JPH05287949A - 電子錠前装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ＩＣカードの不正使用に対して高い守秘性を
保ち、機密保護性能を向上させ、装置自体の複雑化や大
規模化を防止する。 【構成】 音声入力手段から入力された音声の特徴を表
わす音声パラメータを抽出し、この抽出された音声パラ
メータを読み取り手段によってＩＣカードから読み取ら
れた認識用の音声パラメータによって分析し、音声で入
力されたキー情報がＩＣカードから読み取ったキー情報
と一致する時のみ錠前を解錠する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は電子錠前装置に係り、特
に音声情報を認識して施錠、解錠を行う電子錠前装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来において、電子的に施錠、解錠を行
う電子錠前装置として、暗証番号や認識番号などの個人
識別番号をドアの脇についているテンキーによって入力
し、予め登録してある個人識別番号と一致したならば解
錠するもの、あるいはＩＣカードを挿入し、このＩＣカ
ードに記録された個人識別番号を読み取らせ、予め登録
してある個人識別番号あるいはキー入力された個人識別
番号と一致したならば解錠するものなどが知られてい
る。

【０００３】図２は、ＩＣカードを使用して解錠を行う
従来の電子錠前装置の概略構成を示すブロック図であ
り、ＩＣカードリーダ１、暗証番号読み出し部２、比較
照合部３、施錠／解錠部４、キー入力部５が設けられて
おり、利用者が自分の所有するＩＣカード６をＩＣカー
ドリーダ１に挿入すると、挿入されたＩＣカード６に記
録された暗証番号が暗証番号読み出し部２で読み出さ
れ、比較照合部３へ送られる。比較照合部３では、キー
入力部５から利用者が入力した暗証番号と比較し、一致
すれば施錠／解錠部４を駆動し、解錠する。

【０００４】この他に、使用者個人の音声や指紋、眼底
写真の情報を個人識別情報として予め登録しておき、こ
の登録されている個人識別情報と一致した音声や指紋、
眼底写真の情報が入力されたならば、解錠する装置が開
発されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ＩＣカ
ードを用いる従来の電子錠前装置にあっては、使用者以
外の人間が何らかの形で入手した使用者の暗証番号や個
人識別番号をキー入力した場合、その入力された番号が
正しければ、連続して誤入力しない限り解錠してしまう
など、不正使用に対する機密保護が十分でないといった
問題があった。すなわち、キー入力された番号が事前に
格納してある番号と一致さえすれば、解錠してしまうと
いう問題があった。

【０００６】また、指紋や眼底写真や音声の情報用いる
電子錠前装置にあっては、入室を許可する人数分の情報
を予め登録しておく必要があるため、錠前装置自体が複
雑で規模も大きくなるという問題があった。

【０００７】本発明はこのような問題を解決するもの
で、その目的は、小規模構成で機密保護の性能を高める
ことができる電子錠前装置を提供することである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、ドア等の施錠、解錠を行う錠前と、ＩＣカ
ードの中に記憶されている音声認識用の音声パラメータ
情報およびキー情報を読み取る読み取り手段と、音声に
よってキー情報を入力する音声入力手段と、この音声入
力手段から入力された音声の特徴を表わす音声パラメー
タを抽出する特徴抽出手段と、抽出された音声パラメー
タを前記読み取り手段によって読み取られた音声パラメ
ータ情報によって分析し、音声で入力されたキー情報が
ＩＣカードから読み取ったキー情報と一致する時のみ前
記錠前を解錠する音声認識手段とを設けた。

【０００９】

【作用】上記手段によれば、音声入力手段から入力され
た音声の特徴を表わす音声パラメータを抽出し、この抽
出された音声パラメータを読み取り手段によってＩＣカ
ードから読み取られた音声認識用のパラメータによって
分析し、音声で入力されたキー情報がＩＣカードから読
み取ったキー情報と一致する時のみ錠前を解錠するの
で、ＩＣカードの不正使用に対して高い守秘性を保ち、
機密保護性能を向上させることができる。

【００１０】また、認識用の音声パラメータを錠前装置
自体に記憶させる必要がないため、装置自体の複雑化を
防止できる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明を図示する実施例に基づいて詳
細に説明する。

【００１２】図１は、本発明による電子錠前装置の一実
施例を示すブロック図であり、音声入力手段としてのマ
イクロホン１０、ＡＤ変換部１１、ＩＣカードリーダ１
２、音声認識用標準パターン読み出し部１３、個人識別
情報読み出し部１４、音声認識特徴抽出部１５、メモリ
１６、比較照合部１７、音声認識部１８、施錠／解錠部
１９とから構成されている。

【００１３】この構成において、ＩＣカードリーダ１２
に挿入されるＩＣカード６には、音声認識用の音声パラ
メータ情報および入室を許可された個人を識別するキー
情報が記録されている。

【００１４】そこで、解錠を行うに際し、利用者がドア
部に設置されているＩＣカードリーダ１２に自分の所有
するＩＣカード６を挿入する。すると、挿入されたＩＣ
カード１２の中から音声認識用の音声パラメータ情報お
よびキー情報が読み出される。この読み出し情報は音声
認識用標準パタン読み出し部１３および個人識別情報読
み出し部１４に送られるが、音声認識用標準パタン読み
出し部１３は入力された情報の中から認識用の音声パラ
メータ情報のみを抽出し、これを音声認識用標準パタン
としてメモリ１６に格納する。

【００１５】一方、個人識別番号読み出し部１４は利用
者のキー情報のみを抽出し、比較照合部１７へ送出す
る。

【００１６】次に、利用者がマイクロホン１１に向かっ
て個人を識別するキー番号を音声によって入力する。入
力された利用者の音声は音声特徴抽出部１５において分
析され、入力音声の特徴を示す特徴パラメータが求めら
れる。この特徴パラメータは音声認識部１８へ送られ
る。音声認識部１８では、メモリ１６に格納されている
ＩＣカードから読み出した音声認識用標準パタンを用い
て音声パラメータを分析し、その分析結果で得たキー情
報を比較照合部１７へ送り出す。

【００１７】比較照合部１７では、個人識別番号読み出
し部１４から送られてきたキー情報と音声認識結果であ
るキー情報とを比較照合する。比較照合した結果、双方
の情報が一致したならば、施錠／解錠部１９を駆動して
ドアを解錠状態にする。

【００１８】なお、上記説明では個人を識別するキー情
報を音声で入力するようにしているが、部屋の共同利用
者間で取り決めたキー情報でもよいし、話者認識のため
の標準パタンでもよい。すなわち、ＩＣカード６に格納
でき、解錠を許された者を識別できる情報であればどの
ようなものでもよい。

【００１９】以上、本発明を実施例にもとづき具体的に
説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるもので
はなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可
能であることは言うまでもない。例えば、音声認識用の
音声パラメータを、地域、場所あるいは時間的に変える
ようにする。このようにすれば、機密保護性能をさらに
向上させることができる。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
音声入力手段から入力された音声の特徴を表わす音声パ
ラメータを抽出し、この抽出された音声パラメータを読
み取り手段によってＩＣカードから読み取られた認識用
の音声パラメータによって分析し、音声で入力されたキ
ー情報がＩＣカードから読み取ったキー情報と一致する
時のみ錠前を解錠するので、ＩＣカードの不正使用に対
して高い守秘性を保ち、機密保護性能を向上させること
ができる。

【００２１】また、音声パラメータを錠前装置自体に記
憶させる必要がないため、装置自体の複雑化や大規模化
を防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による電子錠前装置の一実施例を示すブ
ロック図である。

【図２】従来のＩＣカード使用による電子錠前装置の一
を示すブロック図である。

【符号の説明】

１…ＩＣカードリーダ、２…暗証番号読み出し部、３…
比較照合部、４…施錠／解錠部、５…キー入力部、６…
ＩＣカード、１０…マイクロホン、１２…ＩＣカードリ
ーダ、１３…音声認識用標準パタン読み出し部、１４…
個人識別番号読み出し部、１５…音声認識特徴抽出部、
１６…メモリ、１７…比較照合部、１８…音声認識部、
１９…施錠／解錠部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ドア等の施錠、解錠を行う錠前と、ＩＣ
   カードの中に記憶されている音声認識用の音声パラメー
   タ情報およびキー情報を読み取る読み取り手段と、音声
   によってキー情報を入力する音声入力手段と、この音声
   入力手段から入力された音声の特徴を表わす音声パラメ
   ータを抽出する特徴抽出手段と、抽出された音声パラメ
   ータを前記読み取り手段によって読み取られた音声パラ
   メータ情報によって分析し、音声で入力されたキー情報
   がＩＣカードから読み取ったキー情報と一致する時のみ
   前記錠前を解錠する音声認識手段とを有する電子錠前装
   置。