JPH05285337A - So2および煤塵を含んだ燃焼排ガスの完全な乾式脱硫法および装置 - Google Patents

So2および煤塵を含んだ燃焼排ガスの完全な乾式脱硫法および装置

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JPH05285337A
JPH05285337A JP4081469A JP8146992A JPH05285337A JP H05285337 A JPH05285337 A JP H05285337A JP 4081469 A JP4081469 A JP 4081469A JP 8146992 A JP8146992 A JP 8146992A JP H05285337 A JPH05285337 A JP H05285337A
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ash
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temperature
temperature difference
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Schoppe Fritz
フリッツ・ショッペ
Josef Prostler
ヨゼフ・プロストラー
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 SO2および煤塵を含んだ燃焼排ガスの完全
な乾式脱硫法および装置を提供すること。 【構成】 SO2と飛灰を含んだ微粉炭の燃焼排ガスを
完全に乾式脱硫させるために、飛灰を非常に急速に、高
い、しかし灰焼結温度以下の温度に加熱し、次にこの排
ガスを露点を25℃以上越えない温度に冷却する。これ
によって、SO2は灰に結合され、排ガス中ににSO2
含まれなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、SO2および煤塵を含
んだ燃焼排ガスの完全な乾式脱硫法および装置に関する
ものである。
【0002】この方法は、特に石炭の燃焼、とりわけ、
燃焼ガス中に飛灰(フライアッシュ)が含まれる褐炭の
燃焼によって発生する燃焼排ガスの完全な脱硫に関す
る。
【0003】この方法はさらに、飛灰の代わりに以下に
述べる同等の性質を有する煤塵を添加した他の燃料のS
2含有排ガスの脱硫に関する。
【0004】乾式脱硫とは、後段の設備部分(集塵装
置、煙突)を凝縮せずに運転できるような、燃焼ガスの
露点との温度差内で脱硫を行うことである。
【0005】
【従来の技術】従来、完全な脱硫に対しては、燃焼排ガ
スを吸着液、たとえばアルカリ液に接触させる湿式脱硫
法のみが知られていた。この方法の短所は、燃焼排ガス
がこのプロセスから出るときは、水分が完全に、または
ほぼ飽和状態に達しているため、後段の設備部分におい
て蒸皮や腐食などの現象が発生する点である。これに対
して、排ガスを再加熱するという対策が試みられてい
る。
【0006】燃焼室にたとえばCaCo3を送入する乾
式脱硫法も知られている。CaCo3は約900℃でC
aOに分解する。次にCaOは一部SO2およびSO3
反応する。このようにしておよそ80%以上の脱硫度を
達成することができたが、完全な脱硫は実現できない。
【0007】完全な脱硫の目標に近いのは、排ガスを飛
灰および/または炭化された吸着剤と一緒に、燃焼排ガ
スの露点の極めて近くまで冷却する脱硫法、あるいは水
または水蒸気を添加して露点を適当に上昇させる脱硫法
である。これらの脱硫法は、たとえばDE324037
3またはDE3332928に記載されている。これら
の方法では、煙道ガスの冷却の最終部分が、以前は別の
方法で冷却された飛灰および/または吸着剤が排ガスに
添加され、それによってこの排ガスがさらに冷却される
ことによって行われる。その際、露点を5℃以上越えな
い温度に冷却されることが目指される。なぜならば、こ
のようにしてのみ、90%以上の脱硫を達成できるから
である。しかし、この方法による完全な脱硫は、これま
で知られていない。
【0008】他の乾式脱硫法が雑誌ZKG3/199
0、139〜143ページに記載されている。ここで
は、SO2を含んだ排ガスが、Ca(OH)2とセメント
粗粉とからなる旋回層によって誘導される。この旋回層
は水の露点のすぐ近傍、特に露点が58℃と61℃の間
にある場合は使用温度65℃で運転される。装置、エネ
ルギーおよび吸着剤のコストが大であるにもかかわら
ず、SO2の平均含量423mg/m3 までしか脱硫でき
ない。そのうえ、露点付近で付着が生じたり、残留SO
2が後段の設備部分に腐食を引き起こすという短所があ
る。露点との温度差がさらに縮小し、極端な場合には6
5℃−61℃=4℃となることによって、脱硫は幾分改
善されるが、付着および腐食に関する問題が著しく増
す。この方法によって、完全な乾式脱硫は不可能であ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、SO
2および煤塵を含んだ燃焼排ガスの完全な乾式脱硫法お
よび装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明において課題を解
決するための手段は、微粉炭およびその他の灰を含んだ
燃料を燃焼する際に発生するSO2および飛灰を含んだ
排ガスの完全な乾式脱硫法において、 a)灰を含んだ微粉炭などを燃焼によって加熱速度30
00℃/秒、好ましくは5000℃/秒以上で、温度9
00℃以上、好ましくは1200℃、ただし滞留時間以
内で火炎中に生じる灰の焼結温度以下に加熱することに
よって飛灰を活性化し、 b)次いで、排ガスを露点とのある温度差に冷却し、そ
の際、この温度差の許容最大値が冷却開始から灰の微粉
成分を分離するまでの滞留時間に依存し、 −滞留時間0.8秒では温度差が最大25℃であること
ができ、 −滞留時間0.1秒では温度差が最大11℃であること
ができ、 −上記の温度差の間が直線的に補間される、ことを特徴
とするものである。
【0011】又、本発明において課題を解決するための
他の手段は、後段に収束的な火炎加速ノズルを有する拡
散的なバーナーマッフルを有する上記の方法を実施する
ための装置において、燃焼出力3.9MWに対し、 D1= 338mm(直径) D2= 700mm(直径) D3= 350mm(直径) L1= 197mm(長さ) L2=1470mm(長さ) の寸法が適用され、その際、直径D1の前段に放射状の
案内羽根が設けられており、これらの案内羽根が燃焼空
気を円周方向に対して6〜12°、好ましくは8〜10
°の螺旋角度で送り、この場合に案内羽根が対数螺旋に
従って形成されていることを特徴とするものである。
【0012】
【実施例】以下に、本発明による方法をライン産褐炭の
微粉炭の燃焼から出る排ガスの脱硫の例で説明する。
【0013】この燃料は文献に記載されている。その灰
はたいてい30〜50%のCaおよびMg化合物を含ん
でいる。これらの化合物はさらにCaOとMgOにか焼
され、上記の方法でSO2とSO3を結合する。このよう
にして、すでに脱硫度20〜50%を達成できることが
知られている。同等の褐灰としてザクセン地方、ハンガ
リーおよび欧州以外の幾つかの国で産出される種類が知
られている。本発明による方法は、これらの褐炭種でも
特に容易に実施できる。ここでは、本発明による方法を
ライン産褐灰の微粉炭の燃焼の例で説明する。
【0014】加熱速度が臨界値3000℃/秒を越え、
温度が900℃以上、好ましくは1200℃に達するよ
うに微粉炭を加熱する。これによって、燃焼の際に発生
する灰のすべての成分が強力に表面活性化される。表面
活性化は加熱速度に応じ最高10秒続き、それからゆっ
くり減少する。その際、表面活性は加熱速度が大きいほ
ど強くなる。最も有利な値は、加熱速度5000℃/秒
以上で達成される。灰粒子がSO2の最大吸収能をもつ
のは、1200℃を越えるが、Fe23または灰の不純
物が溶解するほど高くはない温度に加熱される場合であ
る。この溶解は、灰分を顕微鏡で観察すると容易に識別
できる。
【0015】次に、燃焼排ガスをたとえばボイラーで公
知の方法で冷却する。この場合、通常は除塵設備、給水
温度および煙突を考慮して、130〜150℃に冷却す
る。
【0016】本発明において、さらに煙道ガスを以下に
定義される燃焼排ガスの露点との温度差まで冷却する。
この場合、露点との温度差は、排ガスおよび排ガスに含
まれている飛灰が、露点を25℃以上越えない温度に維
持される時間に依存する。この温度範囲に0.8〜1.
0秒滞留する場合は、露点を25℃以上越えない温度に
排ガスを冷却しなければならない。上記の温度範囲にお
ける滞留時間が短くなると、煙道ガスの冷却に必要な露
点との温度差が減少する。上記の温度範囲における滞留
時間が0.05〜0.1秒の場合は、露点を11℃上回
る温度に排ガスを冷却しなければならない。その際、こ
れらの中間の値は直線的に補間できる。
【0017】露点との温度差が35〜40℃を下回る
と、SO2の迅速な結合が行われる。場合によって存在
するSO3はすでに吸着されており、いかなる役割も果
たさない。露点との温度差が10〜25℃を下回ると、
上記の温度範囲における滞留時間に応じて、SO2は定
量的に結合される。それによって完全な脱硫が実現され
る。
【0018】硫黄結合の開始は、燃焼灰の色で外から識
別できる。ライン産褐灰の場合、燃焼灰の色は通常黄色
から黄土色であり、褐色の色調を帯びることもある。硫
黄結合が開始すると、灰は緑色になる。このように運転
されるボイラーまたはボイラーの後段の排ガス冷却器を
観察すると、たいてい全表面にわずかな煤塵被膜が認め
られる。この煤塵被膜がまだ黄色、黄土色または褐色で
ある場合は、上記の一次結合を越えるSO2の顕著な結
合は生じていない。SO2結合の開始は、緑色の灰が最
初に発生したときに確認される。
【0019】このとき、SO2が化学的に結合される。
灰が緑色になるのは、鉄化合物を暗示している。しか
し、このような灰を閉じた容器に数時間放置した後にこ
の容器を開けると、SO2の軽い、典型的なさすような
臭気が認められる。ここでは、明らかに純粋な物理学的
な表面吸着が生じたのである。この表面吸着は場合によ
り時間の経過とともに弱まる。灰を250〜300℃に
加熱すると、O2を消費して灰は周囲空気と発熱反応を
起こし、ふたたび周知の黄色、黄土色または褐色を呈す
る。この場合も、SO2の軽い臭気が認められる。
【0020】このような滞留時間の影響は、SO2の結
合において微細な灰分が特に有効であることを示唆す
る。滞留時間が長いほど、多くの灰分がより大規模に反
応する。
【0021】本発明による方法は、ライン産褐灰の微粉
炭の成分と同等の固体成分を含まない他のSO2含有排
ガスにも応用できる。このような排ガスには、燃焼の際
に上記の微細な固体成分を添加することが可能である。
ただし、本発明による表面活性化の条件を満たすことが
必要である。
【0022】原則として、本発明による方法に対して
は、上記のプロセス条件を満たす限り、公知技術に属す
るすべての装置を用いることができる。一例として、以
下にプロセス条件を特に有利に満たす装置について説明
する。
【0023】図1に、本発明によるプロセスの流れ図を
示す。燃焼空気1および搬送空気によって運ばれる微粉
炭2が、公知の方法でバーナー3に送られる。バーナー
3はボイラー4を加熱する。ボイラー4の後段に過大粒
子のサイクロン分離器5を設けることは好都合である。
サイクロン分離器5の後段には、冷煤の出口と入口のあ
る冷却器6が配置されている。本発明において冷煤は、
伝熱面の排ガス側表面の温度が露点とSO2の吸着が行
われる上限温度との間になるように公知の方法で調整さ
れている。冷却器6は、特にパイプクーラーとして形成
できる。パイプクーラーは、パイプが外から水によって
所望の温度に維持され、その中を排ガスが貫流する。冷
却器6の後段には、公知の方法で除塵器7、たとえば布
フィルターが配置されている。除塵された排ガスは、排
ガス管8を通って除塵器7から出る。
【0024】それぞれ分離された灰が、排出装置9aお
よび9bを通って設備から出る。
【0025】冷却器6の排ガス側パイプ容積と、冷却器
6と除塵器7との接続管10と、除塵器7の煤塵ガス側
容積によって、排ガスおよび少なくとも極微成分がSO
2の吸着が行われる温度範囲に滞留する時間が決まる。
滞留時間は、公知のように排ガスの容積流と上記の容積
によって決まる。
【0026】排ガスおよび灰と接触するすべての表面を
排ガスの露点以上の温度に維持するのは、公知の技術に
よって行われる。
【0027】サイクロン分離器5の配置は、本発明によ
る方法にとって必ずしも本質的ではない。サイクロン分
離器5は、まだ燃えている過大粒子が存在する場合にこ
れを微粉炭が分離するのに好都合である。しかし、その
分離性能は、サイクロン分離器の出口にまだ十分な量の
極微灰分が存在するように、公知のサイクロン分離器の
設計規則に従って制限されなければならない。十分な量
の極微灰分とは、それを下回るとSO2の吸着がもはや
完全には行われない量を意味する。
【0028】本発明による方法にとって本質的なのは、
燃焼前および燃焼中に微粉炭粒子の十分な加熱速度を達
成することである。燃焼技術の関連文献には、所望の加
熱速度もしくは滞留時間を達成するための規則が記載さ
れている。しかしながら、たいていの文献では滞留時間
ではなく、燃焼室負荷が考案の対象となっている。公知
のように、燃焼室負荷は滞留時間と反比例する。高性能
バーナーとこれに付随する燃焼室(しばしばコンバスタ
ーと呼ばれる)とを組み合わせることは、これらの装置
が微粉炭燃焼の実際的な条件に適う限り、非常に好都合
である。これは、図2に示すバーナー3の場合に特別好
適である。バーナー3には、燃焼空気1と搬送空気に運
ばれる微粉炭2とが公知の方法で供給される。燃焼空気
1の流動は集合室12で均一にされた後に、放射状の案
内羽根13において旋回運動に変えられる。燃焼空気1
はこの旋回運動によって拡散バーナーマッフル17に入
る。拡散バーナーマッフル17は水冷部18に移行す
る。水冷部18には火炎加速ノズル19が接続してい
る。
【0029】バーナーマッフルには微粉炭パイプ20が
配置されている。微粉炭パイプ20の端部には転向フー
ド21が付いており、これによって微粉炭はバーナーマ
ッフル内で生じる逆流へと誘導される。
【0030】本発明において燃焼出力3.9NWに対
し、図2に示す寸法は次のとおりである。 D1= 338mm(直径) D2= 700mm(直径) D3= 350mm(直径) L1= 197mm(長さ) L2=1470mm(長さ) L3= 850mm(長さ)
【0031】案内羽根13が対数螺旋に従い、円周方向
に対する螺旋角度6〜12°、好ましくは8〜10°で
形成されていることが好都合である。
【0032】これらの寸法を選択すると、バーナーマッ
フルにおいて図2に示す流動が生じる。ここでは流動成
分のみ示す。これらの流動成分に円周成分が重なり、外
周において壁線に対し約45°の流動角度が生じる。
【0033】上記の寸法を選択すると、次の2群の結果
が達成される。
【0034】a)火炎安定性 直径D1から直径D2へ壁沿いの順流が生じる。直径D
2で流量の約半分が半径方向内側に転向し、微粉炭パイ
プ20に沿って直径D1の断面を通り、案内羽根13の
領域まで戻る。ここで流動は再び半径方向外側に転向
し、新鮮空気流と一緒に直径D2に向かう。順流と逆流
の間に強力な乱流ゾーンが生じ、このゾーンで火炎が安
定する。
【0035】微粉炭2はできるだけ一定の搬送空気流と
一緒に導入され、転向フード21によって逆流中に送入
される。
【0036】周囲の火炎を放射すると微粉炭の揮発成分
が蒸発し、燃焼空気1と一緒にガス状火炎を形成する。
このガス状火炎は、残余の微粉炭と一緒に火炎放射22
内で燃えつきる。火炎放射22は上記の条件のもとでは
速度約100m/秒に達する。この速度は、後段に設け
られた燃焼室を清浄に保つのに本質的である。
【0037】b)排出値 上記の寸法および運転データに基づき、排ガスの排出値
はTA空気(排気浄化基準空気)の限界値を著しく下回
る。
【0038】図3に、本発明による方法に特に適したボ
イラーを示す。この場合は、温水ボイラーである。
【0039】直径D4および長さL4のボイラー本体3
0は、直径D5の火炎管31と、低温の復水の入口32
と、高温の給水の出口33および34とを含んでいる。
このようにして、図2に示すバーナーマッフルの水冷が
保証される。バーナーマッフルは火炎管31の端面の上
部領域に配置されており、火炎放射を火炎パイプの他方
の端部に向けて下方に送入する。火炎管の端面の下部領
域には第1の管路37への入口36が配置されている。
【0040】バーナーの下方には、少なくとも1つの送
風ノズル35が配置されている。この送風ノズルを通し
て燃焼空気量の最大15%を火炎管に送入でき、それに
よって燃焼を支援したり、灰分の沈澱を吹き飛ばしたり
できる。微粉炭中に含まれた不純物によって火炎管内に
沈澱が生じるような場合には、送風ノズル35を圧縮空
気または蒸気の送入装置と組み合わせることができる。
【0041】上記の方策により、火炎管をたえず清浄に
保つことが可能であるが、これは本発明による方法にと
って好都合である。なぜならば、このようにして制御可
能な温度状況が成立するからである。火炎管内には灰ま
たはスラッジが沈澱すれば伝熱が妨げられ、温度が変化
するであろう。
【0042】微粉炭の燃焼は第1の管路37内まで続く
ため、この管路の個々のパイプに送風ノズル38を設け
ていることが有利である。これらの送風ノズルによっ
て、燃焼空気量の最大15%の追加空気39を管路37
のパイプに送入できる。これらの空気放射も、第1の管
路37への進入領域を清浄に保つ働きをする。
【0043】さらに、火炎出力3.9MWに対応する上
記のボイラー出力約3.5MWに対して、第1の管路3
7に直径88.9×5mmのパイプを合計25本設けて
いることが好適である。それにより、出力を下げても第
1の管路37のパイプに灰が沈積するのを防ぐのに十分
な速度が得られる。しかしながら、この速度は、パイプ
内のガス質量と火炎管31内のガスの弾性との協働によ
りボイラーの上方負荷領域で動力学的作用が生じるほど
大きくはない。第1の管路37のパイプにおいて排ガス
の十分な運搬速度を下回ると、パイプ内で灰が沈澱する
のであろう。これらの灰は海浜の砂のようにパイプ中を
移動し、パイプ端に到達するたびに衝撃作用を生じさせ
る。それによって、燃焼空気量を正確に調整することが
困難となる。
【0044】第1の管路37のパイプの寸法を上記のよ
うに選択することによって、排ガスの冷却は約500℃
までに制限される。それによって、この管路内でまだ続
いている燃焼反応が最後まで行われるのに十分な時間と
温度が与えられる。これによって生じる灰の性質は、本
発明による方法にとって有利である。
【0045】約500℃に冷却された排ガスが、前部転
向室40で第2の管路41のパイプに送られる。これら
のパイプにおいて、排ガスはボイラー負荷および水温に
応じて、ボイラーの下部領域において110〜150℃
の温度に冷却される。
【0046】本発明による方法において、上記の条件、
すなわち一方では灰の運搬、他方では動力学的作用の回
避を考慮して、第2の管路に直径30×5mmのパイプ
288本を設けていることが好都合である。
【0047】管路41から出た冷却された排ガスは、排
ガス管42に送られる。排ガス管42はボイラー軸に対
して横方向に配置されていることが好都合である。この
場合、排ガスは排ガス管42に接線方向に送られる。こ
のようにすると、排ガス管42の全長にわたって、灰沈
澱の原因となる死水領域がまったく発生しなくなる。
【0048】したがって、図3に示すバーナー、火炎
管、それぞれの管路および排ガス管の配置構成は自浄作
用を有し、運転中は完全に清浄に保たれる。これは本発
明による方法にとって大きな長所である。なぜならば、
このようにして灰の全量が排ガス中に含まれ、再生可能
な状態に保たれるからである。
【0049】図3に示す装置は、等しい出力およびほぼ
等しい効率で、他の微粉状の燃料、たとえば石炭、木
炭、木片などの燃焼や、液状およびガス状燃料の燃焼に
も応用できる。
【0050】本発明による方法を、たとえば液体燃料の
排ガスの脱硫に応用する場合は、公知の要領でバーナー
マッフルに吸着剤、たとえば石灰石粉を送入する。この
場合、その量と調製は公知の当該技術の規制に準じる。
【0051】図3に示す装置、特にバーナーマッフルと
火炎管の注目すべき性質は、そこにおける流動関係がレ
イノルズ係数にほぼ依存しない点である。つまり、他の
燃焼出力に換算する場合、マッフルおよび火炎管の寸法
は出力比の根によって換算できる。その際、図2による
バーナーシステムは出力上限がないことが考慮される。
出力上限は、むしろそれぞれの燃料の調製および反応性
向によって規定されている。それゆえ、公知のように出
力を上げれば、より大きい火炎速度を選択できる。その
ため、より大きい出力に換算する場合には、装置は出力
比の根による換算規則に対応するものよりやや小さくな
る。この考案は公知技術に属する。
【0052】第1の管路37および第2の管路41は、
レイノルズ係数の範囲で作動する。この範囲では、温度
低下は本質的にそれぞれのパイプの内径に対する長さの
比の関数に過ぎない。他の出力に換算する際に、ボイラ
ー出口で等しい排ガス温度を達成しようとするならば、
パイプ断面積の合計を公知のように出力比に対応して換
算しなければならない。その際、パイプの長さと内径と
の比の合計は一定である。それゆえ、それぞれの管路の
パイプの寸法および収量は流動工学の規則に従い、明確
に定義されている。これについては、その他の寸法デー
タは必要ない。
【0053】図3に示す装置が同時にTA空気の他の限
界値を、とりわけNOXおよびCOに関して満たされな
ければならない場合、火炎管31の直径D5および長さ
L5に対して次の値を選択することが好都合である。 D5=1400mm(直径) L5=3850mm(長さ)
【0054】ここから、ボイラー30の直径D4=26
00mmおよび長さL4=4100mmが得られる。
【0055】
【発明の効果】本発明は、SO2および煤塵を含んだ燃
焼排ガスの完全な脱硫が行えるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による方法の流れ図である。
【図2】本発明による方法を実施するためのバーナーの
縦断面図である。
【図3】本発明による方法を実施するために特に適した
ボイラーの縦断面図である。
【符号の説明】
1 燃焼空気 2 微粉炭 3 バーナー 12 集合室 13 案内羽根 17 バーナーマッフル 18 水冷部 19 火炎加速ノズル 20 微粉炭パイプ 21 転向フード 22 火炎放射 30 ボイラー 31 火炎管 32 入口 33 出口 34 出口 35 送風ノズル 36 入口 37 管路 38 送風ノズル 39 追加空気 40 転向室 41 管路 42 排ガス管
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年5月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微粉炭およびその他の灰を含んだ燃料を
    燃焼する際に発生するSO2および飛灰を含んだ排ガス
    の完全な乾式脱硫法において、 a)灰を含んだ微粉炭などを燃焼によって加熱速度30
    00℃/秒、好ましくは5000℃/秒以上で、温度9
    00℃以上、好ましくは1200℃、ただし滞留時間以
    内で火炎中に生じる灰の焼結温度以下に加熱することに
    よって飛灰を活性化し、 b)次いで、排ガスを露点とのある温度差に冷却し、そ
    の際、この温度差の許容最大値が冷却開始から灰の微粉
    成分を分離するまでの滞留時間に依存し、 −滞留時間0.8秒では温度差が最大25℃であること
    ができ、 −滞留時間0.1秒では温度差が最大11℃であること
    ができ、 −上記の温度差の間が直線的に補間される、ことを特徴
    とする方法。
  2. 【請求項2】 灰をまったく含まないか、本発明による
    方法にとって十分でない程度にしか含まない燃料を燃焼
    する際に発生するSO2含有排ガスの完全な乾式脱硫法
    において、 本発明による方法に適した吸着剤、たとえば微粉砕した
    石灰石粉を火炎に送入して、 a)これらの粒子を、燃焼によって加熱速度3000℃
    /秒、好ましくは5000℃/秒以上で、温度900℃
    以上、好ましくは1200℃、ただし滞留時間以内で火
    炎中に生じる吸着剤もしくは灰の焼結温度以下に加熱す
    ることによって活性化し、 b)次いで、排ガスを露点とのある温度差に冷却し、そ
    の際、この温度差の許容最大値が、冷却開始から灰の微
    粉成分を分離するまでの滞留時間に依存し、 −滞留時間0.8秒では温度差が最大25℃であること
    ができ、 −滞留時間0.1秒では温度差が最大11℃であること
    ができ、 −上記の温度差の間が直線的に補間される、ことを特徴
    とする方法。
  3. 【請求項3】 露点との許容温度差を所要の値だけ下回
    るために、排ガスをより低温の面と接触させ、燃焼およ
    び大気中の水分に基づく露点まで冷却する請求項1また
    は2の方法。
  4. 【請求項4】 水または水蒸気を点火して、燃焼排ガス
    の露点を上昇させる請求項1から3のいずれか1項の方
    法。
  5. 【請求項5】 燃焼と、それによって生じる燃焼灰粒子
    または添加された吸着剤の加熱とが、熱吸収空間、たと
    えばボイラーの放射室を加熱するバーナーマッフル内で
    行われる請求項1から4のいずれか1項の方法。
  6. 【請求項6】 燃焼排ガスがボイラーの燃焼室および管
    路を貫流し、その際に冷える請求項5の方法。
  7. 【請求項7】 ボイラーまたはその他の加熱体の後段に
    冷却器が設けられており、この冷却器が排ガスを上記の
    露点との温度差に冷却する請求項1から6のいずれか1
    項の方法。
  8. 【請求項8】 熱吸収面の煙道ガス側温度が貫流排ガス
    の露点より高くなるように冷却器が操作される請求項1
    の方法。
  9. 【請求項9】 後段に収束的な火炎加速ノズルを有する
    拡散的なバーナーマッフルを有する上記の方法を実施す
    るための装置において、 燃焼出力3.9MWに対し、 D1= 338mm(直径) D2= 700mm(直径) D3= 350mm(直径) L1= 197mm(長さ) L2=1470mm(長さ) の寸法が適用され、 その際、直径D1の前段に放射状の案内羽根が設けられ
    ており、これらの案内羽根が燃焼空気を円周方向に対し
    て6〜12°、好ましくは8〜10°の螺旋角度で送
    り、この場合に案内羽根が対数螺旋に従って形成されて
    いることを特徴とする装置。
  10. 【請求項10】 上記の燃焼出力3.9MWにおいて、
    バーナーの後段に D5=1400mm(直径) L5=3850mm(長さ) の寸法を有する火炎管、または等しい水理学的直径を有
    する矩形の燃焼室が設けられている上記の方法を実施す
    るための装置。
  11. 【請求項11】 3.9MW以外の燃焼出力に対する装
    置を計算するために、上記の寸法が燃焼出力比の根によ
    って換算され、その際に案内羽根の角度が一定である請
    求項9または10の装置。
  12. 【請求項12】 火炎管の端面においてバーナーの下方
    に少なくとも1つの開口部が設けられており、この開口
    部の吹出口断面が、燃焼空気の最大15%を火炎管に送
    入できる寸法に形成されており、それによって燃焼を支
    援し、かつ沈澱した灰粒子を吹き飛ばすことができる請
    求項9から11のいずか1項の装置。
  13. 【請求項13】 火炎管の端面においてバーナーの下方
    に開口部が設けられており、これらの開口部を通して水
    蒸気または圧縮空気を連続的または衝撃的に送入して、
    火炎管の下部領域における沈澱を除去できる請求項9か
    ら12のいずれか1項の装置。
  14. 【請求項14】 火炎管の排ガス出口がバーナーと反対
    側の端部にある請求項9から13のいずれか1項の装
    置。
  15. 【請求項15】 火炎管の排ガス出口が火炎管の下部領
    域における開口部として形成されており、これらの開口
    部が後段の第1の管路のパイプと連通している請求項1
    4の装置。
  16. 【請求項16】 第1の管路のパイプに送入口が対応し
    ており、これらの送入口の断面が、燃焼空気の最大15
    %を第1の管路のパイプに送入できる寸法に形成されて
    いる請求項9から15のいずれか1項の装置。
  17. 【請求項17】 燃焼出力3.9MWにおいて、第1の
    管路が88.5×5mmのパイプ25本からなる請求項
    9から16のいずれか1項の装置。
  18. 【請求項18】 第2の管路が30×5mmのパイプ2
    88本からなる請求項9から17のいずれか1項の装
    置。
  19. 【請求項19】 3.9MW以外の燃焼出力に対し、管
    断面積の合計が燃焼出力に比例して換算され、その際
    に、ボイラー出口における排ガス温度を維持するため
    に、パイプの長さと内径の比の合計が一定に保たれるこ
    とを特徴とする請求項9から18のいずれか1項の装置
    のための第1のおよび第2の管路。
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