JPH0529105Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は板状体の上下両面に塗布を均一に塗布
するためのロールコーターに関するものであり、
更に詳しくは、板状体、特にプリント配線基板を
搬送しながらその上下両面に均一にフラツクスま
たはその他の乳剤を塗布するためのロールコータ
ーの改良に関するものである。

〔従来の技術，解決すべき問題点〕

従来、例えば、その表面にフラツクスを施こし
た一対のゴムロールの間にプリント配線基板を挟
持しながら、一定の圧力下でゴムロール上のフラ
ツクスを基板の表面に転写する際には、供給する
基板の厚さの変動に応じてゴムロール間の距離を
その都度適宜に調整しなければ、一定の膜厚のフ
ラツクス塗膜を基板上に得ることは困難である。
しかしながら、極めて微妙な基板の厚さの変動に
応じてゴムロールの間隙を正確に調整することは
非常に困難なことである。更に、基板にフラツク
スを塗布するための一対のゴムロールの間隙距離
の調整に応じて各ゴムロール表面上に施こすフラ
ツクスの膜厚も調整する必要があるので、各ゴム
ロールにフラツクスを供給するための各ステンレ
スロールの位置も調整しなければならない。例え
ば第２図に示したような従来のゴムロールによつ
て厚さ1.6mmの基板にフラツクスを施こす場合、
ゴムロール２１，２５の間隙距離αを調節するた
めには、ゴムロール２５はそのまゝにしておき、
ハンドル２３によつてゴムロール２１を上下に調
節して厚さ1.0mmの基板が容易にその間隙を通過
できるような間隙距離にしてハンドル２３を固定
し、次にステンレス製ドクターロール２２および
２６をそれぞれハンドル２４および２７によつて
調節して各ゴムロールに適当な厚さのフラツクス
膜が形成されるようにする。しかしながらこのよ
うな各ロールの調節には豊富な経験と鋭い勘が必
要であり、より簡単かつ容易に操作して作業能率
を高めることが望まれている。

〔問題点を解決するための手段，作用〕

本願考案の目的は、従来のような複雑な操作を
必要とせず、基板のその都度の厚さに応じて最適
のゴムロール間隙の得られるようなロールコータ
ーを提供することである。

本考案によれば、搬送されて来る板状体、例え
ばプリント配線基板の厚さを検知するセンサー、
センサーからの信号を変換して制御モーターを駆
動させる変換器、制御モーターにより駆動される
カム、上部ゴムロールおよびドクターロールを含
み支点の回りに回転できる上部フレーム、上部フ
レームの先端にあつてカムと接触しているカムフ
オロアーよりなる自動調節ロールコーターによつ
て、前記の問題点が解決された。

以下に図面を参照しながら本考案の自動調節ロ
ールコーターを更に詳しく説明する。第１図は本
考案のロールコーターの概要を示す図である。第
１図において、矢印方向に搬送されて来る基板Ｐ
は一対のロール１，２の間を通過するときにセン
サー１によつてその厚さが検知され、厚さの変動
に応じて信号が変換器２に供給され、変換器から
指令が出されて制御モーター８が駆動される。制
御モーターには伝導装置を介してカム７が連絡さ
れていて、モーターによりカム７が回転する。カ
ム７には上部フレーム１８の先端に取付けられて
いる例えば円板状のカムフオロアー９が接触して
いる。上部ゴムロール４とこれに接しているドク
ターロール３とを含んでいる上部フレーム１８は
支点１０の回りに回転可能になつているので、カ
ムフオロアー９がカム７の回転によつて上下に動
くと、上部フレーム１８は支点１０の回りに回転
するので、上部ゴムロール４はハウジング１９内
に固定されている下部ゴムロール５から遠去つた
りまたはこれに近接したりすることができ、変換
器からの指令によつて制御モーターが所定の回転
をしたときに上部ゴムロール４と下部ゴムロール
５との間に所望の間隙距離を得ることができる。
上部フレームの一端にはバネ１３が取り付けられ
ていて、上部フレームは常に矢印の方向に引張ら
れていて、支点の回りでの回転が容易に行われる
ようになつている。なお、上部ゴムロールの過剰
量のフラツクスおよび下部ロールの過剰のフラツ
クスはそれぞれパイプ１６または１７を通つてフ
ラツクスタンク１４に捕集され、ポンプで循環さ
れノズル１５から再びゴムロールに供給される。

〔考案の効果〕

本考案によれば、板状体にゴムロールで塗剤を
施こすに当り、ゴムロール間の距離を板状体の厚
さに応じて自動的に無段階的に調節することがで
き、特に熟練した作業員がいなくても常に最適の
ロール間隔が得られ、板状体上に最適の塗膜を形
成することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のロールコーターを説明するた
めの図、第２図は従来のロールコーターを示す図
である。 １……センサー、２……変換器、３，６，２
２，２６……ドクターロール、４，５，２１，２
５……ゴムロール、７……カム、８……制御モー
ター、９……カムフオロアー、１０……支点、１
３……バネ、１４……フラツクスタンク、１５…
…ノズル、１６，１７……パイプ、１８……上部
フレーム、１９……ハウジング、２３，２４，２
７……ハンドル、Ｐ……基板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 板状体の厚さを検知するセンサー、センサーの
   信号を制御モーターに伝える変換器、制御モータ
   ーにより駆動されるカム、上部ゴムロールおよび
   上部ドクターロールを含み支点の回りに回転でき
   る上部フレーム、上部フレームの先端にあつてカ
   ムを接触しているカムフオロアーよりなる自動調
   節ロールコーター。