JPH0528404U - インライン式密閉フイルター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 インライン式密閉フィルターの取り外し、分
解を行うことなく、エレメント交換口蓋のみの取り外し
だけで、フィルターエレメントの洗浄、交換が容易にで
き、フィルター処理能力の低下がない。 【構成】 フィルターケース１の側面に流体入口３を設
け、上端面をフィルターエレメント２交換口とし、フィ
ルターエレメント交換口蓋９の内面部にネジ部１０を施
し、フィルターケース１の上部側面に施したネジ部１１
と噛み合わせ、更に、フィルターケース１とエレメント
交換口蓋９の接合面にＯリングを介して装着することに
より内部密閉性を確保する。エレメント交換口蓋９の取
外し、取付はエレメント交換口蓋９の上部に設けたナッ
ト１３を回転させることで容易に可能となる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、流体パイプライン中に組み込んだインライン式密閉フィルターに関 する。

【０００２】

【従来の技術】

パイプライン中の圧送流体の異物を除去するためのインライン式密閉フィルタ ーは、従来では、主として図２に示す如く組み込まれている。即ち、図２では、 円筒形状のフィルターケース１４の両端面にそれぞれ流体入口１５と流体出口４ を有し、更にそれぞれ流体導入配管５流体排出配管６に接続されている。

【０００３】 このようなフィルターでは、流体導入配管５及び流体入口１４を経て導かれた 処理流体はフィルターエレメント２の外周空間７に流入する。その後流体はフィ ルターエレメント２を浸透して、エレメント内部空間８に流入し、流体出口４を 経て流体排出配管６に送りだされる。流入液体中の異物はフィルターエレメント ２によって、濾過分離され、エレメント外周空間７やフィルターエレメント２の 表面に残される。

【０００４】 フィルターエレメント２の表面の異物が多くなると、通過処理流体の流量が減 り、異物除去の効率も低下するため、フィルターエレメント２の取出し・洗浄或 いは交換が必要になる。この際、フィルターエレメント２の取出しについては、 フィルターケース１４ごと配管ラインから取外し、フィルターエレメント２をフ ィルターケース１４から引き抜くスペースを確保する必要がある。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、フィルターエレメント交換作業は、配管の分解、フィルターケ ース本体の取外しと作業性が悪く、配管口径が大きいと重量も大きく、多くの人 手、治工具を要するという問題点があった。

【０００６】 本考案は、これらの問題点をインライン式密閉フィルターの基本構造を変更す ることなく解決するものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、円筒状のフィルターケースの上部側面に流体入口と下部に流体出口 を有するフィルターケース内部にフィルターエレメントを挿入し、フィルターケ ースとエレメント交換口蓋の接合面にＯリングを介して、フィルターケースの上 部側面とエレメント交換口蓋の内部に設けたネジ部を、エレメント交換口蓋の上 部に設けたナットを回転させることにより一体化するインライン式密閉フィルタ ーである。

【０００８】

【作用】

本考案は、流体入口をフィルターケースの上端面に近い位置の側面に設け、上 端面をエレメント交換口とし、更にフィルターケースとエレメント交換口蓋にネ ジ加工を施し、Ｏリングを用いて、その蓋の取外しと内部密閉性を確保しつつ容 易化することで、交換作業を短時間でしかも簡単に行えることとしたインライン 式密閉フィルターである。

【０００９】

【実施例】

本考案を図面に基づき詳細に説明する。 図１は本考案インライン式密閉フィルターのパイプラインへの組込み断面図であ る。円筒状のフィルターケース１は上端部側面にネジ部１１が施され、そのネジ 部１１の下側に流体入口３を設け、フィルターケース１の下端面を従来同様に流 体出口４とし、流体入口３と流体出口４にはそれぞれ流体導入配管５、流体排出 配管６が接続させる。

【００１０】 フィルターケース１の上端面はフィルターエレメント２の交換口とし、その交 換口は、内面部にネジ加工を施したエレメント交換口蓋９のネジ部１０と、フィ ルターケース１のネジ加工１１とかみあわせて、フィルターケース１に装着され る。更に、エレメント交換口蓋９とケース１の内部接合面にＯリング１２を組込 んで流体のシールを図っている。 交換口のエレメント交換口蓋９とフィルターケース１のネジ部１０、１１の取外 し、取り付けは、エレメント交換口蓋９の頂部に固定したナット１３に、スパナ 等の汎用工具を掛けて、ナット１３と蓋９を一体物として回転させることにより 容易にできる。

【００１１】 フィルターケース１の内部構造とフィルターエレメント２は従来通りで良く、 処理流体の流れ経路、分離異物の残留場所の変更はない。

【００１２】

【考案の効果】

本考案インライン式密閉フィルターの導入により次の効果がある。

【００１３】 内部エレメントの交換が、スパナ１つで容易に実施でき、フィルターケース本 体の取外し、配管の分解が不要となり作業性が向上する。

【００１４】 従来のインライン式密閉フィルターの基本構造の変更が不要なため、フィルタ ーエレメントの変更もなく、異物除去能力、処理量及び寿命の低下がない。

【００１５】 エレメント交換時のフィルターケースへの装着にネジのかみあい式としたこと と、接合面のシールにＯリングを用いたことにより、高圧流体処理の場合でも、 フィルターケース円筒部の肉厚化、Ｏリングの高圧型への変更のみで対応できる 。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案インライン式密閉フィルターのパイプラ
インへの組込み断面図。

【図２】従来式インライン式密閉フィルターのパイプラ
インへの組込み断面図。

【符号の説明】 １、１４ フィルターケース ２ フィルターエレメント ３、１５ 流体入口 ４ 流体出口 ５ 流体導入配管 ６ 流体排出配管 ７ エレメント外周空間 ８ エレメント内部空間 ９ エレメント交換口蓋 １０、１１ ネジ部 １２ Ｏリング １３ ナット

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 円筒状のフィルターケースの上部側面に
   流体入口と下部に流体出口を有するフィルターケース内
   部にフィルターエレメントを挿入し、フィルターケース
   と蓋の接合面にＯリングを介して、フィルターケースの
   上部側面と蓋の内部に設けたネジ部により一体化するこ
   とを特徴とするインライン式密閉フィルター。