JPH05297972A - 人工網膜装置及びその製造方法 - Google Patents

人工網膜装置及びその製造方法

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JPH05297972A
JPH05297972A JP4097756A JP9775692A JPH05297972A JP H05297972 A JPH05297972 A JP H05297972A JP 4097756 A JP4097756 A JP 4097756A JP 9775692 A JP9775692 A JP 9775692A JP H05297972 A JPH05297972 A JP H05297972A
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fourier transform
lens
image
light
filter
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Takeshi Hashimoto
武 橋本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像中の物体の認識や特徴量の抽出のために
必要な画像中の明暗境界を、光学的フィルタリングによ
り、簡単かつ高速に検出できる人工網膜装置。 【構成】 略平面状の射出面を有し、入射面5から入力
された情報のフーリエ変換像を射出面上に形成するフー
リエ変換レンズ6と、このフーリエ変換レンズ6の射出
面に密着して設けられ、フーリエ変換像中の少なくとも
0次光成分を遮蔽するフィルター7と、略平面状の入射
面を有し、この入射面がフィルター7と密着して設けら
れていて、入射面から入射された情報の逆フーリエ変換
像を形成する逆フーリエ変換レンズ9とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像の認識や画像中の
特徴量の抽出のために有効な人工網膜装置及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、画像中の物体の認識や特徴量
の抽出のために、画像中のコントラストの急変する位
置、つまり、明暗の境界部分を検出し、これを利用する
方法がよく用いられている。これは、人間の初期視覚が
行っている処理方法を模倣したものである。人間の初期
視覚機構は、図7に示すように、視細胞111、水平細
胞112及び双極細胞113より構成されている。その
仕組みを簡単に説明すると、まず始めに、視細胞111
が画像から光を受け、光を受けた部分の視細胞111だ
けが興奮する。この興奮は、下層の水平細胞112に伝
えられるが、水平細胞112は隣接する約6個の水平細
胞112と平面的に結合しており、この結合を通した伝
達のため、周囲の水平細胞112の興奮は、ネットワー
クを伝わるようになだらかに変化する。さらに、双極細
胞113は、視細胞111、水平細胞112の2つと結
合しており、2つの細胞111、112の興奮強度の差
に対応して興奮する。この興奮は更に下層に伝えられ、
最終的には脳に到達し、物体の認識や特徴量の抽出が行
われる。
【0003】実際、画像として物体の輪郭のような明暗
の境界部分を考えると、この初期視覚機構では、まず、
図8(a)に曲線Aで示すように、視細胞111の興奮
強度が急激に変化する。一方、水平細胞112の興奮強
度は、曲線Bに示すようになだらかに変化する。したが
って、双極細胞113では、この2つの細胞111、1
12の興奮強度の差に対応して、同図(b)に曲線Cに
示すように、丁度明暗境界の部分だけが興奮し、この情
報を脳へと伝える。
【0004】この初期視覚機構を電気回路で構成し、ニ
ューロチップとして試作したのが、カルフォルニア工科
大学のC.A.Mead氏らである(C.A.Mead
and M.A.Mahowald,“A Sili
con Model ofEarly Visual
Processing”,Neural Networ
ks,vol.1,pp.91−97(1988)参
照)。彼らは、図9の一部を拡大した回路図に示すよう
に、視細胞をフォトダイオード201で、水平細胞を六
角形の中心と頂点を結ぶ6本の抵抗ネットワーク202
で、双極細胞をアンフ203で構成した。画像の明暗部
分では、フォトダイオード201の電圧がステップ状に
変化する。一方、抵抗ネットワーク202のノードの電
圧はなだらかに変化する。この電圧差をとることによ
り、明暗境界の部分だけでアンプ203の電圧が変化す
る。これらの素子の電圧変化は、図8に示した各細胞の
興奮強度の変化に類似しており、人間の初期視覚と同様
に、明暗境界つまり物体の輪郭を検出することができ
る。
【0005】また、直接初期視覚機構を意識したもので
はないが、光学的手法もK.G.Birch氏によって
提案されている(K.G.Birch,“A Spat
ial Frequency Filter to R
emove Zero Freaquency”,OP
TICA ACTA,vol.15,No.2,pp.
113−127(1968)参照)。この方法は、空間
周波数領域で0次光部分をカットすることにより、画像
中の明暗境界を検出する方法である。彼らの方法を初期
視覚機構を意識して解釈すると、以下のようになる。簡
単のため、図10図において1次元方向だけを考える。
画像中の明暗情報をφ(x)とし(図10(a))、こ
れをフーリエ変換し、0次部分をカットするフィルター
{1−rect(ξ/b)}をかけると、 F{φ(x)}・{1−rect(ξ/b)} ・・・(1) のように表せる(図10(b))。ただし、F{ }は
フーリエ変換を表し、rect(x)は、 rect(x)=1 (|x|≦1/2) =0 (1/2<|x|) で定義され、rect(ξ/b)のbは、回折パターン
の0次ピークを{1−rect(ξ/b)}がほぼカッ
トするように決められる。さらに、式(1)を逆フーリ
エ変換し、これをf(x)とおくと、f(x)は、 f(x)=φ(x)−φ(x)*sinc(x/b) ・・・(2) と表せる。ただし、*はコンボリューションを表し、s
inc(x)は、 sinc(x)=sin(x/2)/(x/2) である。このf(x)は、図10(c)に示すように、
明暗情報φ(x)からコンボリューションによりなまっ
たφ(x)*sinc(x/b)を引くことにより求め
られ、これを図8と比較すれば、式(2)の第1項のφ
(x)は視細胞のレスポンスに、式(2)の第2項のφ
(x)*sinc(x/b)は水平細胞のレスボンスに
それぞれ類似しており、さらに、f(x)が双極細胞の
レスポンスと類似していることが分かる。以上から、彼
らの方法は、人間の初期視覚機構の1つの表現方法であ
ると言える。また、実際には、光学的処理は強度を扱う
ものであるから、図10(d)に示すように、処理後の
画像は、|f(x)|2 と表され、明るい二重線に挟ま
れた暗い線として明暗部分が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来例は何れ
のも、人間の初期視覚機構をうまく利用し、画像中の物
体の認識や特徴量の抽出を実現するための明暗境界情報
を得る方法であるが、それぞれ以下のような欠点を持
つ。前者のMead氏らの方法は、現在のLSI製造技
術を活かした集積化、小型化に適した方法であるが、構
成要素の電気的遅延は避けられず、処理速度は比較的遅
い。また、後者のBirch氏の方法は、光学的な構成
のため、光の生得の高速性、並列性を活かした優れた方
法であるが、実際には、構成要素間のアライメントの困
難さや、温度、振動等に対する信頼性の低さ等により、
簡単に実現できるとは言い難い。
【0007】本発明はこのような実情に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、画像中の物体の認識や特徴量
の抽出のために必要な画像中の明暗境界を、光学的に簡
単かつ高速に検出できる人工網膜装置及びその製造方法
を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の人工網膜装置は、図1に示すように、レンズの一方
の端面を入力面5とし、この面5に結像された情報を反
対側の略平面な端面にフーリエ変換するフーリエ変換レ
ンズ6、フーリエ変換レンズ6の入力面5と反対側の略
平面な端面に密着され、少なくともフーリエ変換された
0次光部分をカットするフィルター7、さらに、略平面
な一方の端面をこのフィルター7に密着させ、このフィ
ルタリングされた情報を逆フーリエ変換し、他方の端面
である出力面8に実空間情報として再び結像させる逆フ
ーリエ変換レンズ9より構成し、本発明の前記目的を達
成しようとするものである。
【0009】上述のような構成によれば、人工網膜装置
を光学要素で構成し、従来例のBirch氏の方法と同
一のフィルタリング手法をとることができるため、画像
中の物体の認識や特徴量の抽出のために必要な明暗境界
検出を、並列かつ高速に行える。また、フーリエ変換レ
ンズ、逆フーリエ変換レンズとして、略平面な端面を持
つ例えば屈折率分布型レンズを用いているために、レン
ズ端面を基準とした各構成要素間のアライメントが可能
となり、アオリと光軸方向のアライメントが不要になる
等、構成が簡単になる。
【0010】ところで、このような人工網膜装置を精度
よく作成するには、特に、明暗部分の検出に直接影響し
最もアライメント精度のきついフィルター7の0次光カ
ット部分を、光軸に鉛直な方向(図1中のξ軸、η軸方
向)にアライメント精度よく設けるためには、図2に示
すように、フーリエ変換レンズ6の入力面5と反対の略
平面な射出端面をフィルター面10とし、この面10に
直接フィルター7を精度よく作成する方法をとる。具体
的作成手順は、フィルター面10に例えばポジ型レジス
ト材を塗布し、プリベーキングした上で、入力面5に垂
直に平行光束11を照射する。この時、フィルター面1
0には入力面5を開口とする回折パターンが現れるが、
図に光束集光部分12として示したよう、ほとんどの光
がこの部分に集まり、強度も他の部分に比べて極端に高
い。この光束集光部分12は、丁度フィルター7により
カットしたい0次光部分に当たるが、この部分のみが十
分感光するように光束11の照射時間を設定する。次
に、レジストを現像するが、ポジ型レジストであるか
ら、十分感光した0次光部分のみが溶解し、その他の部
分は残り、パターンニングが終了する。さらに、金属膜
等の遮光材料を蒸着等で付着させ、有機溶剤によりレジ
スト部分をリフトオフすれば、フィルター7の0次光カ
ット部分7aが遮光膜として形成できる。このフィルタ
ー7の0次光カット部分7aは明暗部分の検出に直接影
響するが、本方法では、使用するレンズ毎に実際の光線
を使用して、このフィルター7を直接作成するので、レ
ンズ自体の製作誤差等の影響も含めてアライメント精度
は大幅に改善され、人工網膜装置用の明暗境界検出フィ
ルターとしては、十分な精度が簡単に得られる。なお、
フィルター7は、フーリエ変換レンズ6の代わりに、逆
フーリエ変換レンズ9の入力面に同様にして設けるよう
にしてもよい。また、レジストの代わりに、銀塩感光乳
剤を用いてもよい。
【0011】以上の説明から明らかなように、本発明の
人工網膜装置は、略平面状の射出面を有し、入射面から
入力された情報のフーリエ変換像を前記射出面上に形成
するフーリエ変換レンズと、このフーリエ変換レンズの
射出面に密着して設けられ、前記フーリエ変換像中の少
なくとも0次光成分を遮蔽するフィルターと、略平面状
の入射面を有し、該入射面が前記フィルターと密着して
設けられていて、該入射面から入射された情報の逆フー
リエ変換像を形成する逆フーリエ変換レンズとを備えた
ことを特徴とするものである。
【0012】この場合、フーリエ変換レンズ及び逆フー
リエ変換レンズは屈折率分布型レンズから構成するのが
望ましい。
【0013】なお、実際に物体の認識や特徴量の抽出を
行うためには、フーリエ変換レンズの入射面近傍に対象
物の像を形成する結像光学系と、逆フーリエ変換レンズ
から射出する光束を光電変換するための光電変換素子と
を設けることが望ましい。
【0014】また、本発明の人工網膜装置の製造方法
は、略平面状の射出面を有し、入射面から入力された情
報のフーリエ変換像を該射出面上に形成するフーリエ変
換レンズの射出面に感光材を塗布し、前記フーリエ変換
レンズの入射面に平面光束を所望時間入射させ、射出面
に形成されるフーリエ変換像の中の0次成分に対応する
位置のみを感光させ、前記感光部分に光遮蔽手段を施
し、この光遮蔽手段上に、略平面状の入射面を有し、該
入射面から入力れされた情報の逆フーリエ変換像を形成
する逆フーリエレンズを前記入射面において密着させる
ようにしたことを特徴とする方法である。
【0015】
【作用】本発明の人工網膜装置においては、従来の光学
的な初期視覚機構と同様、画像中の物体の認識や特徴量
の抽出のために必要な明暗境界検出を、並列かつ高速に
行うことでき、また、フーリエ変換レンズ、逆フーリエ
変換レンズとして、略平面な端面を持つレンズを用いて
いるために、レンズ端面を基準とした各構成要素間のア
ライメントが可能となり、構成が簡単になる。
【0016】また、本発明の人工網膜装置の製造方法に
おいては、使用するレンズ毎に実際の光線を使用して、
0次光成分を遮蔽するフィルターを直接作成するので、
レンズ自体の製作誤差等の影響も含めてアライメント精
度は大幅に向上し、人工網膜装置用の明暗境界検出フィ
ルターとして十分な精度が簡単に得られる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の人工網膜装置及びその製造方
法の好適な実施例について説明する。まず、第1の実施
例として、図1に示すように、フーリエ変換レンズ6及
び逆フーリエ変換レンズ9として、直径1mm、1ピッ
チ長12.8mm、開口数0.38、中心屈折率1.5
57の屈折率分布型ロッドレンズを、0.25ピッチの
長さでそれぞれ用いた。なお、屈折率分布型ロッドレン
ズの1ピッチの長さとは、入射端面の像を中間に1回の
倒立像として結像し、射出端面に正立像として結像する
長さである。そして、フーリエ変換レンズ6の屈折率分
布型ロッドレンズの平坦なフィルター面10の直径約2
μm以下の部分に、明暗境界検出のための0次光カット
部分(図1の7a)として、前述した実際の光線を通し
てフィルターを作成する方法により、アルミニウム膜を
形成し、さらに、直径約33μm以上の部分にノイズ等
の除去のための高次光カット部分(図1の7b。本実施
例の場合、約20次以上をカット)として、通常のマス
クパターンニング工程により、アルミニウム膜を形成
し、フィルター7とした。次に、このフィルター7が形
成されているフーリエ変換レンズ6の屈折率分布型ロッ
ドレンズと逆フーリエ変換レンズ9の屈折率分布型ロッ
ドレンズを接着して、人工網膜装置を構成した。1例と
して、この人工網膜装置の入力面5に、図3(a)に示
す文字T(黒色で示した内側部分が明るい)を入力した
場合、出力面8には、図3(b)に示す二重線の部分の
みが明るいTが現れ、その二重線の間が明暗境界を示
す。
【0018】次に、第2実施例として、図4に示すよう
に、フーリエ変換レンズ6及び逆フーリエ変換レンズ9
として、直径0.2mm、焦点距離1mm、開口数0.
1の屈折率分布型平板マイクロレンズであって、レンズ
間のピッチ0.4mmで25個の単位レンズを正方に配
列してなるものをそれぞれ用いた(図4には、簡単のた
め光軸を含む面内での断面図を示してある。)。そし
て、上記フーリエ変換レンズ6内のそれぞれの屈折率分
布型平板マイクロレンズの焦点面である平坦なフィルタ
ー面10の直径約8μm以下の部分に、明暗境界検出の
ための0次光カット部分7aとして、実施例1と同様な
前述のフィルター製作方法により、アルミニウム膜を形
成し、さらに、直径約65μm以上の部分にノイズ等の
除去のための高次光カット部分7b(本実施例の場合、
約10次以上をカット)として、通常のマスクパターン
ニング工程によりアルミニウム膜を形成し、フィルター
7とした。次に、このフィルター7の形成されているフ
ーリエ変換レンズ6の屈折率分布型平板マイクロレンズ
と逆フーリエ変換レンズ9の屈折率分布型平板マイクロ
レンズを接着し、人工網膜装置を構成した。本実施例も
実施例1と同様、図3(b)のような二重線が現れ、そ
の二重線の間が明暗境界を示す。なお、本実施例はピッ
チが荒いため、その二重線が途切れるが、ピッチを細か
くしたり配列数を増やしたりすれば、その影響は少なく
することができるので、本質的な問題ではない。
【0019】なお、実施例1及び2では、フィルター7
として高次光カット部分7bも形成したが、これは画像
中のノイズ等の除去のためであり、本質的には0次光部
分のカットのみでよい。また、実施例1及び2を示す図
1及び図4では、使用されるレンズの両端面を平面で示
したが、フーリエ変換レンズ6及び逆フーリエ変換レン
ズ9のフィルター7側の面は略平面である必要がある
が、反対側の面はその必要はない。
【0020】次に、図1、図4に示したような人工網膜
装置を利用して人工視覚装置を構成する。図5に示すよ
うに、認識もしくは特徴抽出対象である画像中の物体1
の情報を前述の人工網膜装置3へと伝達させるための結
像手段2、伝達された情報を処理しその明暗境界情報を
抽出するための前述の人工網膜装置3、及び、人工網膜
装置3で抽出された明暗境界情報を検出し、あるいはさ
らに、認識等の高度処理を行う後段の処理部にこの検出
した情報を伝達するための検出手段4で構成する。これ
により、任意の位置の物体情報を人工網膜装置に所望の
大きさで取り込み、前述の処理により明暗境界を検出
し、あるいは、この情報をニューラルネット等の後段の
処理部に伝達することが簡単に実現できる。
【0021】より具体的には、図5に示すように、実施
例1の人工網膜装置63個を、検出手段4として用いる
2/3インチ42万画素のCCD(縦約6.6mm、横
約8.8mm)の上に配列させて接着し(図中の個数
は、簡単のため少なくしてある)、さらに、結像手段2
としてVTR用のズームレンズを用いて、人工視覚装置
とした。1例として、この人工視覚装置に、図中に示す
ように、物体1として三角形(黒色で示した内側部分が
明るい)を入力した場合、検出手段4である2/3イン
チ42万画素のCCDからの情報は、図6(a)に示す
ような二重線の三角形となり、その二重線の間が明暗境
界を示す。また、ここでCCDの代わりに、10×10
(トータル100)画素のリニアセンサーを用い、ある
程度のスレシュホールドを設定すれば、図6(b)に示
すように、ラフな明暗境界が明るい点の信号として得ら
れる。
【0022】さらに、本人工視覚装置の検出手段4から
の明暗境界情報をニューラルネットに入力すれば、より
高度な画像中の物体の認識や特徴量の抽出を行うことが
できることは言うまでもない。
【0023】以上、本発明の人工網膜装置及びその製造
方法をいくつかの実施例に基づいて説明してきたが、本
発明はこれら実施例に限定されず、種々の変形が可能で
ある。
【0024】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
の人工網膜装置は、装置を光学要素で構成したために、
画像中の物体の認識や特徴量の抽出のために必要な画像
中の明暗境界の情報を並列かつ高速に得ることができ
る。また、略平面な端面を持つレンズを用いたために、
レンズ端面を基準とした各構成要素のアライメントが可
能となり、それらのアオリと光軸方向のアライメントが
不要になる。
【0025】さらに、本発明の人工網膜装置の製造方法
においては、明暗境界の検出に直接影響し、最もアライ
メント精度がきつく、装置簡素化のためのネックとなっ
ているフィルターの0次光カット部分を、使用するレン
ズ毎に実際の光線を使用して作成する方法をとったの
で、レンズ自体の製作誤差等の影響も含めてこの精度を
大幅に向上することができ、装置を簡単に実現できる。
【0026】また、さらに、本発明の人工視覚装置は、
上述のような構成をとったから、任意の位置の物体情報
を人工網膜装置に所望の大きさで取り込み、上述の人工
網膜装置を利用することにより、明暗境界を高速に検出
すること、あるいは、この情報をニューラルネット等の
後段の処理部に伝達することが簡単に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の人工網膜装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の人工網膜装置の製造方法を説明するた
めの図である。
【図3】図1の装置への入力像と出力像の1例を示す図
である。
【図4】第2の実施例の構成を示す断面図である。
【図5】本発明に基づく人工視覚装置の構成を示す図で
ある。
【図6】図5の装置からの出力像の例を示す図である。
【図7】人間の初期視覚機構を説明するための図であ
る。
【図8】人間の視覚の各細胞の興奮強度を示す図であ
る。
【図9】従来の初期視覚機構の1例の回路図である。
【図10】従来の光学的に明暗境界を検出する方法を説
明するための図である。
【記号の説明】
1…画像中の物体 2…結像手段 3…人工網膜装置 4…検出手段 5…入力面 6…フーリエ変換レンズ 7…フィルター 8…出力面 9…逆フーリエ変換レンズ 10…フィルター面 11…平行光束 12…光束集光部分

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略平面状の射出面を有し、入射面から入
    力された情報のフーリエ変換像を前記射出面上に形成す
    るフーリエ変換レンズと、このフーリエ変換レンズの射
    出面に密着して設けられ、前記フーリエ変換像中の少な
    くとも0次光成分を遮蔽するフィルターと、略平面状の
    入射面を有し、該入射面が前記フィルターと密着して設
    けられていて、該入射面から入射された情報の逆フーリ
    エ変換像を形成する逆フーリエ変換レンズとを備えたこ
    とを特徴とする人工網膜装置。
  2. 【請求項2】 前記フーリエ変換レンズ及び逆フーリエ
    変換レンズが屈折率分布型レンズからなることを特徴と
    する請求項1記載の人工網膜装置。
  3. 【請求項3】 前記フーリエ変換レンズの入射面近傍に
    対象物の像を形成する結像光学系と、前記逆フーリエ変
    換レンズから射出する光束を光電変換するための光電変
    換素子とを備えたことを特徴とする請求項1記載の人工
    網膜装置。
  4. 【請求項4】 略平面状の射出面を有し、入射面から入
    力された情報のフーリエ変換像を該射出面上に形成する
    フーリエ変換レンズの射出面に感光材を塗布し、前記フ
    ーリエ変換レンズの入射面に平面光束を所望時間入射さ
    せ、射出面に形成されるフーリエ変換像の中の0次成分
    に対応する位置のみを感光させ、前記感光部分に光遮蔽
    手段を施し、この光遮蔽手段上に、略平面状の入射面を
    有し、該入射面から入力れされた情報の逆フーリエ変換
    像を形成する逆フーリエレンズを前記入射面において密
    着させるようにしたことを特徴とする人工網膜装置の製
    造方法。
JP4097756A 1992-04-17 1992-04-17 人工網膜装置及びその製造方法 Withdrawn JPH05297972A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6526160B1 (en) 1998-07-17 2003-02-25 Media Technology Corporation Iris information acquisition apparatus and iris identification apparatus

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US6526160B1 (en) 1998-07-17 2003-02-25 Media Technology Corporation Iris information acquisition apparatus and iris identification apparatus

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