JPH05302704A - シングルエンド型ラジアントチューブ及び燃焼方法 - Google Patents

シングルエンド型ラジアントチューブ及び燃焼方法

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JPH05302704A
JPH05302704A JP10721992A JP10721992A JPH05302704A JP H05302704 A JPH05302704 A JP H05302704A JP 10721992 A JP10721992 A JP 10721992A JP 10721992 A JP10721992 A JP 10721992A JP H05302704 A JPH05302704 A JP H05302704A
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辰二 阿蘇
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Abstract

(57)【要約】 【目的】中央排気型シングルエンドラジアントチューブ
の温度分布を均一化するバーナー構造及び燃焼方法を提
供する。 【構成】当該装置において第1バーナーと第2バーナー
を配置し第1バーナーの空気比を1.0より大きくし、
円周方向に略均一燃焼させ、第2バーナーの空気比を
1.0より小さくし燃焼させ温度分布の均一化を達成す
る。バーナーの構造は第1バーナーは多数ある燃料ガス
孔が管長方向に向き第2バーナーは燃料ガス孔が略円周
接線方向に向き、第1バーナーヘッダー部に空気、燃料
ガスを略円周接線方向に取り入れる。 【効果】チューブ長さ方向の温度を均一化せしめチュー
ブ材料の耐久温度近傍で放射伝熱が行えるので鋼板の熱
処理時間の短縮により生産速度が向上し、板幅方向の品
質が安定化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシングルエンド型ラジア
ントチューブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】炉内の雰囲気制御、温度制御を目的にラ
ジアントチューブ方式の加熱装置が一般的に使用されて
おり、ラジアントチューブの形状としてはU字型、スト
レート型、ストレート型の外管の内側に内管を設けたシ
ングルエンド型などが発明されて使用されている。これ
らの内、温度分布、効率、取扱いの面でシングルエンド
型のラジアントチューブが最も優れており、その上、温
度分布が均一にしやすく、正確な加熱が行える。
【0003】シングルエンド型のラジアントチューブは
先端が閉塞された外管を設置し、外管の内径よりも小さ
な外径を有する内管を同心状態で内管先端が外管先端の
閉塞部と隙間を存して対向するように設けてある。そし
て内管内にバーナーを設け、そのバーナーより発生した
高温燃焼ガスは内管を通過後、外管を加熱させ、排気さ
れる内管燃焼タイプがある。
【0004】近年、鋼板の品質対策、燃焼効率の観点か
ら、操業温度を上げる傾向にあり、ラジアントチューブ
の外管温度の向上が望まれている。ところが内管燃焼タ
イプのシングルエンド型ラジアントチューブにあって
は、内管での燃焼のため、放射面である外管の表面温度
が結果的に内管からの輻射、あるいは燃焼排ガスからの
受熱であり、内管の温度より一般的に低くなる。ラジア
ントチューブの加熱温度を高めるためには内管で燃焼し
外管で排気する方式は効率の悪い構造である。
【0005】この問題の解決のため従来内管にてバーナ
ー燃焼、外管にて燃焼ガスの排気をさせていた構造を、
外管にて燃焼、内管にて燃焼ガスを排気出来るようにし
たものが実願平2−63625号に記載されている。図
16、図17にその構造を示す。その構成は先端が閉塞
された外管2の内部に、外管内径よりも小さな外径を有
し内管3を同心状態で内管の先端が外管の先端閉塞部と
間隙を存して対向するように設け、後端部の外管と内管
との隙間にバーナーを設け、そのバーナーより発生させ
た高温燃焼ガスを外管と内管との隙間を通して外管を加
熱させたのち内管を通して排気するようにしたことを特
徴とするシングルエンド型ランジアントチューブであ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実願平
2−63625号は外管表面温度を高くするチューブ構
造として優れているが、バーナー構造に改善を要する点
がある。本発明者等はこの構造においてバーナー構造と
温度分布に関し種々調査したが、円周方向に均一な燃焼
を狙った多数孔のバーナーを配置した場合とその構造を
用いてプレミックスタイプで多孔体を設置した場合、バ
ーナー直後の温度が高温になりすぎる傾向があり、チュ
ーブ長さ方向の温度の均一化が不十分であった。本発明
は上述した問題点を解決するためになされたものであり
外管表面の温度をより均一にしたラジアントチューブ構
造と燃焼方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、ラジアントチューブのバーナー構造及び燃
焼方法であり、その構成は次の通りである。 (1)先端が閉塞された外管の内部に、外管内径よりも
小さな外径を有し内管を同心状態で内管の先端が外管の
先端閉塞部と間隙を存して対向するように設け、後端部
の外管と内管との隙間にバーナーを設け、そのバーナー
より発生させた高温燃焼ガスを外管と内管との隙間を通
して外管を加熱させたのち内管を通して排気するように
したシングルエンド型ラジアントチューブにおいて第1
バーナーと第2バーナーを配置し第1バーナーの多数孔
の燃料ガス孔が管長方向に向き第2バーナーの燃料ガス
孔が円周接線方向に向いていることを特徴とする。
【0008】更に前記(1)項の第1バーナーの空気ヘ
ッダー部に空気を円周接線方向に取り入れると共に第1
バーナーの燃料ガスヘッダー部に燃料ガスを円周接線方
向に取り入れる機構を有することを特徴とする。
【0009】更に本発明は先端が閉塞された外管の内部
に、外管内径よりも小さな外径を有し内管を同心状態で
内管の先端が外管の先端閉塞部と間隙を存して対向する
ように設け、後端部の外管と内管との隙間に第1バーナ
ー、第2バーナーを設け、そのバーナーより発生させた
高温燃焼ガスを外管と内管との隙間を通して外管を加熱
させたのち内管を通して排気するようにしたシングルエ
ンド型ラジアントチューブの燃焼方法において第1バー
ナーの空気比を1.0より大きくし、円周方向に均一燃
焼させ、第2のバーナー空気比を1.0より小さくし燃
焼させることを特徴とする。
【0010】円周方向の均一燃焼を狙った第1バーナー
としては燃料ガス孔が6〜40孔の多数孔あるマルチバ
ーナーあるいはそのようなマルチバーナー構造をプレミ
ックス装置として多孔体を配置した面燃焼バーナーも使
用できる。空気比が1.0より小さい第2バーナーは比
較的燃料ガスがリッチの状態で使用され、極限的には燃
料ガスのみを供給する燃料ガス孔となる。第2バーナー
には着火用のパイロットバーナーが兼用される場合があ
る。
【0011】
【作用】円周方向に均一な燃焼を狙った第1バーナーは
燃料ガスと空気が均一に混合されるためバーナー直後に
燃焼の最大点が発生しそこでの温度が最も高く、ラジア
ントチューブの先端にいくほど温度が低下する。第2バ
ーナーではバーナー直後は燃料ガスと空気の混合が不均
一のため燃焼が十分に行われず、燃料ガスと空気が管長
方向へ螺旋上に旋回する過程で混合され、その過程で混
合されながら燃焼が進行し燃焼の最大点が管の先端付近
にある。第2バーナーの空気比が0.0から1.0に近づ
くと燃料ガスと空気が管長方向へ螺旋上に旋回する過程
の混合が促進され燃焼の最大点が先端からチューブ中央
に近づく傾向がある。
【0012】均一燃焼の第1バーナー及び燃料ガスと空
気が不均一混合の第2バーナーとが同時に使用されると
加算された温度分布が発現され、各々の低温部分の発生
を抑制する効果がある。更に第1のバーナーの空気比が
1.0より大きい場合、空気比が1.0よりも小さい未燃
焼の第2のバーナーの燃料ガスが熱分解しバーナー直後
の温度を低下させる。第2バーナーの空気比が1.0か
ら0.0に近づくに従い空気による旋回力の低下と供給
ガス量の増大により未燃焼の燃料ガスが増大され、その
結果、熱分解の効果が顕著になりバーナー直後の温度の
低下は著しい。
【0013】第1バーナーの高温部の温度を低下させら
れることは全体の温度をその分上昇させても材料の耐久
温度以下にできる点が優れる。一方、第1のバーナーの
空気比が1.0より小さい場合、空気比が1.0よりも大
きい第2バーナーの主体となる空気によりバーナー直後
の温度が低下するガス冷却による低下代であり前述の第
1のバーナーの空気比が1.0より大きく、空気比が1.
0より小さい場合によるバーナー直後の温度低下ほど顕
著ではない。
【0014】第1バーナーの円周方向の略均一燃焼を達
成するためには、多数孔の燃料ガス孔の各々から等量の
ガスが出て、空気孔からも同様に均一に出る必要があ
る。このためにヘッダー出側の孔のガス圧力が均一であ
る必要があり、ヘッダーへの投入方向が軸方向では動圧
が掛かり易く一部のヘッダー出口孔の圧力が高くなるの
でヘッダーから出る気体のガス量と空気量が円周方向で
不均一になる。従って燃料ガス及び空気用のヘッダー出
口孔に動圧を掛け難くし圧力を均一にするため第1バー
ナーの燃料ガスヘッダー及び空気ヘッダー部にガスを円
周接線方向に取り入れる。
【0015】尚、第1バーナーの空気比は燃焼ガスの吹
き飛びが発生しない範囲で大きくでき、1.0より大き
く2.0未満である。第2バーナーの空気比は1.0より
小さく0.0までであり、第1バーナーと第2バーナー
に使用される総燃焼ガスが完全燃焼する点から総空気比
を1.0から1.5とすることが適当であり、第1、第2
バーナーの各々の燃料ガス量が決まり一方の空気比が決
まると、もう一方の空気比が総空気比を1.0から1.5
とする範囲で決まる。高温を効率的に得る目的からは総
空気比が1.0であることが最もよいことは本発明でも
同様である。ラジアンチューブの寸法に関しては外径は
100mm〜300mm、内径は50mm〜250mm
が適当な構造として使用できる。
【0016】
【実施例1】本発明の第1バーナーをチューブ軸の側方
より眺めた場合の上半分の断面を図3に示す。燃料ガス
ヘッダー20は隔壁19により4面を囲まれ、上部と下
部の隔壁19は円柱状の曲面を形成する。その上部の隔
壁19曲面に燃料ガス取入孔18が1孔あり円周接線方
向へ向いている。燃料ガス取入孔18と垂直のチューブ
軸方向に燃料ガスヘッダー出側孔21があり、パイプ2
4を通してその先に燃料ガス孔26がある。
【0017】空気ヘッダー23は燃料ガスヘッダー20
に隣接した位置で燃料ガスヘッダー20と同様に隔壁1
9により4面を囲まれ上部の隔壁19曲面に空気取入孔
22が1孔あり、円周接線方向へ向いている。空気取入
孔22と垂直のチューブ中心方向で、燃料ガスヘッダー
出側孔21と燃料ガス孔26の中間に空気孔25があ
る。燃焼時には燃料ガス孔26前方に燃焼ガス8が生成
し、燃料ガスヘッダー20の下部の隔壁19が形成する
円柱内を排ガス11が通過する。
【0018】本発明の第1バーナーをチューブ軸の前
方、燃焼ガス8側から眺めた場合の図を図4に示す。燃
料ガスヘッダー20は隔壁19より中空円柱状の空間を
形成し、燃料ガス取入孔18がその円周接線方向へ向い
ている。空気ヘッダー23は燃料ガスヘッダーの手前に
あり、燃料ガスヘッダー20と同様に隔壁19より中空
円柱状の空間を形成し、空気取入孔22がその円周接線
方向へ向いている。隔壁19の間にパイプ24が円周上
に等間隔で配置され、燃料ガス孔26を形成する。本図
は燃料ガス孔の数が9孔の場合である。燃料ガス孔の中
間の位置で隔壁19に孔を設け空気孔25を等間隔で配
置する。
【0019】第1バーナーは排ガスの温度条件から鋼製
で作製されることが適当である。本発明の第1バーナー
をチューブ軸の前方、燃焼ガス8側から眺めた場合の図
で燃料ガス孔の数が18孔の場合を図5に、燃料ガス孔
の数が36孔の場合を図6に示す。いずれも円形のパイ
プ24を円周上に等間隔で配置している。本発明の第1
バーナーをチューブ軸の前方、燃焼ガス8側から眺めた
場合の図で燃料ガス孔の数が18孔の場合を図5に、燃
料ガス孔の数が36孔の場合を図6に示す。いずれも円
形のパイプ24を円筒上に等間隔で配置している。
【0020】尚、本発明においては燃料ガス孔26、空
気孔25が等間隔で配置さつれている例を示している
が、燃料ガス孔26、空気孔25が等間隔で配置される
ことが好ましいが必ずしも等間隔である必要はなく等間
隔の場合の間隔に対して2〜3割の位置のズレは許容さ
れる。更にまた図4〜図6のいずれの燃料ガス孔26の
形状も円形状としているが長方形にすることも許容さ
れ、孔数が9孔などでは円周方向の燃焼の均一化に有効
な方法である。
【0021】
【実施例2】本発明の第1バーナーをチューブ軸の側方
より眺めた場合の上半分の断面を図7に示す。燃料ガス
ヘッダー20は隔壁19により4面を囲まれ、上部と下
部の隔壁19は円柱状の曲面を形成する。その上部の隔
壁19曲面に燃料ガス取入孔18が1孔あり円周接線方
向へ向いている。燃料ガス取入孔18と垂直のチューブ
軸方向に燃料ガスヘッダー出側孔21があり、パイプ2
4を通してその先に燃料ガス孔26がある。
【0022】空気ヘッダー23は燃料ガスヘッダー20
に隣接した位置で燃料ガスヘッダー20と同様に隔壁1
9により4面を囲まれ上部の隔壁19曲面に空気取入孔
22が1孔あり、円周接線方向へ向いている。空気取入
孔22と垂直のチューブ中心方向で、燃料ガスヘッダー
出側孔21と燃料ガス孔26の中間に空気孔25があ
る。燃料ガス孔26の前方に隔壁19と多孔体15によ
り囲まれたプレミックス部27がある。押え金具28に
より固定された多孔体15から燃焼時には前方に燃料ガ
ス8が生成し、燃料ガスヘッダー20の下部の隔壁19
が形成する円柱内を排ガス11が通過する。尚、実施例
2はプレミックス部27と多孔体15及び実施例1に示
した構造とを配置した構造になっており、実施例1に記
載された種々の構造が使用できる。
【0023】
【実施例3】本発明の第2バーナーをチューブ軸方向か
ら眺めた場合と、チューブ軸の側方から眺めた場合の図
を図8に示す。燃料ガス8と空気9とが点火プラグ16
を通り中空円柱状の断熱リング12の円周接線方向に供
給されるようにガス孔29が配置される。本実施例は点
火を目的にしたパイロットバーナーを第2バーナーに兼
用した場合である。燃料ガス孔26近傍に設けた点火プ
ラグ16を用いて点火する。リングは直接火炎で加熱さ
れるため耐熱性の観点からセラミックスが適当であり、
加熱時の外管2からの伝熱を抑制するために断熱性が好
ましい。
【0024】
【実施例4】本発明の第2バーナーをチューブ軸方向か
ら眺めた場合と、チューブ軸の側方から眺めた場合の第
2例を図9に示す。図9は断熱リング12にガス孔29
が2孔配置された場合で、燃料ガス8と空気9とが点火
プラグ16を通り中空円柱状の断熱リング12の円周接
線方向に供給されるようにガス孔29が配置され、もう
一方のガス孔29は燃料ガス8のみが供給され断熱リン
グ12の円周接線方向に供給されるようにガス孔29が
配置される。
【0025】
【実施例5】本発明によるシングルエンド型のラジアン
トチューブ全体の略構成を示す実施例を図1に示す。実
験炉炉壁1の一方に穴を開け、ラジアントチューブを貫
通させ、もう一方の炉壁1でラジアントチューブのもう
一方の端部を保持している。約2mのSiC−Siのセ
ラミック製チューブ外管2の内部に同じくSiC−Si
のセラミック製の内管3を設置してある。外管2はフラ
ンジ5を介してバーナーと固定されている。尚、外管2
の外径は約215mm、肉厚約6mm、内管3の内径は
約160mm、肉厚6mmとした。
【0026】第1バーナーはチューブ軸方向に並列して
燃料ガスヘッダー20、空気ヘッダー23が配列され、
燃料ガスヘッダー出側孔21にパイプを設けその先端の
燃料ガス孔26は管長方向に向き円周方向に40度毎の
等間隔に配置され、空気孔25は燃料ガスのパイプ間に
同じく40度毎に配置される。第2バーナー14は第1
バーナーの直後に配置する。点火は第2バーナーの燃料
ガス孔26近傍に設けた点火プラグ16を用いて点火す
る。内管3と外管2とは一定の間隔を保持するため内管
の先端下部にスペーサー10を設け、燃焼排ガス11は
内管を通過させ外部に排気させた。外管には熱電対をセ
ットし、各部位の温度分布を測定した。
【0027】メタンガス35%、水素ガス65%を混合
した燃料を用い第1バーナー13、第2バーナー14各
々3.2、0.8万Kcal/hrとして第1バーナー1
3の空気比を1.25、第2バーナー14の空気比を0.
0とした。測温結果を図10に示す。比較例1として本
構造の第2バーナーを使用しない場合で第1バーナーで
4万Kcal/hr、空気比1.0のテスト結果を併記
した。図10から明らかなようにフランジから300m
mまでに温度が上昇し、その後の温度上昇がほとんど無
く温度分布がほぼ均一であることが分かる。一方比較例
1の場合はフランジから300mmまでに温度が上昇し
た後、チューブ約2000mmまで温度が単調に下降し
温度分布が均一ではないことが分かる。
【0028】
【実施例6】本発明による燃焼実験の実施例6は実施例
5と同様の構造のラジアントチューブにおいて第1バー
ナー、第2バーナーの燃料ガスを各々2.0万Kcal
/hrとし、空気比を各々2.0、0.0とした。比較例
2として第1バーナー、第2バーナーの燃料ガスを各々
1.3万Kcal/hr、2.7万Kcal/hrとした
場合を実施した。この場合の測温結果を図11に示す。
図11から明らかなように実施例6はフランジから60
0mmまでに温度が上昇し、その後は僅かな温度の上昇
があるがほぼ均一の温度分布である。一方比較例2はフ
ランジから1600mmまで温度が上昇し温度分布が均
一ではない。
【0029】
【実施例7】本発明による燃焼実験の実施例7は実施例
5におけるラジアントチューブのバーナー構造と同様の
バーナー構造において第2バーナーを実施例4に示す構
造の第2バーナーに変更し、実施した。第1バーナー、
第2バーナーの燃料ガスを各々2.0、2.0万Kcal
/hrとし、空気比を各々1.1、0.9とした。また第
2バーナーのパイロットバーナー兼用のガス孔からは空
気のみを供給しもう一方のガス孔からは燃料ガスのみを
供給した。この場合の測温結果を図12に示す。尚、実
施例5の項目で記載した比較例1も併記した。
【0030】図12から明らかなように実施例7はフラ
ンジから300mmまでに温度が上昇し、その後800
mm付近まで僅かな温度低下があるが再び温度が200
0mm付近まで上昇する。フランジから300mmより
先に温度の変動があるもののそこでの温度分布は比較例
1のフランジから300mmより先の温度分布より均一
である。
【0031】
【実施例8】本発明による燃焼実験の実施例8は実施例
5におけるラジアントチューブのバーナー構造と同様の
バーナー構造においての第2バーナーを実施例2に示す
構造の第1バーナーに変更したシングルエンド型のラジ
アントチューブを使用しており、全体の略構成を図2に
示す。第1バーナー、第2バーナーの燃料ガスは各々
2.7万Kcal/hr、1.3万Kcal/hrで空気
比が各々1.48、0.0である。この装置によりラジア
ントチューブの燃焼実験を行った測温結果を図13に示
す。尚、比較例3として本構造の第2バーナーを使用し
ない場合で第1バーナーで4万Kcal/hr、空気比
1.0のテスト結果を併記した。
【0032】図13から明らかなように本実施例8の場
合もフランジから約300mm以降で温度分布の均一化
が達成されていることが分かる。一方比較例3はフラン
ジから300mmまで温度が上昇した後、温度が単調に
降下し温度分布が均一ではないことが分かる。
【0033】
【実施例9】本発明による燃焼実験の実施例9は実施例
7と同様の構造のラジアントチューブにおいて第1バー
ナー、第2バーナーの空気比を各々(1)1.1、0.
5,(2)1.5、0.5,(3)1.5、0.2,(4)
1.5、0.7,(6)2.0、0.2,(7)2.0、0.
4として第1、第2バーナー燃料ガスを合わせた総燃料
ガスを4.0万Kcal/hrとし、総空気比を1.0と
するように燃料ガスを第1バーナー、第2バーナーに供
給して実施した。その測定結果から温度分布の均一性、
不均一性を評価した結果を図14に示す。尚、図14に
は実施例5〜実施例8、及び比較例2の評価結果も併記
した。
【0034】図14から温度分布を均一にさせるには第
1バーナーの空気比が1.1よりも大きくなると第2バ
ーナーの空気比に1.0よりも小さいところに上限があ
ることが分かり、図14に破線で示すところに温度分布
の均一化の限界がある。本発明による請求項2の第1バ
ーナー、及び第2バーナーの空気比の組み合わせ範囲は
図14に示される均一化が達成できる範囲にある。
【0035】
【実施例10】本発明による燃焼実験の実施例10は実
施例5と同様の構造のラジアントチューブにおいて第1
バーナーの燃料ガスを4万Kcal/hr、空気比を
1.5、第2バーナーの燃料ガスを2万Kcal/h
r、空気比0.0とした。その燃焼テストの測温結果を
図15に示す。総燃料ガス量が異なる実施例6も併記し
た。
【0036】実施例10はフランジから300mmまで
温度が上昇するがその後の温度分布がほぼ均一であるこ
とが分かり、総燃料ガスが6万Kcal/hrとなると
実施例6の総燃料ガスが4万Kcal/hrに比べ約1
50℃高温でほぼ均一な温度分布がフランジから300
mm以降に得られている。
【0037】
【発明の効果】本発明のシングルエンド型ラジアントチ
ューブによれば、チューブ長さ方向に温度の均一化が達
成できチューブ材料の耐久温度近傍で放射伝熱が行える
ので鋼板の熱処理時間の短縮が図れ生産速度が向上する
と共に幅方向の温度の均一化により鋼板品質が安定化さ
れる。
【図面の簡単な説明】 図1、図2は本発明の外管燃焼内管排気方式のシングル
エンド型ラジアントチューブの全体の構成概要図、図3
〜図7は本発明の第1バーナーの例の図、図8、図9は
本発明の第2バーナーの例の図、図10〜図13および
図15は本発明による燃焼実験の測温結果を示す図、図
14は本発明による燃焼実験の評価結果で温度分布を均
一化させる第1、第2バーナーの空気比の組み合わせの
範囲を示す図、図16、図17は従来の外管燃焼内管排
気方式のシングルエンド型ラジアントチューブの全体の
構成を示す図。
【符号の説明】
1:炉壁、 2:ラジアントチューブの外管、 3:ラ
ジアントチューブの内管、 4:パッキング、 5:フ
ランジ、 6:主バーナー、 7:パイロットバーナ
ー、 8:燃料ガス、 9:空気、 10:スペーサ
ー、 11:排気ガス、 12:断熱リング、 13:
第1バーナー、 14:第2バーナー、 15:多孔
体、 16:点火プラグ、 17:冷却エアー、 1
8:燃料取入孔、19:隔壁、 20:燃料ガスヘッダ
ー、 21:燃料ガスヘッダー出側孔、22:空気取入
孔、 23:空気ヘッダー、 24:パイプ、 25:
空気孔、 26:燃料ガス孔、 27:プレミックス
部、 28:押え金具、 29:ガス孔。
フロントページの続き (72)発明者 田村 道夫 兵庫県姫路市広畑区富士町1番地 新日本 製鐵株式会社広畑製鐵所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端が閉塞された外管の内部に、外管内径
    よりも小さな外径を有し内管を同心状態で内管の先端が
    外管の先端閉塞部と間隙を存して対向するように設け、
    後端部の外管と内管との隙間にバーナーを設け、そのバ
    ーナーより発生させた高温燃焼ガスを外管と内管との隙
    間を通して外管を加熱させたのち内管を通して排気する
    ようにしたシングルエンド型ラジアントチューブにおい
    て、第1バーナーと第2バーナーを配置し第1バーナー
    の多数孔の燃料ガス孔が管長方向に向き、第2バーナー
    の燃料ガス孔が円周接線方向に向いていることを特徴と
    するシングルエンド型ラジアントチューブ。
  2. 【請求項2】第1バーナーの空気ヘッダー部に空気を円
    周接線方向に取り入れると共に第1バーナーの燃料ガス
    ヘッダー部に燃料ガスを円周接線方向に取り入れる機構
    を有することを特徴とする請求項1に記載のシングルエ
    ンド型ラジアントチューブ。
  3. 【請求項3】先端が閉塞された外管の内部に、外管内径
    よりも小さな外径を有し内管を同心状態で内管の先端が
    外管の先端閉塞部と間隙を存して対向するように設け、
    後端部の外管と内管との隙間に第1バーナー、第2バー
    ナーを設け、そのバーナーより発生させた高温燃焼ガス
    を外管と内管との隙間を通して外管を加熱させたのち内
    管を通して排気するようにしたシングルエンド型ラジア
    ントチューブの燃焼方法において、第1バーナーの空気
    比を1.0より大きくし、円周方向に均一燃焼させ、第
    2のバーナー空気比を1.0より小さくし燃焼させるこ
    とを特徴とするシングルエンド型ランジアントチューブ
    の燃焼方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011153778A (ja) * 2010-01-28 2011-08-11 Tokyo Gas Co Ltd 密閉式燃焼器
JP2019118939A (ja) * 2018-01-09 2019-07-22 三井金属鉱業株式会社 ヒーターチューブ及びヒーター
JP2020070946A (ja) * 2018-10-30 2020-05-07 株式会社伊原工業 ラジアントチューブバーナおよびその運転方法

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