JPH0530107U

JPH0530107U - ヴエスト状衣服

Info

Publication number: JPH0530107U
Application number: JP8806991U
Authority: JP
Inventors: 正悳坂
Original assignee: 東洋紡績株式会社
Priority date: 1991-09-30
Filing date: 1991-09-30
Publication date: 1993-04-20

Abstract

(57)【要約】【目的】前身頃と後身頃とからなるベストにおいて、
身頃の接合部に変化を与え、身頃の交換を可能にしてフ
ァッション性を向上する。【構成】前身頃１０、２０および後身頃３０の少なく
とも一方が編地からなり、その接合される縁部に沿って
複数の孔が開けられ、この孔に通した綴じ紐４１、４２
により上記の前身頃および後身頃が互いに接合される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、前身頃と後身頃とからなるヴェスト状衣服に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

前身頃と後身頃とからなるヴェスト状の衣服は、暖かく、しかも袖が無くて活動的であるため、スポーツの際および日常生活の場等で広く着用されている。しかしながら、従来は、前身頃および後身頃が両者の肩線および左右の脇線を細い糸で縫合することによって接合されていたので、縫い糸が目立たず、かつ前身頃を交換したり後身頃を交換したりすることが容易でなく、そのためファッション性に乏しかった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この考案は、前身頃および後身頃を綴じ紐で接合することにより、接合部分に意匠的効果を与え、かつ前身頃または後身頃の交換を可能にしてファッション性を向上したものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この考案にかかるヴェスト状衣服は、前身頃および後身頃の少なくとも一方が編地からなり、その接合される縁部に沿って複数の孔が開けられ、この孔に通した綴じ紐により上記の前身頃および後身頃が互いに接合されていることを特徴とする。

【０００５】この考案では、前身頃および後身頃の少なくとも一方に編地が使用されるが、編地の素材としては羊毛または羊毛と合成繊維とからなる１〜４番手（メトリック）の手編み糸が好ましい。編み組織は任意であり、手編みではメリヤス編み、縄目編み、柄編み等を、また機械編みでは両面編みを使用することができる。そして、一方に編地を使用し、他方に編地以外のものを使用する場合、編地以外のものとして織物、皮革等の任意の素材を使用することができるが、特に厚手の毛織物が好ましい。なお、前身頃は、左右の打合せを有するもの、有しないもののいずれでもよい。そして、各身頃の周囲には、ほつれ止めが施される。また、綴じ紐は、前身頃および後身頃とは素材および色相を異にする太いもの、例えば幅５〜６mmの革紐、綿糸からなる直径５〜６mm程度の組紐、丸紐等が好ましい。

【０００６】

【作用】

前身頃および後身頃の肩線同士または左右の脇線同士を揃え、両者の孔にまたがって綴じ紐を平行掛けまたはクロス掛けに通すことにより、前身頃および後身頃が接合され、上記の綴じ紐を抜き取ることにより分解される。したがって、衣服の分解および組立てが容易であり、色彩および模様等の異なる前身頃または後身頃を用意しておくことにより、組み合わせを変えることができる。

【０００７】また、綴じ紐の緊張度または弛みを変えることにより、人体に対するフィット性が調節される。また、上記の綴じ紐が縫い糸に比して著しく太いので、この綴じ紐が装飾要素としての機能を果たし、ファッション性を高める。そして、前身頃および後身頃の少なくとも一方に編地を使用することにより、着用時の運動が容易になり、各身頃の孔に加わる応力が緩和され、上記の孔が従来の縫い糸の挿通部に比して粗く配されるにもかかわらず、その損傷が防止される。

【０００８】

【実施例】

図１に示すように、左前身頃１０、右前身頃２０および後身頃３０からなるヴェストを製作した。すなわち、羊毛製手編み糸３／７番手（メトリック）を使用して上記の左前身頃１０、右前身頃２０および後身頃３０を編成し、各周囲にほつれ止めを施した。そして、左前身頃１０の肩線１１および後身頃３０の左肩線３１に沿って開けた多数個の孔にそれぞれ鳩目を取付け、上記の身頃とは異色の綿糸からなる直径６mmの組紐を綴じ紐４１に使用し、上記の左肩線１１、３１の鳩目孔にクロス掛けに通して左肩線１１、３１を接合した。同様に、左前身頃１０の脇線１２および後身頃３０の左脇線３２を綴じ紐４２で接合した。更に、反対側の右肩線および右脇線を同様に接合した。

【０００９】

【考案の効果】

上記のとおり、この考案は、前身頃および後身頃を紐で綴じて接合したものであるから、その分解および組立てが容易であり、色彩および模様等の異なる前身頃や後身頃および綴じ紐を用意しておくことにより、その組み合わせを変えることができ、ファッション性が向上する。また、綴じ紐の弛みを調節することにより、着用時のフィット性を調節することができる。しかも、前身頃および後身頃の少なくとも一方に編地を使用することにより、着用時の運動が容易になり、綴じ紐の通される孔の損傷が防止される。なお、前身頃の打合せ部は、ボタンで閉じるようにした。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例の斜視図である。

【符号の説明】

１０：左前身頃２０：右前身頃３０：後身頃１１、３１：肩線１２、３２：脇線４１、４２：綴じ紐

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】前身頃と後身頃とからなるヴェスト状衣
服において、前身頃および後身頃の少なくとも一方が編
地からなり、その接合される縁部に沿って複数の孔が開
けられ、この孔に通した綴じ紐により上記の前身頃およ
び後身頃が互いに接合されていることを特徴とするヴェ
スト状衣服。