JPH0529717Y2 - - Google Patents

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JPH0529717Y2
JPH0529717Y2 JP11627690U JP11627690U JPH0529717Y2 JP H0529717 Y2 JPH0529717 Y2 JP H0529717Y2 JP 11627690 U JP11627690 U JP 11627690U JP 11627690 U JP11627690 U JP 11627690U JP H0529717 Y2 JPH0529717 Y2 JP H0529717Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、血液回路または輸液回路に存在す
る気泡を検出する超音波気泡検出器に関し、特
に、微小気泡を安定に検出することを可能にする
超音波気泡検出器の音響レンズに関する。
〔従来の技術〕
一般に、血液回路や輸液回路に存在する気泡を
検出するための超音波気泡検出器は、第4図に示
すような構造が採られている。第4図において、
参照符号10は超音波気泡検出器を示し、超音波
気泡検出器10は一対の超音波振動子12,14
および超音波を伝導するための音響レンズ16,
16から構成され、超音波振動子12,14が内
部に液体(血液または輸液)が流れるチユーブ1
8を挾むように対向して設けられている。この一
対の超音波振動子12,14の一方は超音波を発
振し、他方は超音波を受信する。例えば超音波振
動子12が超音波を発生すると、この超音波は音
響レンズ16を通り、チユーブ18、チユーブ内
の液体を介して他方の音響レンズ16に達し、超
音波振動子14に受信される。超音波振動子14
は受信した超音波を電気信号に変換して、図示し
ない気泡検出回路に電気信号として伝送する。こ
のときチユーブ18内に気泡が存在すると、液体
だけの場合に比べて伝搬する超音波の強度が減衰
するという性質があるため、これを電気信号の減
衰として検知することにより液体内に気泡が存在
することを知ることができる。
従来、このような超音波気泡検出器10に使用
される超音波を伝導するための音響レンズ16と
して、第5図乃至第7図に示す形状を有する硬質
樹脂(アクリル等)を使用したものが知られてい
る。第5図乃至第7図において、それぞれ音響レ
ンズ16のAはチユーブ18との接触面S側から
見た平面図を、BはAのY方向から見た側面図
を、CはAのX方向から見た側面図を示し、20
は超音波振動子接着部を示す。これら音響レンズ
16のチユーブ18との接触面Sは、第5図では
平坦であり、第6図では球面状を、第7図ではな
だらかな峰状の形状をそれぞれ有している。尚、
第7図で示す峰状の形状を有する音響レンズ16
に対しては、第7図Aで示すようにチユーブ18
を図の方向に取付ける必要がある。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、前述した超音波気泡検出器に使
用されるアクリル等の硬質樹脂を使用した各種形
状の音響レンズには、次のような問題点があつ
た。
すなわち、チユーブの表面状態、硬度等によ
り、チユーブとの接触状態が変化するため、チユ
ーブ内部の液体に気泡がない場合でも、超音波の
伝達率が大きく変化してしまい、場合によつては
伝達率が小さすぎて使用不可能になることがある
という点である。
この対策のために、超音波伝達手段として硬質
樹脂の代りに軟質のエラストマー材料を使用する
試みも成されているが、製作が面倒であるという
難点を有する。
また、チユーブ内を流れる全ての微小気泡を検
知するためにはチユーブの幅よりも大きな音響レ
ンズを使用しなければならないが、その場合、第
8図Aに示すようにチユーブ18の幅よりも大き
な超音波伝達面30となるため、超音波伝達面3
0に対する微小気泡22の投影面積の占める割合
が非常に小さくなり、このため超音波の減衰が小
さすぎて検出不可能となる問題がある。従つて、
第8図Bに示すように微小気泡22の投影面積が
超音波伝達面30に対して占める割合を大きくし
ようとすると、今度はチユーブ18の隅を通過す
る微小気泡24を検出することができなくなると
いう問題が生じる。
そこで、本考案の目的は、血液回路または輸液
回路に存在する気泡を検知するための超音波気泡
検出器において、微小気泡を安定して検出するの
に最適なチユーブ接触を得ることができる形状を
有し、製作の容易な硬質樹脂を用いた超音波検出
器の音響レンズを提供するにある。
〔課題を解決するための手段〕 本考案に係る超音波気泡検出器の音響レンズ
は、血液または輸液等が流れるチユーブを挾むよ
う対向してチユーブと接触する音響レンズを介し
て設けられた1対の超音波振動子を使用し前記チ
ユーブ内を通過する気泡の存在を検知する超音波
気泡検出器において、 前記チユーブと接触する音響レンズは、前記チ
ユーブとの接触部が細長くその断面形状が凸状の
接触面Sを有し、この細長い凸状の接触面Sの長
手方向をチユーブ内の液体の流れ方向に対し直交
する方向に配置しかつその長手方向の長さaをチ
ユーブ幅より長く形成した硬質樹脂からなること
を特徴とする。
また、音響レンズの前記細長い凸状の接触面S
の互いに平行する長手側面間の距離bを、チユー
ブ幅より小さいかまたはチユーブ幅に近似した長
さに設定すれば好適である。
〔作用〕
本考案に係る超音波気泡検出器の音響レンズに
よれば、チユーブと接触する細長い凸状の接触面
がその長手方向をチユーブ内の液体の流れ方向に
対し直交する方向に配置され、かつその長手方向
の長さがチユーブ幅より長く設定されて、しかも
接触面が細長い凸状に形成されているため、チユ
ーブとなじみが良い上にチユーブの幅全体を見る
にもかかわらず微小気泡の投影面積の超音波伝達
面に占める割合が大きく、微小気泡を十分に検知
することができる。
〔実施例〕
次に、本考案に係る超音波気泡検出器の音響レ
ンズの実施例につき、添付図面を参照しながら以
下詳細に説明する。
第1図A乃至Cは、本考案の一実施例を示す超
音波気泡検出器の音響レンズの形状説明図であ
り、第1図Aは接触面S側からみた平面図、第1
図BはAのY方向から見た側面図、第1図CはA
のX方向から見た側面図である。第1図におい
て、参照符号26はアクリル等の硬質樹脂からな
る音響レンズを示し、音響レンズ26に対してチ
ユーブ18は第1図Aに示すように取付ける。す
なわち、音響レンズ26のチユーブ18と接触す
る接触面Sの互いに平行する長手側面をチユーブ
18内の液体の流れ方向に対し直交する方向に配
置し、音響レンズ26の長手方向の長さa(第1
図C参照)は、チユーブ18の幅よりも長く設定
する。また、第1図Bに示すように音響レンズ2
6のチユーブ18と接触する接触面Sはチユーブ
18となじみが良くなるように、凸状の曲面に形
成する。この場合、前記接触面S側の幅bは、チ
ユーブ18の幅よりも小さいかまたは近似した幅
に形成する。音響レンズ26の接触面Sと反対の
側には、超音波振動子を取付ける超音波振動子接
着部20を有する。
このような形状を有する本考案に係る超音波気
泡検出器の音響レンズ26,26は、超音波振動
子をエポキシ等の接着剤で超音波振動子接着部2
0にそれぞれ接着した後、第2図に示すようにチ
ユーブ18を挾んで対向するよう配置する。この
時、第3図から明らかなように音響レンズ26は
チユーブ18の幅全体を見ているが、超音波伝達
面30に対する微小気泡22の投影面積の占める
割合が大きいため、微小気泡22を十分に、か
つ、確実に検出することが可能である。
特に、音響レンズ26の先端接触面の曲率半径
をチユーブ18のそれよりも小さくした場合に
は、チユーブ18に対する面圧が大きくなり、チ
ユーブ18とのなじみが良くなつて、チユーブ1
8の表面状態および硬度に関係なく十分な気泡検
知レベルを得ることができる。
勿論、チユーブ18が比較的軟らかい場合には
曲率半径を小さくする必要はなく、なだらかな凸
状の曲面としてもチユーブ18と良好な接触を得
られることは言うまでもない。
尚、例えば、チユーブ18の外径を5〜7mm、
肉厚1mm前後に設定した場合には、前記音響レン
ズ26の長手方向の長さa、幅bおよびホーン間
距離c(第2図参照)は、それぞれ7mm,3mmお
よび3mm前後に設定すれば好適である。
〔考案の効果〕
前述した実施例から明らかなように、本考案の
超音波気泡検出器の音響レンズによれば、チユー
ブとの接触面が細長くなつたことにより、チユー
ブの幅全体を見ているにもかかわらず従来に比べ
て微小気泡の投影面積が超音波伝達面に対して占
める割合が大きくなり、微小気泡を確実に検出す
ることが可能となる。
また、音響レンズの先端接触面を凸状の曲面と
することにより、チユーブとの良好な接触を得る
ことができる。
さらに、本考案の音響レンズは、超音波振動子
をエポキシ樹脂等の接着剤で固定すれば良いの
で、超音波気泡検出器の製作に関しても極めて容
易となる。
以上、本考案の好適な実施例について説明した
が、本考案の前記実施例に限定されることなく、
本考案の精神を逸脱しない範囲内において種々の
設計変更をなし得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
第1図A乃至Cは本考案に係る超音波気泡検出
器の音響レンズの一実施例を示す音響レンズの形
状説明図であり、Aは接触面S側からみた平面
図、BはAのY方向から見た側面図、CはAのX
方向から見た側面図、第2図は本考案に係る超音
波気泡検出器の音響レンズをチユーブに取付ける
様子を示す説明図、第3図は本考案に係る超音波
気泡検出器の音響レンズが微小気泡を検出可能で
あることを示す説明図、第4図は一般的な超音波
気泡検出器の概略構成を示す構成図、第5図A,
B,C乃至第7図A,B,Cはそれぞれ従来の超
音波気泡検出器の音響レンズの形状を示す説明図
であり、Aは接触面S側からみた平面図、BはA
のY方向から見た側面図、CはAのX方向から見
た側面図、第8図A,Bは従来の音響レンズの微
小気泡を検出する際の問題点を説明する図であ
り、Aは音響レンズの超音波伝達面が大きい場
合、Bは音響レンズの超音波伝達面が小さい場合
の例をそれぞれ示す説明図である。 10……超音波気泡検出器、12,14……超
音波振動子、16……音響レンズ、18……チユ
ーブ、20……超音波振動子接着部、22,24
……微小気泡、26……音響レンズ、30……超
音波伝達面、S……接触面。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 血液または輸液等が流れるチユーブを挾むよ
    う対向してチユーブと接触する音響レンズを介
    して設けられた1対の超音波振動子を使用し前
    記チユーブ内を通過する気泡の存在を検知する
    超音波気泡検出器において、 前記チユーブと接触する音響レンズは、前記
    チユーブとの接触部が細長くその断面形状が凸
    状の接触面Sを有し、この細長い凸状の接触面
    Sの長手方向をチユーブ内の液体の流れ方向に
    対し直交する方向に配置しかつその長手方向の
    長さaをチユーブ幅より長く形成した硬質樹脂
    からなることを特徴とする超音波気泡検出器の
    音響レンズ。 (2) 音響レンズの前記細長い凸状の接触面Sの互
    いに平行する長手側面間の距離bを、チユーブ
    幅より小さいかまたはチユーブ幅に近似した長
    さに設定してなる請求項1記載の超音波気泡検
    出器の音響レンズ。
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JP3447957B2 (ja) * 1998-06-02 2003-09-16 株式会社ジェイ・エム・エス 気泡検出器
JP6856995B2 (ja) * 2016-09-15 2021-04-14 株式会社ジェイ・エム・エス 超音波センサヘッド及び該超音波センサヘッドを備える超音波検出器

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