JPH0529547U - 低周波治療器における導子収納構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】導子の収納を簡単容易に、かつ導子コードを損
傷することなく確実に本体に収納することができる低周
波治療器における導子収納構造を提供することにある。 【構成】治療器本体と導子コード３ａ，４ａを介して接
続される導子３ｂ，４ｂの粘着パッド３，４を生体に貼
着して使用する低周波治療器において、治療器本体１に
導子コード３ａ，４ａを巻取る巻取装置２と、該巻取装
置２の巻取方向を含む平面と略々同じ平面に沿ってスラ
イド自在な粘着パッド収納プレート５を設けたことを特
徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は低周波治療器における導子収納構造、詳しくは治療器本体と導子コー ドを介して接続される導子の粘着パッドを収納する構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の治療器として図５に示す構成がある。この治療器は基体１００ ａと蓋体１００ｂとをヒンジ１００ｃで開閉自在に連結した本体１００の前記基 体１００ａ側に電源電池や、パルス発生回路基板（何れも図示省略）等の出力部 を内蔵すると共に、蓋体１００ｂとの対向面１００ｄに巻取リール２００を設け て、該リール２００に粘着パッド４００，４０１の導子コード３００，３０１を 巻取るように成す一方、前記粘着パッド４００，４０１を蓋体１００ｂの内面に 貼着して、その後蓋体１００ｂを基体１００ａに閉蓋することで導子コード３０ ０，３０１を本体１００内に収納するように成されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、前記した治療器は、導子コード３００，３０１を巻取る場合に、一 度蓋体１００ｂを開蓋してリール２００を人為的に回動して導子コード３００， ３０１を巻取り、巻取り終了時点で粘着パッド４００，４０１を前記蓋体１００ ｂの内面に貼着して再び前記蓋体１００ｂを閉蓋しなければならず、前記蓋体１ ００ｂの開閉に煩雑を伴うという不便さがあると共に、巻取り途中においては、 導子コード３００，３０１の先端に装着されている粘着パッド４００，４０１が 宙吊り状態となって揺振し、互いに粘着面同志が接着して外れなくなって使用不 可能になる恐れがあったり、導子コード３００，３０１自体が揺振により巻取り 方向に対して直線性を逸失するため、縺れたり、捩じれたり、或いは周域部材に 引っかかったりして素直に巻取れず、強引に巻取ると導子コード３００，３０１ を損傷するといった問題があった。

【０００４】 本考案は、前記問題点に鑑みて提案されたもので、その目的は、導子の収納を 簡単容易に、かつ導子コードを損傷することなく確実に本体に収納することがで きる低周波治療器における導子収納構造を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は前記目的達成のため、治療器本体と導子コードを介して接続される導 子の粘着パッドを生体に貼着して使用する低周波治療器における導子収納構造に おいて、治療器本体に導子コードを巻取る巻取装置を設けると共に、巻取装置の 巻取方向を含む平面と略々同じ平面に沿ってスライド自在な粘着パッド収納プレ ートを設けたことを特徴とするものである。

【０００６】 又、この場合、前記粘着パッド収納プレートは、粘着パッド貼着面を両面に有 し該貼着面の周壁内側を粘着パッド貼着用位置決め縁とすると共に、周壁外側を 治療器本体に対するスライド方向のガイドとしたことを特徴とすることが好まし い。

【０００７】

【作用】

前記構造により導子を収納するに際して、粘着パッド収納プレートを巻取装置 の巻取方向を含む平面と略々同じ平面に沿ってスライドすることができるので、 前記導子コードを巻取方向に対して同方向、即ち直線的に巻取ることができて導 子コードが縺れたり、捩じれたりすることもなく確実に巻取装置に巻取ることが できる。

【０００８】 又、粘着パッド貼着用位置決め縁により粘着パッド貼着時における粘着パッド の位置決めを容易に、かつ貼着面に確実に貼着できると共に、粘着パッド収納プ レートを本体に対しスムーズにスライドさせながら確実に本体に収納することが できる。

【０００９】

【実施例】 本考案の低周波治療器における導子収納構造を図面の実施例に基づいて説明す る。 図１は本考案を備えた低周波治療器を示した平面図で、図２はその側面図であ る。

【００１０】 前記低周波治療器（以下治療器と略称する）は、大別して本体１と、該本体１ 内に設けた巻取装置２と、該巻取装置２に巻取られる導子コード３ａ，４ａの先 端に接続された導子３ｂ，４ｂの粘着パッド３，４と、該粘着パッド３，４を貼 着すると共に、本体１に対してスライド自在に設けた粘着パッド収納プレート５ とで構成されている。

【００１１】 前記本体１は開口部１ｅを設けた上方部１ａを方形に、下方部１ｂを半円形に した偏平形状を成すと共に、上下に分割した上ケース１ｃと下ケース１ｄとで構 成されていて、上ケース１ｃの外表面に治療条件を設定する操作部６が設けてあ り、本体１の内部には前記操作部６の操作で作動するパルス発生器等を備えた制 御回路基板や、電源電池（何れも図示省略）を内蔵している。

【００１２】 前記巻取装置２は、図３に示すように本体１の下ケース１ｄに回動自在に支持 され、かつゼンマイばねと、ワンウェイクラッチ（何れも図示省略）を介して巻 取方向に付勢されたリール２ｃと、該リール２ｃに固定されて大小異なる半径の 回動軌跡で回動する回動端子２ａ，２ｂと、該回動端子２ａ、２ｂの回動軌跡と 符合する環状の導電板７ａ，７ｂを貼着したリール覆板７とで構成していて、リ ール２ｃに巻取る導子コード３ａ，４ａの基端部を前記回動端子２ａ，２ｂに各 々接続し、該端子２ａ，２ｂを導電板７ａ，７ｂと摺動状に接触させて、リール ２ｃが如何なる位置に回動しても前記回動端子２ａ，２ｂと導電板７ａ，７ｂと が常に通電可能にする一方、前記導電板７ａ，７ｂを制御回路基板に通電可能に 接続するように成してある。

【００１３】 又、粘着パッド収納プレート５は図４に示すように、外方ブランク５ａを本体 １における上方部１ａ上面と合致するように形成すると共に、内方に両面が平坦 な粘着パッド貼着面５ｂ，５ｃを、ブランク５ａに対して直交する水平方向に一 体的に設けて、この粘着パッド貼着面５ｂ，５ｃを粘着パッド３，４より大きい 近似する面積と成し、該貼着面５ｂ，５ｃの両側部に、該貼着面５ｂ，５ｃと直 交して起立する平行な桟状の周壁を形成し、この周壁を粘着パッド３，４の貼着 位置決め縁５ｄ，５ｅと成す一方、該位置決め縁５ｄ，５ｅの外面間寸法Ｌを、 本体１における開口部１ｅの内面間寸法Ｌ２に対してスライド嵌合可能な寸法と 成して、粘着パッド収納プレート５を本体１に収納時にスライドガイドと成して いる。

【００１４】 以上のように成された実施例の作用について説明する。 前記実施例は、本体１から粘着パッド収納プレート５に貼着した本体１と導子 コード３ａ，４ａを介して接続される導子３ｂ，４ｂの粘着パッド３，４を取出 して、該粘着パッド３，４を生体患部に貼着し、操作部６を操作して所望の条件 で治療する。

【００１５】 治療が終了して粘着パッド３，４を収納する場合は、該粘着パッド３，４を本 体１と別体の粘着パッド収納プレート５における粘着パッド貼着面５ｂ，５ｃに 貼着する。 次に導子コード３ａ，４ａを軽く巻取方向と逆方向へ引くことで、巻取装置２ のワンウェイクラッチが解除して、該巻取装置２に設けたゼンマイばねの付勢力 によりリール２ｃが回動し、前記導子コード３ａ，４ａがリール２ｃに自動的に 巻取られて最終的には粘着パッド３，４を貼着した粘着パッド収納プレート５が 巻取装置２の巻取方向と同方向を含む平面と略々同じ平面に沿って本体１の開口 部１ｅにスライド状に収納される。

【００１６】 そして、粘着パッド収納プレート５が収納完了時において、該粘着パッド収納 プレート５のブランク５ａが本体１における上方部１ａの形状と合致してコンパ クトに収納することができると共に、導子コード３ａ，４ａの巻取途中において 、該導子コード３ａ，４ａが直線的に素直な状態に巻取られるので、該導子コー ド３ａ，４ａが互いに縺れたり、捩じれたりすることなく、しかも巻取途中にお いて粘着パッド３，４同志が不用意に接着するのを確実に解消できるのである。

【００１７】 又、前記粘着パッド収納プレート５の粘着パッド貼着面５ｂ，５ｃに位置決め 縁５ｄ，５ｅを設けていることで、粘着パッド３，４を所定の貼着位置に確実に 、かつ簡単容易に貼着することができながら、この位置決め縁５ｄ，５ｅを利用 して本体１に対するスライドガイドと成すことができるので、粘着パッド収納プ レート５のスライド動作をスムーズにすると共に、本体１に対する位置ずれをも 防止できるのである。

【００１８】

【考案の効果】

以上説明したように本発明は、蓋体を開閉することなく本体と導子コードを介 して接続される導子の粘着パッドを取出し、収納できながらその収納時は、粘着 パッド同志が接着したり、導子コードが縺れたり、捩じれたりすることなく、本 体と導子コードを介して接続される導子の粘着パッドを治療器本体内に確実に、 かつコンパクトに収納できて治療器の使用性を簡易化することができる効果を有 すると共に、粘着パッドを粘着パッド収納プレートに確実に貼着できる一方、粘 着パッド収納プレートを治療器本体に対しスムーズにスライドさせることができ ながら粘着パッド収納プレートと治療器本体との位置ずれを防止することができ るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を備えた低周波治療器の平面図である。

【図２】同上側面図である。

【図３】巻取装置の分解斜視図である。

【図４】粘着パッド収納プレートの斜視図である。

【図５】従来例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 治療器本体 ２ 巻取装置 ３ 粘着パッド ３ａ 導子コード ４ 粘着パッド ４ａ 導子コード ５ 粘着パッド収納プレート ５ｂ 貼着面 ５ｃ 貼着面 ５ｄ 位置決め縁 ５ｅ 位置決め縁

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 治療器本体と導子コードを介して接続さ
   れる導子の粘着パッドを生体に貼着して使用する低周波
   治療器における導子収納構造において、治療器本体に導
   子コードを巻取る巻取装置を設けると共に、巻取装置の
   巻取方向を含む平面と略々同じ平面に沿ってスライド自
   在な粘着パッド収納プレートを設けたことを特徴とする
   低周波治療器における導子収納構造。
2. 【請求項２】 前記粘着パッド収納プレートは、粘着パ
   ッド貼着面を両面に有し該貼着面の周壁内側を粘着パッ
   ド貼着用位置決め縁とすると共に、周壁外側を治療器本
   体に対するスライド方向のガイドとしたことを特徴とす
   る請求項１記載の低周波治療器における導子収納構造。