JPH0529068Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、鋳物砂その他の粉粒体を混練混合す
る装置に関する。

（従来技術と問題点） 従来粉塵が発生するような粉粒体を混練混合す
る装置としては、混練槽の上部に密閉カバーを取
り付け、この密閉カバーに、集塵機に通じる吸引
ダクトを連通接続したものが一般に使用されてい
る。

しかし、このような混練混合装置は密閉状態に
あるため集塵機による吸引効果が悪く発生する粉
塵が混練槽内で浮遊して高湿状態にある密閉カバ
ーの壁面及び混練機構に付着してしまうという問
題があつた。このような付着粉塵は、混練混合作
業中に塊りとなつて落下したり、混練混合作用を
低下させることがあるため早期に除去する必要が
ある。

一方この付着粉塵の除去は、作業者が木材の皮
むきの要領でへら状のものを使つて取り除いてお
り、めんどうな作業であると共に時間を要し、装
置の稼動率を悪くするものであつた。

（目的） 本考案は、上記の問題に鑑みてなされたもので
混練混合装置における集塵機の吸引効率を高め得
るとともに粉粒体投入時の粉塵飛散を防止し得る
装置を提供することを目的とするものである。

（構成） 以下本考案の構成を図示例により説明する。

１は、内部に混練混合機構２を備えた断面形
の混練槽であつて、該混練槽１の底部には混練物
の排出ダンパー３が開閉可能にして設けられてい
る。

また、該混練槽１の上部には断面形の密閉カ
バー４が取り付けられており、該密閉カバー４に
は粉粒体Ｓの投入ホツパー５及び図示されない集
塵機に連通する吸引ダクト６が連通接続されてい
る。

さらに該密閉カバー４の吸引ダクト６取り付け
位置から離れた位置における側壁４Ａにはベンチ
レーターＶが構成されている。該ベンチレーター
Ｖについて第２図により詳しく説明すると、密閉
カバー４の側壁４Ａに長方形の穴４Ｂが開けられ
ており、該穴４Ｂの外側には該穴４Ｂと同形状の
外形を成した窓枠体７が取り付けられている。該
窓枠体７外側には垂直面周縁部を取付面８Ａとす
ると共に該取付面８Ａの内端において混練槽１の
内方に向けて屈曲させた環状壁面８Ｂを有する穴
明体９が取り付けられている。さらに該穴明体９
の環状壁面８Ｂ内側には該穴明体９の穴開口を被
う大きさに形成されたゴムまたは合成樹脂から成
る弾性板１０がその上端部を取り付けフレーム１
１を介して揺動可能にして固定されていて、該弾
性板１０は穴明体９の穴開口部を開閉可能にして
吊設された状態になつている。

尚該弾性板１０には、平面状態を維持するため
の補強板１２がボルトナツト１３により取り付け
られている。

（作用） このように構成された装置の作用について説明
する。

第１図において混練混合機構２及び図示されな
い集塵機を駆動させる。これにより混練槽１と密
閉カバー４とにより画成される密閉空間内は空気
が吸引ダクト６を介して排出され負圧になる。負
圧になると弾性板１０が外気に押されて鎖線図の
ように回動される。

この状態において投入ホツパ５を開閉して粉粒
体Ｓ及び添加液等を混練槽１内に投入し、混練混
合作業を開始する。

尚この粉粒体Ｓの投入の際には前記密閉空間内
には粉粒体Ｓと空気が一時的に大量に導入される
ため空気量が増えて弾性板１０を第２図実線図の
ように環状壁面８Ｂの内端へ押し付ける形にな
り、投入の際に発生する粉塵がベンチレーターＶ
の部分から噴出するのを阻止する。

一方この状態において集塵機が駆動されている
ことから前記密閉空間内の含塵空気が吸引ダクト
６を介して排出され空間内が負圧になり再び弾性
板１０が外気に押されて鎖線図のように回動され
て、穴明体９の穴開口を開き外気を導入するよう
になり集塵機による吸引作用が効率よく行なわれ
る。したがつて、これ以後に発生する粉塵は吸引
ダクト６を介して集塵機に効率よく回収されるよ
うになり、密閉カバー４内面及び混練機構２等に
付着する粉塵はきわめて少なくなる。

（効果） 本考案は上記の如く、混練槽の上部に密閉カバ
ーを取り付けると共に該密閉カバーに、集塵機に
連通する吸引ダクトを連通接続した粉粒体混練混
合装置において、密閉カバーの側面に特殊なベン
チレーターを構成して粉粒体の投入時に粉塵が装
置外へ噴出するのを阻止すると共に混練混合中に
は外気を取り入れて発生する粉塵を効果よく排出
するようにしたから、装置への付着粉塵の除去作
業を極端に減少させることができるようになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の概要を示す断面図、第２図
は第１図におけるＡ部の拡大詳細図である。 ４……密閉カバー、４Ａ……側壁、４Ｂ……
穴、８Ｂ……環状壁面、９……穴明体、１０……
弾性板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部に混練混合機構２を備えた断面形の混練
   槽１の上部に断面形の密閉カバー４を取り付け
   るとともに該密閉カバー４に集塵機に連通する吸
   引ダクト６を連通接続した粉粒体混練混合装置に
   おいて、前記密閉カバー４の側壁４Ａに穴４Ｂを
   穿つと共に該穴４Ｂには外側から内側に向かつて
   屈曲した環状壁面８Ｂを有する穴明体９を取り付
   け該穴明体９の環状壁面８Ｂ内側に、該穴明体９
   の開口部を被う大きさに形成された弾性板１０を
   その上端部において揺動可能に固定し、もつて穴
   明体９の開口部を開閉可能にして吊設したことを
   特徴とする粉粒体混練混合装置。