JPH05288995A - 走査型光学顕微鏡 - Google Patents

走査型光学顕微鏡

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JPH05288995A
JPH05288995A JP9084992A JP9084992A JPH05288995A JP H05288995 A JPH05288995 A JP H05288995A JP 9084992 A JP9084992 A JP 9084992A JP 9084992 A JP9084992 A JP 9084992A JP H05288995 A JPH05288995 A JP H05288995A
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JP
Japan
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sample
energy
probe
acceptor
donor
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Application number
JP9084992A
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English (en)
Inventor
Hisanobu Takamoto
尚宜 高本
Mitsuo Hiramatsu
光夫 平松
Akihiko Tsuji
明彦 辻
Koji Tsuchiya
広司 土屋
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Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エネルギー移動理論に基づいた顕微鏡を提案
する。 【構成】 この走査型光学顕微鏡は、光学系,駆動系及
びこれらの演算制御系とで構成される。光学系は、試料
110のエネルギー受容体を励起させその発光を検出す
るもので、レーザ光源120,探針100,対物レンズ
140,光検出器130で構成される。駆動系は、演算
制御系の制御により試料110と探針100との相対的
な位置を制御するもので、XYステージ240,XYピ
エゾアクチュエータ230,Zステージ220,Zピエ
ゾアクチュエータ210で構成される。演算制御系は、
駆動系及び光学系のレーザ光源120の出力を制御する
とともに光検出器130から試料110の像の構築など
を行うもので、演算装置150,モニタ160,入力部
(キーボード,マウスなど)170で構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エネルギー移動理論に
基づくエネルギー受容体の発光を利用した走査型光学顕
微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】微小な物体を観察するのに種々の顕微鏡
が作られ利用されている。このうち、光学顕微鏡は手軽
であるため広く使われているのだが、また、試料を非破
壊的に観察できるのも大きな利点の一つである。しか
し、光学顕微鏡は、光の干渉が生じることからその光の
波長程度の分解能までしか得られないことが理論的に知
られている。光を用いた顕微鏡では、この点が大きなネ
ックになっていたのであるが、この限界を越え得るもの
として注目されているものに近接場走査型光学顕微鏡が
ある(O plus E 1989.Sept.「近接場走査型顕微蛍光
分析法の開発と生体観察への試み」岡崎 敏 京都大学
理学部)。
【0003】近接場走査型光学顕微鏡は、光の波長より
も小さなピンホール(スリット)から漏れる光を利用す
るもので、ピンホールを試料に当ててピンホール及び試
料を透過する光を観察し、ピンホールを走査して試料の
像を得ている。この近接場走査型光学顕微鏡では、ピン
ホールが小さいほど分解能が向上し、10〜20nmの
分解能を得ることが予想され、その達成するための研究
がなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】光を用いた顕微鏡にお
いては、試料を非破壊的に観察できるという大きな利点
があるのだが、光学顕微鏡には波長に基づく分解能の限
界があり、近接場走査型光学顕微鏡は現在研究中で実用
化に至ってはいない。また、近接場走査型光学顕微鏡の
分解能は10〜20nmになると予想されているが、D
NA工学への応用を考えた場合、より高い分解能のもの
が必要になることが想定される。光を用いた顕微鏡の利
点を生かし、より高い分解能のものが望まれる。
【0005】本発明は、前述の問題点に鑑み、新しい原
理に基づいた顕微鏡を提案するとともにその実用化にあ
たって生じる欠点をあわせて解決した顕微鏡を提供する
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の走査型光学顕微鏡は、試料中のエネルギー
受容体へ非放射的に励起エネルギーを伝達するエネルギ
ー供与体を有する探針と、エネルギー供与体を励起する
励起手段と、エネルギー受容体の励起状態で生じる発光
を検出する検出手段と、試料と探針との相対的な位置を
制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】制御手段は、さらに、励起手段がエネルギ
ー供与体を励起する供給エネルギー量を制御することを
特徴としても良い。
【0008】検出手段は、試料からの光を分光する分光
手段をさらに有するとともに分光手段で分光された光を
検出し、制御手段は、試料からの光の分光分布強度をも
とに分光分布強度及び相対的な位置に対応した画像を生
成することを特徴としても良い。
【0009】
【作用】本発明の走査型光学顕微鏡では、探針のエネル
ギー供与体から試料中のエネルギー受容体へ非放射的に
励起エネルギーが伝達され、エネルギー受容体は励起状
態になる。この励起状態から基底状態に遷移する際に光
が生じ、この発光が検出手段で検出される。弱い双極子
間相互作用によるエネルギー移動においてはエネルギー
供与体からエネルギー受容体へ伝達される励起エネルギ
ー量は、エネルギー供与体とエネルギー受容体との距離
の6乗に反比例する。この距離即ち試料と探針との相対
的な位置は、制御手段にて制御されており、励起される
エネルギー受容体の試料中の位置及び範囲が制御され
る。これによって、エネルギー受容体の位置に対応した
試料の像が得られる。また、この像の分解能は、エネル
ギー受容体へエネルギーが伝達される範囲で決められ
る。
【0010】制御手段が励起手段のエネルギー量を制御
する場合、エネルギー受容体とエネルギー受容体との距
離に応じて励起手段の供給エネルギー量が制御される。
【0011】分光手段をさらに有する場合、励起手段か
らの励起光とエネルギー受容体の発光が分離されて検出
され、また、異なったエネルギー受容体の発光が分離さ
れて検出される。これと試料と探針との相対的な位置か
ら、エネルギー受容体の有無、種類に応じた試料の像が
生成される。
【0012】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1には、本発明の一実施例に係る走査型光学顕微鏡の
構成が示されている。この走査型光学顕微鏡は、光学
系,駆動系及びこれらの演算制御系とで構成される。
【0013】光学系は、試料110のエネルギー受容体
(以下、アクセプター)を励起させその発光を検出する
もので、レーザ光源120,光減衰器125,探針10
0,対物レンズ140,光検出器130で構成される。
探針100は、図2のような構造を有し、ホルダ100
d内部の石英チップ100eの先端にはエネルギー供与
体(以下、ドナー)100aで満たされている。この先
端の部分はアルミニウムの膜100cで覆われ、ピンホ
ール100bが設けられている。レーザ光源120はそ
の出力するレーザ光にてドナー100aを励起する。対
物レンズ140は、試料110のアクセプターが励起状
態から基底状態に遷移する際に発する蛍光を集光し、光
検出器130は、この集光された光を分光して検出し検
出信号Siとして出力する。
【0014】駆動系は、演算制御系の制御により試料1
10と探針100との相対的な位置を制御するもので、
XYステージ240,XYピエゾアクチュエータ23
0,Zステージ220,Zピエゾアクチュエータ210
で構成される。XYステージ240,Zステージ220
は、内蔵のステップモータにて試料110を3次元的に
移動させ、探針100に対し所定の位置になるように試
料110を動かす。XYピエゾアクチュエータ230,
Zピエゾアクチュエータ210は、内蔵のピエゾ素子に
より試料110の3次元的な微小の位置合わせを行う。
XYステージ240,XYピエゾアクチュエータ230
はXY方向(レーザ光に垂直な面方向)について、Zス
テージ220,Zピエゾアクチュエータ210はZ方向
(レーザ光に平行に方向)について試料110を移動さ
せる。これらの動作は、演算装置150の制御信号によ
り行われる。
【0015】演算制御系は、駆動系及び光学系のレーザ
光源120の出力を制御するとともに光検出器130か
ら試料110の像の構築などを行うもので、演算装置1
50,モニタ160,入力部(キーボード,マウスな
ど)170で構成される。演算装置150は、入力部1
70からの入力に基づいて上述の各部に制御信号を出力
するとともに検出信号SiをA/D変換してディジタル
データとして保持しこのディジタルデータから画像を生
成してモニタ160に表示する。入力部170からの入
力よってなされる演算装置150の制御により次に示す
様々なモードの動作がなされる。
【0016】つぎに、図1の装置を用いた試料の観察及
び装置の動作について説明する。
【0017】まず、アクセプターを含む或いは添加され
た試料110及びこの試料110のアクセプターに対応
するドナーをもつ探針100をセットする。弱い双極子
間相互作用により起こるエネルギー移動(共鳴エネルギ
ー移動)においてはアクセプター及びドナーは、蛍光を
発するものであって、非放射的に励起エネルギーがドナ
ーからアクセプターに移動することがその組み合わせの
条件となる。この点に付いてエネルギー移動理論を用い
て説明するとつぎのようになる。
【0018】エネルギー移動は、励起された分子または
原子から他の分子または原子に励起エネルギーが移動す
る現象を言う。この現象は、さまざまな様式の相互作用
により起こるが、弱い双極子間相互作用によるもので
は、長い距離において働くことと2分子間の距離の6乗
に逆比例するという大きな特徴を持つ。エネルギー移動
の速度ktは式(1)で表わされる。この式は、ドナー
の発光とアクセプターの吸収が重なり合う全領域の積分
値を含んでいる。
【0019】
【数1】
【0020】この式(1)から明らかなように、ドナー
の発光とアクセプターの吸収が重なり合う領域があれ
ば、距離の6乗に反比例してエネルギー移動が起こるこ
とを示している。このような関係から、重なり合う領域
のあるドナーとアクセプターであることが用いるための
条件となる。
【0021】試料110及び探針100の評価用の一例
として、発明者はつぎのようなものを用いた。アラキン
酸とN,N’−ジオクタデシルローダミンB(以下、R
hB)とを1:1000の割合で含む10-3Mのクロロ
ホルム溶液を調製する。この溶液をラングミュア・ブロ
ジェット法で石英基板上に単分子膜を形成し、評価用試
料とした。探針には、コロネン結晶を用いた。試料及び
探針は、アラキン酸とRhBの混合単分子膜中のRhB
の分布を観察するもので、RhBは図5に示す吸収スペ
クトルを持ち、コロネン結晶は図4に示す蛍光強度分布
を持つ。試料の蛍光スペクトルは図3のようになる。
【0022】試料110及び探針100のセットを終え
ると、入力部170からつぎの動作の指示を与え、演算
装置150からの制御信号によってレーザ光源120か
らのレーザー光が光減衰器125にて減衰される。そし
て、この光が探針100に照射され、ドナー100aが
励起される。また、駆動系の動作制御も行われ、探針1
00を試料110に近接させ、探針100が試料110
表面を2次元的にラスタ走査される。このラスタ走査の
際、探針100近傍に試料110のアクセプターがある
と、このアクセプターはドナー100aによって励起さ
れ、基底状態に戻る際、蛍光を発する。この蛍光は、対
物レンズ140で集光されて光検出器130で分光され
て検出される。蛍光は、移動した励起エネルギー即ち励
起されたアクセプターの量に比例し、ドナーとアクセプ
ターの距離が近いと励起されるアクセプターが多くな
る。アクセプターがない場合はアクセプターの蛍光が生
じず、ドナー100aからの蛍光が放出される。これら
の蛍光の強度が検出信号Si(i=1,2…)としてそ
れぞれ出力される。
【0023】演算装置150では、制御信号による駆動
系が制御された位置と検出信号Siとから蛍光の強度分
布が求められる。そしてこの強度分布がモニタ160に
表示される。蛍光の強度は、前述に式(1)にあるよう
にドナーとアクセプターの距離の6乗に反比例するた
め、試料110表面の凸凹が強調されることになる。そ
こで、入力部170の指示により蛍光の強度の6乗根ま
たは対数が求められ、これによって画像全体を見渡せる
よう表示が見やすくしている。
【0024】入力部170の指示により高解像度動作を
させる場合、光減衰器125の減衰量を減らしてドナー
100aに与える光を増加させ、エネルギー移動が起こ
る範囲で探針100を試料110から遠ざけ、ラスタ走
査の間隔を狭める、という制御がなされる。探針100
を試料110から遠ざけることで、式(1)から明らか
なように、アクセプターの蛍光の強度が減少するのであ
るが、ドナー100aに与える光を増加させることで、
この減少の補償がなされる。また、励起されるアクセプ
ターは狭い範囲のものとなり(図6(a))、駆動系の
ラスタ走査の間隔を狭めて、コントラストを大きくして
いる。これによって高解像度の動作がなされている。
【0025】拡大像を得るための動作では、上記動作に
て解像度を増加させ、ラスタ走査の範囲を狭くして動作
速度を向上させている。こうして拡大率に見合った動作
がなされる。
【0026】入力部170の指示により低解像度動作を
させる場合、光減衰器125の減衰量を増加してドナー
100aに与える光を減少させ、探針100を試料11
0により近付け、ラスタ走査の間隔を広げる、という制
御がなされる。探針100を試料110から近付けるこ
とで、アクセプターの蛍光の強度が増加するが、ドナー
100aに与える光を減少させることで、この強度が増
加の補償がなされ検出器の飽和を抑える。また、励起さ
れるアクセプターは広い範囲のものとなり(図6
(b))、ラスタ走査の間隔を広げて、低解像度の動作
がなされている。
【0027】縮小像を得るための動作では、上記動作に
て解像度を減少させ、ラスタ走査の範囲を広くして縮小
率に見合った動作がなされる。
【0028】また、入力部170の指示で波長に応じた
強度分布を表示する場合、演算装置150では、検出信
号Siそれぞれから波長に対応した蛍光の強度分布を表
示する。このとき、探針100近傍に試料110のアク
セプターがあると、ドナー100aの蛍光が減少し、ア
クセプターの蛍光が増加する。逆に、アクセプターがな
いと、アクセプターの蛍光がなく波長に対する蛍光の強
度分布は一定のものになる。演算装置150では、これ
を判断条件とし各波長の強度分布に演算処理を行って上
述の制御にて解像度を向上させるのを入力部170の指
示で行うようにしている。この場合、分解能以下である
部分でも撮像するのが可能になるが、形状は正しいもの
か否の保証はない。
【0029】前述の評価用試料及び探針を用いた結果、
試料から赤い発光(波長580nm)が観察された。こ
れは、コロネンをドナーとし、RhBをアクセプターと
して働いた結果であり、コロネンからRhBへエネルギ
ー移動が起こった結果である。これによって、評価用試
料中のRhBの分布状態が観測された。
【0030】強度分布を表示する場合では、試料110
のアクセプターの種類が複数でもそれらを波長で区別し
て表示するのが可能になる。この点に付いてDNAを例
に説明するとつぎのようになる。
【0031】DNAを引き伸ばして試料110を作成
し、図1の装置にセットする。そして、DNAを構成す
る4種の塩基アデニン(A),グアニン(G),シトシ
ン(C),チミン(T)の吸収とその発光が重なり合う
領域をもつドナー100aを探針100にセットし、上
述と同様の観察を行う。この様子を模式的に示したもの
が図7に示され、ドナー100aに図8(a)の発光分
布を持つものを用いるものとする。この場合、アデニン
(A),グアニン(G),シトシン(C),チミン
(T)は、図8(b)〜(e)に示す吸収特性を持つた
め、これらはアクセプターとして働き、アクセプターに
応じた波長の異なった蛍光が観察される。これらの蛍光
はレンズ140で集光され、アパーチャ310で必要な
光が通過する。この光は分光器(グレーティング)32
0で分光されて1次元ラインセンサ330で検出され
る。そして、波長に対応した検出信号Siとして出力さ
れ、演算装置150で処理されて各波長に対応した強度
分布が求められる。これによって、DNAのA,G,
C,Tの配列が観察される。
【0032】探針100が試料110のDNA近傍にあ
ると、必ずA,G,C,Tのいずれかの蛍光が検出され
る。この点を利用して、A,G,C,Tのいずれかの蛍
光を検出するように探針100を走査する制御系の制御
が入力部170の指示でなされるようにしている。解像
度がDNA中のA,G,C,Tの大きさを下回っていて
も、前述の演算処理及び制御を行って解像度を向上させ
ることなどにより、DNA中の配列が良好に観察され
る。
【0033】前述の従来例で紹介したような一般的な走
査型顕微鏡では、探針からの放射光強度は、試料と探針
との距離の3.7乗に反比例して減少する。一方、本発
明の走査型光学顕微鏡では、エネルギー移動理論による
ものであるため、エネルギー移動効率は6乗に反比例し
て減少する。そのため、実際に画像化を行った場合、試
料と探針とを結ぶ方向即ち光軸方向に感度が敏感なもの
になっている(これはトンネル顕微鏡などでいうところ
の感度に類する)。また、エネルギー移動の方向即ち指
向性も前述の従来例のものよりも鋭く、本発明の走査型
光学顕微鏡に大きな優位性がある。
【0034】また、単にエネルギー移動理論を適用する
だけでは、光軸方向の感度が強すぎる、指向性が強すぎ
る、画像化した際得られる画像が妙に強調されるなどの
問題点が生じることになるのであるが、これらについて
は、演算処理系で適切な制御,画像処理を行うことで解
決されている。
【0035】本発明は前述の実施例に限らず様々な変形
が可能である。
【0036】例えば、ドナーとアクセプターの組み合わ
せについては、上述のものに限られず、重なり合う領域
があれば良い。上述のもののほかに、ドナーにナフタレ
ン(図9,このスペクトルは濃度0.94g/lのシク
ロヘキサン溶液による),アクセプターにアントラセン
(図10,このスペクトルは濃度0.3g/lのシクロ
ヘキサン溶液による)の組み合わせ、ドナーにアントラ
セン,アクセプターにペリレン(図11,このスペクト
ルは濃度0.16g/lのベンゼン溶液による)の組み
合わせ、ドナーにペリレン,アクセプターにフルオレセ
ンの組み合わせなどがある。これらを評価用試料及び探
針に用いても良い。この場合においても前述したような
方法で評価用試料を作成し得る。
【0037】また、光減衰器125を用いてドナー10
0aに与える光を加減したがレーザ光源120の出力を
調節してドナー100aに与える光の量を加減するよう
にしても良い。
【0038】
【発明の効果】以上の通り本発明の走査型光学顕微鏡に
よれば、試料と探針との相対的な位置を制御手段にて制
御することで、エネルギー受容体の位置に対応した試料
の像が得られ、この像の分解能は、エネルギー受容体へ
エネルギーが伝達される範囲で決められるため、その像
に応じたものにすることができ、また、非常に高分解能
にすることができる。
【0039】制御手段が励起手段のエネルギー量を制御
する場合、励起手段のエネルギー量の制御により、得ら
れる試料の像をより良好なものにすることができる。
【0040】分光手段をさらに有する場合、エネルギー
受容体の有無、種類に応じた試料の像をが生成されるの
で、より詳細な試料の観察をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の構成図。
【図2】探針の構成図。
【図3】RhBの蛍光強度分布のグラフ。
【図4】コロネン結晶の蛍光強度分布のグラフ。
【図5】RhBの吸収スペクトル図。
【図6】本実施例においてエネルギー移動の範囲の変化
を示す図。
【図7】光学系の模式図。
【図8】ドナーの吸収スペクトル図(a)およびA,
G,C,Tなどの吸収スペクトル図(b)〜(e)。
【図9】ナフタレンの吸収および螢光スペクトルを示す
図。
【図10】アントラセンの吸収および螢光スペクトルを
示す図。
【図11】ペリレンの吸収および螢光スペクトルを示す
図。
【符号の説明】
100…探針、110…試料、120…レーザ光源、1
25…光減衰器、130…光検出器、150…演算装
置、160…モニタ、170…入力部、210…Zピエ
ゾアクチュエータ、220…Zステージ、230…XY
ピエゾアクチュエータ、240…XYステージ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土屋 広司 静岡県浜松市市野町1126番地の1 浜松ホ トニクス株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料中のエネルギー受容体へ非放射的に
    励起エネルギーを伝達するエネルギー供与体を有する探
    針と、 前記エネルギー供与体を励起する励起手段と、 前記エネルギー受容体の励起状態で生じる発光を検出す
    る検出手段と、 前記試料と前記探針との相対的な位置を制御する制御手
    段とを備えたことを特徴とする走査型光学顕微鏡。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、さらに、前記励起手段
    が前記エネルギー供与体を励起する供給エネルギー量を
    制御することを特徴とする請求項1記載の走査型光学顕
    微鏡。
  3. 【請求項3】 前記検出手段は、前記試料からの光を分
    光する分光手段をさらに有するとともに分光手段で分光
    された光を検出し、前記制御手段は、前記試料からの光
    の分光分布強度をもとに前記分光分布強度及び前記相対
    的な位置に対応した画像を生成することを特徴とする請
    求項1記載の走査型光学顕微鏡。
JP9084992A 1992-04-10 1992-04-10 走査型光学顕微鏡 Pending JPH05288995A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7495778B2 (en) * 2001-09-11 2009-02-24 Leica Microsystems Cms Gmbh Method and device for optically examining an object
JP2010266452A (ja) * 2010-06-28 2010-11-25 Olympus Corp 走査型近接場光学顕微鏡

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JPS59121310A (ja) * 1982-12-27 1984-07-13 インタ−ナシヨナル ビジネス マシ−ンズ コ−ポレ−シヨン 光学近接視野走査顕微鏡

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