって、発生する大
きな泡を抑制もしくは消泡することは、バイオリアクタ
ー内壁への付着物の抑制に効果があることは明らかであ
る。また、実施例2の場合、より付着物発生の抑制効果
があった。
【0038】また、実施例1及び比較例1の実験は、い
ずれも5回行ったが、実施例1に関しては、いずれも同
じ結果を得た。一方、比較例1に関しては、5回のうち
4回は同じ結果を得たが、1回は、図6に示すような結
果となった。15日目にエタノール濃度が急激に上昇し
た。また、このとき、原料供給ライン及び原料供給タン
クに酵母が観察された。すなわち、これは、原料供給口
を経て、酵母が漏出したためでありと考えられる。した
がって、3方向の電磁弁を介して送気ラインを原料供給
ラインに接続し、原料供給時に供給口の先端に溜まった
果汁を吹き飛ばすことがバイオリアクター内酵母の原料
タンクへの漏出を抑えることに対して効果的であること
がわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバイオリアクターシステムの一例
を示す説明図。
【図2】本発明に係るバイオリアクターシステムの一例
を示す説明図。
【図3】本発明に係るバイオリアクターシステムの一例
を示す説明図。
【図4】従来のバイオリアクターシステムを示す説明
図。
【図5】実施例及び比較例の低発酵果汁のエタノール濃
度の経日的変化を示す線図。
【図6】比較例1の低発酵果汁のエタノール濃度の経日
的変化を示す線図。
【符号の説明】
1 バイオリアクター 2 タンク 3 微生物固定化担体 4 原料供給ライン 5 通気ライン 6 送気ライン 7 エアーフィルター 8 電磁弁 9 原料供給口

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微生物を収納してなるバイオリアクター
    を用いて発酵を行うに際し、バイオリアクター内を間欠
    的に加圧状態とすることを特徴とする発酵方法。
JP14217692A 1992-05-06 1992-05-06 発酵方法 Pending JPH05308954A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14217692A JPH05308954A (ja) 1992-05-06 1992-05-06 発酵方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14217692A JPH05308954A (ja) 1992-05-06 1992-05-06 発酵方法

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JPH05308954A true JPH05308954A (ja) 1993-11-22

Family

ID=15309136

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14217692A Pending JPH05308954A (ja) 1992-05-06 1992-05-06 発酵方法

Country Status (1)

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JP (1) JPH05308954A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011045307A (ja) * 2009-08-27 2011-03-10 Gekkeikan Sake Co Ltd 反応槽容積を効率的に使用したメラニン前駆体の製造方法
JP2012239401A (ja) * 2011-05-17 2012-12-10 Toyo Seikan Kaisha Ltd 細胞培養方法、及び細胞培養システム

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