JPH05291136A - 非単結晶ゲルマニウム半導体 - Google Patents

非単結晶ゲルマニウム半導体

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JPH05291136A
JPH05291136A JP4119846A JP11984692A JPH05291136A JP H05291136 A JPH05291136 A JP H05291136A JP 4119846 A JP4119846 A JP 4119846A JP 11984692 A JP11984692 A JP 11984692A JP H05291136 A JPH05291136 A JP H05291136A
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Tatsuyuki Aoike
達行 青池
Mitsuyuki Niwa
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 不純物のドーピング効率が良く、かつ不純物
の拡散がしにくいと共に、電荷の移動はしやすく、薄膜
でも使用可能な非単結晶ゲルマニウム半導体を提供す
る。 【構成】 少なくともゲルマニウム原子と、水素原子又
はハロゲン原子を含有する非単結晶ゲルマニウム半導体
膜中に、マイクロボイドが、平均半径3.5Å以下でか
つ密度1×1019(m-3)以下存在させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非晶質ゲルマニウム半
導体(微結晶ゲルマニウム半導体を含む)、多結晶ゲル
マニウム半導体、非晶質シリコンゲルマニウム半導体
(微結晶シリコンゲルマニウム半導体を含む)、多結晶
シリコンゲルマニウム半導体等の非単結晶ゲルマニウム
半導体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】非晶質シリコン半導体、多結晶シリコン
半導体等の、シリコン半導体膜は、電子写真用光受容部
材、太陽電池、薄膜トランジスター、光センサー等の光
電変換素子、半導体素子に応用されている。特に太陽電
池において、光劣化の問題や変換効率向上等のため、更
なる膜質の向上が望まれている。
【0003】最近、通常の太陽電池、薄膜トランジスタ
ー等に使われている非晶質シリコン半導体において、該
半導体膜中に存在するマイクロボイドの平均半径が4〜
5Åで密度が2×1019(cm-3)以上含有されている
ことが報告されている(’Characterizat
ion of microvoids in devi
ce−quality hydrogenated a
morphous silicon by small
−angle X−ray scattering a
nd infrared measurement
s’,A.H.Mahan,D.L.Williams
on,B.P.Nelson and R.S.Cra
ndall,Physical Review B V
ol.40,No.17,15 Dec.1989−
I,12024;’Small−angle X−ra
y scattering from microvi
ds in the a−SiC:H alloy’,
A.H.Mahan,B.P.Nelson and
D.L.Williamson,IEEE.TRANS
ACTIONS ON ELECTRON DEVIC
ES VOL.36,No.12,DEC.1989,
2859)。また、該論文中にこれらのマイクロボイド
が、バンド端状態や再結合中心に関係することが示唆さ
れている。また更に、これらのマイクロボイド内には、
水素原子が結合していて、この水素原子は、ボイド内で
動くことができる。そしてこのことが光劣化に関係して
いることが示唆されている。
【0004】しかしながら、非単結晶ゲルマニウム半導
体については、前記のような報告はされていない。
【0005】本発明者らの研究によると、従来の非単結
晶ゲルマニウム半導体のマイクロボイド(micro
voide)形状をSTM(scanning tun
neling microscope)で観察すると、
円型、楕円型で深さが1〜4原子の形状が観察された。
またマイクロボイドの周りの原子の配置からマイクロボ
イドの周辺に応力があることが推定された。
【0006】更に、前記論文と同様にSAXS(sma
ll angle X−ray scatterin
g)法で測定すると、従来の非単結晶ゲルマニウム半導
体では、マイクロボイドの平均半径は4〜7Åで密度が
2×1019(cm-3)以上観測された。このように従来
の非単結晶ゲルマニウム半導体では、かなりの数ゲルマ
ニウム原子の結合に、結晶の結合からかなりずれた歪が
あるものと考えられる。
【0007】このようなゲルマニウム原子の歪は、不純
物のドーピングを行った場合に、不純物の活性化を妨
げ、ドーピング効率を低下させていた。また、マイクロ
ボイド中に不純物がトラップされ、不純物が不活性のま
ま結合している場合もあった。更にこのようなマイクロ
ボイドや該マイクロボイドに伴う歪等によって電荷の移
動度も低下していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、マイ
クロボイドの平均半径が小さく、密度が少ない非晶質ゲ
ルマニウム半導体、多結晶ゲルマニウム半導体、非晶質
シリコンゲルマニウム半導体、多結晶シリコンゲルマニ
ウム半導体等の非単結晶ゲルマニウム半導体を提供する
ことにある。
【0009】本発明の他の目的は、不純物が拡散しにく
い非単結晶ゲルマニウム半導体を提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、不純物のドーピング
効率の良い非単結晶ゲルマニウム半導体を提供すること
にある。
【0011】本発明の他の目的は、複数の非単結晶ゲル
マニウム半導体層を積層した場合に密着性の良い非単結
晶ゲルマニウム半導体を提供することにある。
【0012】本発明の他の目的は、良質な特性を示す接
合を形成し得る非単結晶ゲルマニウム半導体を提供する
ことにある。
【0013】本発明の他の目的は、薄膜でも十分に使用
できる非単結晶ゲルマニウム半導体を提供することにあ
る。
【0014】本発明の他の目的は、電荷の移動しやすい
非単結晶ゲルマニウム半導体膜を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来技術にお
ける問題点を解決し、上記目的を達成すべく、本発明者
らが鋭意研究を重ねた結果完成に至ったものである。
【0016】本発明の非単結晶ゲルマニウム半導体膜
は、少なくともゲルマニウム原子と、水素原子又は/及
びハロゲン原子を含有する非単結晶ゲルマニウム半導体
膜において、該半導体膜中に存在するマイクロボイドの
平均半径が3.5Å以下で密度が1×1019(cm-3
以下であることを特徴としている。
【0017】以上のような構成上の特徴を有する本発明
の非単結晶ゲルマニウム半導体は、該半導体中に添加し
た不純物が拡散しにくいという効果がある。
【0018】また、本発明の非単結晶ゲルマニウム半導
体は、不純物のドーピング効率の良いという効果があ
る。
【0019】また更に、本発明の非単結晶ゲルマニウム
半導体は、複数の非単結晶ゲルマニウム半導体層を積層
した場合に、密着性の良いという効果がある。
【0020】また加えて、本発明の非単結晶ゲルマニウ
ム半導体は、良質な特性を示す接合を形成し得るという
効果がある。
【0021】また更に加えて、本発明の非単結晶ゲルマ
ニウム半導体は、薄膜でも絶縁破壊しにくいという効果
がある。
【0022】その上、本発明の非単結晶ゲルマニウム半
導体は、電荷の移動がしやすいという効果がある。
【0023】その上加えて、本発明の非単結晶ゲルマニ
ウム半導体は、非単結晶シリコン半導体と接合を形成し
た場合に界面準位が少ないという効果がある。
【0024】更に、本発明の非単結晶ゲルマニウム半導
体に、シリコン原子を添加することによって禁制帯幅を
制御することができる。
【0025】本発明の非単結晶ゲルマニウム半導体につ
いて、さらに詳細に構成を説明する。
【0026】本発明の非単結晶ゲルマニウム半導体にお
いて、非単結晶ゲルマニウム半導体が非晶質ゲルマニウ
ム半導体の場合、該半導体中に含有される水素原子の含
有量は、好ましくは1〜30at%であり、最適には5
〜25at%である。また水素の結合状態としてはGe
−H結合(IRスペクトルで1880cm-1ピーク)と
GeH2結合(IRスペクトルで1980cm-1ピー
ク)との面積比(各ピークでのガウス分布を仮定)[G
eH2]/[GeH]が1/20以下であることが好ま
しいものである。
【0027】更に、本発明の非晶質ゲルマニウム半導体
中に含有されるハロゲン原子(特にフッ素原子が好まし
い)は、好ましくは0.1〜10at%、最適には0.
1〜5at%である。
【0028】また更に、本発明の半導体中に含有される
マイクロボイドの平均半径は3.5Å以下でマイクロボ
イドの密度が1×1019(cm-3)以下であることが好
ましいものである。
【0029】一方、本発明の非単結晶ゲルマニウム半導
体が多結晶ゲルマニウム半導体の場合、該半導体中に含
有される水素原子の含有量は好ましくは0.1〜10a
t%、最適には0.1〜5at%である。また水素の結
合状態としては、GeH結合(IRスペクトルで188
0cm-1ピーク)とSiH2結合(IRスペクトルで1
980ピーク)との面積比(各ピークでガウス分布を仮
定)[GeH2]/[GeH]が1/10以下であるこ
とが好ましいものである。
【0030】更に、本発明の多結晶ゲルマニウム半導体
中に含有されるハロゲン原子(特にフッ素原子が好まし
い)は、好ましくは0.1〜5at%、最適には0.1
〜3at%である。
【0031】また更に、本発明の半導体中に含有される
マイクロボイドの平均半径は3.5Å以下で、マイクロ
ボイドの密度が1×1019(cm-3)以下であることが
好ましいものである。
【0032】本発明において、マイクロボイドの平均半
径を3.5Å以下にすることによって、マイクロボイド
内に含有される水素原子によるGe−H−Geの三中心
結合が形成される可能性を増し、少ない水素含有量でゲ
ルマニウム原子の未結合手の補償や構造緩和を行うこと
ができる。
【0033】またマイクロボイドの密度を1×10
19(cm-3)以下にすることによって、未結合手(da
ngling bond)や膜歪をさらに減少させるこ
とができる。
【0034】また更にマイクロボイドの大きさや数を本
発明の範囲にすることによって、非単結晶膜を積層する
場合の界面の状態を改善することができる。
【0035】本発明の非単結晶ゲルマニウム半導体にお
いて、マイクロボイドの密度を1×1019(cm-3)以
下にすることによって界面及び表面に存在するマイクロ
ボイドの面密度を2×10+11(cm-2)以下に減少さ
せることができる。
【0036】またマイクロボイドの平均半径を3.5Å
以下にするので、界面及び表面の平滑性が向上してい
る。そのため、本発明の非単結晶ゲルマニウム半導体に
おいて、非単結晶ゲルマニウム半導体を積層する場合、
界面準位が減少し、また界面の歪も減少する。
【0037】更に加えて、本発明の非単結晶ゲルマニウ
ム半導体においてはマイクロボイドの平均半径が小さ
く、また密度が小さいため、不純物のドーピング効率が
改善されている。
【0038】すなわち、マイクロボイドの平均半径が小
さく、マイクロボイドの密度が小さいこと、及び含有す
るGeH2結合の割合が少ないことから、非単結晶ゲル
マニウム半導体の自由度が従来技術による非単結晶半導
体よりも減少している。その結果、本発明の非単結晶ゲ
ルマニウム半導体中に不純物をドーピングした場合に、
拘束力が増加または自由度が減少するため、不純物は4
配位で配位する可能性が増加し、不純物のドーピング効
率が増加する。
【0039】本発明の非単結晶ゲルマニウム半導体にシ
リコン原子を添加し、非単結晶シリコンゲルマニウム半
導体とした場合、シリコン原子と水素原子の結合状態と
しては、Si−H結合(IRスペクトルで2000cm
-1ピーク)とSiH2結合(IRスペクトルで2070
〜2100cm-1ピーク)との面積比(各ピークでガウ
ス分布を仮定)[SiH2]/[SiH]が1/20以
下であることが好ましいものである。
【0040】本発明の非単結晶ゲルマニウム半導体は、
電子写真用光受容部材、太陽電池、薄膜トランジスタ
ー、光センサー等の光電変換素子、半導体素子ヘの応用
に適している。
【0041】図1は、本発明の非単結晶ゲルマニウム半
導体を応用した電子写真用光受容部材の模式的説明図で
ある。該電子写真用光受容部材104は、支持体101
上に電荷注入防止層102と光導電層103とを積層す
ることによって構成されている。
【0042】電荷注入防止層102は、正帯電用には周
期律表第IIIb族元素を本発明の非単結晶ゲルマニウ
ム半導体に添加し、負帯電用には周期律表第Vb族元素
を本発明の非単結晶ゲルマニウム半導体に添加すること
が望ましいものである。
【0043】更に、電荷注入防止層102には、非単結
晶ゲルマニウム半導体の中で特に微結晶ゲルマニウム半
導体及び多結晶ゲルマニウム半導体が適している。
【0044】また、光導電層103には、非単結晶ゲル
マニウム半導体の中で特に非晶質ゲルマニウム半導体が
適している。
【0045】加えて、各層の層厚は、電子写真プロセス
によって適宜決定されるべきことではあるが、電荷注入
防止層102の層厚としては、好ましくは100Å〜1
0μmであり、より好ましくは1000Å〜7μm、最
適には5000Å〜5μmである。光導電層103の層
厚としては、好ましくは1μm〜100μmであり、よ
り好ましくは5μm〜50μm、最適には10μm〜4
0μmである。
【0046】本発明の非単結晶ゲルマニウム半導体を電
子写真用像形成部材に応用した場合、帯電能の向上、感
度の向上、残留電荷は実質的になく、ゴーストも実質的
になく、画像流れも実質的になく、耐環境性も向上し、
非常に画質が安定し、長寿命であるなどの効果がある。
【0047】加えて、本発明の非単結晶ゲルマニウム半
導体を応用した電子写真用像形成部材は、特に赤外光の
半導体レーザーを利用したレーザービームプリンターに
用いた場合に高感度であるという効果がある。
【0048】また加えて、本発明の非単結晶ゲルマニウ
ム半導体を応用した電子写真用像形成部材において、帯
電能を向上するためには、電荷注入防止層102に不純
物を添加した非単結晶シリコンゲルマニウム半導体や、
非単結晶シリコン半導体が望ましいものとして挙げられ
る。更に、光導電層としては、非単結晶シリコン半導体
を電荷輸送層に、非単結晶ゲルマニウム半導体を電荷発
生層に用いた機能分離型のものも電子写真プロセスに応
じて適宜選択することができる。
【0049】図2は、本発明の非単結晶ゲルマニウム半
導体を応用した太陽電池の模式的説明図である。図2に
おいて太陽電池207は導電性支持体201上にn型層
202、i型層203、p型層204、透明導電層20
5及び集電電極206を積層して構成している。
【0050】また、必要に応じて導電性支持体201と
n型層202の間に反射層や反射増加層を挿入しても良
い。更に支持体が透光性で支持体側から光を照射する場
合、逆の層構成とすることが望ましい。
【0051】n型層202及びp型層204は、本発明
の非単結晶ゲルマニウム半導体にそれぞれ周期律表第V
b族元素及び周期律表第IIIb族元素を添加して形成
することが望ましい。また、本発明の非単結晶ゲルマニ
ウム半導体の中で微結晶ゲルマニウム半導体または多結
晶ゲルマニウム半導体が望ましい。更にn型層202及
びp型層204の層厚としては、通常1000Å〜10
Åであり、より好ましくは200Å〜10Åであり、最
適には100Å〜20Åである。
【0052】太陽電池の場合、n層またはp層は、光吸
収しても光電流には寄与しない。そのため、n層または
p層はできるだけ薄膜であることが望ましいものであ
る。
【0053】本発明の非単結晶ゲルマニウム半導体は、
薄膜で使用する場合、障害となるマイクロボイドの平均
半径が小さく、密度も小さいため、数10Åの薄膜にお
いても十分な機能を発揮することができる。
【0054】i層としては、本発明の非単結晶ゲルマニ
ウム半導体の中で非晶質ゲルマニウム半導体または多結
晶ゲルマニウム半導体が適している。またi層の層厚
は、太陽電池を使用する環境の光スペクトルによって適
宜決められるべきものではあるが、好ましくは500Å
〜1μmである。
【0055】以上のように本発明の非単結晶ゲルマニウ
ム半導体を太陽電池に応用すると、n層またはp層での
光吸収を減少させることができ、i層で十分に光吸収さ
せ光電変換させることが可能である。また本発明の非単
結晶ゲルマニウム半導体がマイクロボイドの平均半径が
小さく、密度も小さいため、すなわち緻密であるため、
n層とp層の不純物がi層へ拡散していくことが極力お
さえられ、優れたpin接合を形成することができる。
同様に、n層またはp層が緻密であるため、透明導電層
(et.ITO,SnO2)の金属がn層またはp層へ
拡散することが防止できる。このことも本発明の非単結
晶シリコン半導体を利用したn層またはp層が非常な薄
膜で十分な特性を発揮する理由の1つである。
【0056】また更に、本発明の非単結晶ゲルマニウム
半導体を応用した太陽電池の層構成としては、光起電力
を向上し、光電流を向上し、また形状因子を向上するた
めに、n層またはp層をi層よりも禁制帯幅の広い非単
結晶シリコン半導体や非単結晶シリコンゲルマニウム半
導体で形成することが望ましいものである。そして特に
光入射側のn型またはp型層は、結晶化していることが
より望ましいものである。それは、結晶化させることに
よって光の吸収係数が減少し、特に短波長での変換効率
が向上するためである。
【0057】加えて、太陽電池の層構成としては、i層
として非単結晶シリコン半導体を用いたpin構造の太
陽電池とi層として非単結晶ゲルマニウム半導体を用い
たpin構造の太陽電池とを積層したタンデム構造等の
多層構造の太陽電池が好適な例として挙げられる。
【0058】図3は、本発明の非単結晶ゲルマニウム半
導体を応用した薄膜トランジスターの模式的説明図であ
る。薄膜トランジスター307は、絶縁性支持体301
上にゲート電極302、絶縁層303、半導体層30
4、ソース電極305、ドレイン電極306を積層して
構成されている。
【0059】本発明の非単結晶ゲルマニウム半導体を半
導体層304に適用すると、絶縁層303との間の界面
準位が低くなるため、優れたトランジスター特性が得ら
れる。また更に、くり返し使用においても安定なトラン
ジスター特性が得られる。
【0060】図4は、本発明の非単結晶ゲルマニウム半
導体を応用した光センサーの模式的説明図である。光セ
ンサー406は、導電性支持体401上に、本発明の非
単結晶ゲルマニウム半導体を用いたnまたはp型層40
2、本発明の非単結晶ゲルマニウム半導体を用いたi型
層403、pまたはn型層404、透明導電層405の
積層で構成されている。
【0061】光センサー406は、pin構造、nip
構造いずれも逆バイアスを印加して使用する。逆バイア
スとしては1V〜10Vが望ましい範囲である。光セン
サーの各層の層厚は太陽電池と同様であるが光センサー
の場合、逆バイアスを印加するので太陽電池よりも、p
層、n層は層厚が厚い方が望ましいものである。
【0062】本発明の非単結晶ゲルマニウム半導体を用
いた光センサーは暗電流によるノイズの少なく、高感度
で残像、劣化等のないなどの優れた効果を示す。
【0063】特に本発明の光センサーにおいて、逆バイ
アス印加時の暗電流によるノイズを減少させるために
は、n型層とp型層としてi型層よりも禁制帯幅の広い
非単結晶シリコン半導体や非単結晶シリコンゲルマニウ
ム半導体を用いるのが望ましい。
【0064】以下、本発明の非単結晶ゲルマニウム半導
体の成膜方法について説明する。本発明の非単結晶ゲル
マニウム半導体の成膜方法としては、ゲルマン系原料ガ
スを使用したマイクロ波グロー放電分解法が適してい
る。
【0065】前記グロー放電分解法に適した原料ガスと
して次のものが挙げられる。本発明において、Ge原子
供給用の原料ガスとしては、GeH4,Ge26,Ge3
8,Ge410,Ge512,Ge614,Ge716
Ge818,Ge920等の水素化ゲルマニウムや、Ge
HF3,GeH22,GeH3F,GeHCl3,GeH2
Cl2,GeH3Cl,GeHBr3,GeH2Br2,G
eH3Br ,GeHl2,GeH22,GeH2I等の水
素化ハロゲン化ゲルマニウムなどの水素原子を構成要素
の1つとするハロゲン化物、GeF4,GeCl4,Ge
Br4,GeI4,GeF2,GeCl2,GeBr2,G
el2等のハロゲン化ゲルマニウムなどのゲルマニウム
化合物が挙げられる。
【0066】本発明において使用されるSi供給用の原
料ガスとしては、SiH4,Si26,Si38,Si4
10等のガス状態のまたはガス化し得る水素化硅素(シ
ラン類)が有効に使用されるものとして挙げられ、殊
に、層作製作業の扱い易さ、Si供給効率の良さなどの
点でSiH ,Si26が好ましいものとして挙げられ
る。
【0067】本発明において使用されるハロゲン原子導
入用の原料ガスとして有効なのは、多くのハロゲン化合
物が挙げられ、例えばハロゲンガス、ハロゲン化物、ハ
ロゲン間化合物、ハロゲンで置換されたシラン誘導体な
どのガス状態の又はガス化し得るハロゲン化合物が好ま
しいものとして挙げられる。
【0068】また、更には、シリコン原子とハロゲン原
子とを構成要素とするガス状態の又はガス化し得る、ハ
ロゲン原子を含む硅素化合物も有効なものとして本発明
においては挙げることができる。
【0069】本発明において好適に使用し得るハロゲン
化合物としては、具体的にはフッ素、塩素、臭素、ヨウ
素のハロゲンガス、BrF,ClF,ClF3,Br
5,BrF3,IF3,IF7,ICl,IBr等のハロ
ゲン間化合物を挙げることができる。
【0070】ハロゲン原子を含む硅素化合物、いわゆる
ハロゲン原子で置換されたシラン誘導体としては、具体
的には例えばSiF4,Si26,SiCl4,SiBr
4等のハロゲン化硅素が好ましいものとして挙げること
ができる。
【0071】このようなハロゲン原子を含む硅素化合物
を採用してグロー放電法によって本発明の特徴的な堆積
室中に導入して該ガスのプラズマ雰囲気を形成してやれ
ば良い。
【0072】本発明においては、ハロゲン原子導入用の
原料ガスとして上記されたハロゲン化合物或いはハロゲ
ンを含む硅素化合物が有効なものとして使用されるもの
であるが、その他に、HF,HCl,HBr,HIなど
のハロゲン化水素、SiH22,SiH22,SiH2
Cl2,SiHCl3,SiH2Br2,SiHBr3等の
ハロゲン置換水素化硅素、等々のガス状態の或いはガス
化し得る、水素原子を構成要素の1つとするハロゲン化
物も有効な出発物質として挙げることができる。
【0073】これらの水素原子を含むハロゲン化物は、
層形成の際に形成される層中にハロゲン原子の導入と同
時に電気的或いは光電的特性の制御に極めて有効な水素
原子も導入されるので、本発明においては好適なハロゲ
ン導入用の原料として使用される。
【0074】第III族原子または第V族原子の含有さ
れる層を形成するのにグロー放電法を用いる場合、該層
形成用の原料ガスとなる出発物質は、前記したSi用の
出発物質の中から適宜選択したものに、第III族原子
または第V族原子導入用の出発物質が加えられたもので
ある。そのような第III族原子または第V族原子導入
用の出発物質としては第III族原子または第V族原子
を構成原子とするガス状態の物質またはガス化し得る物
質をガス化したものであれば、いずれのものであっても
よい。
【0075】本発明において第III族原子導入用の出
発物質として有効に使用されるものとしては、具体的に
は硼素原子導入用として、B26,B410,B59
511,B610,B612,B614等の水素化硼素、
BF3,BCl3,BBr3等のハロゲン化硼素などを挙
げることができるが、この他AlCl3,GaCl3,I
nCl3,TlCl3等も挙げることができる。
【0076】本発明において第V族原子導入用の出発物
質として有効に使用されるのは、具体的には燐原子導入
用としては、PH3,P24などの水素化燐、PH4I,
PF3,PF5,PCl3,PCl5,PBr3,PBr5
PI3等のハロゲン化燐が挙げられる。この他、As
3,AsF3,AsCl3,AsBr3,AsF5,Sb
3,SbF3,SbF5,SbCl3,SbCl5,Bi
3,BiCl3,BiBr3等も挙げることができる。
【0077】また更に、本発明の非単結晶ゲルマニウム
半導体を成膜するうえで重要な働きをする原料ガスとし
て重水素が挙げられる。本発明の非単結晶ゲルマニウム
半導体の成膜に好ましい重水素の割合は、ゲルマニウム
供給原料ガスに対して0.5〜100である。
【0078】重水素ガスは、マイクロ波エネルギーによ
って活性化され、紫外線を放射する。紫外線の放射強度
は水素ガスによるものよりも、重水素ガスによるものの
方が強い。したがって重水素ガスをゲルマニウム系原料
ガスに添加してマイクロ波グロー放電分解法で非単結晶
ゲルマニウム半導体を成膜する場合、マイクロ波で励起
された重水素から放射される紫外線によって、本発明の
マイクロボイドの平均粒径が3.5Å以下で、密度が1
×1019cm-3以下の非単結晶ゲルマニウム半導体を成
膜することができる。
【0079】すなわち、マイクロ波で励起された重水素
から放射される紫外線によって、気相中のゲルマン系原
料ガスが活性化され活性種を生成する。該活性種は、重
水素を含まない原料ガスをマイクロ波グロー放電分解し
て生成する活性種よりも、本発明の非単結晶ゲルマニウ
ム半導体を成膜するうえで適していると考えられる。
【0080】また、前記重水素から放射される紫外線
は、支持体上の表面反応も活性化及び促進し、本発明の
非単結晶ゲルマニウム半導体が得られているものと考え
られる。
【0081】更に重水素は、水素よりも原子量が大きい
ので、非単結晶ゲルマニウム半導体中に取り込まれた水
素に関係する光劣化は減少するものと考えられる。
【0082】本発明の非単結晶ゲルマニウム半導体を成
膜するためのマイクロ波グロー放電分解法の条件は以下
のようである。すなわち、マイクロ波の周波数は、好ま
しくは100MHz〜10GHzであり、最適には2.
45GHzである。
【0083】またマイクロ波放電に、DCバイアスとR
Fバイアスを重畳することが必要である。DCバイアス
は、支持体側が負になるように印加することが好まし
く、最適なDCバイアスは10〜200Vである。
【0084】更に、RFバイアスの好ましい周波数は5
00KHz〜50MHzであり、最適には13.56M
Hzである。RFバイアスのパワーの最適な範囲は、シ
リコン系原料ガスに対して5×10-2〜400W/sc
cmである。
【0085】マイクロ波グロー放電にDCバイアスとR
Fバイアスとを重畳することによって、シリコン系原料
ガスが分解堆積する場合の支持体表面での表面反応を促
進する、また支持体の成膜表面への電子の衝突によるダ
メージを減少できる、と同時にRFバイアスによって反
応容器の形状に基づく異常放電を防止できるなどの効果
がある。
【0086】また、本発明の非単結晶シリコン半導体を
成膜するためのマイクロ波グロー放電分解法において、
グロー放電分解時の圧力は非常に重要な因子であり、最
適な範囲は0.1〜10mTorrである。更にマイク
ロ波のパワーも重要な因子であり、シリコン系原料ガス
に対して最適なパワーは1〜10W/sccmである。
【0087】加えて、成膜時の支持体温度は非単結晶ゲ
ルマニウム半導体の膜質に関係する重要な因子であり、
堆積速度や所望の非単結晶ゲルマニウム半導体(結晶質
か非晶質か)によって適宜決められるべきものである。
堆積速度が数Å以下と遅く、かつ非晶質ゲルマニウム半
導体を成膜する場合、支持体温度は比較的低めに設定し
た方が良く、好ましい範囲としては25〜400℃であ
る。
【0088】堆積速度が数Å以下と遅く、かつ結晶質ゲ
ルマニウム半導体を成膜する場合、支持体温度は比較的
高めに設定した方が良く、好ましい範囲としては200
〜600℃である。また、堆積速度が数10Å以上、で
速い速度で非単結晶ゲルマニウム半導体を成膜する場
合、支持体温度は比較的高めに設定した方が良く、好ま
しい範囲としては250〜650℃である。
【0089】
【実験例】以下実験例により本発明を更に詳細に説明す
るが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。
【0090】
【実験例1】マイクロ波(以下「μW」と略記する)グ
ロー放電分解法によって、本発明の非単結晶ゲルマン半
導体を用いた、不純物のドーピング効率測定用サンプ
ル、マイクロボイド分析用サンプル及び結晶性分析用サ
ンプルを作製した。
【0091】図5に原料ガス供給装置520と成膜装置
500からなるμWグロー放電分解法による非単結晶ゲ
ルマン半導体の製造装置を示す。
【0092】図中の571〜575のガスボンベには、
本発明の非単結晶ゲルマン半導体を作製するための原料
ガスが密封されており、571はSiH4ガス(純度9
9.99%)ボンベ、572は重水素ガス(純度99.
6%、以下「D2ガス」と略記する)ボンベ、573は
2ガスで10%に希釈されたPH3ガス(純度99.9
99%、以下「PH3/H2(10%)ガス」と略記す
る)ボンベまたはH2ガスで10ppmに希釈されたP
3ガス(純度99.999%、以下「PH3/H2(1
0ppm)ガス」と略記する)ボンベ、574はH2
スで10%に希釈されたB26ガス(純度99.999
%、以下「B26/H2(10%)ガス」と略記する)
ボンベ又はH2ガスで10ppmに希釈されたB26
ス(純度99.999%、以下「B26/H2(10p
pm)ガス」と略記する)ボンベ、575はGeH
4(純度99.999%)である。あらかじめ、ガスボ
ンベ571〜575を原料ガス供給装置520に取り付
ける際に、各々のガスを、バルブ551〜555から流
入バルブ531〜535のガス配管内に導入し、圧力調
整器561〜565により各ガス圧力を2kg/cm2
に調整してある。さらに、ガスボンベ573及び574
は、実験の必要に応じて、PH3/H2(10%)もしく
はPH3/H2(10ppm)及びB26/H2(10
%)もしくはB26/H2(10ppm)に取替える。
【0093】図中504は支持体であり、50mm角、
厚さ1mmのステンレス(SUS304)製で、表面に
鏡面加工を施し、クロム(Cr)金属を0.1μmの厚
さで電子ビーム蒸着してある。
【0094】まず、バルブ551〜555を開け、次
に、流入バルブ531〜535及び成膜室501のリー
クバルブ509が閉じられていることを確認し、また、
流出バルブ541〜545及び補助バルブ508が開か
れていることを確認して、コンダクタンス(バタフライ
型)バルブ507を全開にして、不図示の真空ポンプに
より成膜室501及びガス配管内を排気し、真空計50
6の読みが約1×10-4Torrになった時点で補助バ
ルブ508及び流出バルブ541〜545を閉じた。
【0095】次に、流入バルブ531〜535を徐々に
開けて、各々のガスをマスフローコントローラー521
〜525内に導入した。以上のようにして成膜の準備が
完了した後、支持体504上に、非単結晶ゲルマン半導
体の成膜を行った。
【0096】非単結晶ゲルマン半導体を作製するには、
支持体504を加熱ヒーター505により350℃に加
熱し、流出バルブ541,542,545、補助バルブ
508及び必要に応じて流出バルブ543,544を徐
々に開いて、SiH4ガス、D2ガス、GeH4ガス及び
必要に応じてPH3/H2(10%)ガス、PH3/H
2(10ppm)ガス、B 26/H2(10%)ガス及び
26/H2(10ppm)ガスをガス導入管503を
通じて成膜室501内に流入させた。この時、SiH 4
ガス流量が3sccm、D2ガス流量が100scc
m、GeH4ガス流量が2sccm、PH3/H2(10
%)ガス流量、PH3/H2(10ppm)ガス流量、B
26/H2(10%)ガス流量及びB 26/H2(10p
pm)ガス流量は表1に示した値になるように各々のマ
スフローコントローラー521〜525で調整した。成
膜室501内の圧力は、2mTorrとなるように真空
計506を見ながらコンダクタンスバルブ507の開口
を調整した。次に、直流電源511により、成膜室50
1に対して−90Vの直流バイアスを、更に、RF電源
513により、0.8mW/cm3のRF電力を、高周
波マッチングボックス512を通じて支持体504に印
加した。その後、μW電源(図示せず)の電力を60m
W/cm3に設定し、導波管(図示せず)、導波部51
0及び誘電体窓502を通じて成膜室501内にμW電
力を導入し、μWグロー放電を生起させ、支持体504
上に非単結晶ゲルマン半導体の作製を開始し、層厚3μ
mの非単結晶ゲルマン半導体を作製したところでμWグ
ロー放電を止め、直流電源511及びRF電源513の
出力を切り、また、流出バルブ541〜545及び補助
バルブ508を閉じて、成膜室501内へのガス流入を
止め、非単結晶ゲルマン半導体の作製を終えた。
【0097】次に、非単結晶ゲルマン半導体の表面に、
上電極として、直径2mm、厚さ0.1μmの大きさの
クロム(Cr)金属を電子ビーム蒸着し、不純物をドー
ピングしないもの、少量ドーピングしたもの、多量にド
ーピングしたものからなる、不純物のドーピング効率測
定用サンプルを作製した(サンプルNo.実1−1〜
9)。
【0098】以上の、不純物のドーピング効率測定用サ
ンプルの作製条件を表2に示す。
【0099】次いで、5mm角で、厚さ10μmの高純
度アルミニウム箔上に、不純物のドーピング効果測定用
サンプルと同じ作製条件で非単結晶ゲルマン半導体を3
μm成膜して、マイクロボイド分析用サンプルを作製し
た。
【0100】また、5mm角で、厚さ1mmのステンレ
ス製支持体上に、同じ作製条件で非単結晶ゲルマン半導
体を3μm成膜して、マイクロボイド及び結晶性分析用
サンプルを作製した。
【0101】
【比較実験例1】高周波(以下「RF」と略記する)グ
ロー放電分解法によって、従来の非単結晶ゲルマン半導
体を用いた、不純物のドーピング効率測定用サンプル、
マイクロボイド分析用サンプル及び結晶性分析用サンプ
ルを作製した。
【0102】図6に原料ガス供給装置620と成膜装置
600からなるRFグロー放電分解法による非単結晶ゲ
ルマン半導体の製造装置を示す。
【0103】図中の671〜675のガスボンベには、
従来の非単結晶ゲルマン半導体を作製するための原料ガ
スが密封されており、672がH2ガス(純度99.9
999%)ボンベである以外は、実験例1の原料ガス供
給装置520と同様なガスボンベである。あらかじめ、
実験例1と同様に、各々のガスをガス配管内に導入し、
各ガス圧力を調整し、ガスボンベ673及び674を、
実験の必要に応じて取替える。図中604は、実験例1
と同様の支持体である。
【0104】まず、実験例1と同様の操作手順により、
各ガスをマスフローコントローラー621〜625内に
導入して、成膜の準備が完了した後、支持体604上
に、非単結晶ゲルマン半導体の成膜を行った。
【0105】非単結晶ゲルマン半導体を作製するには、
支持体604を加熱ヒーター605により250℃に加
熱し、流出バルブ641,642,645、補助バルブ
608及び必要に応じて流出バルブ643〜644を徐
々に開いて、SiH4ガス、H 2ガス、GeH4ガス及び
必要に応じてPH3/H2(10%)ガス、PH3/H
2(10ppm)ガス、B 26/H2(10%)ガス及び
26/H2(10ppm)ガスをガス導入管603を
通じて成膜室601内に流入させた。この時、SiH 4
ガス流量が0.6sccm、H2ガス流量が50scc
m、GeH4ガス流量が0.4sccm、PH3/H
2(10%)ガス流量、PH3/H2(10ppm)ガス
流量、、B 26/H2(10%)ガス流量及びB 26
2(10ppm)ガス流量は表3に示した値になるよ
うに各々のマスフローコントローラー621〜625で
調整した。成膜室601内の圧力は、1Torrとなる
ように真空計606を見ながらコンダクタンスバルブ6
07の開口を調整した。その後、RF電源613の電力
を5mW/cm3に設定し、高周波マッチングボックス
612を通じてカソード602にRF電力を導入し、R
Fグロー放電を生起させ、支持体604上に非単結晶ゲ
ルマン半導体の作製を開始し、層厚3μmの非単結晶ゲ
ルマン半導体を作製したところでRFグロー放電を止
め、流出バルブ641〜645及び補助バルブ608を
閉じて、成膜室601内へのガス流入を止め、非単結晶
ゲルマン半導体の作製を終えた。
【0106】次に、非単結晶ゲルマン半導体の表面に、
実験例1と同様に上電極を蒸着し、実験例1と同様な不
純物のドーピング効率測定用サンプルを作製した(サン
プルNo.比1−1〜9)。以上の、不純物のドーピン
グ効率測定用サンプルの作製条件を表4に示す。
【0107】次いで、5mm角で、厚さ10μmの高純
度アルミニウム箔上に、不純物のドーピング効率測定用
サンプルと同じ作製条件で非単結晶ゲルマン半導体を3
μm成膜して、マイクロボイド分析用サンプルを作製し
た。
【0108】また、5mm角で、厚さ1mmのステンレ
ス製支持体上に、同じ作製条件で非単結晶ゲルマン半導
体を3μm成膜して、マイクロボイド及び結晶性分析用
サンプルを作製した。
【0109】実験例1(サンプルNo.実1−1〜9)
及び比較実験例1(サンプルNo.比1−1〜9)で作
製した不純物のドーピング効率測定用サンプルを、クラ
イオスタット(三和無線測器研究所製 WM−365)
に設置し、pAメーター(横河ヒューレットパッカード
(株)製 4140B)を用いて、上電極とステンレス
製支持体の間に電圧を印加し、不純物のドーピング効率
測定用サンプルの温度(T:絶対温度)を変化させなが
ら、両電極間に流れる電流(Id)を測定し、温度の逆
数(1/T)に対する電流の自然対数(log.Id)
の傾きを−8.6×10-5倍することにより、非単結晶
ゲルマン半導体の活性化エネルギーを求めた。
【0110】その結果、不純物をドーピングしていない
場合は、実験例1(サンプルNo.実1−5)及び比較
実験例1(サンプルNo.比1−5)の非単結晶ゲルマ
ン半導体の活性化エネルギーはほぼ同じ値であった。し
かしながら、不純物を少量ドーピングした場合は、比較
実験例1(サンプルNo.比1−3,4,6及び7)の
非単結晶ゲルマン半導体に比べ、実験例1(サンプルN
o実1−3,4,6及び7)の非単結晶ゲルマン半導体
は、活性化エネルギーの変化する割合が1.9〜2.4
倍大きく、更に、不純物を多量にドーピングした場合
は、比較実験例1(サンプルNo.比1−1,2,8及
び9)の非単結晶ゲルマン半導体に比べ、実験例1(サ
ンプルNo.実1−1,2,8及び9)の非単結晶ゲル
マン半導体の活性化エネルギーの値は、0.4〜0.6
倍となり、本発明の非単結晶ゲルマン半導体を用いた不
純物のドーピング効率測定用サンプル(サンプルNo.
実1−1〜9)が比較実験例の従来の非単結晶ゲルマン
半導体を用いた不純物のドーピング効率測定用サンプル
(サンプルNo.比1−1〜9)に対して、活性化エネ
ルギーが良く変化するため、優れたドーピング効率を有
することが判明し、本発明の効果が実証された。
【0111】次いで、5mm角で、厚さ10μmの高純
度アルミニウム箔上に、非単結晶ゲルマン半導体を3μ
m成膜した、マイクロボイド分析用サンプルを小角X線
散乱装置(理学電機製 RAD−IIIb型)により非
単結晶ゲルマン半導体中のマイクロボイドの平均半径と
密度を測定した。その結果、実験例1の非単結晶ゲルマ
ン半導体は、マイクロボイドの平均半径が2.7〜2.
9Åで、密度は5.6〜8.3×1018(cm-3)であ
り、比較実験例1の非単結晶ゲルマン半導体は、マイク
ロボイドの平均半径が3.8〜4.0Åで、密度は2.
0〜3.1×1019(cm-3)であり、実験例1の非単
結晶ゲルマン半導体は、比較実験例1の非単結晶ゲルマ
ン半導体に比べて、マイクロボイドの平均半径が小さく
密度が少ないことが判った。
【0112】また、5mm角で、厚さ1mmのステンレ
ス製支持体上に、非単結晶ゲルマン半導体を3μm成膜
したマイクロボイド及び結晶性分析用サンプルを、ま
ず、STM(デジタル・インストルメント製 NANO
SCOPE−II型)により非単結晶ゲルマン半導体表
面のマイクロボイドを観察した。その結果、実験例1の
非単結晶ゲルマン半導体は、比較実験例1の非単結晶ゲ
ルマン半導体に比べて、マイクロボイドの半径が小さ
く、数も少なかった。次に、RHEED(日本電子製
JEM−100SX)により、非単結晶ゲルマン半導体
の結晶性を評価したところ、実験例1及び比較実験例1
のいずれのサンプルもリング状のパターンが観測され、
非晶質(微結晶を含む)であることが判った。
【0113】
【実験例2】本発明の非単結晶ゲルマン半導体を用い
た、p型層、i型層及びn型層からなる非単結晶ゲルマ
ン半導体素子を、実験例1で用いた図5に示す製造装置
により、実験例1と同様な作製条件により作製した。支
持体504は、50mm角、厚さ1mmのステンレス
(SUS304)製で、表面に鏡面加工を施した。
【0114】p型層を作製するには、支持体504を加
熱ヒーター505により350℃に加熱し、実験例1と
同様な操作により、SiH4ガスを3sccm、D2ガス
を100sccm、GeH4ガスを2sccm、B 26
/H2(10%)ガスを5sccm、成膜室501内に
流入させ、成膜室501内の圧力を2mTorrに調整
した。次に、直流バイアスを−90V、RF電力を0.
8mW/cm3、μW電力を60mW/cm3の条件で、
実験例1と同様な操作により、支持体504上に層厚1
0nmのp型層を作製した。
【0115】次に、i型層を作製するには、支持体50
4を加熱ヒーター505により350℃に加熱し、実験
例1と同様な操作により、SiH4ガスを3sccm、
2ガスを100sccm、GeH4ガスを2sccm、
成膜室501内に流入させ、成膜室501内の圧力を2
mTorrに調整した。次に、直流バイアスを−90
V、RF電力を0.8mW/cm3、μW電力を60m
W/cm3の条件で、実験例1と同様な操作により、p
型層上に層厚500nmのi型層を作製した。
【0116】次に、n型層を作製するには、支持体50
4を加熱ヒーター505により350℃に加熱し、実験
例1と同様な操作により、SiH4ガスを3sccm、
2ガスを100sccm、GeH4ガスを2sccm、
PH3/H2(10%)を5sccm、成膜室501内に
流入させ、成膜室501内の圧力を2mTorrに調整
した。次に、直流バイアスを−90V、RF電力を0.
8mW/cm3、μW電力を60mW/cm3の条件で、
実験例1と同様な操作により、i型層上に層厚10nm
のn型層を作製した。
【0117】それぞれの層を作製する際に、必要なガス
以外の流出バルブ541〜545は完全に閉じられてい
ることは云うまでもなく、また、それぞれのガスが成膜
室501内、流出バルブ541〜545から成膜室50
1に至る配管内に残留することを避けるために、流出バ
ルブ541〜545を閉じ、補助バルブ508を開き、
さらにコンダクタンスバルブ507を全開にして、系内
を一旦高真空に排気する操作を必要に応じて行う。
【0118】作製した非単結晶ゲルマン半導体素子のn
型層上に、透明導電層として、ITO(In23+Sn
2)を直径6mm、厚さ70nmの大きさで抵抗加熱
法にて蒸着し、非単結晶ゲルマン半導体素子を作製した
(素子No.実2)。以上の、非単結晶ゲルマン半導体
素子の作製条件を表5に示す。
【0119】
【比較実験例2】従来の非単結晶ゲルマン半導体を用い
た、p型層、i型層及びn型層からなる非単結晶ゲルマ
ン半導体素子を、比較実験例1で用いた図6に示す製造
装置により、比較実験例1と同様な作製条件により作製
した。支持体は、実験例2と同じ表面に鏡面加工を施し
た、50mm角、厚さ1mmのステンレス(SUS30
4)を用いた。
【0120】p型層を作製するには、支持体604を加
熱ヒーター605により250℃に加熱し、比較実験例
1と同様な操作により、SiH4ガスを0.6scc
m、H2ガスを50sccm、GeH4ガスを0.4sc
cm、B 26/H2(10%)ガスを1sccm、成膜
室601内に流入させ、成膜室601内の圧力を1To
rrに調整した。次に、RF電力を5mW/cm3の条
件で、比較実験例1と同様な操作により、支持体604
上に層厚10nmのp型層を作製した。
【0121】次に、i型層を作製するには、支持体60
4を加熱ヒーター605により250℃に加熱し、比較
実験例1と同様な操作により、SiH4ガスを0.6s
ccm、H2ガスを50sccm、GeH4ガスを0.4
sccm、成膜室601内に流入させ、成膜室601内
の圧力を1Torrに調整した。次に、RF電力を5m
W/cm3の条件で、比較実験例1と同様な操作によ
り、p型層上に層厚500nmのi型層を作製した。
【0122】次に、n型層を作製するには、支持体60
4を加熱ヒーター605により250℃に加熱し、比較
実験例1と同様な操作により、SiH4ガスを0.6s
ccm、H2ガスを50sccm、GeH4ガスを0.4
sccm、PH3/H2(10%)を1sccm、成膜室
601内に流入させ、成膜室601内の圧力を1Tor
rに調整した。次に、RF電力を5mW/cm3の条件
で、比較実験例1と同様な操作により、i型層上に層厚
10nmのn型層を作製した。
【0123】それぞれの層を作製する際に、必要なガス
以外の流出バルブ641〜645は完全に閉じられてい
ることは云うまでもなく、また、それぞれのガスが成膜
室601内、流出バルブ641〜645から成膜室60
1に至る配管内に残留することを避けるために、実験例
2と同様な操作により、系内を一旦高真空に排気する操
作を必要に応じて行う。
【0124】作製した非単結晶ゲルマン半導体素子のn
型層上に、透明導電層を実験例2と同様に蒸着し、非単
結晶ゲルマン半導体素子を作製した(素子No.比
2)。以上の、非単結晶ゲルマン半導体素子の作製条件
を表6に示す。
【0125】実験例2(素子No.実2)及び比較実験
例2(素子No.比2)で作製した非単結晶ゲルマン半
導体素子を、pAメーター(横河ヒューレットパッカー
ド(株)製 4140B)を用いて、透明導電層とステ
ンレス製支持体の間に電圧を印加して、電流−電圧特性
を測定することにより、Physics of Sem
iconductor Devices(2nd Ed
ition S.M.Sze著 JOHN WILEY
&SONS)の89〜92ページ記載の方法にしたがっ
て、pn接合のn値を求めたところ、比較実験例2(素
子No.比2)に対して、実験例2(素子No.実2)
の非単結晶ゲルマン半導体素子は、n値が0.79倍と
小さく、従来の非単結晶ゲルマン半導体に比べて、本発
明の非単結晶ゲルマン半導体を用いたほうが良質な特性
を示すpn接合が得られることが判明した。
【0126】次に、実験例2(素子No.実2)及び比
較実験例2(素子No.比2)で作製した非単結晶ゲル
マン半導体素子の、i型層中のリン(P)原子及びホウ
素(B)原子の含有量を2次イオン質量分析器(CAM
ECA製 IMS−3F)により分析したところ、比較
実験例2(素子No.比2)に対して、実験例2(素子
No.実2)の非単結晶ゲルマン半導体素子は、リン
(P)原子の含有量は0.8倍、ホウ素(B)原子の含
有量は0.3倍と少なく、従来の非単結晶ゲルマン半導
体に比べ、本発明の非単結晶ゲルマン半導体を用いたほ
うが不純物の拡散がしにくいことが判明した。
【0127】
【実験例3】ステンレス製支持体上に、n型層、i型
層、p型層、透明導電層の順番で成膜し、i型層の層厚
を3μmとした以外は、実験例2と同様な作製条件によ
り、非単結晶ゲルマン半導体素子を作製した(素子N
o.実3)。
【0128】
【比較実験例3】ステンレス製支持体上に、n型層、i
型層、p型層、透明導電層の順番で成膜し、i型層の層
厚を3μmとした以外は、比較実験例2と同様な作製条
件により、非単結晶ゲルマン半導体素子を作製した(素
子No.比3)。
【0129】実験例2(素子No.実2)、実験例3
(素子No.実3)、比較実験例2(素子No.比2)
及び比較実験例3(素子No.比3)で作製した非単結
晶ゲルマン半導体素子の非単結晶ゲルマン半導体中にお
ける電子とホールの移動度を、SEMICONDUCT
ORS AND SEMIMETALS VOLUME
21 PartC CHAPTER6(T.Tiedj
e著 ACADEMICPRESS)記載のタイム・オ
ブ・フライト法にしたがって求めたところ、比較実験例
2(素子No.比2)に対して、実験例2(素子No.
実2)の非単結晶ゲルマン半導体素子は、ホールの移動
度が3.3倍と大きく、比較実験例3(素子No.比
3)に対して、実験例3(素子No.実3)の非単結晶
ゲルマン半導体素子は、電子の移動度が1.7倍と大き
く、従来の非単結晶ゲルマン半導体に比べ、本発明の非
単結晶ゲルマン半導体のほうが電荷の移動がしやすいこ
とが判明した。
【0130】
【実験例4】p型層とn型層の層厚を各々2nmとした
以外は、実験例2と同様な作製条件により、非単結晶ゲ
ルマン半導体素子を作製した(素子No.実4)。
【0131】
【比較実験例4】p型層とn型層の層厚を各々2nmと
した以外は、比較実験例2と同様な作製条件により、非
単結晶ゲルマン半導体素子を作製した(素子No.比
4)。
【0132】実験例2(素子No実2)、実験例4(素
子No.実4)、比較実験例2(素子No.比2)及び
比較実験例4(素子No.比4)で作製した非単結晶ゲ
ルマン半導体素子を、pAメーター(横河ヒューレット
パッカード(株)製 4140B)を用いて、透明導
電層とステンレス製支持体の間に電圧を印加して、電流
−電圧特性を測定することにより、逆バイアス電圧にお
けるリーク電流を測定したところ、比較実験例2(素子
No.比2)に対して、実験例2(素子No.実2)の
非単結晶ゲルマン半導体素子は、リーク電流が0.42
倍と小さく、比較実験例4(素子No.比4)に対し
て、実験例4(素子No.実4)の非単結晶ゲルマン半
導体素子は、リーク電流が0.07倍と小さく、従来の
非単結晶ゲルマン半導体に比べ、本発明の非単結晶ゲル
マン半導体を用いたほうが薄膜でも十分に使用できるこ
とが判明した。
【0133】
【実験例5及び比較実験例5】5mm角で厚さ10μm
の高純度アルミ箔上及び5mm角で厚さ1mmのステン
レス製(SUS304)支持体上に、 2ガス流量又は
2ガス流量を表7に示す値に変化させ、表8に示す作
製条件により、実験例1と同様な方法で、マイクロボイ
ド及び結晶性分析用サンプルを作製した(サンプルN
o.実5−1〜3及びサンプルNo.比5)。更に、5
0mm角で厚さ1mmのステンレス製支持体上に、i型
層のD2ガス流量又はH2ガス流量を表7に示す値に変化
させ、表9に示す作製条件により、実験例2と同様な方
法で、非単結晶ゲルマン半導体素子を作製した(素子N
o.実5−1〜3及び素子No.比5)。
【0134】作製したマイクロボイド及び結晶性分析用
サンプル(サンプルNo.実5−1〜3及びサンプルN
o.比5)を、実験例1と同様に小角X線散乱装置によ
りマイクロボイドの平均半径と密度を測定し、RHEE
Dにより、非単結晶ゲルマン半導体の結晶性を測定し
た。以上の結果を図7に示す。更に、作製した非単結晶
ゲルマン半導体素子(素子No.実5−1〜3及び素子
No.比5)を、実験例2〜4と同様に、pn接合のn
値、非単結晶ゲルマン半導体中におけるホールの移動度
及び逆バイアス電圧におけるリーク電流を測定した。以
上の測定の結果も図7に、比較実験例5の非単結晶ゲル
マン半導体素子(素子No.比5)の値を1とした相対
値で示す。図7から判るとおり、本発明のマイクロボイ
ドの平均半径が3.5Å以下で、密度が1×1019(c
-3)以下の非単結晶ゲルマン半導体素子(素子No.
実5−1〜3)は、従来の非単結晶ゲルマン半導体素子
(素子No.比5)に比べて、n値、ホール移動度、リ
ーク電流のいずれにおいても優れた特性を示し、本発明
の効果が実証された。
【0135】
【実験例6】5mm角で厚さ10μmの高純度アルミ箔
上及び5mm角で厚さ1mmのステンレス製(SUS3
04)支持体上に、 表10に示す作製条件により、実験
例1と同様な方法で、マイクロボイド及び結晶性分析用
サンプルを作製した(サンプルNo.実6)。更に、5
0mm角で厚さ1mmのステンレス製支持体上に、表1
1に示す作製条件により、実験例2と同様な方法で、非
単結晶ゲルマン半導体素子を作製した(素子No.実
6)。
【0136】
【比較実験例6】5mm角で厚さ10μmの高純度アル
ミ箔上及び5mm角で厚さ1mmのステンレス製(SU
S304)支持体上に、 表12に示す作製条件により、
比較実験例1と同様な方法で、マイクロボイド及び結晶
性分析用サンプルを作製した(サンプルNo.比6)。
更に、50mm角で厚さ1mmのステンレス製支持体上
に、表13に示す作製条件により、比較実験例2と同様
な方法で、非単結晶ゲルマン半導体素子を作製した(素
子No.比6)。
【0137】作製したマイクロボイド分析用サンプル
(サンプルNo.実6及びサンプルNo.比6)を、実
験例1と同様に小角X線散乱装置によりマイクロボイド
の平均半径と密度を測定した。その結果、実験例6の非
単結晶ゲルマン半導体は、マイクロボイドの平均半径が
3.2Åで、密度は9.1×1018(cm-3)であり、
比較実験例6の非単結晶ゲルマン半導体は、マイクロボ
イドの平均半径が3.9Åで、密度は2.2×10
19(cm-3)であり、実験例6の非単結晶ゲルマン半導
体は、比較実験例6の非単結晶ゲルマン半導体に比べ
て、マイクロボイドの平均半径が小さく密度が少ないこ
とが判った。
【0138】また、作製した結晶性分析用サンプル(サ
ンプルNo.実6及びサンプルNo.比6)を、実験例
1と同様にRHEEDにより非単結晶ゲルマン半導体の
結晶性を評価したところ、実験例6及び比較実験例6の
いずれのサンプルもリング状のパターンが観測され、非
晶質(微結晶を含む)であることが観測され、非晶質
(微結晶を含む)であることが判った。
【0139】更に、作製した非単結晶ゲルマン半導体素
子(素子No.実6及び素子No.比6)を、実験例5
と同様に、pn接合のn値、非単結晶ゲルマン半導体中
におけるホールの移動度及び逆バイアス電圧におけるリ
ーク電流を測定した。その結果、比較実験例6の非単結
晶ゲルマン半導体素子(素子No.比6)に対して、実
験例6の非単結晶ゲルマン半導体素子(素子No.実
6)は、pn接合のn値は0.78倍小さく、ホールの
移動度は2.5倍大きく、リーク電流は0.15倍小さ
くて、いずれにおいても優れた特性を示し、本発明の効
果が実証された。
【0140】
【実施例】以下実施例により本発明を更に詳細に説明す
るが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。
【0141】
【実施例1】50mm角、厚さ1mmのステンレス(S
US304)製で、表面に鏡面加工を施した導電性支持
体上に、スパッタリング法により、反射層として銀薄膜
を0.1μm、更に反射増加層としてZnO薄膜を1μ
m蒸着した。該導電性支持体上に、表14に示す作製条
件で、実験例2と同様な操作により、n型層、i型層、
p型層の順番で成膜し、p型層上に、透明導電層とし
て、ITOを1cm角、厚さ70nmの大きさで実験例
2と同様に蒸着し、さらに、透明導電層上に集電電極と
して、アルミニウム(Al)金属を2μmの厚さで電子
ビーム蒸着し、太陽電池を作製した(太陽電池No.実
1)。
【0142】
【比較例1】表15に示す作製条件で、比較実験例2と
同様な操作により、n型層、i型層、p型層を作製した
以外は、実施例1と同様な条件で、太陽電池を作製した
(太陽電池No.比1)。
【0143】実施例1(太陽電池No.実1)及び比較
例1(太陽電池No.比1)で作製した太陽電池の初期
特性、劣化特性の評価を行った。
【0144】初期特性は、実施例1(電池No.実1)
及び比較例1(電池No.比1)で作製した太陽電池
を、AM−1.5(100mW/cm2)光照射下に設
置し、光電変換効率を測定して評価した。特性評価の結
果、比較例1(電池No.比1)に対して、実施例1
(電池No.実1)の太陽電池は、光電変換効率が1.
31倍優れていた。
【0145】劣化特性は、実施例1(電池No.実1)
及び比較例1(電池No.比1)で作製した太陽電池
を、AM−1.5(100mW/cm2)光照射下で1
00時間放置したのちに、初期特性の評価と同様に、A
M−1.5(100mW/cm2)光照射下に設置し、
光電変換効率を測定して評価した。特性評価の結果、比
較例1(電池No.比1)に対して、実施例1(電池N
o.実1)の太陽電池は、光電変換効率が1.6倍優れ
ていた。
【0146】以上の結果により、本発明の非単結晶ゲル
マン半導体を応用した太陽電池は、優れた太陽電池特性
を有することが判明した。
【0147】
【実施例2】50mm角、厚さ1mmのステンレス(S
US304)製で、表面に鏡面加工を施した導電性支持
体上に、実施例1と同様な作製条件により、n型層、i
型層、p型層の順番で成膜し、p型層上に、透明導電層
として、ITOを直径2.5mm、厚さ100nmの大
きさで実施例1と同様に蒸着し、光センサーを作製した
(センサーNo.実2)。
【0148】
【比較例2】比較例1と同じ作製条件で、n型層、i型
層、p型層を作製した以外は、実施例2と同様な条件
で、光センサーを作製した(センサーNo.比2)。
【0149】実施例2(センサーNo.実2)及び比較
例2(センサーNo.比2)で作製した光センサーに、
赤色発光ダイオードの光を断続的に照射し、導電性支持
体と透明導電層の間に流れる電流の立上がりや立下がり
を、オシロスコープ(ソニー・テクトロニクス(株)
製、2430型)を用いて測定し、光応答性の評価をし
た。その結果、比較例2(センサーNo.比2)に対し
て、実施例2(センサーNo.実2)の光センサーは、
光応答性が2.7倍優れていた。
【0150】以上の結果により、本発明の非単結晶ゲル
マン半導体を応用した光センサーは、優れた光センサー
特性を有することが判明した。
【0151】
【実施例3】50mm角、厚さ0.8mmのバリウム硼
珪酸ガラス(コーニング(株)製7059)製の絶縁性
支持体上に、ゲート電極として、巾16μm、長さ10
0μm、厚さ100nmの大きさのクロム(Cr)金属
を電子ビーム蒸着し、該ゲート電極上に絶縁層として、
巾50μm、長さ100μm、厚さ500nmの窒化珪
素をグロー放電分解法にて蒸着し、該絶縁層上に、巾5
0μm、長さ100μm、厚さ500nmの非単結晶ゲ
ルマン半導体層を、実施例1のi型層と同様な作製条件
により成膜し、該非単結晶ゲルマン半導体層上にソース
電極及びドレイン電極として、巾10μm、長さ100
μm、厚さ100nmの大きさのクロム(Cr)金属
を、ソース電極とドレイン電極の間隔を10μmあけて
電子ビーム蒸着し、薄膜トランジスターを作製した(T
FT No.実3)。
【0152】
【比較例3】比較例1のi型層と同じ作製条件で、非単
結晶ゲルマン半導体層を作製した以外は、実施例3と同
様な条件で、薄膜トランジスターを作製した(TFT
No.比3)。
【0153】実施例3(TFT No.実3)及び比較
例3(TFT No.比2)で作製した薄膜トランジス
ターに、pAメーター(横河ヒューレットパッカード
(株)製 4140B)を接続し、ゲート電極とソース
電極間に電圧を印加した際の、ドレイン電極とソース電
極間に流れる電流を測定して、オン電流及びオンオフ電
流比を評価した。その結果、比較例3(TFT No.
比3)に対して、実施例3(TFT No.実3)の薄
膜トランジスターは、オン電流が3.7倍、オンオフ電
流比が5.1倍優れていた。
【0154】以上の結果により、本発明の非単結晶ゲル
マン半導体を応用した薄膜トランジスターは、優れた薄
膜トランジスター特性を有することが判明した。
【0155】
【実施例4】μWグロー放電分解法によって、本発明の
非単結晶ゲルマン半導体を応用した、電子写真用光受容
部材を作製した。
【0156】図8(A),(B)に原料ガス供給装置8
20と成膜装置800からなる、μWグロー放電分解法
による電子写真用光受容部材の製造装置を示す。
【0157】図中の871〜874のガスボンベには、
本発明の電子写真用光受容部材を作製するための原料ガ
スが密封されており、871はSiH4ガス(純度9
9.99%)ボンベ、872はD2ガス(純度99.6
%)ボンベ、873はH2ガスで1%に希釈されたB2
6ガス(純度99.999%、以下「B26/H2(1
%)」と略記する)ボンベ、874はGeH4ガス(純
度99.999%)ボンベである。あらかじめ、実験例
1と同様に、各々のガスをガス配管内に導入し、各ガス
圧力を調整する。図中807は、直径108mm、長さ
358mm、厚さ5mmのアルミニウム製で、表面に鏡
面加工を施した円筒状の支持体である。
【0158】まず、実験例1と同様に、各ガスをマスフ
ローコントローラー821〜824内に導入した。以上
のようにして成膜の準備が完了した後、支持体807上
に、電荷注入防止層、光導電層からなる電子写真用光受
容部材の成膜を行った。
【0159】電荷注入防止層を作製するには、支持体8
07を加熱ヒーター(図示せず)により300℃に加熱
し、流出バルブ841〜843及び補助バルブ808を
徐々に開いて、SiH4ガス、D2ガス及びB26/H2
(1%)ガスをガス導入管810のガス放出孔(図示せ
ず)を通じてプラズマ発生空間809内に流入させた。
この時、SiH4ガス流量が200sccm、D2ガス流
量が1000sccm、B26/H2(1%)ガス流量
が10sccmとなるように各々のマスフローコントロ
ーラー821〜823で調整した。成膜室801内の圧
力は、1mTorrとなるように真空計(図示せず)を
見ながらコンダクタンスバルブ(図示せず)の開口を調
整した。次に、直流電源811により、成膜室801に
対して−120Vの直流バイアスを、更に、RF電源8
13により、40mW/cm3 のRF電力を、高周波マ
ッチングボックス812を通じて支持体807に印加し
た。その後、μW電源(図示せず)の電力を800mW
/cm3に設定し、導波管(図示せず)、導波部803
及び誘電体窓802を通じてプラズマ発生室809内に
μW電力を導入し、μWグロー放電を生起させ、支持体
807上に電荷注入防止層の作製を開始し、層厚3μm
の電荷注入防止層を作製したところでμWグロー放電を
止め、直流電源811及びRF電源813の出力を切
り、また、流出バルブ841〜843及び補助バルブ8
08を閉じて、成膜室801内へのガス流入を止め、電
荷注入防止層の作製を終えた。
【0160】次に、光導電層を作製するには、支持体8
07を加熱ヒーター(図示せず)により300℃に加熱
し、流出バルブ841,842,844を徐々に開い
て、SiH4ガス、D2ガス、GeH4ガスをガス導入管
810のガス放出孔(図示せず)を通じてプラズマ発生
空間809内に流入させた。この時、SiH4ガス流量
が130sccm、D2ガス流量が1200sccm、
GeH4ガス流量が70sccmとなるように各々のマ
スフローコントローラー821,822,824で調整
した。成膜室801内の圧力は、1mTorrとなるよ
うに真空計(図示せず)を見ながらコンダクタンスバル
ブ(図示せず)の開口を調整した。次に、直流電源81
1により、成膜室801に対して−80Vの直流バイア
スを、更に、RF電源813により50mW/cm3
RF電力を、高周波マッチングボックス812を通じて
支持体807に印加した。その後、μW電源(図示せ
ず)の電力を700mW/cm3に設定し、導波管(図
示せず)、導波部803及び誘電体窓802を通じてプ
ラズマ発生室809内にμW電力を導入し、μWグロー
放電を生起させ、電荷注入防止層上に光導電層の作製を
開始し、層厚25μmの光導電層を作製したところでμ
Wグロー放電を止め、直流電源811及びRF電源81
3の出力を切り、また、流出バルブ841,842,8
44及び補助バルブ808を閉じて、成膜室801内へ
のガス流入を止め、光導電層の作製を終えた。
【0161】それぞれの層を作製する際に、必要なガス
以外の流出バルブ841〜844は完全に閉じられてい
ることは云うまでもなく、また、それぞれのガスが成膜
室801内、流出バルブ841〜844から成膜室80
1に至る配管内に残留することを避けるために、流出バ
ルブ841〜844を閉じ、補助バルブ808を開き、
さらにコンダクタンスバルブ(図示せず)を全開にし
て、系内を一旦高真空に排気する操作を必要に応じて行
う。以上の、電子写真用光受容部材の作製条件を表16
に示す(ドラムNo.実4)。
【0162】
【比較例4】D2ガスボンベをH2ガス(純度99.99
99%)ボンベに交換した以外は実施例4と同様な製造
装置を用い、表17に示す作製条件によって、実施例4
と同様な方法により、従来の非単結晶ゲルマン半導体を
応用した、電子写真用光受容部材を作製した(ドラムN
o.比4)。
【0163】実施例4及び比較例4で作製した電子写真
用光受容部材(ドラムNo.実4、比4)を、実験用に
改造したキヤノン製の複写機NP−9330に設置し、
電子写真用光受容部材の帯電能、感度、温度特性、光メ
モリー及び均一性を以下に記す方法で評価した。
【0164】帯電能は、一定の帯電条件下における暗部
電位を測定することにより評価した。感度は、同じ暗部
電位となるように帯電条件を調整した後に、一定の光量
を照射した時の、明部電位と暗部電位の差を測定するこ
とにより評価した。
【0165】温度特性は、電子写真用光受容部材の温度
が25℃と44℃の時の暗部電位の変化率を測定するこ
とにより評価した。光メモリーは、電子写真用光受容部
材の一部分に、1500luxの蛍光燈の光を12時間
照射した後に、ハーフトーンの画像を複写し、蛍光燈の
光を照射した部分と照射しない部分での、画像濃度差を
測定することにより評価した。
【0166】均一性は、ガサツキの度合いを測定するた
めに、ハーフトーン画像において、直径0.05mmの
円形の領域を1単位として100点の画像濃度を測定
し、そのバラツキにより評価した。以上の評価の結果、
比較例4の従来の電子写真用光受容部材(ドラムNo.
比4)に対して、実施例4の本発明の電子写真用光受容
部材(ドラムNo.実4)は、帯電能が1.2倍大き
く、感度が1.2倍良く、温度特性(暗部電位の変化
率)が0.45倍と小さく、光メモリー(画像濃度差)
が0.55倍と少なく、均一性(画像濃度のバラツキ)
が0.6倍と少なく、全ての評価項目で優れていた。
【0167】また、画像評価として、実験用に作製した
キャラクタージェネレーターを用い、形成された画像の
画質評価を目視により判定したところ、比較例4の従来
の電子写真用光受容部材(ドラムNo.比4)に対し
て、実施例4の本発明の電子写真用光受容部材(ドラム
No.実4)は、細かい文字でもつぶれが少なく、白と
黒の境界のはっきりした良好な解像度の画像が得られ、
また、画像全体を見ても、濃度むら、かぶり、ガサツキ
なども少なく、ハーフトーンも十分に再現し、均一性も
十分に優れている、非常に良好な画像であり、画質が優
れていることが判明した。
【0168】また、5mm角で厚さ10μmの高純度ア
ルミニウム箔上に、実施例4及び比較例4の光導電層と
同じ作製条件で非単結晶ゲルマン半導体を3μm成膜し
て、マイクロボイド分析用サンプルを作製し(光導電層
サンプルNo.実4及び比4)、実験例1と同様に小角
X線散乱装置によりマイクロボイドの平均半径と密度を
測定したところ、実施例4の非単結晶ゲルマン半導体
(光導電層サンプルNo.実4)のマイクロボイドの平
均半径は3.1Å、密度は6.5×1018(cm-3)で
あり、比較実施例4の非単結晶ゲルマン半導体(光導電
層サンプルNo.比4)のマイクロボイドの平均半径は
3.9Å、密度は1.7×1019(cm-3)であった。
【0169】以上の評価結果により、本発明のマイクロ
ボイドの平均半径が3.5Å以下で、密度が1×1019
(cm-3)以下の非単結晶ゲルマン半導体を応用した電
子写真用光受容部材が優れた電子写真特性を有すること
が判った。
【0170】
【表1】
【0171】
【表2】
【0172】
【表3】
【0173】
【表4】
【0174】
【表5】
【0175】
【表6】
【0176】
【表7】
【0177】
【表8】
【0178】
【表9】
【0179】
【表10】
【0180】
【表11】
【0181】
【表12】
【0182】
【表13】
【0183】
【表14】
【0184】
【表15】
【0185】
【表16】
【0186】
【表17】
【0187】
【発明の効果】本発明の非単結晶ゲルマニウム半導体
は、重荷の移動度が大きく、寿命が長い。また光劣化し
にくい。更に不純物を添加した場合のドーピング効率が
高く、不純物の拡散がしにくい等の効果がある。加え
て、本発明の非単結晶ゲルマニウム半導体は、太陽電
池、光センサー、薄膜トランジスター、電子写真用像形
成部材等の光電変換素子や半導体素子への応用に適した
半導体である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の非単結晶ゲルマン半導体を応用した電
子写真用光受容部材の層構成を説明するための模式的構
成図である。
【図2】本発明の非単結晶ゲルマン半導体を応用した太
陽電池の層構成を説明するための模式的構成図である。
【図3】本発明の非単結晶ゲルマン半導体を応用した薄
膜トランジスターの層構成を説明するための模式的構成
図である。
【図4】本発明の非単結晶ゲルマン半導体を応用した光
センサーの層構成を説明するための模式的構成図であ
る。
【図5】本発明の非単結晶ゲルマン半導体を作製するた
めの装置の一例でμWを用いたグロー放電法による製造
装置の模式的説明図である。
【図6】従来の非単結晶ゲルマン半導体を作製するため
の装置の一例でRFを用いたグロー放電法による製造装
置の模式的説明図である。
【図7】本発明及び従来の非単結晶ゲルマン半導体のマ
イクロボイドの平均半径、密度及び結晶性と非単結晶ゲ
ルマン半導体のホール移動度、非単結晶ゲルマン半導体
素子のn値及びリーク電流との関係を示す説明図であ
る。
【図8】本発明及び従来の非単結晶ゲルマン半導体を応
用した電子写真用光受容部材を作製するための装置の一
例でμWを用いたグロー放電法による製造装置の模式的
説明図である。
【図9】本発明及び従来の非単結晶ゲルマン半導体を応
用した電子写真用光受容部材を作製するための装置の一
例でμWを用いたグロー放電法による製造装置の模式的
説明図である。
【符号の説明】
101 支持体 102 電荷注入防止層 103 光導電層 104 電子写真用光受容部材 201 導電性支持体 202 n型層 203 i型層 204 p型層 205 透明導電層 206 集電電極 207 太陽電池 301 絶縁性支持体 302 ゲート電極 303 絶縁層 304 半導体層 305 ソース電極 306 ドレイン電極 307 薄膜トランジスター 401 導電性支持体 402 n型層又はp型層 403 i型層 404 p型層又はn型層 405 透明導電層 406 光センサー 500 μWグロー放電分解法による成膜装置 501,601,801 成膜室 502,802 誘電体窓 503,603 ガス導入管 504,604 支持体 505,605 加熱ヒーター 506,606 真空計 507,607 コンダクタンスバルブ 508,608,808 補助バルブ 509,609 リークバルブ 510 導波部 511,811 直流電源 512,612,812 高周波マッチングボックス 513,613,813 RF電源 520,620,820 原料ガス供給装置 521〜525,621〜625,821〜824 マ
スフローコントローラー 531〜535,631〜635,831〜834 ガ
ス流入バルブ 541〜545,641〜645,841〜844 ガ
ス流出バルブ 551〜555,651〜655,851〜854 原
料ガスボンベのバルブ 561〜565,661〜665,861〜864 圧
力調整器 571〜575,671〜675,871〜874 原
料ガスボンベ 600 RFグロー放電分解法による成膜装置 602 カソード 800 μWグロー放電分解法による電子写真用光受容
部材の成膜装置 803 導波部 807 支持体 809 プラズマ発生空間 810 ガス導入管。
フロントページの続き (72)発明者 青池 達行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 丹羽 光行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともゲルマニウム原子と水素原子
    又は/及びハロゲン原子を含有する非単結晶ゲルマニウ
    ム半導体において、該半導体膜中に存在するマイクロボ
    イドの平均半径が3.5Å以下で密度が1×1019(c
    -3)以下であることを特徴とする非単結晶ゲルマニウ
    ム半導体。
  2. 【請求項2】 非単結晶ゲルマニウム半導体中にシリコ
    ン原子が含有されている請求項1に記載の非単結晶ゲル
    マニウム半導体。
  3. 【請求項3】 非単結晶ゲルマニウム半導体中に周期律
    表第IIIb族元素及び/又は第Vb族元素を含有する
    請求項1及び2に記載の非単結晶ゲルマニウム半導体。
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