JPH05271669A - 炭化水素原料の水素化クラッキング方法 - Google Patents

炭化水素原料の水素化クラッキング方法

Info

Publication number
JPH05271669A
JPH05271669A JP3075004A JP7500491A JPH05271669A JP H05271669 A JPH05271669 A JP H05271669A JP 3075004 A JP3075004 A JP 3075004A JP 7500491 A JP7500491 A JP 7500491A JP H05271669 A JPH05271669 A JP H05271669A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silica
layered silicate
hydrocracking
catalyst
hydrocarbon material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3075004A
Other languages
English (en)
Inventor
Thomas Francis Degnan Jr
トーマス・フランシス・デグナン・ジュニア
Ivy D Johnson
アイビー・ダウン・ジョンソン
Wayne Kirker Garry
ゲリー・ウェイン・キルカー
Francis Socea Richard
リチャード・フランシス・ソチャ
Robert Stiplton Michael
マイケル・ロバート・ステイプルトン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ExxonMobil Oil Corp
Original Assignee
Mobil Oil Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mobil Oil Corp filed Critical Mobil Oil Corp
Priority to JP3075004A priority Critical patent/JPH05271669A/ja
Publication of JPH05271669A publication Critical patent/JPH05271669A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 内部へき開性ポリマーシリカを含むマガディ
アイトやケニヤアイトのような層状シリケートを含んで
なる触媒を用いて、沸点が343℃より高い原料を水素
化クラッキングして留出油沸騰範囲生成物を製造する方
法。触媒は、クロム、モリブデン、タングステン、鉄、
コバルトまたはニッケルのうちの少なくとも一種の卑金
属も含む。 【効果】 本発明によれば、留出油範囲生成物を高収率
で得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水素化クラッキングによ
り炭化水素フラクションを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】米国特許第4,812,222号は、多環
式芳香族化合物を含む炭化水素原料を、パラジウム水素
化成分を含む柱形成マガディアイトのような柱形成層状
シリケートを用いて水素化クラッキングすることにより
潤滑油原料を製造する方法を開示している。本発明によ
れば、柱形成層状シリケートが、水素化クラッキングに
よる低沸点留出油範囲炭化水素の製造にも高度の選択性
を示すことがわかった。
【0003】
【発明の開示】本発明は、クロム、モリブデン、タング
ステン、鉄、コバルトおよびニッケルからなる群より選
択される少なくとも一種の金属および内部へき開性ポリ
マーシリカを含む層状シリケートを含んでなりクラッキ
ングおよび水素化活性を有する触媒を初留点が343℃
より高い炭化水素原料に接触させることにより、該炭化
水素原料の70体積%以上を沸点が343℃より低い生
成物に転化することを含んでなる炭化水素原料の水素化
クラッキング方法に関する。
【0004】本発明の方法で使用する炭化水素原料は、
約343℃(650°F)を越える初留点を有し、多環式
芳香族化合物を含んでよい。後者の場合、原料より少量
の多環式芳香族炭化水素を含むので生成物の酸化安定性
および粘度指数を向上させるという点において生成物が
改良される。
【0005】適当な原料は、重質軽油、残渣油、循環
油、抜頭残油、常圧蒸留残油、および、石炭、タール、
ピッチ、アスファルトおよびシェール油から誘導された
クラッキングの比較的高沸点炭化水素フラクションを含
む。これらの物質は、その産地により区別される原油、
例えば、ペンシルバニア、ミッド−コンチネント、ガル
フコースト、ウエストテキサス、アマール、クウェー
ト、バルコおよびスタットフォードの減圧蒸留のような
分別により得ることができる。残油から得られる原料
は、水素化クラッキングの前に実質的にアルファルテン
を含まないようにすべきである。
【0006】本発明の方法で用いる高沸点炭化水素原料
は、水素化クラッキングすると、高い選択率で、ガソリ
ンまたは留出油としての用途に適した低沸点物に転化す
る。原料中に存在する多環式芳香族化合物およびナフテ
ン系化合物のいずれもが、水素化およびクラッキングさ
れて低分子量ナフテンおよびパラフィンを形成する。原
料がロウ質パラフィン系成分を含んでいると、それは異
性化されてイソ−パレフィンとなり一部はクラッキング
により低分子量物質になる。ロウ質成分(直鎖状および
僅かに分岐したパラフィン)の少なくとも一部が高沸点
フラクションから除去され、その流動点(ASTM D−
97)が低下する。
【0007】水素化クラッキング工程の前にヘテロ原子
を減少させるまたは実質的に除去するために炭化水素原
料を処理することができる。必要ならば、原料を穏やか
なまたは中程度の水素化プロセス条件下に水素化処理し
て原料中の硫黄、窒素、酸素および金属成分の量を減少
させることができる。水素化クラッキングで用いられる
炭化水素原料の金属含量は、通常、触媒の障害および触
媒床の目詰まりを避けるために、例えば約200ppm以
下の少量にすべきである。使用する穏やかないし中程度
の水素化処理条件は、2〜21kPaの圧力および20〜
280m3/m3の水素消費量を含む。例えば米国特許第
4,283,272号に開示されているような一般的水素
化処理プロセス条件および触媒を用いることができる。
ポリマー金属酸化物内部へき開性層状酸化物を用いてナ
フテンを含む残油を水素化処理する方法が米国特許第
4,600,503号に記載されている。
【0008】本発明で用いる水素化クラッキング触媒
は、ポリマーシリカを含んでなる柱により隣接層が分離
されている層状シリケートである。さらに、柱は、ホウ
素、アルミニウム、ガリウム、インジウムおよびタリウ
ムからなる群より選択される一種またはそれ以上の元素
のポリマー酸化物を、内部へき開性ポリマーシリカ柱に
組み込まれた状態でまたは組み込まれていない状態で含
み得る。ポリマーアルミナは、層状シリケートに酸活性
を付与するのに特に有用であり、典型的にシリカ−アル
ミナ柱形成物質として提供される。すなわち本発明で用
いられる好ましい触媒は、柱形成物質として組み込まれ
たシリカ−アルミナを5〜50重量%、より好ましくは
10〜20重量%の量で含む。柱形成物質のシリカ/ア
ルミナモル比(SiO2/Al23)は、約5〜1000ま
たはそれ以上に変化してよい。
【0009】触媒を製造するための適当な層状シリケー
トは、マガディアイト、ナトロシライト、ケニヤアイ
ト、マカタイト、ネコアイト、カネマイト、オケナイ
ト、デハイエライト、マクドナルダイトおよびローデサ
イトのような高シリカアルカリシリケートを含む。膨潤
性粘土とは異なり、これらの物質は、八面体シート、す
なわち酸素原子と八面体配位された原子からなるシート
を有さない。すなわち、これらの物質は、本質的に四面
体シートのみからなる骨格を有する、すなわちケイ素が
四つの酸素原子と互いに接近して配位されている。
【0010】上記シリケートは天然に存在するが、それ
らの合成類縁体を、シリカおよび苛性アルカリを含む水
性反応混合物から比較的穏やかな温度および圧力で水熱
的に調製することができる。さらに、合成類縁体を、ケ
イ素以外の四面体配位骨格原子を用いて、ホウ素、アル
ミニウム、ガリウム、インジウムおよびタリウムのよう
な元素の存在下に共結晶化することにより調製すること
ができる。
【0011】例えば、下記モル組成を有する反応混合物
から合成マガディアイトが水熱的に容易に合成される:
【0012】SiO2/X23=10〜無限 〔Xは、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム
及び/又はチタンあるいは他の触媒として有用な金属を
表す。〕 M+OH-/SiO2=0〜0.6、好ましくは0.1〜0.
6 〔Mはアルカリ金属を表す。〕 H2O/SiO2=8〜500 R/SiO2=0〜0.4 〔Rは、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド、
ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ジベンジ
ルジメチルアンモニウムクロライド、N,N'−ジメチ
ルピペラジンおよびトリエチルアミンからなる群より選
択される有機誘導剤である。〕
【0013】反応混合物を100〜200℃の温度に1
〜150日間維持して下記組成を有する生成物を形成す
る:
【0014】N%=0〜3、例えば、0〜0.3 SiO2/X23=10〜無限 〔Xは、四面体または八面体配位されていてよい。〕 M2O/SiO2=0〜0.5、例えば0.05〜0.1
【0015】本発明の方法で用いられる触媒を製造する
ために、シリケートの隣接層間間隔が原料の多環式炭化
水素成分を通過させるのに充分な大きさになるように、
上記層状シリケートにポリマーシリカで柱を形成する。
ポリマーシリカ柱という用語は、2またはそれ以上、好
ましくは3またはそれ以上、例えば4またはそれ以上、
あるいは5またはそれ以上の繰り返し単位を有する酸化
物を含むことを意図している。内部へき開性ポリマーシ
リカを重合する程度は、層状生成物の極限層間間隔に影
響を与える、すなわち、重合程度が大きくなると、層間
重合が大きくなり、層間間隔が大きくなり、柱形成層状
シリケートが得られると考えられる。好ましくは、層間
間隔は10Åより大きい、典型的には15〜20Åであ
る。
【0016】本発明の水素化クラッキング方法での使用
に好適な柱形成層状シリケートは、ヨーロッパ特許公開
205711に開示された方法により調製することがで
きる。この方法において、層状シリケートの層間間隔
は、後に熱安定性ポリマーシリカ柱に転化される内部へ
き開性ポリマーシリカ前駆体による処理中に層を分離す
るために使用される柱形成(propping)剤を選択すること
により調整される。この方法により、使用する柱形成剤
および処理される層状シリケートの種類に主に依存し
て、広範囲の層間間隔を達成することができる。
【0017】使用する柱形成剤は、シリケートの層を分
離するように層状シリケートに組み込まれた層間カチオ
ン(例えば、水素イオン、ヒドロニウムイオンまたはア
ルカリ金属カチオン)に追加またはイオン交換すること
のできる有機化合物である。特に、アルキルアンモニウ
ムカチオンが有用な柱形成剤であるとわかった。すなわ
ちC3およびそれより大きなアルキルアンモニウムカチ
オン、例えばn−オクチルアンモニウムを、層状シリケ
ートの層間種に容易に組み込むことができ、ポリマーシ
リカ前駆体を組み込ませ得るように層を押し開くのに役
立つ。層間間隔の大きさは、使用する有機アンモニウム
イオンの大きさにより制御することができ、n−プロピ
ルアンモニウムカチオンを用いると約2〜5Åの層間間
隔を達成することができ、10〜20Åの層間間隔を達
成するためにはn−オクチルアンモニウムカチオンまた
は同等の長さのカチオンが必要である。シリケート層を
分離している有機アンモニウムカチオンは、中性アミン
種を層状シリケート出発物質の水素またはヒドロニウム
カチオンと反応させることによりその場で形成すること
もできる。
【0018】柱形成剤でシリケート層を分離した後、ポ
リマー酸化物柱に転化することのできる化合物をシリケ
ート層間に導入する。前駆体物質は、好ましくは、カチ
オン性、より好ましくは電気的中性の、加水分解により
ポリマー柱を形成することのできる化合物として導入さ
れ。前駆体物質は、好ましくは、周囲条件下に液体であ
る有機化合物である。特に、柱の所望の元素の加水分解
性化合物、例えばアルコキシドが、前駆体として利用さ
れる。適当なポリマーシリカ前駆体物質は、テトラアル
キルシリケート、例えば、テトラプロピルオルトシリケ
ート、テトラメチルオルトシリケート、および最も好ま
しくはテトラエチルオルトシリケートを含む。ホウ素、
アルミニウム、ガリウム、インジウムおよびタリウムか
らなる群より選択される元素の内部へき開性ポリマー酸
化物の導入は、層状シリケートとケイ素化合物との接触
の前、後または同時に、所望の元素の加水分解性化合物
を有機「柱形成」種に接触させることにより達成するこ
とができる。使用する加水分解性アンモニウム化合物
は、アルミニウムアルコキシド、例えば、アルミニウム
イソプロポキシドであってよい。
【0019】次に、ポリマー酸化物前駆体含有生成物
を、加水分解及び/又は焼成のような適当な転化条件に
さらして所望の柱形成シリケートを形成する。加水分解
工程は任意の手段により、例えば、有機「柱形成」層状
シリケート中にあらかじめ存在していた内部へき開性水
により達成し得る。内部へき開性水の加水分解に対する
効果故に、加水分解の程度は、ポリマー酸化物前駆体の
添加前に有機「柱形成」種を乾燥させる程度を変えるこ
とにより修正することができる。ポリマー酸化物前駆体
の転化のみならず、膨潤工程からの任意の残留有機柱形
成剤の除去のためにも焼成を用いることができる。ポリ
マー酸化物柱の製造および有機柱形成剤除去のための焼
成の後、最終的柱形成生成物は残留交換性カチオンを含
み得る。層状物質中のそのような残留カチオンを既知の
方法により他のカチオン性種とイオン交換して、柱形成
生成物の触媒活性を提供または変化させることができ
る。特に、クロム、モリブデン、タングステン、鉄、コ
バルトおよびニッケルからなる群より選択される必要な
水素化成分、好ましくはタングステンおよびニッケル
を、イオン交換により導入することができる。代表的イ
オン交換技術が、米国特許第3,140,249号、同第
3,140,251号および同第3,140,253号を含
む種々の特許に開示されている。通常、本発明の水素化
クラッキング触媒は水素化成分を0.1〜20重量%、
好ましくは0.5〜15重量%含む。
【0020】柱形成シリケート触媒を、シリカ−アルミ
ナ、シリカ−マグネシア、シリカ−ジルコニア、シリカ
−トリア、シリカ−ベリリアおよびシリカ−チタニア、
ならびに三元物質、例えば、シリカ−アルミナ−トリ
ア、シリカ−アルミナ−ジルコニア、シリカ−アルミナ
−マグネシアおよびシリカ−マグネシア−ジルコニアの
ような多孔質無機酸化物マトリックス物質と複合するこ
とができる。マトリックスはコゲル状であってよい。柱
形成シリケート成分と無機マトリックスの無水物基準で
の相対比率は、シリケート含量として乾燥複合物の1〜
99重量%、より一般的には5〜80重量%である。
【0021】水素化クラッキングプロセスは、250〜
500℃、好ましくは300〜450℃の温度、2〜2
1MPa、好ましくは3〜21MPaの水素圧、0.05
〜10、好ましくは0.2〜3の液体時間空間速度、9
0〜1780Nm3/m3(500〜10000scfb)、好ま
しくは360〜1070Nm3/m3(2000〜6000
scfb)の水素循環量、および仕込量に対して75体積%
以上の343℃-(650°F-)生成物への転化率で行う
ことができる。
【0022】触媒は、水素化およびクラッキング活性を
有し、後者はルテニウム、ロジウム、パラジウム、オス
ミウム、イリジイウムおよび白金からなる群より選択さ
れる貴金属水素化成分、好ましくはパラジウムを組み込
むことにより向上させることができる。これらの貴金属
は、水素化クラッキング工程への原料の硫黄含量が少な
い用途に特に好適である。
【0023】
【実施例】本発明を実施例および添付の図面を参照して
より詳細に説明する。
【0024】実施例1 シリカ−アルミナ柱形成マガディアイトを以下のように
して調製した。合成マガディアイトは合成したままのナ
トリウム型で使用した。合成マガディアイト12部(乾
燥物基準)を蒸留水66部中においてオクチルアミン2
6部と室温で24時間反応させた。反応生成物を凝集剤
で処理し、濾過した。得られた乾燥生成物を、100℃
で16時間および室温で3日間予備反応させたテトラエ
チルオルトシリケート40部中にアルミニウムイソプロ
ポキシド1部を含む溶液で処理した。この混合物を用い
た処理は室温で48時間行った。反応生成物を濾過し、
風乾し、約90℃で一晩減圧乾燥した。最後に、乾燥生
成物をN2流(3v/v/分)中、2℃/分(5°F/分)の
割合で540℃(1000°F)まで加熱し、その温度に
2時間維持した。N2流量を減少させながら空気流量を
少しずつ増加させ、その後、生成物を空気流(3v/v/
分)中、540℃(1000°F)で2時間以上維持し
た。
【0025】シリカ−アルミナ柱形成マガディアイトは
下記表1に示す特性を有していた。
【0026】
【表1】 シリカ−アルミナ柱形成マガディアイトの特性 SiO2、重量% 95.1 Al23 2.0 N 0.03 灰分 98.3 表面積、m2/g 593 吸収量2O、g/100g 21.5 シクロヘキサン 15.9 アルファ値(540℃) 5
【0027】アルファ試験は、米国特許第3,354,0
78号およびジャーナル・オブ・カタリシス(Journal
of Catalysis)、第4巻、527頁(1967年)、第6
巻、278頁(1966年)および第61巻、395頁
(1980年)に記載されている。
【0028】実施例2 実施例1の柱形成マガディアイトをアンモニウムメタタ
ングステートで湿潤含浸し、120℃で一晩乾燥し、空
気中、1℃/分の割合で540℃まで昇温して3時間維
持することにより焼成し、触媒を室温に冷却し、触媒を
Ni(NO3)2で湿潤含浸し、120℃で一晩乾燥し、次
に、再度空気中、1℃/分の割合で540℃まで昇温し
て3時間維持することにより焼成して、4重量%Ni/
10重量%W担持シリカ−アルミナ柱形成マガディアイ
トを調製した。
【0029】実施例3 実施例2の触媒を反応器に充填し、予備硫化し、それを
用いて、表2に示す特性を有するスタットフォード留出
油を9065kPa(1380psig)の圧力および0.58
の液体時間空間速度で転化した。表3は、このランの結
果を、匹敵する条件下における従来のNiW超安定ゼオ
ライトY触媒を用いた水素化クラッキングの結果と比較
して示す。マガディアイト触媒および超安定ゼオライト
Y触媒の金属含量は同等にした。
【0030】
【表2】 スタットフォード留出油の特性 粘度(SUS) 150 蒸留 1% 653(345) 5% 696(369) 50% 784(418) 95% 877(469) 99% 915(491) 水素、% 13.40 窒素、ppm 620 硫黄、% 0.43 パラフィン 30.7 モノナフテン 16.9 ポリナフテン 17.7 芳香族成分 34.7 動粘度(40℃)、cs 26.45 動粘度(100℃)、cs 4.805 流動点、℃(°F) 35(95) 曇点、℃(°F) 44(112) フラッシュ温度(COC)、℃ 421
【0031】
【表3】 スタットフォード留出油の水素化クラッキングにおけるマガディアイト とUSY触媒との比較 触媒 NiW-マガディアイト NiW-USY 温度、℃(°F) 784(418) 743(395) 圧力、psig(kPa×10-3) 1380(9.6) 1410(9.8) LHSV 0.58 1.0 転化率、% 81 78 収率、重量% 343℃+(650°F+) 19 22 166〜343℃ 27 31 (330〜650°F) C5〜166℃ 33 41 (C5〜330°F) C1〜C4ガス 21 6 343℃+(650°F+)フラク 7(45) 24(75) ションの流動点、℃(°F)
【0032】表3は、転化率はほぼ匹敵し、マガディア
イト触媒による生成物の流動点が超安定ゼオライトY触
媒による生成物のそれよりかなり低いことを示す。
【0033】実施例4 シリカ−アルミナ柱形成ケニヤアイトを以下のようにし
て調製した。合成ケニヤアイトのサンプルは、ベネケ
(K.Beneke)およびラガリー(G.Lagaly)のアメリカン
・ミナラロロジスト(American Mineralologist)、第
68巻、818頁(1983年)に報告されたものと類似
の方法により調製した。水300g中にKOH10.22
g(87.2%)および無定型沈降シリカ(Hisil 233)
57.4gを含む混合物を、600mlオートクレーブ内で
撹拌下、150℃で3日間結晶化した。生成物を濾過
し、4リッターの水で洗浄し、120℃(250°F)で
1時間乾燥した。乾燥生成物は下記組成を有していた:
【0034】K 4.0% Al23 0.39% SiO2 68.0% 灰分 73.55%
【0035】空気中、540℃(1000°F)で1時間
焼成したサンプルは表面積が小さかった。
【0036】合成K+型ケニヤアイトにセチルトリメチ
ルアンモニウムブロミドを層間挿入して層を押し開い
た。このために、合成したケニヤアイトを直接、セチル
トリメチルアンモニウムブロミド1M溶液に添加し、少
なくとも2時間撹拌し、濾過し、水洗した。膨潤ケニヤ
アイトを粉末になるまで風乾した後、テトラエチルオル
トシリケート(1g/1g)を含浸し、それを密封ポリプロ
ピレンジャーに入れてローラー上で一晩転がすことによ
り充分に混合した。含浸物質(200g)をAl(NO3)3
水溶液(1000g、0.5M)中に懸濁させ、18時間撹
拌し、濾過し、風乾し、空気中、540℃で6時間焼成
した。
【0037】最終物質は以下の特性を有していた。 表面積、m2/g 582 灰分(1000℃)、重量% 90.58 SiO2、重量% 85.3 Al23、重量% 2.9 K、ppm 305
【0038】実施例5 実施例4で得られた物質のサンプル10gをポリプロピ
レン製ボトルに仕込んだ。アンモニウムメタタングステ
ート〔(NH4)61239・9H2O〕の溶液(1.63g/
10cc)10mlを、ピペットを用いて粉末ケニヤアイト
サンプルに含浸させるために5分間でゆっくり添加し
た。確実に均一分散させるためにボトルをよく振った。
含浸物質を室温で一晩乾燥し、続いて110℃で24時
間乾燥した。乾燥物質を空気中、1℃/分の割合で54
0℃まで加熱し、最終温度に3時間維持して焼成した。
【0039】次に、焼成サンプルを室温に冷却し、その
物質を再度ポリプロピレンボトルに仕込み、Ni(NO3)
・6H2O溶液〔2.3gNi(NO3)2・6H2O/10c
c〕10mlをゆっくり滴加することにより、硝酸ニッケ
ル溶液を含浸させた。この物質を空気中、室温で乾燥さ
せ、次に空気中、110℃で24時間乾燥させた。最終
工程では、空気中、1℃/分の割合で540℃まで加熱
し、540℃に3時間維持して物質を焼成した。
【0040】実施例6 実施例5で得られた触媒のサンプル5.2g(11cc)を反
応器に仕込み、スタットフォード減圧軽油を10100
kPa(1450psig)、380〜430℃(720〜80
0°F)および0.4WHSVで水素化クラッキングする
ために用いた。スタットフォード減圧軽油の特性は表2
に示されている。図1は、166〜343℃(330〜
650°F)留出油への転化についてNiW/柱形成ケニ
ヤアイトの選択性と類似のNiW/ゼオライトベータ触
媒の選択性を比較するグラフである。この比較のため
に、NiW/ゼオライトベータ触媒を非常に類似した条
件下に用いた。これらのデータは、柱形成ケニヤアイト
触媒が、NiWゼオライトベータ触媒より高い留出油収
率を提供し得ることを示している。例えば、80重量%
が343℃-(650°F-)に転化したとき、NiW/柱
形成ケニヤアイト触媒により、ゼオライトベータ系炭化
水素クラッキング触媒より17重量%多い留出油が製造
された。この結果は、米国特許第4,6112,108号
に開示されているように最大留出油収率のためにNiW
/ゼオライトベータ触媒を用いる方が他の触媒より有利
であることを鑑みると重要である。
【0041】図2および図3は、NiW/柱形成ケニヤ
アイトとNiW/ゼオライトベータ触媒をナフサ選択性
およびC1〜C4軽質ガス選択性について比較する。軽質
ガス製造に対する比較的低い選択性は、ケニヤアイト触
媒の更なる非常に望ましい特徴である。
【0042】表4は、約83重量%が転化したときのN
iW/ゼオライトベータ触媒とNiW/柱形成ケニヤアイ
ト触媒による生成物を比較する。
【0043】
【表4】 NiW/ゼオライ NiW/柱形成 トベータ ケニヤアイト 温度、℃(°F) 383(721) 408(766) LHSV、hr-1 0.52 0.22 WHSV、hr-1 0.75 0.39 H2流量、scf/BBL(Nm3/m3) 4600(820) 6100(1086) 転化率、重量% 83 82 収率、重量% 166〜343℃(330〜650°F)留出油 27 42 C5〜166℃(330°F)ナフサ 48 34 C1〜C4ガス 11 5
【図面の簡単な説明】
【図1】 165〜343℃(330〜650°F)留出
液への転化についてNiW/柱形成ケニヤアイトと類似
のNiW/ゼオライトベータ触媒の選択性を比較するグ
ラフである。
【図2】 NiW/柱形成ケニヤアイトとNiW/ゼオラ
イトベータ触媒をナフサの選択性について比較するグラ
フである。
【図3】 NiW/柱形成ケニヤアイトとNiW/ゼオラ
イトベータ触媒をC1〜C4軽質ガスの選択性について比
較するグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アイビー・ダウン・ジョンソン アメリカ合衆国08055ニュージャージー州 メッドフォード、キャロル・ジョイ・ロー ド15番 (72)発明者 ゲリー・ウェイン・キルカー アメリカ合衆国08080ニュージャージー州 セウェル、オールド・ミル・ロード18番 (72)発明者 リチャード・フランシス・ソチャ アメリカ合衆国18940ペンシルベニア州ニ ュータウン、ティーベリー・レイン42番 (72)発明者 マイケル・ロバート・ステイプルトン アメリカ合衆国07728ニュージャージー州 フリーホールド、レイク・ドライブ60番

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロム、モリブデン、タングステン、
    鉄、コバルトおよびニッケルからなる群より選択される
    少なくとも一種の金属および内部へき開性ポリマーシリ
    カを含む層状シリケートを含んでなりクラッキングおよ
    び水素化活性を有する触媒を初留点が343℃より高い
    炭化水素原料に接触させることにより、該炭化水素原料
    の70体積%以上を沸点が343℃より低い生成物に転
    化することを含んでなる炭化水素原料の水素化クラッキ
    ング方法。
  2. 【請求項2】 層状シリケートが、さらに、アルミニウ
    ム、ホウ素、クロム、ガリウム、インジウム、モリブデ
    ン、ニオブ、ニッケル、チタン、タリウム、タングステ
    ンおよびジルコニウムからなる群より選択される元素の
    内部へき開性ポリマー酸化物を含む請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 層状シリケートが、さらに、アルミニウ
    ムの内部へき開性ポリマー酸化物を含む請求項1記載の
    方法。
  4. 【請求項4】 250〜500℃の温度、2〜21MP
    aの水素圧、0.05〜10の液体時間空間速度および9
    0〜1780Nm3/m3(50〜10000scfb)の水素循
    環量で水素化クラッキングが行われる請求項1〜3のい
    ずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 炭化水素原料を水素化クラッキングの前
    に水素化処理する請求項1〜4のいずれかに記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 内部へき開性ポリマーシリカを含む層状
    シリケートの層間間隔が10Å以上である請求項1〜5
    のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 層状シリケートがマガディアイト、ナト
    ロシライト、ケニヤアイト、マカタイト、ネコアイト、
    カネマイト、オケナイト、デハイエライト、マクドナル
    ダイトおよびローデサイトからなる群より選択される請
    求項1〜6のいずれかに記載の方法。
JP3075004A 1991-04-08 1991-04-08 炭化水素原料の水素化クラッキング方法 Pending JPH05271669A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3075004A JPH05271669A (ja) 1991-04-08 1991-04-08 炭化水素原料の水素化クラッキング方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3075004A JPH05271669A (ja) 1991-04-08 1991-04-08 炭化水素原料の水素化クラッキング方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05271669A true JPH05271669A (ja) 1993-10-19

Family

ID=13563623

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3075004A Pending JPH05271669A (ja) 1991-04-08 1991-04-08 炭化水素原料の水素化クラッキング方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05271669A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100355342B1 (ko) * 1999-09-21 2002-10-12 한국과학기술연구원 층상 실리카와 금속산화물로 이루어진 세공성 촉매 및 이를 이용한 ε-카프로락탐의 제조방법

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100355342B1 (ko) * 1999-09-21 2002-10-12 한국과학기술연구원 층상 실리카와 금속산화물로 이루어진 세공성 촉매 및 이를 이용한 ε-카프로락탐의 제조방법
US6703501B1 (en) 1999-09-21 2004-03-09 Korea Institute Of Science And Technology Layered silicate catalysts pillared with metal oxide

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5015360A (en) Production of hydrocarbon fractions by hydrocracking
Emam Clays as catalysts in petroleum refining industry
EP0225686B1 (en) Process for hydrotreating residual petroleum oil
US3730876A (en) Production of naphthenic oils
JPH0633366B2 (ja) シリカアルミノ燐酸塩モレキユラーシーブ使用の中間留分製造方法
KR20080081048A (ko) 신규 분해 촉매 조성물
US4472529A (en) Hydrocarbon conversion catalyst and use thereof
JPH0631327B2 (ja) ゼオライトベ−タ−による炭化水素油の同時接触水素化分解、水素化脱ろう方法
US7404890B2 (en) Process for the production of middle distillates by hydroisomerisation and hydrocracking feeds from the Fischer-Tropsch process
US4812228A (en) Process for hydrotreating residual petroleum oil
US7156978B2 (en) Process for the production of middle distillates by hydroisomerisation and hydrocracking of two fractions from feeds originating from the fischer-tropsch process
US3533936A (en) Hydrocarbon conversion
US6469226B1 (en) Delaminated microporous solid
US4812222A (en) Production of lubricasting oils by hydrocracking
US4419218A (en) Catalytic conversion of shale oil
JPH0223597B2 (ja)
JPH0767531B2 (ja) 中間留分を製造するための石油の水素化精製用触媒または重質石油仕込物の緩和な水素化クラツキング用触媒
US4283309A (en) Hydrocarbon conversion catalyst
US4995962A (en) Wax hydroisomerization process
US4810356A (en) Process for treating gas oils
EP0508005A1 (en) Production of hydrocarbon fractions by hydrocracking
US3966642A (en) Hydrocarbon conversion catalyst
JPH05271669A (ja) 炭化水素原料の水素化クラッキング方法
US4022684A (en) Hydrocarbon conversion process using a Ni and/or CO substituted synthetic aluminosilicate catalyst
US6139719A (en) Long-reticulate-distance pillared dioctahedral phyllosilicate 2:1, catalyst and conversion process