JPH05296960A - 有機ガスセンサー - Google Patents
有機ガスセンサーInfo
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- JPH05296960A JPH05296960A JP9645792A JP9645792A JPH05296960A JP H05296960 A JPH05296960 A JP H05296960A JP 9645792 A JP9645792 A JP 9645792A JP 9645792 A JP9645792 A JP 9645792A JP H05296960 A JPH05296960 A JP H05296960A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の課題は検出感度、加工が容易なガス
センサーを提供することを目的とする。 【構成】 比抵抗1014Ω・cm以下10ー2以上の共役
系高分子を検出部として、電子受容性ガスの吸着、拡散
による検知部の電気抵抗変化を利用したガスセンサーで
ある。 【効果】 本発明のガスセンサーは検出感度、耐久性に
優れ、加工製造が容易なガスセンサーであり、工業用材
料として有用である。
センサーを提供することを目的とする。 【構成】 比抵抗1014Ω・cm以下10ー2以上の共役
系高分子を検出部として、電子受容性ガスの吸着、拡散
による検知部の電気抵抗変化を利用したガスセンサーで
ある。 【効果】 本発明のガスセンサーは検出感度、耐久性に
優れ、加工製造が容易なガスセンサーであり、工業用材
料として有用である。
Description
【0001】
【技術分野】本発明はガスセンサーに関する。
【0002】
【産業上の利用分野】本発明のガスセンサーは民生用材
料、工業用材料に応用できる。
料、工業用材料に応用できる。
【0003】
【従来技術および問題点】従来、ガスセンサーとして半
導体ガスセンサー、固体電解質ガスセンサー、電気化学
式ガスセンサー、水晶発振式ガスセンサーなどが知られ
ている。このうち半導体ガスセンサーはガスの接触によ
る電気抵抗変化や整流作用などの電気的特性変化を用
い、電気信号からの検出が容易なため、各種ガスセンサ
ーに実用化されている。これまで、半導体ガスセンサー
として酸化すず、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化鉄、
酸化チタンなどの無機半導体材料、金属フタロシアニ
ン、アントラセンなどの有機材料が用いられている。こ
れらの無機材料は薄膜で用いる場合には成膜温度が高
く、またバルクセンサーとして用いる場合焼結・切断・
電極接続など行程が複雑であった。有機材料の場合は高
抵抗のため感度が十分でなかった。
導体ガスセンサー、固体電解質ガスセンサー、電気化学
式ガスセンサー、水晶発振式ガスセンサーなどが知られ
ている。このうち半導体ガスセンサーはガスの接触によ
る電気抵抗変化や整流作用などの電気的特性変化を用
い、電気信号からの検出が容易なため、各種ガスセンサ
ーに実用化されている。これまで、半導体ガスセンサー
として酸化すず、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化鉄、
酸化チタンなどの無機半導体材料、金属フタロシアニ
ン、アントラセンなどの有機材料が用いられている。こ
れらの無機材料は薄膜で用いる場合には成膜温度が高
く、またバルクセンサーとして用いる場合焼結・切断・
電極接続など行程が複雑であった。有機材料の場合は高
抵抗のため感度が十分でなかった。
【0004】
【問題を解決するための手段】このような問題点に鑑
み、本発明者らは検出感度、加工性優れたガスセンサー
得るべく鋭意検討を重ねた結果、本発明のガスセンサー
を完成するに至った。すなわち本発明は、比抵抗1014
Ω・cm以下10ー2Ω・cm以上の共役系高分子を検知
部として、電子受容性ガスの吸着・拡散による検知部の
電気抵抗変化を利用したガスセンサーに関するものであ
る。
み、本発明者らは検出感度、加工性優れたガスセンサー
得るべく鋭意検討を重ねた結果、本発明のガスセンサー
を完成するに至った。すなわち本発明は、比抵抗1014
Ω・cm以下10ー2Ω・cm以上の共役系高分子を検知
部として、電子受容性ガスの吸着・拡散による検知部の
電気抵抗変化を利用したガスセンサーに関するものであ
る。
【0005】まず本発明の検知部に用いる比抵抗1014
Ω・cm以下10ー2Ω・cm以上の共役系高分子につい
て説明する。本発明のガスセンサーは共役系高分子が電
子受容性ガスの接触によってドーピング、表面吸着を受
け、これによって電気電導度が変化することを用いるも
のである。本発明の検出部に用いる高分子の分子構造と
して、たとえばポリエン構造、ポリチエニレン構造、ポ
リチオフェン構造、ポリパラフェニレン構造、ポリフェ
ニレンスルフィド構造、アセン系構造、ポリビフェニレ
ン構造、ポリピリジノピリジン構造、ポリアレンメタイ
ド構造、ポリシアノジエン構造、ポリフェニレンオキシ
ド構造などの共役構造を有するものである。これらの骨
格構造の一部にカルボニル基、エーテル基、エステル
基、チオエーテル基、カルボキシル基、ヒドロキシル
基、アミノ基、アミン基などの置換基で置換した構造を
用いて検出感度や耐熱性を調整することができる。本発
明で用いる共役系高分子の電気抵抗はその比抵抗が10
14Ω・cm以下10ー2Ω・cm以上の範囲である。比抵
抗が1014Ω・cmより大きい場合、センサーの抵抗が
大きすぎるため検出が困難となるため好ましくない。ま
た10ー2Ω・cmより小さい場合ガス検出時の抵抗変化
が小さくなるため検出感度が低下し好ましくない。
Ω・cm以下10ー2Ω・cm以上の共役系高分子につい
て説明する。本発明のガスセンサーは共役系高分子が電
子受容性ガスの接触によってドーピング、表面吸着を受
け、これによって電気電導度が変化することを用いるも
のである。本発明の検出部に用いる高分子の分子構造と
して、たとえばポリエン構造、ポリチエニレン構造、ポ
リチオフェン構造、ポリパラフェニレン構造、ポリフェ
ニレンスルフィド構造、アセン系構造、ポリビフェニレ
ン構造、ポリピリジノピリジン構造、ポリアレンメタイ
ド構造、ポリシアノジエン構造、ポリフェニレンオキシ
ド構造などの共役構造を有するものである。これらの骨
格構造の一部にカルボニル基、エーテル基、エステル
基、チオエーテル基、カルボキシル基、ヒドロキシル
基、アミノ基、アミン基などの置換基で置換した構造を
用いて検出感度や耐熱性を調整することができる。本発
明で用いる共役系高分子の電気抵抗はその比抵抗が10
14Ω・cm以下10ー2Ω・cm以上の範囲である。比抵
抗が1014Ω・cmより大きい場合、センサーの抵抗が
大きすぎるため検出が困難となるため好ましくない。ま
た10ー2Ω・cmより小さい場合ガス検出時の抵抗変化
が小さくなるため検出感度が低下し好ましくない。
【0006】この高分子の作製は、たとえばモノマーの
重合反応、前駆体高分子の熱処理や化学反応処理などに
よって行う。この作製法として前駆体高分子の熱処理に
よって行う場合についてその作製例を説明する。この前
駆体の例として、ポリアクリロニトリル及びポリアクリ
ロニトリル共重合体、ポリアクリル酸エステルポリメタ
クリル酸エステル、レーヨン、綿、などのセルロース系
高分子、フェノール系ポリマー、ポリアミド、ポリフェ
ニレンスルフィド、ポリフェニレンオキシド、ポリ塩化
ビニリデン、ポリ塩化ビニル、スルフォン化ポリエチレ
ン、スルフォン化ポリプロピレン、ポリチエニレン、ポ
リピロール、ポリアニリン、ポリフェニレンビニレン、
ポリアセチレン、ピッチ系材料およびこれらの複合材料
を挙げることができる。これらの前駆体ポリマーの熱処
理によって検出部を作製する。この例として、たとえば
ポリアクリロニトリル共重合体を200℃以上1000
℃以下の温度で熱処理した高分子を挙げることができ
る。この熱処理において、加熱雰囲気は不活性ガスまた
は酸素−不活性ガスの混合ガスにより、処理時間は2分
から30日の範囲で行う。この熱処理によって、ポリピ
リジノピリジン構造、ポリピリジノピリジン−ポリシア
ノエチレン−ポリシアノアセチレン構造の高分子が得ら
れる。
重合反応、前駆体高分子の熱処理や化学反応処理などに
よって行う。この作製法として前駆体高分子の熱処理に
よって行う場合についてその作製例を説明する。この前
駆体の例として、ポリアクリロニトリル及びポリアクリ
ロニトリル共重合体、ポリアクリル酸エステルポリメタ
クリル酸エステル、レーヨン、綿、などのセルロース系
高分子、フェノール系ポリマー、ポリアミド、ポリフェ
ニレンスルフィド、ポリフェニレンオキシド、ポリ塩化
ビニリデン、ポリ塩化ビニル、スルフォン化ポリエチレ
ン、スルフォン化ポリプロピレン、ポリチエニレン、ポ
リピロール、ポリアニリン、ポリフェニレンビニレン、
ポリアセチレン、ピッチ系材料およびこれらの複合材料
を挙げることができる。これらの前駆体ポリマーの熱処
理によって検出部を作製する。この例として、たとえば
ポリアクリロニトリル共重合体を200℃以上1000
℃以下の温度で熱処理した高分子を挙げることができ
る。この熱処理において、加熱雰囲気は不活性ガスまた
は酸素−不活性ガスの混合ガスにより、処理時間は2分
から30日の範囲で行う。この熱処理によって、ポリピ
リジノピリジン構造、ポリピリジノピリジン−ポリシア
ノエチレン−ポリシアノアセチレン構造の高分子が得ら
れる。
【0007】またこの熱処理によって耐熱性を向上させ
ることも可能である。例えば、270℃の温度で熱処理
下ポリアクリルニトリル共重合体は200℃以上の耐熱
性を有し、高温度環境下でも使用可能である。共役系高
分子を前駆体高分子の化学反応処理で作製する場合、た
とえば前駆体高分子の主鎖の置換基を化学反応で脱離さ
せて共役系高分子を作製することができる。この例とし
て、たとえばポリ塩化ビニル、ポリ(塩化ビニル−塩化
ビニリデン)共重合体をアミンで脱塩素または脱塩酸す
ることによってポリエン構造の共役系高分子を作製する
ことができる。
ることも可能である。例えば、270℃の温度で熱処理
下ポリアクリルニトリル共重合体は200℃以上の耐熱
性を有し、高温度環境下でも使用可能である。共役系高
分子を前駆体高分子の化学反応処理で作製する場合、た
とえば前駆体高分子の主鎖の置換基を化学反応で脱離さ
せて共役系高分子を作製することができる。この例とし
て、たとえばポリ塩化ビニル、ポリ(塩化ビニル−塩化
ビニリデン)共重合体をアミンで脱塩素または脱塩酸す
ることによってポリエン構造の共役系高分子を作製する
ことができる。
【0008】さらに共役系高分子をモノマーの重合反応
で作製することができる。このモノマーとしてたとえ
ば、アセチレン、ジアセチレン、ピロール、チオフェ
ン、アニリン、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、
ピリジンおよびその誘導体を挙げることができる。その
重合方法はモノマーの種類によって異なり、通常の重合
法で作製される共役系高分子を用いることができる。
で作製することができる。このモノマーとしてたとえ
ば、アセチレン、ジアセチレン、ピロール、チオフェ
ン、アニリン、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、
ピリジンおよびその誘導体を挙げることができる。その
重合方法はモノマーの種類によって異なり、通常の重合
法で作製される共役系高分子を用いることができる。
【0009】検知部の形態は、ガスを検出するために表
面積が大きいことが好ましい。この形態として、薄膜、
フィルム、繊維、不織布、微粒子、粒状などを用いるこ
とができる。本発明のガスセンサーは前記の電気抵抗の
共役系高分子材料を検出部として、電子受容性ガスが高
分子表面に接触・内部拡散することによって、検出部の
電気抵抗が変化することにより、ガスの検出を行う。通
常、電子受容性ガスのドーピングによって検出部の電気
抵抗は減少する。このように、本発明のガスセンサーは
検出部の電気的特性変化によってガス検出を行うもので
ある。
面積が大きいことが好ましい。この形態として、薄膜、
フィルム、繊維、不織布、微粒子、粒状などを用いるこ
とができる。本発明のガスセンサーは前記の電気抵抗の
共役系高分子材料を検出部として、電子受容性ガスが高
分子表面に接触・内部拡散することによって、検出部の
電気抵抗が変化することにより、ガスの検出を行う。通
常、電子受容性ガスのドーピングによって検出部の電気
抵抗は減少する。このように、本発明のガスセンサーは
検出部の電気的特性変化によってガス検出を行うもので
ある。
【0010】本発明のガスセンサーの構成について説明
する。本発明のガスセンサーは前記で作製した共役系高
分子材料を検知部として、この検知部の電子供与性ガス
接触による電気電導度変化によって電子供与性ガスの検
知を行うものである。このため検出部に複数の電極を設
け電極間の検知部の電導度変化によってガスを検出す
る。
する。本発明のガスセンサーは前記で作製した共役系高
分子材料を検知部として、この検知部の電子供与性ガス
接触による電気電導度変化によって電子供与性ガスの検
知を行うものである。このため検出部に複数の電極を設
け電極間の検知部の電導度変化によってガスを検出す
る。
【0011】次に本発明のガスセンサーで検出する電子
受容性ガスについて説明する。電子受容性ガスとしてF
2、Cl2、Br2、I2、ICl、ICl3、IBr、I
Fなどのハロゲン、PF5、AsF5、SbF5、BF3、
BCl3、BBr3、SO3、NO、NO2、NO3、SO2
などのルイス酸、HF、HCl、HNO3、H2SO4、
HClO4、FSO3H、ClSO3H、CF3SO3H、
酢酸、ぎ酸などの有機酸のガス、酸素、笑気などのガス
あるいはミストが検出可能である。また、本発明のセン
サーはセンサーの検出感度調整のため、あらかじめこれ
らの電子受容性ガスをドーピングしておくことも可能で
ある。
受容性ガスについて説明する。電子受容性ガスとしてF
2、Cl2、Br2、I2、ICl、ICl3、IBr、I
Fなどのハロゲン、PF5、AsF5、SbF5、BF3、
BCl3、BBr3、SO3、NO、NO2、NO3、SO2
などのルイス酸、HF、HCl、HNO3、H2SO4、
HClO4、FSO3H、ClSO3H、CF3SO3H、
酢酸、ぎ酸などの有機酸のガス、酸素、笑気などのガス
あるいはミストが検出可能である。また、本発明のセン
サーはセンサーの検出感度調整のため、あらかじめこれ
らの電子受容性ガスをドーピングしておくことも可能で
ある。
【0012】本発明のガスセンサーは電子受容性ガスの
接触により共役系高分子中に電子受容性分子がドーピン
グされ電荷移動錯体が形成または分解されるために該薄
膜の電気抵抗が変化することによってガスの存在を検知
することができる。この電荷移動錯体は通常、半導体的
特性を有するため、本発明の有機薄膜に接続する電極に
半導体を用いた場合整流特性を有することもある。この
場合接続する電極の種類をたとえば金属と半導体と代え
て作製したガスセンサーの電極間でバイアスを変化させ
てガス濃度を高精度で測定することもできる。
接触により共役系高分子中に電子受容性分子がドーピン
グされ電荷移動錯体が形成または分解されるために該薄
膜の電気抵抗が変化することによってガスの存在を検知
することができる。この電荷移動錯体は通常、半導体的
特性を有するため、本発明の有機薄膜に接続する電極に
半導体を用いた場合整流特性を有することもある。この
場合接続する電極の種類をたとえば金属と半導体と代え
て作製したガスセンサーの電極間でバイアスを変化させ
てガス濃度を高精度で測定することもできる。
【0013】本発明のガスセンサーの特長として検出感
度が高いことを挙げることができる。電子受容性ガスが
接触しない状態に比べて接触後電導度が増加し、10桁
以上の変化を示すものもある。必要があれば、本発明の
センサー上に保護層や検出感度を高めるためのガス吸着
層や検出感度調節のためのバリアー層など他の材料の層
を設けることもできる。また本発明のガスセンサーを応
用した機能材料とするために、本発明と他の材料の多層
の積層材料として用いることもできる。
度が高いことを挙げることができる。電子受容性ガスが
接触しない状態に比べて接触後電導度が増加し、10桁
以上の変化を示すものもある。必要があれば、本発明の
センサー上に保護層や検出感度を高めるためのガス吸着
層や検出感度調節のためのバリアー層など他の材料の層
を設けることもできる。また本発明のガスセンサーを応
用した機能材料とするために、本発明と他の材料の多層
の積層材料として用いることもできる。
【0014】上記で得られたガスセンサーは、耐熱性、
検出感度に優れ、作製・加工が容易であるなどの特徴を
有し工業上有益である。
検出感度に優れ、作製・加工が容易であるなどの特徴を
有し工業上有益である。
【0015】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに詳細に説明
する。
する。
【0016】
【実施例1】ポリアクリロニトリル系繊維を大気中27
0℃の温度で約60分間加熱したものを、不織布に加工
した。該不織布(目付け50g/m2)を10mm角に
切断し、カーボンペーストでガラス板上に固定して対向
方向に電極を設けセンサーを作製した。
0℃の温度で約60分間加熱したものを、不織布に加工
した。該不織布(目付け50g/m2)を10mm角に
切断し、カーボンペーストでガラス板上に固定して対向
方向に電極を設けセンサーを作製した。
【0017】このセンサーの電極間距離は3mm、電極
長は10mmとした。この不織布の繊維の電気抵抗を直
流4端子法で測定した結果、比抵抗10ー11Ω・cmで
あった。センサーの電極に100Vの電圧を印可して電
流値を測定した結果、大気中で2X10ー10A、二酸化
窒素(濃度2ppm)雰囲気下で3X10-8Aであっ
た。このように一定電圧印可の条件の電流値変化によっ
てガスの検出が可能であった。
長は10mmとした。この不織布の繊維の電気抵抗を直
流4端子法で測定した結果、比抵抗10ー11Ω・cmで
あった。センサーの電極に100Vの電圧を印可して電
流値を測定した結果、大気中で2X10ー10A、二酸化
窒素(濃度2ppm)雰囲気下で3X10-8Aであっ
た。このように一定電圧印可の条件の電流値変化によっ
てガスの検出が可能であった。
【0018】さらに二酸化窒素と大気中の雰囲気の切り
替えによって電流値が可逆的に変化することがわかっ
た。従って、該センサーによって二酸化窒素の可逆的検
出が可能であることを示している。次に、ガスセンサー
を200℃の温度で大気中で30日間保持した後、二酸
化窒素ガス雰囲気中で電流量を測定した結果、3X10
ー8A(100V印可時)であった。
替えによって電流値が可逆的に変化することがわかっ
た。従って、該センサーによって二酸化窒素の可逆的検
出が可能であることを示している。次に、ガスセンサー
を200℃の温度で大気中で30日間保持した後、二酸
化窒素ガス雰囲気中で電流量を測定した結果、3X10
ー8A(100V印可時)であった。
【0019】このセンサーを大気中に取り出した後、二
酸化硫黄雰囲気(濃度2ppm)中に置き、100Vの
電圧印可に於ける電流を測定したところ、4X10ー9A
であり二酸化硫黄雰囲気で電流が1桁以上大きいことが
わかった。このように二酸化窒素、二酸化硫黄の検出が
可能であった。
酸化硫黄雰囲気(濃度2ppm)中に置き、100Vの
電圧印可に於ける電流を測定したところ、4X10ー9A
であり二酸化硫黄雰囲気で電流が1桁以上大きいことが
わかった。このように二酸化窒素、二酸化硫黄の検出が
可能であった。
【0020】
【実施例2】石英ガラス基板(10mm角、1mm厚)
をポリアクリロニトリルのジメチルアセトアミド溶液
(5wt%)にデイップコートした後乾燥させて基板上
に膜厚10μmの膜を形成した。ついで該基板を大気中
で250℃、10分加熱、さらに窒素ガス中で600
℃、10分加熱した。ついで、基板の側面に金電極を蒸
着して電極を形成してセンサーとした。この薄膜の電気
抵抗を直流4端子法で評価した結果、106Ω・cmで
あった。この電極間距離は5mm、電極長は10mmm
であった。このセンサーを二酸化窒素雰囲気(濃度5p
pm)に置き、電圧40V印可時の電流を測定した結
果、4X10ー5Aであった。次に該センサーに電圧を印
加しながら大気中に取り出したところ、電流が減少し
た。大気中で5分後の電流は2X10ー8Aであった。
をポリアクリロニトリルのジメチルアセトアミド溶液
(5wt%)にデイップコートした後乾燥させて基板上
に膜厚10μmの膜を形成した。ついで該基板を大気中
で250℃、10分加熱、さらに窒素ガス中で600
℃、10分加熱した。ついで、基板の側面に金電極を蒸
着して電極を形成してセンサーとした。この薄膜の電気
抵抗を直流4端子法で評価した結果、106Ω・cmで
あった。この電極間距離は5mm、電極長は10mmm
であった。このセンサーを二酸化窒素雰囲気(濃度5p
pm)に置き、電圧40V印可時の電流を測定した結
果、4X10ー5Aであった。次に該センサーに電圧を印
加しながら大気中に取り出したところ、電流が減少し
た。大気中で5分後の電流は2X10ー8Aであった。
【0021】
【実施例3】フェノール−フォルムアルデヒド樹脂をシ
ート状に加工(100μm厚)した後、テープ状に切断
した。該テープを窒素ガス雰囲気中で700℃の温度で
1時間加熱した後、10mm長さに切断、切断面にカー
ボンペーストを塗布して電極を形成、センサーを作製し
た。このセンサーの大気中の素子抵抗は10Mオームで
あった。この抵抗値は検出部の電気抵抗に換算して2X
104Ω・cmであることがわかった。
ート状に加工(100μm厚)した後、テープ状に切断
した。該テープを窒素ガス雰囲気中で700℃の温度で
1時間加熱した後、10mm長さに切断、切断面にカー
ボンペーストを塗布して電極を形成、センサーを作製し
た。このセンサーの大気中の素子抵抗は10Mオームで
あった。この抵抗値は検出部の電気抵抗に換算して2X
104Ω・cmであることがわかった。
【0022】該センサーを塩素ガス雰囲気(濃度1pp
m)中に置いて抵抗変化を測定した結果、雰囲気に保持
後1分で抵抗700キロオームに減少することがわかっ
た。ついで大気中に取り出したところ、抵抗が増加、5
分後10メガオームに達することがわかった。
m)中に置いて抵抗変化を測定した結果、雰囲気に保持
後1分で抵抗700キロオームに減少することがわかっ
た。ついで大気中に取り出したところ、抵抗が増加、5
分後10メガオームに達することがわかった。
【0023】
【実施例4】再生セルロース繊維不織布(商品名:ベン
リーゼ)を窒素雰囲気中で500℃の温度で1時間加熱
した。この熱処理した不織布を5mm角の大きさに切断
してその2辺にカーボンペーストで電極を設けセンサー
とした。このセンサーの電極間の初期抵抗は1メガオー
ムであった。またこの不織布の繊維の電気抵抗値は5X
103Ω・cmであった。
リーゼ)を窒素雰囲気中で500℃の温度で1時間加熱
した。この熱処理した不織布を5mm角の大きさに切断
してその2辺にカーボンペーストで電極を設けセンサー
とした。このセンサーの電極間の初期抵抗は1メガオー
ムであった。またこの不織布の繊維の電気抵抗値は5X
103Ω・cmであった。
【0024】該センサーを二酸化窒素雰囲気(濃度1p
pm)に置き抵抗変化を測定したところ、1分後に20
0キロオームに抵抗が減少した。
pm)に置き抵抗変化を測定したところ、1分後に20
0キロオームに抵抗が減少した。
【0025】
【実施例5】実施例1で使用した熱処理したポリアクリ
ロニトリル系繊維の不織布を用いて、10mmX2mm
に切断、両端にカーボンペーストで電極を取り付けセン
サーを作製した(電極間距離1mm)。このセンサーの
大気中の抵抗は100メガオームであった。
ロニトリル系繊維の不織布を用いて、10mmX2mm
に切断、両端にカーボンペーストで電極を取り付けセン
サーを作製した(電極間距離1mm)。このセンサーの
大気中の抵抗は100メガオームであった。
【0026】このセンサーにヨウ素ガス飽和蒸気を接触
させて抵抗変化を測定した結果、500キロオームに抵
抗が減少することがわかった。
させて抵抗変化を測定した結果、500キロオームに抵
抗が減少することがわかった。
【0027】
【実施例6】塩化ビニリデンフィルム(商品名:サラン
ラップ)をアルミナ基板上に保持させ、トリエチルアミ
ンに浸積して還流処理してポリエン構造の共役系高分子
を作製した。この薄膜の両端にカーボンペーストで電極
を形成してセンサーを作製した。該センサーの検知部の
電気抵抗は1010Ω・cmであり、センサーの初期抵抗
は10メガオームであった。該センサーを濃度1ppm
の二酸化窒素雰囲気に置いたところ抵抗が減少して1メ
ガオームに変化した。
ラップ)をアルミナ基板上に保持させ、トリエチルアミ
ンに浸積して還流処理してポリエン構造の共役系高分子
を作製した。この薄膜の両端にカーボンペーストで電極
を形成してセンサーを作製した。該センサーの検知部の
電気抵抗は1010Ω・cmであり、センサーの初期抵抗
は10メガオームであった。該センサーを濃度1ppm
の二酸化窒素雰囲気に置いたところ抵抗が減少して1メ
ガオームに変化した。
【0028】
【発明の効果】本発明のガスセンサーは検出感度に優
れ、作製加工が容易である特徴を有し工業上有用であ
る。
れ、作製加工が容易である特徴を有し工業上有用であ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 比抵抗1014Ω・cm以下10ー2Ω・c
m以上の共役系高分子を検知部として、電子受容性ガス
の吸着・拡散による検知部の電気抵抗変化を利用したガ
スセンサー
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9645792A JPH05296960A (ja) | 1992-04-16 | 1992-04-16 | 有機ガスセンサー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9645792A JPH05296960A (ja) | 1992-04-16 | 1992-04-16 | 有機ガスセンサー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05296960A true JPH05296960A (ja) | 1993-11-12 |
Family
ID=14165561
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9645792A Withdrawn JPH05296960A (ja) | 1992-04-16 | 1992-04-16 | 有機ガスセンサー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05296960A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2728713A1 (fr) * | 1994-12-23 | 1996-06-28 | Neutronic | Dispositif detecteur de fumees d'incendie |
US6730212B1 (en) | 2000-10-03 | 2004-05-04 | Hrl Laboratories, Llc | Sensor for chemical and biological materials |
US7008524B2 (en) | 2000-10-03 | 2006-03-07 | Hrl Laboratories, Llc | Sensors with variable response behavior |
-
1992
- 1992-04-16 JP JP9645792A patent/JPH05296960A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2728713A1 (fr) * | 1994-12-23 | 1996-06-28 | Neutronic | Dispositif detecteur de fumees d'incendie |
US6730212B1 (en) | 2000-10-03 | 2004-05-04 | Hrl Laboratories, Llc | Sensor for chemical and biological materials |
US7008524B2 (en) | 2000-10-03 | 2006-03-07 | Hrl Laboratories, Llc | Sensors with variable response behavior |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990706 |