JPH05305389A - 砂中子の製造方法 - Google Patents

砂中子の製造方法

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JPH05305389A
JPH05305389A JP14979492A JP14979492A JPH05305389A JP H05305389 A JPH05305389 A JP H05305389A JP 14979492 A JP14979492 A JP 14979492A JP 14979492 A JP14979492 A JP 14979492A JP H05305389 A JPH05305389 A JP H05305389A
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coated
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秀正 岡本
Shigeru Yao
滋 八尾
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    • F02F1/00Cylinders; Cylinder heads 
    • F02F1/02Cylinders; Cylinder heads  having cooling means
    • F02F1/10Cylinders; Cylinder heads  having cooling means for liquid cooling
    • F02F2001/106Cylinders; Cylinder heads  having cooling means for liquid cooling using a closed deck, i.e. the water jacket is not open at the block top face

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シェルモールド法を用いて固めた砂中子原型
でも,優れたコーティング性を有する砂中子を得る。 【構成】 RCSを固めた砂中子原型を70〜400℃
で加熱処理した後の熱い状態でコーティング液中に浸漬
するなどして砂中子原型の表面に均一なコーティングを
行い,次いで乾燥して優れたコーティングを有する砂中
子を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,例えば,クローズドデ
ッキタイプの自動車用エンジン等,アンダーカット部分
を有する鋳造品の高圧ダイカスト鋳造時に用いる耐圧性
および優れたコーティング性を有する砂中子の製造方法
に関するものである。さらに詳しくは,シェルモールド
法で造型した砂中子原型を加熱処理することにより,同
一コーティング剤を1回だけで厚くコーティングでき,
しかも,高圧鋳造用にも適した砂中子の製造方法に関す
るものである。ここで,擾れたコーテイング性とは,砂
中子原型にコーティング剤をコーテイングする際に,コ
ーティング剤が,薄い液状で砂中子原型の内部に広がっ
た状態で深く浸み込まずに,または,砂中子原型の表面
からはじかれずに,砂中子原型の表面層のみにかつ全面
に,所定の厚さで均一に,かつ,確実容易に強固に形成
され,それが剥がれないようにコーティングされること
であり,鋳造時の高圧の鋳込圧力に充分に耐え得ること
である。
【0002】
【従来の技術】従来より,例えば,クローズドデッキタ
イプの自動車用エンジンブロックやその他のアンダーカ
ット部分を有するアルミニウム合金やマグネシウム合金
等の鋳造品をダイカストで鋳造して製造する場合,崩壊
性砂中子を用いてダイカスト鋳造することが行われてい
る。そして,崩壊性砂中子を得る場合,まず,砂を所望
の形に固め,次に,その固めた砂中子原型の表面にコー
ティング剤を塗布し,高圧下での溶湯鋳込時には砂中子
が破損したり,溶湯が砂中子内に侵入しないようにし,
鋳造後には,ほとんど力を加えずに砂中子を崩壊させて
容易に取出せるようにし,かつ,砂が隅々まで充分に取
出せるようにすることが試みられている。勿論,その場
合,砂中子原型の成分,砂の固め方,コーティング剤の
成分,コーティングの仕方等,従来よりいろいろ試みら
れているが,充分に満足し得るものは得られていないの
が現状である。
【0003】その中で,砂を固めて砂中子原型を得る方
法として,ハードックス法,ウォームボックス法,
シェルモールド法,コールドボックス法等がある。
ハードックス法としては,例えば,特公昭64−989
8号公報に記載されている技術が知られている。そし
て,この方法においては,砂中子原型は砂,酸硬化性樹
脂および酸化剤を主成分とする結合剤からなっており,
二酸化硫黄によって硬化される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記ハードックス法に
おいては,所望の形状に造型した砂を硬化して砂中子原
型を得る場合,二酸化硫黄すなわち亜硫酸ガスを使用し
て硬化する。したがって,亜硫酸ガスを使用するため,
作業環境が悪く,日本の工場では,人体に悪影響を与え
るようなガスの使用は好まれない。また,仮に亜硫酸ガ
スを使用するとしても,人体に悪影響を与えず,作業環
境も悪化させないようにするためには,その為の付属設
備の設置が大変であり,また,その設置,運転のために
法規制も受ける。
【0005】そのため,本発明者は,酸化剤と亜硫酸ガ
スの代りに結合剤を使用するシェルモールド法の良さを
見直すこととした。シェルモールド法では,砂と結合剤
の混合物を固めて砂中子原型を得るのに亜硫酸ガスを使
用するのではなく,例えば,予めフェノールレジン等の
石炭酸系合成樹脂をコーティングしたレジンコーテッド
サンド(RCS)を,90〜240℃に加熱した砂中子
原型造型用の金型内に圧縮空気で吹込んで加熱硬化させ
て造型する。しかし,この場合,前記ハードックス法で
はかなり良好に行われていたコーティング剤と同一のコ
ーティング剤を砂中子原型に塗布しても,コーティング
剤が濡れずにはじかれてうまくいかなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明においては,RC
Sを用いて砂中子原型を造型するとき,この砂中子原型
を70〜400℃で加熱処理し,次に,この加熱処理し
た後の熱い砂中子原型の表面に粉末状の耐火物を主成分
とする中性水分散体からなるスラリ状のコーティング剤
をコーティングし,次に,このコーティングして得た砂
中子を乾燥させるようにした優れたコーティングを有す
る砂中子を得る。
【0007】
【作用】まず,RCSを用い,加熱処理するシェルモー
ルド法を用いて砂中子原型を造型し,次に,熱い砂中子
原型にコーティングを行う。砂中子原型の表面に良好な
コーティング層を形成するためには,コーティング剤か
ら溶媒が蒸発し乾燥・固化するまでの時間に,コーティ
ング剤が砂中子原型内に浸透してしまわないことが必要
条件である。砂中子原型のような多孔体中への液の浸透
深度の時間依存性は粘度の逆数の平方根に比例するた
め,コーティング剤の粘度を上げることにより,浸透を
押さえることが可能である。しかし,コーティング剤は
保管維持の面からは粘度が低いほうが望ましい。したが
って,コーティングする前は粘度が低く,コーティング
とともに粘度が増加するコーティング剤・あるいは機構
が必要となる。本発明はコーティングを行う砂中子原型
を,前工程で加熱処理した直後の熱いうちにそのまま用
いるか,あるいは,いったん温度が下った場合は,前も
って加熱しておくもので,これによりコーティング剤か
らの溶媒蒸発を促進し,それによってコーティング剤の
粘度を上昇させ,良好なコーティング層の形成を行うも
のである。
【0008】すなわち,70〜400℃で加熱処理して
砂中子原型を造型した後,いったん室温付近にまで放冷
された砂中子原型をわざわざ70〜400℃に再加熱し
ても良いが,このような再加熱処理を行うのではなく,
70〜400℃で造型した直後のまだ熱い状態で砂中子
原型の表面に粉末状の耐火物を主成分とする中性水分散
体からなるスラリ状のコーティング剤をコーティングし
ても同様の作用が得られることは勿論である。本発明は
コーティング剤自体の粘度は低いまま,従来手法ではコ
ーティングが不可能なものに対してもコーティングを可
能にするものである。また,コーティングの際に何ら添
加物を用いないため,極めて良好なコーティング層を得
ることも可能である。なお,本発明はあらかじめ加熱温
度・時間に対する砂中子原型の強度変化を測定しておく
ことにより,中子強度のコントロールにも用いることが
できる。
【0009】このようにすれば,シェルモールド法で
も,砂中子原型を固めることができ,かつ,砂中子原型
の表面にコーティング剤を所望の状態で確実容易にコー
ティングすることができる。そして,この発明によって
得られたコーティング砂中子を用いれば,高圧ダイカス
トのように高圧下での溶湯鋳込時に砂中子が破損したり
クラックが入ったりすることもなく,溶湯が砂中子内に
侵入することもない。
【0010】
【実施例】砂中子原型を製造するときは,まず,フェノ
ールレジン等の石炭酸系合成樹脂を砂にコーティングし
たレジンコーテッドサンド(RCS)を用意する。RC
Sは混練温度,フェノール樹脂等の石炭酸系合成樹脂の
性状からコールド法,セミホット法,ドライホット法で
製造されるが,生産性,安定性,コストの面からドライ
ホット法が好ましい。すなわち,130〜160℃に加
熱された砂に固形樹脂をミキサーで溶融コーティングし
たのち,ノボラック樹脂の場合は硬化剤のへキサミン水
溶液,レゾール樹脂の場合は水のみを投入して,水の蒸
発潜熱およびエアレーションによって急冷しながら砂粒
同志の固着が少なくなった時点でステアリン酸カルシウ
ム等のワックスを分散させて乾態易流動性のRCSを得
る。なお,砂は,硅砂,ジルコンサンド,クロマイトサ
ンド,セラビーズあるいはそれらの再生砂等を用いる。
【0011】このRCSを,所定の砂中子形状のキャビ
ティを有する金型内に加圧空気とともに吹込み,いわゆ
る,シェルモールド法と呼ばれている方法で砂中子原型
を成型した。この場合,中子成型用の金型の加熱温度は
例えば70〜400℃,好ましくは,90〜300℃程
度とし,30秒〜2分程度加熱して,砂中子原型を所定
の強度に硬化させた。金型から取出した直後の砂中子原
型は熱い状態にある。なお,この砂中子原型は,金型か
ら取出した後,室温まで放冷されて一時保管されること
もあるが,この場合には,その砂中子原型を70〜40
0℃に再加熱して熱い状態にする。
【0012】つぎに,造型時に加熱処理した後のこの熱
い状態にある砂中子原型の表面にコーティング剤をコー
ティングする。この場合,この砂中子原型をコーティン
グ剤中に浸漬してもよいし,この砂中子原型の表面にコ
ーティング剤を刷毛塗りしたり吹付けたりしてもよい。
コーティング剤は,微粉末シリカと微粉末アルミナを主
成分とし,少量のコロイドシリカを加えた固形分50〜
90重量%のスラリとした。固形分が50重量%以下で
はコーティング層の厚みが薄くなり,90重量%以上に
なるとスラリを撹拌するのが極めて困難となる。なお,
このコーティング剤のpHを7.0±1.0に維持して
いなければ,撹拌下でも沈殿,凝固することがある。
【0013】なお,コーティング剤としては,他のコー
ティング剤を用いることもできる。例えば,グラファイ
ト,マイカ,ヒューズドシリカ,アルミナ,マグネシ
ア,カーボンブラックおよびジルコン粉末等の無機耐火
性材料約30〜80重量%と,コロイドシリカ,アルミ
ナゾル,粘土およびアミン処理ベントナイト等の無機結
合剤約1〜25重量%と,水からなるものを用いてもよ
い。この場合,より好ましいものは,ヒューズドシリカ
とコロイドシリカである。なお,これに約10容量%の
メタノールとカオリンを加えても良い。
【0014】前記コーティング剤中に,熱い状態にある
砂中子原型を数秒間浸漬し,その後,加熱乾燥を行う。
乾燥条件は,120℃,10分程度である。コーティン
グの厚みは,熱い状態にない場合には砂中子原型にほと
んど浸み込んでほぼ0mmであるのに対して,充分に厚
く,砂中子原型への浸透は少なく,しかも,塗膜は堅固
である。コーティング層は1層でもよいが,製品とコー
ティング層との離型性を良くするため,2層の方がより
好ましい。2層目のコーティング層を形成するためのコ
ーティング剤としては,例えば,3%水溶性フェノール
樹脂溶液1リットルに対し,雲母粉500グラム,湿潤
剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム10グ
ラム,消泡剤としてオクチルアルコール1グラムをよく
撹拌混合したもの等を用いることができる。このコーテ
ィングは前記第1層コーティングを終えた砂中子原型を
第2層コーティング剤中に浸漬したり,該砂中子原型の
表面に第2層コーティング剤を刷毛塗りしたり吹付けた
りした後,乾燥して形成する。
【0015】さらに詳しい実施例として,実験例をつぎ
に示す。 (実験例1〜4,および比較例)フラタリ砂100部に
対して2部のフェノール樹脂(硬化剤ヘキサミンを含
む)をコーティングしたRCSを用いて,重量約2kg
のエンジンブロック用砂中子原型をシェルモールド法で
複数個造型した。造型条件は金型温度250℃,吹込み
圧0.8kg/cm,加熱時間90秒であった。1日
室温で放置した後の砂中子原型の抗折力は38kgであ
った。このうちの1個は,後記する加熱処理を何ら行わ
ずに,本実験例と同一のコーティングを行ったので,比
較例として後記する表1に示す。上記の砂中子原型を各
々70℃,120℃,180℃,250℃に設定された
循環式熱風加熱炉中で10分間加熱処理した(実験例1
〜4)。
【0016】これら加熱処理を行わなかったものとそれ
ぞれ異なった温度で加熱処理された熱い状態の砂中子原
型を同一のコーティング剤に1〜2秒間浸漬した後,1
20℃の循環式熱風加熱炉で10分間乾燥した。コーテ
ィング剤の組成は,微粉末シリカ50部と微粉末アルミ
ナ30部にコロイドシリカ3部を水20部に懸濁させた
もので,pHは7.2に調整されたものであった。比較
例のものではコーティング剤が砂中子原型の内部に浸み
込んでしまって不良であるのに対し,実験例1〜4のも
のではコーティングは良好であった。
【0017】前記の第1層コーティングを終えた後,次
に第2層目のコーティングを行った。第2層のコーティ
ング剤としては,3%水溶性フェノール樹脂溶液1リッ
トルに対し,雲母粉500グラム,湿潤剤としてドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム10グラム,消泡剤と
してオクチルアルコール1グラムをよく撹拌混合したも
のを用いた。すなわち,前記第1層コーティングを済ま
せた砂中子原型をこの第2層コーティング剤中に1〜2
秒間浸漬した後,120℃の循環式熱風加熱炉で10分
間乾燥した。
【0018】
【表1】
【0019】以上のようにして得た砂中子を金型にセッ
トし,アルミニウム合金ADC10を鋳造圧力600k
g/cm,湯口速度200mm/sec,注湯温度7
60℃の条件下で高圧鋳造した。鋳造後に通常のコアノ
ックアウトマシンで砂落しを行ったところ,実験例1〜
4の場合には中子砂は完全に除去され,優れた鋳造品が
得られた。比較例の場合には溶湯が砂中子原型に差込ん
でおり中子砂の除去は不良であった。まとめて,結果を
表1に示す。
【0020】(実験例5,6)実験例1〜4と全く同一
の原材料組成物を用いて,重量約2kgのエンジンブロ
ック用砂中子原型をシェルモールド法で造型した。造型
条件は金型温度120℃あるいは180℃,吹込み圧
4.5kg/cm,加熱時間90秒であった。造型後
に取出した直後の熱い状態の砂中子原型を,実験例1〜
4と全く同様にして同一のコーティング剤に浸漬した
後,同様に乾燥した。いずれの砂中子原型でもコーティ
ングは良好であった。その後,実験例1〜4と全く同様
の操作をして第2層コーティングを済ませ,実験例1〜
4と同様に高圧鋳造した。鋳造後,実験例1〜4と同様
にして砂落しを行ったところ,いずれの場合も中子砂は
完全に除去され,優れた鋳造品が得られた。
【0021】
【発明の効果】このように,本発明においては,石炭酸
系台成樹脂をコーティングしたレジンコーテッドサンド
を用いて砂中子原型を造型するとき,この砂中子原型を
70〜400℃で加熱処理し,次に,この加熱処理した
後の熱い砂中子原型の表面に粉末状の耐火物を主成分と
する中性水分散体からなるスラリ状のコーティング剤を
コーティングし,次に,このコーティングして得た砂中
子原型を乾燥させることによってコーティングされた砂
中子を製造するようにしたので,コーティング剤でコー
ティングするとき,コーティング剤は砂中子原型内に浸
み込むことなく,均一で適当な厚さのコーティング層を
形成する。したがって,砂中子は,鋳造時には高圧の鋳
込圧力に充分耐えることができる。
【0022】すなわち,本発明で得られた砂中子を用い
てダイカストのような高圧鋳造を行った場合,砂中子中
に溶湯が差込むことがなく,砂を排出した後の製品の鋳
肌面には砂は全く残留せず,非常に平滑である。したが
って,このような砂中子を,例えば,クローズドデッキ
型のエンジンブロックの冷却ジャケット部分のように,
非常に複雑な形状を有する製品を鋳造する際に用いて
も,充分に満足のいく作業状態と製品を確実容易に得る
ことができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年2月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【作用】まず、RCSを用い、加熱処理するシェルモ−
ルド法を用いて砂中子原型を造型し、次に、熱い砂中子
原型にコ−ティングを行う。砂中子原型の表面に良好な
コ−ティング層を形成するためには、コ−ティング剤か
ら溶媒が蒸発し乾燥・固化するまでの時間に、コ−ティ
ング剤が砂中子原型内に浸透してしまわないことが必要
条件である。砂中子原型のように多孔体中への液の浸透
深度の時間依存性は粘度の逆数の平方根に比例するた
め、コ−ティング剤の粘度を上げることにより、浸透を
押さえることが可能である。しかし、コ−ティング剤は
保管維持の面からは粘度が低いほうが望ましい。したが
って、コ−ティングする前は粘度が低く、コ−ティング
とともに粘度が増加するコ−ティング剤あるいは機構が
必要となる。本発明はコ−ティングを行う砂中子原型
を、前工程で加熱処理した直後の熱いうちにそのまま用
いるか、あるいは、いったん温度が下った場合は、前も
って加熱して用いるもので、これによりコ−ティング剤
からの溶媒蒸発を促進し、それによってコ−ティング剤
の粘度を上昇させ、良好なコ−ティング層の形成を行う
ものである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】前記コ−ティング剤中に、熱い状態にある
砂中子原型を数秒間浸漬し、その後、加熱乾燥を行う。
乾燥条件は、120℃、10分程度である。コ−ティン
グの厚みは、熱い状態にない場合には砂中子原型の表面
から弾かれてほとんど塗れないのに対して、充分に厚
く、砂中子原型への浸透も少なく、しかも、塗膜は堅固
である。コ−ティング層は1層でもよいが、製品とコ−
ティング層との離型性を良くするため、2層の方がより
好ましい。2層目のコ−ティング層を形成するためのコ
−ティング剤としては、例えば、3%水溶性フェノ−ル
樹脂溶液1リットルに対し、雲母粉500グラム、潤滑
剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム10グ
ラム、消泡剤としてオクチルアルコ−ル1グラムをよく
攪拌混合したもの等を用いることができる。このコ−テ
ィングは前記第1層コ−ティングを終えた砂中子原型を
第2層コ−ティング剤中に浸漬したり、該砂中子原型の
表面に第2層コ−ティング剤を刷毛塗りしたり吹付けた
りした後、乾燥して形成する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】これら加熱処理を行わなかったものとそれ
ぞれ異なった温度で加熱処理された熱い状態の砂中子原
型を同一のコ−ティング剤に1〜2秒間浸漬した後、1
20℃の循環式熱風加熱炉で10分間乾燥した。コ−テ
ィング剤の組成は、微粉末シリカ50部と微粉末アルミ
ナ30部にコロイドシリカ3部を水20部に懸濁させた
もので、pHは7.2に調整されたものであった。比較
例のものではコ−ティング剤が砂中子原型の表面から弾
かれてしまってコ−ティングが不良であるのに対し、実
験例1〜4のものではコ−ティングは良好であった。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】(実験例5、6)実験例1〜4と全く同一
の原材料組成物を用いて、重量約2kgのエンジンブロ
ック用砂中子原型をシェルモ−ルド法で造型した。造型
条件は金型温度200℃あるいは300℃、吹込み圧
0.8kg/cm2 、加熱時間90秒であった。造型後
に取出した直後の熱い状態の砂中子原型を、実験例1〜
4と全く同様にして同一のコ−ティング剤に浸漬した
後、同様に乾燥した。いずれの砂中子原型でもコ−ティ
ングは良好であった。その後、実験例1〜4と全く同様
の操作をして第2層コ−ティングを済ませ、実験例1〜
4と同様に高圧鋳造した。鋳造後、実験例1〜4と同様
にして砂落しを行ったところ、いずれの場合も砂中子は
完全に除去され、優れた鋳造品が得られた。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】
【発明の効果】このように、本発明においては、石炭酸
系合成樹脂をコ−ティングしたレジンコ−テッドサンド
を用いて砂中子原型を造型するとき、この砂中子原型を
70〜400℃で加熱処理し、次に、この加熱処理した
後の熱い砂中子原型の表面に粉末状の耐火物を主成分と
する中性水分散体からなるスラリ状のコ−ティング剤を
コ−ティングし、次に、このコ−ティングして得た砂中
子原型を乾燥させることによってコ−ティングされた砂
中子を製造するようにしたので、コ−ティング剤でコ−
ティングするとき、コ−ティング剤は砂中子原型の表面
から弾かれることなく、均一で適当な厚さのコ−ティン
グ層を形成する。したがって、砂中子は、鋳造時には高
圧の鋳込圧力に充分耐えることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石炭酸系合成樹脂をコーティングしたレ
    ジンコーテッドサンドを用いて砂中子原型を造型すると
    き,この砂中子原型を70〜400℃で加熱処理し,次
    に,この加熱処理した後の熱い砂中子原型の表面に粉末
    状の耐火物を主成分とする中性水分散体からなるスラリ
    状のコーティング剤をコーティングし,次に,このコー
    ティングして得た砂中子を乾燥させるようにした砂中子
    の製造方法。
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CN112846143A (zh) * 2020-12-31 2021-05-28 厦门市佳嘉达机械有限公司 一种高强韧可压铸砂芯及其制备方法及压铸件的成型工艺

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CN112846143A (zh) * 2020-12-31 2021-05-28 厦门市佳嘉达机械有限公司 一种高强韧可压铸砂芯及其制备方法及压铸件的成型工艺
CN112846143B (zh) * 2020-12-31 2022-05-13 厦门市佳嘉达机械有限公司 一种高强韧可压铸砂芯及其制备方法及压铸件的成型工艺

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