JPH05303301A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JPH05303301A
JPH05303301A JP10667992A JP10667992A JPH05303301A JP H05303301 A JPH05303301 A JP H05303301A JP 10667992 A JP10667992 A JP 10667992A JP 10667992 A JP10667992 A JP 10667992A JP H05303301 A JPH05303301 A JP H05303301A
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JP
Japan
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heat
heating element
roller
fixing device
heating
Prior art date
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Application number
JP10667992A
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English (en)
Inventor
Ryozo Akiyama
良造 秋山
Yoshimitsu Otaka
善光 大高
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Toshiba TEC Corp
Original Assignee
Tokyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軽量で応答性と定着性能とが共に良好な定着
装置を得る。 【構成】 負の抵抗温度特性を有するセラミックの粒子
を結着材に分散した円管形の発熱体24を形成し、回転
自在な支持シャフト20上に複数の円盤状の支持部材2
1〜23を所定間隔で設け、これらの支持部材21〜2
3上に発熱体24を装着して発熱ローラ14を形成し、
中空構造であるために湾曲しやすい発熱体24を複数の
支持部材21〜23で支持することで熱容量や重量を増
加させることなく発熱ローラ14の剛性を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真装置に利用さ
れる定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真装置の定着装置は、例えば、印
刷用紙等の記録媒体の搬送路を介して発熱ローラと加圧
ローラとを対向配置した構造が知られている。そして、
このような定着装置は、記録媒体に転写されたトナーを
発熱ローラの発熱で加熱溶融させ、ローラ間で加圧する
ことでトナーを記録媒体に定着させるようになってい
る。
【0003】そして、上述のような定着装置の発熱ロー
ラを正の抵抗温度特性を有する発熱体で形成すること
で、この発熱ローラの発熱温度を自動的に一定に維持す
るようにした定着装置が特公昭64-4176号公報などに提
案されている。ここで、上記公報に開示された定着装置
を従来例として図7に基づいて説明する。まず、この定
着装置1は、発熱ローラ2と加圧ローラ3とが所定のニ
ップ量で圧接された構造となっており、この加圧ローラ
3は金属等の円管形の支持体4上にフッ化エチレン樹脂
やシリコンゴム等の弾性体5を設けた構造となってい
る。そして、前記発熱ローラ2は、フッ化エチレン樹脂
やシリコンゴム等の被膜6を円管形の発熱体7上に設け
た構造となっており、この発熱体7は、正の抵抗温度特
性を有するセラミックの粒子をガラスやシリコンゴム等
の結着材に分散することで抵抗温度特性が正になってい
る。
【0004】このような構成において、この定着装置1
は、電子写真装置(図示せず)のトナー8が転写された記
録媒体である印刷用紙9の搬送路上に配置され、この印
刷用紙9に転写されたトナー8を発熱体7の加熱で溶融
させると同時にローラ2,3間で加圧することでトナー
8を印刷用紙9に定着させる。そして、この定着装置1
では、発熱ローラ2内の発熱体7は抵抗温度特性が正な
ので、通電開始時の温度上昇が良好で印加電力の出力制
御などを要することなく加熱温度が一定に維持されるよ
うになっている。ここで、正の抵抗温度特性を有する発
熱体7とは、温度が上昇すると抵抗値も上昇するサーミ
スタを意味しており、これは所定の加熱温度で抵抗値と
印加電力とがバランスするので、検温素子や電力制御回
路を要することなく加熱温度が一定の発熱ローラを形成
することができる。
【0005】ここで、この定着装置1では、正の抵抗温
度特性を有するセラミックの粒子を結着材に分散した発
熱体7で加熱温度を自己制御する発熱ローラ2を実現し
ているが、このように正の抵抗温度特性を有するセラミ
ックとしては、チタン酸バリウム程度しか実用化されて
おらず、その材料の選択性に乏しいために生産性や実用
性が阻害されている。
【0006】一方、このような正の抵抗温度特性を有す
る発熱体の他の形成手段として、特公昭59-10553号公報
や特公昭58-58793号公報には、導電性粉体と結晶性高分
子材料とを混練することで、抵抗温度特性が正でない各
種の材料で正の抵抗温度特性を有する発熱体を形成でき
ることが提案されている。しかし、上記公報には導電性
粉体としてカーボンブラックやグラファイトを利用する
ことが開示されているが、このような材料は発熱温度が
比較的低いため、加熱温度に高温が要求される定着装置
の発熱ローラなどには適用不能である。
【0007】そこで、このような課題を解決するために
本出願人が提案した特願平3-198988号や特願平3-256287
号の定着装置では、負の抵抗温度特性を有するセラミッ
クの粒子を結着材に分散した発熱体で発熱ローラを形成
することで、発熱体を形成する材料の選択性と加熱温度
とを改善している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本出願人が提案した特
願平3-198988号や特願平3-256287号の定着装置では、負
の抵抗温度特性を有するセラミックの粒子を結着材に分
散することで、発熱ローラを形成する材料の選択性と加
熱温度とを改善している。
【0009】ここで、上述のような定着装置の発熱ロー
ラは、熱容量を低減して発熱動作の応答性を向上させる
と共に軽量化も達成する必要があるので、必然的に円管
形の中空構造として形成されている。しかし、このよう
な円管形の発熱ローラは強度が低く押圧力に対して湾曲
しやすいため、加圧ローラを圧接しても中央部の密着性
が低下している。このため、上述のような定着装置で印
刷用紙のトナー像を定着すると、印刷用紙の中央部など
に定着不良が発生しがちである。
【0010】本発明は、軽量で応答性と定着性能とが共
に良好な定着装置を得るものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】各々回転自在に軸支され
た発熱ローラと加圧ローラとを対向配置し、これらの発
熱ローラと加圧ローラとの少なくとも一方を他方に付勢
する加圧機構を設けた定着装置において、負の抵抗温度
特性を有するセラミックの粒子を結着材に分散した円管
形の発熱体を形成し、高剛性に形成されて回転自在に軸
支された支持シャフト上に複数の円盤状の支持部材を所
定間隔で設け、これらの支持部材上に前記発熱体を装着
して前記発熱ローラを形成した。
【0012】
【作用】発熱ローラは材料の選択性が良好で発熱温度も
高いので、定着装置の生産性や実用性の向上に寄与する
ことができ、また、中空構造であるために湾曲しやすい
発熱体を複数の支持部材で支持することで熱容量や重量
を増加させることなく発熱ローラの剛性を向上させるこ
とができ、軽量で応答性と定着性能とが共に良好な定着
装置を得ることができる。
【0013】
【実施例】本発明の実施例を図1ないし図6に基づいて
説明する。まず、この定着装置10は、図3に例示する
ように、本体ハウジング11内に絶縁耐熱軸受12,1
3で回転自在に軸支された発熱ローラ14と加圧ローラ
15とが所定のニップ量で圧接されており、前記発熱ロ
ーラ14にはギヤ列16を介して駆動モータ17が連結
されている。また、図2に例示するように、前記加圧ロ
ーラ15は、金属製の支持シャフト18上にシリコンゴ
ムやフッ素ゴム等の弾性体19を設けた構造となってお
り、前記発熱ローラ14は、支持シャフト20の中央部
に円盤状の金属管21を装着すると共に両端部に支持部
材でもある金属製のフランジ22,23を装着し、これ
らのフランジ22,23と金属管21上に円管形の発熱
体24を装着した構造となっている。より詳細には、こ
の発熱体24は、予め表裏面に電極層25,26が形成
されており、その外周面上には熱収縮性チューブ27が
装着されている。そして、このような構造の発熱ローラ
14は、図1に例示するように、一端に露出した前記電
極層25上に金属管からなるスリーブ28が導通状態で
装着されており、前記絶縁耐熱軸受12を貫通した前記
フランジ23と前記スリーブ28とにブラシ29を介し
て定電圧電源30が接続されている。
【0014】そして、この定着装置10では、図2及び
図3に例示したように、前記加圧ローラ15は絶縁耐熱
軸受13が前記本体ハウジング11にスライド自在に装
着されて加圧機構である押圧スプリング31で前記発熱
ローラ14に向かって付勢されており、この発熱ローラ
14の外周面には前記加圧ローラ15とは逆側の位置で
トナークリーナ32が圧接されている。ここで、このト
ナークリーナ32は、シリコンオイルを含浸させたフェ
ルト等のクリーニングパッド33を支持フレーム34の
表面に交換自在に装着し、この支持フレーム34を加圧
機構でもある板バネ35で前記本体ハウジング11に弾
発的に装着した構造となっている。なお、このトナーク
リーナ32は、前記クリーニングパッド33と支持フレ
ーム34とが前記発熱ローラ14と略同一長さに形成さ
れており、このような細長い前記支持フレーム34の中
央部のみに前記板バネ35が装着されている。
【0015】なお、この定着装置10では、負の抵抗温
度特性を有するセラミックの粒子を結着材に分散するこ
とで、正の抵抗温度特性を有する前記発熱体24が形成
されており、このようにして形成された発熱体24は、
ここでは表面粗度Rが30〜80(μm)となっている。さら
に、この定着装置10では、上述のような発熱体24上
に自身の熱収縮で前記熱収縮性チューブ27が装着され
ており、この熱収縮性チューブ27の厚さtは、前記発
熱体24の外周面の表面粗度Rに対し、 R≦t≦60R の関係を満足するようになっている。
【0016】このような構成において、この定着装置1
0は、電子写真装置(図示せず)のトナー36が転写され
た記録媒体である印刷用紙37の搬送路上に配置され、
この印刷用紙37に転写されたトナー36を発熱体24
の加熱で溶融させると同時に発熱ローラ14と加圧ロー
ラ15との間で加圧することで画像を定着させる。そし
て、この定着装置10では、発熱ローラ14の発熱体2
4は抵抗温度特性が正なので、通電開始時の温度上昇が
良好で定電圧電源30の出力制御などを要することなく
加熱温度が一定に維持されるようになっている。なお、
この定着装置10では、上述のようにして印刷用紙37
のトナー36を定着させた発熱ローラ14は、その回転
によって外周面上の付着トナー等の汚損がトナークリー
ナ32でクリーニングされるようになっている。
【0017】ここで、この定着装置10では、上述のよ
うに正の抵抗温度特性を有する発熱体24を負の抵抗温
度特性を有するセラミックの粒子で形成しており、その
材料の選択性が良好なので、定着装置10の生産性や実
用性の向上に寄与することができ、さらに、このような
材料は発熱温度が高いので、加熱温度が高く実用的な定
着装置10を得ることができる。
【0018】そして、この定着装置10では、その熱容
量を低減して発熱動作の応答性を向上させるために発熱
ローラ14の発熱体24が円管形の中空構造で形成され
ているので、この発熱体24は強度が低下して押圧力に
より湾曲しやすくなっている。そこで、この定着装置1
0では、回転自在に軸支された高剛性の支持シャフト2
0上に金属管21とフランジ22,23とを介して円管
形の発熱体24を装着することで、熱容量や重量を増加
させることなく発熱ローラ14の長手方向の剛性を向上
させている。つまり、この発熱ローラ14は、円管形の
発熱体24が両端部と中央部とで支持されているので高
剛性であり、しかも、これら以外の部分は中空なので熱
容量や重量の増加は防止されているので、この定着装置
10は、軽量で応答性も良好でありながら定着性能が向
上している。
【0019】なお、本出願人は実際に上述のような構造
の定着装置10を試作して生産性や性能等を検討した。
まず、本出願人は、直径8.0(mm)の金属軸からなる支持
シャフト18上に硬度25度のシリコンゴムからなる弾性
体19を厚さ4.0(mm)に被覆することで、実質的に硬度4
0度で外径16(mm)の加圧ローラ15を実際に試作した。
【0020】つぎに、発熱ローラ14を形成する発熱体
24としては、負の抵抗温度特性を有するセラミックと
してスピネル型フェライト単結晶であるMn-Znフェラ
イトを採用すると共に、結着材としては熱可塑性樹脂で
あるポリエーテルエーテルケトンを採用し、Mn-Znフ
ェライトの基材を平均粒径3(μm)に粉砕してポリエー
テルエーテルケトンに50体積%に分散させ、これを押出
成形機で成形硬化させることで発熱体24を形成した。
この際、この発熱体24は、外径16(mm)、内径14(mm)、
長さ240(mm)の円管形として成形し、その外周面に四フ
ッ化エチレンで膜厚0.4(mm)の離型膜を形式すると共に
内周面にニッケルメッキで膜厚10(μm)の電極膜を形成
して厚さ方向に通電を行なう構造とした。すると、この
発熱体24は、寸法精度が良好でクラックが生じること
もなく、材料的にも均質で量産性も良好であることが確
認された。なお、本出願人は円管形の発熱体24を製作
する場合、1/32<T/D<1/8の関係を満足するよう
に肉厚Tと直径Dとを設定することで、良好な発熱体2
4が製作できることを確認した。
【0021】そこで、このようにして製作した発熱体2
4とMn-Znフェライトとの抵抗温度特性を実測したと
ころ、図4に例示するように、Mn-Znフェライトは抵
抗温度特性が負で発熱体24は200℃以上で抵抗温度特
性が正となった。そして、この発熱体24は、図5に例
示するように、100(V)の交流を通電すると約20(sec)で
加熱温度は230(℃)に到達して以後は230±5(℃)で安定
し、自己温度制御に到達してからの電流量は約0.8(A)
で安定することが確認された。つまり、この発熱体24
は、単位面積当たりの消費電力が7.0×10~3(A/cm2)な
ので、100(W)以下の消費電力で定着動作を実現するこ
とができる。
【0022】しかし、上述のようにして実際に試作した
発熱体24は、表面粗度が高いので既存の耐熱保護膜を
コーティングしても剥離性が低く、トナー36が付着し
やすいことが確認された。また、上述した発熱体24は
加熱温度が230(℃)であるが、例えば、数種類のトナー
36は定着温度が200(℃)程度である。そこで、この定
着装置10では、発熱体24を所定厚さの熱収縮性チュ
ーブ27で被うことで、上述のような二つの課題を同時
に解消するものとした。
【0023】まず、上述のように試作した発熱体24は
加熱温度が230(℃)であったので、この上に厚さ350(μ
m)の熱収縮性チューブ27を取付けたところ、この熱収
縮性チューブ27の温度勾配は10〜20(℃)で発熱ローラ
14の表面温度は210(℃)となった。つまり、この定着
装置10では、発熱体24上に装着する熱収縮性チュー
ブ27の厚さを変更することで、発熱ローラ14の表面
温度を自在に低減することができるので、各種のトナー
36で良好な印刷品質を実現することができる。
【0024】つぎに、トナーの剥離性に関して本出願人
が実際に行なった比較試験の結果を以下に詳述する。ま
ず、本出願人が前述のようにして試作した発熱体24
は、表面粗度が約50(μm)であったので、これに厚さ350
(μm)の熱収縮性チューブ27を装着すると、この発熱
ローラ14の表面粗度は約7(μm)となった。そこで、
このように発熱体24に熱収縮性チューブ27を取付け
た発熱ローラ14と取付けない発熱ローラ(図示せず)と
で定着性の比較試験を実行したところ、熱収縮性チュー
ブ27を取付けていない発熱ローラでは、その表面にト
ナー36が付着して印刷用紙37上の画像品質も劣悪で
あり、熱収縮性チューブ27を取付けた発熱ローラ14
では、その表面にトナー36が付着することもなく印刷
用紙37上の画像品質も良好であることが確認された。
【0025】さらに、本出願人は表面粗度が各々異なる
数種類の発熱体24を試作したところ、表面粗度が30
(μm)以下の発熱体24では、密着性が低いために定着
動作の実行中に熱収縮性チューブ27が発熱体24から
滑って定着不能となることを確認した。例えば、プライ
マー処理を行なうことで、このような発熱体24上に熱
収縮性チューブ27を固定することは可能であるが、こ
れでは製作工程が増加して定着装置10の生産性が阻害
されることになる。一方、表面粗度が80(μm)以上の発
熱体24では、熱収縮性チューブ27では表面粗度を十
分には改善できないためにトナー36が付着しやすいこ
とを確認した。
【0026】つまり、この定着装置10では、発熱体2
4の表面粗度を30〜80(μm)とすることで、この発熱体
24に熱収縮性チューブ27を熱収縮で良好に装着して
生産性の向上に寄与することができ、しかも、発熱ロー
ラ14の剥離性を良好にして定着性能の向上に寄与する
ことができる。
【0027】ここで、発熱ローラ14の表面粗度を改善
するには、分厚い熱収縮性チューブ27を利用すること
が考えられるが、これでは温度勾配が過大になって発熱
ローラ14の表面温度が低くなりすぎたり消費電力が増
加する懸念がある。そこで、本出願人が各々厚さtが異
なる数種類の熱収縮性チューブ27を表面粗度Rが各々
異なる数種類の発熱体24に取付けて発熱ローラ14を
試作したところ、t<Rの場合は、発熱ローラ14の表
面粗度が高くなってトナー36が付着しやすく、60R<
tでは、発熱ローラ14の表面温度が低すぎてトナー3
6に定着不良が発生することが確認された。
【0028】つまり、この定着装置10では、発熱体2
4の表面粗度Rと熱収縮性チューブ27の厚さtとが、
R≦t≦60Rの関係を満足することで、発熱体24に熱
収縮性チューブ27を熱収縮で良好に装着して生産性の
向上に寄与することができ、しかも、発熱ローラ14の
剥離性と加熱温度とを良好にして定着性能の向上に寄与
することができる。
【0029】なお、上述のような特性を示す熱収縮性チ
ューブ27としては、耐熱性と剥離性とを両立する各種
の材料が利用可能であり、例えば、テトラフルオロエチ
レンとフッ素化されたエチレン性不飽和化合物とのコポ
リマーであるPFAやFEP及びシリコンゴム等が利用
可能である。
【0030】また、上述した負の抵抗温度特性を有する
セラミックとしては、NiO、Co34、Mn34、Cr2
3などの遷移金属酸化物の複合系NiO-TiO2系、Co
O-Al23系、SnO2-TiO2系等も利用可能であり、
結着材の材料としては、耐熱性が良好なシリコンゴム、
ニトリルゴム、フッ素ゴム、PFA樹脂、FEP樹脂等
の他、結晶性樹脂であるポリテトラフルオロエチレンや
ポリフェニレンサルファイド及びポリケトン、非結晶性
樹脂であるポリイミドやポリエーテルイミド等が利用可
能である。
【0031】例えば、RTVシリコンゴムの生ゴムにフ
ェライトの粒子を硬化材と共に混練したものや、PFA
樹脂の微粒子にセラミックの粒子を混合したものをRT
Vシリコンゴムなどと同様な製法で円管形に硬化させて
から研磨や切削等で成形することでも発熱体24を製作
可能である。また、無機絶縁材料であるアルミナや耐熱
ガラスの粉砕粒子にセラミックの粉砕粒子を混合して12
00(℃)程度で溶融させ、これをガラス成形技術で円管形
に成形することでも発熱体24を製作可能である。
【0032】ここで、上述のようにシリコンゴムやフッ
素樹脂からなる結着材で発熱体を製作した場合、このよ
うな高分子材料は弾性を有して分散されたセラミックの
粒子の剥離が防止されるので、その耐久性や信頼性が良
好である。
【0033】なお、本実施例の定着装置10では、絶縁
耐熱軸受12がフランジ22,23を介して支持シャフ
ト20を回転自在に軸支し、このようなフランジ22,
23が発熱体24の支持部材をも兼用することを例示し
たが、本発明は上記構造に限定されるものではなく、例
えば、絶縁耐熱軸受12で支持シャフト20を直接的に
軸支することも実施可能であり、この場合には発熱体2
4の両端部に専用の支持部材(図示せず)を設けることが
望ましい。また、本実施例の定着装置10では、発熱体
24の表裏面に電極層25,26を設けて通電を発熱体
24の厚さ方向に行なうことを例示したが、このような
電極層25,26を設けることなく発熱体24の両端部
に電極(図示せず)を設けて通電を発熱体24の長手方向
に行なうことも実施可能である。
【0034】さらに、本実施例の定着装置10では、円
管形の発熱体24の支持部材として一個の金属管21と
フランジ22,23とを支持シャフト20の中央部と両
端部とに各々装着した構造の発熱ローラ14を例示した
が、本発明は上記構造に限定されるものでもない。つま
り、図6(a)に例示するように、支持部材であるフラン
ジ22,23を両端部に装着した支持シャフト20の中
央領域に各々支持部材である三個の金属管21を等間隔
に装着した発熱ローラ38や、同図(b)に例示するよう
に、支持部材であるフランジ22,23を両端部に装着
した支持シャフト39の中央部に支持部材である円筒部
40を一体成形した発熱ローラ41なども実施可能であ
る。
【0035】なお、本発明で云う負の抵抗温度特性と
は、温度が上昇すると抵抗値が低下することを意味して
おり、例えば、NTC(Negative Temperature Coe
fficient Thermistor)やCTR(Critical Tempera
ture Resistor)などを内包している。
【0036】
【発明の効果】本発明は上述のように、各々回転自在に
軸支された発熱ローラと加圧ローラとを対向配置し、こ
れらの発熱ローラと加圧ローラとの少なくとも一方を他
方に付勢する加圧機構を設けた定着装置において、負の
抵抗温度特性を有するセラミックの粒子を結着材に分散
した円管形の発熱体を形成し、高剛性に形成されて回転
自在に軸支された支持シャフト上に複数の円盤状の支持
部材を所定間隔で設け、これらの支持部材上に前記発熱
体を装着して前記発熱ローラを形成したことにより、発
熱ローラは材料の選択性が良好で発熱温度も高いので、
定着装置の生産性や実用性の向上に寄与することがで
き、また、中空構造であるために湾曲しやすい発熱体を
複数の支持部材で支持することで熱容量や重量を増加さ
せることなく発熱ローラの剛性を向上させることがで
き、軽量で応答性と定着性能とが共に良好な定着装置を
得ることができる等の効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の発熱ローラを示す縦断正面図
である。
【図2】定着装置の全体を示す縦断側面図である。
【図3】縦断正面図である。
【図4】抵抗温度特性を示す特性図である。
【図5】時間に対する電流値と温度との変化を示す特性
図である。
【図6】発熱ローラの変形例を示す縦断正面図である。
【図7】従来例を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
10 定着装置 14,38,41 発熱ローラ 15 加圧ローラ 20,39 支持シャフト 21〜23,40 支持部材 24 発熱体 31,35 加圧機構

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々回転自在に軸支された発熱ローラと
    加圧ローラとを対向配置し、これらの発熱ローラと加圧
    ローラとの少なくとも一方を他方に付勢する加圧機構を
    設けた定着装置において、負の抵抗温度特性を有するセ
    ラミックの粒子を結着材に分散した円管形の発熱体を形
    成し、高剛性に形成されて回転自在に軸支された支持シ
    ャフト上に複数の円盤状の支持部材を所定間隔で設け、
    これらの支持部材上に前記発熱体を装着して前記発熱ロ
    ーラを形成したことを特徴とする定着装置。
JP10667992A 1992-04-24 1992-04-24 定着装置 Pending JPH05303301A (ja)

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JP10667992A JPH05303301A (ja) 1992-04-24 1992-04-24 定着装置

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