JPH05284110A - 光伝送路監視方法 - Google Patents

光伝送路監視方法

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JPH05284110A
JPH05284110A JP8216892A JP8216892A JPH05284110A JP H05284110 A JPH05284110 A JP H05284110A JP 8216892 A JP8216892 A JP 8216892A JP 8216892 A JP8216892 A JP 8216892A JP H05284110 A JPH05284110 A JP H05284110A
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JP
Japan
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signal light
optical
light
transmission line
frequency
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JP8216892A
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English (en)
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Yoshiaki Yamabayashi
由明 山林
Yoshiaki Sato
良明 佐藤
Koichi Aoyama
耕一 青山
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光線路が破断した際や主信号の電力が低下し
た際、直ちに主信号を遮断する。 【構成】 送信器10から受信器20に向って主信号が
伝送される単一モード光ファイバ光線路30に、受信器
20の監視用光源21及び光サーキュレータ22を介し
て監視信号を主信号とは逆方向に送出し、主信号の電力
に基く誘導ブリルアン増幅によって該監視信号を増幅さ
せながら伝送させ、送信器10の光サーキュレータ12
を介して監視光モニタ13で検出される監視信号の電力
から光線路30の破断、主信号の電力低下を判定し、駆
動回路14及び励起光源11の動作を停止することによ
り送信器10側における光増幅を停止し、主信号を遮断
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高出力の光信号を伝送
する光ファイバ伝送方式において、送信端より光伝送路
の異常を検出する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバのコア部分に希土類元素を添
加したものは、光増幅特性を有することが知られてい
る。希土類元素としてエルビウム(Er)を使用する
と、1.5μm帯の光増幅特性を得ることができる。
【0003】図2はEr添加光ファイバを用いた従来の
光増幅器の一例を示すもので、Er添加光ファイバ1は
後方から、具体的には光合分波器2を介して励起光源3
から励起光を得て、反転分布状態にされている。励起光
は通常0.98μm帯や1.48μm帯のレーザ光である。信号
光は反転分布状態のEr添加光ファイバ1を通過すると
増幅される。
【0004】前述したような光増幅器をブースタ増幅器
として用いることにより、伝送距離の増大を図れるが、
同時に一旦、光線路が破断した場合、目に見えない高出
力の赤外光が洩れてしまうという危険があった。実用シ
ステムの中で光増幅器が正常に動作しているか否かの判
定を行うことは、異常発生時の迅速かつ的確な対応を可
能にする上で重要である。
【0005】図3は従来の光増幅器の動作監視方法の一
例を示すもので、図2に示したような光増幅器4の出力
端に方向性光結合器5を接続して出力光の一部を取出
し、これを出力モニタ6で検出することにより、光増幅
器4の動作を監視していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た方法では光線路が破断した場合、送信側で検出する手
段が原則的になく、なんらかの方法で送信側に受信側の
入力異常情報を戻して光増幅器を停止する以外に方法が
なかった。即ち、異常情報が転送されるまでの間、光増
幅器、いいかえれば信号光の送信器は光線路の状態に拘
らず光を出力し続けることになり、最悪の場合、破断点
近傍の作業者等が高出力の赤外光にさらされる危険があ
った(第1の問題点)。
【0007】また、光増幅器からの出力にはスペクトル
幅の広い自然放出光が必ず含まれるが、光増幅器の出力
端に方向性光結合器を接続する従来の方法では、信号光
とは独立に出力される自然放出光成分もモニタされるた
め、真の信号光の出力を知ることができなかった。自然
放出光は、光周波数当りの電力密度は低いもののスペク
トル幅が広いため、分岐光出力の時間平均電力でモニタ
する従来の方法では無視できない寄与をするという問題
があった(第2の問題点)。
【0008】また、CCITT G.708勧告に示さ
れているような従来の主信号重畳型の監視信号転送方式
は、監視情報が主信号と同じ方向に流れるため、上流の
中継器では下流の伝送路の状態を検知できなかった。無
論、対になって逆方向に情報を転送している伝送路の主
信号に異常情報を載せることは可能であり、CCITT
勧告でもこの考えを取り入れているものの、異常情報の
処理を下流側の伝送端局に行わせているにすぎず、上流
側では下流側の伝送端局から逆送される切替要求信号に
基いてシステム切替を行うのみで、故障位置は検出でき
ないのが現状であった(第3の問題点)。
【0009】また、誘導ブリルアン増幅を利用した単一
モード光ファイバの損失分布の測定方法が、その実験結
果とともに堀口らによって報告されている(堀口・立田
“ブリルアン分光による光ファイバの特性評価”電子情
報通信学会 光通信システム研究会資料OCS88−5
7参照)。誘導ブリルアン増幅とは、図4に示すように
ポンプ光を入射することにより単一モード光ファイバ7
中に発生する音響的フォノン(図示せず)を介して、該
ポンプ光の周波数νよりブリルアン周波数νBだけ低い
周波数(ν−νB )を有する逆方向のプローブ光を増幅
するものである(例えば、G.P.Agrawal “Nonlinear Fi
ber Optics,Section 9”Academic Press Inc., 1989
参照)。ブリルアン周波数は厳密には光ファイバの組
成、構造に依存するが、石英ガラスを主成分とする光フ
ァイバではおよそ10GHz である。
【0010】堀口らの方法は、まず、光ファイバの一端
からポンプ光パルスを入射し、他端から連続波のプロー
ブ光を入力する。ポンプ光パルスは伝播する各所でプロ
ーブ光を誘導ブリルアン増幅するが、該ポンプ光パルス
が光ファイバ中に1つしか存在しないような条件では増
幅は光ファイバを通過する間に1回だけ起り、あとは光
ファイバ固有の損失を受けて減衰する。ブリルアン増幅
を行うことによるポンプ光パルスの減衰が無視できる
時、ブリルアン増幅されて光ファイバの一端に到達する
プローブ光は、光ファイバの長さ方向の損失をそのまま
反映した波形となる。即ち、ポンプ光パルスの入力端で
光ファイバの長さ方向の損失分布を知ることができる。
前記方法によれば、光ファイバ線路の状態監視を行うこ
とができるが、ポンプ光は光ファイバ中に1つのみ存在
する光パルスでなければならず、伝送路を流れる信号光
を前記方法のポンプ光として用いることはできなかった
(第4の問題点)。
【0011】また、このような測定をイン・サービスで
行うためにはポンプ光用光源と、これよりブリルアン周
波数だけ低い周波数のプローブ光用光源とを用意する必
要があり、測定器が複雑化・精密化せざるを得ないとい
う欠点があった。石英系硝子ファイバのブリルアン利得
幅は約50MHz と狭く、このブリルアン増幅の帯域に
対して安定した増幅効果を得るため、従来はプローブ光
として光周波数を精密に制御したレーザ光を用いるのが
一般的であった(例えば、前述した“ブリルアン分光に
よる光ファイバの特性評価”参照)。主信号光用レーザ
光源と監視信号光用レーザ光源との周波数差を制御する
こと自体は可能であるが、信頼性が求められる監視回路
を複雑化し、部品点数を増加させるという問題があった
(第5の問題点)。
【0012】何らのプローブ信号入力無しでも起こる誘
導ブリルアン散乱は、ポンプ光である主信号光の電力を
増加させた時、ある閾値を境に急激に増大することが知
られている。この閾値を臨界電力というが、これより大
きい送信電力は誘導ブリルアン散乱光として送信側に戻
るため、通常の伝送システムでは送信出力を臨界電力以
下に設定しており、誘導ブリルアン散乱の発生は抑圧さ
れている。
【0013】本発明は前述した従来の問題点を解決し得
る光伝送路監視方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明では前記目的を達
成するため、請求項1では、一の方向に主信号光が伝送
される単一モード光ファイバからなる伝送路に、監視信
号光を主信号光とは逆方向に送出し、主信号光の電力に
基く誘導ブリルアン増幅によって該監視信号光を増幅さ
せながら伝送させ、主信号光の送出端で検出される監視
信号光の電力から伝送路が正常か異常かを判定する光伝
送路監視方法、また、請求項2では、誘導ブリルアン増
幅された監視信号光と、主信号光によるレーリー後方散
乱光との間のビート信号電力に基いて伝送路が正常か異
常かを判定する請求項1記載の光伝送路監視方法、ま
た、請求項3では、監視信号光用光源が無偏光である請
求項1又は2記載の光伝送路監視方法、また、請求項4
では、監視信号光を情報系列で強度変調し、主信号光の
送出端で該情報系列を復調する請求項1乃至3いずれか
記載の光伝送路監視方法、また、請求項5では、監視信
号光が単一縦モードレーザ光であって、その光周波数が
伝送路を構成する光ファイバ内で最大のブリルアン利得
全幅を含み、かつ、これより大きく周期的に変化し、し
かもその光周波数が前記ブリルアン利得全幅を通過する
時間が最大のブリルアン利得帯域に円周率を乗じた周波
数の逆数で与えられる音響フォノンの寿命時間より長い
請求項1乃至3いずれか記載の光伝送路監視方法、ま
た、請求項6では、監視信号光を情報系列で強度変調
し、主信号光の送出端で該情報系列を復調するととも
に、監視信号光の光周波数変動周期と情報系列のクロッ
クレートとを同期させる請求項5記載の光伝送路監視方
法、また、請求項7では、監視信号光用光源が半導体レ
ーザであって、これを駆動する電流に対して該半導体レ
ーザの共振器が熱平衡に達するまでの緩和時間が伝送路
の音響フォノンの寿命時間よりも長い半導体レーザであ
る請求項6記載の光伝送路監視方法、また、請求項8で
は、監視信号光用光源が単一の縦モードで発振し、発振
周波数を出力強度とは独立に変調できるレーザであっ
て、出力強度を制御するパルスに同期した鋸歯状波を用
いて発振周波数を変化させる請求項6記載の光伝送路監
視方法を提案する。
【0015】
【作用】請求項1によれば、順方向に伝播する主信号光
の電力に基く誘導ブリルアン増幅によって逆方向に伝播
する監視信号光を増幅し、これを主信号光の送出端でモ
ニタするが、該監視信号光の電力は主信号光の電力低下
又は光線路の破断のいずれによっても著しく低下するの
で、この際、自動的に光増幅器を停止させることによ
り、作業者の安全を確保しつつ伝送路の異常を検出する
ことができ、前述した第1、第2及び第4の問題点を解
決する。また、請求項2によれば、誘導ブリルアン増幅
はポンプ光からおよそ10GHz 離れた光周波数におい
て起こることと、光ファイバ中で必ず発生するレーリー
散乱によりポンプ光と同じ周波数の後方散乱光が発生す
ることとを利用し、これらの2つの光の間のビート信号
は光ファイバに固有の周波数で、かつ狭い周波数帯域内
で得られるので、帯域通過フィルタを通すことにより信
号対雑音比を改善させることができる。また、請求項3
によれば、ブリルアン増幅利得はポンプ光とプローブ光
との間の偏光状態の一致・不一致によって影響される
が、無偏光の監視信号光用光源を利用することにより監
視信号の揺らぎを抑圧する。また、請求項4及び6によ
れば、任意の中継器等において検出した伝送路の異常を
示す情報を、主信号とは逆の方向に転送することがで
き、前述した第3の問題点を解決する。また、請求項5
によれば、約50MHz 程度であるブリルアン利得帯域
を含む周波数領域に光周波数を周期的に変動させること
によりシステムの無調整化を実現し、同時にその変動速
度にも制限を与えて光周波数がブリルアン利得帯域内に
光ファイバ中の音響フォノンの寿命時間より長く留まら
せることにより、監視信号に対するブリルアン増幅を有
効に行わせることを可能にして、前述した第5の問題点
を解決する。また、請求項7によれば、一般的な単一モ
ード半導体レーザをパルス動作させた時に起こるレーザ
共振器の熱膨脹を利用して一様な周波数変動を発生させ
る。また、請求項8によれば、広い周波数領域にわたる
光周波数掃引を可能にする。
【0016】
【実施例】図1は請求項1の発明に対応する実施例を示
すもので、図中、10は送信器、20は受信器、30は
単一モード光ファイバ光線路である。送信器10は励起
光源11、光サーキュレータ12、監視光モニタ13及
び駆動回路14を備えている。受信器20は監視用光源
21、光サーキュレータ22及び受信側増幅器23を備
えている。
【0017】光サーキュレータ12及び22はA,B,
C,Dの4つのポートを有し、ポートAからBへ、Bか
らCへ、CからDへ、DからAへのみ光を通過させる
(例えば、松本・佐藤 著“光サーキュレータが持つ偏
向依存性除去の試み”電子通信学会 光・量子エレクト
ロニクス研究会資料OQE78−149、1978参
照)。なお、ここではポートCからDへの通過機能は実
際には必要でない。また、励起光源11は図示しない送
信側増幅器の後方励起用の光源であるが、本発明を実施
するに当り必須な素子ではない。
【0018】次に、動作を説明する。主信号光は送信器
10において、送信側増幅器の出力端子に接続された光
サーキュレータ12のポートAから入力し、ポートBよ
り光線路30に送出される。また、光線路30からの主
信号光は受信器20において、光サーキュレータ22の
ポートBより入力され、ポートCから受信側増幅器23
の入力端子に導かれる。
【0019】一方、監視信号光は受信器20において、
監視用光源21から光サーキュレータ22のポートAに
入力し、ポートBから光線路30に逆方向に送出され
る。該光線路30を伝播する監視信号光のうち、誘導ブ
リルアン増幅による利得を受ける光周波数成分のみが送
信器10に到達し、その他の周波数成分は光ファイバ固
有の損失による減衰を受ける。
【0020】ここで、光線路30が破断すると監視信号
光が遮られるため、送信器10の監視光モニタ13で検
出される電力は0となる。このようにモニタ出力に異常
が現れた場合、駆動回路14を停止し、励起光源11か
ら送信側増幅器へ出力する励起光を停止することによ
り、主信号光を遮断する。
【0021】但し、何らの逆方向入力なしに発生するレ
ーリー散乱光が−30dB程度背景光として戻るため、
正常動作時のモニタ出力をこの背景光より大きく設計す
る必要がある。さらに、光線路が送信器10の近傍で鏡
面的に破断した場合、最大−14dBの反射光が戻るた
め、この反射光の発生時にも出力を停止するためには、
正常動作時の監視信号光はこれより小さくなるよう設計
されている必要がある。これらの条件を満たすような監
視信号光の入力レベルは、図5に示すように主信号入力
に対して−38〜−54dBと計算される。図5はファ
イバ長さ方向に対する主信号及び監視信号の電力の推移
を示したもので、監視信号の上限と下限の場合につい
て、結果を示している。主信号は主にファイバ固有の損
失により減衰し、逆方向に伝播する監視信号はブリルア
ン増幅によりファイバ損失を越えて増幅されていること
がわかる。なお、計算に用いたパラメータは、ファイバ
損失:0.25dB/km、ファイバ長:80km、臨界電
力:+5dBmである。
【0022】なお、光サーキュレータの代りに方向性結
合器を利用して同様の機能を持たせることも可能である
が、部品点数が増加する欠点がある。
【0023】図6は請求項2の発明に対応する実施例を
示すもので、10GHz 近傍に感度を持つ監視用の受光
素子15にブリルアン周波数(約10GHz )に同調し
た帯域通過フィルタ16を装荷することにより、監視信
号光と主信号光のレーリー後方散乱光との間のビート信
号を検出する。該帯域通過フィルタ16の帯域幅は監視
信号光用光源のスペクトル幅とブリルアン帯域幅との和
程度で良い。これにより、監視信号を低周波領域の1/
f雑音の影響を受けずに検出することが可能になる。ま
た、本発明は請求項1の発明と異なり、監視信号光の強
度は検出できる限りにおいて制限を受けない。
【0024】請求項3の発明は、監視信号光用光源に無
偏光光源を用いることにより、監視信号光と、一般に偏
光した主信号光との間の偏光の不一致をなくしてブリル
アン増幅利得を安定化させるものである。長尺の光ファ
イバを伝播する偏光波は、光ファイバに加わる応力の温
度等による変動によって長さ方向や時間的に変動するこ
とが多いため、結果的に偏光の不一致が生じるためであ
る。無偏光光源には大別して2種類のものがある。
【0025】(イ)インコヒーレント光源 LED(Light Emitting Diode)や光増幅器の自然放出
光等であり、本質的に無偏光である特徴がある。自然放
出光は通常、数ナノメートルの波長幅をもって発光する
ため、本発明に用いるためには発光強度の大きなものが
必要となる。図5の最小入力の例に対して5nmのスペ
クトル幅を持ち、平均波長1.55μmの自然放出光源を適
用する時、50MHz ブリルアン帯域内に−13dB
(主信号に対する比)の光を光ファイバ内に入射する必
要があることがわかる。主信号レベルを+10dBmと
すると、−3dBm以上の自然放出光電力が必要にな
る。
【0026】(ロ)コヒーレント光源 単一縦モードレーザは通常、直線偏光で発振するため、
これを監視信号光用光源として用いるためには無偏光に
変換する必要がある。
【0027】図7は請求項3の発明に対応する実施例を
示すもので、偏光した監視用レーザ光源41からの出力
を方向性光結合器42等で振幅分割する。一方の偏光を
旋光子(又は半波長板)43を用いて直交した偏光に変
換し、さらに前記光源41のコヒーレンス時間以上遅ら
せて無偏光方向性光結合器44により再び重畳する。コ
ヒーレンス時間は光の自己相関関数絶対値の自乗のr.m.
s.幅で与えられる(例えば、M.Born and E.Wolf “Prin
ciples of Optics”5th. ed.,Pergamon Press,197
5,ch.10 参照)。再重畳するまでは、光ファイバの曲
りや温度変動等によって偏光状態が変動してはならない
ので、偏波保存光ファイバ45を用いる。
【0028】図8は請求項4の発明に対応する実施例を
示すもので、図中、30は単一モード光ファイバ光線
路、50は中継器である。中継器50は監視用光源5
1、光サーキュレータ52−1,52−2、受信側増幅
器53−1、送信側増幅器53−2、監視光モニタ54
及び監視回路55を備えている。光線路の破断等により
監視光モニタ54の出力が0になると、監視回路55は
送信側増幅器53−2の動作を停止させるとともに、光
線路異常の情報を示す監視信号系列、即ち情報系列で監
視用光源51の強度を変調する。従って、前記情報を含
む監視信号光が正常な光線路30を介して主信号光の送
出端へ伝送されることとなり、主信号光の送出端では該
監視信号光を復調することにより前記情報を再生すれ
ば、故障位置の検出等が可能となる。
【0029】図9は図8の実施例の変形例を示すもの
で、ここでは監視回路が故障した際に監視信号系が切断
されることを防ぐようになしたものである。即ち、監視
回路55が故障した時は2つの光スイッチ56−1,5
6−2の切替えにより、監視信号光がそのまま緊急時用
バイパス57を通過するようになしている。
【0030】図10は図8の実施例の他の変形例を示す
もので、ここでは監視回路55が故障した時は2つの光
スイッチ56−1,56−2の切替えにより、監視信号
光が鏡面端面58−1,58−2によって反射され、そ
のまま緊急時用バイパス57を通過するようになしてい
る。
【0031】請求項5の発明は監視信号用レーザ光源の
光周波数を掃引させることにより、精密な制御なしにブ
リルアン増幅を安定に発生させる方法を提供する。図1
1に示すように、約50MHz 程度であるブリルアン利
得帯域を含む周波数領域に光周波数を周期的に変動させ
ることにより、ブリルアン増幅を必ず発生させる。ブリ
ルアン増幅はその原因である音響フォノンの寿命時間程
度の時定数で成長することが知られている(例えば、前
述した“Nonlinear Fiber Optics,Section 9”参
照)。この点を考慮して本発明ではその光周波数変動速
度にも制限を与えて光周波数がブリルアン利得帯域内に
光ファイバ中の音響フォノンの寿命時間より長く留まら
せることにより、監視信号に対するブリルアン増幅を有
効に行わせることを可能にするものである。
【0032】請求項6の発明は請求項5の発明において
導入した光周波数変動周期あるいはその整数倍の周期を
クロックレートとする情報系列で監視信号用レーザ光源
の強度を変調することにより、監視信号光に対するブリ
ルアン増幅を有効に行わせるとともに主信号光とは逆方
向への情報転送を可能にする。
【0033】請求項5の発明を実現する具体的な第1の
方法として、半導体レーザの熱膨脹を用いるものがある
(請求項7の発明)。半導体レーザを発光させる電流パ
ルスは半導体レーザ内の電気抵抗によって熱を発生させ
るため、パルス電流が注入され続ける間、温度は上昇
し、レーザ共振器は膨脹し続ける。即ち、図12に示す
ように、パルス後方の光周波数の方が前方に比べて低く
なるような変化を示すことになる。
【0034】発明者等の実験によれば、図13に連続発
振時のスペクトル(同図(a) )と、パルス変調(10k
Hz )時のスペクトル(同図(b) )とを比較して示して
いるように、5GHz 程度の光周波数幅はこの方法で実
現できた。図13(a) における周波数分解能は100M
Hz であるので、連続発振時のスペクトル幅は100M
Hz 程度であると認められる。また、パルス変調時のス
ペクトルはブリルアン増幅帯域に比べて約100倍広い
ため、レーザの周波数制御に要求される厳密さは大きく
緩和されるといえる。分布帰還型半導体レーザの場合、
温度に対する波長の変化は10GHz /deg 程度である
から、レーザの温度変化を0.5 度以内に制御できれば良
く、比較的容易に実現できるといえる。この方法を用い
て得られたパルス及び該パルスを監視信号とした場合の
受信波形(ブリルアン増幅後の監視信号)の例を図14
の下方及び上方にそれぞれ示す。
【0035】請求項5の発明を実現する具体的な第2の
方法として、注入電流で効率良く発振波長が掃引できる
特殊な半導体レーザ、例えば「3電極DBRレーザ」
(アンリツ株式会社)に特殊なパルスを印加して利用す
るものがある(請求項8の発明)。アンリツ株式会社の
発表(平成2年秋季第51回応用物理学会予稿集p.915
(No.26p-R-3) )によると、モード飛びなしに216G
Hz (1.74nm)の周波数掃引が40mAの制御電流に
よって実現されている。この3電極レーザを本発明に適
用するには、図16に示すように、発光領域に加える電
流パルスは第1の方法と同様にしておき、さらに鋸歯状
波を同じ周期で発生させておく。発光パルスによって第
1の方法の場合と同様に発振周波数はパルス後方に向け
て下がる傾向にあるので、これを強調するように電流が
なだらかに減少する鋸歯状波を位相制御領域に加える。
これにより、1nm程度の光波長掃引が容易に実現でき
る。これは100GHz 以上の周波数掃引に相当する。
【0036】本実施例によれば、装置架内の温度変動や
半導体レーザの経年劣化による主信号光の周波数の変化
やレーザ素子の製造ばらつきに対しても監視用光源波長
の無調整化が実現できる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、光
伝送路の破断及び光増幅器の出力断のいずれが起った場
合でもこれを検知でき、直ちに主信号光を遮断できる。
また、本発明によれば、光増幅器の出力端子に方向性光
結合器を接続する従来の監視方法に比べて、情報を伝送
しない自然放出光の電力成分を除くことができ、真の送
信電力を知ることができる点で有利である。また、監視
信号光は主信号光と光の周波数で10GHz 程度しか離
れていないので、本発明は10GHz より広いチャネル
幅を有する波長多重システムに適用可能である。
【0038】また、請求項4又は6の発明によれば、単
一の光線路を用いながら、主信号光の伝送方向とは逆方
向の故障情報の転送を中継器レベルで可能となし得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明に対応する実施例を示す構成図
【図2】従来の光増幅器の一例を示す構成図
【図3】従来の光増幅器の動作監視方法の一例を示す構
成図
【図4】誘導ブリルアン増幅の原理を示す説明図
【図5】ファイバ長さ方向に対する主信号及び監視信号
の電力の推移を示すグラフ
【図6】請求項2の発明に対応する実施例を示す構成図
【図7】請求項3の発明に対応する実施例を示す構成図
【図8】請求項4の発明に対応する実施例を示す構成図
【図9】図8の実施例の変形例を示す構成図
【図10】図8の実施例の他の変形例を示す構成図
【図11】請求項5の発明の原理の説明図
【図12】請求項7の発明の原理の説明図
【図13】連続発振時及びパルス変調時の監視信号の光
スペクトルを示すグラフ
【図14】請求項7の発明による監視信号の波形図
【図15】3電極DBRレーザの構成図
【図16】3電極DBRレーザに印加する電流と周波数
変化を示す波形図
【符号の説明】
10…送信器、11…励起光源、12,22…光サーキ
ュレータ、13…監視光モニタ、14…駆動回路、20
…受信器、21…監視用光源、23…受信側増幅器、3
0…単一モード光ファイバ光線路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02B 6/28 Z 7820−2K H04B 3/46 G 7170−5K

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一の方向に主信号光が伝送される単一モ
    ード光ファイバからなる伝送路に、監視信号光を主信号
    光とは逆方向に送出し、 主信号光の電力に基く誘導ブリルアン増幅によって該監
    視信号光を増幅させながら伝送させ、 主信号光の送出端で検出される監視信号光の電力から伝
    送路が正常か異常かを判定することを特徴とする光伝送
    路監視方法。
  2. 【請求項2】 誘導ブリルアン増幅された監視信号光
    と、主信号光によるレーリー後方散乱光との間のビート
    信号電力に基いて伝送路が正常か異常かを判定すること
    を特徴とする請求項1記載の光伝送路監視方法。
  3. 【請求項3】 監視信号光用光源が無偏光であることを
    特徴とする請求項1又は2記載の光伝送路監視方法。
  4. 【請求項4】 監視信号光を情報系列で強度変調し、主
    信号光の送出端で該情報系列を復調することを特徴とす
    る請求項1乃至3いずれか記載の光伝送路監視方法。
  5. 【請求項5】 監視信号光が単一縦モードレーザ光であ
    って、その光周波数が伝送路を構成する光ファイバ内で
    最大のブリルアン利得全幅を含み、かつ、これより大き
    く周期的に変化し、しかもその光周波数が前記ブリルア
    ン利得全幅を通過する時間が最大のブリルアン利得帯域
    に円周率を乗じた周波数の逆数で与えられる音響フォノ
    ンの寿命時間より長いことを特徴とする請求項1乃至3
    いずれか記載の光伝送路監視方法。
  6. 【請求項6】 監視信号光を情報系列で強度変調し、主
    信号光の送出端で該情報系列を復調するとともに、監視
    信号光の光周波数変動周期と情報系列のクロックレート
    とを同期させることを特徴とする請求項5記載の光伝送
    路監視方法。
  7. 【請求項7】 監視信号光用光源が半導体レーザであっ
    て、これを駆動する電流に対して該半導体レーザの共振
    器が熱平衡に達するまでの緩和時間が伝送路の音響フォ
    ノンの寿命時間よりも長い半導体レーザであることを特
    徴とする請求項6記載の光伝送路監視方法。
  8. 【請求項8】 監視信号光用光源が単一の縦モードで発
    振し、発振周波数を出力強度とは独立に変調できるレー
    ザであって、出力強度を制御するパルスに同期した鋸歯
    状波を用いて発振周波数を変化させることを特徴とする
    請求項6記載の光伝送路監視方法。
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